八幡「何ですかそれ」陽乃「コンマで好感度を弄ります」 (110)

八幡「……何言ってるんですか?」

陽乃「まぁまぁ、やってみればわかるよ」

八幡「やらないでください」

陽乃「それじゃあ、まず私から。えい」

コンマ↓1
好感度01-99
00の場合はMAX

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1458059183


陽乃「んじゃ、次は雪乃ちゃん」

八幡「え」

陽乃「どうかしたの?」

八幡「いや、今のは何だったのかなぁと」

陽乃「好感度を入れ替えたよ?」

八幡(変わってない気がするんだが)

陽乃「めんどくさいからさっさとやるよ?」

八幡(何かさっきより荒っぽくなったような)

陽乃「私さっさと帰りたいから一気にするけどよろしくね」

八幡「急に投げやりになったぞこの人」

雪乃コンマ↓1
結衣コンマ↓2
川崎コンマ↓3
三浦コンマ↓4
海老名コンマ↓5
いろはコンマ↓6
めぐりコンマ↓7

すまん、下げてたわ

最初に基準決めたかったから多くなった、すまない
協力感謝する

ちなみに普通の友達状態が50だと思ってくれ

好感度一覧
雪乃20
結衣05
川崎25
三浦12
海老名69
いろは69
めぐり02
陽乃36

陽乃「うん、完成したね」

八幡「何これ怖い」

陽乃「見事に低いね、お似合いだよ」

八幡「そんなに俺を虐めたいんですか?こんなんで信じませんよ?」

陽乃「信じる信じないは君次第だよ、明日から頑張ってね!」

八幡「え?」

八幡「……夢かよ」


八幡(なんてバカな夢見たんだ)

小町「お兄ちゃん朝御飯ー!」

八幡「ああー悪い」

小町好感度コンマ↓1

小町「あ!ほらお兄ちゃん寝癖ついてるよ」

八幡「いいんだよ……どうせ自転車乗ったら風でぐちゃぐちゃだ」

小町「だーめ、そんな事じゃ小町が恥ずかしいもん」

八幡「何でお前が恥ずかしがるんだよ」

小町「そりゃ。まぁ……恥ずかしい兄を持つと色々言われちゃうし」

八幡「……そうですか」

小町「いや、それもお兄ちゃんの個性でもあるんだけどね。小町はいいんだけど、他の人から見たらやっぱりだらしないじゃん?」

小町「小町的にはお兄ちゃんが変な目で見られるのは嫌だなぁ……ってさ」

八幡(何この小町、気持ち悪い。こんなこと言うなんて絶対何か企んでるよ)

八幡「はいはい、八幡的にポイント高いよ」

小町「ほ、ほんと?ポイント貯まったら頭撫でてくれる?」

八幡「……え?」

小町「んー、小町的には手を繋いで散歩とかでも……」

八幡「小町……さん?」

小町「やだお兄ちゃん!小町たち兄妹なんだよ!」

八幡(……おい、おいおいおい?)

八幡「ご馳走さま!行ってきます」

小町「あ!お兄ちゃんー!」

八幡「おかしい!なんだこれ、なんだこれ」

この世界何かがおかしくなったのか?

いやいやいや、あれは夢だろ?

誰かに会えば解決だ

登校中出会うのは
安価↓1

八幡「三浦!」

三浦「ぁ?」

八幡(こわ!?え?なに?名前呼んだだけで何でこんなに睨まれるの?え?)

三浦「何か用なわけ?」

八幡「あ、いや……すまん」

三浦「じゃあ話しかけてくんなし」

コンマ↓1
偶数ならイベント

八幡(いや、今のは俺が朝っぱらが大声だしたから機嫌を損ねただけだ)

だからちゃんと謝っておこう

怖いし

それに三浦とはそもそも人付き合いあんまりなかったのにいきなり馴れ馴れしく呼んだら不機嫌にもなるだろう

いくら動揺してたからって三浦に話しかけるのは早計だった

八幡「悪かった、三浦」

三浦「……別に」

そそくさと歩いていく三浦を見送る

とにかく落ち着こう

落ち着いて冷静に考えよう

とりあえず教室に行ってみて様子を見よう

三浦の好感度が少し上がった

戸塚の好感度は?コンマ↓1


戸塚「おはよう八幡!」

八幡「お、おはよう戸塚」

戸塚「どうしたの?何かあった?」

八幡「い、いや、何でもないぞ」

八幡(戸塚は普通……だよな?戸塚に急に冷たくされたりしたら俺死んでたかもしれない)

戸塚「あはは、相変わらず変な八幡」

八幡「いや、どうやら悪い夢を見てたみたいでな」

戸塚「夢って見てるときは全くわからないもんねー」

八幡「そうだな。だけど戸塚と話してて目が覚めたよ」

そうさ、あれは夢だ

だから、俺は普段通りに部活に行くんだ

戸塚「あ、おはよう、由比ヶ浜さん」

結衣「……やっはろー」

八幡「……?」

由比ヶ浜にしては随分と暗いな

戸塚「……やっぱりまだ……」

八幡「やっぱり?」

戸塚「……ううん。きっと時間が解決してくれるよ」

八幡「戸塚?」

よくわからないことを言いながら戸塚は席に戻ってしまう

何だったんだ?


部室

八幡「うす」

雪乃「……」

八幡「……どうした。そんな顔して」

雪乃「……貴方こそどうしてそんな顔でここに来たのかしら?」

八幡「はぁ?そんなの部員だからだろ」

雪乃「……酷い冗談ね」

八幡「……いや、そっちこそいくらなんでも冗談もきついぞ」

雪乃「そう、冷やかしに来たのね?悪いけど帰ってくれないかしら」

八幡「……おい、いくら俺でもそんな風に言われる筋合いはないぞ」

雪乃「貴方から部を抜けておいてよくそんな口が聞けるわね」

八幡「……は?」

雪乃「抜けるだけじゃなく、由比ヶ浜さんまで傷つけて、私は貴方を許す気はないわよ」

八幡「お、おい、雪ノ下?」

一体、何を言っているんだ?

俺が部を辞めた?

由比ヶ浜を傷つけた?

何時?

雪乃「聞く気はないわ。早く出ていきなさい。これ以上由比ヶ浜さんに近づかないで」

……何もわからない

だが、冗談でも何でもなく、雪ノ下は本気で俺に出ていけと言っている

……今は言う通りにしたほうがよさそうだ

八幡「……邪魔したな」

結衣「……ぁ」

部室から出ようとすると由比ヶ浜がいた

結衣「……」

酷く驚いた表情をした由比ヶ浜は俺から視線を外し中に入っていく

……俺はそれを見送り部室を出る

俺は一体この二人に何をしたというんだろうか

答えなんてまったく出ないまま、俺は気がつけば家のベットにいた

とりあえず今日は寝る。また明日起きたら再開するわ
おやすみ


陽乃「陽乃さんですよー」

八幡「……」

陽乃「あれ?反応薄いなぁ」

八幡「また夢ですよね、これ」

陽乃「そうじゃないって、今日1日でわかったんじゃないかなぁ?」

八幡「……何をしたんですか?」

陽乃「ボタンを押しただけだよ?」

八幡「……」

陽乃「良いじゃん。本当はこうなって少し安心してるんじゃないの?」

八幡「冗談でしょう」

陽乃「そう?まぁ今更戻せないけどね」

八幡「……もっかいボタン押したらどうなりますか?」

陽乃「残念だけど奇跡は一度までだよ」

八幡「……じゃあ元の状態に戻すのは?」

陽乃「うん。それ無理」

八幡「……無茶苦茶だ」

陽乃「まぁまぁ、今日はもう一個だけ手助けに来たからそれで許して」

八幡「……嫌な予感しかしないんですが」

陽乃「ほい。このスイッチによって比企谷くんのモテ度が決まるよ」

八幡「頭おかしい単語が出てきたんですが」

陽乃「まぁまぁ、この数値が高いと後々楽になるからさ」

八幡「……低いとどうなるんです?」

陽乃「……」ニコッ

八幡「笑って誤魔化さないでください!そんなスイッチいりませんよ」

陽乃「ほいっとな」

コンマ↓1

陽乃「……うわぁ」

八幡「何ですか、そのあからさまに嫌そうな顔は」

陽乃「……ううん。まぁモテモテになって楽しんでね」

八幡「いや、そもそもどんな結果になったかわからないんですけど」

陽乃「もっとハードモードになってズタズタになる比企谷くんが見たかったんだけどなぁ」

八幡「さらっと怖いこと言わないでくださいよ」

陽乃「結構本気なんだけどなぁ……これからやっていけるでしょ、頑張ってね!」

陽乃「あ、そうそう、目が覚めて私の所に来てもその私は何も知らないから意味ないよ」

八幡「まるでゲームですね……」

陽乃「じゃあねー」


八幡「……夢、じゃないんだよな」

モテ度95
所謂主人公補正の強さ

八幡「……さて、まずはどうしようか」

昨日の小町の言動は色々と規格外だったからなぁ……

かといって何もわからかいまま学校に行くのもな……

どうする
コンマ↓1
偶数学校で知り合いから情報を集める
奇数小町に聞いてみる


小町はとりあえず様子見にしておこう

いくら千葉の兄妹でも本当にその一線を越えちゃやばいからな……

そういった感情がないことを確認するまでは慎重にいこう……

由比ヶ浜と雪ノ下関連の事を聞けるぐらいにあいつらと繋がってるやつって言えば……

コンマ↓1 下一桁
0-2一色だな
3-4材木座……は知ってるか?
5-6戸塚しかいない
7三浦だろ
8-9海老名さんとかどうだろう

ゾロ目本人達に直接聞く(マイナスイベントになる可能性有)

材木座……は知ってるか?

いや、でもあいつは何だかんだあいつに助けてもらったこともあるしな……

聞くだけでも聞いてみる……か?

八幡「……気は進まないんだけどなぁ」

材木座の好感度は100固定です

-----

材木座「コラムコラム!まさか我々の決着をこんな朝から付けることになるとは思いもしなかったぞ!八幡!」

八幡「ぁー、お前は変わらないみたいで安心したよ……」

材木座「八幡がそんな事を我に言うなんて明日は槍の雨でも降るのか」

八幡「……少し、時間あるか?」

材木座「ふむ、我の予定帳は三ヶ月後までびっしりと埋まって……待って!八幡待って!」

こんな普通のやり取りがこんなにも安心するものとは思ってもなかった

さて、材木座は事の顛末を

コンマ↓1下一桁が
5,8,3なら知っている


八幡「材木座、今から少し変なこと聞くが答えてくれ」

材木座「ふぅむ。よかろう。我にドンと頼ってくるがいい」

事の顛末を話した

材木座「……八幡よ」

八幡「ああ」

材木座「流石にそれは貴殿が悪いと我ですら思うぞ」

八幡「いや、本当に俺は心当たりがないんだ。何か知ってるなら教えてくれ」

材木座「……我も詳しくは知らんぞ」

八幡「ああ、それでいい」

材木座「……我の耳に入ってきた話は、八幡があの奉仕部の二人をこっぴどく罵って退部した……ということだな」

八幡「その罵ったっていうのは何なんだ。
俺は何もした覚えがないぞ」

材木座「我は一週間ほど誰とも口を開かず、塞ぎ込んでいた姿を何度も目撃しておるぞ」

八幡「……本当に俺は何も覚えてないんだ……」

材木座「……八幡にとって忘れたい程の決別だったのだろう」

八幡「……だが、何も覚えてないなんてそんな馬鹿げた事があるわけが……」

材木座「それはこっちの台詞だぞ、八幡」

八幡「……だよな」

他の奴からすると、俺の頭が急におかしくなった様に見えるよな

八幡「……どうなっちまったんだ」

とにかく俺は一週間ほど前にあいつらと決別したらしい

その際相当酷い事を言ったらしい

雪ノ下が言っていた事を加えると由比ヶ浜に対して特にキツいことを言ったのだろう

……今回はここまでわかっただけでも上出来か

八幡「……悪かったな材木座。朝から呼び出して」

材木座「構わんさ……八幡よ」

八幡「?」

材木座「我は何時でも味方だ……それが我と友になってくれたお主へのせめてもの恩返しだ」

八幡「……材木座」

材木座「ではな」

八幡(……今度は何処からパクったんだ)


さて……昼休みはどうするか

コンマ↓1
奇数、教室で寝たふりをしながら観察する
偶数、外に出てゆっくりと気分転換する


教室で由比ヶ浜の様子を伺ってみることにした

イヤホンを両耳に入れ寝る体勢をとる

その後うっすらと目をあけて様子を見る


幸いあいつらのグループは声が大きいし目立つ

聞き耳を立てなくても会話ぐらいは聞こえるだろう

主に戸部の声が大きいのだが……まさかこんなことで戸部の存在がありがたくなるとは……

三浦「結衣ーあんた今日はどーする?」

結衣「……」

姫菜「……結衣?」

結衣「……え?あ、ご、ごめん!何の話だっけ」

姫菜「今日の放課後、クレープ食べに行かないかなって話してたんだよ。どうかな?」

結衣「……えっと……その」

戸部「いーじゃん!たまにはさー?こう俺らと盛り上がってもさ?元気だそーぜ?」

大岡「だな」

葉山「勿論無理にとは言わないよ。予定があるならそっちを優先してもいい」

三浦「……結衣の好きなようにすればいいから」

結衣「……うん。ありがとう皆。一度部活に顔だしてからでいいかな?」

……美しきかな友情というやつか

どうも三浦たちは由比ヶ浜に気を使っているようだ

八幡「……」

その時此方と目があったのは
コンマ↓1
偶数葉山
奇数三浦
ゾロ目結衣

葉山「……」

八幡「……」

葉山は何かを訴えかけるように俺を見た

……そんな目で見るなよ

いや、こっちがあいつらを見てたとはバレてないだろうけど

葉山「悪い皆、お茶忘れちゃってさ、買ってくるよ。ついでに何か必要なのあるか?」

戸部「じゃあじゃあオランジーナいいかな?最近あれハマっちゃってさ!マジあれやべーよ!シュワシュワーって!」

葉山「買ってくるのはいいけどあんま炭酸系統は飲みすぎるなよ?」

戸部「大丈夫だってー!炭酸で身体の動き鈍るほど年じゃないってさー!」

葉山は戸部を相手にしながらチラチラとこっちに視線を流してきている

……わざとらしいぐらいのサインだ

無視してもいい

……いいが、それでも今は藁にもすがる気分なんだ


俺はゆっくりと腰を上げて鞄に突っ込んたでいた昼食を取りだし教室を出た

「……」

出ていくとき後ろから誰かの視線を感じたが……俺にはそれが誰の視線かはわからなかった


……いっその事振り返ってしまったらよかったのかもな


そんな事を思いながら俺は歩く、葉山が向かったであろうその場所へ


葉山「……やぁ」

八幡「……ああ」

葉山「これだよな」

そう言って葉山はマッ缶を放ってくる

……マッ缶を受けとり財布を取り出す

葉山「別にいいよ」

八幡「……俺はよくない」

そう言って財布のなかに丁度あった100円を取り出す

……学校にある自販機は普通より安い

もし130円だったら10円足りないところだった……

葉山「……そうか。それで、どうして君はあんなことをしたんだ?」

どうやら葉山も俺を問い詰めたいらしい

八幡「……葉山」

葉山「……何だ?」

八幡「お前から見た一週間前の俺ってどうだった」

葉山「……誤魔化そうとしてるのか?」

八幡「……違う」

葉山「……一週間前俺は結衣から事情を聞いた優美子から話を聞いた」

葉山はポツリポツリと語りだした

葉山「比企谷のことだ、何かあると思って黙っているつもりだったが……最近の君は抜け殻のようだったよ」

……材木座と同じ答えだな

葉山「そんな君が昨日と今日、まるで何も覚えていないかのように狼狽えている」

八幡「……」

葉山「……答えろ比企谷。何があったんだ?」

八幡「……」

どうするか

俺は葉山に何を言えばいい?

一週間の記憶だけがなく、何もわかっていない?

そんなことをこいつに言ってもどうなる?

こいつのことだ、もしかしたら由比ヶ浜にその事を伝えて仲を取り持とうとするかもしれない

……ケチなプライドかもしれない

だけど俺はそんな事をされたい訳じゃない

誰よりもこいつにだけは、そんな事をされたくはないのだ

……なのに

八幡「……由比ヶ浜のやつ」

葉山「……?」

八幡「あいつは……何かいってたか?」

……何故そんなことを聞いてしまったのか

発言してから後悔した

あまりに罰が悪くて目を背けてしまう

わかってはいたが、何てダサいんだ、俺

葉山「……比企谷」

葉山が偉く驚いたような声を出している

……余計居たたまれなくなった

八幡「……昼休み、終わるぞ」

俺は逃げるようにその場を後にした

……あんなこと聞いたら、構ってくださいって言ってるようなもんじゃないか

本当に、どうしてしまったんだ、俺は


コンマ↓1
偶数裏庭へ
奇数生徒会室前へ
ゾロ目奉仕部前へ

このはるのんはマジ嫌い

>>80
ごめんね。でも攻略すると一番可愛くなると思うよ


葉山と別れて昼食を食べに行こうと自分のベストプレイスに向かう途中、それは起きた


いろは「あれ?先輩?どうしたんです?こんなとこで」

両手で少し大きめの段ボール抱えた一色がこっちに話しかけてきたのだ

八幡「……一色」

俺は反射的に身構えてしまった

こいつも、恐らく俺にいい感情はもってないんじゃないか

……いや、一色の場合は元々か?

いろは「……先輩、もしかしてこれからお昼ですか?」

そんな警戒をしてる俺をよそに一色は随分と柔らかく聞いてきた

……何からしくないような気もする

八幡「……ああ」

いろは「ふっふっふ。だったらですねー」

八幡「……?」

生徒会室

八幡「どうしてこうなった」

いろは「いやー、ありがとうございます。先輩」

俺は一色が持っていた荷物を運ばされていた

八幡「これ結構重いよな」

いろは「そーなんですよー、か弱い乙女に酷いですよねぇー」

八幡「何処にか弱い乙女がいるんだよ」

いろは「あー!酷いですねー、もう」

八幡「ん」

俺は段ボールを置いてから一色に手を伸ばす

俺の持っていた昼飯を一色に持っていてもらったので受けとるためだ

いろは「先輩これ昼御飯ですよね?」

八幡「ああ」

いろは「……じゃあ一緒にここで食べましょうか」

八幡「……いや、お前何も持ってないじゃん」

いろは「甘いですよ、先輩、ここは天下の生徒会室です」

八幡「……?」

一色が訳のわからんことを言っているとトコトコと部屋の隅にある箱の前に行き、箱を開けている

そこから一色が取り出したのは……

八幡「……おい」

いろは「なんですかー?」

間延びした声を返しながら一色はさらに別の場所からカセットコンロとフライパンを取り出してくる

八幡「……校則違反じゃないのか」

いろは「大丈夫ですよーバレませんから」

そう言って一色は最初に取り出した冷凍炒飯をパラパラとカセットコンロで暖めているフライパンに投下していく

八幡「……完全に自分の部屋にしてるな」

いろは「折角ですから最大限に使わせてもらってますよー」

八幡「……そうか」

いろは「ええ、先輩の分も作りますねー」

八幡「いや、俺はあるから」

いろは「まぁまぁ、女の子の美味しい手料理ですよー?」

八幡「それ、冷凍食品だからな」

いろは「それは言わない御約束ですよー先輩」

それは手料理とは言えないだろう

……だけど、笑っている一色を見て少し安心した

この訳のわからない状況になってから、初めて今まで通りの対応をしてくれている

もしかしたら気を使ってくれているのかもしれない

だけど、それでも敵視されていないだけでもこんなにも違うものなのか


俺は自分が思っていた以上に、これまでの生活が気に入っていたのだ

あいつらがいて、たまにこいつが面倒事を持ってくる

そんな日常が……


らしくないかもしれないけど、そんな風に考えていた

そしたら、顔に出ていたのか、一色のやつが

いろは「大丈夫ですよ」

……優しい微笑と共にそんなことを言い放った

いろは「きっと、うまく行きますよ。今までだってそうだったんですか」

……ほんと、らしくないよな

いろは「と言うかですねー、さっさと仲直りして貰わないと気軽にお茶のみに行けなくて困るんですよー。はい、どうぞ」

一色はイタズラっぽくそんなことを言いながら炒めた炒飯を皿に盛り手渡してくる

八幡「……スプーン持ってないんだけど」

いろは「え?手で食べないんですか?」

八幡「食べるか」

いろは「あはは。ごめんなさい、どうぞ」

笑いながら一色がスプーンを取ってきて渡してくれる

八幡「……頂きます」

いろは「はい、どうぞ」

モグモグと炒飯を食べる

いろは「……どうです?」

八幡「冷凍食品不味く作れるやつがいるか」

いろは「もー、そうじゃなくてですねー、こんな時ぐらいは素直になってもいいんですよー?」

……ニヤニヤとこちらを見る一色が鬱陶しいが……しかし、まぁ、あれだ

八幡「……旨いよ」

悔しいが、この二日で一番旨かったと思う

……少なくとも、な

そのまま暫く炒飯を食べ
一色と生徒会の話をして過ごした


放課後

八幡「さて……」

コンマ↓1
奇数生徒会室へ
偶数家に帰る(イベント有)
ゾロ目指定キャラとのイベント

すまん、ゾロ目ったな
誰とイベント起こすか
安価↓1

そこはゾロ目出した人に選ばせても良かった

家に帰る訳でもなく、俺は一色の元に向かった

昼間の一件があったからだ

曰く女子の手作り料理を食べたんだから仕事を手伝えだそうだ

本当にあいつは……

しかし、集合場所が生徒会室ではなく、校門だと言うことが引っ掛かった

八幡「……」

どうやら俺の方が先に付いたようだ

そのまま10分ほどが経つ

八幡「……遅くないか?」

「だーれだ」

後ろから伸びた手が俺の目と鼻をつまむ

八幡「いっ……むが」

……さらには口まで塞ぎやがった

おい、殺す気か

いろは「あれ?せんぱーい?わからないんですかー?ほらぁーこんなに当ててるんですよ?」

そうやってこいつは後ろから何かを当ててくる

……腕を掴み無理矢理外す

八幡「おい、一色。殺す気か」

いろは「あれぇー、もう離れていいんですか?折角の感触を」

八幡「別に何もかんじてないから」

ほ、ほんとだからな?別に名残惜しくもなんともないよ?うん、超平気

八幡「……で、何するんだ」

いろは「まぁまぁ、とりあえず行きましょう!」

八幡「あ、おい、引っ張るな」


八幡「……なぁ一色」

いろは「はいー?……あ、もしかして一口欲しいんですか?仕方ないですねぇ……でもごめんなさい、間接とか無理です」

そう言ってクレープを頬張る一色を見ながら突っ込んでいく

八幡「……お前、仕事を手伝えって言ってなかったか?」

いろは「はい、そうですけど?」

当たり前じゃないかと言わんばかりに即答する一色

しかし待ってほしい

クレープを片手に街を歩く

これの何処に仕事があるんだろつか

何時ぞやの取材か?

いや、しかしだな

今回は特に領収書を貰ってる様子もない

何よりCDショップにペットショップ

はてはクレープ屋と

これじゃまるで遊んでるだけだ

……まるでじゃなくて遊んでるだけだよな?

いろは「やだなぁー先輩。これも立派な仕事ですよ」

八幡「……どこら辺がだ」

いろは「私、会長じゃないですか」

八幡「……?ああ」

いろは「そんな私の所には日々書類整理や雑用が来るわけですよ」

八幡「……それが生徒会だろ?」

いろは「そうです!しかし、ずっと働いてるのは疲れるじゃないですか」

八幡「……」

何だか雲行きが怪しくなってきてないか?

いろは「ずっと缶詰にされるのも癪ですし、こうしてたまには羽を伸ばすのも仕事の一つなんですよ」

八幡「結局遊んでるんじゃねーか……」

生徒会室を私物化しただけに飽きたらすわ何という傍若無人っぷりだ

何でこいつが生徒会長何てやってるんだろう……

あ、俺が推薦したからでした……

いろは「ま、そういう訳で、今日は私に付き合ってもらいますよ。先輩」

八幡「どうして俺な訳ですか」

いろは「そんなの……先輩が私を会長に押し上げたからに決まってるじゃないですか!」

そんな事を笑顔で言いきりやがった

……仕方ない、か

会長を押し付けたのは確かに俺だもんな

いろは「さ、次いきましょー!」

コンマ↓1
偶数ラッキースケベ
奇数通常イベント
ゾロ目他者と遭遇

>>92
本当はそうしたいから、コンマ取るときにキャラ指定してくれると助かる

指定なかったら再安価にさせてもらう

説明不足やったな、あんがと

いろは「んー、これとかどうです?」

八幡「……なぁ一色」

いろは「はい?あ、それよりこっちの青とかのが好みです?」

現在何故か一色のファッションショーを鑑賞している

八幡「俺にセンスとかあると思うのか」

いろは「んー……なさそうですよね」

八幡「あ、言いきられちゃうのね」

いろは「はい。でもいいんですよ。今回は先輩の好みを教えてくれれば」

ほんとやめてよね?そんなこと言われるとちょっと意識しちゃうでしょ?

まぁ、こんなのでフラグだと意識したりはもうしないけどさ

八幡「……じゃあ、こっち」

いろは「ほほぅ、先輩の好みはこういったタイプなんですね……あ」

八幡「……え?」

何かに驚いたように一色が俺を引っ張り試着室の中に入れる

……お、おい!?

八幡「ちょ、お前何やって!」

いろは「しー!」

一色は俺にくっつきながらこっそりと外の様子を伺っている

……誰かがいたのか?

会いたくないやつとか

……いや、あの、それよりもですね

一色は身体のラインがくっきりと出るような服を着ているわけでしてね

さらに、この狭い試着室で密着していると校門の時のあれよりもその、ね?

万乳引力が俺を惑わしてくるんですよ

しかもこの試着室何か甘い香りがしてるし

髪の毛からか?

よくわからんがサラサラだ

じっくりと見たことなんてないが一度意識するとじっくりと見てしまう

……やばい

こんな時は材木座……材木座……材木座

いろは「……もう大丈夫ですよ……先輩?」

八幡「あ、ああ」

あくまでも然り気無く

何ごともなかったように振る舞う

八幡「……で、誰かいたわけ?」

いろは「ぁー、まぁ、ちょっと会いたくない人が」

八幡「……そうか」

まぁ、嫌な奴とかくるとつい身を隠したくなるよな

下校中とか前方に嫌なグループとかがいるとわざと遠回りして会わないようにしたりさ

八幡「……だったらお前だけ中で隠れればよかっただろ。何で俺まで」

いろは「え?あ、あはははは。すいません、慌てまして」

八幡「……そうか」

なら仕方ない

……良い思いも出来たしな

いろは「先輩、とりあえずもうここを出ちゃいましょう」

そう言ってさっさっと服を着替え、ちゃっかりと俺が選んだ服を手にレジに向かっていく一色

……さっき密着した時の服を選んでおけばよかったかもしれんな

何て事を考えつつ店を出ていくのだった

その後さらに喫茶店や小物屋に連れ回される頃にはすっかり夜になっていた

いろは「いやー、遊びましたねー」

八幡「……はしゃぎすぎだろ」

いろは「いえいえ、たまにはこれぐらい遊ばないと」

八幡「……そうか。少しは気分転換できたか」

いろは「勿論ですよ!……先輩も少しは出来ましたか?」

にこりと微笑みながらこちらを見る一色


……女ってずるい

たまにそう思うことがある

何せ普段はこんな笑顔とか見せないくせにたまに見せるあたり、こいつは狙ってるんじゃないだろうか

こいつはこいつなりに、俺に気を使ってくれているのだ

その事に少しだけ心の中で感謝する

八幡「……まぁ、な」

いろは「そうですか」

八幡「……送ってくぞ」

いろは「いえいえー、私は電車ですのでーそれに電車で一緒に仲良くしてるところ他の人に見られたくないですし」

……やっぱりさっきの感謝は無しで

やっぱりこいつはこいつだった

いろは「それじゃあ先輩。また学校で」

八幡「……ああ」

そして一色と別れ、俺は小町の待つ家に帰ることにした

……大丈夫だよな?

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年03月23日 (水) 01:06:42   ID: UKBhOWAU

はるのん頭おかしいだけの屑やん
まあ内容は面白いから期待

2 :  SS好きの774さん   2016年03月23日 (水) 13:48:51   ID: 9tPBZVMi

機体

3 :  SS好きの774さん   2016年03月29日 (火) 17:34:47   ID: oLSDKBZT

はるのんってえげつないキャラによくされるよね。期待

4 :  SS好きの774さん   2016年04月10日 (日) 01:21:34   ID: 538L0_3g

いいか、はるのんは時に魔王だからな。
続き待機

5 :  SS好きの774さん   2016年04月16日 (土) 19:36:11   ID: dDEYNQny

期待

6 :  SS好きの774さん   2016年04月17日 (日) 08:54:44   ID: seJg9syg

いろはすと小町に愛されてるとか最高やんけ
サイコ魔王に感謝…

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