千鶴「臨也くん、じゃあこれお願いね」
臨也「分かりました」
臨也「……」
臨也(相沢千鶴……俺の情報網を以ってしてもいつ生まれたのか分からない……それどころか両親の情報もだ)
臨也(だからこうして彼女の営んでる店に働くことで近づいたが……それでも分からない)
臨也(彼女は一体何者なんだ……?)
ザバーン!!
イカ娘「人類共!! よく聞くでゲソ!!」
臨也「!」
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イカ娘「私は海から来た使者、イカ娘でゲソ!!」
イカ娘「今からこの家を人類侵略の拠点にするでゲソ!!」
臨也「……」
千鶴「……」
客「……」
イカ娘「ふっ……どうやら恐怖で声も出ないようでゲソね」
臨也「……君、ちょっと裏に来てもらえるかな?」
イカ娘「……?」
臨也「……ここでいいか」
イカ娘「どういうつもりでゲソ?」
臨也「今の君の発言からして……君は海からやって来たイカってことでいいかな?」
イカ娘「その通りでゲソ!!」
臨也「つまり君は……人間ではないってことかな?」
イカ娘「当たり前でゲソ!! 海を汚すやつと一緒にしないでほしいでゲソ!!」
臨也「そうか……だったら……」
シャキン!!
イカ娘「ひっ!!!」
臨也「海に帰ってくれ」
臨也「許せないんだよ、俺の愛する人間の地が君のような汚れたやつに乗っ取られることが」
臨也「君は人間の素晴らしさを何も分かっちゃいない」
イカ娘「う、海を汚すやつのどこが素晴らしいでゲソか!!」
ブーン……
イカ娘(蚊……)
イカ娘「ふふ……ここで私の怖さを見せてやるでゲソ」
臨也「……?」
ピタッ
イカ娘「そこでゲソ!!」
シュルルル……ドカアアン!!!
臨也「!! 壁が……」
イカ娘「この触手は狙った物は逃さないでゲソ……パワー、リーチ、スピード、全てが優れているでゲソ!!」
イカ娘「つ、つまり……そんなナイフは痛くも痒くもないでゲソ!!」
ザシュッ!!
臨也「切れるじゃないか」
イカ娘「いたっ!!!」
イカ娘「わ、私の触手が……ひどいじゃなイカ!!」
臨也「侵略を目論んでるやつにひどいなんて言われたくないね」
臨也「それに人類侵略なんて……あいつがいる時点でそれは不可能なことさ」
イカ娘「あ、あいつ……? 誰でゲソ?」
臨也「そいつは……」
千鶴「臨也くん」
臨也「! 千鶴さん」
千鶴「この壁の穴は……?」
臨也「ああ、それは彼女が……」
イカ娘「そ、そうでゲソ!! 私に逆らうとこの壁と同じ目に合うでゲソ!!」
千鶴「まぁー……随分と店に大きい穴ができたわね〜」
イカ娘「……?」
千鶴「……なんでこんなことになったのかしら?」
イカ娘「!!!!!!」ゾクッ
後日
千鶴「もうやめちゃうだなんて……残念だわ」
臨也「はい、短い間でしたが今までありがとうございました」
千鶴「でも丁度入れ替わりでイカ娘ちゃんが入ってくれて良かったわぁ〜」
イカ娘「なんでバイトなんかしないといけないんでゲソ……」
千鶴「……何か言ったかしら?」
イカ娘「な、何も言ってないでゲソ!!」
臨也「……じゃあ俺はこれで」
千鶴「ええ、またね」
臨也「……」
臨也(あの化物と一緒に働くだなんて死んでもゴメンだ)
臨也(それに……)
千鶴『……なんでこんなことになったのかしら?』
臨也(あの時の千鶴さん……間違いない)
臨也(千鶴さんは……シズちゃんと同類だったんだ)
臨也「……」
臨也(もう湘南に行くのはやめよう……)
シンディー「……宇宙人ね?」
セルティ『違う!!』
別の日
舞流「イザ兄!!」ブン!!
臨也「……」ヒョイ
九瑠璃「躱……(避けられた)」
臨也「いきなり会って蹴りはないだろう」
舞流「早苗ちゃん家に行く途中でイザ兄見つけたからついでに蹴ろうと思って!!」
早苗「お久しぶりです!!」
臨也「ああ、久しぶりだね早苗ちゃん」
イカ娘「こ、これはどういうことでゲソ……」
臨也「!!」
舞流「えっ!? イカちゃんとイザ兄って面識あったの!?」
イカ娘「舞流と九瑠璃が臨也の妹とは知らなかったでゲソ……」
九瑠璃「疑……?(もしかして『れもん』で働いてる時に?)」
臨也「……ああ、そうだよ。 彼女が働いたと同時に俺はやめたんだ」
イカ娘「も、もう触手を切るのはやめてほしいでゲソ!!」
早苗「お、お兄さん!? そんなひどいことを!?」
臨也「はは、俺は悪魔で侵略を阻止しただけさ」
早苗「お兄さん!! 私のイカちゃんに危害を加えないでください!! 」
臨也「『私の』……?」
舞流「違うよ早苗ちゃん!! 私の!!」
早苗「舞流には譲らないよ!!」
舞流「じゃあキスだけは?」
早苗「私の特権!!」
舞流「私が早苗ちゃんにキスは?」
早苗「私はイカちゃんだけにキスされたい!!」
臨也「九瑠璃……あの二人はいつもああやって取り合ってるのかい?」
九瑠璃「……」コクリ
イカ娘「……」ソロソロ
早苗「逃げないでイカちゃん!!」
イカ娘「!!」ビクッ!!
早苗「兎に角!! 早く私の家に行こう!! イカちゃんにあんな服やこんな服を着させなきゃ!!」
舞流「そうだね!! じゃあ行こっか!!」
イカ娘「……どうしてもでゲソ?」
九瑠璃「難……(二人からは逃げられない)」
臨也「あぁちょっと待って……ねぇ君」
イカ娘「な、なんでゲソ?」
臨也「本当に侵略する気があるのかい?」
イカ娘「も、勿論でゲソ!!」
臨也「だったら今度会わせたい男がいるんだけどさ……」
別の日
トム「さてと……休憩したしそろそろ行くか」
静雄「うす」
イカ娘「お主ら!! よく聞くでゲソ!!」
静雄・トム「!!」
イカ娘「私は海からやって来た使者、イカ娘でゲソ!!」
イカ娘「人類侵略という野望の犠牲者第1号と第2号になってもらうゲソ!!」
トム「あー……お嬢ちゃんごめんな、もうちょい時間あったらごっこに付き合えたんだけどなぁ」
イカ娘「なっ……!!」
イカ娘「わ、私は本気でゲソ!! 大真面目でゲソ!!」
トム「そ、そうか……悪いな。 でも急いでるから犠牲にはなれねえな」
トム「また今度な」
静雄「トムさん……いいんスか?」
トム「しょうがねえよ」
イカ娘「!!」
イカ娘(背中を見せた……今でゲソ!!)
シュルルル……ガシッ!!
静雄「!!」
トム「静雄!」
イカ娘「フフフ……これで身動きは取れないゲソ」
イカ娘「……これで遊びじゃないということが分かったでゲソ?」
静雄「……んだこれ」ブチッ
イカ娘「いっ!!!!?」
静雄「……!! わりい、ぶった切ったらマズかったか?」
イカ娘「わ、私の触手が……」
トム「おい静雄、これこの子の髪の毛じゃねえのか?」
静雄「!!」
ニュルル……
イカ娘「さ、再生したから大丈夫でゲソ……」
静雄「……すげえなお前」
トム「こりゃ静雄……マジで侵略しに来たんじゃないのか?」
静雄「……マジすか」
トム「……いや待てよ」
静雄「?」
トム「なぁお嬢ちゃん、ちょっといいか?」
イカ娘「お金返さないとどうなると思うでゲソ?」ワサワサ
男「ひ、ひいい!!」
トム「静雄程じゃねえけど効果はあると思うだろ?」
静雄「まぁ……あいつがそれでいいんなら」
イカ娘「静雄先輩!! 早く次の所に行くでゲソ!!」
静雄「おう」
トム「後輩ができて良かったじゃねえか」
イカ娘「……って」
イカ娘「私はこんなことする為に来たんじゃないでゲソオオオオオオオ!!!」
臨也「はぁ……やっぱりダメだったか……」
臨也「……」
臨也「次はシズちゃんと千鶴さんを対決させるか……」
九瑠璃「了……(終わりでゲソ)」
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