オリ設定オリ解釈中尉
どんだけ撃っても大破するだけ
風呂入れば全快して勝つまでいくらでも出撃してくる艦娘たちとの戦いに絶望して
なんとかして生き残ろうと降伏しようとするヲ級ちゃんの話です
短編ぐらいの長さかなと思いますが展開次第です
深海提督「ナンダト!?貴様仲間ヲ裏切ルノカ!」
ヲ級「奴ラ イクラ攻撃シタッテ 沈マナイジャナイカ!」
深海提督「デハ 逃ゲルトイウノカ!」
ヲ級「コレ以上ヤッテモ 犠牲者ガ 増エルダケダ! 降伏スルシカ 生キ残ル道ハナイ!」
深海提督「降伏ナド 許サン!」
ヲ級「モウ嫌ダ!イッタイ 何人ノ仲間ノ死ヲ 見テキタト 思ッテイルンダ! アイツラハ 化物ダ!」
ヲ級「戦ッテ死ヌクライナラ 降伏シテデモ 生キル方ガイイ!」
深海提督「馬鹿メ! 奴ラハ 人ヲ食ウ鬼ダゾ! 降伏シテモ 無駄ダ!」
ヲ級「ウッ… デモ モウ戦イタクナインダ… コレ以上ハ モウ嫌ナンダ…」
深海提督「反逆者ト 臆病者ニハ 死アルノミダ! 覚悟ハ デキテイルノダロウナ!?」カチャ
ヲ級「ヤ…ヤメロ! 撃ツナ! 撃タナイデクレ…」フルフル
深海提督「死ネ臆病者! アノ世デ 死ンダ同朋ニ 詫ビテクルト良イ!」
ズガン!
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1456937015
全部カタカナだとすごい書きにくいし読みにくいと思うので
深海側でも必要な時以外はひらがなで書こうと思います
もしないなと思ったら言ってください
ヲ級「いやぁあ!! ……?死んでいない?」
深海提督「」バタッ
ル級「貴様!どうして提督を撃った!!」
リ級「…仕方なかったんだ。私だって死にたくない。まだ死にたくないんだ!」ガタガタ
ヲ級「リ級…」
リ級「…あんな戦いを続けていれば。みんな死ぬまで戦い続けることになる」
リ級「勝ち目がないのは誰でもわかることだ!こうなったらもう逃げるしかない!」
イ級A「グゥルルルル…」
イ級B「……」
ル級「こんなこと!許されるわけがない…!」
リ級「じゃあ死ぬまで戦うのか!?艦娘とやらが出てきて以来、我々は敗北続きだ!」
リ級「この前の敵本土への攻撃やそれ以前のトラック」
リ級「敵の北方への攻撃時にカウンターをかましたはずの本土攻撃作戦もすべて撃退されている!」
リ級「この戦争に勝利はない!」
ル級「だからと言って逃げるのか!?他の仲間たちはどうする!?故郷の家族は!?」
リ級「そんなことに構っている余裕はない!それにこの激戦だ!私たちが消えたところで戦死扱いになる」
ル級「提督はどうするのだ!?」
リ級「申し訳ないが、どこかに隠す。さっきの攻撃の報告も上げていないんだ。彼も戦死扱いだろう」
ル級「こんなこと…」
ヲ級「……取り敢えず、もうやってしまったんだ。我々は引き返せない」
ヲ級「ここに残った者たちと一緒に、これから私たちは敵に投降する」
ル級「フラッグシップになる程の経験を積んだあなたがどうしてこのようなことを……」
ヲ級「それだけ地獄を見てきたんだ。ル級、お前はどうする?まだ戦い続けるか?」
ル級「私は…どうすれば…」
チ級「ここに残っても、私たちは反乱の疑いで良くて督戦艦隊送り。悪ければ処刑される」
ヲ級「そうだ、生きていればチャンスはある。奴らだって話に聞くような鬼畜生なわけじゃないはずだ」
ル級「……分かった。皆と一緒に行く」
ヲ級「そう言ってもらえてよかった。では行こう」
ヲ級「あれだけいたこの方面の味方艦も、残ったのは私たちだけか」
リ級「すぐに増援が送られてくるだろうが、私たちの人的資源はもう尽きてしまう。そうなったら残った者にとっては悪夢だ」
ル級「こんなはずじゃなかった。従軍する前は勝っていると聞いていたのに、実際はこれだ」
チ級「……戦争なんて、そんなもの。誰も負けてるなんて自分から身内に言うわけはない」
ヲ級「お前たちの仲間もみんな死んでしまった……かわいそうに」
イ級A「グルル……」
イ級B「グル……」
ル級「それで、投降するって言ったってどうするのだ?ここからトラックまでのこのこ出ていくのか?」
ヲ級「そうだ。言葉は通じる。会って話せばわかってもらえるはずだ」
ル級「もし撃たれたらどうする?投降が認められなかったら?」
ヲ級「その時は…どこか、戦いのない場所まで逃げる。そこで生きていけるように努力する」
チ級「もしそんなところがあったとしても、どうやって食料とかを確保するの?」
ヲ級「みんなで力を合わせれば何とかなるはずだ。サバイバルの知識もある」
ル級「だが、」
ヲ級「あまり悪いことを考えるな。大丈夫だ。上手くいくさ」
ヲ級「そろそろトラックの近くだ。もういつ出てきてもおかしくない」
ル級「……」
リ級「……ゴク」
チ級「……」
イ級A&B「……」
ヲ級「みんな落ち着いて行動しろ。決して攻撃するようなそぶりはするな」
ル級「問答無用でやられなければいいがな……」
ヲ級「そうはならない。相手からしてみても無抵抗の敵というのは興味を引くものだ」
ヲ級「とらえて情報を得ようとするだろう」
イ級A「…!ガウガウ!!」
ヲ級「!?どうした!」
リ級「潜水艦を発見したようだ!!十時の方向!!」
ル級「なんだって!?まずいじゃないか!!」
チ級「潜水艦なら、無抵抗もなにも確認し次第すぐ雷撃してくるはず。すぐに対応しなければ」
ヲ級「くっ仕方がない。偵察機を発艦させる。行って、恐れを知らぬ者!」
リ級「最新の復讐者とか地獄へ潜る者とかはないのか!?」
ヲ級「貴重な最新型を偵察で使うような余裕はない!それに地獄へ潜る者はポンコツ欠陥品!」
ヲ級「あの子たちに十字の方向の確認と周辺の警戒をさせた。これで雷跡や潜水艦を発見すればすぐにわかる」
ル級「敵の魚雷に雷跡はないのではないか?大丈夫なのか?」
ヲ級「あれは発射後1000フィートくらいは雷跡が残る。それに距離があればそうそう当たるものではない」
チ級「敵の潜水艦だったらどうする?」
ヲ級「駆逐艦に音探で信号を送ってもらう」
ヲ級「最新の物かは分からないが奴らの音による信号の情報もある。問題ない」
信者の方に「新スレあったの気づかなかったけど荒らしてくれたから気がつけたわ」と感謝されたので今回も宣伝します!
荒らしその1「ターキーは鶏肉の丸焼きじゃなくて七面鳥の肉なんだが・・・・」
↓
信者(荒らしその2)「じゃあターキーは鳥じゃ無いのか?
ターキーは鳥なんだから鶏肉でいいんだよ
いちいちターキー肉って言うのか?
鳥なんだから鶏肉だろ?自分が世界共通のルールだとかでも勘違いしてんのかよ」
↓
鶏肉(とりにく、けいにく)とは、キジ科のニワトリの食肉のこと。
Wikipedia「鶏肉」より一部抜粋
↓
信者「 慌ててウィキペディア先生に頼る知的障害者ちゃんマジワンパターンw
んな明確な区別はねえよご苦労様。
とりあえず鏡見てから自分の書き込み声に出して読んでみな、それでも自分の言動の異常性と矛盾が分からないならママに聞いて来いよw」
↓
>>1「 ターキー話についてはただ一言
どーーでもいいよ」
※このスレは料理上手なキャラが料理の解説をしながら作った料理を美味しくみんなで食べるssです
こんなバ可愛い信者と>>1が見れるのはこのスレだけ!
ハート「チェイス、そこの福神漬けを取ってくれ」 【仮面ライダードライブSS】
ハート「チェイス、そこの福神漬けを取ってくれ」 【仮面ライダードライブSS】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1456676734/)
ヲ級「……分かった。あれはカ級だ。浮上してくるぞ」
リ級「……浮上してきた。こちらも目視で確認した」
ル級「発光信号、合流を求めているぞ。どうするんだ」
ヲ級「我々が何をしようとしているのか知るわけがない」
ヲ級「ここは怪しまれないように合流して情報を得よう」
チ級「いざとなれば撃沈できるように備えておく。お前たちも油断するな」
イ級A&B「ガウ」
ヲ級「来るぞ」
カ級「味方がこんなところまで進出してくるとは聞いていない」
カ級「私は敵泊地周辺の警戒を担当している。お前たちは何の任務でこんなところに来た?」
ヲ級「我々は先の戦闘で大損害を被ったトラック方面軍の生き残りだ」
ヲ級「増援が来るまでの時間を稼ぐために、敵へ航空攻撃を加えよという命令のため前進してきた」
カ級「なるほど。二時間前に敵の攻撃艦隊が帰投した」
カ級「少なくとも空母は赤城と加賀の二隻がいるはずだ」
カ級「敵の警戒網は駆逐艦二隻のグループが島のこちら側に二個存在している」
カ級「敵は反撃を予測していない。今なら奇襲攻撃は成功するはずだ」
ヲ級「分かった、協力を感謝する。貴女はこの後ここ周辺で活動する?」
カ級「戦闘がおこるなら少し位置を変える。お前たちは泊地の東側へ行くのか?それとも南側か?」
ヲ級「なるべく早く攻撃位置につきたい。このまま最短距離を行って東側へ陣取る」
カ級「ならば私は南側へ移動する。武運を祈る」
ヲ級「ありがとう。そちらこそ」
ヲ級「行ったか」
リ級「ひやひやした。だがいい情報が手に入ったな」
チ級「敵の哨戒は駆逐艦二隻だけ。接触に成功したら致命傷を負う前にコンタクトが取れるはず」
ル級「それでも雷撃に気をつけなくては。敵の魚雷は長射程高威力だぞ」
リ級「ル級、お前は怖がっているのか?潜水艦がいた時もパニックになりかけていた」
ル級「なんだと!侮辱する気か!」
リ級「事実を言ったまでだ。図星か?」
ル級「おのれ!許さないぞ!」
ヲ級「やめろ二人とも!仲間割れしている場合ではない!」
ル級「こいつが先に始めたのだ!」
リ級「私は怖がっているのかと聞いただけだ。それを侮辱と受け取る方が悪い」
ヲ級「ル級が言ったことは正しい。だがマイナスに考えてばかりではだめだ」
ヲ級「ル級、お前は新兵だろう?新しく配属されたばかりなんじゃないか?」
ル級「……そうだ。今回の戦いが初出撃だった」
リ級「新兵か!あの戦いをよく生き残れたな」
ル級「戦闘中は生きた心地がしなかった。気が付いたら終わっていた」
ル級「運が良かった。ただそれだけだろう。こんなはずじゃなかった……」
ヲ級「我々には時間がない。偵察機も全機着艦した。行動を再開するぞ」
ヲ級「リ級、お前は戦歴では先輩だろう?ル級のサポートをしてやれ」
リ級「分かった」
陽炎「……定時報告、異常なし。と」
陽炎「それにしても静かね。ついさっきまでドンパチやってたとは思えないわ」
不知火「そうね、何事もないならそのほうがいいわ」
陽炎「あいつらどれだけ沈めてもGみたいにわいてくるんだもん」
陽炎「この戦争は永遠に続くんじゃないのかしらってレベルよ」
不知火「敵の抵抗も激しくなっているとはいえ、不知火たちは着実に海域を解放していっています」
不知火「そのうち終わるでしょう」
陽炎「だといいけどね。あぁー復員して甘いものを死ぬほど食べたい」
不知火「太りますよ?」
陽炎「大丈夫。自己管理はできてるから」
不知火「できてる人は死ぬほど甘いものを食べません」
陽炎「少しくらい大丈夫なの。……ってちょっと待って。あれって敵じゃない?」
不知火「……確かにそうね。空母と戦艦がそれぞれ一隻ずつ。それ以外は距離があって判別できないけど、少なくともあと二隻は人型だから、最低でも雷巡でしょう」
陽炎「司令官に報告するわ。不知火は周辺の警戒よろしく」
不知火「わかりました」
陽炎「司令官。こちら哨戒三班、陽炎です。敵艦隊を発見しました」
提督「こちら提督。何?敵艦隊発見だって?」
陽炎「はいそうです。戦艦と空母が一隻ずつで、他にも判別できていませんが人型二隻に駆逐艦二隻を確認しました」
提督「撃ってきたか?」
陽炎「否定です。艦載機も上がってきていません」
提督「分かった。すぐに増援を送るから可能な限り接触を保ってくれ」
提督「もし攻撃して来たらすぐに撤退しろ」
陽炎「了解しました」
提督「さて、赤城。君は加賀とすぐに対空警戒に当たってくれ」
提督「それと金剛と榛名に適当な人員を見繕って至急陽炎たちの援護へ向かうよう連絡だ」
赤城「了解しました、提督。秘書艦は誰に引き継ぎますか?」
提督「空いているならだれでもいい。迅速に頼むぞ」
赤城「では誰かを後で向かわせます。失礼します」
提督「ふぅ。それにしても不気味な敵だな。攻撃してこないとは何を考えているんだ」
提督「最悪の展開はもうすでに航空隊が出ていることだな」
提督「もしかしたら今にも空襲警報が鳴るかもしれん」
ヲ級「待って、あれは艦娘じゃないか?」
リ級「とうとうこの時が来たか」
ル級「どうやってコミュニケーションをとるんだ?」
ヲ級「奴らの発光信号のパターンを入手してある」
ヲ級「もしかしたら古いものかもしれないが理解はできるだろう」
チ級「……大丈夫なの?」
ヲ級「このパターンは以前敵の重巡が混戦の中、我々を味方だと思って攻撃をやめるように言うために使ったものだ」
チ級「そう。なら大丈夫かな」
ヲ級「みんな、いよいよこの時だ。落ち着いて行動して」
ヲ級「たとえ攻撃を受けても反撃せずに逃げる。分かった?」
全員「了解」
ヲ級(お願いだから理解して…!)
陽炎「司令官、大変です!」
提督「!?どうした!!」
陽炎「深海棲艦が発光信号を送ってきました!」
提督「なにぃ!?なんて言っているんだ!!」
陽炎「一年前ほどのパターンですが、撃チ方止メ。ワレアオバ。と連呼しています!」
提督「……何が何だか、わからない」
陽炎「提督!?」
提督「いや、大丈夫だ、問題ない。」
陽炎「どうしますか?」
提督「そうだな。>>21 」
1. 殺せ、深海棲艦だ
2. 沈んだ敵も、できれば助けたいのです…
3. 一番いい装備を頼む
一番いい2を頼む
提督「とりあえず様子をm」
電「沈んだ敵も!できれば助けたいのです!」ドアバーン
提督「うぉっ電!いきなりどうしたんだ?」
電「ごめんなさい司令官さん…でも、こんなことは初めてなのです!」
提督「確かにそうだな。鬼クラスとかが恨み言を言ってきたりはしてたが」
提督「一般艦種が撃つななんて言ってきたのは初めてだ」
電「そうなのです!これはきっと深海棲艦と分かりあう絶好のチャンスなのです!」
提督「そうだな!片方が絶滅するまで続くかもしれなかったこの戦争が、平和的な終りを迎えられるかもしれん!」
電「そうなのです!」
陽炎「ちょっと司令官!?どうすればいいんですか!!」
提督「ろっとぉ、すまんすまん。とりあえず様子見だ」
提督「同じく一年前のパターンで機関停止。武装ヲ解除セヨ。肯定ナラ送レ。と発光信号を送って見てくれ」
陽炎「分かりました。送ります」
提督「頼むぞ。それと相手に何か変化があればすぐに連絡してくれ」
陽炎「了解」
ヲ級「……来た!発光信号だ!」
リ級「やった!!」
ル級「いけるのか?私たちは…助かるのか?」
ヲ級「大丈夫だ!私たちは助かるよ!撃ってこないで信号を送って来たんだから!」
チ級「……それで、なんて言ってるの?」
ヲ級「……分からない」
リ級「はぁ!?分からないってどういうことだ!!」
ヲ級「全く使ったこともない信号だから一回で分からない……モウ一度遅レも分からない……」
ル級「どうするのだ!?このままではやられるかもしれないぞ!!」
チ級「落ち着いて。分からないのならとりあえず今の信号を送り続ける」
チ級「相手だってこちらが分からないかもしれないことを考えているはず」
ヲ級「そうだ!何があっても攻撃しないで待機して!そのうち何らかのアクションがあるはず」
リ級「ここまで来たんだ。神様、お願いだから何とかしてくれ……」
不知火「……反応がありませんね」
陽炎「さっきからずっと同じ信号の繰り返しだ。しかも近づいてきてる」
不知火「理解できないのかもしれません。距離をとりつつ司令に判断を問いましょう」
陽炎「そうね、まかせて」
陽炎「~というわけなんです、司令官。どういたしますか?」
提督「うーむ。なら直接接触するしかないな」
提督「哨戒三班はそのまま距離をとりつつ待機。増援はこのまま当該海域へ直行。あとどのくらいで着く?」
金剛「Hi!こちら増援艦隊の金剛デース!たった今出港しましター!全速力で向かっていて、あと十分で着きマース!」
提督「よし!赤城、そちらはどうだ?」
赤城「こちら赤城、現在航空隊を発艦させています。周辺の警戒網の構築はあと五分で完了します」
提督「それが終わり次第攻撃隊を送ってやってくれ。万が一のために上空で待機させたい」
赤城「分かりました。金剛さんたちが着く頃に当該海域へ到着できます」
提督「分かった。金剛も赤城も到着したら連絡してくれ」
金剛「Roger!」
赤城「了承いたしました」
金剛「こちら増援艦隊デース!今哨戒三班を目視しまシタ!深海棲艦もすぐ目視できるはずデース!」
赤城「こちら第一航空戦隊、攻撃部隊が当該海域に到着しました。味方も敵も把握できています」
提督「よし、では航空隊と哨戒三班は待機、金剛は撃チ方止メを送りつつ接触を試みろ」
金剛「任せてくだサーイ!」
赤城「分かりました」
陽炎「了解です」
ヲ級「……新しい艦隊が接近してきている。距離は十五キロ」
ル級「目視した。交戦距離で撃ってこないということは接触してくるはずだ」
リ級「やった!助かった!私たちは助かったんだ!」
チ級「落ち着いてリ級。まだ分からない。けどほぼ成功したと言える」
ヲ級「みんな、最後まで落ち着いて行動するんだ。……まった、航空機が見える」
ル級「……航空機?」
リ級「空母がいるんだろ?当たり前だよ。気にすることじゃないさ」
ル級「……あ、あぁ……」
ル級回想
~
タ級『お前が配属された新人か』
ル級『はい!新しく配属されましたル級、カリフォルニアです!』
タ級『ハッ!何代目だろうな。ここじゃ新人に名前はない。お前はただのル級だ』
ル級『……』
タ級『二か月生き残ったら名前を憶えてやる。せいぜい死なないことだ』
~
ル級『攻勢はいつなんですか?』
ヲ級『攻勢?』
ル級『はい』
ル級B『寝言は寝ていえ。攻勢はない』
ル級『何故ですか?我が海軍と言ったら攻勢です』
ル級『敵を本拠地近海まで半年で追い込んだ大攻勢ですよ』
ル級B『あの勢いは今は昔の話さ。艦娘とやらが出てきて以来、我々は劣勢だ。ついこの間の攻勢も失敗に終わった』
ヲ級『当分次の攻勢はないな。まあ、それまで戦争が続いていればだが』
ル級B『違いない!』
ル級『……軽蔑します』
~
深海提督『出撃が決まった。敵の攻勢が始まった。我々は奴らを迎え撃つ』
リ級『そんな……早すぎる』
深海提督『近隣の味方も総動員される。大規模な戦いになるぞ。覚悟しておけ』
タ級『クソッ!最悪だ!お前も運がないな新人。せいぜい周りの足を引っ張るなよ』
ル級『私たちの力を見せつけるこれとない機会です!全身全霊を尽くして必ずや勝利を得て見せます!』
タ級『……』
~
タ級『空襲!総員対空戦闘!』
彗星『目標敵空母!急降下!……投下!』カチャン ヒューン ドガーン
ヲ級『アアアアアア!!火が!!火がぁ!!誰か助けてくれ!!誰か!!』
ル級『クッ!!大丈夫ですか!?』
リ級『バカ!!射撃を止めるn』バリバリバリ ヘッドショット バシャ
烈風『やった!』
ル級『そんな……クインシーさん……』
ル級B『うわぁぁ!!私の足がーッ!!』
タ級『ハアアアア!!ゼロのクズども!!』
ル級『……こんなはずじゃない。こんなの悪い夢だ……』
~
深海提督『……他の者はどうした?』
ル級『……全員戦死しました。私だけです』ガタガタ
深海棲艦『分かった。よく生き残ってくれた。生き残りを再編しなくてはならない。一緒に来てくれ』
ル級『……』コク
~
ル級「…みんな、…みんな奴らにやられてしまう」
リ級「どうしたんだ?」
ル級「やられるんだ!!対空砲火を止めるな!!」カチャ
リ級「馬鹿!!やめろ!!」ガシ
ル級「うわぁぁ!!」ドガァン バシャン
リ級「こいつ!!撃ちやがった!!」
チ級「なんで…!落ち着いてイ級!大丈夫だから!」
イ級A&B「グルル!」
ヲ級「なんてこと…ル級を抑えてて!私は信号を送り続ける!」
ヲ級(やめて……ただの事故なの……お願いだから撃たないで……撃たないで……)
ル級「やめろ!!早く撃て!!みんな殺されるぞ!!」ジタバタ
リ級「ビッチ!!ふざけやがって!!全部台無しだ!!お前のせいで!!」
チ級「大きな声を出さないで!!ほら、イ級!落ち着いて!落ち着いて!大丈夫よ、大丈夫!」
イ級ズ「ガウガウ!ガウガウ!」
ル級「放せ!!嫌だ!!死にたくない!!奴らが来る!!」
リ級「黙れクズ!!今すぐ殺してやろうか!?黙れっつってんだよ!!」
チ級「もうヤダぁ…!グスッ。静かにしろって言ってるでしょ!!死にたくなよぉ…!誰か助けてよぉ…!」
ヲ級「まだ撃たれてなぁい!!!!」
全員「」ビクッ
ヲ級「まだだ、まだ終わってない!!いいから落ち着いて!!もう何もしないで!!じっとしてて!!分かった!?」
全員「」コクコク
金剛「Bloody hell!発砲しまシタ!」
榛名「でもこちらへ向けて撃ってきたわけではないみたいです」
青葉「うーん。リ級がル級を押さえつけていますね」
衣笠「仲間割れかな?」
響「みたいだね」
暁「もう!信号送ってきたと思ったら撃って来たり!いったい何なのよ!」
金剛「でもヲ級は依然信号を送ってきていマス。どうしますか提督?」
提督「とりあえず攻撃を受けていないならまだ様子見だ」
提督「相手も混乱しているか、あるいはあのル級だけ敵対的なのかもしれない」
提督「作戦続行だ。十分警戒して接触しろ」
金剛「分かりまシタ!任せて下サイ!」
響「それにしても、こんなこともあるものなんだね」
青葉「そうですね~深海棲艦がコンタクトをとってくるなんて大スクープです!」
衣笠「暁ちゃんたちの妹の雷と電ちゃんたちが言ってたみたいに分かり合える日が来るのかもね」
榛名「そうですね。もし戦いが平和的に終わるのなら、これ以上のことはありません」
金剛「そうデスネー。もし平和になったら今以上に提督とBurning Loveできマス!」
青葉「青葉的には司令官争奪戦の行方も興味津々です!密着取材を続けていきますよ!」
響「もうそろそろ接触するよ」
金剛「Oh!皆サン!気を引き締めていくネー!万が一の時にはいつでも撃てるようにしてくだサーイ!」
暁「うぅ…近くで見るとやっぱり怖い…なんで目が光ってるのよ…」
響「怖いのかい?暁」
暁「ちょっと!響!私は怖がってなんかないわよ!ただ、少し不気味だなって思っただけなんだから!」
衣笠「はいはい二人とも。もう接触なんだから大声出さないの」
暁「だって響が…」
響「…ごめん暁。実は私が怖いんだ。手を握ってもいいかい?」
暁「響も怖いの!…じゃなくて、しょうがないわね!特別に握っていてもいいわ!私はお姉さんだからね!」
響「フフッありがとう」
ヲ級「…よかった。攻撃されはしなかった…!」
リ級「何とかなった、のか?」
チ級「…私、今日から神様を信じるよ」
ル級「……」
ヲ級「もう接触する。私が話すから皆は大人しくしてて」
リ級「もう全部あんたに任せるよ、大将。だから間違っても失敗しないでくれよ…」
チ級「神様じゃなくて貴女を信じるべきだった。お願い」
ル級「…すまない。私のせいで」
ヲ級「何とかなったのだからもう気にしない。それよりもう二度とあんな真似はしないで」
ル級「分かった。もう決して取り乱したりしない」
ヲ級「うん、お願い」
ヲ級(落ち着け私。あと一息だ。しくじらないで)
金剛「…Hi.深海棲艦の皆サン。私は戦艦金剛デース。Nice to meet you.」
ヲ級「ないすとぅーみーちゅー。ハジメマシテってこと…」
ヲ級「ハジメマシテ、センカンコンゴウ。ワタシはさらとが。アナタタチでいうトコロの空母ヲ級のヒトリ」
金剛「Wow!本当に話せましたネ!では、早速ですが皆サン。いったい何が目的デスカー?」
ヲ級「モクテキ…ソレハ、あなたたちニ投降スルこと」
金剛「投降…つまりサレンダーするってことネ?」
ヲ級「ソウ」
金剛「…ってわけみたいなんだケド、どうしますカー?提督?」
提督「とりあえず武装解除してくれ。そしたらこっちまで連れてくるんだ」
金剛「分かりまシタ!…というわけで皆サン。武器を捨てるネ」
ヲ級「ワカッタ。みんな、武装ヲ解除シテ」
リ級「リョウカイ」
チ級「ワカッタ。イ級もマカセテ」
ル級「ワカッタ」
イ級ズ「…」
金剛「外したら私たちに渡してくだサーイ。皆サン、お願いネ!」
榛名「お任せください、お姉さま!」
青葉「深海棲艦側の装備!青葉、気になります!」
衣笠「夕張あたりがよだれ垂らして欲しがりそうねコレ」
響「…イ級の装備は私たちのよりずっと小さい。これで私たちと対抗できるなんて信じられない」
暁「こいつら噛まないでしょうね!?」
金剛「さあ、ヲ級…サラトガでしたっけ?あなたも武装を解除してくだサーイ」
ヲ級「あぁ、ワカッテル。スグ解除スル」アタマカポ
艦娘全員「!!??」
ヲ級「…?ドウシタ?」クビカシゲ
青葉「とっ取れるんですかソレ!?」
金剛「OMG!!信じられまセン!!」
榛名「これは…榛名驚きの余り声も出ません…!」
響「これは…意外だね。取れないものだと思っていたよ」
暁「…」ゼック
ヲ級「?アナタタチの艤装ハとれないモノナノ?」
提督「どうした!?何があったんだ!!取れるってどういうことだ!?」
金剛「イエ!何でもありまセーン!ただヲ級の頭のアレが取れただけデス!」
提督「おいおいマジかよ…アレ取れるの!?」
金剛「みたいデース!!」
ヲ級「…ワタシ、何かワルイコトした?」オロオロ
青葉「いえ、大丈夫です。ただ、ヲ級の頭のアレが取れるとは正直思ってもいなかったのでみんな驚いているだけです」
響「私たちの艤装も取れるよ」
ヲ級「ソウ…」
衣笠「見た目からして明らかに生物的だし、そういう生物だと思っていたのよ」
衣笠「にしてもそれが取れたら一気に人間っぽくなったわね…」
暁「…!」
響「暁、大丈夫かい?」
暁「ハッ!大丈夫よ!」
金剛「では皆サン!行きますヨ!ついてきてくだサーイ!」
ヲ級「ワカッタ」
航行中
リ級「私たち、助かったんだよな?」
チ級「…少なくとも戦闘で殺されるようなことはない。それに貴重な捕虜を簡単に殺したりはしないはず」
ル級「疲れた。ゆっくり休みたい」
イ級「グルル…」
ヲ級「とりあえず当初の目標は達成した。あとは相手次第」
リ級「きっとうまくいくさ」
青葉「皆さん、何を話しているんですか?」
深海ズ「!?」
青葉「ども、恐縮です、青葉ですぅ!深海棲艦の皆さんと是非お話ししたいと思いまして!」
ヲ級「ヲゥ、ソウ…ソレデ、なにをキキタイの?」
青葉「そうですね!まず皆さんはどういう存在なのですか?」
青葉「私たちは沈んだ艦の怨霊とかって思っていたんですけど」
ヲ級「オンリョウ…?そんなものはソンザイするとはオモエナイ」
青葉「まあそうなんですけど。けど私たちにとってあなた方深海棲艦はそう思えるくらいの存在なんですよ」
ヲ級「…ワタシタチはワタシタチ。ウミで生まれて、生きて、そして死んでいくモノ」
ヲ級「アナタタチがオカで生まれて、生きて、死んでいくように」
青葉「うーん…まあつまりオカルト的な存在ではないということですね?」
ヲ級「オカルト?それが怨霊的なというイミならばソウ」
衣笠「だから言ったじゃない。そんなオカルトありえませんって」
青葉「でもあの時じゃあ何なのかって聞いたら分からないって言っていたじゃないですか」
衣笠「まあそうなんだけどね」
青葉「では次の質問です!あなたはサラトガって言いましたっけ?」
ヲ級「ソウ」
青葉「さっきあなた方でいうところの空母ヲ級と言っていましたけど」
青葉「そちら側の分類ではもっと細かく分類わけされているんですか?」
ヲ級「サレテイル。ワタシはたいぷ・れきしんとんの二番艦、さらとが」
青葉「そうなんですか!?他にどんなタイプがあるんですか?」
ヲ級「イチバン姉妹が多いのはたいぷ・えせっくす。他にもよーくたうんトカ、れんじゃートカガある」
青葉「どうやって見分けるのですか?」
ヲ級「空母艤装のカタチがチガウ。見ればワカル」
青葉「頭のアレですか?」
ヲ級「ソウ」
響「驚いたな。そんな違いがあるなんて気が付かなかった。」
暁「そうよね?みんなおんなじ形だと思っていたわ」
青葉「ナルホドナルホド!!最近ネタ切れ気味だったネタノートがどんどん埋まっていきますよ!!」
青葉「ではル級さん!!お名前は何ですか?」
ル級「…ワタシはたいぷ・てねしーノ二番艦、かりふぉるにあ」
青葉「戦艦にもいくつかのタイプがあるのですか?」
ル級「アル。センカンは大きくワケテ三種類アッテ、~」
青葉「いいですね!いいですよ!ではもう一つ質問が!先ほど貴女は発砲していましたが何故ですか?」
ル級「ソレハ…」
青葉「それは?」
ル級「…」
青葉「…それは?」
ル級「……オマエタチの艦載機がミエタからだ」
ル級「前の戦いでワタシのいたカンタイは空襲でワタシ一人を残してゲキチンされた」
ル級「ダカラぱにっくになって発砲した」
青葉「…そうですか」
ル級「あのトキのことをオモイダスと…おぇえ!」
青葉「ちょっ大丈夫ですか!?」
ヲ級「ル級!?」
リ級「…コイツはソレが初陣だったんだ」
チ級「すっかりカンサイキがとらうまになってる」
金剛「ヘーイ、青葉!!何してるんですカ!!」
榛名「大丈夫ですか!?えーと…かりふぉるにあさん?」
青葉「すいません!すいません!」
響「…私は今まで深海棲艦はただのバケモノだと思っていたよ」
響「でもこうして話してみると、私たちと同じく考えて、感じるんだって思った」
暁「そうね…私たちと同じね…」
衣笠「…まあ、これでいよいよ平和解決への糸口が見えたってところじゃない?」
響「そうだね。話せるのであればすぐにでも終わらせられるよ」
暁「そうだといいけれど…」
青葉「…では気を取り直してインタビューを続けましょう!」
衣笠「トラウマ思い出させて吐かせたのによく続けるわね。もうやめたら?」
青葉「あと少しだけですから!それにもうああいった質問はしませんよ!」
榛名「…ほどほどにしてあげてくださいね?」
青葉「了解です、榛名さん!」
青葉「さて、リ級さん、チ級さん、お名前は?」
リ級「私はたいぷ・にゅーおーりんずノたすかるーさ。重巡の中でも特にユウシュウなたいぷだ」
チ級「…私はたいぷ・おまはのでとろいと。…ホントは軽巡洋艦」
青葉「軽巡なんですか?」
チ級「私たちはホンライ魚雷をそこまでジュウヨウシしていない」
チ級「ケド、そちらのギョライの有効性やトリアエズ敵がツカッテいるのだからコチラモというカンガエで雷巡になった」
青葉「へぇ~そうなんですか~」
青葉「ところでリ級さんはフラッグシップですよね?」
リ級「ふらっぐしっぷ?」
青葉「瞳が金色に光っているじゃないですか」
リ級「あぁ、コレか。我々はケイケンを積んで強くなると、こうしてヒトミの色がカワルんだ」
青葉「何でですか?」
リ級「サァ?」
青葉「さぁって随分とテキトーですね…」
リ級「ではキクが何故オマエタチのヒトミは光らない?」
青葉「うっ……ちょっとわからないですね……」
リ級「ソウイウコトだ」
青葉「それでは、えぇ~と駆逐艦の方々にも是非インタビューしたいなーって思うんですけど」
ヲ級「!?」
リ級「ブッ!?うぷぷぷぷ…!ぶはぁっ!!くそwwwコラエラレナイwww」
ル級「……」プルプル
チ級「…くす」
青葉「……なんで青葉笑われているんでしょう……」
衣笠「さあ?けどなんか笑えるわねw」
青葉「ひどいですよ衣笠!」
ヲ級「イ級たちは、ワタシタチと違って歩ムモノ、つまりアナタ方の言葉で人間ではナイ」
ヲ級「そうだな、犬と言えばワカリヤスイか?…ぐっwごほっごほっ!エンッ!」
青葉「…つまり青葉は犬に話しかけたというわけですか」
衣笠「(爆)」
金剛「Hey青葉!いくら何でも犬は言葉を話せまセンヨー!lol」
榛名「あっ青葉さんは知りませんでしたものね!…くす。あっいや、笑っていないですよ?」プルプル
響「…失敗は誰にでもあるものさ。ふふっ」
暁「あはははは!青葉さんったらお子様ね!」
青葉「…。ええい!!笑わないでください!!犬だって知らなかったんですから仕方ないじゃないですか!!笑うな!!」
金剛「アッ!!見てくだサーイ!!トラックに着きましたヨ!!ブフッw」
榛名「そうですね!!深海棲艦の皆さん、ようこそトラックへ!!歓迎…はできないかもしれませんが。クスッw」
ヲ級「トウトウ到着したか…ふふっw」
青葉「皆さん、ブン屋を怒らせたらどうなるか身をもって教えて差し上げましょうか?」
衣笠「まあまあ、青葉。人生そういうこともあるわよw」
提督「おーい!!お帰り皆!!よくやってくれた!!」
金剛「提督デース!!テイトーク!!ただいま帰りマシター!!」
提督「お帰り金剛!!よくやってくれた!!これは世紀の瞬間になるぞ!!」
金剛「Yes!!お帰りのハグをお願いするネ!!」トビコミ
提督「うぉわ!!」ドターン
金剛「アウチ!!」
提督「いつつつ…金剛、いきなり飛びつかれたら困るぞ!」
金剛「ソーリー提督、一刻も早く抱きしめて欲しかったデス…」
提督「まったく…よくやってくれたよ、金剛」ギュッ
金剛「アッ♡」
提督love勢「」イラッ
ヲ級「ここがトラックか」
ル級「思ったよりもウミがキレイだ」
リ級「ソコラジュウに居やがる。マア、今となってはコウゲキされたりはしない…はずだ」
チ級「オイデ、イ級。怖がらなくてもイイんだよ」
イ級ズ「グルル…」
ホントニシンカイセイカンダー ヲキュウノアタマガトレテルヨー ホントウニトレルンダネー
ル級「すごくチュウモクされている…」
リ級「アタリマエだろ」
ヲ級(山場は超えたかもしれない…けど、この後どうなるのか…)
ヲ級(ゆっくり暮らしたい。姉さん…)
提督「ところで金剛、お客さんたちは何処にいるんだ?」
金剛「Oh, そうデース!提督!あちらにいるのが深海棲艦の皆様方デース!」
提督「よし、早速挨拶と行くか!」
電「司令官さん!!今のでお洋服が少し汚れちゃったのです!!」
提督「うっそぉ!!どうしよう…」
金剛「OMG!!ゴメンなさい、提督…ワタシのせいで…」
雷「大丈夫よ!!司令官!!代わりのジャケットをもってきているわ!!」
提督「さすが雷!!ありがとう!!」
雷「もーっと私に頼っていいのよ!!」
提督「頼ってる頼ってる。もう俺は雷なしじゃだめかもな」
雷「司令官…!それならずっと私が一緒にいてあげるわ!」
提督「ありがとう雷。さて、ジャケットを代えて……」
提督「いざ行かん!!」
ヲ級「」キョロキョロ
提督「やあやあ深海棲艦の皆さん!ようこそトラック泊地へ!私はここの司令官であるてい…と…く…」
ヲ級「!アナタがここのシキカン?」
提督「あ、ああ…」
提督(か、か、か、かわいい!?いや、美しい!?)
提督(なんてこった…空母ヲ級ってこんなに美人だったのか…)
提督(深海棲艦ってかわいくね?ってか即ハボだわ~とか言ってた同期を養豚場の豚を見る目で見てしまったが、アイツが正しかった)
提督(人外萌えだけど人間度90%ぐらいはないとダメだし、ってかネットのケモ度判定も普通に1だったし)
提督(以前友人に勧められたもん○すくえすとも、正直狐っ娘とか以外は萎えるってレベルじゃなかった)
提督(だから深海棲艦もそんな対象には見れなかったが、まさか頭のアレを取るとこんなに美人だったとは!)
提督(見た目の年の程は恐らく十代後半ぐらいだ。童顔気味ながらかといって子供っぽ過ぎない)
提督(そして前線に立って戦っているからか、その憂いを帯びた表情は大人のような雰囲気を醸し出している)
提督(しかし、かといって大人っぽ過ぎず、かわいいと美しいのいいとこどりが出来ている!)
提督(艦娘で一番近いのは…そうだな、鹿島とか鈴谷とかそこらへんだな!あとは神通!)
提督(っていうか濡れて頬に張り付いた髪がエロい!セクシー!)
提督(肌が異様に白くて瞳が金色に光っているが、むしろそれがいい感じの妖艶さと人外感を醸し出している!)
提督(艦娘は皆かわいいから美しいまで一通りそろった美人ばかりだ)
提督(しかし、それゆえにまっとうな美人に慣れてしまった感があった)
提督(そんな俺にとってヲ級はまさしく天使にも等しい…つまり一目惚れした!)
ヲ級「…?シキカンサン?」
提督「…えっ?あっ、いや、大丈夫だ、問題ない」キリ
ヲ級「ソウデスカ。ハジメマシテ、私はヲ級、個体名はさらとがデス」ペコ
提督「ふむふむ、サラトガか。私はここの司令官の提督だ。よろしく頼む!」
ヲ級「エエ、ヨロシクオネガイシマス…」
提督「それでサラトガ、君たちは一体どうして降伏しにきたんだ?」
ヲ級「…ソレハ、死にたくなかったカラ」
ヲ級「先のタタカイでも必死でタタカッタ。それでも、オオクの同朋が死んだ」
ヲ級「私たちのテイトクは、増援のトウチャクまで時間をカセグために私たちに死にヒトシイ命令をクダシタ」
ヲ級「私たちは死にたくナカッタ。もう十分にタタカッタのだから、コウフクしようと提案した」
ヲ級「それでもテイトクは同朋のために死ぬ気でタタカエと命令した」
ヲ級「ダカラ私たちはニゲルことにした。コウフクすることにした。」ジワ
提督「そうだったのか…とりあえず、全員、整列!!」
艦娘達「」ザッザッザッ
ヲ級「!?」
ヲ級(まさか…殺される!?)
提督「気を付け!!敬礼!!」
艦娘達「」ビシッ
提督「改めて、ようこそトラック泊地へ!我々は勇敢に戦われた貴官達を敬意を持って迎えよう!」
提督「今や諸官は我が海軍の名誉あるゲストである!しかし、戦時中故多少の不便はご勘弁願う!」
提督「とりあえず本日はゆっくりと休んでいただきたい!食事と風呂も用意しよう!」
ヲ級「……」ホロリ
提督「!?」
提督(今のになんかまずいのがあったか!?)
ヲ級「アリガトウ…アリガトウ…」グスッ
提督(ほっ。よかった、大丈夫みたいだ)
提督「大淀!来てくれ!」
大淀「はい、大淀参りました。」
提督「彼女たちの面倒を見てやってくれ。必要な人員や物資は言ってくれれば許可を出す。」
大淀「分かりました」
提督「さて、後は君に任せた。私は日本と連絡を取る」
大淀「お任せください!」
提督「君たちも何かあればすぐ私に行ってくれ。後ほど、また伺う」
ヲ級「アリガトウゴザイマス」
提督「では、失礼」
提督「……」
ヲ級(テイトクが優しい人でヨカッタ……)
提督(さて、サラトガちゃんとお近づきになるためにはどうすればいいのだろうか…?)
提督(とりあえず>>53してみるか)
外堀から埋めるべきかな
まずはイ級から情報を聞きつつ仲良くなる
提督(イ級から情報を聞きつつ仲良くなってみるか!外堀からじわじわと埋めていこう!)
提督(深海棲艦についてよく知るためにも段階を踏むのは大切だ!)
提督(本国への電報をうって…………よし!これで大丈夫だ!)
提督(じゃあさっそくイ級のところへ向かうとしよう!)
提督移動中
提督「ってかあいつら何処にいるんだ……大淀に任せたから把握できていない……」
島風「あ!てーとく!こんにちはー!」
提督「おう、島風か!こんにちは」
島風「こんなところで何してるんですかー?暇なら私と駆けっこしましょうよ!」
提督「残念ながら暇じゃないんだ。やってきた深海棲艦たちと話をしようと思ってね」
提督「そうだ、島風!彼女たちが今どこにいるか知ってるか?」
島風「深海棲艦の人たちなら向こうのお客さん用のホテルにいるみたいだよ?」
提督「そうか!ありがとう島風!」
島風「にひひー!じゃあさ、提督!ご褒美にさ、頭なでて欲しいなーなんてね」
提督「よしよし、よくやった!」ナデナデ
島風「オウッ!?…ていとく、気持ちいいよ?」
提督「じゃあもう行くよ。またあとでな、島風」
島風「じゃあね提督!……行っちゃった……」
島風「嬉しかったけどさ、やっぱり子供扱いなんだね、提督……」
島風「私だって女の子なんだよ?赤城さんとか金剛さんとかと変わらないのに……」
提督「さて、来客者用宿泊施設へやってきたわけですが」
大淀「提督?この様な所までいらしてどうしたんですか?」
提督「大淀!いやぁ、深海棲艦たちと話をしてみたくてな」
大淀「そうですか、ではお供しましょう」
提督「!?いやいやいや、一人で大丈夫だぞ?」
大淀「なりません。貴方はこの泊地で最重要の人間です。暗殺されでもしたら一大事です」
提督「いやぁ、そうかもしれないが…けど投降してきた連中が暗殺なんてしないだろ」
大淀「世の中には心変わりというものもあります。目の前に敵の最重要人物が現れたら間違いが起きないとも限りません」
提督「そうかもしれないがな、先ほども言ったが彼女たちは我々のゲストだ。そこまで失礼なふるまいはできない」
提督「だが君の言うことも一理ある。流石だ大淀」
提督「だから君は部屋の前で待機していてくれ。何かあれば呼ぶから。それならどうだ?」
大淀「……一抹の不安が残りますが、提督を信頼してそのようにいたしましょう」
大淀「皆さん、私は提督に付き添って深海棲艦の元へ向かいます!警備は任せましたよ!」
ワカリマシター リョウカイデス
大淀「さて、提督。誰の元へむかうのですか?」
提督「イ級と話がしてみたいと思ってな。どんなやつなのかすごく気になる」
大淀「残念ですが、提督。イ級は我々人類でいうところの犬にあたる生物らしくておそらく会話は不可能です」
提督「なん……だと……」
提督(犬……だと……待てよ?犬ならばあれが、妖精さんとふざけて遊んでいた時に偶然できた)
提督(超高性能精密バウリンガルが使えるのではないか!?)
提督移動中
提督「ってなわけで持ってきましたバウリンガル!」
大淀「提督……まさかそんなもののために資材を使ったりなど、していません、よね?」
提督「しっシテナイヨー!」
大淀「……はぁ。それで、提督。相手がイ級でも一人で行くおつもりですか?」
提督「まあな。イ級とて駆逐艦。尊敬すべき存在だ」
大淀「そうですか。ではどうぞ。ただし、十分以上音沙汰もなければ踏み込みますのでそのおつもりで」
提督「おっけぃ!優秀な部下を持てた俺は幸せ者だな!ずっと俺の部下でいてくれよ」
大淀「なぁっ!?あ、当たり前です!!大淀はずっと提督にお供致しますよ!!」
提督「ありがとな!じゃあ行ってくる」コンコン シツレイスル
大淀「もう!……フフッ♪」
イ級ズ「!!」
提督「お邪魔するよイ級君。初めまして、私が提督だ」
イ級ズ「……」
提督「……」
イ級ズ「……」
提督「警戒されていることは分かるが、会話にならないな……」ピロリロリー
提督「うん?バウリンガルが反応した?」
バウリンガル『敵の重要人物現る。どうしたらいい?』
提督「!?こいつらが言っているのか!?」ピロリロリー
提督「まただ!」
バウリンガル『何もしないで大人しくしていなさい。すぐ行く』
提督「なんか勝手に会話が起こっているんですけど…どういうことなの」
提督「き、君たちが話しているのかい?」
イ級ズ「……」
提督「……お手上げですねこれは」
大淀「提督、失礼します。チ級さんが現れました。部屋に入りたいそうです」コンコン
提督「チ級?雷巡か。どうぞ、入れてくれ」
大淀「分かりました。どうぞチ級さん」
チ級「シツレイ…シマス…」
提督「やあ、初めまして。私は提督だ。よろしくお願いする」
チ級「私はチ級デス。ヨロシクオネガイシマス…」
提督「サラトガさんのような名前はないのかい?」
チ級「さらとがは艦名であって名前ではナイけれど、そういうことなら私はでとろいと」
提督「成程、では改めてよろしく頼むよデトロイトさん」
チ級「ヨロシクオネガイシマス、テイトクさん」
提督(にしてもチ級もなかなかいいな。足がないのかと思ったら艤装がああなっているだけで普通にまんま人間だし)
提督(あの仮面を取ったらどんな顔をしているのだろうか?見てみたいな!)
提督「早速だけどデトロイトさん。君は何故突然この部屋に来たんだい?」
提督「もしかして、彼らに大人しくしていて、すぐに行くと言っていたのは君かい?」
チ級「……!」
提督(目を見開いて驚いているな)ピロリロリー
バウリンガル『貴方、この方法でやり取りできるの!?』
提督「ふむ、いや、そういうわけではないよ。いったいどうやってやり取りしていたんだい?」
チ級「???ワカラナイ…アナタは理解できている。どういうことなの?」
提督「これがね、メッセージを表示しているんだ。本来は犬の言っていることしか分からないはずなんだが」
提督「まあ妖精さん製だからね、そういうことがあっても不思議ではないね」
チ級「……」ピロリロリー
バウリンガル「こんにちは」
チ級「……ナルホド、リカイした」
提督「…つまり君たちは、こうした発声以外にもクジラやイルカみたいな超音波でのやり取りも可能というわけなんだね?」
チ級「…そういう理解でマチガイナイ。でも発声の方がよりフクザツな会話が出来るから、ダイタイそっちで話す」
提督「成程な……」
提督(後で大淀にこれを渡しておこう。万が一なんかあってもこれで何を言っているか分かるはずだ)
提督「ところで、ここはどうかね?何かご不満とかはあるかな?」
チ級「特にナイ。強いて言えばフロ?の温度がヌルスギル」
提督「42℃でもか?何℃くらいがいいんだ?」
チ級「……400℃くらい?」
提督「それは風呂ってレベルじゃないな。いったいどんな暮らしをしていたんだ君たちは」
チ級「ウミではあのフロより10倍くらい熱いオユが湧く場所がヨクアル」
チ級「ケッコウフカイ所だから行く人はスクナイが、私は好きだった」
提督「成程、熱水噴出孔のことを言っているんだな」
チ級「ソウナノ?」
提督「そうだ。」
提督(さて、チ級とは結構打ち解けられたんじゃないかな?>>64)
1.チ級と会話を続ける。内容も安価頼みます
2.他の場所へ行く。場所と何をするかも安価頼みます
どうも、作者です。
申し訳ありません。思い立って書いてみていますが、
こういうことをするのは慣れていないのでよくわかっていない所もあります…
上げるってのはe-mail欄に"sage"を書かなければいいのですか?
もし安価をやめた方がいいのならやめようかとも思うのですが少々意見を伺いたいです
ご助言ありがとうございます!
とりあえず見てくださっている方がいるみたいなので、
このままsageつつたまに安価してみたいと思います
もしレスがつかないようだったら自分で考えてみた展開でやってみますが
出来ればしてくださるとありがたいです
>>61の安価は>>70でお願いします
>>68にチ級の嗜好もプラスで
提督(この調子でデトロイトと会話を続けて彼女のことをもっと知ろう。そして願わくば、ヲ級のサラトガさんについても何か聞けるといいな)
提督「食事の方はどうかな?」
チ級「ショクジ……」
提督「夕食は寿司にするらしいのだが君たちはどういったものを食べるんだい?」
チ級「私たちはカイソウとかサカナ、後はトリもタベル」
提督「肉も食べるのか!じゃあ牛とか豚は食べられるのか?」
チ級「ウシ…ブタ…実際にミタことはない。けど少し興味はアル」
提督「他の皆もそう思っているのかな?」
チ級「さぁ…ワカラナイ」
提督「そうか。君は何が好きなんだい?」
チ級「私?」
提督「そう。好きな食べ物はなんかある?」
チ級「クラゲがおいしい…コリコリした歯ごたえでアジもいい…」
チ級「…ケド、マエに食べたチャイロくてアマイやつはもっとオイシカッタ」
提督「茶色くて甘いもの?チョコレートか何か?」
チ級「!ココロアタリがあるの!?」
提督「あ、あぁ…たぶんそれだと思うのはあるけど。深海にもあるものなのかい?」
チ級「ナイからコマッテイル。へどろみたいだったけどいいニオイだったから、少しナメテみた。そしたらスゴクおいしかった」
チ級「オソラクだけどオカのモノだろうと思っていた。もしイマあるのならばぜひイタダキたい」
提督「よし、ちょうど間宮さんもいるし、行ってみるか!」
チ級「マミヤ?」
提督「チョコレートを食べさせてあげよう!ついておいで」
チ級「…ワカッタ」
提督「では失礼するぞ、イ級君」ガチャ
チ級「…ココで待っていて。ダイジョウブだから」
大淀「提督?どこか行かれるのですか?」
提督「ちょっと間宮へな。君も来るかい?」
大淀「本当ですか!?是非!!…と言いたいところですが、ここの警備がありますので……」
大淀「けど誰かしらかを警備につけます。少々お待ちください」
提督「そうか、分かった」
大淀「それにしても間宮へ連れていかれるのですか…」チキュウチラミ
チ級「…!」ビクッ テイトクノウシロニカクレル
提督「大淀、あまり怖がらせないであげてくれ。」
大淀「えっ!?いや、そんなつもりではありませんよ!」
提督「今ちょっと睨んだだろう?」
大淀「それは!…いいえ、申し訳ありません。気をつけます」シュン
提督「そんなしょぼくれた顔をするな。頼りにしているんだから」
大淀「はい、ありがとうございます」
提督(ってなわけで第七駆逐隊の護衛の下、チ級と間宮へ行くことになった)
移動中
潮「どうしたの?曙ちゃん」
曙「どうしたのっていきなり何よ?」
潮「さっきから怖い顔してるなって思って…」
曙「あら、これが普通の顔なんだけど。喧嘩売ってるってことでいいのかしら?」
潮「ち、違うよ!そういうわけじゃ…」
曙「ふん!」
漣「まあまあぼのっち、そう言わないで!どっからどう見ても不機嫌そうにしてたじゃん」
朧「そうだよ曙。潮を虐めないであげて」
曙「虐めてなんかないわよ!人聞きの悪いことを言わないで!」
漣「はいはい、ぼのっちはツンデレカワイイよー!」ヒシッ
曙「漣、くっつかないで!暑苦しいったら!」
漣「はいはい。ところでマジレスするとなんでぼのっち機嫌悪いの?」
曙「だから機嫌が悪いんじゃ!…そうね、悪いのかもね」
潮「なんか悩み事なら相談に乗るよ?」
曙「ねえみんな。あいつを見てどう思う?」
朧「あいつって、チ級のこと?」
曙「そう」
漣「うーん、どう思うって言われてもねぇ。強いて言えば提督に近過ぎって感じ?」
曙「そうよね?ってちがーう!!真面目に考えなさい!」
潮「私はちょっと怖いかな…目が光ってるし、ずっと戦ってた相手がこんな近くにいるなんてまだ信じられないよ…」
曙「はぁ…潮、あんたはもう少し度胸をつけなさいよ」
朧「私は、なんか気分が悪いかな。今までずっとバケモノか何かだと思っていたけど、深海棲艦も私たちみたいに感情とかあるものだったんだなって」
曙「それよ、それ。いまさら戦いたくないって言ったりしないけれどさ、それでも私たちは相手を殺す以外の選択肢を考えていなかった。話せばわかりあえるかもしれないのに」
漣「そうかもね。でもさ、これって戦争でしょ?私たち、けっこう緩くやってるけどさ」
漣「話し合えたかもしれないけど、そんなの分からなかったじゃん。そもそも先に攻撃してきたのはあいつらだし」
漣「漣たちは最善を尽くしてきた。それが今になって間違いだったかもなんて考えても意味ないよ」
曙「そう…かな…」
潮「……曙ちゃんは優しいからね」
漣「まあそんなことを考えるのはやめて、これからのことを考えようよ!さしあたってはどうやってご主人様から四人分の間宮羊羹をせしめるかだね!」
朧「朧は羊羹よりパフェの方がいいかな」
漣「えぇ~?それはないわー」
曙(意味ない、か…まあそうなのかもね。何人殺したかなんて、考えるだけ無駄よね…)
提督「よし、着いたぞ!ここが間宮だ!」
チ級「マミヤ…ミセ?」
提督「まあ、即席の甘味処だな。君は運がいいぞ!いつもいるわけじゃないからな!」
間宮「あら、誰かと思えば提督さんと…チ級さんですか。どうされましたか?」
提督「いやね、この子に一番いいチョコレートパッフェを頼む。あと俺にはどら焼きを」
漣「漣は羊羹一つでー!」
朧「じゃあ朧はイチゴパフェ!」
曙「あたしも羊羹がいいわ。ほら潮、何か頼みなさい」
潮「えっ…では、その、羊羹を一つ頂けると嬉しいなーなんて…」
提督「キミタチ、少しは遠慮したまえ」
曙「なによ、部下をこき使っておいて羊羹の一つも奢れないのかしら?」
漣「頼むよ頼むよ~」
提督「はあ、しょうがないな~」
潮「ありがとうございます」
漣「ありがとナス!」
間宮「心苦しいのですがお値引きはできません……大丈夫ですか?」
提督「大丈夫だ、問題ない」ドヤァ
漣「それって死亡フラグですよね?」
提督「じゃあ漣は俺の財布事情を考えて遠慮すると」
漣「だが断る」ドヤァ
間宮「お待たせしました。チョコレートパフェです。どうぞ」
チ級「アリガトウ…」
チ級「…これをツカッテ食べるのか。私たちとオナジモノを使っている」
提督「そうなのか?スプーンっていうんだ」
チ級「…これがウワサのすぷーん」
提督「さあ、食べてみてくれ」
チ級「…ゴクッ」
チ級(ミタメはいかのタマゴとスナにさんごとかをサシテ、へどろとかをカケタものミタイ)
チ級(けどニオイは…!あのトキのアレと違うけど、とてもアマクテおいしそうだ)
チ級「…イタダキマス」パクッ
チ級「!?コレハ…!!ウマスギル!!ハンザイテキなウマサだ!!ほっぺたがとろけてしまう!!」
提督「おぅ…喜んでもらえたのなら幸いだ」
チ級「ん~あむ。んー!オイシイ!!」
提督「君は甘いものが好きなんだな」
チ級「アマイモノ?そうミタイ。こんなにオイシイモノは初めてタベル!」
提督「ところで君はイ級の面倒をよく見るのか?」
チ級「メンドウ?そうカモ。軽巡と駆逐艦はトクベツなたいぷ以外はすべてグンヨウケンが担当している」
チ級「私は彼らと共にコウドウすることが多いし、イキモノは好きだから」
提督「君は優しいんだな」
チ級「…ソンナコトハナイ。私はヤサシクナイ」
提督「?どうしてそう思うんだい?」
チ級「センジョウで、私はイキノコルタメニに多くの仲間をミゴロシにした」
チ級「駆逐艦も軽巡も空母も戦艦も、イキノコルタメに必要ならミゴロシニした」
チ級「私はイマ、多くのナカマの屍の上にイキテイル」
提督「……」
チ級「……私はクンレンカテイを無事にシュウリョウした最後の期だった」
チ級「私のメが紅くナルコロには、私のマワリにはリンジの短いクンレンカテイしかシュウリョウしていない動員兵がオオクなっていた」
チ級「センパイである私は、彼らにオシエラレルだけのことをオシエタ。センジョウでも出来る限りのことをスルツモリだった」
チ級「ケド、実際は彼らにカマッテいるヨユウはなく、自分がイキノコルために必死だった」
チ級「この前のきゃんぺーんで私のカンタイはカイメツした。先輩も、同期も、後輩も、私一人を残してセンシした」
チ級「残存艦船をサイヘンして無謀なコウゲキを命令されたとき、私は罰がアタッタんだと思った」
チ級「怖くてなにもハナセナカッタけれど、ナミダも出なかった」
チ級「…けど、ミンナで逃げようってハナシになった時、私はモウスコシだけ頑張ろうってオモッタ」
チ級「ミンナの屍のウエに立っているからコソ、私はイキノコリタイと思った。ここで死んだら、ミンナの死がムダになると思った」
提督「…それが、君が投降した理由か」
チ級「…ソウダト思う」
チ級「……コワカッタ。ヤメタカッタ。ダレカニ、ダイジョウブト言ってほしかった」ホロリ
提督「……デトロイト」ガタッ
提督(俺は、改めて深海棲艦と言えども、目の前のチ級が人間の少女と変わらない存在だと思った。そうしたら自然と体が動いていた)ギュッ
第七駆逐隊「!?」
チ級「あっ」カラン
提督「もう、大丈夫だ。安心しろ。君の命は俺が保証するよ」
提督「誰も君を責めることはできない。戦争なんだから」
チ級「……ぐすっ」
提督(それからしばらくチ級は泣いた。俺は、この戦争もっと平和的な形で終わらせようと決意した)
提督(……そういえばあのカランっていう音はなんだったのだろうか?)
チ級「……テイトク、もう大丈夫」
提督「そうか。……!?」
提督(仮面が、取れてる!?)
チ級「…?」クビカシゲ
提督(大人しい喋り方からは想像できなかったが、その顔は勝気そうな美少女だった)
提督(たとえるなら瑞鶴とかと同系統だな。エリート特有の紅く光る瞳が勝気っぽさをさらに際立たせている)
提督(細目ってほどではないが切れ長の釣り目、成長すればクールビューティーになること間違いなしだろう)
提督(だが、今はその発展途上の子供っぽさが絶妙なかわいさを演出している)
提督(サラトガさんという心に決めた人が居るというのに、俺は惚れっぽいのか?)
チ級「……ドウシタノ?」
提督「いや、大丈夫だ、問題ない。」
チ級「……テイトク、一つイッテおくことがある」
提督「どうした?」
チ級「私は、イロイロあってオトコが好きじゃない」
提督「???」
チ級「……でも、私はモシカシタラ、貴方がスキなのかもシレナイ。ンッ」チュッ
提督「ん!?」
漣「」ニコォッ ヨウジボキィ
曙「」ワナワナワナ
朧「」ポカーン
潮「」ウルウル
チ級「…ン、そのドラヤキってのもオイシイ」
提督「…!デ、デトロイト!?」
チ級「コレ、一口アゲヨウカ?」サッ
提督「あ、ああ。ありがとう」アーン
漣「ご主人様ー?今日は特別に私の羊羹もあげましょうかー?スゴクおいしいですよー?」ニッコリ
曙「あ、あ、あ、アンタ!!やけに優しくしてると思ったらそういうつもりだったの!?このクソ提督!!」
朧「まあ、恋愛は自由だし…けどそういうパターンは予想してませんでした、提督…」
潮「そんなぁ…提督…」ジワァ
提督「ちょ、ま、待ってくれ皆!いきなりどうした!?」
漣「いきなりって何ですかー?いつも通りじゃないですかー。ほら、アーンしてください!」
曙「失望したわ!!さっきの演説とかちょっとは見直してたのに!!いいからさっさとチ級から離れなさい!!」
朧「皆、ちょっと騒ぎ過ぎだよ!静かにしないと!」
潮「っ!!」テンガイヘダッシュ
朧「あ!潮!待って!」ダッ
間宮「ちょっと皆さん、どうしたんですか!?」
チ級「アナタタチ、テイトクがコマッテイル。ヤメナサイ」
漣「はいー?ご主人様は漣のご主人様であってあなたのいい人じゃないんですよー?分かったらご主人様から離れなさいチ級」
曙「困っているってあんたのせいでしょ!!漣の言う通りよ!!いいから離れなさい!!」
青葉「何かいいネタがありそうな感じがして青葉、来ちゃいました!」
青葉「っておや?提督にデトロイトさんじゃないですか。それに漣さんと曙さん、間宮さんまでいらっしゃいますね?どうされたんですか?」
提督「最悪だ…一番まずい奴が来た…」
チ級「テイトク、チョット周りがウルサスギル。テイクアウトして部屋でタベマショウ」
漣「何言ってるんですかー?ご主人様はこの後漣と一緒にゲームするんですよー?ね、ご主人様?」
曙「あんたも何言ってるのよ!!この後はクソ提督を折檻するに決まってるじゃない!」
青葉「な、な、なんと!!修羅場じゃないですか!!これは明日の一面は決定ですね!!皆さん!!詳しく聞きたいのでインタビューさせてください!!」
提督「おいおい漣、嘘を吐いちゃだめだぞ?そんな約束した覚えはない。今日は無理だがまた今度予定が空いていたらな」
提督「それに曙、折檻されるようなことをした覚えはないから、それに従うわけにはいかないな。あとで話し合おう。分かり合えるはずだ」
提督「そして青葉、申し訳ないがインタビューを受けている暇は今はない。後で執務室に来てくれ」
提督「というわけで間宮さん!!お代ここにおいていきます!!おつりは取っておいてください!!行くぞ、デトロイト!!」テヲギュッ ダッシュ
チ級「…!」
漣「ご主人様!?漣よりチ級を選ぶんですか!?」ダッ
曙「こんのクソ提督!!待ちなさい!!大人しく罪を認めて、裁きを受けなさい!!」ダッ
青葉「ちょっ待ってくださいよ皆さん!!インタビューさせてください!!」ダッ
間宮「行ってしまいました。ふふっ、ここはいつも騒がしいですね。」
提督(結局あの後、三人をまくのに倉庫街まで走ることになった。デトロイトは結構体力があるし運動神経もいい)
提督(ようやく鎮守府の来客者宿泊用施設まで戻ってきたときには、大淀に怒られてしまった)
漣(ご主人様ぁー!!漣、NTR属性はありませんよー!!許してあげるからまってくださーい!!)
曙(クソ提督!!バカ!!待ちなさいって言ってるでしょ!!お、お願いだから…待ってよぅ…)
青葉(これは…まずいですよ!!『我らが提督、身を以てして深海棲艦と分かり合う架け橋となる』!!ブン屋的にはOKですが、青葉的にはNGですよ!?)
大淀(提督!?よかった無事で…(ウルッ)って!!全く!!どうしてあなたはこうも自覚がないんですか!!私がどれだけ心配したかも知らないで!!)
提督(……この後も大変なことになりそうだな)
提督「さて、無事部屋に戻ってきたわけだが」
チ級「…ヒサシブリにあんなにタノシイと思った」
提督「いいリフレッシュになったならよかったよ…」
チ級「…!?イカのタマゴがどろどろになってイル…」
提督「?アイスのことか?」
チ級「これがあいすナノカ。知ってはいイタが、ハジメテたべた」
提督「というかパフェを持ってきていたのか。よくこぼさなかったな」
チ級「…?カンタンだよ?」
提督「そうか」
提督(訂正、デトロイトはかなり運動神経がいい。というかできればヲ級、サラトガさんについて話を聞こうと思ったのだがそれどころではなかったな…)
提督(さっきはデトロイトにクラッっときたが、やはりサラトガさんが好きなんだ、俺は!さりげなく聞いてみよう)
提督「ところでデトロイト、もし答えたくないとかなら答えなくても全然いいんだが聞いてみてもいいかい」
チ級「?…ナニ?」
提督「君と一緒に行動していた皆さんはどういう人たちなんだ?」
チ級「…よくはシラナイけど、話はキイタコトがある」
チ級「リ級はたすかるーさと呼ばれていた。アナタ方が艦娘をトウニュウする以前、まだクジラみたいな鉄のカタマリで戦っていたコロからのべてらん」
チ級「…結構クチが悪くてチョクジョウテキ」
チ級「ヲ級はまだ私たちがマトモに艦娘とタタかっていたコロにセンダイがセンシしてさらとがを引き継いだラシイ」
チ級「…あの中ではイチバンマトモで信頼できる。なんせ、ソクセキの艦隊でイロイロあったケレド、無事に投降するまでヒキイテイタのだから。カッコイイ」
チ級「ル級はかりふぉるにあ。この前の戦いがウイジンのシンペイ。サイキンよくいる、ショウリへの熱意と希望にアフレテいるワカモノ」
チ級「敗北をシラナイからこそハヤジニするたいぷ。よく生き残れたとオモウ」
チ級「イ級タチハ私と同期ぐらいそれぞれすちゅわーとトぽーぷ。ユウシュウな子たち」
チ級「……彼女達といままでイッショの艦隊になったことはナカッタからクワシクは知らない」
提督「そうか……それにしてもサラトガさんを随分と評価しているんだな」
チ級「……あの人はサイショに投降しようとテイアンして、ル級がぱにっくから発砲したときにも冷静にタイオウした」
チ級「それにあの憂いをオビタ横顔はとてもハカナクテ、魅力的。お互いに支えあってイキテイクというのもいいと思った」
提督「そうか…ん?」
提督(魅力的って…表現的な意味でまだ日本語になれていないのだろうか?)
チ級「…?ドウシタノ」ズイッ
提督「い、いや!?何でもないぞ!」
提督(顔が近い!)
チ級「ソウ…くすっ」
提督「…!もうこんな時間か。残念ながらそろそろ執務に戻らなくては」
チ級「…ソウ。ねえテイトク」
提督「どうした?」
チ級「今日はタノシカッタ。コンドはイ級じゃなくてチャント私をタズネテきてね?」
提督「そうだな、また来るよ。デトロイト」
提督(結局サラトガさんについては特に新しい情報を得ることはできなかった)
提督(そればかりかデトロイトにドキッとしてしまった自分がいる…)
提督(俺はどうすればいいんだろうか)
ヲ級「あっテイトクさん」
提督「!?サラトガさん、どうしてこんなところに?」
ヲ級「あの、チ級はドコニイマスカ?」
提督「デトロイトなら部屋だよ。どうかしました?」
ヲ級「イ級が、チ級がどこかにツレテいかれたと言っていて……」
提督「成程、それで心配していたというところか。優しいな君は」
ヲ級「ソンナ、そんなコトはナイです……」
提督「そう仲間を心配する所は優しさだと思うよ」
ヲ級「…アリガトウゴザイマス」
提督「デトロイトがさ、チョコレートを食べたいと言っていたから間宮に行っていたんだ」
ヲ級「マミヤ?」
提督「甘味処だよ。甘いものを食べるところ。よければ今度、サラトガさんも行かないかい?」
提督(我ながらなんと自然な流れで誘えたのだろう!完璧だ!)
ヲ級「いえ、オカマイナク……」
提督「そ、そう遠慮しなくてもいいよ?結構おいしいからさ。デトロイトにも好評だった」
ヲ級「ダイジョウブデス……」
提督「そうか、それは残念……」
提督(泣けるぜ…)
ヲ級「デハ、わt」
提督「!?」
提督(まずい!!このままでは会話が終わってしまう!!何とかして続けなくては!!)
提督「そう言えば!!」
ヲ級「!?」ビクッ
提督「そう言えば、君たちはお互いを名前でなくチ級とかル級のように呼んでいるみたいだけど、なんでなんだい?」
ヲ級「ああ、ソレハ、その方がカンタンだから。艦名はケッコウ長かったりするし、戦死する子も多いから」
ヲ級「そこでアナタ方が私たちをそう呼んでいるってシッテ、カクランの狙いもアッテそう呼ぶようにしてる」
提督「そうだったのか…」
ヲ級「…他にナニカありますか?」
提督「えっ?いやぁ、そうだな…」
チ級「……ナニシテいるの?提督。」
ヲ級「チ級」
提督「!?デトロイト!?」
チ級「…シツムがあるのではなくて?」ジトォ
提督「ああ、そうだったな!!いや、偶然サラトガさんにあったからつい話し込んでしまった」
提督「ではお二方とも、失礼する。もし何かあれば何でも言ってくれ」
提督(不幸だ……どっかの幻想殺しじゃないけど)
ヲ級「チ級、ダイジョウブだった?」
チ級「……ダイジョウブ」ムスッ
ヲ級「チ級?」
チ級「……ダイジョウブと言っている。モンダイナイ」
ヲ級「ソウ…ならイイ…」
チ級「……私はヘヤに戻る」
ヲ級「ワカッタ」
ヲ級(イッタイどうしたンダロウ……ズイブンとキゲンガ悪い……)
チ級(……キニクワナイ。なぜアンナニ焦っていた?モシカシテ、テイトクはヲ級のことが……?……キニクワナイ)
提督(はぁ……サラトガさんと話していた所にデトロイトが来ただけなのになんであんなにビビったんだ……)
提督(それにサラトガさんも誘えなかったし……不幸だ……扶桑じゃないけど)
提督(……うん?執務室の明かりがついてる?おかしいな。もう夕暮れだが出るときにはまだ明るかった。つけた覚えはないんだが)ガチャ
漣「お帰りなさいませ、ご主人様」ニコォ
曙「……今まで何処でナニしてたのか、話してくれるわよね?クソ提督?」エガオ ト アオスジ
青葉「さあ、インタビューの時間ですよ、提督!!……まあ、場合によっては拷問へと変わるんですけどね」マンメンノエガオ カラノ マガオ
提督「」
提督「間違えました。!?」ガッ
提督(青葉、こいつ足でドアを!?早い、そして躊躇いない!!安全靴か何かなのかそれは!?)
青葉「提督?逃げるなんて何かやましい事でもあるんですか?」
漣「ご主人様、こんな可愛くて忠実なメイドから逃げるなんて。ご主人様失格ですよ?」
曙「……信じていたのに、クソ提督」
提督「ちょっと待てキミタチ!!何も悪いことはしていないぞ俺は!!どうしてこんなことになっているんですか!?」
青葉「いやー、チ級とあんなに仲睦まじく手を取り合って私たちから逃げたんですよ?」
漣「ご主人様がどういった理由であんな行動をしたのかはじっくりと聞かなくてはいけませんからねー」
曙「大人しく洗いざらい全部吐きなさいよ。クソ提督?」
提督「さっ三十六計逃げるに如かず!うん?」カタニテポン
金剛「Heyテイトクー?どこに行こうっていうんデスカー?」
提督「」
青葉「こんなこともあろうかと、金剛さんにだけ先に話しちゃいました。青葉、提督のことを信じていたんですけどね」
金剛「Love letterは許さないとは言いましたケド、まさかそれ以上のことがあるとは予想していませんデシター」
金剛「テイトクー、Let`s discuss that! じっくりオハナシしましょうネー?」
提督「」BGM:悲しみの向こうへ
提督(あの後、怒り狂った四人を何とか言いくるめることが出来た)
提督(文化の違いや、逃げていきた深海棲艦のいる所でどんなことであれあまり騒ぎすぎるのは良くないと思ったことを伝えた)
提督(彼女たちも思うことがあったらしく、何とか場を収めることができた)
提督(……もっとも、最後の一押しのために各々が望むことをすることになったが)
提督(何をするかは後で決めてから伝えに来るらしい)
提督(話し合いが終わったころにはもう夕食の時間だった)
提督(しかし、なんだかんだで仕事ができていなかったために、俺と今日の秘書艦である大淀は仕事を終わらせてから二人で食べることになった)
提督(大淀には食べてきていいと言ったんだが、『秘書艦ですから』と手伝ってくれてたのだ。まったく幸せ者だね、俺は)
提督「そして食べ終わってゆっくりしようと思ったら隼鷹と那智が来たのだった」
隼鷹「おいおい提督、なに独り言を言ってるんだよ?まだ飲んではないうよ?」
提督「ちょっと浸りたい気分でな。それで、深海棲艦と飲みたいと言ったか?」
隼鷹「そうそう、やっぱ仲良くなるにはこれが一番だって。互いに素面じゃ話し難いこともあるからな」
那智「うむ、やはり腹を割って話すのであれば、酒が一番だ。現状ではやはり警戒の度合いが強いのは分かるだろう」
提督「そうかねぇ」
大淀「あまり感心しませんね。酔ったからこそ本来の凶暴さが出てきたりしたらどうするのですか?」
隼鷹「互いに丸腰だぜ?数の多いあたしたちが負けるわけないよ」
那智「一対一でも負けるつもりはない。それに全員で飲むわけではないのだ。何かあっても当直の者が何とかするだろう」
大淀「隼鷹さんはともかく那智さんまでがその案に賛成とは意外です」
那智「私は厳格であろうと心掛けているが、だからと言って頭の固い人間ではない。こういったことが必要なこともあることは理解しているからな」
提督「ただ単に君たちが飲みたいだけじゃないのか?」
隼鷹「まあ、それもあるよ。けどあたしらが言っていることだってわかるだろ?」
那智「そうだ。わざわざ命がけで投降してきた者たちが、いまさらどうこうするつもりはないだろう」
提督「うーん…よし、分かった。許可しよう!ただし無理に飲まさないことだ」
隼鷹「さっすが提督!話が分かるねー!分かってるよ、無理に勧めたりはしないって!」
那智「そうだ、提督、大淀、貴様たちも来い。久々に酌を交わすのもいいだろう」
大淀「……どうしましょうか提督?」
隼鷹「なんだよ大淀、なんだかんだ言ってお前も飲みたいんじゃないか!」
大淀「私だって、立場上飲みたいとは言えませんが、嫌いというわけではありませんから」
隼鷹「ははっ!いいねいいね!意外に強いからな、大淀は!」
大淀「それほどではありませんよ」
那智「大淀は賛成のようだが、提督。貴様はどうする?」
提督(これはサラトガさんと仲良く絶好のチャンスでは?)
提督「そうだな、監督する立場もかねて、是非出席しよう」
隼鷹「よっしゃ!じゃあさっそく行こうか!」
提督(ってなわけで隼鷹主催の飲み会へ出席したわけなんだが)
隼鷹「あんた最高だよ!!深海にもいい奴らはいるもんなんだね!!」
リ級「オマエコソだジュンヨウ!!オカにもいい奴はイルみたいだな!!」
那智「タスカルーサ、次はこれを試してみてくれ。私のとっておきだ!」
榛名「ケーキを知らないんですか?それはもったいないですよ!今度是非一緒に間宮へ行きましょう!」
タ級「マミヤ……?しかしケーキにはとても興味がアルが、みんながクルシンデいるのに私だけタノシイコトをするのはヨクない……」
金剛「Youは堅過ぎデース!もっと肩の力を抜いた方がいいネ!」
陽炎「へぇ、深海の魚雷はあまり良くないんだ」
チ級「…ソウ。潜水艦のレンチュウはフハツダンに何度ナカサレタカわからないと言っていた。サイキンはカイゼンされたみたいだけど」
不知火「確かに戦っていて貴女方は雷撃をあまり重要視していないように感じました。どちらかというと対空重視でしたね」
赤城「艦載機のタイプごとにニックネームをつけるのですか!」
ヲ級「その方がアイチャクが湧く。それに加えて、私はカツヤクした子には個別にナマエをつけていた」
加賀「そういう考え方はしたことがありませんでした。確かに一理ありますね」
翔鶴「途中からですいません、お邪魔しますね」
隼鷹「おお!来たか五航戦!こっちに来なよ!」
瑞鶴「お邪魔します~って本当にヲ級の頭取れてるじゃん!!」
ヲ級「そんなにオドロクことなの?」
赤城「まあ、私たちはずっと取れないと思っていましたからね」
加賀「ちょっと瑞鶴、いきなり失礼とは思わないのかしら?」
瑞鶴「うっ…そうですね。すいませんヲ級さん…」
加賀「彼女にはサラトガという名前があるの。ヲ級なんて呼び方で失礼だとは思わないの?全く。これだから五航戦は…」
瑞鶴「今さっき任務から帰ってきたんですけど!?知りようがないじゃん!!」
加賀「…じゃん?」
赤城「まあまあ、お二人ともそこらへんにしておきましょう。加賀、あまり瑞鶴さんを虐めないであげて」
瑞鶴「赤城せんぱーい!!大好きです!!」
加賀「赤城さんは甘すぎます…これからの機動部隊を担っていくこの子たちがこのままでは、おちおち引退も出来ませんよ…」
提督「……あぶれた!!」
提督(サラトガさんと話そうと思って適当に流しながらチャンスを狙っていたらいつのまにか孤立していたでござる)
提督(けど、まあ打ち解けられているみたいだし。今回は監督に徹するって感じでいいか)
響「やあ、提督。楽しんでるかい?」
提督「響か。まあまあだな」
響「…その割には、少し寂しそうにしていたじゃないか」
提督「今日の俺の立場は監督だからな、あまり飲めないのが残念なだけさ」
響「そうなんだ、大変だね。じゃあ私のウォッカをあげよう」
提督「ソビエスキーか。監督する立場なんだけどなぁ…ってか響も艦娘やってなきゃ飲酒できない年齢なんだから、あんまり飲みすぎるなよ?」
響「……私のお酌は嫌かい?」ウツムキ カラノ ウワメヅカイ
提督「うっ……まあ少しだけならな」
提督(この年齢でこれじゃ将来魔性の女になるんじゃないか?響は)
響「ふふっ、はい提督」トクトクトク
提督「おおう、多すぎやしないかね?何か割るものが欲しいな」クイッ
響「ストレートがおいしいのに…それよりも、聞いたよ。デトロイトさんとキスしたんだって?」
提督「!!…吐くところだったぞ!……青葉たちにも言ったが、文化の違いってのもあるだろ?」
響「それで許されちゃうなんて、不公平じゃないかい?」
提督「何に対してですかね…それより響、やはりこの量はきつい。何かカクテルにしなくちゃ無理だ」
響「分かったよ。じゃあモスコミュールにしてあげるから待ってて」
提督「ありがとう、響」
響(文化の違い…私はその言葉が嫌いだ)コトン
響(異文化は尊重されるべきだし、それと交流するときに多少の粗相は仕方がないとも思う)ガチャン
響(けれど、それにも限度があるはず。だというのに文化の違いで許されてしまう)ガチャン
響(キスするなんて、一大事じゃないか。それなのに文化の違いだから仕方ないなんておかしい)シャキン
響(文化の違いだから仕方ない、なんてただの詭弁じゃないか)トン
響(けど、もしそれが許されてしまうのならば)スッ カサッ
響「これも、許されてもいいよね?」サーッ
響(まあ、誰にも言うつもりはないけど)シャカシャカシャカ
響(仕方ないよね?だって、恋は戦争なんだから)プシッ シュワシュワシュワ
響「お待たせ、提督」
提督「おう、ありがとうな、響」
響「どうかな?気に入ってもらえるといいんだけど」
提督「…おいしい!けど店で飲むのより辛口だな?」
響「私の好みは辛口なんだ。何に対してでもね」
提督「おう、そうか?けど、俺も辛口の方が好きかな~」
響「そうなのかい?甘口が好きなんだと思っていたよ」
提督「甘いのも悪くないが、少なくともカレーとか麻婆豆腐とか、あとは、ジンジャーエールも辛口が好きなんだ」
響「そうなんだ。じゃあ今度のカレーは辛口にしてみるよ」
提督「そう言えば次のカレー当番は第六駆逐隊か」
響「うん。暁は嫌がるだろうけど、何事も慣れだからね」
提督「そうだな~まあ、ほどほどの辛さにしてあげてくれ」ゴクッ
響「提督、監督する立場なんだから少しずつにした方がいいんじゃないかい?」
響(今効いてきたら困るからね…)
提督「そうだな、そうしよう」
隼鷹「そうだな~あと強いのは…あ、響!来てたのか!こっちに来いよ!」
リ級「ヒビキ?ああ、カノジョは知っているぞ!ワタシ達を迎えに来たカンタイにいた!」
那智「響はあれでなかなかどうして、飲めるクチなのだ。特にウォッカが好きでな!」
リ級「うぉっか!また新しいあるこーるか!ぜひイタダキタイ!」
響(こうなった隼鷹さんは断るとこっちに来てしまう。そうしたら提督まで巻き込まれる)
響(仕方がない、少し強引だけど飲ませて潰してしまおうか)
響「今行くよ、隼鷹さん。提督、少し行ってくる。待ってて。それとペースには気を付けること」
提督「大丈夫だ、問題ない。行っておいで響」
隼鷹「よっしゃ、よく来た響!じゃあウォッカでショット対決と洒落こもうか!」
リ級「ノゾムウトコロだ!」
那智「うむ、受けてたとう!」
大淀「…ふぇ?ダイジョーブれすよ、大淀は…」
隼鷹「大淀…いい奴だったよお前は…ってなわけでこいつはここで脱落だな。勿論響は乗ってくるよな?」
響「いや、私は…」
リ級「アンシンしろ、コネコちゃん。ワタシたちはもうすでに5本は空けている。そうそう負けることはナイダロ?」
響「…いいよ、見せてあげる。不死鳥の名は伊達じゃない所を」ムスッ
提督(大丈夫か響…?)
提督(こうしていると戦争中ってのが夢のようだな)ゴクッ
提督(敵味方入り混じってこう騒いでいるんだ。いつかこんな日が普通になる日が来るのだろうか)ゴクッ ゴクッ
提督(日本はなんて言ってくるのだろうか?まさか解剖するとか言い出さないよな…)ゴクッ ゴクッ ゴクッ
提督(サラトガやデトロイトの涙を見たからこそ分かるのかもしれないが、かのじょたちもにんげんと同じなんだ)ゴクッ ゴクッ ゴクッ ゴクッ
提督(おれが、なんとかしなくちゃな…うん?からか…)
提督(…にしても、なんかからだがいようにあついな。なんだか…その…みょうにむらむらする)
提督(それにすごくぼーっとす…る…な…)
提督(…)
提督(……あれからどれぐらいたったのだろう。だれかによばれている)
提督「…あぁ、>>120か」
大淀
大淀「提督…提督…起きてください…」
提督「ああ」」
大淀「全く……どれだけ飲んだんですか……まあ、私も人のことは言えないんですけど……くぅ……!」ズキズキ
提督「おおよど」
提督(大淀は、実は最古参のメンバーの一人だ。俺の戦いは、俺と電、明石、そして大淀の四人から始まったんだ)
提督(海軍大学校をでたとはいえ、艦娘運用の先駆けとなった俺は不安でたまらなかった。あの頃は絶望的な戦況だったからな)
提督(そんな俺を、一番支えてくれたのは大淀だった。電も明石もみんなよく頑張ってくれていたが、大淀が居なくては俺はここまでできなかっただろう)
提督(大淀『提督、不安なのですか?大丈夫ですよ、全部うまくいきます。貴方がやったのだから、自信を持ってください。』ニコ)
提督(……あの笑顔に、言葉に、何度助けられたかわからない)
提督(あの頃は全部に必死でこんなこと考えている暇がなかった。余裕が出てきてからも、もうそこにいるのが当たり前すぎて考えることもなかった)
提督(でも、今、改めてみると、その凛とした顔立ちにスラリとした姿。まるで日本刀のようで、本来ならば美しすぎて近づき難い)
提督(けれども優しい目つきで、その雰囲気を中和している。おまけに長く伸ばした髪は、素晴らしい濡烏だ)
提督(おれは、何かおかしいな。だが、あらがえない。大淀が欲しい)
提督「…大淀」
大淀「提督?…!?あ、あ、あの、(ズキッ)あう!…その、とても言いづらいのですが、その…」
大淀「寝起きだからでしょうか?その、大きくなっていると言いますか……」
提督「大淀」アゴニテヲクイッ
大淀「て、ていとく…?」カァッ
提督「大淀、綺麗だ。お前が欲しい」
大淀「え!!??あ、あの…その…ていとく…」オロオロ
提督「目、つぶって」
大淀「ん…はい…」ギュッ
大淀(頭の中真っ白で、何も考えられない…!)
提督(もう少しで…)
大淀(でも、やっぱり最初は提督の顔をみていたい…)パチリ
那智「」ジー
大淀「!!!!(ズキィッ)うっ!!な、那智さん!!??」バッ
提督「大淀?」
那智「いや、続けると良い。私に構うな。…それにしても、提督は大淀が好きだったとは」
那智「残念だが、引き際は潔くなくてはならないからな。おめでとう、大淀」
大淀「えっ?その、ありがとうございます…」
那智「だがな、私も女だったのだな。どうにも信じられないし、諦めたくないと思ってしまうのだ」
那智「だから大淀。私のこの恋心に、止めを刺してほしいのだ。馬鹿な真似をしないように…」ウルッ
提督「うん…?那智か?」
那智「提督…今は私を、見ないでくれ…」グスッ
提督「那智…」
提督(普段凛々しく武人然とした那智が、こうして必死に泣きそうなのをこらえているのはギャップ萌えを感じる)
提督(そもそも那智も凛としたスレンダー美人だ。大淀と違い、目つきもまた凛々しいものでまるで至高の名刀のような切れる美しさだ)
提督(だが、泣きそうなことをこらえているからか、今の那智には隙がある。そこが男心をくすぐる)
提督(那智が欲しい)
提督「那智…」ズルズル
大淀「提督…?」
那智「提督?どうした、何故こっちへ来る?今は私を見るなと言っただろう…来ないでくれ」
提督「那智…」
那智「や、来るなと言っている!提督!うっ!?」ガバッ グッ
那智(提督に壁に押さえつけられて手をつかまれた!?くっ何か凄く屈辱的な態勢になっている気がする…!)
那智「提督!?何をするんだ!やめてくれ!」
提督「那智…泣いているのか…?」
那智「放せ!見るな!…くっ、見ないでくれ提督…見ないで…」
大淀「」ポカーン
提督「泣くな、那智。俺がお前を守る」ナミダヲユビデヌグウ
那智「うっ!…提督、見損なったぞ…!」カァッ
提督「どうして?」テハナシ
那智「貴様は大淀のことが好きなのではないのか?さっきまでキスしようとしていただろう!」
提督「そうだ、俺は大淀が好きだ」
那智「ッ!…では何故こんなことをする!こんなこと…大淀に申し訳ないとは思わないのか?」
提督「思う。だがな、俺は那智、お前のことだって好きなんだ。お前が泣いているのにどうしてこうしない?」
那智「貴様!軽蔑するぞ…!こんな……こんな、だらしのない男だとは思わなかった!」
提督「……口ではそう言っているが、実際のところ君はそれを望んでいるのだろう?」
那智「何を馬鹿な……!」
提督「那智、俺はもう君を押さえつけてはいないぞ?」
那智「!」ハッ
提督「逃げようと思っていれば逃げられる。それこそ、怒りに任せて殴り飛ばすことだってできるはずだ。なぜそうしない?」
那智「それは……」
提督「那智、好きだ。キスするぞ。目をつぶれ」
那智「!?くっ、女の敵め…」メソラシ
提督「嫌なら逃げろ。そうでないなら、目を閉じろ」
那智「…!」
那智(何故だ!何故動かん!こんな、ふしだらな男にキスされて、うれしいわけがない!されたいわけがない!だというのに…)
那智(受け入れてしまえという自分がいる。臨むところだという自分がいる。私は…)
那智「…」ギュッ
那智(私は、愚かだ)
どうも、作者です。申し訳ありませんが今夜から急用で家を空けるので数日書き込めなくなります。
もし読んでくださっている人が居ましたら、申し訳ありませんがしばらく待っていて下さると幸いです。
では失礼します
間が空いてしまい申し訳ありません…
これから再開します
あと誤字脱字は脳内補完をよろしくお願いします
>>109のタ級はル級の間違えです…
提督「いいこだ、那智」アゴニテクイッ
那智「…ぁ…」
提督「好きだ、那智。いまのお前はとてもかよわいyぐえっ!?」
那智「…?ッ!?」
那智(恐る恐る目を開けてみれば、大淀が提督の襟首を引っ張っている!その無表情は逆に怖いぞ!)
大淀「…那智さん、手伝ってください。提督を浴場まで連れて行きます」
那智「…はっ!?あ、ああ。分かった」
艦娘運搬中
提督「何をするんだ大淀?放してくれ。話し合おう」
大淀「今の提督はどうやら悪く酔っているようです。話はしても無駄ですのでしません」
那智「…大淀?その、とっさに分かったと言ってしまったが、提督を浴場に連れて行って何をするつもりなのだ?」
大淀「頭を冷やすんですよ。今の提督は明らかにおかしいです」
大淀「この人が、私たちが傷つくようなことをするわけがない」
那智「ああ…そうだな。冷静になってみれば、確かにそうだ」
大淀「だから、頭を冷やしてあげるんです」
那智「分かった。協力する」
浴場
大淀「さあ、着きました。提督」
提督「ここは…浴場か…?」
大淀「…」キュッキュッ シャァ
大淀「…このぐらいなら冷たすぎず、暖かすぎず。ちょうどいい温度でしょう」
大淀「さあ提督。今、頭を冷やしてさしあげます」シャァ
提督「うわ!?何をするんだ?やめてくれ!」
大淀「…目を覚ましてください提督!あなたはこんなことする人じゃなかったでしょう!?」ウル
提督「大淀…」
提督(冷たいシャワーが頭を冷やす。だがそれよりも大淀の、その今にも泣きそうな表情の方が俺を冷静にした)
提督(信じたくないものを見てしまって、けどそれが間違いであるかことを祈っているような)
提督(そんな悲壮な顔だった)
那智「…大淀、やり過ぎじゃないか?」
大淀「そんなことはありません」
那智「しかし提督は酔っているんだ。息ができずに死んでしまうかもしれない」
大淀「…」
提督「…大淀、俺は目が覚めたよ」
大淀「提督?」
提督「すまなかった…大変なことをした…」
大淀「提督…」
提督「どうやらとても悪く酔ってしまったみたいだ。すまない、大淀、那智」
那智「提督…!大淀、シャワーを止めろ」
大淀「ッ!そうでしたね」キュッキュッ
提督「君たちを傷つけた…なんてことだ…すまない…」
大淀「提督、もういいんです。正気に戻ってくれたんですから。すべて赦します」
那智「ああ、私も赦そう。貴様だからこそ、先ほどのことも酒がさせたのだと思える」
提督「…ありがとう」
提督(なんてこった…こんなことをしてしまうなんて…)
提督(もう少しで、いや、どちらか片方だけだったら取り返しのつかないことをしていたぞ俺は…)
提督(今回は取り返しのつかない事態にならず、二人に赦せてもらえたが…)
提督(もう酒はやめようか…)
大淀「…ところで、先ほど言っていたことは本当なんですか?」
提督「え?」
大淀「その…私のことが好きだって…」フシメカラノウワメヅカイ
提督「!?」
那智「そうだな。私のことも好きだと言っていたが」ウデクミ
那智「実際のところ私たちのことをどう思っているんだ?」ジッ
提督「恥ずかしいことを面と向かって聞いてくれるな…」
大淀「貴方が女の敵のような節操のない人とは思わないのですが、それでも女の子に興味がないわけではないのでしょう?」
那智「それに、いくら酔っていても心にもないことを言うことはないだろう?つまり貴様は私のことを好きなのか?」
提督「それは…」
大淀「…」ジー
那智「…」ソワソワ
提督「…」
提督(ってかよく見たら二人とも目が据わってるぞ!?そうか、酔っているのか!)
提督(それもそうか。あんなに飲んだんだ。にしても酔っていても結構正気を保っているというかなんというか…)
提督「そうだな、あれだけのことをしたんだ。俺の本心を話しておこう」
2人「「!」」
提督「大淀、俺はお前のことが好きだ」
大淀「!!」パァ
那智「っ…!」ジワァ
提督「思えば最初から共に戦ってきた戦友だ。嫌いなわけがない」
大淀「提督…!」
提督「君は凛としていて、けど目元は優しくて、とても魅力的だ」
大淀「わ、ワタシモテイトクガスキ、デス(小声)」
提督(うん?何か言ったみたいだが聞き取れなかったな。まあいいか)
提督「那智、俺は君のことが好きだ」
那智「なっ!?」カァッ
大淀「!?」ガーン
提督「武人然としていて、安心して仕事を任せられる」
那智「そ、そうか///」
提督「そして、君にはまるで至高の名刀のような、気高い美しさがある」
那智「///」
提督「そうだな。二人とも好きなんだ。女性としてみている」
提督「もちろん、二股とか、ましてやハーレムを作ろうとしているわけではない」
提督「けど、まだ誰か一人に決められていないんだ。みんなとても魅力的だからな」
提督「これが、俺の本音だ」
2人「「…」」
提督(微動だにしない…やはりまずかったか…?)
大淀「…はぁ、まあそうでしょうね」
那智「そうだな。そういう奴だ、貴様は」
提督「えっと…」
大淀「いいです!今回のことは忘れてあげます!」
那智「もちろん、二度とこのようなことをしないように気をつけてもらう!だが、それで手打ちだ!」
提督「すまない、ありがとう」
大淀「けど、これからは覚悟してくださいね?」
那智「私たちに火をつけたのは貴様だからな?」
提督「!?」
大淀「さあ、戻りましょう。提督は着替えてきてください」
那智「うむ、後片付けとあそこで眠っている奴らを起こさなくてはいけないからな」
提督「お、おう…」
提督(なんてこった…最近サラトガさんに惚れてから今まで我慢してきた分、暴走しているというか惚れっぽくなっているというか…)
提督(…とりあえず着替えてくるか)
提督(ってなわけで着替えてきた。ジャケットは着ていないが)
提督(今はほぼ皆が起きて部屋に戻るか、片付けをしている)
提督(だが隼鷹たちは相変わらず潰れているようだ)
大淀「提督、戻りましたか」
提督「ああ、手伝うよ」
大淀「でしたら隼鷹たちを起こしてください。私たちは片付けを終わらせます」
提督「了解」
提督(潰れているのは隼鷹、響、リ級か)
提督「おーい、起きろ~」
提督「起きないな…とりあえずまず隼鷹を起こすか」
提督「隼鷹~起きろ~」
隼鷹「バカヤロウ…あたしゃ、まだのめるよ…」
提督「…ふ!」ミミニフキカケ
隼鷹「きゃあ!何!?敵襲!?」
提督「起きたか」
隼鷹「え?提督?」
提督「相変わらず耳が弱いんだな。起こすのが楽で助かる」
隼鷹「なっ…」カァ
提督「もう夜中だ。一人で部屋に戻れるな?」
隼鷹「あ、当たり前だろ!?」
提督「じゃあ戻ってベッドで寝ろ」
隼鷹「言われなくてもそうするよ!」
提督「じゃあいくといい。お休み」
隼鷹「お休み…」
提督「ああ、そうだ隼鷹」
隼鷹「?」
提督「さっきの悲鳴、かわいかったぞ」
隼鷹「ぐぁああああ!!忘れろ!!」
提督「やだね、部屋に戻りな」
隼鷹「うぅ…あたしを辱めたこと、後悔させてやるからね!」
提督「それは怖いな」
隼鷹「っ!」ダッシュ
提督「さて、隼鷹は起きたと。次は…」
ヲ級「テイトクさん」
提督「!サラトガさん!赤城!」
赤城「こんばんは、提督」
ヲ級「スイマセン…ゴメイワクをおかけしてシマッテ…」
提督「迷惑?」
ヲ級「ノミスギてこんなところでネテしまっていました…」
提督「お酒の席じゃよくある事さ。気にすることじゃないよ」
ヲ級「アリガトウゴザイマス」
提督「ところで、外から来たみたいだけどどこへ行っていたんだい?」
ヲ級「チ級を部屋へハコンデキマシタ」
赤城「私は夜風にあたりがてら付き添っていました」
提督「向こうへ行っていたのならそのまま部屋に戻って良かったのに」
提督「もう夜中だし、部屋に戻ってゆっくり休んでくれ」
ヲ級「ハイ。でもリ級を運ばないと」
赤城「私もそういったのですけど、迷惑はかけられないと言っていて」
提督「迷惑なんかじゃないさ!俺が後で運んでおくよ」
ヲ級「デモ…」
提督「大丈夫だって。大切なお客様に怪我でもさせちゃトラック泊地の沽券にかかわるからね」
赤城「そうですよ。ここは提督のご厚意に甘えましょう」
ヲ級「…ワカリマシタ。アリガトウゴザイマス」
提督「どういたしまして。お休み、二人とも」
ヲ級「オヤスミナサイ」
赤城「お休みなさい」
提督(さすが赤城だな。さりげなくヲ級を一人にしないようにしている)
提督(優秀な部下に恵まれたな、俺は。まあ、何かあるとは思えないが)
提督(さて、リ級は運ばなくちゃいけないし、先に響を起こすか)
提督「響~起きろ~」
響「ぅ…ん…」
提督「響~」ユサユサ
響「んん…司令官?」
提督「そうだぞ~起きて部屋に戻れ~」
響「ふふっ司令官~…くぅ…」ダキッ
提督「寝ぼけてるな…起きろ~」
響「うーん…司令官…司令官?」
響「!?司令官!!」
提督「おう、どうした?」
響「髪が濡れてる…!シャワー浴びた?」
提督「え?いや、ちょっと酔いすぎてな。頭冷やしてたんだ」
響「…本当?」
提督「本当だよ!どうして疑われてるんだ!?」
響「けど、香水の匂いがするよ?誰かに抱き付かれていたの?」
提督「え?そんなことはないはずだけど…」クンクン
提督「まあ、強いて言えば今響に抱き付かれていたかな。響のいいにおいがするし」
響「そ、そう…ならいいんだ…」
響(提督は嘘を吐くのが下手だから。この反応は誰かとマチガイを起こしたわけじゃなさそうだ)
響(それにしてもうかつだった。まさか潰れて寝ちゃうなんて…一つ間違えていたら大変なことになっていた)
響(次からは気をつけよう。というかスルーしかけたけど、いいニオイだって…!ふふふ!)
提督「?まあ、とりあえずもう部屋に戻りな。俺は後片付けしておくから」
響「手伝うよ?」
提督「もう終わりかけだから大丈夫だ。お休み、響」
響「そう。じゃあお言葉に甘えて寝るよ。お休み、司令官」
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