にこにはたくさんの家族がいる。


こころにここあ、こたろうにママ。


そして……今はもう会えなくなっちゃったけど…パパ。


みんな大切な家族。


今やにこの代名詞にもなってる｢にこにこにー｣もパパが考えたの。


ちゃんと覚えてるよ。

パパがいなくなってからにこは決めたの。


もう泣かないって。


にこにこにーってずっと笑ってるって。


けどね、現実はそうそう上手くいくものじゃなかったの。


オーディションに落っこちたり、高校でようやく作ったアイドル研究部も作ってしばらくしたらにこだけになった。


けど、泣かなかった。


泣いちゃダメって自分に言い聞かせて。


その頃からかな？


アイドル｢活動｣をしなくなったのは…

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ある日、2年生の女の子3人がスクールアイドルを始めた。


ファーストライブもほとんど人は来ず、にこはコレで綺麗さっぱり3人は諦めるだろうと思った。


そしたら諦めるどころか、メンバーを増やして遂にはにこの所まで来た。


どうせあの時みたいに離れていくんでしょ…


だけど違った。


穂乃果ちゃんの目を見れば分かった。


なぜメンバーを6人にまで増やすことができ、7人目がにこなのか。

ちょっと強引だけど確固たる信念を持つ穂乃果ちゃんに半ば無理矢理加入させられた。


だけど不思議と嫌な気持ちはしなかった。


むしろ逆だ。


きっと今日からにこは心の底から笑えるような気がした。


ちょっと…どころか大分個性的なメンバーだけど…って、それはにこもか。

涙が出そうなのを必死で抑える。ダメダメ、まだ始まったばかり。


パパ、見てる？大変なこともあったけどやっとにこにこにーってちゃんと言えるようになったよ。


にこはママ、そしてパパが付けてくれた名前の意味をもう一度噛み締めて叫ぶ。


｢よーしっ、アタマから行っくよー！！｣