ロリ天使「お兄さん、善行を積みませんか?」Heaven (144)

ロリ天使「お兄さん、善行を積みませんか?」
ロリ天使「お兄さん、善行を積みませんか?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1458409875/)

のもう一つの終わり方です。

前作と前々作読んでないと全く分からんと思うっす。

(-ω-)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1459501079

男「目標を変えるつもりはないけどまたいくらか善行を積み直しになっちまったからそれまでは一緒にいてやれる。それじゃあだめか?」

男(嬉しさの証は手の光で分かるけど、今はもうそんなものがなくとも僕はロリ天使の気持ちがわかるだろう)

男(そう思う程度には僕もまた彼女のことを慕っていたのかもしれない)

ロリ天使「はい…お騒がせしてすみませんでした…」

私はお兄さんの善行の一部を削った。

何のために削った?
土壇場でお兄さんに目標を変えてもらうためだったが、それは無理だった。

でも結果的に、お兄さんと一緒にいられる時間を増やせた。それだけで充分だ。


それだけで充分?


うん。それだけで充分なはずだ。

私はあの子の代わりにはなれない。
それは最初から分かっている。

私はあの子を超えることができない。
それも今分かった。

だから一緒にいられるだけで、嬉しい。

ここから先は一緒にいられることが奇跡。

ああ、なぜ私は天使に生まれてしまったのだろうか。


私が人間だったならば、善行の目標を、願いを、奇跡を、ずっとお兄さんと一緒にいるために使ったのに…

男「さっきは、さ、僕の方も急に怒鳴ったり騒いだりしてごめん。さっ、今日はもう寝ようか」

ロリ天使「はい……」

ベッドの上のお兄さんの温もり。これもあと何回感じられるだろうか…

ロリ天使「お兄さん…」

いつもより強めに抱きしめてみる。

男「はは、いつもより甘えん坊だな」

男(大分暑い季節が来てるからひっつかれると少し暑いけど……)

男(まぁ、あんなことがあった後だしな。僕も、もうこいつの気持ちを知ってるわけだし、良しとするか。かけ布団かぶらなきゃ丁度いいし)

お兄さんの匂いがする。
それをすぅっと思いっきり吸い込むとお兄さんの匂いが私の鼻を通り抜け頭の中を満たす。

気がつけば私は、無意識の内に大好きな匂いで頭がくらくらする程これを繰り返していた。

男「ロリ天使……?」

ロリ天使(お兄さん…お兄さん…お兄さんお兄さんお兄さん)

ロリ天使「ふッー…!ふッー…!」

男「おい!大丈夫かよ!?」

ロリ天使「ふぇっ!?」

男「大丈夫…だよな?」

ロリ天使「あっ…はい…」

男「……?」

ロリ天使「すみません…抱きしめてもらえますか?」

男「いいよ、おいで…ってもう来てたか」

お兄さんも私を抱きしめてくれた。
幸せだった。
こんな幸せが、ずっと続けばいいのに…

まぁ、じわじわ更新したいと思いまする

(-ω-)

男「ん〜!もう朝か、さぁ今日も元気に善行積みますか」

ロリ天使「お兄さん、いつからか結構ノリノリですよね」

男「別に悪いことしてるわけじゃないからさ。やっぱり良いことは続けてると心が晴れ晴れするよ」

ロリ天使「ふふ、そうですか」

友「おはよう」

男「おはよう」

友「そうそう、もうちょいで夏休み入るけど男はなんか予定あんの?」

男(そういえばもうそんな時期か。最近いろんなことがあり過ぎてそんな事も意識してなかった)

男「いや?僕は特には決まってないけど。今年もどっか遊びに行く?」

友「いや、俺今年は実家に帰ろうかなって考えてるよ。去年はお前と遊びまくってたし」

男「そうなんだ。僕も去年は結局帰ってないや」

友「それに、邪魔しちゃ悪いしな」

友がニヤニヤと怪しい笑みを浮かべながらこちらを見てくる。
前々から思っていたが、こいつは僕の顔がキモいと言える立場なのだろうか。
こいつがこういう顔をしているときのキモさは多分僕なんかさ比じゃないと思いたい。

これを超えたらダメな気がする。


男「邪魔?何の話?」

友「ははーん、まーだシラを切るつもりかよ?もう噂には聞いてるぜ?まったくお前も隅に置けないよな」

彼の言葉を聞く限りでは僕は彼が何のこと言っているのか分かるのが当たり前のようだが…

参った。本当に心当たりがない。

男「友、お前は一体何の話をしているんだ?」

友「俺は前からおかしいと思ってたんだよな。最近お前が明るくなったかと思ったら今度は性格が変わったみたいに人当たりがよくなってさ」

友「最近じゃあ遅くまで大学に残って教授に媚売ってることもあるそうじゃねぇかぁ…」

男「それは教授が大変そうで尚且つ僕に手伝えそうなことだったら手伝わせてもらってるだけだよ…」

男(何かと思えば僕の善行…ってまぁこいつから見たら好感度稼ぎ?のことか?)

友「でなぁ、最近やっと俺もお前がそんな風になった理由が分かったってわけよ!」

男「はぁ…で?その理由は?」

友「俺に気を使ってくれてたんだよな…いやぁ悪かったなぁ…」

男(変に焦らすなぁ…)

僕が友の変な間の置き方にいい加減飽きてきたときだった。
ついに友が何を言いたかったのかを口にした。
それを聞いて僕は焦ることになる。

どうでもいい内容だと思っていたがそれは予想の数倍僕にとってどうでもよくない内容だった。

友「お前…彼女できたんだろ?」

男「…は?」

友「なんか偶にお前と小学生かと思うほどの低身長だけどすっげー可愛い娘と遊んでるって聞いてるぞ」

友「俺にも紹介してくれよぉ!」

友「俺さ、断じてロリコンではないけど、俺の友達の話によるとその友達お前の彼女を見て『ロリコンに目覚めそうになった』って言ってたぞ!そんなに可愛いなら俺も一目見てみてぇよ」

友「でさ、実際のとこどうなの?」

プライベートを同じ大学の人間に見られてるなんて僕は考えたこともなかった。

そりゃあ休日は基本バイトが当たり前だったというのもあるが…

何よりも有名でも何でもない僕のプライベートなんて誰が見ても興味ないと思っていたしその通りだと思う。

男(はぁ…どう説明しよう…)

すぐ隣で浮遊しているロリ天使にチラリと目をやるとニコニコと笑っていた。
とてもこの場どうやり過ごすかなんて一緒に考えてくれそうにもない。
もし友にも見えている状態だったならばそのままの顔で『はいそうです』と言いそうだった。

男(こいつ…嬉しそうにしやがって…)

当然だが付き合いの長い友に前みたいに妹と言うのは無理がある。

男(でも他にいいのが思いつかない…)

男「ああ、それ多分従妹のことだよ。今ちょっと叔父さんから僕の住んでるアパートに預けられてて…」

普段善行を積んでいることもあって、息をするように嘘を吐く自分がいると少し心が痛む…

友「従妹?それ本当か?」

男「本当本当」

友「ならさ!今度俺に紹介してくれよ!」

男(今僕のすぐ隣にいるけどな)

男(まぁ、ロリ天使に協力してもらって友を中心にへんな噂が消えるならまぁいいか)

男「ああ今度ね」

友「いや!ならもういっそのこと今日の講義終わったらお前の家行ってもいいか?」

友「一昨日発売したゲームも買ったんだよ。お前もやるだろ?従妹ちゃんも一緒にできるし」

男「え?ああ、まぁいいよ」

変な噂が消えるなら早い方がいいだろう。
……あとゲームもやりたい。

友「決まりな!じゃあまた後でな!ヒャッホウ!」

友がテンションMAXと言わんばかりに階段を駆け上がっていった。

男「協力頼むぞ」

僕はロリ天使に聞こえる程度の声で静かに呟いた。
しかし返答が帰ってこないのでロリ天使の方を見ると…

ロリ天使「むぅ〜.」

ふくれっ面で僕を睨みつける彼女がそこにいた。

男「なんというか…ごめん」

結局その日の講義中、ロリ天使はずっと機嫌が悪いといった感じだった。
どれくらい機嫌が悪いかというと僕の消しゴムをわざと机の上から落としたりするレベルである。

男「あっ、おまっ!」

ロリ天使「……」プイッ

友「…ど、どうした?いきなり講義中に声出して」

男「あっ、ごめん、なんでもない…」

講義中のロリ天使が鬱陶しいと思ったのは初めてのことだった。
というか人間に悪戯なんて…本当に天使がやることか?

男(こいつもだんだんどこぞの悪魔に似てきたな…)

まぁ悪いのは僕の方なんだろうけど…
乙女心は複雑だ。

友「おじゃましまーす!」

男「いいよ、上がって。その辺座って」

友「ほいほい」

ロリ天使「お茶置いときますね」

友「あっ!もしかして君が従妹の…」

ロリ天使「はい、ロリ天使です。友さんの話はお兄ちゃんからいつも聞いてますよ」

男(『お兄ちゃん』って…そこまで成りきらなくてもいいのに)

男(まぁそういう設定だし、ロリ天使もへたなことせずに協力してくれるみたいだし、いいか…)

それだけじゃなく『ちょっと新鮮でいいかも』という不純な考えもあったがその考えは自分が恥ずかしくなってすぐに頭からかき消した。

友「おい男…こっち来い」ボソボソ

男「ん?どうした?」ボソボソ

友「なぁ男、悪いけどちょっとトイレ借りていいか?」

男「?いいけど」

友「案内してくれよ」

男「ああ、ロリ天使はここで待ってて」

ロリ天使「はい」

僕は友に言われるがまま彼をトイレに案内した。

男「友、どうしたんだ?」

友「まぁトイレに入れよ」

男「え?二人で?」

友「そうそう」

男「ごめん僕そういう趣味は…」

友「ちげーよ!」

男「冗談だよ、冗談」

そのまま大学生二人では少し狭いトイレに入った。

友「あのさ…」

男「うん」

友「めぇぇっちゃ可愛いじゃねーか!俺もロリコンに目覚めそうになったわ!ってか目覚めたわ!」

男「従妹ながら僕もかわいい方だと思う」

友「別にお前らは従兄妹ってだけなんだろ?」

男「う、うん、」

友「じゃあ俺がロリ天使ちゃん狙ってもいいよな!」

男「それはちょっと…」

ロリ天使「お兄ちゃん?友さん?どうしたんですか?」

男「ああ!今戻るよ」

友「男?」

僕らはトイレを出ると一応手を洗ってからロリ天使の待つ部屋へ戻った。

まぁぶっちゃけると友とロリ天使が付き合うのは根本的に無理がある。
彼女は人間ではないのだから。友は契約者でもない普通の人間なのだから。
でも、僕がさっき友に言おうとした理由はなんとなくそれではなかったような気がした。

もしかして僕は彼女を他の男に渡したくない?…とか?

男「お待たせ」

友「ごめんごめん」

僕らがそう一言入れてから座ろうとしたときだった。

ロリ天使「ええっと…すみません。実はさっきのお兄ちゃんと友さんの話…聞いちゃってました」

凍りついた。僕も友も。

男「え」

友「え!?」

友「お、男…どうしよ」ボソボソ

男「何がだよ!?」ボソボソ

友「もうこうなったらヤケだ!」ボソボソ

男「は?ちょっと待て!」ボソボソ

友「ロリ天使ちゃんは男から俺の話聞いてたんだよな!?」

ロリ天使「は、はぃ」

友「どんな風に聞いてた!?」

ロリ天使「まぁ、大変いい友人だとは聞いていましたが…」

友「じゃあ俺と!!付き合ってください!!」

ロリ天使「!!」

男「!?」

友が下の階の人に迷惑なんじゃないかと思える程の音と勢いで土下座した。

正直綺麗だった。

謝罪のときにやったら100人中95人には許してもらえそうだ。
というかもうそのままのポーズで下の部屋の人に謝罪しに行ってくれ。頼む。

ロリ天使「あの、顔を上げてください」

友「え、ああ…それで、返事の方は…」

ロリ天使「結論からいいますと…ごめんなさい…」

あちゃー。まぁ僕は分かってたけど。

友「え、あっ、はい…すみませんでした…そりゃあいきなりは無理だよな…その友達からでも…」

ロリ天使「ダメな理由。聞きたいですか?」

は?こいつ一体何を言うつもりだ?
もしや自分が天使だってことを暴露する気か?

男「お、おい」

友「いきなりだった以外にあるんだったら聞きたい!そこは直すからさ!」

ロリ天使「分かりました。では教えて差し上げますね」

ロリ天使「私……」

そのまま『天使なんです』とか言うのかと思いきや、僕の隣で座っていたロリ天使がすっと立ち上がった。この時点で僕も一緒に立ち上がるべきだった。
ただそのときは天使であることをすぐにバラすとばかり考えていたのに、謎の間が入ったため少し胸を撫で下ろして安心してしまっていたのだ。

ロリ天使が座っている僕の頭を両手で固定した。
嫌な予感がした。

男「は?ちょっと待てお前!一体何考えてん…んむぁ」

友「は?」

ロリ天使「むちゅ…んっ…ちゅる…」

男「んん〜!ん!んっ!」

僕はまたもロリ天使に強引に口づけされてしまった。

ロリ天使「んっ、んむっ…ぷはぁ」

男「んはぁ…はぁ、はぁ…お、お前なぁ!」

ロリ天使はやっと僕から離れると、口づけが終わった後の蕩けた顔を、まだ何が起こったのか理解しきれていなさそうな友に向けて言った。

ロリ天使「お兄ちゃんが大好きなんですっ」

友「おっ…おう…そうか…」

ロリ天使が満足気な顔で僕の隣に座り直した。
友は魂が抜けたような顔をしていた。
彼も僕に『ついこないだまで、魂の抜けたような顔をしていた』と言っていたが、僕もあんな顔をしていたのだろうか…
ここは僕が何か言わないといけないのだろうが、僕はこの場を丸く収める方法を何も思いつくことができなかった。

そのまま約三分程の沈黙…
僕にとっては人生史上最も気まずい三分間だった。

友「男…」

意外にもその沈黙を最初に打ち破ったのは友の一言だった。
彼は自分の足元に置いていたゲームソフトを手に取った。
そうだ。友にはまだゲームがあった。三人でゲームをすればとりあえずこの場はうやむやにできそうだ。

いい考えだと思った。

さすがと「俺、帰るわ」

男「……」

ロリ天使「……」

友「ごめんな?男も…ロリ天使ちゃんも…俺邪魔だったよな!」

男「友、ごめん…」

友「んじゃ!」

友「お邪魔しました」

ガチャバタン

僕は昔から友人の家に上がるときと帰るときの『おじゃまします』『おじゃましました』はその文字の意味の割には軽い言葉だなと思っていた。

しかしその日聞いた友の挨拶には、文字通りの意味が込められてた……のが伝わってきた。

男「…おい。さすがに今回は勝手がすぎるぞ」

ロリ天使「そうでしょうか?私を天使だと暴露せずにあの人に私を諦めてもらうにはこれが一番手っ取り早いと思ったのですが」

男「そうだけど…その、あいつの気持ちとか…考えてやれよ…」

ロリ天使「私はお兄さんと契約しているんです。お兄さん以外の人間に興味はありません」

男「ッ!」

男「それ本気で言ってるのか!?天使の口から出た言葉とは思えないぞ!」

ロリ天使「では!お兄さんは私があの方のものになっても良かったとおっしゃるんですか!?」

男「そっ、そんなの…ありえ」

ロリ天使「『あり得たとして』です。はぐらかさないでください」

ロリ天使「さっき言いましたよね。聞いてたんです。お二人の会話」

ロリ天使「あのときお兄さんは『それはちょっと…』と友さんの言葉を拒絶しようとした。そうですよね」

男「それはお前が天使だから…」

ロリ天使「嘘」

男「なんでそんなこと」

ロリ天使「分かりますよ。お兄さんのことですから…お兄さんが私の気持ちを分かるように、私もお兄さんの気持ちくらい分かるんですから」

ロリ天使「その、あまり自分の口から言うのはどうかと思いますが、お兄さんには私を取られたくないという気持ちは無かったんですか?」

初めて僕の手が黄金に輝いた日からロリ天使は度々僕の考えていることを言い当てるようになっていた。
悔しいが彼女の言ったことは多分正解だった。

男「そう、かも、しれないけど」

ロリ天使「なら問題ありませんよね」

『でも友が僕の大切な友人なのも確かなんだ』そう言い返したかったが、それを言ったところで状況が変わるとは思えなかったから言うのをやめた。

僕の中に残ったモヤモヤは晴れることなくそのまま次の日を迎えてしまった。

男「友!おはよう!」

男(とりあえず友に昨日の事を改めて謝らないと)

ロリ天使には今日はついて来ないように言った。
友との関係の修復に集中したかったから。

友「ああ、男。おはよう…」

男(やっぱり元気ないな。当たり前か)

男「昨日はえーっと、ごめん!本当にごめん!」

友「気にすんなよ。俺が勝手に調子乗ってただけだし」

友「じゃっ!後でな」

友は表面上はあまり怒ってないように見えた。
しかしすぐに僕との会話を切って単独行動をしようとした辺りはやはりこれっぽっちも怒ってないというわけではなさそうだった。

でもいつものように一緒に講義を受けていればまたいつもの関係に戻れる。
このとき僕はそう思っていた。

男「あっ…友だ…」

男「……あれ?」

いつもだったら僕の隣に座る友が僕からすごく遠くの席に座った。

その後の講義もずっとそんな調子で過ぎていき、僕は友と完全に仲直りもできないまま家に帰ってきてしまった。

男「ただいま」

ロリ天使「お帰りなさい、お兄さん」

ロリ天使「それで、友さんはどうでしたか?」

男「駄目だった」

ロリ天使「そうですか」

ロリ天使は心配そうな素振りこそ見せるも表情は真顔でまるで他人事のようだった。
その態度に僕は少し腹がたった。

男「あのな。こうなったのはお前のせいなんだぞ!?なんでそんな他人事みたいな顔できるんだよ!」

ロリ天使「!!」

男「っ!ごめん。熱くなりすぎた」

ロリ天使「いえ…私こそすみません」

友との仲どころかロリ天使との仲もギクシャクしながらさらに次の日…

男「おはよう友」

友「おはよう、男」

男(何か話題を…そうだゲーム!)

男「なぁあの前買ってたゲームってどうだった?面白かった?」

友「なぁ、男…」

男「友?」

友「別にさ、昨日から言ってる通り俺は怒ってるわけじゃないんだ。それは本当だよ」

友「でも、なんていうの?お前にそうやって気を使われると…なんか、惨めになる…」

男「!!」

友「…一人にしてくれないか?」

友「悪い、じゃあな」

この日から友の『じゃあまた後でな』は聞けなくなってしまった。
というかもう僕から話かける勇気がなくなってしまった。
それ程にこの『じゃあな』には重みがあった。

男(もう、僕たちは仲直りできないのか?)

男「ただいま」

男(なんでこうなってしまったんだろう)

ロリ天使「お帰りなさい」

男(こいつのせいか?)

男(確かにロリ天使も悪くないわけではないけど)

でも百パーセント悪いわけではない。
そんなことは分かっている。

しかしながら、友が僕と話してくれなくなったのと同時にまるで八つ当たりのように僕はロリ天使に冷たくなっていた。

ロリ天使「お兄さん、おやすみなさい」

男「なぁ、もう暑い時期だからくっつくのやめてくれよ」

ロリ天使「え?」

男「頼むから離れてくれよ、暑くてかなわない」

ロリ天使「な、なんで急にそんな…」

男「なんなら僕は床で寝るよ。この時期ならひんやりしててちょっと気持ちいいくらいだし」

ロリ天使「い、嫌…」

男「まぁ、起きたときちょっと痛いからさすがにそれは冗談だけど」

男「そういうことだから。よろしく。おやすみ」

ロリ天使「ふぇっ!?な、ちょっとお兄さん!!」

男「ん、すぅ、すぅ」

ロリ天使「む、無視しないでくださいよぅ…」

八つ当たりの中でロリ天使にも少しは反省して欲しくなっていた。
それにはこれが一番効果的だと思った。
しかし、これは駄目だったと後になって気づく。

ロリ天使「お、おはようございます」

男「……」

ロリ天使「!」

自分が嫌に頑固になっているのが分かった。
でも昨晩作った壁を自分で取り壊す気にもなれない。
この壁はきっと友と仲直りできなければ僕からはずっと壊す気が起きないのでは…

実際そうだった。

男「おは…」

友「……」スタスタ

男「……」

何も進まないまま、友と僕との壁は壊れぬまま、僕とロリ天使の壁もまた壊れぬまま、時が流れた。

それでもその間にも僕は善行を積んでいた。

いや、当然の結果だった。

大学にも家にも壁があった僕には地獄が逃げ道となっていた。

どうせ地獄に行けば関係ない。
ならばこんな気まずい生活からは早く脱出してしまおう。

そう考えるようになっていた。

善行を積むペースは自分でも驚く速さで加速していった。

そして…

男「手が…」

僕たちの仲は何一つ解決することなく、僕は黄金の手を取り戻してしまった。

ロリ天使「お、お兄さん…その手…」

男「やっとだよ。明日こそは地獄に行けそうだな」

男「今日はさっさと寝るか」

ロリ天使(やだ…やだやだやだ)

ロリ天使(嫌…このままお兄さんと別れるなんて絶対…)

ロリ天使(絶対嫌だ!)

ロリ天使(お兄さんと離れたくない…!)

あの日、お兄さんの手に初めて金色の輝きが宿った日から今までの時間は本当は無かったはずの時間。

奇跡の時間。

その奇跡の時間は、私のお兄さんに対する想いを抑えるどころかどんどん膨張させてしまっていた。

しかもその想いはお兄さんが私に冷たくなってから、お兄さんに甘えられなくなってから、消化されることはなく、ただただ溜まっていくだけの想いとなってしまっていた。

そしてその想いは私自身に一つのエゴイズムな提案をした。

『また善行を削ってしまえばいい』と

そうだ、そうすればずっとお兄さんと一緒にいられる!

なんて画期的な考えなのだろう。

思いついてから行動に移すまでは早かった。

男「んっ…むにゃ…すぅ、すぅ…」

ロリ天使(お兄さん、ごめんなさい。ごめんなさぃ…)

ロリ天使「セーフティ、解除…」

私はお兄さんの手を取ると自分の胸の上にそれを置いた。

ロリ天使「んっ…」

なんでだろう…とても悪いこと、天使にあるまじき行動をしているのに…

ロリ天使「んぁぁ、はぁ、お兄さん…」

自分の指で聖域を犯しながら

ロリ天使「んっ、んっ、」

醜いくらい

ロリ天使「んっはぁ、あっ、あんっ」

私は

ロリ天使「んっ…んっ、んっ!」

興奮していた。

ロリ天使「ッ〜〜〜!!!」


ロリ天使「はぁ、はぁ…」

ロリ天使「おにぃしゃん…」

ロリ天使「だいしゅき…」

今日はロリ天使との契約が終わる最後の日になる。

あれからロリ天使が大学まで付いてきた日は一日もなかったが、さすがに今日も大学に付いてくるなというのは僕の良心が痛んだので何も言わないでおいた。

…しかし

男「愛想つかしちゃったかな…」

ロリ天使は今日も大学についてくることはなかった。
内心あいつなら泣きながら縋ってでもついてくると思っていたのだが自意識過剰過ぎたか。

男(悲しい別れだけど僕もあいつも未練なくここを去れるなら、こんな結末もありなのか?)

結局目標を変えることはなかったし、変えようと思ったこともない。

僕にその気がない以上、いつかはロリ天使とも別れなければならないのだ。
言ってしまえば友もそれは同じ。

今まで一緒にいた友人も仲違いしたのなら、永遠の別れを告げるのにここまでドライになれるのかと正直自分でも引いた。

さて、未練もないことを再確認ところで最後の善行を積んで地獄に行くとしよう。

男(最後の善行は何にしよう)

別に何でもいいのだが。

そんなことを考えながら教室の席に座っていると友も教室に入ってきた。

そしてそのまま友は

友「男、おはよう」

なんと僕の隣に座った。

男「友?お、おはよう」

友「その、とりあえず今まで足早に話切ったり、聞こえない振りとかしてごめん」

友「なんていうか、あれから暫くいろいろ考えたんだけどさ、俺は多分お前のはっきりした気持ちが聞きたかっただけだったんだよ」

友は筆箱からシャーペンと消しゴムを取り出しながら言った。

男「はっきりした気持ち?」

友「そうそう、それをお前の口から聞けなかったから、なんかイライラして…無視したりして、あっ…」

友が消しゴムを落とした。

男「あっ」

反射的に体が動いて友の消しゴムを拾った

友「ああっ、悪りぃ。ありがとよ」

男(話聞く前に最後の善行…積んじゃったな…)

友「で、続きなんだけど…」

男「……?」

友「男?どうした?」

善行を積んだので手が光った。

男「ッ!?」

黄色に。

男「……」

友「ど、どした?トイレか?」

男「ごめん、僕今日はもう帰るわ」

そう友に告げると僕は脱兎のごとく教室を飛び出した。

友「あ、ちょっと待てよ!」

友「…まだ講義サボるほど怒ってたのか?ほんと、悪いことしたなぁ」

男「おいっ!」

ロリ天使「随分とお早い帰宅でしたね」

男「どういうことだよ。僕に何をした?」

ロリ天使「すみません。少し、善行を削りました」

男「なんで…なんでまたそんなこと…」

ロリ天使「このままお兄さんと別れるのが辛かったんです…」

男「何を今さら…」

ロリ天使「私…」ギュッ

ロリ天使「どうしてもお兄さんと離れたくないんですっ」

男「僕は目標を変えるつもりはないと言ったはずだぞ?」

ロリ天使「それは承知しています」

男(こいつは一体何を考えているんだ?……もしや)

男「お前、これを繰り返してたら僕とずっと一緒にいられるとでも思ったのか?」

ロリ天使「……」

男「はぁ…分かった。今回のことは水に流してやるよ。別に僕もお前のこと嫌いってわけじゃないし」

ロリ天使「お兄さん…!」

男「ただし、条件つきだ」

ロリ天使「?」

男「僕は目標を変えるつもりはない。これは変わらない」

ロリ天使「はい…」

男「これからは僕は床で寝る。もちろんお前はベッドのままだ」

ロリ天使「そ、そんな!」

男「当たり前だろ。どうせ今回は僕が寝てる途中になんかしたんだろ?だからもう二度そんなことがないように床とベッドだ。いいな」

ロリ天使「あぅ…」

男「これを破る、もしくはまたお前が僕の善行を削るようなことがあれば僕は自殺する」

ロリ天使「何言ってるんですか!?」

男「さっきも言った通り僕はお前が嫌いというわけじゃないが…契約してる間ずっとあいつに会えなくなるなら死んだ方がマシだ」

男「いいな?」

ロリ天使「はぃ…」

新しい約束的なもの結びとりあえず、今回はロリ天使を許してあげることにした。

彼女の想いを受け入れることによって僕が作った変な壁はとりあえず撤去された。
何より彼女に愛想尽かされてなかったことを心底安心している僕がいた。
僕ももう結構彼女の愛に飲み込まれかけている。この時それに気がついてしまった。

この約束で僕は自分とロリ天使の間に新しい一線を引いた。

せめて身体だけでも、彼女を遠ざけないと。

怖くなっていた。
自分の中でロリ天使の存在がどんどん大きくなっていくのが…


いつか、あいつを超えてしまいそうなのが…

夜には毎日欠かさずあったお兄さんの温もりが消えてしまった。

ロリ天使「お兄さん、起きていますか?」

男「……」

ロリ天使(視覚に入るほど近くにいるのに、なんでこんなにも遠くに感じるのでしょうか…)

ロリ天使(お兄さん…私…)

ロリ天使「私…んっ…」

ロリ天使「はぁ、はぁ、ちょっとお兄さんのこと考えただけで、ぐしょぐしょになっちゃうようなえっちな子になっちゃいましたよ?」

ロリ天使(いけない、声に出てた…)

ロリ天使「ひゃん…んぁ…ぁ…」

僕は必死に震える手と今すぐにでも後ろにいる少女を抱きしめたい衝動を抑えた。

男「はぁ…はぁ…」

男(堪えろ!堪えろ!早く寝ろ!早く寝ろ!)

次の日、僕は何事もなかったかのように大学へ行った。
友には謝罪と心配をされたが大丈夫だったことを伝えた。
友の途中だった話を最後まで聞くためにとりあえず今日はロリ天使には家に残ってもらった。

昨晩の出来事を思い出すとロリ天使とはあまり顔を合わせたくなかったということもある。

もう純粋な目で彼女を見えない気がしていた。

男「結局さ、あの僕の『はっきりした気持ち』ってなんの話だったんだ?」

友「ロリ天使ちゃんはお前のこと好きだって言ってたろ?お前はどうなのかなって」

男「僕は…」

本人以外の前で『ロリ天使のことが好きだ』と言ってしまうと僕の中でその好きの意味が変わってしまいそうな感じがして嫌だったのだが、友の真剣な眼差しは真実を知りたがっていた。もう後には退けないだろう。

この意味はライクだと自分に言い聞かせながら言う。

男「あいつのことが好きだよ」

その一言はどこかふわふわと宙に浮いていた。
人に向かって放たれたのにどっしりとその地に足を置かない。
まるで独り言のようだった。

あいつって誰だ?一体誰に向けて言った?

友「その言葉を聞いたら安心したよ。彼女いないような奴があんだけ愛されてて興味ないなんて言ってたらブン殴ってるとこだったぜ」

友は一人で勝手に納得している。
そりゃあそうだ。話の流れからしたら友にとってはあいつのことなんだから。

だからあいつって誰だよ。

なぜ僕は名前を出さなかった?

友「そうそう!前、ゲームしなかっただろ?今日にでもやろうぜ!ロリ天使ちゃんも一緒にさ!」

話の内容が変わった。もうこのことは深く考えるな。そうだそれがいい。

男「ああ、僕もやりたいと思ってたんだよ。あのゲーム」

男「ただいま」

友「おじゃましま〜す」

ロリ天使「お帰りなさいお兄さん…と、友さん?」

友「あっ…ロリ天使ちゃん…えっと、この前はごめん。今日はさ!三人でゲームしようと思って来たんだ!操作の仕方とか教えるからさ、一緒にやろうぜ!」

ロリ天使「友さん、私も…すみませんでした。不快な思いをさせてしまって」

男(ロリ天使も素直に謝ってくれたか。良かった良かった。これで一件落着だな)

友「いいってことよ。まったくよぉ〜お兄ちゃんは憎いねぇ!このこのっ!」

ロリ天使「お兄ちゃんはいっぱい人助けしてかっこいいので大好きなんです!」ギュッ

男「おいっ!さっき謝ったばっかりなのにベタベタすんなよ!」

友「なるほどねぇ…俺も人助けしようかな」

男「!」

男(ちょっと動機が不純な気もするがこうして人助けの輪が広がっていくのか…)

ロリ天使「えへへ〜」ギュ〜

男(こいつが天使らしいことしてるのを久しぶりに見たような気がする…)

その後は三人でゲームをした。
対戦ゲームだったのだが操作を覚えたてのロリ天使が意外にもかなり強かった。

友「くっ!初心者が調子に乗るなよ!初見殺し!裏技!」

最初は手加減してたのに開始から一時間で友はもうマジになっていた。

友「なぜだ…なぜ勝てない…」

それでも負けてたけど。

友「じゃっ!またな!ロリ天使ちゃん!次は負けねぇからな!」

ガチャバタン…

男「完全に漫画の噛ませキャラのセリフじゃないか…」

男「いやぁ僕もびっくりしたよ。僕と友が組んで二対一になってやっと張りあえるかって感じだったし」

男「…まさか天使の力とか使ってないよな?」

ロリ天使「こんなところで使ってたら天界の女王様に怒られてしまいますよ」

男「そうか。じゃあ元々ゲームが好きなのか?」

ロリ天使「天界にも同じようなものがあるんですよ。特に天国なんかは娯楽で溢れてますから」

男「なるほどな」

ロリ天使「昔はあの子ともよく遊んだものです」

男「あの子…?」

ロリ天使「え?ロリ悪魔ちゃんのことですよ?」

男「!!」

男「…うっ」

ロリ天使「お兄さん!?大丈夫ですか!?」

男「ごめん。ちょっと吐き気が…」

急いで洗面所に駆け込んだ。

男(ロリ天使が『あの子』と言ったらロリ悪魔のことしかありえないだろ。今までもずっとそうだったんだから)

男(なのに…)

今一瞬…思い出せなかった?

忘れていた?僕がロリ悪魔のことを?

男「うっ!」

男「うぇ…うぼぉ…うぁあっ…」

男「ゴホッ…ゴホッ…」

男「はぁ、はぁ…」

男「嘘…だろ…?」

この日から僕は善行を積むスピードが格段に落ちた。
何もしない日すらあった。
それでも目標は変えるつもりはなかった。

『もう意地になっている』と言われれば否定できなかった。

目標は最初からずっと『地獄へ行くこと』これだけは曲げられない。

むしろそれが最後の砦だった。

そうこうしている内に大学は夏休みに入った。

勿論僕はノープランのままだ。

それまでに地獄に行くつもりだったから。

男「友も実家に帰ってるみたいだし、暇だなぁ」

ロリ天使「暇なら出かけませんか?善行を積むついでにでも」

男「最近やる気が起きないんだ…」

ロリ天使「そうですか。最近お兄さんお昼まで寝てることもありますしね」

男「それに比べてお前は最近早起きだよな」

男「そういえば今日もだったけど、最近お前朝から台所でカチャカチャとなにやってんだ?」

ロリ天使「え、あ、それは秘密です」

男「なんだそれ」

男「あ〜暑い…」

そんな風にダラけていた時のこと、僕の携帯電話の着信音が部屋の中で鳴り響いた。

男「んぁ…誰だ?」

画面を見るとそこに記されていたのは母の名前だった。

男「母さん?」

とりあえず何事かと思い、出てみる。

男「もしもし?」

母「もしもし?男?あんた今夏休みじゃないの?」

男「まぁ、そうだけど…」

母「だったら少しはこっちに顔出しなさいよ!去年だって帰って来なかったじゃない!」

男「えぇ…」

母「とにかく!今年は帰ってくるのよ?いいわね?」

母は電話越しに押し付けるようにそう決めつけると、僕の返答を待つこともなく電話を切った。

男「はぁ。なんなんだよもう」

ロリ天使「なんとおっしゃってたんですか?」

男「なんか実家に顔出せって…」

ロリ天使「何の予定もないのなら帰っても良いのでは?」

男「僕の実家ってかなり田舎なんだよ。帰ったって近所の人とかの草引きとか農作業の手伝いさせられるだけだよ」

ロリ天使「ついでに善行も積めて尚更良いのでは?」

男「でもなぁ…」

ロリ天使「お兄さんは、地獄に行くんですよね?」

男「どうしたんだよ突然」

ロリ天使「もうご両親に一度も顔を合わせずに地獄に行く気ですか?」

男「……」

僕は自分がこの世から姿を消すという意味をあまり深く考えたことがなかった。

男(それもそうか…)

男「分かったよ…」

男「…もしもし?母さん?」

二日後、僕はロリ天使と一緒に電車で実家へと帰った。

ロリ天使「楽しみですね!」

男(僕は別に楽しみではないけど…)

男「あんま電車内で話かけるなよ。今は誰にも見えてないんだから」

ロリ天使「すみません…でも何だかワクワクしちゃいまして…」

遠出する子どもの気分といったところか。
ロリ天使の歳相応のはしゃぎ様を見るのは久しぶりだ。

男「というか…なんでわざわざ僕が買った服着てきたんだ?別にいつもの格好でよかったろ。どうせ向こうにいる間はずっと周りには姿見えないまんまなんだから」

ロリ天使「なんでもいいじゃないですか」

まぁ僕を困らせるようなことをしないのなら確かに何でもいいのだが…

男「…はぁ、やっと着いた」

僕らは電車を降り、駅からバスで移動しやっと家までたどり着いた。

とりあえず軽く戸を叩く。

男「母さーん?」

すると扉の奥からドタドタと騒がしい音と共に母が勢いよく扉をガラリと開けた。

母「男!お帰りなさい!」

男「はは…ただいま…」

母「まぁまぁ、お入りなさい」

男「うん」

とりあえず僕が家の玄関に入り靴を脱ごうとしたときだった。

母「で?後ろの女の子は誰?」

男「へ?」

男(な、何言ってるんだよ母さん…)

恐る恐る後ろを見る…

ロリ天使「えへへ。初めまして!男くんのお母様!彼女のロリ天使です!」

男「なっ……!」

母「まぁ!もしかしてとは思ってたけどやっぱり男の彼女さんなのね!?」

男「違うんだよ母さん…その、こいつは勝手について来て…そう!大学の友達!」

母「いいのよ隠さなくても。大学生にしては小さすぎる気もするけど本当に大学生ならお母さんも安心だわ」

母「一瞬まさか男が小学生の女の子を引っ掛けてるのかと思ったわ」

男「変なこと言わないでよ…」

男(年齢的にはその認識でも間違ってないのが辛い…)

母「お母さん息子の彼女が見えるなんて嬉しいわ!」

母の嬉しそうな顔を見るとこれ以上否定することもできなくなった。

男(別に強く否定することもないか…)

母「お腹空いたでしょ?今から簡単なもの作るから男とロリ天使ちゃんはそこら辺でくつろいでて」

母が台所に向かったのを見届けてから僕はロリ天使の方を見た。

ロリ天使「ふふ、お母様に喜んでもらえてよかったですね」

男(もうこいつがやらかす度にいちいち何か言うのも疲れてきた…)

男「はぁ…あんま調子乗んなよ?」

それから暫くして母の料理が食卓に並んだ。
母の料理は相変わらずお腹のすく匂いがする。

母「あんた、ちゃんとしっかりしたもの食べてるんでしょうね」

ロリ天使「男くんの作る料理はすごく美味しいんですよ?」

男「ま、まぁ適当なものしか作れないけど一応自炊してるよ」

母「あんたが自炊!?へぇ〜やっぱり一人暮らし始めると人間自然と何でもできるようになっていくのね」

男「最初からやろうと思ったわけじゃないけどね」

母「何?やっぱりきっかけとかあるの?まぁ料理できる男子って最近女の子にモテるらしいわね」

男「きっかけ?きっかけは…」

男(なんでだっけ…)

男「忘れちゃったよ。気がついたらできるようになってた」

母「ふふ、なにそれ」

それから大学のこと、友人のこと、バイトのこと、そんなたわいのない会話を交わしながら夕方、そして夜になっていった。

新しく出された晩御飯も食べ終えてくつろいでた頃だった。

母「ロリ天使ちゃん。先お風呂入っちゃいなさいな」

ロリ天使「いいんですか?ではお先に失礼しますね」

母がロリ天使を風呂場まで案内して居間に帰ってきた。

母「ねぇ男?」

男「ん?」

母「お母さんね、いやきっとお父さんも、あんたのこと心配だったのよ?でも思ったより元気そうだったから安心したわ」

男「うん。それはよかった」

男(母さんも父さんもそんなに僕のこと心配してくれてたんだ)

そんな両親を置いて地獄に行こうなんて言う僕は親不孝な息子だろうか。

男「母さん、もしさ」

母「うん?」

男「僕が突然いなくなるようなことがあっても、許してね」

母「なにそれ、怖いこといわないでよ」

母は苦笑いだった。

男(母さん、ごめん…)

父「ただいまー。男!元気か?」

母「あっ!お父さんが帰ってきたわよ。お父さんにもロリ天使ちゃんのことちゃんと紹介するのよ?」

僕はこれ以上ややこしいことにしたくなかったから嫌だったけど父がどうしてもと言うので父にもロリ天使のことを紹介することになってしまった。

男「まぁ、こいつが大学の友達のロリ天使」

ロリ天使「えへへ〜」

父「おい男!こんな、こんな小さい娘と…けしから…バシッ

父は何か言い切る前に母に頭を叩かれた。

男「そういえばロリ天使の寝る場所どうしよう」

母「お客用の布団なんてないわよ?あんた昔から人の家に遊びにいくことはあっても内に友達連れてくることはなかったでしょ?」

母「あんたの部屋貸してやんなさい。あんたは…父さんの部屋で適当に寝なさい」

男「息子の扱い雑じゃないか?」

母「だってあんた彼女連れてくるなんて一言も言わなかったじゃない!」

男「それもそうか…」

ロリ天使「それは流石に男くんに悪いですよ」

ロリ天使「男くんは自分のお部屋を使ってください」

母「え?でもあなたはどうするの。何ならお母さんの布団貸そうか?」

ロリ天使「私も男くんの部屋で一緒に寝ますよ」

母「え!?」

母「ちょっと男!あんたらもうそんな関係なの!?」ボソボソ

男「い、いやそんなことないよ…」ボソボソ

ロリ天使「私は大丈夫ですよ。男くんは信用できる方です、だからお母様…ね?」

母「まぁ女の子の方からそう言うなら…あんたロリ天使ちゃんに変なことするんじゃないわよ!」

男(むしろ変なことしてきそうなのはあいつの方なんだけど)

男「じゃあおやすみ。母さん、父さん」

ロリ天使「おやすみなさいです」

僕はロリ天使を二階の自室に案内しようと階段を上り始めた。

父「男!」

男「ん?」

父がいい笑顔で親指を立てていた。
やめてくれ。

男「まぁ僕は適当に床に転がって寝るからお前は布団使っていいよ」

ロリ天使「一緒の布団で寝ないんですか?」

ロリ天使が布団に入ろうとしたのを確認すると僕は部屋の電気を消した。

男「ここでも約束は変わらないぞ」

ロリ天使「あれはお兄さんのベッドでの話ですよね?」

男「そんなの屁理屈じゃないか」

ロリ天使「お兄さん…」ギュッ

いつものことだけど今日のロリ天使はいつもよりいい匂いがした。
母さんの買って来ているシャンプーとボディソープは今も変わっていなかった。そんな懐かしい匂いが今のロリ天使には溶け込んでいた。

ロリ天使「私、最近ずっとこうするのを我慢してたんですよ?」

男「そりゃあ約束があるからな…」

だめだ。視線を合わせられない。
今まともに彼女に視線を合わせたら、きっと飲み込まれる。

ロリ天使「いいじゃないですか…今日くらい」

やめろ、そうやって甘えた声で今の不安定な僕を揺らさないでくれ。

いつか一緒に背中を流しあった日のことを思い出した。あのときは堪えられた。
強い意志があったから。
でも今の僕は、間違いなくその意志が擦り減ってきている。

ロリ天使「お兄さん、なんで目を合わせてくれないんですか?」

まずい。このままではいつもみたいに心を見透かされてしまう。

一瞬だけ、一瞬だけ見よう。そうだ、電気を消したばかりのこの空間ならきっと大丈夫だ。

僕はロリ天使に視線を合わせた。

男「!!」

暗い部屋の中のはずなのにそれは浮かび上がるかのようにはっきりと僕の目に映った。

淡く桃色に染めた頬、潤んだ瞳。

一瞬だけ見るつもりが釘付けになってしまっていた。

ロリ天使「ね?お兄さん」

ぼーっと力も入れず突っ立っているとそのまま布団に押し倒された。

ロリ天使「わ、私…もぅがまんできませんよう…」

次に思い出したのは約束を結んだ日の初めての夜。

『私…』

や… くれ…

『ちょっとお兄さんのこと考えただけで』

めてくれ…

『ぐしょぐしょになっちゃうような…』

やめてくれ…

『えっちな子になっちゃいましたよ?』

………………

ロリ天使「お兄さっ…んっ!?」

ロリ天使「んぁ、ちゅっ、んちゅぅ」

ロリ天使「…んっ、ぷはっ」

ロリ天使「やっと、お兄さんから求めてくれましたね…」

男「……」

ロリ天使「良いんですよ?何も気にせずに」

ロリ天使「欲望のままに…」

ロリ天使「私を求めて、愛して、」

ロリ天使「めちゃくちゃにしてくださいっ」

男「ッ!」

そこから後はもう本当に欲望のままに身体を動かしていた。
むせかえるほどの甘い匂いと弾けるような肉の音だけが部屋の中を制圧していた。

半分力任せにロリ天使を抑えつけ、彼女を激しく貫くことだけに生きている心地と快感を覚えた。

普通の女の子なら痛がり抵抗するところなのだろうが、それでも彼女は身体をよがらせ僕と快感を共有した。

まるで獣に取り憑かれたように何度も何度も彼女の中に溢れた欲望を吐き出した。

汗と様々な粘液にまみれた彼女が見せる笑顔は相変わらずの天使の笑顔、行為の不純さをかき消すような純粋で悦びの塊のような笑みだった。

僕はその笑顔を、興奮に赤く染まる幼くも艶かしい顔を、不純に愛しく思った。

男「なぁ…ロリ天使…」

ロリ天使「はひ?」

男「善行を積んで目標に到達した人間は天国行きの印が貰えるんだよな。それは間違いないよな?」

ロリ天使「…はぃ。もくひょうかえますか?」

男「変えない。これだけは変えちゃ駄目だから」

ロリ天使「ざんねんでしゅ」

男「とりあえずシャワー浴びるくらいしとかないとだめだよな…これ。お前先行ってきていいぞ。なんかもう眠そうだし」

ロリ天使「いっしょにはいりましょーよぉ」

男「…そうするか」






「なんか一人じゃ心配だし」






…………

母「男〜?ロリ天使ちゃん?朝ご飯できてるわよ〜?」

母「まだ寝てるの?開けるわよ?」

ガラガラ

男「んん…すぅ、すぅ」

ロリ天使「むにゅ…むにゃ…すぅ」

母「本当に一緒の布団で寝てたのね」

母「…ぷっ。なんか兄妹みたい」

母「あなたたち!もう起きなさいっ!」

男「あー、眠い。昼寝しないか?」

ロリ天使「ふぁ〜…そうですね。先ほどお父様にもゆっくりしていていいと言っていただきましたので」

昼ご飯を終えたあとも僕らにはまだ昨日の疲れと眠気が残っていた。
だから昼寝を提案したのだが、そこに父が廊下からノックして部屋の扉を開けた。

父「ロリ天使ちゃんは家にいていいけど男、お前は父さんと一緒に近所の畑で雑草抜きだ。行くぞ」

父は言うだけ言うと階段を降りて行った。

なぜ僕の両親は押し付けがましいのか。

男「ちょっとは僕の言葉も聞いてくれよ」

男「結局かよ。はぁ〜」

ロリ天使「それでも行くんですね」

男「これも善行、これも善行……」

この日はそのまま夕方まで農作業の手伝いをさせられた。
まるで最近善行積むのをサボっていた分、取り返すためにやらされているような気分にもなった。

それを目に見えて感じられたのは、夕暮れに映える黄金の輝きを見たときだった。

父「いい汗かいたなぁ!ただいま〜」

男「ただいま」

母「おかえりなさい」

ロリ天使「おかえりなさいです」

母「今ちょうど晩ご飯できたところなの。さっさと手を洗ってうがいしてきなさい。今日は豪華よ?」

父「ほーうそれは楽しみだ」

手を洗ってから食卓の前に行くとそこには様々な料理が置かれていた。

どれも僕の好きなものばかりだ。

「いただきます」

男「あっ!これすごく美味しい」

母「ふふ。男、それね?ロリ天使ちゃんが作ったのよ?」

男「えっ。お前いつの間に料理できるようになったの?」

ロリ天使「密かに練習してたんですよ!男くんは料理ができる女の子が好きみたいですので」

男「えっ…」

密かに練習してたって…なんで?僕のために?
どうせ僕はもう少しで地獄へ行くのに?

男(もう訳わかんないよ)

ロリ天使「男くんのお口に合ったみたいで良かったです」

父「ホントだ美味しいよこれ!男?もっと食べないのか?なら父さん全部食っちゃ バシッ

父「痛い!!」

母「何馬鹿言ってんのさ」

ロリ天使「ははは…」

男(僕はどうしたらいい?)

男(どうしたらお前の愛を振り切れる?)

次の日の帰り、僕は電車の中で一人ずっとこの先どうしたらいいかを考えていた。

ここまで来ても別に目標を変える気だけは起こらない。

我ながら異常な程にまで頑固なものだ。

結局結論は出なかった。

そんな定まらない気持ちのまま約三日ぶりにアパートに帰ってきてしまった。

ただ、手はもう黄金だ。

時間はあまり残されていない。

僕は結論を出すために今夜はある試みに出た。

男「なぁ、ロリ天使。今日は一緒のベッドで寝よう」

ロリ天使「いいんですか?」

男「あっ!でも…その、ああいうのは無し!」

ロリ天使「ふふ。分かってますよ」

二人で一緒のベッドに寝転ぶ。
久しぶりだ。

男「…抱きしめていいか?」

ロリ天使「大歓迎ですよ」

ロリ天使「……んっ」

求めるように強く抱きしめると改めて思えた。

僕はロリ天使が好きだ。

そういう気持ちは前からあったけど。

今はきっと、もっと好きだ。

どういう意味で好きとか、どこが好きだとか、どれくらい好きなのかとか。

そんな物はもうどうでもよかった。

漠然とした愛だけがそこにあった。

ロリ天使「あの…」

男「どうした?」

ロリ天使「お兄さん、善行を積みませんか?」

男「え?」

ロリ天使「最後の善行です。最後の善行は私の頼みを聞いていただけますか?」

男「可能な範囲で頼む」

ロリ天使「私を抱きしめてください」

男「もう抱きしめてるぞ?」

ロリ天使「もっと!」

男「ああ!」ギュッ

ロリ天使「もっど!」グスッ

男「ああ!」ギュッ〜

ロリ天使「いっ、いだぃぃ、けど、、、」グスッ、グスッ…

ロリ天使「もっどおねがいじまず!」

男「ああっ…ああっ…!」

ロリ天使「うぇ、あぅ、うああああん」

男「……………」

ロリ天使の身体は震えていた。
まるでこれから来る自分の未来に怯えているように。

僕がいなくなったらこいつはどうなってしまうのだろう。

こいつは最初僕がロリ悪魔を女王にしたことを本気で恨んでいた。
それほどにまでロリ悪魔に依存していたんだ。本当のことは分からないけど、僕に両親のことを言ったときの真剣な眼差しを思い出すと、両親ももういないのだろう。
そんな一人ぼっちだったこいつのところにロリ悪魔が来たのではないだろうか…

ロリ悪魔だけじゃなく僕も、こいつの手の届かぬ場所に行ってしまったら、こいつはきっと独りになる。

その孤独に、こいつは耐えられるのか?

抱きしめているうちに僕の手にあった黄金の光は弾け、僕の背後に禍々しい黒い門を作り出す。

門の扉はひとりでに重い音を立てながら開きだす。

男「僕、もう行かなくちゃ…」

ロリ天使「はい…はぃ…」

男「……」

男「なぁ、ちょっと話があるんだ」

………

新大臣「あの、女王陛下。どうしてもあなたに会いたいとうるさい人間がおりまして」

「?」

新大臣「なんでも自分は特別待遇なんだなんぞと変なことをほざいてまして」

「!!」

「…通してちょうだい」

新大臣「いや、しかしですね陛下はこれから会議が…」

「いいから通して!」

新大臣「は、はいぃぃ」

新大臣(今までは陛下といえど年齢のこともわきまえて控えめでしたのに今日は珍しく強情ですね…)

新大臣「こっちだ」

男「ついにここまで来れた…元気だったか?」

男「ロリ悪魔」

ロリ悪魔「おにーさぁぁぁん!」ダッ

ロリ悪魔が僕に抱きついてくる。
懐かしい感触だった。

ロリ悪魔「待ってた…もっと長くなると思ってたよぅ…」

男「僕も、ずっと会いたかったよ」

ロリ悪魔「これで、ずっと一緒にいられるね!」

男「…ごめん。それは、できない」

ロリ悪魔「え…なんで…?」

男「実は僕はある天使の力を借りてここに来ることができたんだ」

ロリ悪魔「おにーさん?な、なんの話をしているの?」

男「ロリ悪魔、よく聞いてほしい。お前はもう一国の女王様だ。僕なんかが独り占めしていいような存在じゃないんだ」

ロリ悪魔「で、でもおにーさんは『特別待遇』だから…」

男「その特別待遇のおかげで僕は今こうしてお前と会えたし、話すことが許されてる。僕はもうそれだけで十分だよ」

男「お前は新大臣さんやここにいる悪魔の皆がお前のことを支えてくれる。助けてくれる。一緒にいてくれる」

男「だけどその天使にはもう僕しかいないんだ。もう僕しか、ずっと彼女のそばにいてあげられない、支えてあげられない、助けてあげられない」

男「僕はその天使を独りにはできない」

男「だから、お前とはもう一緒にいられない」

ロリ悪魔「そんな…ひどいよ…」ポロポロ

ロリ悪魔「おにーしゃん…わだしのごど…『愛してる』っていっでくれだじゃん…うぅ」ポロポロ

ロリ悪魔「ぜんぶ…うそだっだの?」

男「嘘じゃないよ。それは今も変わらない。僕はお前のことを愛してるよ」

男「……」

男「嘘じゃないと、思いたい…」

男「でもそれと今後も一緒にいてあげられるかはまた別の話さ」

男「僕は彼女からお前を奪った。だから僕はその責任を取らなければならない」

ロリ悪魔「おにーしゃんが…私を…奪った…?」

ロリ悪魔「だ、誰から…?」

ロリ悪魔「……」

『またですか?もうその人の話は耳にタコができるほど聞きましたが…』

『あなたはその人のことばっかりですね…私が来てもその人のことばっかり』

ロリ悪魔「!!」

男「じゃあな…」

ロリ悪魔「まって!まっでよぉ!」

ロリ悪魔が僕の袖を掴んだ。
前にも袖を掴まれた気がする。いつだったかは思い出せないが…

ロリ悪魔「いかないで…」

男「…女王様がいつまでも甘えん坊じゃ駄目だろ」

僕は小さな女王様の手を乱暴に引き離した。

ロリ悪魔「あっ…ああっ…」

足早に扉を開けて部屋を後にした。

ロリ悪魔「おにーさ…

バタン!

男「すみません。失礼しました」

新大臣「あのう…」

男「……」

新大臣「お待ちなさいっ!」

新大臣「地獄に堕ちた人間ごときが女王陛下に涙を流させるなどあってはならないことです!」

新大臣「これにはかなりの重い処罰が下ると思いなさい!」

男「すみません。僕、本当は地獄の住民ではないんです」

新大臣「?」

僕は手の甲が新大臣さんに見えるように腕を上にあげた。

新大臣「天国行きの印…!?」

男「僕は今から天国へ向かいます。もう外に迎えも来ていますので。それでは…」

新大臣「……」

新大臣「あの男は…女王陛下を泣かせるためだけにここに来たというのですか…?」

新大臣「…ッ」ギリッ

ロリ天使「本当にこれで良かったんですか?」

男「僕にはこうするしかなかったんだ」

ロリ天使「すみません…」

男「お前が謝ることはないさ」

ロリ天使「しかし…」

男「こう言えば僕の出した結論が分かるか?」

男「あいつは…お前の代わりにはなれない」

ロリ天使「!!」

ロリ天使「……」

(ふふ…)

男「さぁ、もう行こう…」

ロリ天使「はいっ…!」

僕らの前に眩い光を放つ白い門が現れた。

白い門の光の中へと、僕たちは吸い込まれるように進んで行った。

ごめんなさいロリ悪魔ちゃん。

私はきっとあなたに許されないことをしてしまいました。

でも勘違いはしないでくださいね?前までは単純にあなたとお兄さんを引き離すことでお兄さんに復讐しようとしましたが、復讐の結末は結局どちらも嫌な思いが残るだけですから…もうそんなことを考えるのはとっくの昔に止めました。

だからロリ悪魔ちゃん、これはあなたに対する復讐ではありません。
私とお兄さんが望んだ新しい幸せ…

だって今の私……


とっても幸せなんですっ




Heaven END

これにてHeavenはおしまいです

今作もまた読んでくださったみなさん。

ありがとうございました。

(-ω-)

ロリ天使ももちろん好きなんだけど、こっちのルートの男って
寂しいから近くにいて慰めてくれる異性になびく浮気野郎と同じ印象しかない

>>138

なるべく男がクズにならないように頑張ったつもりだったんですが努力が足りなかったもよう…

すみませぬm(-ω-)m
許してあげて!!

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