島村卯月「水曜日の346プロ!」 (45)


島村卯月「はい!というわけで始まりました!新番組『水曜日の346プロ!』」

卯月「司会・進行の島村卯月です!よろしくお願いします!」

卯月「この番組は、ゲストさんの持ってきたいろいろな“仮説”を検証していく番組です」

卯月「スタジオにはこのお2人に来ていただきました!」

本田未央「本田未央でーす!よっろしくぅ!」

神谷奈緒「神谷奈緒です。よ、よろしく!」

卯月「よろしくお願いします!」




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卯月「それでは、最初の……」

未央「あ!ねえねえ!」

卯月「あれ?どうかしましたか?」

未央「いや、呼ばれたのはいいんだけどさ?私たちは何をすればいいのかな?」

卯月「あ、それなら大丈夫です!VTRを見て、感想をコメントしてもらえればいいので!」

未央「ああ、そんな感じでいいんだ」

奈緒「それなら、まあ……」

卯月「次回も呼ばれるようにせいぜい頑張ってくださいね!」

未央「ちょっとワードチョイスが尖ってない!?」



卯月「では、最初に説を持ってきてくれたゲストはこちらの方です!」

トコトコ
渋谷凛「よろしく」ペコリ

未央「おおー!しぶりん!」

卯月「凛ちゃん、早速ですが、持ってきた説をお願いします!」

凛「うん。私が持ってきた説はこれだよ」


『難しいことわざ、多田李衣菜が言うと全部薄っぺらく聞こえる説』バーン


奈緒「一発目から失礼だな!?」

卯月「いえーい!」パチパチパチパチ

未央「しまむー!?」



未央「ってかしぶりんそんなこと思ってるの!?」

凛「あ、違うよ?この番組のために考えたとかじゃなくって、ちゃんと前々から思ってたから」

奈緒「なんのフォローにもなってねえよ」

卯月「わ、私だって、凛ちゃんと同じくらい前から思ってましたもん!」

未央「そこで張り合ってどうするのさ!」

奈緒「李衣菜へのダメージが増えただけだろ!」



卯月「では、VTRに行きましょうか!」

未央「不安しかないよ……」

凛「大丈夫、その不安もすぐに笑いに変わるから」

奈緒「それはそれで李衣菜に失礼なんだってば」



というわけで、我々は仮説について多田李衣菜さんに説明をすることに


『~~~という仮説なんですが』

多田李衣菜『凛ちゃんひどいな~!私だってことわざくらい使いますよ!』

『ちなみに、好きなことわざとかありますか?』

李衣菜『腐っても鯛!』


奈緒「なんだそのファーストチョイス」

未央「すでに不安だよ」



今回は、多田さんに、アスタリスクで共に活動する前川みくさんとの会話の中で、スタッフが教えたことわざをいくつか使用してもらいます。
その後、スタッフが前川さんに事情を話し、使ったことわざが胸に響いたか、薄っぺらかったかを判定してもらい、仮説の検証とします。


―――――事務所―――――

ガチャ
李衣菜『やっほー』

前川みく『あ、李衣菜ちゃん!遅いにゃ!今日の流れ、確認しなきゃなのに~!』

李衣菜『ごめんごめん、そんな“怒髪天を衝く”ような顔しないでよ』

みく『……え?』

李衣菜『?』

みく『いや、別に……』

早速ことわざを披露する多田に、若干困惑する前川


未央「開始20秒であんま言いたくないけどこれ酷いね」

奈緒「みくの顔見てみろよ、“き、聞き間違いかな……?”って書いてあるぞ」



みく『まず、お昼から雑誌の取材が入ってるにゃ』

李衣菜『うんうん。あ、でもこのライターさんは』

みく『うん、いつも取材してくれてる人だから、あんまり緊張しなくても平気だね』

李衣菜『いやいや、でも、ちゃんとやらなきゃね』

みく『そんなのわかってるにゃ』

李衣菜『“阿吽の呼吸”で臨まなきゃ、せっかくの信頼が“お釈迦になる”もんね!』

みく『……う、うん』

李衣菜『“後悔先に立たず”の気持ちで頑張ろう!』

ここぞとばかりにラッシュをかける多田


未央「みくにゃん頑張って!!!」

奈緒「そういうVTRじゃないけどな!?」



みく『……えっと、その後、夕方からは歌番組への出演があるから、今日はあんまり大きい声は出さない方がいいね』

李衣菜『そうだねー、“転ばぬ先の杖”ってことで、“備えあれば憂いなし”とも言うもんね!』


未央「ってかそもそものことわざのレベルが下がってない!?」



みく『……李衣菜ちゃん、その……さっきからちょくちょく入ってくることわざは何なのにゃ……?』

李衣菜『え!?』

とうとう突っ込まれてしまった
これには多田も動揺の色を隠せない


奈緒「むしろよく耐えた方だろ」



みく『なんというか……不自然というか……』

李衣菜『え~?こっちとしては“当意即妙”な言葉を使ってたつもりなんだけど……』

みく『それもうことわざじゃなくてただの四字熟語だし!』

みく『あんまり言いたくないけど、李衣菜ちゃんがいうと薄っぺらく聞こえちゃうにゃ……』

なんと、我々が聞く前に“薄っぺらい”というワードを出されてしまった!
恐るべし、みくにゃ……前川!


奈緒「言い直す意味」



卯月「というわけで、結論はこちら!」


結論:そもそも多田李衣菜自体がなんか薄っぺらい


奈緒「最初から最後まで李衣菜に失礼だな!」

未央「怒られても知らないからね!?」

凛「さすが李衣菜、滑らないね」

未央「しぶりん番組のコンセプト間違ってるでしょ?」



卯月「スタッフさんによると、他にも“羹に懲りて膾を吹く”“青は藍より出でて藍より青し”なども教えたそうですが、覚えられなかったので使えなかったみたいです!」

奈緒「もうこれ以上李衣菜を殴るのはやめてやれよ!」

凛「でも、みくには相方がこんな感じでも頑張ってほしいね」

凛「だって」

凛「“艱難汝を玉にす”……タマだけに、ね」ドヤァ

奈緒「なんっにも上手くねーから帰れ!!!」



卯月「では、次の仮説を持ってきてくれたのは、このアイドル!」

トコトコ
緒方智絵里「よ、よろしくお願いしますっ」ペコリ

未央「おー!ちえりん!」

卯月「はい!今やテレビに雑誌に引っ張りイカの緒方智絵里ちゃんです!」

智絵里「そ、それを言うなら引っ張りダコでしょ!」ビシッ

未央「……」

奈緒「……」

未央「えっなに今の」



智絵里「布団が吹っ飛んだ!」

未央「ちえりんどうしたの!?大丈夫!?」

智絵里「はい、えっと……さっきは卯月ちゃんのボケにわたしがツッコミをしました」

智絵里「そして、今はわたしのボケに未央ちゃんがツッコミを入れてくれました」

智絵里「このように、誰かがボケると、だいたい誰かがすぐにツッコミを入れるのがこの事務所ではよくある光景です」

奈緒「ここ、アイドル事務所だよな?」



智絵里「では、ボケが意外な人から出てきたらどうなるのでしょうか?わたしの仮説はこれですっ」


『高峯のあがボケた時、すぐにツッコミを入れられるアイドルいない説』バーン


卯月「わー!」パチパチパチ

未央「わ、割と気になる!!!」

奈緒(なぜ智絵里が持って来たんだ)



智絵里「今回は、こちらが挑戦者を3人選んで、のあさんがボケを言ってからツッコミを入れるまでのタイムを競ってもらいます」

未央「なるほど……」

奈緒「笑美とかか?」

卯月「笑美ちゃんはタ○ガースのオープン戦を見に甲子園まで行っていたので、今回は不参加みたいですよ!」

奈緒「諦めんなよ!日時変えて録りなおせよ!!」



今回は、高峯さんが待機している事務所に行ってもらい、会話をしてもらいます
1つ目のボケにツッコミが入らなかった場合、次のボケを言ってもらいます


―――――事務所―――――


ガチャ
橘ありす『おはようございます』

1人目は、言わずと知れた論理派小学生、橘ありすだ
彼女の冷静なツッコミは、高峯相手にも通用するのか


奈緒「ここ、アイドル事務所だよな?」



高峯のあ『……おはよう』

ありす『あれ?のあさんだけですか』

のあ『……そうよ』

ありす『のあさんはこれからお仕事ですか?』

のあ『ええ。……貴方は?』

ありす『私はボイスレッスンです。声量が足りないとよく言われるので、特訓中なんです』

のあ『……良い心がけね。声が小さくて怒られるのはこえーもの……』

ありす『はい、そうで……』

ありす『…………はい?』


未央「」ブフォ

奈緒「」ブフォ



動揺する橘

ありす(き、聞き間違いですよね……?楓さんならともかく……)

のあ『……』

ありす(な、なぜここで黙るんでしょうか……)

ありす『えっと……、のあさんはどんなお仕事なんですか?』

のあ『……食レポよ』

ありす『へぇ、私、食レポの経験はないんですが、何かコツとかあるんですか?』

のあ『……そうね、しょっくを与えるしょくレポが理想よ』

ありす『なるほ……』

ありす『…………はい?』


未央「」ブフォ

奈緒「もうやめてやれよ!!」



ありす(や、やっぱりツッコミ待ちでしょうか……?)

ありす(ど、どうすれば……)


困惑する橘


ありす(よ、よし、次、それっぽい言動があったら臆せずに言いましょう!うん!)

のあ『アルミ缶の上にあるみくにゃんの尻尾』

ありす『急にテキトーになりましたね!?』



記録は1つ目のボケからのタイムなので
2分47秒となった

『~~~という企画だったんです』

ありす『悪趣味ですよ!寿命が縮まりましたよまったく!!』


奈緒「ごもっともだなホント」



続いての挑戦者は

ガチャ
十時愛梨『こんにちは~』

事務所随一の天然系アイドル、十時愛梨だ


未央&奈緒「「明らかな人選ミス!!!」」



愛梨『あ、のあさん。こんにちは~』

のあ『……ええ』

愛梨『聞きましたよ~!出演されたドラマ、好評らしいですね~!』

のあ『ありがとう……。強力な共演者と兄弟のように協力して今日まで共通した興味を持ってやってきたからよ……』


未央「ボケが変化球だ!!!」

奈緒「何者なんだよあの人!!!」



愛梨『うらやましいです~』

のあ『……』

しかし十時、意外にもこれをスルー


奈緒「気づいてないだけだろ!」



のあ『……愛梨も、良い仲間とときには巡り会うわ』

今度は名前ネタで攻める高峯

愛梨『そうだといいですねぇ~』

意外にもスルー


未央「もはや意外でもなんでもないから!」



ここで高峯は勝負に出る

のあ『……アルミ缶の上にあるみくにゃんの尻尾』


奈緒「そのフレーズは必殺技かなんかなのか!?」


愛梨『あ、みくちゃん、尻尾を忘れて行っちゃったんですかぁ?』

のあ『…………』

のあ(……)フルフル

ここで高峯からギブアップのサイン
十時愛梨、記録ナシ


未央「いや、のあさんけっこう頑張ったよ?」



『~~~という企画だったんですが……』

愛梨『そうだったんですか~?確かに、今日ののあさんはよくしゃべるな~とは思ったんですけどね~』


奈緒「こっちからすれば天変地異レベルだけどな?」

未央「槍でも降るのかと思うよ」



最後の挑戦者はこちら

ガチャ
龍崎薫『おはようございまー!』

龍崎薫ちゃんだ
とてもかわいい


奈緒「おいスタッフ!!!」



薫『あ!のあさん!こんにちは!』

のあ『ええ、こんにちは』

こころなしか高峯の顔も明るいようだ

薫『なにしてるのー?』

のあ『……雑誌よ。香水の特集が組まれている』

薫『おおー!大人っぽい!薫に合う香水ってあるのかな?』

のあ『……きっとあるわ。薫のように香る香水が……ね』

薫『ああーーーっ!!のあさんがだじゃれ言った!!!』

のあ『……!?』


未央&奈緒「!?」



薫『おもしろーい!!もっと言って!!』

のあ『……』

薫『ねえのあさん~!』

のあ『……』ダラダラ

さすが高峯、冷静である


奈緒「よく見ろ!汗ダラダラだぞ!?」



のあ(……)フルフル

ここでギブアップのサイン


奈緒「このシステム便利だな」


記録は2秒となった


未央「ツッコミだったかと聞かれると怪しいけどね?」



卯月「はい!VTRは以上になります!結論は~?」


結論:ぅゎ ょぅι゛ょ っょぃ


奈緒「おいスタッフ!!!」

智絵里「ZZZ……」

未央「ちえりん!!!」



卯月「というわけで、今週はここまでです!未央ちゃん、奈緒ちゃん、いかがでしたか?」

未央「想像の100倍酷かったよ」

奈緒「スタッフは後で各地に謝っといたほうがいいからな?」

卯月「はい!2人共、とても楽しかったみたいです!」

未央「聞いてた!?」



卯月「来週は宮本フレデリカさんと一ノ瀬志希さんがゲストです!」

奈緒「やめろ!!!」



おわり




過去作

神谷奈緒「美城常務は憎めない」

藤居朋・本田未央・橘ありすの苦労人同盟

橘ありす「勇者フレデリカ?」


などもよろしくお願いします


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