キャラ崩壊注意
まほ「カレーライスは~めちゃくちゃうまい~♪特に作った次の日の朝のがうまい~♪」
モブ子A「ちょっと!隊長がニヤニヤ笑いながら鼻歌うたってる!」
モブ子B「ああ、アレでしょ?今度の黒森峰・大洗連合対プラウダ・知波単連合のエキシビションマッチ」
モブ子C「全国制覇とか廃校の撤回とかそういうしがらみなしで、純粋に競技をみほさんと一緒に
できるってすごく喜んでたから」
モブ子D「だからって浮かれ過ぎじゃない?普段と全然違うじゃない」
モブ子B「そのせいで副隊長のご機嫌が…」
モブ子A「変なとばっちりが来なきゃいいけど…」
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まほ「いやあ、大洗に行くのも久しぶりだなあ、お土産はなにがいいかなあ。会議や
打ち合わせなんてさっさと済ませてみほと遊びたいなあ」
エリカ「隊長!遊びに行くんじゃないんですよ!エキシビションマッチだからって真面目にやってください!」
まほ「みほー!来たよー!お姉ちゃんだよー!」
みほ「お姉ちゃん…いらっしゃい…」
まほ「ほーら、お土産だよー、干し芋の詰め合わせ!」
みほ「お姉ちゃん、なんでこんなものを…」
まほ「いや、そこの売店で売ってておいしそうだったから」
みほ「そ…そうなんだ…ありがとう…」
沙織「みぽりん、ちょっと」
華「失礼ですが、お姉さまに何があったんですか?以前お会いしたときとは別人の
ようになってらっしゃるんですが…」
沙織「そうだよ!全然違う性格の双子が入れ替わったとか、パプテマス・シロッコに
精神を破壊されたとかそういうレベルの変わりようだよ!」
みほ「そうだよね…そんなふうに思われても仕方ないよね…」
みほ「みんな、戦車に乗ってるお姉ちゃんしか見たことないから無理もないんだけど、
実はあれがお姉ちゃんの本当の姿なんだ…」
優花里「ええっ!?」
みほ「お姉ちゃんって、戦車に関わっているときはみんなが知ってるような天才なんだけど、
それ以外のとこではまるで別人のようなポンコツのダメ人間で…」
沙織「それを言ったらみぽりんも相当なもんだけど」
優花里「やっぱり姉妹ですねえ」
みほ「それ、すごく引っかかるんだけど、まあ今は置いといて、今年の公式戦が終わって
大洗の廃校も回避できて、次期隊長の逸見さんへの引き続きもあらかた終わったら気が抜けた
のか、ポンコツぶりに歯止めが効かなくなって」
麻子「就職が内定した大学生がはっちゃけるようなもんか」
みほ「最近ではお母さんが電話口で泣き出すようなレベルで…」
優花里「うわぁ…」
エリカ「ちょっと!会議始めたいんだけど!」
優花里「はーい!今行きまーす!」
みほ「というわけで、戦車に乗せたら多少はマシになると思うから、みんな暖かく
見守ってあげて」
まほ「会議を始めるにあたり、まずは編成から発表しようと思う。今回は黒森峰の責任者である
私が隊長で、大洗の責任者であるみほが副隊長ということで…」
みほ「あ…あの…お姉ちゃん、隣に座るのはいいけど太ももを撫で回すのはやめて…
みんなが見てるよ…特に逸見さんが…」
エリカ「隊長!いいかげんにしてください!この間だって浮かれて妹のパンツ被って
踊ってるところを家元に見られてこっぴどく怒られてたじゃないですか!」
まほ「おい!今ここで言わなくてもいいじゃないか!」
みほ「逸見さん…ここでそんな身内の恥を晒されたらわたしの隊長としての立場が…」
優花里「ちょっと!なんでみんなして自分のほうを見るんですか!一緒にしないでください!」
つづく
明日の同じくらいの時間に。
まほ「みんな真面目にやってくれ!会議に戻ろう!」
麻子「あんたが言うな」
まほ「今回の試合において、以前から考えていた新しいタイプのシフトを導入してみようと思う。
手元の資料を見てくれ」
エリカ「隊長、初耳なんですけど。こんな資料いつの間に作ったんですか?」
みほ「お姉ちゃん、この資料にはわたしがティーガーⅠの車長でお姉ちゃんが装填手になってるんだけど…」
まほ「うん、久しぶりに同じ戦車に乗って息の合ったコンビネーションを見せてやりたくてな。別に車内に
漂うみほの香りを肺の中いっぱいに吸い込みたいとか、装填手席から車長席にいるみほの太ももを撫でまわし
たいとか、そういった意図は全くない」
華「語るに落ちるとはこのことですね」
エリカ「隊長!なに考えてるんですか!隊長と副隊長が同じ戦車に乗ってどうするんです!
もし撃破されたらその後誰が指揮を執るんです!」
まほ「そこは次席であるエリカと大洗の副隊長にがんばってもらって…」
桃「え…私?」
柚子「ひどい!そんな無茶振りするなんて!桃ちゃんにそんな能力あるわけないじゃないですか!」
桃「…」
杏「そうだそうだ、河嶋は装填手やったり砲手やったり無線手やったりで忙しいんだから」
柚子「会長も少しは働いてください」
エリカ「もういいです!好きにしてください!そのかわり今回は私が指揮を執りますから!」
まほ「うん、好きにする。みほ、エリカが許可してくれたぞ。ティーガー乗るのは久しぶりだろ?
ちょっと練習しよう」
みほ「ちょっと待って!」
エリカ「うがぁぁぁぁぁ!」
沙織「えーと、みぽりんがティーガーⅠの車長やるということは、Ⅳ号の車長は一体誰が…」
華「この資料では『Ⅳ号戦車 戦車長・逸見エリカ』と書いてありますが」
優花里「あそこで奇声あげながら地団駄踏んでる人ですか?」
麻子「うーん、やだなあ」
エリカ(いや、これは逆にチャンスなのよ!あのポンコツ姉妹に私の真の実力を見せつけてやる!)
麻子「怒ってたと思ったら今度は笑い出した」
沙織「怖いよお…」
同じ頃…
カチューシャ「悪いわね、わざわざ来てもらって」
西「いえ、いいんですよ」
カチューシャ「で、今度の試合のことなんだけど…」
西「まかせてください!我に秘策ありです!」
ノンナ「秘策というと、例の新型戦車のことですか?」
西「そうです!五式中戦車チリ!本土決戦用の秘密兵器です!」
カチューシャ「あれって結局最後まで完成しなかったんでしょ?レギュレーション違反じゃないの?」
西「ですから公式戦には使用できません、エキシビションマッチ専用の特例車輌として連盟の許可を
いただきました。近く発足するプロリーグのアンリミテッドクラスでの運用の試験も兼ねています」
カチューシャ「ふーん、そうなんだ。だったらウチもKV-3出そうかな」
クラーラ「今からじゃ間に合いませんよ」
西「車種転換訓練も終了しましたし、新型戦車の車長として粉骨砕身して…」
カチューシャ「ちょっと待って、今なんて言ったの?」
西「ですから、新型戦車の車長として…」
カチューシャ「あんたバカじゃないの!?指揮官が最強戦車乗って吶喊してどうするつもりよ!アニメの悪役じゃ
あるまいし!あたしだってカーベーたんに乗りたいの我慢してるのよ!」
ノンナ「KV-2が最強戦車かどうかは意見が分かれるところですが、指揮官が最優先撃破目標とされる
車輌に搭乗するのはいかがなものかというところは、私もカチューシャと同意見です。集中攻撃を受けたり、
撃破された場合の指揮系統の混乱を考慮に入れた上での判断なのですか?」
西「わが校では、指揮官こそが率先垂範して突撃の先頭に立つべきと教育されております!そして、その過程で
斃れることがあっても、各員が怯むことなく与えられた役割を遂行するものと確信しております!」
ノンナ「…どうやら我々とは根本的にドクトリンが違うようですね」
つづく
カチューシャ「まあいいわ、あんたらが先鋒であたしたちが火力支援ってことで。今日はこれで解散!」
西「はいっ!失礼しまっす!」
カチューシャ「ノンナ、あいつらどう思う?」
ノンナ「こう言ってはなんですが、クラウゼヴィッツやフォン・ゼークトの言うところの
『頭の悪い働き者』というやつですね。対大学選抜チーム戦以降、かなりの改善がみられ
ますが、それでも芯から叩きこまれたものの矯正には時間がかかるようです」
クラーラ「前はもっとひどかったのですか、直接組んでいた大洗の人たちは苦労なさったでしょうね」
カチューシャ「でも、使いどころを間違えなければそれなりの戦力になるわ」
カチューシャ「今回は大学選抜のときと違ってマホーシャが隊長でミホーシャが副隊長ね」
ノンナ「はい、黒森峰時代の再現です。優れた戦略家の姉の采配で、優れた戦術家の妹が動くという
最も警戒すべき組み合わせです」
カチューシャ「ルールは20対20の殲滅戦、ステージは山岳地帯と丘陵地帯のみで市街地はなし。
総合的な火力は同等、装甲は向こうが上、機動力はこっちが上、黒森峰寄りの戦術でくるとして、
向こうはどう出ると思う?」
ノンナ「おそらくは機動防御、いわゆる『ハンマーと金床』でくる公算が強いと思われます。
待ち伏せに特化した突撃砲・駆逐戦車が『金床』として敵主力を足止めして、そこに『ハンマー』
役の中戦車・重戦車が側面から打撃を加えて十字砲火を形成する。西住流の基本的な戦術で、
西住まほが最も得意とする戦術でもあります」
カチューシャ「クラーラ、だったら我々はどうすればいい?」
クラーラ「各個撃破のリスクは負いますが、当初予定していた縦深突破作戦をあきらめ、散兵戦術に
切り替えるか、あるいは多大な損耗を覚悟の上で囮部隊を先行させるか…あっ、まさか知波単を捨て石
にするつもりですか?」
カチューシャ「人聞きが悪いわね、『我々の偉大なる勝利に貢献させてあげる』と言いなさい。その上
大好きな突撃を思う存分やらせてあげるんだからお礼を言われてもいいくらいだわ」
ノンナ「さすがはカチューシャ、賢明な判断です」
カチューシャ「えへへ、もっとほめて。見てなさいよ、トラもヒョウもみんな巣穴から引っ張り出して、
皮剥いで玄関マットにしてやるんだから!」
試合当日…
チーム編成
黒森峰女学園
・パンターG型 6輌
・ヤークトパンター 4輌
・ティーガーⅠ ティーガーⅡ 各1輌
大洗女子学園
・いつもの8輌
プラウダ高校
・T-34/76 6輌
・T-34/85 2輌
・IS-2 KV-2 各1輌
知波単学園
・九七式中戦車チハ 4輌
・九七式中戦車チハ新砲塔 4輌
・五式中戦車チリ 九五式軽戦車ハ号 各1輌
つづく
優花里「こ…これが、幻の本土決戦兵器、五式中戦車チリ!西隊長!試合が終わったらぜひ
見学させてください!」
西「いいでしょう、他ならぬ秋山殿のお願いならば!でも、試合では手加減なしでお願いしますよ」
優花里「もちろんです!お互いにベストを尽くしましょう!」
エリカ「はあ…あんたのとこ、金だけはあるから」
西「はっはっは、ほめても何も出ませんよ」
エリカ「ほめてないわよ!皮肉が通じないって本当に最強だわ」
西「はっはっは、またほめられちゃった」
エリカ「だからほめてないって!」
西「いいか!我々の成長ぶりを見せることこそお世話になった大洗のみなさんへの
一番の恩返しになるのだ!気合い入れていくぞ!」
一同「おー!」
カチューシャ「ふん、生け贄にされるとも知らないで、まあやられても敵はとってあげるから心配しないで」
『試合開始!』
カチューシャ「知波単を先行させたら本隊は2個分隊に分かれ交互躍進で追尾!離れ過ぎると
連中に怪しまれるから気をつけて!」
ノンナ「うまくいくでしょうか?」
カチューシャ「火力支援ってことでクラーラを監視につけてあるわ。接敵して位置を確認次第
IS-2とカーベーたんで直接支援射撃を加えつつ縦深突破をかけるわ!見てなさい、ハンマーも
金床も逆に叩き潰してやるんだから!」
みほ「お姉ちゃん、なんかおとなしいね。てっきり匂い嗅いだり太ももを撫で回したりすると思ったのに」
まほ「いや、みほがそんなサテン地の派手なパンツ穿いてるから、もう子どもじゃないんだなーって思ったら、
お姉ちゃんなんだか淋しくなっちゃって…」
みほ「[ピーーー]![ピーーー]!ていうか[ピーーー]!」
まほ「待って!おい!車載工具で殴るのはやめて!」
沙織「あれ?ティーガーⅠ止まっちゃったよ?」
麻子「トラブルかな」
エリカ「どうせまたバカ姉妹がケンカでもしてるんでしょ。ほら、急いで急いで」
優花里「あいたっ、痛いなーもう」
エリカ「なに言ってんの、車長が装填手や操縦士に蹴り入れるのは普通でしょうが」
優花里「いや、西住殿は違うんですよね。蹴られてもうれしいというか、気持ちいいというか…」
エリカ「うわっここにもいたよ変態」
優花里「失敬な!」
つづく
ノンナ「知波単の先鋒が会敵したようです」
カチューシャ「かかったわね、クラーラ、敵の規模と位置を報告!」
クラーラ「それが…」
カチューシャ「はあ!?3輌しかいないってどういうことよ!?」
クラーラ「ですから、ポルシェティーガー、B1bis、八九式の3輌のみです。3輌並んで街道の
真ん中に止まっています」
ノンナ「謀られましたね、敵は機動力や装甲に難がある足手まといになりそうな
車輌を遅滞戦力として先行させたようです。ここで時間稼ぎをさせて次の行動に
備えているのでしょう」
カチューシャ「自分の仲間を捨て石にしてすり潰すなんて、なんてひどいやつらなの!」
クラーラ「あの…どの口がそんなこと言いますか?(ロシア語)」
ノンナ「カチューシャの棚上げ能力の大きさは、ユーラシア大陸の大陸棚に匹敵します(ロシア語)」
カチューシャ「2人とも、言いたいことがあったら日本語で言いなさいよ!」
カチューシャ「このやり方、マホーシャだったら力押しの正攻法でくるだろうし、ミホーシャだったら
奇策を使うにしても仲間を使い捨てにするような真似は絶対しないし、こういうえげつない手を使って
くるやつといえば…」
ノンナ「間違いありません、指揮を執っているのは逸見エリカです」
カチューシャ「ずるいじゃないの!提出された書類には『隊長・西住まほ、副隊長・西住みほ』って書いてあったから
それに合わせて作戦たてたのに!」
ノンナ「申請された隊長・副隊長が必ず指揮を執らなければならないというルールはありません。ですが、彼女たちに
こんな腹芸が使えたとは…正直、驚いています」
ナカジマ「あれ?知波単の人たちだけみたいだね?」
ホシノ「本当だ、プラウダの車輌はずっと後ろの方みたい」
ツチヤ「相変わらずまっすぐに突っ込んで来るけど…」
スズキ「アヒルさんチーム、ここはウチらとカモさんチームに任せてポルシェティーガーの後ろに隠れて!」
西「ポルシェティーガーか、このチリの初陣の相手にはちょうどいい。名倉!玉田!カモさんと
アヒルさんはお前たちに任せる!私はポルシェティーガーをやるぞ!」
つづく
ツチヤ「カモさんがやられた!」
スズキ「なにあの発射速度!こっちが1発撃つ間に2発撃ってくるよ!」
ナカジマ「まずいなあ、これ以上近づかれたら正面装甲を抜かれる」
ホシノ「でも、あの黒森峰の副隊長が『撃破されるまで動くな』って言ってたし」
ナカジマ「仕方ない、打って出よう。アヒルさんチーム、影に隠れながらついてきて!」
クラーラ「カチューシャ、五式チリが撃破されました。ポルシェティーガーと相討ちになったようです。その他の
損耗はチハが2輌、チハ改が1輌撃破、九五式が履帯破損、目下修理中です。敵の残置車輌は3輌とも撃破しました」
カチューシャ「あんだけ自慢しといてこれ!?役に立たないわね!あの突撃一番!」
ノンナ「カチューシャ、どうしますか」
カチューシャ「作戦の基本方針に変更はないわ!クラーラ、知波単の残存車輌とともに本隊に合流!西隊長に替わって
指揮を引き継ぐから勝手な真似するなって言っといて!」
西「うおおおお!負けて悔いなぁぁし!」
ナカジマ「変わんないなあ、この人」
エリカ「旧式2輌と欠陥兵器と引き換えに4輌撃破、1輌履帯破壊か、キルレシオとしては悪くないわね。
プラウダの戦力を削れなかったのは残念だけど、一番堅そうだった五式を倒せたからよしとするか」
沙織「この人ポルシェティーガーのことあんまり良く思ってないみたいだね」
麻子「トラウマかな」
華「ナカジマさんたちも災難ですね」
優花里「うーん、こういう味方を捨て駒にするような戦い方は正直どうかと…」
エリカ「なに言ってんの!そんなあんたのとこの隊長みたいな甘いこと言ってたら勝てる戦いも
勝てなくなるわよ!」
優花里「む…その甘い隊長にボロ負けしたのはどなたでしたっけねえ!」
エリカ「なんだとコラぁ!やんのかワレぇ!」
優花里「上等だコラぁ!表ぇ出ろ!」
麻子「表に出たらあぶないぞ、ていうか死ぬし」
杏「あれ?Ⅳ号の様子おかしくない?河嶋、ちょっと聞いてみて」
桃「おい、どうした?」
沙織「それが…その…」
エリカ「がるるるる!」
優花里「わんわんわん!」
華「2人ともいいかげんにしてください!」
麻子「2匹とも飼い主が不在だからな」
桃「なんかトラブルみたいです」
杏「しょうがないなー、河嶋、会議で言ってたみたいにあんたが指揮を執って。トラブルが復旧するまででいいから」
桃「え…ええっ!?」
杏「ほら、みんな待ってるよ?」
桃「え…えーっと、えーっと…とりあえず敵が見えたら撃てぇ!」
杏「なんだそりゃ」
柚子「だから言ったでしょう!桃ちゃんには無理だって!」
エルヴィン「なにこのアバウトな采配、インパールの牟田口か?」
カエサル「南北戦争のバーンサイド大将とか」
左衛門佐「朝鮮戦争のアーモンド将軍かも」
おりょう「ノモンハンの辻?」
一同「それだ」
つづく
桃「なんて言ってたら本当に敵が来たあ!」
エリカ「なんで!?速すぎるでしょ!?」
優花里「どうやら完全に態勢を整えるのをあきらめてそのまま最大戦速で突っ込んで来たみたいですね」
沙織「ゆかりん、分析は後にして!」
カチューシャ「間に合ったわ!やっぱりあいつらまだ機動防御線の再構築が済んでない!」
ノンナ「カチューシャ、賭けに勝ちましたね」
カチューシャ「トップスピードで飛ばしてきた甲斐があったわ、プラウダお得意の縦深突破戦術の真髄を
見せてやるわ!奇数車輌は右翼、偶数車輌は左翼、本車と知波単残存車輌とカーベーたんは中央に展開!
全周標的よ!同士討ちに気をつけて!」
桃「撃てぇ!とにかく撃てぇ!撃ちまくれぇ!」
エリカ「コラぁ!勝手な真似するなぁ!」
麻子「もうグダグダだな」
みほ「申し訳ありません!お姉ちゃんシメてたら遅くなりました!」
沙織「みぽりんキター!」
つづく
みほ「旋回砲塔のない車輌は接近戦では不利です!距離を取ってください!各中戦車・重戦車は
駆逐戦車・突撃砲のカバーに動いてください!」
杏「西住ちゃんが戻ってきたよ!みんな、一気に巻き返すよ!」
優花里「さすがは西住殿、的確な指揮であります!」
エリカ「自分の手柄みたいにドヤ顔しないでよ!腹立つわねえ!」
カチューシャ「まずいわね、マホーシャが戻ってきたら敵の雰囲気が変わってきたわ」
ノンナ「行きます!」
前方機銃手「1時方向よりIS-2!」
まほ「装填よし!」
砲手「照準よし!」
みほ「撃て!」
BAM! BAM!
GOOM!
みほ「きゃあっ!」
まほ「かすっただけだ!撃破判定は出てない!」
前方機銃手「IS-2の撃破を確認!」
砲手「ターレットリングを破損!砲塔旋回不能!」
操縦士「2時方向よりT-34!」
カチューシャ「マホーシャ!よくもノンナを!」
みほ「右方向に自芯旋回!合図と同時に発砲!」
みほ「撃て!」
カチューシャ「撃てぇ!」
BAM! DOOM!
みほ「あいたたた…やられちゃった…みんな大丈夫?」
まほ「カチューシャの方も撃破判定が出てる、相討ちになったようだな」
みほ「他のみんなはどうなったのかな…」
福田「はあ、やっと修理が終わった…みなさん待っててください!この福田が今助けに行きます!」
福田「あ…あれ?全滅?両方とも?ということはもしかして…」
『黒森峰・大洗連合チーム、残存車輌、0!プラウダ・知波単連合チーム、残存車輌、九五式軽戦車ハ号・1!
よって、プラウダ・知波単連合チームの勝利!』
西「福田ぁぁぁぁ!でかしたぁぁぁぁ!」
名倉「お前こそ英雄だぁぁぁ!」
玉田「胴上げだ!胴上げだ!」
ノンナ「カチューシャ、我々の偉大なる勝利です」
カチューシャ「全滅したうえにおいしいとこ全部あいつらに持ってかれたじゃないの!ちっともうれしくないわよ!」
クラーラ「因果応報ですね(ロシア語)」
カチューシャ「だから言いたいことがあったら日本語で言いなさいよ!」
優花里「ま…負けた…」
沙織「負けちゃった…」
桃「ねえ!私のせいじゃないよね!?違うよね!?」
柚子「桃ちゃん…」
つづく
都合により、1週間から10日ほど更新をお休みします
再開
反省会…
エルヴィン「反省会に先立ち、我々カバさんチームより、河嶋副隊長に対し『辻政信』のソウルネームを
授与するものであります」
パチパチパチパチパチパチ
桃「いらんわそんなもん!」
みほ「ではこれより反省会を始めます。まずはいち早く敵の意図を見抜き、
機動防御から遅滞戦術に切り替えた逸見さんの采配は素晴らしいものでした。
防御線の再構築が間に合わなかったのは残念ですが、予想を上回る敵の進撃
スピードを考えればやむをえないと思います」
みほ「今回の敗因はアホみたいな理由でさんざん指揮系統を混乱させた挙句、自身も
著しく集中力に欠けた状態で試合に臨んだ黒森峰の大バカ隊長にあると思います」
沙織「怖い!みぽりんの眼がすごく怖い!」
麻子「怒れば怒るほど表情が消えるタイプだな」
エリカ「こういうところは家元そっくりなのよねえ」
つづく
みほ「そこ、私語はやめてください。お姉ちゃん、何か言うべきことがあるんじゃないの?」
まほ「その…ごめんなさい」
みほ「…なにそれ、私が転校したときにはお母さんと逸見さんと3人でさんざん言ってたくせに
自分が失敗したときはそれだけ?お姉ちゃんって子どものときからいつもそうだよね。確か小学3年
の夏休みのときだったと思うけど(以下、大昔のことを蒸し返して1時間近くネチネチと説教)」
華「ずっと前から溜め込んでたものが一気に噴き出したみたいですね」
エリカ「ね…ねえ、隊長も反省してるみたいだしそのへんで…」
みほ「逸見さん、いま身内の話をしてるんだからちょっと黙っててもらえる?」
エリカ「ひいっ!ご、ごめんなさい!」
沙織「みぽりん怖過ぎる!」
みほ「というわけでお姉ちゃん、お仕置き決定だね♡。ナカジマさん、2時間ほど整備ブースと工具を借ります。
汚しちゃうと思うけど掃除はしときますから。優花里さん、手伝ってね♡」
優花里「ま…またですか!?」
みほ「いやなの?」
優花里「い…いえ!喜んでお手伝いさせていただきます!」ガクガク
桃「お、おい、他校の生徒にあまり手荒な真似は…」
みほ「河嶋先輩、まさか私に意見するんですか?…焼きの入れ方が足りなかったのかな…」
桃「ひぃぃぃっ!ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!」
杏「河嶋、あんた西住ちゃんになにされたの…あ、あのね西住ちゃん、気持ちはよーくわかるけど、
警察沙汰になるようなことは勘弁してね?」
みほ「大丈夫です。万一に備えて事務局からAEDも借りてきましたし、最悪の事態に備えてドラム缶
とセメントも用意してありますから。じゃあお姉ちゃん、優花里さん、そろそろ行こうか。
やってやる♪やってやる♪やーってやるぜキモい姉貴をボッコボコに♪」
つづく
まほ「エリカ…助けて…」
エリカ「え…えーっと…がんばってください」
優花里「お姉さん、許してください…自分も我が身がかわいいんです…」
沙織「今のみぽりんを止められる人なんてこの世にはいないわ…」
桃「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい許して許して許して許して…」
柚子「桃ちゃん本当になにされたの…」
後日…
みほ「うーん、ちょっとやり過ぎちゃったかな?お姉ちゃん帰ってからお母さんにも焼き入れられたみたいで、
壁に向かって『ごめんなさい』って言うだけになっちゃったって逸見さんが泣きながら電話してきて…」
麻子「うわあ…」
みほ「でもまあ以前もこういうことあったから3日もすれば元通りになるでしょ」
沙織「前にもあったんだ…」
華「西住家の闇を垣間見たような気がします…」
みほ「あ、おはようございます」
桃「ひいっ!?ぎゃあぁぁぁぁぁ!」
みほ「逃げちゃった…嫌なこと思い出させちゃったみたい、悪いことしたな」
沙織「河嶋先輩との間に一体なにが…」
みほ「いや、たいしたことじゃないんだよ?河嶋先輩っていろいろアレだから、優花里さんと2人でちょっと
隊長として『指導』してあげただけで…ね?優花里さん」
優花里「じっ…自分にもうあんなことさせないでください!もうやだぁぁぁ!」
みほ「優花里さんまで逃げちゃった…意外と気が弱いんだな…」
このリョナ好きだけは怒らせてはいけない、心の底からそう思う一同だった。
終
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