【艦これ】 漁師「粛清してやる!」 (62)

戦争の続く艦これの世界にうんざりした人間のお話ですよ!

キャラの口調が思ったものとは違うかもしれませんが、まあそこは二次創作なので……

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漁師「二年以上も戦争なんて続けやがって!」

漁師「海ってのは本来の意味での戦場であっちゃならねぇ場所なんだよ!」

漁師「だから、昔から鍛え上げたこの肉体の俺の漁船であいつらを粛清してやる

ッッッッ!!!!」

~鎮守府~

提督「は? 最近、小型漁船で戦闘に乱入してくるおっさんがいる?」

叢雲「しかも、やたらと強くて駆逐艦や軽巡洋艦じゃ全く歯が立たないらしいわ」

提督「なんだその化け物は……」

提督「だいたい、人間の兵器なんて艦娘には通用しないんだろ? だったらどうやって攻撃してくるんだ」

叢雲「砲弾や機銃の雨を小型漁船で駆け抜けて、肉弾戦を挑んでくるって話よ」

提督「そんな馬鹿な話があるか……」

叢雲「私だって最初はそう思ったけど、たんこぶ作って帰ってきた日向が言ってたんだからきっと本当なのよ」

提督「マジか」

叢雲「しかも、泣きじゃくっていたわ」

提督「あの、長門に並ぶ筋肉馬鹿でポーカーフェイスのあいつがか」

叢雲「ええ」

大淀『き、緊急入電!!』

提督「な、なんだ!」

大淀『沖ノ島海域に出撃中の第二艦隊が敵と遭遇!』

提督「ま、まさかその敵ってのは……」

大淀『こ、小型漁船に乗ったムッキムキの黒光りした男性です!』

提督「本当に出やがったのか!?」

~沖ノ島海域~

漁師「オラァ! お前ら! まぁた戦ってんのか!?」

夕立「お、おじさん、こんなところに来たら危ないっぽい!」

漁師「じゃかぁしい!! 海ってのは全生命の源で神聖な場所なんだよ! そんなところでましてやお前ら子供みてぇなのがそんな危ねぇもん振り回してんのを放っておけるかってんだ!!」

リ級「アアアァァァァアアアァァァアァ!」

漁師「うるせぇ!! とっとと海に帰れ!! このアホンダラァ!!」バチコーン!

リ級「アァァ……!?」大破

加古「えええ!? 重巡リ級をビンタ一発で!?」

漁師「お前ら全員覚悟しろよ! ただで帰れると思うなよ!!」

古鷹「ぎょ、漁船とは思えない動きでこっちに来るよ!?」

川内「あ、あれ日向が言ってたやつだよきっと!」

夕立「に、逃げるっぽい!!」

チ級「キャオァアアァ!!」

青葉「深海棲艦も逃げ出してます!!」

漁師「誰一人として逃がさねぇぞ、ゴルァ!!」

バチン! バキッ! ドゴォ!

加古「ひぃぃぃいいいい!!」大破

ガンッ! ドカッ! ゴンッ!

チ級「ア……ァア……」大破

~鎮守府~

大淀『き、旗艦夕立大破! 帰投開始しました!』

提督「お、おっさんは!?」

大淀「敵味方両方全員を大破させて個々に説教して帰って行ったそうです……」

提督「な、なんて奴だ……」

叢雲「ただの人間一人がそこまでやるなんて」

大淀『て、提督!』

提督「なんだ!」

大淀『ち、鎮守府に向かって一隻の漁船が物凄い勢いで向かってきます!』

提督「な、なんだって!?」

大淀『どうやら報告にあった男性のようですがいかがしますか!?』

提督「いくら艦娘を大破に追いやったとはいえ、相手は人間だし丁重に迎え入れろ!」

叢雲「ちょ、ちょっとこっち来てみなさいよ! そのおっさんがこっちに向かってくるのがみえるわ!」

提督「なんだと!? ……あいつは……まさか!」

大淀『ど、どうしましょう!?』

提督「さっきのは無しだ! 鎮守府内全域に緊急警報発令しろ! 鎮守府正面海域に艤装展開して全員集合だ!」

叢雲「あ、相手は人間よ!?」

提督「……ああ、確かに人間だが、あいつは……俺の、親父だ」

叢雲「ええええ!?」

~鎮守府正面海域~

漁師「コォルァ! 夕立って子から聞いたぞ! あの子はここの艦娘なんだってなァ!? あんな小さい子に馬鹿やらせてるクズ野郎はどこのどいつだァ!?」

金剛「と、止まりなサーイ! 忠告を受け入れない場合は発砲の許可も下りてるのデース! できればワタシたちもそんなことしたくなんデスヨ!」

漁師「なんだなんだァ!!? 外国かぶれのこんこんちきがァ!! 撃てるもんなら撃ってみやがれ!!」

涼風「あ、あのおっちゃんあたいと気が合いそうだな!」

金剛「こ、こんこんちきって何デスカ?」

涼風「簡単に言やぁ、この馬鹿野郎ってなとこさ!」

比叡「お、お姉さまを馬鹿呼ばわりなんて許せません! 比叡、気合入れて、撃ちます!」ドォォォォン!!

金剛「チョ、比叡!?」

漁師「しゃらくせぇってんだよォ!!!!!!」ドゴォォォ!

霧島「ほ、砲弾を」

榛名「殴って逸らした……!?」

金剛「Oh……私と長門だけの特技だったノニ……」

漁師「オラオラオラァ!」

蒼龍「なら!」

飛龍「私たちが!」

蒼・飛「全機発艦!!」バシュッ! バララララ……

漁師「そんな飛行機に俺の愛船が劣るかァ!!」

伊勢「速度に緩急をつけてる上に操舵テクニックも尋常じゃないよ! ね、日向、あなたを泣かせたのってやっぱりあの人なの?」

日向「ひぃ! もう怒られるのは嫌だ! 私はもうあの男と関わりたくない!」

タッタッタッタッタ

伊勢「ちょ、ちょっとどこ行くの、日向!」

蒼龍「私たちの攻撃が……」

飛龍「まったく当たらない……」

龍驤「やっぱり君らはまだまだ甘いなぁ。なぁ、龍飛」

鳳翔「今は鳳翔ですよ、龍驤さん」

龍驤「ほな、いくで!」ヒュンッ! バララララ……

鳳翔「はい!」バシュッ! バララララ……

漁師「まぁた飛行機かァ? そんなんじゃ俺には――な!? 逃げきれねェ!?」

龍驤「一気に決めるで!」

鳳翔「やるときは、やるのです!」

漁師「もうちょいで陸だ! あと少しだけ耐えてくれ……!」

ドッカーン!

金剛「やったデース!?」

霧島「それはフラ――」

漁師「まだまだぁぁぁぁぁぁああああああ!!」バシャバシャ

金剛「水の上を走ってこっちに向かってきてるデス!?」

天龍・木曽「か、かっこいい……」

漁師「十五メートルまでなら!! 問題ねェ!!!!」バシャバシャ

提督「くそ! 全員居ても足止めできないか」

漁師「ああん!? そこにいるのはァ!! 馬鹿息子じゃねぇかぁぁぁああああああ!!」ダンッ!

龍驤「陸地に着いた瞬間、飛び上がったで!?」

提督「く、くそ親父ぃぃぃぃぃいいいいいいい!!」

漁師「うるっせぇぇぇぇえええええ!!」バキィッ!

天龍「そのままの勢いで提督に殴りかかった!」

提督「ぐはぁ!」

漁師「お前がァ! この鎮守府の提督だとはなァ!」バキッ!

提督「うぐっ、あ、あんたが就職して立派になれって言ったんだろうがッ!」

漁師「誰が女性を戦場に駆り出すクズ人間になれって言った!!!???」バチン!

提督「ふぎゃ、そ、それは仕方なくて……」

漁師「仕方ないもくそもあるかぁ!! 男なら女を守ってナンボだろうがぁ!!」

長門「そこまでにして頂けるだろうか、お父上殿」ガシッ

漁師「んだぁ? この痴女みてぇな恰好した奴は」

長門「ちっ……!?」

漁師「まさかてめぇの趣味じゃねぇだろうなぁ!?」

提督「ち、違う! これが長門型の正装なんだ!」

漁師「本当なのか?」

陸奥「え、ええ」

漁師「そうか、それはすまなか――」

長門「だっ、だだだだ、誰が、ち、ちちちちち、痴女だっ!」ブンッ!

漁師「ふんっ」バッッッッシィッッッッ!

木曽「長門のパンチを受け止めた!?」

漁師「ほう、おめぇなかなかやるみてぇじゃねぇか」ミシミシ

陸奥「な、長門の拳を上から握り潰してる!?」

長門「いたったたたったた!」

陸奥「謝るから手を放してあげて! このままじゃ折れちゃうわ!」

漁師「女性の大事な手を壊すもんかよ」パッ

陸奥「大丈夫!? 長門!!」

長門「いたかった……」グスッ

暁「あの長門が泣いてるわ……」

清霜「清霜はあのおじさんみたいにもなりたい!」

武蔵「そ、そうだな……?」

提督「ところで親父、この鎮守府になんの用だ」

漁師「おう、そうだった! 俺はな、この鎮守府を潰しにきたんだ」

提督「は?」

漁師「まあ、ここだけじゃなくて全ての鎮守府を潰す」

提督「そ、そんなの無理に決まってんだろ!」

漁師「うるせぇ! やってみなきゃわかんねぇだろ!」バキッ!

提督「ぐふぉあ」

漁師「そしたら次は深海棲艦っつったか? あいつらの拠点を根こそぎぶっ潰す! ぶっ潰して俺は海に平和を取り戻すんだよォ!」

暁「それならアタシたちが――」

漁師「ばっかやろう!」

暁「ひっ……」チョロ

漁師「お前らみたいなガキが生意気いってんじゃねぇ! そういう危険なことってぇのは大人がやらなくちゃならねぇんだ! それに今まで見たいな武器のぶっ放し合いじゃ本当の平和なんて訪れる訳ねぇんだ!!」

天龍「じゃ、じゃあ、どうするってんだよ?」

漁師「話し合いだ! それがだめならこの拳に俺の熱い思いを乗っけて全員ぶん殴ってわからせる! [ピーーー]んじゃない、懲らしめるんだ!」

木曽「そんなことができるのか……?」

漁師「俺にはできるっ!!!!!!」

武蔵「なんだこの得体の知れない説得力は……」

漁師「と、いう訳でお前らさっさとその物騒なもんを外しやがれ!!」

一同「は、はい!」

漁師「ほらな、熱い気持ちってのは必ず伝わるんだ」

提督「……ほんとうにやるってんだな? 親父」

漁師「ったりめぇよ」

提督「そうか、なら俺も連れてけ」

漁師「足手まといはいらねぇんだよ、この味噌っかすが」

提督「なっ!?」

漁師「てめぇがいなくなったら、こいつらが途方に暮れちまうだろうが」

提督「……」

漁師「こういう馬鹿なことは俺みたいな大馬鹿野郎に任せとけ」

提督「親父ぃ……」

?「足手まといにならなければ連れて行って貰えるということなのだな?」

提督「日向!」

日向「提督の父上殿の言葉に惚れてしまってな。ただの雷親父だと思っていたのに」

漁師「女子供は――」

日向「頼む、この通りだ」

天龍「日向が土下座するなんてよ……」

漁師「ちっ、仕方ねぇ……勝手にしな」

日向「宜しく頼む」

長門「わ、私も……連れてってくれないか! 私は強くなりたい! 皆を守れるように、あなたを超えるほどに!」

漁師「っくそが、ああ、好きにするといい! ただし、二人とも、自分のケツは自分で拭け! 俺はついてくることだけを許すだけだ!」

日・長「了解した!」

漁師「というわけで、俺は早速この海に平和を取り戻しにいってくる」

提督「ああ、任せたぞ、親父」

『数年後、世界の海には平和が戻り、三人の英雄が誕生しました』

子供「これっておばあちゃんのお話なんだよね?」

おばあさん「ふふ、ビッグセブンの力なんてまだまだあの人の足元にも及ばないよ……」


続きが思いついたら次スレ建てます

さてさて、とりあえず依頼出してきますね

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年02月27日 (土) 20:28:56   ID: M1wXjiG1

このテンポの良さほんとすこ

2 :  SS好きの774さん   2016年02月28日 (日) 06:19:29   ID: _1CQkoQh

勢いw

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