【艦これ】「ある士官の思い出」より「若手士官時代」 (13)

初投稿です
至らぬ点などあれば指摘していただければ幸いです

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1457053986

…今日もまただ。
憧れの赤レンガなのに…なんでうまくいかないんだろう。
適性がないのかな。
落ち込む影をただ月明かりが照らしていく。

時雨「月が…きれいだね。」

候補生「…教官」

候補生「奇遇だね。でも残念、消灯時間は過ぎてるしこのことをほかの教官に話したら君はどうなるかな?」

候補生「それは…」

時雨「まあ話さないけどね。明日も早いし早くベッドに戻ったほうがいいよ。」

候補生「はい。」

時雨「よろしい…なんてね。」

そういたずらっぽく笑った教官は、とても美しかった。

卒業の日、同期は皆家族との久しぶりの再会を喜んでいた。
ただここにいる一人を除いて。
皆うれしそうだな。

時雨「卒業おめでとう。」

3尉「…教官」

時雨「本当に…よく頑張ったよ…!おめでとう!」

そう言う教官の目には涙が浮かんでいた。

3尉「あ…ありがとうございます」

この人は僕を祝福してくれた。涙を浮かべて。
教え子の旅立ちというものはそんなに泣けるのだろうか。
嬉しいけどよくわからない。


時雨教官どうしてるかな…
卒業から2年、無事同期とともに昇進した。
配属されたのは補給科。
今は戦時、補給科はいつもあわただしい。
内火艇は広い湾内を西へ東へと走る。

1曹「2尉、次は湾の入り口です。」

2尉「え?うちで艦娘科の補給もやるの?」

1曹「そうみたいですね。」

2尉「…珍しいねぇ。」

なぜだ。艦娘科の補給物資なら陸から運ばれてくるはずでは。
そう思いながらも湾の入り口にある艦娘科の拠点へと向かった。

大淀「お疲れ様です。」

2尉「海からの補給なんて珍しいですね。艦娘科は陸から物資が来るのでは?」

大淀「ご心配なさらなくても大丈夫です。補給ありがとうございます。」

なんだろう、明らかにおかしい。
そう思いながら、ふと建物の方を見ると、時雨教官のような人影が見えた。
しかし、忙しそうな上、距離も距離だ。
挨拶はできなさそうだ。

2尉「では、これで失礼します。」

部下とともに敬礼をしながらその場を去った。

1曹「しかしすごい美女でしたねぇ…」

2尉「あぁ。」

1曹「あんな美女と付き合えたらなぁ…かなわないかぁ。さ、とっとと戻りましょ。」

内火艇は母艦である補給艦に向かい最大限の速度で走っていった。

少将「お前宛に辞令が出てる。大尉への昇進だ。このことの意味が分かるな。」

なぜこの自分が。補給科の若手士官が。
頭の中は疑問に満ちていた。
通常、艦娘科指揮課程は幹部候補生学校から選ばれた者のみが進むはずの道だ。
他の部門からの配属はありえないはずなのに…

大尉「…はい。しかしなぜ私が。」

少将「知らん。そして艦娘科としての任務を下す。海外での研修及び交流だ。」

大尉「海外での研修?」

少将「あぁ、艦娘の研究がさらに進んでいるドイツの海大で一年間研修してきてほしい。あともう一つ任務があるがそれはここでは言えない。現地に着いたらわかる。」

少将「やってくれるか?」

大尉「はい。」

少将「…この封筒の中に今回の研修の概要が載っている。絶対に漏らすな。」

大尉「…はい。」

かくしてベルリンについた。
ここからまた移動するらしい。
ただここからは独軍の迎えが来るらしいので正直気楽だ。
早く待ち合わせ場所へ移動しよう。

???「Excuse me,sir?」

時雨「なんてね。どう?驚いた?」

大尉「え?なんで時雨教官が?」

時雨「もう教官じゃないし少佐と呼んでよ。」

大尉「はい、少佐。でもなぜここに?」

時雨「ん?これ。」

渡されたのは一通の辞令であった。

駆逐艦時雨に、欧州(ドイツ)での研修を命ず。

…なるほど。あの紙に書いてあった駆逐艦っていうのは時雨教官だったのか。

時雨「…それで君はなんでここに?」

大尉「…はい。同じ理由ですよ、時雨少佐。」

時雨「そっか!一年間よろしく!」

やはり、時雨教官の笑顔は美しい。

信者の方に「新スレあったの気づかなかったけど荒らしてくれたから気がつけたわ」と感謝されたので今回も宣伝します!

荒らしその1「ターキーは鶏肉の丸焼きじゃなくて七面鳥の肉なんだが・・・・」

信者(荒らしその2)「じゃあターキーは鳥じゃ無いのか?
ターキーは鳥なんだから鶏肉でいいんだよ
いちいちターキー肉って言うのか?
鳥なんだから鶏肉だろ?自分が世界共通のルールだとかでも勘違いしてんのかよ」

鶏肉(とりにく、けいにく)とは、キジ科のニワトリの食肉のこと。
Wikipedia「鶏肉」より一部抜粋

信者「 慌ててウィキペディア先生に頼る知的障害者ちゃんマジワンパターンw
んな明確な区別はねえよご苦労様。
とりあえず鏡見てから自分の書き込み声に出して読んでみな、それでも自分の言動の異常性と矛盾が分からないならママに聞いて来いよw」

>>1「 ターキー話についてはただ一言
どーーでもいいよ」
※このスレは料理上手なキャラが料理の解説をしながら作った料理を美味しくみんなで食べるssです
こんなバ可愛い信者と>>1が見れるのはこのスレだけ!
ハート「チェイス、そこの福神漬けを取ってくれ」  【仮面ライダードライブSS】
ハート「チェイス、そこの福神漬けを取ってくれ」  【仮面ライダードライブSS】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1456676734/)


時雨「僕はまだ…ここにいても大丈夫なのかな?」

研修も半ばを過ぎた夜、下宿までの帰り道彼女は唐突にこう言った。

大尉「それは…どういう意味で?」

時雨「聞いてるよね?戦況のこと。僕はまだこんなところにいていいのかなぁ…」

どうやら本国付近の戦況が悪化したことを気にしているようだ。
だが、どうしようもない。むしろあのような得体のしれないものどうにかできることの方がおかしいのだ。

大尉「少佐…お言葉ですが、ここでの研修に集中することが一番の貢献では?」

時雨「…君も言うようになったね。候補生時代とは大違い。」

大尉「…あの頃は…」

時雨「いろいろあったもんね。今も覚えてるよ。勝手に夜抜け出したり。」

大尉「まだ覚えてるんですか。」

時雨「それは…ねえ?」

教官はクスッと笑い出した。美しい。

大尉「そういえば少佐、卒業の時泣いてましたよね?」

時雨「…君には失望したよ。」

大尉「え?」

時雨「びっくりした?冗談だよ。」

かなり驚いた。正直どうしようかと思った。よかった。
やはり時雨少佐の笑顔は美しい。

研修は順調に進んでいった。
艦娘を指揮する立場としてのノウハウ、戦術、心構え…様々なことを身につけなければいけかったが、それも苦では無くむしろ艦娘科の幹部としての覚悟を持つための助けとなった。
そんなある日、急に校長に呼び出された。
何かしたのだろうか。後ろめたいことはないのだが…
小走りで校長室へと向かった。

校長「入れ。」


大尉「失礼します。」

校長「早速だが本題に入る。先ほど海上自衛隊から貴官宛にこのような書類が届いた。目を通してくれ。」

”戦艦ビスマルク、駆逐艦Z1及び遣独艦隊と共に帰国せよ”

どういうことだ。
ビスマルク?こちらの主力艦ではないのか?
なぜ日本に?そして遣独艦隊とは?
 
大尉「ビスマルクがなぜ私と一緒に日本へ?」

校長「ビスマルクとZ1は日本への増援として行くことになった。こちらは戦況が落ち着いてきたから数か月間の特別措置だ。出港日は明日までにこちらで指定させていただく。」

なるほど。どうやら彼女らは戦況が悪化した日本への増援として回航されるようだ。

大尉「承知しました。」

この世界の海上自衛隊での階級は
艦娘科→旧軍の階級
その他→現在と同じ階級
という設定です。
説明足りずすみません。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom