星井美希「ウンジャラゲーのハンジャラゲ♪」 (20)


小鳥「…………」カタカタ

小鳥「…………」カタカタカタカタ

小鳥「ふう……」

小鳥「うちの事務所の子達は、みんな可愛いし歌も上手いのに」

小鳥「いまいち人気が出ないのよね」

小鳥「プロデューサーさん、ちゃんと仕事してるのかしら」

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ガチャ


P「あ、音無さん、丁度良かった」

小鳥「プロデューサーさん、おはようございます」

P「突然ですけど、すいません。俺しばらくの間事務所に来れなくなりそうです」

小鳥「え?」

P「本当にごめんなさい。念のためこの紙を置いておくので、何かあったら使ってください」

小鳥「そ、そんな急な」

P「それじゃあ、いってきます! 事務所のみんなによろしく!」

小鳥「ちょ、ちょっとプロデューサーさん!」



バタン



小鳥「いっちゃったわ…………」


小鳥「もう! 何なのかしらあの人は」

小鳥「皆まだプロデューサーさんのフォローが必要な時期なのに……」

小鳥「何も言わずにどっか行っちゃうなんて」

小鳥「紙を置いていったけど……」

小鳥「一体何が書いてあるのかしら」ペラ


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事務所の皆にカバーしてほしい植木等関連の曲

天海春香  大冒険マーチ

如月千早  実年行進曲

星井美希  ウンジャラゲ

萩原雪歩  今日が命日この俺の

菊地真   ギターは恋人

水瀬伊織  ゴマスリ行進曲

高槻やよい シビレ節

双海亜美  だまって俺について来い

双海真美  笑えピエロ

三浦あずさ 旅愁

秋月律子  学生節

我那覇響  無責任数え唄

四条貴音  ホンダラ行進曲

音無小鳥  あんたなんか

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小鳥「えっ」

小鳥「何コレは」


小鳥「あ、あの人確か、何かあったら使ってください、とか言ってたけど……」

小鳥「こんなの何に使えっていうのよ!」

小鳥「バカなんじゃないの!? 何か私の名前も入ってるし!」

小鳥「植木等って、確かスーダラ節とか歌ってた人よね……」

小鳥「何年前の人なのよ……」

小鳥「はあ…………」

小鳥「この事務所大丈夫かなあ」


貴音「小鳥嬢」

小鳥「わっ! たっ貴音ちゃん!」

小鳥「急に出てくるからビックリしちゃった」

小鳥「どうしたの? 何か用事?」

貴音「実はわたくし、自分のきゃらくたあに悩んでおりまして」

小鳥「えっ」

貴音「このまま、みすてりあすなきゃらを続けていても芽が出ないのではないかと」

小鳥「貴音ちゃんの神秘性は、キャラっていうか勝手に滲み出てくるものよね」

貴音「そこでプロデューサーに相談をしようと思ったのですが」

小鳥「プロデューサーさん? 彼ならいないわよ?」

貴音「なんと!」


小鳥「なんだかよく分からないけど理由も言わずに出ていっちゃって」

貴音「そ、そんな! あの方がわたくし達をおいていなくなってしまうなど有り得ません!」ブンブン

小鳥「お、落ち着いて! あと揺らさないで!」

貴音「あの方はわたくし達をトップアイドルにすることを約束してくれたのです!」

小鳥「い、一応変な紙は置いていったんだけど……」

小鳥「あれ、何の意味もないわよ」

貴音「いえ、あの方が置いていってくださったものならば何か意味があるはず」

貴音「この紙ですか」ペラ

貴音「こ、コレは!」


ーー翌日ーー


響「なーなー、貴音! 今度貴音の家に遊びに行きたいんだけど、貴音の家ってどこにあるの?」

貴音「ひとつ山越しゃ、ホンーダラッダホイホイ♪」

響「え? 山を越した先にあるのか?」

貴音「もひとっつ越ーしてもホーンダラッダホイホイ♪」

響「貴音…………? 何を言ってるんだ?」

貴音「ホンダラダ ホンダラダ♪」

貴音「ホンダラ ホダラダホーイホイ♪」

響「うぎゃー! ミステリアスにも程があるぞー!」


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黒井『四条貴音はホンダラ系アイドルとして世間の注目を集めた。
   彼女にこんな才能があるなんて想像もしていなかった。
   彼女の人気に続くべく、私は天ヶ瀬冬馬をホンダラ系アイドルとして売り出すことにした。
   あらびき団に2回出演するほどの成功を収めた。』

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ーー765プローー


美希「ねえ、小鳥。ハニーはまだ帰ってこないの?」

小鳥「そうねえ、出て行った理由も分からないんだから何とも言えないわね」

美希「もしかして、ミキ、捨てられちゃったのかな……」

小鳥「そ、そんなことないわよ! 彼はいつも皆のことを考えてるんだから!」

美希「でも……こんなに放ったらかしだなんて」

小鳥「だ、大丈夫よ、皆が寂しくないようにって、変な紙も置いていってくれたんだから!」

小鳥「使い道は分からないけど」

美希「紙ってもしかして、コレのこと?」

美希「こんなの見たってどうにかなるわけでもないの」ペラ

美希「こ、コレは!!」


ーー翌日ーー


律子「ちょっと美希、あんた最近たるんでるわよ。ちゃんと自分のスケジュール覚えてる?」

美希「月曜日はウーンジャラゲ♪」

律子「美希……?」

美希「火曜日はハーンジャラゲ♪」

律子「ちょっと、どうしちゃったのよ!? 火曜と水曜はオフでしょ!?」

美希「水曜日はスーイスイ♪」

律子「」

美希「ウンジャラゲーのハンジャラゲ!! スイスイスイのモーリモリ!!!」


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黒井『星井美希は業界初のウンジャラゲ系アイドルとして一世を風靡した。
   彼女にこんな才能があるなんて想像したこともなかった。
   彼女の人気に続くべく、私はウンジャラゲ系アイドルとして天ヶ瀬冬馬を売り出すことにした。
   R-1グランプリで二回戦まで出場できた。』


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ーー765プローー


亜美「最近兄ちゃんがいなくてつまんないよー!」

小鳥「あ、亜美ちゃん、ごめんね。でもいつかきっと帰ってくるから! それまでは我慢してね!」

亜美「こうなったらピヨちゃんをいじり倒すしかないっしょー!」

小鳥「ま、待って亜美ちゃん! そういえばプロデューサーさんは変な紙を置いていったわよ!」

小鳥「何の役に立つのか分かんないけど」

亜美「紙って、この何か書いてあるやつのこと?」

亜美「こんな紙に兄ちゃんの代わりがつとまるわけ……」ペラ

亜美「こ、コレは!!!」


ーー翌日ーー


亜美「仕事のないやつぁ 亜美んとこへ来いっ♪」

真美「え? もしかしてお仕事紹介してくれるの!?」

亜美「亜美もな~いけど心配すんな♪」

真美「うあうあ~! メチャ頼りない感じだよ~!」

亜美「見~ろよ 燃えて~いる~ あ~かね~ぐ~も~♪」

真美「明らかに話をはぐらかす気だよ~!」

亜美「そ~のうち何とか、な~るだろ~~♪」

真美「期待してた真美がバカみたいじゃん!!」

亜美「んっふっふ~」


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黒井『双海亜美は無責任系アイドルとして瞬く間にブレイクした。
   彼女にこんな才能があるなんて想像したこともなかった。
   彼女の人気に続くべく、私は天ヶ瀬冬馬を無責任系アイドルとして売り出すことにした。
   高田純次氏が名前を覚えてくれるようになった。』


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ーー765プローー


小鳥「あら、おはよう、春香ちゃん」

春香「はい、おはようございます! 小鳥さん! プロデュ……あっ」

春香「そうだった……プロデューサーさんはいないんだった……」

小鳥「春香ちゃん……」

春香「ご、ごめんなさい! こんな調子じゃダメですよね! アイドルなんだから、笑ってないと……」

春香「でも……」グシグシ

小鳥「春香ちゃん、泣かないで。きっともうすぐ戻ってくるわよ」

春香「はい」

小鳥「それにね、あの人、出て行く前に変な紙を置いていったのよ……」

小鳥「本当に変な紙なのよ」

春香「紙って……プロデューサーさんの机に置いてあるやつですか」

春香「……一体何が書いてあるんだろう」ペラ

春香「こ、コレは!!!!」


ーー翌日ーー


千早「春香、実は私、今度のライブでちゃんと歌えるかどうか不安で……」

春香「でーかーい、仕事に、命をかーけーよ♪」

千早「あ、あなた、そこまでの覚悟で仕事をしているの!?」

春香「石にかじりついても、やーりとげる♪」

千早「す、すごいわ! 尊敬しちゃう!」

春香「ドンガーン! ドンガラガッタ♪」ドンガラガシャーン

千早「そこで転ぶの!?」

春香「ドンガーン! ドンガラガッタ♪」ドンガラガシャーン

千早「また転ぶの!?」

春香「ドンガーン! ドンガラガッタ♪」ドンガラガシャーン

千早「まだ転ぶの!?」


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黒井『天海春香はドンガラ系アイドルとして世間の人気をかっさらった。
   彼女にこんな才能があるなんて想像したこともなかった。
   彼女の人気に続くべく、私は天ヶ瀬冬馬をドンガラ系アイドルとして売り出すことにした。
   冬馬は両手首を骨折してしまった。』


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ーー765プローー


小鳥「…………」カタカタ

小鳥「…………」カタカタカタカタ

小鳥(いくら待っていても、あの人は帰ってこない)

小鳥(一体どこで何をしているのかしら)

小鳥「もしも……あの人が帰ってきたなら……」


小鳥「私は……」


ガチャ


P「…………」


小鳥「!!!!」


小鳥「プロデューサーさん!!!」

P「音無さん、久しぶりですね」

小鳥「今までどこに行ってたんですか!」

小鳥「皆心配してたんですよ!」

P「すみません、ちょっと野暮用があって」

小鳥「野暮用ってなんですか!! 理由も言わずに出て行くなんて」グス

小鳥「こんな、変な紙だけ置いてって……」グス

P「その紙、見てくれましたか?」

小鳥「初めに一回、ちょっと目を通しただけです……」

P「見てください、もう一度」

小鳥「な、何でそんなことしなくちゃ……」

P「お願いします、音無さん」

小鳥「べ、別にこんなの見たってしょうがないでしょ」

小鳥「ただ、わけの分かんないことが書いてあるだけで……」ペラ

小鳥「こ、コレは!!!!!」


P「音無さん、俺のことどう思ってますか?」

小鳥「…………」

P「もう一度聞きます。音無さん、俺のことをどう思ってますか?」

小鳥「じ、じらされてェ~/// 泣っかされて~♪ そんな男は、ナニサ♪」

P「…………」

小鳥「あた~しの~このむねぇは/// アンタなんか待ってない待ってないわ♪」

小鳥「・・・デモネ・・・・・・」

P「あっわてちゃいけない♪ 俺がいる♪」

P「おっまえに 苦労はさせないよ♪」

小鳥「…………」

P「…………」

小鳥「それっじゃ そっの気になりましょか♪」

P「えェ(笑)」



小鳥「プロデューサーさん……///」

P「小鳥さん……」


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黒井『こうして765のプロデューサーと音無小鳥は結婚した。
   彼らがそんな仲だったとは想像もしていなかった。
   彼らの幸せに続くべく、私は天ヶ瀬冬馬に結婚を考えている相手がいるかと聞いてみた。
   冬馬は二次元にしか興味がないことが判明した。』





おわり


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