エリカ「私達が」みほ「プリキュアに!?」 (45)
~エリカルーム~
テレビ『ひだまりポカポカ! キュアロゼッタ!』
エリカ「あ~っ……やっぱりドキプリが至高よねぇ……」ニヘラ
テレビ『カッチカチのロゼッタウォール!』
エリカ「中でもロゼッタがホント可愛い。特に声。癒されるわ……」トロン
エリカ「……誰かさんに似てるからとか、そんなことは全くないけれどね、全くね」
エリカ「…………」
エリカ「もしも私達がプリキュアになったら……」
ホワンホワンホワンホワンホワン……
――――――――――――――――――
※ほぼ全編に渡って逸見エリカ女史の妄想でお送りするガルパン×プリキュアSS
※本家プリキュアキャラは出ません
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1457443365
※ネタ被りを気にしてたら二次創作なんてできないぜ
~西住家~
まほ「みほ、今日は日直だって言ってなかったっけ?」
みほ「あわわっ! 忘れてた! 遅刻しちゃう!」ドタバタ
しほ「みほ! ほらお弁当! 気を付けて行ってらっしゃい」
みほ「うん! 行ってきまーす!」
みほ(私、西住みほ! 黒森峰中学校の2年生です!)
みほ(ちょっとおっちょこちょいなところもあるけど、お姉ちゃんみたいな凄い戦車道選手になるのが夢なんです)
~教室~
みほ「おはよー!」ガラッ
エリカ「遅いっ! もう仕事は私が全部片付けちゃったわよ!?」
みほ「あうっ! ご、ごめんなさいエリカさん……今日日直だってすっかり忘れてて……」シュン
エリカ「もっとしっかりしなさいよ。それでも隊長の妹なの? まったく……戦車に乗ればあんなに格好いいのに……」ゴニョゴニョ
みほ「え? 何?」
エリカ「なんでもないわよ! いい!? これは貸しよ! お弁当のハンバーグ半分もらうから!」
みほ「はうっ……分かりました……」
みほ(この子は逸見エリカさん。厳しいところもあるけど、とっても頼りになる、私の一番のお友達です!)
エリカ「今日の戦車道は5時限目……はぁ……午後まで隊長にお目にかかれないなんて……」
みほ(エリカさんはお姉ちゃんに憧れているの。やっぱりお姉ちゃんは凄いなぁ)
キーンコーンカーンコーン……
~???~
「ちょっとノンナ! 出てきなさい!」
「どうしましたカチューシャ」シュタッ
「喉が渇いたの! ジュース欲しい!」バタバタ
「ここに」スッ
「ズゴゴゴゴ……ぷはぁ、まあまあね。それで、例の準備はどうなってるの?」
「全て順調に進んでいますよ。あとはカチューシャの号令を待つばかりです」
「そ。ふふふ、人間界のお馬鹿さん達に、このカチューシャの偉大さを知らしめてやるんだから! 作戦開始よ!」
「了解」
「――あなたは人間界に向かって」
「そんな! 姫を置いてはいけないぜ!」
「私は大丈夫。それよりも、これ以上奴らの狼藉の被害者を出してはならない」
「姫……」
「行って。そして、あの伝説の戦士を見つけ出し、2つの世界を救ってほしい」
「くっ……分かったぜ姫。必ず伝説の戦士を探しだして、おまえを助けに戻ってくるからな!」ダッ
「……待ってる」
~演習場~
まほ「よし、今日の鍛練はここまで! 解散!」
みんな『お疲れ様でした~』
エリカ「ああ……今日も隊長は凛々しくて素敵だったわ……♡」トロ~ン
みほ「うん! 私、どうやったらお姉ちゃんみたいになれるのかな……」
エリカ「ふんっ、あなたが隊長のようになんてなれるもんですか!」
みほ「あうっ……そ、そうだよね。私なんかには無理だよね……」シュン
エリカ「あ、いえ……あなたはそのままあなたらしくいれば、その……」ゴニョゴニョ
みほ「――あ~っ!?」
エリカ「な、何よ!? 驚かせないで!」
みほ「スマホに付けてた限定版ボコストラップが無い!」
エリカ「ああ、あの明らかにスマホよりも重そうなおっきいぬいぐるみストラップ?」
みほ「無い! 無い無い! 無いよぉ! もう手に入らないレアボコなのにぃ!」アワアワ
エリカ「あんな大きいストラップぶら下げてるから落とすのよ……戦車の中にでも落ちてるんじゃない?」
~探した~
みほ「戦車のどこにも無い……」グスン
エリカ「演習場のどこかで落としたのかもね。仕方ないんだから……ほら、乗りなさい」
みほ「……え? 戦車に乗ってどうするの?」
エリカ「あなたのストラップを探しに行くに決まってるじゃない」
みほ「でも……まだ授業が――」
エリカ「私が戻ったとしても、あなたは1人で探す気でしょう? 違う?」
みほ「あぅ……はい……」
エリカ「だったら2人で行った方が効率的でしょ。さっさと乗りなさい」
みほ「……うん!」
ブロロロロ…
「――着いたぜ。ここが人間界か。美しい場所だな。まるでおいらの故郷みたいだ」
「早く依り代を見つけないと、存在が保てなくなっちまうな……お?」
「こんなところにぬいぐるみが落ちてら。ちょうどいい、こいつに入って――」
みほ「ここにも無いや……」
エリカ「他に心当たりのある場所はないの?」
みほ「んーっと……あっちの木立の中かなぁ……」
エリカ「了解。前進するわよ」
ブロロロロ
みほ「……ごめんなさいエリカさん。私のせいで授業サボらせちゃって――」
エリカ「ああもう何回目!? だから構わないって言ってるじゃない!」
みほ「でも……」
エリカ「私が勝手にやってることなんだから、そういうことは言いっこなし!」
エリカ「――と、友達、なんだか、ら……」
みほ「――ありがとう。やっぱりエリカさんは、私の一番の友達だねっ!」
エリカ「~っ……!」カァァァッ
みほ「あっ! あそこ!」
エリカ「えっ?」
みほ「あの木の下! ボコだ~!」スタッ
エリカ「ちょっと! 今停めるから待ちなさいって――ああっ!」
ピョン タタタッ
みほ「見つかって良かった~……こんなところで落としてたんだね」
みほ「家に帰ったらキレイに洗ってあげるかね~」
「おう! そりゃありがてぇ!」
みほ「ぅえっ!? だ、誰!?」
「おまえがこのぬいぐるみの持ち主か?」
みほ「そうだけど……だ、誰かいるんですか……?」
「おいらだよ、おいら! おまえが抱いてるぬいぐるみの中だぜ!」
みほ「え……?」
「よっ! おいらの名前は――」
みほ「ぼ、ボコが喋ったああああああ!!」パァァァァァ
「ボコ? いやいや、おいらの名前はだな――」
エリカ「もうっ! 危ないじゃない走行中の戦車から飛び降りたりしちゃ!」タッタッタッ
みほ「エリカさん! ボコが! ボコがぁ!」
エリカ「何をそんなにはしゃいで――」
「だから、おいらの名前はボコじゃなくて――」
エリカ「ぼ、ボコが喋ったああああああ!?」ガビーン
ボコ「ああもう面倒くせぇ! いいさボコで! こんちくしょう!」
エリカ「な、なんでぬいぐるみが喋って動いてるの!? オバケ? オバケなの!?」
みほ「違うよエリカさん! 私のボコへの愛情が奇跡を起こしたんだよ!」
ボコ「まあまあ、話を聞いてくれよ。このぬいぐるみは、ちょっと依り代として貸してもらってるだけなんだぜ」
みほ「依り代?」
ボコ「ああ。おいらの正体は、この世界の危機を知らせに異世界からやって来た、誇り高き戦士なのさ!」
~まほの教室~
キーンコーンカーンコーン……
まほ「さて、帰るとするか」
先生「ちょっと西住さん」
まほ「はい、何でしょう」
先生「あなたの妹さんと、友達の逸見さんが、戦車道の授業が終わってから教室に帰っていないらしいの」
まほ「え? みほとエリカが……?」
先生「西住さん何か知らない?」
まほ「……ちょっと探しに行ってきます」
みほ「えーっと、つまり……」
エリカ「あなたの住んでいた世界は、敵に滅ぼされてしまったってこと?」
ボコ「ああ……突然現れた『地吹雪のカチューシャ』と『ブリザードのノンナ』という2人。そして、彼女らが操る悪の軍団『カンシャーク』」
ボコ「奴らのせいで、暖かい笑顔が溢れていたおいらの国『シマダキングダム』は、怒りとワガママだらけの冷たい世界にされてしまった」
ボコ「そしておいらが仕えていたアリス姫も囚われの身に……くっ……!」
みほ「それで、そのカンシャークが次に狙ってるのが、私達の世界なの……?」
ボコ「そういうことだぜ。だからおいらは、シマダキングダムに古くから伝わる伝説の戦士・プリキュアを探しに来たんだ!」
エリカ「伝説の戦士……そのプリキュアなら、カンシャークをやっつけられるのね?」
ボコ「おう! きっとあいつらをボコボコにして、この世界も、シマダキングダムも救ってくれるはずだぜ!」
みほ「……私達、ボコに協力する! 一緒にプリキュアを探すよ! ねっ、エリカさん!」
エリカ「べ、別に構わないけど、でもどうやって? この世界のどこにいるかも分からないのに……」
ボコ「一応手掛かりならあるぜ!」ガサゴソ
ボコ「これだ!」
みほ「これって、私達も使ってる喉に付ける通信マイクだよね……?」
エリカ「凄く可愛いデザイン……」
ボコ「これはシマダキングダムに伝わる秘宝・キュアタコホーン」
ボコ「プリキュアと所縁のあるものらしいから、プリキュアが居ればきっと何らかの反応があるはずだぜ!」
エリカ「そう言われてもねぇ……」
「シマダキングダムの秘宝、こちらに渡していただきましょうか」
みほ「だ、誰!?」
「伝説の戦士・プリキュア……そのようなものにカチューシャの野望を邪魔されたくはありません」
ボコ「てめえは……ブリザードのノンナ!」
みほ「あれが……!」
エリカ「なんて恐ろしく寒々しいオーラなの……!」
ボコ「バカ野郎! 大事な秘宝をおまえらなんかに渡すわけないぜ!」
ノンナ「では力ずくで――む?」
ブロロロロ…
エリカ「あれは……隊長のティーガーⅠ!」
みほ「もしかして私達を探しに……?」
ノンナ「ちょうどいいですね。起きなさい、カンシャーク!」
ゴゴゴゴ……ビビーッ
みほ「敵の発した黒いオーラが戦車を包んで――」
エリカ「隊長ー!」
グググッ ジャキーン
ティーガーⅠ「カンシャ~ク!!」ドーン
みほ「怪物みたくなった!」
ボコ「あれがカンシャークだ! 奴らはワガママパワーを注入することによって、いろんなものを怪物に変えるんだぜ!」
ティーガーⅠ「カンシャ~ク!!」ダダダッ
エリカ「こっち来るわよ!」
みほ「ど、どうしようボコ!」
ボコ「くっ……プリキュアなら、カンシャークを浄化して元に戻すことが出来るってのに……!」
エリカ「プリキュアなら、隊長を助けられるのね!?」
みほ「お姉ちゃん……」
ボコ「もちろんだぜ!」
エリカ「もうっ! どこにいるのよプリキュア! 早く隊長を――」
みほ「お願いプリキュア……お姉ちゃんを、この世界を――」
「「――助けてっ!」」
カッ
ティーガーⅠ「カ、カンシャーク?」
ノンナ「なんですか、この忌々しい光は……!」
ボコ「こ、これは……!」
みほ「キュアタコホーンが!」
エリカ「光ってる!」
ボコ「……みほ! エリカ!」
みほ「も、もしかして……私達が!?」
エリカ「プリキュアに!?」
ボコ「きっとおいらがみほのぬいぐるみに入ったのも運命だったんだ!」
みほ「そんな……私なんて、無理だよ……」
エリカ「――みほ、私はそうは思わない」
みほ「エリカさん……?」
エリカ「確かに普段のあなたは、どこか抜けててほわほわしてるけど、戦車に乗ってる時のみほは、あんなにしっかりしてて、自信に溢れてて……か、かっこいいじゃない!」ギュ
みほ「……で、でもそれとは違うし……」
エリカ「敵は戦車! いつもと同じよ! それに、私もいる。みほのミスは私がカバーする。私達、ずっとそうしてきたじゃない!」
みほ「エリカさん……そうだね。私、やってみる! 一緒にお姉ちゃんを助けよう!」
ボコ「よし! 2人ともこれを!」つキュアタコホーン
カチャッ
みほ「……いくよっ!」ギュ
エリカ「ええ!」ギュ
「「プリキュア・パンツァー・フォー!!」」
ピカーン ラーラーラーラー
シュルルルルル パーン パーン パーン
キュッ シャシャン
スーッ ジャーン
みほ「履帯の響きは無限の証! キュアパンター!」ダーン
エリカ「主砲の火焔は反撃の烽! キュアティーガー!」ダーン
みほ「撃てば必中!」
エリカ「守りは固く!」
みほエリ「「進む姿は乱れ無し!」」
「「それが、パンツァープリキュア!」」ドーン
ボコ「決ぃまったぜ!」
みほ「すごい……本当に私達、プリキュアになっちゃった!」
エリカ「なんだか力が溢れてくるみたい!」
ノンナ「あれが伝説の戦士・プリキュア……目覚めてしまったものは仕方ありません」
ノンナ「カンシャーク、踏み潰してしまいなさい」
ティーガーⅠ「カンシャ~ク!」グワッ
みほエリ「「!?」」
ズシーン…
ボコ「キュアパンター! キュアティーガー!」
ノンナ「ふふふ……生まれたてのプリキュアなど、所詮この程度――む?」
ググッ…グググッ……!
ティーガーⅠ「カ、カンシャーク?」ズズッ
みほエリ「「ふんぬぬぬぬぬぬぬっ!」」ググググ
ノンナ「なっ……カンシャークの足を持ち上げた……? カンシャーク、何をしているのです。さっさとぺしゃんこにしてしまいなさい!」
ティーガーⅠ「カンシャ~ク!!」
みほ「そうは――」
エリカ「いかないわ!」
みほエリ「「せーの!」」
グワッ
ティーガーⅠ「カンシャ~ク!?」アワワ
みほエリ「「どぉりゃああああ!!」」
ブゥン
ティーガーⅠ「カンシャ~ク!!」
ボコ「おお! カンシャークをぶん投げた!」
ボコ「今だ! ピュアターレットを使ってカンシャークを浄化するんだ!」
みほ「いきます! エリカさん合わせて!」
エリカ「分かったわ!」
みほエリ「「ピュアターレット!」」ジャキーン
みほエリ「「プリキュア・エターナル・ツイン・シューティング!」」コォォォォ
みほエリ「「フォイアー!!」」
ズギャァァァァン!!
ティーガーⅠ「カ……カンシャ~ク……!」ホワワーン
ボゥーン!
みほ「ティーガーⅠが元に戻った!」
エリカ「隊長!」タタタッ
ノンナ「くっ……プリキュア……! カチューシャに報告せねば」シュン
~帰り道~
エリカ「隊長が無事で、本当に良かったわ」
みほ「うんっ」
ボコ「2人とも、初戦にしては良い感じで戦えてたじゃねーか!」
みほ「まだまだだよ……これからも、カンシャークは攻めてくるんだよね……それに、ボコやお姫様――シマダキングダムの人たちも助けなきゃ――」アワアワ
エリカ「落ち着きなさいって。大丈夫よ。私達2人なら、ね?」キュッ
みほ「エリカさん……! うん、そうだよね! 私達2人なら!」キュッ
ウフフフフッ アハハハッ…
~つづく~
(すっごいキレイなCGのとっても可愛いエンディングダンス)
~次回予告~
みほ「伝説の戦士・パンツァープリキュアになっちゃった私達」
エリカ「私達2人なら最強よね!」
みほ「うん!」
「こんな言葉を知っている? 『一度剣を抜いた以上は、息が絶えるまで、勝利を完全に手中に収めるまで、剣を捨ててはならぬ』」
エリカ「だ、誰!?」
みほ「次回、パンツァープリキュア!
『敵? 味方? キュアチャーチル華麗に登場!』
みほエリ「「次回も、パンツァー・フォー!」」
ホワンホワンホワンホワン……
エリカ「――完璧だわ。このまま東映アニメーションに持ち込みたいくらい」
エリカ「……あー、キュアチャーチルはいらないわね。私とみほの2人体制で充分よ。次回予告は消しときましょう」ケシケシ
エリカ「よーし! 夏コミに向けて頑張るわよ~! 胸のキュンキュン、止まらないわ!」
~おしまい~
読んでくださった方々ありがとうございました。
プリキュア劇場版の予告でマナが映った時の安心感すごい。
今まで書いたガルのパン↓
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三ツ井かりヱ先生?