睦月「なんでも屋さんです!はりきってまいりましょー!」 (16)


人類と艦娘、そして深海棲艦

両者は長い間敵対関係にありました

しかし昨今、長きにわたるその戦いに新たな風が吹いたのをご存じでしょうか?

切っ掛けはとある一つの海戦

それはこの戦争において、おそらく初めであろう三つ巴の戦い

とある一つの島をめぐった攻防戦でございます

島を奪わんとする深海棲艦の主力部隊

彼等を迎撃せんとする人類と艦娘の機動艦隊

そして島を守らんとするのは

”なんでも屋さん”と名乗られぇぅ↑…方々…

そんな海戦を人は鳥の足海しぇ…

……

ん゙ん゙っ゙…

鳥の足海戦と呼んだのです






SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1459084353

6月も半ばが過ぎ、だんだんと夏の暑さが顔を出し始めた今日この頃。
俺は海軍兵学校を卒業し、2年間の訓練を終えた後にこの建物に呼ばれてやってきた。
白い制服に身を包み、ドアをノックすると懐かしい声が室内に招き入れてくれた。


「入りたまえ」

「失礼します。おはようございます、中将閣下」

中将「うむ…まぁ楽にしなさい。…少尉」

少尉「…失礼でありますが、自分は本日付で少佐ではないでしょうか?」

中将「うぅむ…その件なのだが、加賀君」

加賀「はい」


何やら悩ましげな中将に代わり、横に控えていた秘書艦の加賀さんが何やら紙を広げた。


加賀「少尉、本日付で艦娘専用願望達成機関への配属を命じます」

加賀「喜びなさい、貴方が最高責任者よ?」

加賀「まぁ貴方一人の帰還なんですけれどね」フフッ

少尉「へ?」





少尉「へ?」







少尉「ちょっ!親父ぃぃ!どういう事だよぉ!」

中将「ええい!うるさい!ここでは中将閣下と呼ばんか!」


俺は親父改め、中将閣下へと泣きつく。


加賀「ふふ…小間使いなんて。小物なあなたにはお似合いじゃないかしら?」

少尉「ぐっ…加賀…貴様!」

加賀「てい」パーンチ

少尉「いたぁい!」


加賀の右ストレートは見事に俺の頬に突き刺さる。


加賀「なんですかその口のきき方は?それが艦娘である私への口のきき方ですか?」

加賀「貴方は指揮官養成学校で2年間何を学んだのかしら?え?」

少尉「ガガガギググゴオゴ…」

少尉「…」

少尉「失礼しました、加賀殿」

加賀「よろしい」


コイツ…いつかアンアン言わせてやる…」

加賀「邪念を感じました」キーック

少尉「いたぁい!」


少尉「…それで、本当にどういう事なんですか中将」

少尉「自分が指揮官学校でお茶の組み方や礼儀作法、人型艦船の戦略について学んだのはそこの方に殴られるためでは無かったはずですが」

加賀「…」スッ

少尉「…」ビクッ


加賀とのじゃれ合い?はそこまでとし、俺は中将へと尋ねた。
そう、俺は兵学校で適性検査に合格し特殊兵科である艦娘奉公部隊に配属された。
別命、指揮官学校である。
この舞台は艦娘の先頭における支援た指揮に加え、日々の生活の支援を行うために学習を士官に受けさせる部隊である。
そこを無事卒業すると艦娘奉公部隊所属何某鎮守府提督となる事が出来る。
勿論俺もそのつもりでここに来たのだが…


中将「…実は書類上の手違いで…新たに提督として任官する人間が多すぎてな」

中将「そこでお前を今回は見送ろう…とな…」

少尉「…」

中将「だが!落胆するな息子よ!そのためにわしが特設部隊を用意した!」

中将「お前にぴったり!お前にしかできぬ仕事じゃ!」

少尉「…俺にしか?」

中将「そうじゃ!お主にしかできぬからこそ…わしも苦渋の決断だったのだ…」

少尉「親父…」


親父は目元を手で隠す様に俯いてしまう。


少尉「…加賀さんもそう思う?」

加賀「は?」

少尉「この仕事は俺にしかできないって…思う」

加賀「ソウデスネ」

少尉「仕方ないな!そこまで言うならやってやろうじゃねえか!」


まぁここまで言われたならやってやらなきゃ男がすたるというもんよ!


加賀「ではこれが各種資料です」

少尉「おうよ!」

中将「これが車のキーじゃ、上手く使えよ孝行息子!」

少尉「まかせろよ!俺は孝行息子だからな!」

少尉「じゃあ言ってくるぜ!!」


俺は二人から車のカギと書類を受け取ると部屋を出た。
まったく、二人は俺を頼ってばかりだな!!




中将「…」

加賀「チョロいですね」

中将「チョロいな」

訂正
この舞台は艦娘の先頭における支援た指揮に加え、日々の生活の支援を行うために学習を士官に受けさせる部隊である。

この舞台は艦娘の戦闘における支援や指揮に加え、日々の生活の支援を行うための学習を士官に受けさせる部隊である。

訂正
この舞台は艦娘の戦闘における支援や指揮に加え、日々の生活の支援を行うための学習を士官に受けさせる部隊である。

この部隊は艦娘の戦闘における支援や指揮に加え、日々の生活の支援を行うための学習を士官に受けさせる部隊である。

ごめん

加賀「…それで?本音の方は教えていただけるんですか?」

中将「本音も何も本当にミスがあったんじゃよ」

加賀「はぁ…」

中将「それでとある提督から大本営に艦娘の為の相談機関みたいなものを作ることは出来んかと上申があっての」

中将「これ幸いとあいつを据えたわけじゃ、まぁ…悪く言えば小間使い、よく言えばなんでも屋じゃな」

加賀「その役は配属されている提督ではいけないのですか?」

中将「艦娘専用願望達成機関はより艦娘の私的な部分への接触を目的としている」

加賀「上層部はより詳しく私たちの事を知りたい…と?」

中将「わからん、だがまったくと言っていいほど期待はしておらん」

加賀「期待していない?何故それがわかるのですか?」

中将「上申したのワシじゃもん」

加賀「…」

中将「まぁ可愛い子には旅をさせろと言う言葉もあるじゃろ?そろそろ海軍にも新しい風が必要なんじゃよ」


中将はそう言って背もたれに体を預けると、静かな寝息を立てた。
強大な力を持つ艦娘に人類は畏怖、悪く言えば恐怖心を抱いている。
故に人類と艦娘の間にできた溝は、私たちがこの世に現われてからの10年間で深まるばかりだ。
人類は艦娘の力に恐怖し、艦娘は人類の脆弱さに気を使うばかり。


加賀「さて…」

加賀「貴方はそんなこの世界でどう立ち振る舞うのかしら?」

加賀「私に見せて頂戴」


開かれた窓からは、エンジンがかかる音がした。

卿はここまで
今回はめちゃめちゃにならない…はず…

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom