ライナー「朝起きたら女になってた」(13)



ある朝、ライナー.ブラウンがなにか気がかりな夢から目を覚ますと、自分が女になっていることに気づいた。
「……嘘だろ」
むくっと起き上がり、胸のふくらみに手を当てる。デカい。比較対象の104期女子たちの中でも群を抜いてデカい。
体も縮んでいるおかげで、サイズの合わなくなった寝間着がずるっと半分脱げて、肩が出た。
次に、当然分かっていたことだが……16年連れ添った相棒が股間から消えていることに、ずーんと肩を落とす。
まだほとんどが夢の中にいるらしく、いつの間にか周りの仲間を蹴飛ばして隣に着ていたベルトルトが、
むにゃむにゃ…と何やら寝言をつぶやいてまた転がっていく。ライナーはここにいてはまずい、と直感的に悟った。
着替えと洗面用具を持って、起こさないようそーっと抜き足差し足で扉まで進む。ぱたん、と閉まった扉にもたれて、呼吸を整える。
「……とりあえず、着替えるか」
ライナーは足音を立てないように気をつけて廊下を進み、男子浴場の隣にある脱衣所に向かった。

>>1に入れ忘れた注意。

※女体化、見た目NLの中身BL(?)描写あり。厳密な意味でCPは完成していないが、
 しいて言うならクリ→ライ←ベル(?)といった感じ。

※かなりご都合主義。まだ作者にも着地点見えてない。

※軽いエロが入るかもしれない。苦手な人は飛ばしても大丈夫。
 何かあれば随時、投下前に注意書きする予定。

以上が大丈夫な人のみどうぞ。

朝。ふらっと食堂に現れた金髪の少女に、その場は一時騒然となった。
背はミカサと同じくらい、ベリーショートの金髪に、抜けるような白い肌、灰色の瞳。
豊満な胸に、キュッと引き締まった尻、すらりと筋肉のついた手足に、男子の視線が集中する。
「お、おい……あんなやつ、104期にいたか?」
ジャンが隣のマルコの服を引っぱって聞くと、マルコは「いいや」と首を横に振った。
「ていうか……俺、あいつどっかで見た事あるような気がするんだけど……」
エレンも、朝食を受けとる彼女を見ながら、首をひねる。
「あれ、そういえばライナー今日遅いな!」
コニーが言うと、男子たちはそこでやっと、早起きのライナーがいないことに気づいた。
彼女は当たり前のように、ライナーの指定席であるところのベルトルトの隣に陣取ると、
硬いパンを糸切り歯で噛みちぎる。隣のベルトルトが自分を見つめてちっとも食が進んでいないのを見て取ると、
「おい、風邪でもひいたか?」と額に手を当てた。
そこでベルトルトはハッ、と気づいたように、彼女の手首をつかんで、視線を合わせる。
「……あの、もし違っても……僕を、頭のおかしい人間だとは思わないでくれよ」
ベルトルトは恐る恐る、といった調子で聞く。
「もしかして、君……ライナー?」
金髪の少女は「おう」と頷いた。一瞬の静寂を経て、ジャンの「嘘だぁぁぁーーーっっ!!」という、
その場にいる全員の心中を代弁した叫び声が、食堂に響きわたった。


事情を聞いたキース教官はいつもと同じ仏頂面で、
だがライナーの胸の谷間から視線を外さないまま「……そうか」と答えた。
「しかし、朝起きていきなり女になってました、と言われてもな……そうだ、ブラウン訓練兵……
 貴様、昨日は何をしていた」
「何を、と言いますと?」
「変わったことがなかったかと聞いている」
「いえ、特には」
「手がかりなし、か」

後ろで成り行きを見守るベルトルトは「(いつまで胸見てるんだよ!)」と心の中で叫んだが、仕方ない。
なにせライナーは大きくなったシャツの袖をまくって、サイズの合わないズボンはベルトをキツく締めることで
どうにか履いているが、そのせいでかえって形の良い尻や太ももが強調されている。
布を巻いておさえた胸はそれでも大きく、ボタンが閉まらないせいで谷間はしっかり見えている。
おまけに靴が入らない、という理由で、今のライナーは裸足だった。見るな、という方が無理のある話だ。
「し、しかしだな……訓練に支障がないなら構わんが……その、男子寮の部屋で寝起きするわけにもいくまい」
「いえ、普段使っている部屋の隣が空いているので、掃除して使おうかと」
「そ、そうだな……そのように、手配しよう」
「感謝します、教官」
キースは内心どぎまぎしながら、冷静を装って言う。
「では、他に話がないのでしたらこれで」
ライナーが立ち上がると、その拍子にぷるんっと胸が揺れる。
固まってしまったキースから引き剥がすように、ベルトルトがその腕をつかんで「失礼しました!」と
いつもの彼からは考えられない大声で怒鳴って、教官室を出た。


「いいかいライナー、今の君はあれだ。
 発情期の狼の群れの中にぽーんと放り出された子羊みたいなものだ」
「……嫌な例えだな」
「だから、気をつけろって意味だよ!あのキース教官が胸を凝視するところなんて一生見ないと思ったよ!?」
「そんなに見てたか?」
「見てたよ!ものすっごく谷間に集中してた!今の君は最高の女の子なんだから!」
食堂に戻ったベルトルトは、ライナーに警戒を強めるよう言い聞かせたが、周りで聞いている男子たちには、
いつもと逆であれこれと世話を焼いたり、気を回したりするベルトルトが珍しいというのもあって、
二人はまるでカップルのようにしか見えなかった。
「ねえ、エレンもそう思うでしょ?」
いきなり話を振られたエレンは「あ、ああ」とかすかに頬を染めて答える。

「……ねえ、君何でライナーの太ももばっかり見てるの?」
「い、いや……その、ムチムチしてて、触り心地よさそうだな、って……」
「エレン、揉むなら私のにするべき」
「ミカサのはなんかちげーんだよなあ……筋肉ついてて硬いというか、肉で言うと肩ロースあたりみたいな」
「エレェェェン!豚肉に例えるのやめて!ミカサだってちゃんと女の子なんだから!
 あと、昨日まで男だった友達によくそんな事言えるよね!ライナーだって
 色々びっくりしてんだから気を遣いなよ!」
二重の意味でずーんと落ちこんだミカサに代わり、アルミンが制止する。
元々ライナーは兄貴肌で、面倒見もよく成績も次席。何でもそつなくこなし、
面倒な当番も嫌な顔ひとつせず引き受ける。まさに男から見た理想の男だったわけだ。
理想の男が、理想の女に変身したらどうなるか、という話だ。
「じゃあ、部屋はなんとか用意できたから……次は服かな。
 大丈夫よ、ライナーがベルトルトになったっていうんならびっくりだけど、
 ライナーのままなんだもの。何も変な事なんてないじゃない」
女神ことクリスタは、こんな状況にもかかわらず普段通りに接してくれた。
「クリスタ……(やっぱり結婚しよ)」
じーんとなったライナーに、彼女は笑顔で言った。
「ね、ちょっと合わせてみない?私のは小さいけど、ミカサかユミルのなら多分入ると思うから」
「あ、ああ……でも、いいのか」
「私ならかまわない」
「別にいいぜ。こっちも成長期だからよ。筋肉が増えるたびに胸がキツくなって、入んなくなっちまうんだよなあ。
 ミカサなんかそれで結構服ダメになってんだろ?」
「着れなくなった服の処分に困っていた……貰ってくれると助かる。
 ただし、下着はあげられない……」
「いや、下着はいらん!……なんだその目は、疑うな!」
「じゃあ、決まりだね。ちょっと女子寮の方に来てくれる?」
クリスタに手を引っぱられて、初めて女子寮への道を歩く。思わぬ幸運を噛み締めていたライナーはしかし、
これから振りかかる様々な面倒事を知らなかった。

「じゃあ、まずサイズを測りましょうか!」
サシャはふんふーん、と楽しそうに歌いながら、メジャーを取り出した。
初めて足を踏み入れた女子寮の寝室。
男子寮との間違い探しと興味も合わさって見渡すと、「だ、め」とクリスタがその頭をつかんで前へ戻した。
「行きますよー、まずはバストから」
「ひゃっ!?」
「お、96!これはなかなかの数値ですブラウン選手!お次は……」
しゅるっと腹に巻きつけて、「んんー?」と目をこらして小さな数字の書かれた目盛りを確認。
「60……これって、太いんですか?それとも細いんですか?」
「……筋肉量から考えると、標準じゃないのか」
もはや何も言うまい、と決めていたはずのライナーから返ってきた言葉に、サシャは「なるほど」と頷く。
またひとつ賢くなったようだ。その後もてきぱきと測って、メモ用紙代わりのノートに数値を書きこんで行く。
「身長は172、体重は65kg……うーん、ユミルと大体同じくらいね」
「そうなのか?」
「うん。ライナーの方がちょっと重いけど。前に教官が言ってたんだけど、骨密度と筋肉量が多いと、
 体重も重くなるんだって。ライナーは男子の中でも筋肉が多かったから、
 女の子になっても重いのかな」
「な、なあ、クリスタ」
ライナーはそこで、ずっと気になっていた事を聞いた。
「お前……どうしてそんなに目を輝かせてるんだ……」
「えっ?」
どうやら無意識だったらしく、クリスタはあわてて目をこする。その仕草も可愛い。
胸がきゅん、となったライナーをよそに、ミカサはごそごそと自分の私物を漁っていた。
「……これ」
差し出されたのは、訓練兵団のジャケットと下に着るシャツや腰布などの、制服ワンセット。

読みづらい

>>7
すまん、改善するよう努力するわ
台本形式で書けないのが恨めしい。

文章自体は問題ないかと
必要なのは改行だな
他のSSとか見てみたら?

>>9
サンクス
もう少し読みやすく空白をもうけるわ

エレン「~

ミカサ「~

こんな感じでやってほしい

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