【咲】京太郎「俺が霊界探偵?」みなも「誰かがこう呼ぶラフメイカー」 (207)


・このスレはバトルを中心に色々やる京太郎スレです。

・安価・コンマ要素有。

・設定の拡大解釈、キャラ捏造(超)有。

・ファンタジーっぽいというか、非現実的要素が多め。

・他作品ネタNGな人は注意。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1456497922

初めまして。僕はカピバラのカピーです。
動物界脊索動物門哺乳綱ネズミ目ヤマアラシ亜目カピバラ科カピバラ属カピバラ種です。
学名はHydrochoerus hydrochaerisです。
和名は鬼天竺鼠です。
Wikipedia参照です(主人が言ってました。)
長野県のとある湖近くに建てられた一軒家に住んでいます。
ここは良いところです。
広々とした庭。風に揺られる木々。爽やかな空気。
人間社会特有の油臭さとは無縁のこの空間が、今の僕の世界です。
その世界の住人は僕と主人、そして度々現れるお客さんだけ。
もっと広い世界を見てみたい。そんな悩みとも僕は無縁でした。
新天地を求める冒険心は、現状に満足いかない不満と表裏一体のものであり、優しい環境と優しい主人に囲まれたここにいながら冒険心など芽生える筈もありません。
不満などある筈もありません。
強いて挙げるとするなら-----





カピー「キュキュィ!!キュキュ、キュキュキュキュー!!(早くしてよ!僕はもう我慢の限界なんだ!)」

京太郎・みなも「「うるせぇぇぇぇぇ!!!」」




-----今この場で、温水プールに入れないことくらいカナー?

僕らカピバラは、元々南米を生息地としています。
それゆえ暑さに強い生き物と思われていますが、実は暑さには弱いです。
かといって逆に寒さに強いわけでもなく、むしろ弱いです。
どっちに振れても駄目なデリケートな生き物です。
そんなカピバラが南米よりずっと寒い日本で生活するには、温水プールのようにぬるま湯よりちょっと熱いかな? という程度に体温調節できる水場が必要です。
まぁ僕自身水場遊びが大好きだっていうのもありますけどね(笑)。
ちなみにこうやってビニールに包まれた水場を用意するのは、実は秋に入ってから春に入るまでになります。
暖かくなる春や夏はどうするかというと、もっぱら近くの湖です。
近くというか目と鼻の先なので、もうこの家の一部でもいいでしょう。
暖かい季節はぬるま湯程度の水温になるので、水温調節は必要ありません。
しかし寒い季節になるととても冷たくなってしまうのです。
なので、しばらくはこの湖とは遊んであげられません。
さようなら湖...。また来年まで。

そんなわけで、今主人であるお二人がやっているのはお掃除です。
誤解無きように言っておきますが、僕のフンはあそこにはありません。
確かにカピバラは水場で排便をする習慣がありますが、僕は違います。
最初こそ水場だけでなく庭や家の中でもやらかしましたが、一年で矯正しました。
今ではきっちり指定の場所で出します。躾は行き届いてるカピバラです、僕。
そんな僕ですが、しかし汚れというのはフンだけには限らず、抜け毛や汗など様々あります。
小さく散らばってる程度なら気に留めませんが、溜まると不快になってくる感じです。
なので、プールを使い始めてからは月に一度水を全部抜いてデッキブラシでゴシゴシお掃除します。
使い始めるときも放っておいて自然と出来た汚れを取るためのお掃除をします。
でも待っている間僕は水遊びを我慢してなきゃいけないので、エサを目の前に待てをされてるような気分です。

京太郎「......なんか物欲しそうな目で見てくるんだが」

みなも「私達の物語の大事な大事な始まりをしょーもないカピバラ豆知識で埋めるってどういう了見?」

京太郎「それはよくわかんない」

みなも「大体ここは私を紹介するべきでしょ。
大概の人は『みなも? 誰それ? 咲にそんなキャラいたっけ?』みたいな反応じゃん。咲の回想と全然キャラが違うじゃんってなるじゃん」

京太郎「じゃんじゃんうるせーよ。つーか、お前のキャラとか言い出したらここら一帯とかどうなるんだよ。俺の家とか全く描写ねぇよ。カピーいる以外は何も触れてないよ。
こんな湖の畔に住居構えてる俺なんて、数多ある京太郎スレでも多分ここくらいのもんだろうがよ」

みなも「まぁ二次創作ですし? 描写されてよーがされてまいが作者の好きにしていいものなのだってわけで、そこはいいのだよ。問題は私なのだよ。
学園都市にいようが天空の城にいようが場所はさして重要じゃないからいいけど、そこにいるキャラ、しかも私みたいなダブル主人公の片割れな女主人公にまでなると、意味不明なまんまで進めるのは流石にキツイじゃん。
私が意味不明だったら物語が意味不明だよ。意味不だらけだよ」

京太郎「と言ってもなぁ。お前を説明するにあたってまず何時の話から始めりゃいいかわかんねぇんだけど。お前が生き返ったところから? それともお前が生まれたところから始める?」

みなも「後者は流石にねぇ......。グダグダになるのが目に見えてるし」

紹介が遅れました。
あそこで話し合ってる二人は、片方の男の人が須賀京太郎と言います。
僕がこの家で飼われたのは彼が中学生になる時で、それからずっと一緒に過ごしてきた、僕のご主人さまです。
今では高校生になったそうで、まだまだ垢抜けませんが、初めて会った時よりずっと大人びています。
そしてもう片方の女の人が、一か月前からこの家で暮らし始めたご主人さま二号の、須賀みなもちゃんです。
なんでも、僕がここに来る前に死んだという主人の妹さんだそうですね。
ご主人とは双子だそうですが、正直言って同年代には見えません。
主人が年齢より大人っぽく見える男とするなら、みなもちゃんは年相応の子という感じで、子供っぽかったり大人っぽかったりを行ったり来たりが激しい子です。彼女なりに自分に素直に生きてるみたいですが。

おっと。
死んだとか生き返ったとか妹さんだとかで混乱してますね。
それを説明するには、少々時を遡らないといけません。ですが僕自身、ほとんどご主人から又聞きしただけなので正確とは言えませんが。
あれは、一か月前。
清澄高校というご主人の学校が全国優勝を成し遂げ、夏休みがもうすぐ終わりを迎える頃のことでした---------





京・み「「カピーに全部持ってかれたぁぁぁああああ!!!!」」






謎だけ置いていくスタイル。

そんなわけでプロットと書き溜めと自分と睨み合いながらスレ建てしました。
とにかく最後まで完走したいです

霊界探偵って幽白だっけ?クロスありっぽいけど幽白か―懐かしいけど二度見する気になれない作品だったなあれは

今からちょっと投下します(小声)

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あ、これ夢だな。



『それ』を見た時、最初に思ったのはこうだ。
『それ』もそうだが、『そこ』もそうというか、とにかく夢と確信するのに材料は揃い過ぎた。
なにせ、有り得なさ過ぎる。
和とかは有り得ないことに対して「そんなオカルトありえません」とか言うけど、これはそんな次元じゃなく。
オカルト次元じゃなくて、ファンタジー次元。
能力麻雀バトルじゃなくて、冒険ファンタジーバトルとか、そんな異次元の世界の出来事だ。
簡潔に、見たままの状況を言おう。
俺と『それ』以外は全て白い世界で、大きな翼を背負った白髭の神様っぽい爺さんが、俺の目の前でふわふわ飛んでる。



『いや、神様っぽいっていうか神様だからね儂』



しかも人の心を読んできた。
タチの悪い夢だ。

『まぁ神様と言うても地球担当、お主達人間の基準で言えば一会社の部長あたりに所属する神なわけだが......お主、何を寝転んでおる』

京太郎「なにって、寝るんですよ。夢から覚めるには夢の中で寝るのがいいそうなので」

『人間はわからんの。既に寝て惰眠を貪っとるのに、その夢の中でまで惰眠を貪るとは。余程の睡眠好きか?』

京太郎「働き者の人間はですね。幾ら寝てもどこで寝ても足りないくらい働くんですよ。睡眠に睡眠を重ねて、限られた時間で限りなく身体と心を休めてまた働くんです」

『ふむ。儂等神には疲れという概念が存在せんからの。そもそも睡眠を必要とせん。故にその気持ちはわかってやれん』

京太郎「そうですか。ではお休みなさい」

『話は始まってすらおらんのに寝ようとするでない。というかお主、全く信用する気無いな』

なんだよもう......しつこい夢だな。
こちとらついこの前まで東京遠征で疲れが溜まってるってのに。
この夢の世界の神である俺の邪魔して何になるって言うんだ。

『だから神は儂だって。宇宙全体を統べる全知全能の神様とまではいかんが、地球では一番偉いんだぞ儂』

京太郎「だから人のモノローグを普通の会話文みたいに使わないでください。
大体夢じゃなかったらこんなベタな感じで神様が現れるわけないでしょ。俺が創り出したTHE・神のイメージのまんま出てくるわけないでしょ」

『姿形なんぞの固定概念に囚われとるから、そんな貧困な発想が出てくるのだ。親切にお主のイメージに合わせて姿を変えてきたというのに』

それと、と前置きして自称神は言う。

『ここもお主の創り出した夢などではない』

京太郎「............」

えー......。
いや、えー......。

『夢には近い状態ではあるが、正確には違くての。
睡眠状態のお主の頭に儂がこの空間を生み出して、お主の意識と儂の意識だけをここに呼び出したのだ。
儂自身は意識以外はほとんど存在しないと言っていいが、だからこそこのような業も可能であり、だからこそお主を訪ねてきたもので』

京太郎「ぐー」

『寝るな!!』

京太郎「ZZZ」

『より深く寝るな!!』

京太郎「いや、いいですよもう。そういうの」ムクリ

怒られたので寝転ぶのはやめる。

京太郎「俺の中に神に対してそんな設定があったなんてー、って感じでもう精神的に大分やられたんで、終わりにしましょうよ。俺のセルフ夢いじめはここらでお開きに」

『だから夢じゃないと言うとるのに......。まぁよい。そう思いたければ思うがいい。お主のこの場や儂に対する認識が重要ではないしな』

京太郎「もういいですか? 寝ますよ俺」クルリ

それで終わりにするつもりだった。
そもそもが俺の訳の分からん夢の話。
この自称神だって、俺の空想上の人物に過ぎなくて、神様なわけがなくて。
こんな訳の分からん世界で、訳の分からん話をして、何か実るわけもない。
意地でも寝て、後の話なんざ無視。
そのつもりだった。



『お主』



そう前置きされた。
勿体ぶらずに続けられた。






『蘇ってほしい人がいるだろう』






京太郎「......ッ!」

『真っ先に出てきたのは誰だ?』

無視なんて出来なかった。
無視なんて出来る筈が無かった。
だってそれは、俺の心を抉る言葉だったから。
深く、鋭く、惨く。

『お主を庇った傷が原因で静かに死んだ父親か?
妹を助けて溺れ死んだ母親か?
お主の預かり知らぬところで焼かれ死んだ妹か?』

京太郎「......やめろ」

『お主の周りで、お主に直接関係しとるもので、死んでいったのはお主の家族だけだから、お主ならこの三人の誰かだろうが......』

京太郎「やめろ」

『儂の予想では、兄の自分が守ると決めたのに、その苦しみに気付かぬままこの世を去った妹だと思うのだが、どうだ?』



京太郎「やめろって言ってんだ!!!!!」



『叫んでも、何も変わらぬだろう』

京太郎「っ......」

『お主は、ずっと憎しみを抱いていた筈だ。
お主の家族は、お主と同じで優しさに満ち溢れた家族だった。
お主の家族は、お主と同じで愛に満ち溢れた家族だった。
その優しさゆえに、愛ゆえに、そしてそれに関わらず、お主から家族を奪った『巡り合わせ』を、心の底から憎んでいた』

そして、憎み切ることができなかった。
心の底から憎んでも、心の全てを憎しみで染めることができなかった。
優しさゆえに。
愛ゆえに。

『亡くしたお主の愛する家族と、失ってから得た仲間と出会えた『巡り合わせ』があるゆえに』

京太郎「............」

『人間は、自分より不幸な人はたくさんいると言う』

『大抵の人間は自分が落ち目に合った時、奮い立つために使う言葉だが、お主は違うだろう?
落ち目にありながら、それが自分にどうすることも出来ないことへの怒りを、どこへもぶつけることが出来ないから。
自分を騙すしか無いがゆえに、お主はそう言い聞かせるしかないのだろう』

京太郎「............どうしろって言うんだ」

いつの間に俺は、向かい合って立っているんだろう。
何故こんなどうしようもない話を、見ず知らずの『それ』と話しているんだろう。
傷口は、塞がっていたのに。
中身がどれだけ惨たらしくて修復不可能でも、それは隠せていたのに。
痛い。
曝け出された傷が、痛い。
これが身体に浮かぶ物だったら、俺はどんな醜い死に方をするだろう。

京太郎「どうにかしたくて、どうにかしようとして、どうにかなるもんじゃない。
俺だって昔は、人体蘇生の方法なんてもんを馬鹿みたいに探したさ。馬鹿みたいに色んなこと試したさ。
結局そんな馬鹿げた奇跡なんて見つからないままで---------」

『だからの』




『その馬鹿げた奇跡が起こせるとしたら、どうするのだ?』





京太郎「------------------は?」

『馬鹿げた話だと思うだろう』

それでもよい。
それでもよく考えて、お主の心のままに答えよ。
そう言って。
『それ』は神々しさを纏って、続ける。




『選択の時だ』



『お主の運命は、ここが分水嶺だ』



『儂の問い掛けに、是か否かを唱えよ』



『否と唱えれば、お主はこれまでと変わらない運命を歩むだろう』



『お主の憎んで止まない、愛して止まない、平和な日常を、その身が滅びるまで享受することになるだろう』



『だが是と唱えれば、儂はお主の最も望む願いを一つ叶えよう』



『その代償に、儂はお主をその身が滅びるまで利用しよう』



『この世で最も過酷な使命を背負い、お主は我が剣となるだろう』



『お主が何を選んでも構わぬ』



『お主の選択を、お主の意志だけで導き、お主がそれを全て背負え』



京太郎「............」



『問おう』





『お主は儂に、お主の心に浮かぶ者を、蘇らせることを望むか?』






京太郎「---------俺は」






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チュンチュン チュンチュン

チチチ...



京太郎「............」

京太郎「.........」

京太郎「......」



夢、か。
まぁ、そりゃそうだよな。
本当にあれが現実で、実際に起こる事なら、世の中の常識はひっくり返るってもんだ。
それとも俺が知らない裏の世界ではむしろそれが当たり前だったりするってか?
はは、ないない。

京太郎「だっつーのによー......」ムクリ

......夢の内容をハッキリ覚えてるなんて、気分悪い。
あんな夢、思い出しても辛いだけなのに。
昔の悪夢のような現実が脳裏に蘇るだけで、何も良いことなんかないのに。

京太郎(............蘇る、か)ストン

寝起きの体に鞭打って、ベッドから降りた。
この家とも、随分長い付き合いだ。
俺の付き合いの中では何よりも長い。
生まれた時からずっとだ。

京太郎(もし、あの問い掛けも、それへの答えも、全てが現実だったら......)ガチャ

寝間着姿のまま、部屋を出て階段を降りる。
庭の方でカピーの鳴き声が聞こえないってことは、まだ八時前か。
あいつそれまでぐっすりなくせに、八時になった途端、餌を強請り始めるからなぁ。
オンオフの切り替えが激しすぎるっていうか。

京太郎(......考えても仕方ないだろ。だって、夢なんだから)ガチャ

一階に降りてリビングのドアを開けて、中に入る。

「おはよー。今日も早いね」

京太郎「おはよ。俺より早く起きててよく言うな」

「んにゃ、私は寝てないだけなんだけどね。夜中にこっちに来たから部屋のお片付けとか、荷物の出し入れとか色々あって大変でさー」テキパキ

京太郎「そりゃお疲れさん。でも俺が起きてからやった方が手も貸してやれたし、楽だったろ」

「あのままじゃ寝るところ無かったし、お兄ちゃんもつい最近東京遠征から帰ってきたばっかで疲れてるでしょ? それにこれぐらいはリハビリです。生身の」テキパキ

京太郎「遠慮なんかしなくていいのに」ストン

「愛ゆえ、なのだ」キリ

京太郎「んで、終わったから朝飯まで作ったのか?」

「そうそう。冷蔵庫の中空っぽだったから、いっちょコンビニまで行って冷凍食品あっためただけになったけどさ」ストン

京太郎「そういやちょうど切らしてたな......。また買いに行かないと」

「あ、その時は私も一緒ね。久しぶりの現世だから、色々要り様のあるし」





京太郎「おう。じゃあ、いただきますだな。みなも」

みなも「はい。召し上がれお兄ちゃん」ニコ

京太郎「............」

みなも「?」ニコー

京太郎「..................え?」
















まるっきり同じ、ではないが。
テーブルの対面で微笑む、その笑顔は。
俺の妹、須賀みなものものだった。










>>10
思わせぶりで申し訳ないです。
霊界探偵っていうワードが気に入ってると世界観的にその名前がぴったりかなと思って付けたので、正直全くの別物です。
あっちの霊界探偵に比べて、こっちの霊界探偵は随分優遇されて、特別扱いされてます。
その分リスクも多い仕事なので、正当な報酬かもしれませんが。

遅くまで仕事があって深夜に書いたものですが、深夜テンションって案外馬鹿にならないものだと思いましたまる
次は戦闘チュートリアル前までにはいきたいと思います

スレ始めたばっかに生存報告もなしに一週間以上も空けてしまった......。
すみません。これから投下します



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序章 誕生と再誕




みなも「みたいな?」

京太郎「いや、みたいな? じゃねぇよ」






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まぁ、パニックになるよな。
なにせ死んだはずの妹が目の前に現れたんだからさ。
それも死んだときの姿じゃなくて、順当に生きて順当に成長していたらと想定した姿、つまり俺と同い年くらいの姿だ。
......いや、言いたいことは分かるんだけどさ。
それなら自分の妹かなんて分かるわけないってさ。そりゃ普通わからんよな。
それにも関わらず、俺は目の前にいる美少女。
可愛さと綺麗さをバランス良く兼ね備え、それが嫌味にならないような端正な顔立ち。
俺の黄色がかった髪より大分色素の薄い絹糸のような金髪。
上着を吊り上げる程確かな存在感を放つ胸元。
折れてしまわないか不安になるような細い四肢。
そんな世の男共が一度は夢見るような美少女が、死人の妹だと思ってしまうのは、何故かと言うと。



京太郎(......変わったようで、全然変わってない所もあるんだよな)


見た目の雰囲気は、ガラッと変わった。
ように思うが、実際はやはり順当に成長して大人っぽくなっただけで、面影は重なる。
顔立ちは元から端正で可愛くて、そこに綺麗さが加わっただけだし。
髪は昔より綺麗になったけど、髪色や髪型は変わってないし。
胸元は......まぁ、うちの母親もデカかったし。
細い四肢つっても、元から細かったし、太腿は肉付きが良くなってる(良い意味で)し。
何より、だ。
俺を「お兄ちゃん」と呼ぶ時の、愛情たっぷりの声と、満面の笑顔。
こればっかりは、他には真似出来るものじゃない。
他の何よりも、それは俺にとって、『彼女』の存在証明となるわけで。
俺にとってはその瞬間から『彼女』は『妹』で、『須賀みなも』だったんだ。

で、なんだっけか?
ああ、パニックになるよなって話だったな。
さっきの話なんか落ち着いた今だから言えることだが、そん時はまた別の話だよ。
実際パニックを起こしかけたね。
起こしかかって終わったけど。



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みなも「?」ニコー

京太郎「............え?」





頭が空白になって、一秒。
目の前の現象を認識し始めて、二秒。
認識した事を頭の中で整理し始めて、三秒。
情報が錯綜して、四秒。
混乱した頭で目の前の現象に対して何の脈絡無く答えだけを導き出して、五秒。



京太郎「ーーーーーーーーーーーーっ!!!」



家どころか、庭の湖にまで響き渡る叫び声が。
出る、筈だった。






カピー「キューーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!」





京太郎「あ、ぁ............」

みなも「ありゃ」


出鼻を挫かれた。
庭に面した窓にへばりついたカピーの、遠吠えのような鳴き声に。


みなも「餌の時間かな。お兄ちゃん、カピーの餌ってどこ?」

京太郎「.........」


驚くタイミングを見失った俺は、そのまま流れに流されて朝食前にカピーに餌を与える事になった。



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それで、朝食も食べ終わった後。
ちょっとずつ落ち着いてきた俺がまずやったことは、本人確認だ。
いくら俺の直感が確信していようと、現実を見つめる理性的な部分はそんなんで納得できるわけがない。
そんなわけで、アルバムを引っ繰り返すことにした。
うちの両親は生前親馬鹿なことで近所でも有名で、写真は数えきれない程残ってる。
両親が亡くなってからも、俺達兄妹に写真を撮る両親の習慣が伝染ってしまい、知っているのは俺とみなもだけ、という写真もかなりの数だ。
例えどれだけ見た目を似せようとも、記憶ばかりは真似出来る筈も無い。
公式的な記録はともかく、アルバムならば家族でしか、限定してしまえば俺とみなも以外知り得ない。
「妹を騙り俺の心を惑わす偽物め! その正体、暴いてくれる!」なんて、俺の理性的な部分は意気揚々と臨んだわけだが。



京太郎「---------この写真は?」

みなも「お父さんとお兄ちゃんでお魚さん釣ろうとしてるところだね。お兄ちゃん、一匹も釣れなくてべそかいてたっけ」

京太郎「......この写真は?」

みなも「うわ、なっつかしー。雛祭りの時のだ。この時の私のはしゃぎっぷりったらねぇ」

京太郎「この写真は?」

みなも「咲と照姉だー。あ、これってドーナツの取り合いになってる時だっけ? 結局咲が負けたんだよねぇ、大人げない」

京太郎「......この写真」

みなも「かまくら作って中でおしるこ飲んでる時。私ドアップだね。そういえばこのかまくら、上に雪がドバーッて来て崩れたんだったっけ?」

京太郎「......これ」

みなも「学芸会で演劇。不思議の国のアリスで私がうさぎやったんだよね」

京太郎「こr」

みなも「うーわ。これ私が怖い夢見て泣いてる時じゃん。撮ってたのこんなの」

京太郎「..................」





理性的な部分(本物には勝てなかったよ......)





京太郎(脆ッ!!)


俺の理性的な部分、脆ッ!!
ガラスでももうちょっと手応えあるよ!



京太郎「............」

みなも「納得してくれた?」


彼女は言う。


みなも「気持ちはわかるよ。なにせ、私死んじゃった身だからね。
お兄ちゃんからすれば、私は死んだ妹に成りすましてる偽物だろうとは思う。
お兄ちゃんからすれば、私は夢に出てくる思い出なのかもしれないとは思う。
でも、本物だよ?
正真正銘、お兄ちゃんの妹で、この家の娘だった須賀みなもだよ?
偽物でも夢でもない、本物で現実。
それを、どうか信じてほしい」


のだ、と締める。
その瞳は不安ではなく、心配で揺れていた。
信じてもらえないかという不安ではなく、俺が受け入れられずに、俺が後悔するようなことを口走ってしまうんじゃないかという心配に。



京太郎(......こいつは)


昔からだ。
昔から、こいつはこんな風に度々「なのだ」とか「のだ」とか言って言葉を締める。
昔から、家族や友達には優しい。
昔から、自分じゃなくて俺のことが最優先だった。


京太郎「......わかったよ」


信じてほしい、なんて。
こんなの、どう疑えっていうんだ。


京太郎「お前は、俺の妹で、この家の娘だった須賀みなもだ。
俺はそれを信じる」

みなも「......お兄ちゃ------」







京太郎「なんて言うかボケェェェェェェェ!!!!」

みなも「えええええええええええ!!!???」









みなも「この流れでェェェ!? 今かんっぜんに受け入れる流れだっだよね!? 今の空気ブレイクしていくぅ!?」

京太郎「やかましいわぁ!! 直感も理性的な部分も認めようと俺の常識というプライドが決して認めはしねェェェ!!!
まずお前! なんで死んだときじゃなくて普通に成長した姿なんだよ!?」

みなも「あー、そのへんの説明してなかったね。いやね、私も死んでから知ったんだけど。
人間って死んで魂だけになった後も死界。あ、死んだ後の世界ね? でも生きてた時の姿になってて、生きてた頃と合わせて百歳になるまで人間の姿で成長するんだって。
で、百歳になったら生まれ変わって生界で生きるの。これは今この世界のことだよ? ちなみに生きてる間に百歳を超えた人は、閻魔様の下で働く権利も持てるのだ」

京太郎「体! 新たに生命体創り出すなんて出来るわけないだろ!!」

みなも「うんにゃ。科学でも人体を創り出すだけなら出来るらしいよ。
問題はそこに魂を宿らせるかどうかになるんだけど、それさえ出来ればね。私の場合は閻魔様の超能力的なので体を用意してもらったんだけどさ。
あ、今の姿は私の魂の姿に合わせて作ってもらったんだ」

京太郎「閻魔様って何!? 実在すんの!?」

みなも「創作上のものって言われてるけど、閻魔様に関してはガチだよ。
多分ずっと前に私みたいに生き返った人がぼかしながら伝えたんだろーね」

京太郎「足! お前昔怪我して動かなくなってたろ!」

みなも「体は昔のじゃなくて新しく創り出したものだからね。死んでる間のリハビリは大変だったよ」

京太郎「そ、そもそも人が生き返るなんてあるわけねぇだろ!!」

みなも「それがあるんだよねー。大昔から秘密裏に」

京太郎「~~~~~~~~~~ッ!!!」

駄目だ。
挙げられるいちゃもんが悉く潰されていく。
これが俺に対するドッキリの類ならアルバムがどんな場面なのかなんて即座に答えられる筈が無いし、設定もこんなポンポン出てくるわけない。
例えるなら、平面の世界だと思っていた地球が球体の世界で、地球の外にも星があると初めて教えられたような時みたいな衝撃だ。
いや、それも正しくは無いだろう。
まだまだ子供とはいえ常識、即ち一般的な見解を確かに判断できる歳になって、その常識が丸ごと引っ繰り返されることなんて、予想できるはずもない。
人体蘇生。
人類の、俺の夢であり、起こり得ない奇跡。
それが、こうもあっさり?
それも大昔から?


みなも「私みたいに元の体が丸ごと焼けちゃって使い物にならなくなるのはレアでね。大抵の人は火葬されたりで体が死滅する前、というか死んだことが知れ渡る前にちょちょいと手を加えて生き返るらしいよ。
ま、レアなだけで前例がないわけじゃないから、閻魔様も手慣れたもの------」

京太郎「待て。今の俺にこれ以上新情報を追加するな」


もう常識というプライドまでグラグラだ。
歯医者行かなくても抜けそう。



京太郎(うあー......)


信じたい気持ちは、勿論ある。
信じて、これが現実で、それを受け入れる事が出来たなら、俺にとってこれ程幸せなことは無い。
同時に、信じたくない気持ちもある。
信じて、これが夢で、受け入れてもそれが幻なら、俺はまた暗く沈むだけだ。


京太郎(......第三者)


そうだ、第三者。
俺の気持ちも、目の前にいる彼女も、客観的に見れる人がいれば---------



ピンポーン



京太郎「あ?」

みなも「うん?」


家のチャイム?
こんな朝っぱらから?



京太郎「......ちょっと出てくる」スッ

みなも「ん、行ってらっしゃい」


誰にせよ、この場のクールダウンになるなら良いことだ。
知り合いならちょっとこの場についてもらって第三者視点になってもらうのもいいだろう。
いや。
でも咲だったら、帰ってもらうべきか?
可能性は低いけど、照さんでも同じことだ。
二人には第三者なんて無理だろうし--------


京太郎「はーい」ガチャ


果たして、扉の先にいたのは。





ハギヨシ「おはようございます、京太郎君」

京太郎「......ハギヨシさん?」







京太郎「どうしたんですか? こんな所に」

ハギヨシ「いえ、少々ご用向きがありまして。ご迷惑でしたか?」

京太郎「いや、そんなことは」


意外と言えば意外だ。
東京ではバッタリ会ったりしたが、この人は基本的に龍門渕の人とセットでいる人だから、こうして一人でいるのは珍しい。
それに加えて俺の家を訪ねてくるなんて、これが初めてだ。
友達(のつもり)だが、お互い自分の家に招いたことなんかない。


ハギヨシ「上がらせて頂いてよいでしょうか」

京太郎「どうぞどうぞ。そっちのお屋敷程きれいじゃないですけど」スッ

ハギヨシ「いえいえ。これ程であれば十分ですよ」スイッ


玄関を通り、ハギヨシさんを連れてリビングへ続く廊下を歩く。



京太郎「あー、その」

ハギヨシ「? どうしました?」

京太郎「実はですね。ハギヨシさんにちょっと相談事というか、協力してほしいことがありまして」

ハギヨシ「構いませんが、何をすれば?」

京太郎「俺もちょっと整理しきれないんで、実物を見て話し合ってというか......」

ハギヨシ「ふむ」


こればっかりは俺の口から言っても信憑性も何も無い。
友達の家に遊びに行ったら、その友達から「死んだ妹が生き返ったらしいんだけど、どう思う?」なんて聞かれたら、俺ならまず病院に連れていく。精神科の。


京太郎「ハギヨシさんから忌憚ない意見さえもらえればって感じで。お願いします」ガチャ


リビングのドアを開けた。






みなも「あ、ハギヨシさん」

ハギヨシ「おや。もうこちらに来ていたのですか」

京太郎「......え?」







みなも「いやー。閻魔様も気ぃつかってくれたのか、生き返らせる場所がそこの庭だったからねー。合鍵も傍にあったし」


え?


ハギヨシ「ああ、そうすると京太郎君の相談と言うのは、貴女の事なんですね」


え?


みなも「そうそう。お兄ちゃん、私が本物なの信じきれないっぽくてさ。どうしたらいいかなーって停滞してたところで」

ハギヨシ「常識を信じられないなら、非常識を見せつけるしかないのではないでしょうか?」

みなも「あ、そっか。そうなると、『あそこ』かな?」

ハギヨシ「彼なら既に『入界許可』も取れているでしょうし、問題ないでしょう」

京太郎「ちょ、ちょっと待って」


制止の声を掛ける。
このまま時が止まればいいのに。
俺が受け入れるために。
だが、無情にも時は止まらない。

京太郎「とりあえず紹介するぞ。この人は、俺の友達で龍門渕っていうところの執事をやってる、萩原ハギヨシさんだ」

ハギヨシ「ええ」

みなも「じゃ、私もご紹介」








みなも「私の師匠で、日本最強の悪魔、萩原ハギヨシさんなのだ」










京太郎「」


え?
師匠?
悪魔?
日本最強?
え?


京太郎「    」

ハギヨシ「言葉を失ってるようですね」スッ


ハギヨシさんは、懐から何かを取り出す。
何か、というか、見たこともない模様のミサンガのようだった。
それを、リビングのドアノブに掛ける。


ハギヨシ「ですが、言ったでしょう」バタン ガチャ


ドアを閉め、再び開けると。


ハギヨシ「常識を信じられないなら、非常識を見せつけるしかないと」


そこには、見たことのない世界が広がっていた。

シリアスでいようと思ったけど、うちの京ちゃんみなもちゃんはこういう子だからなーって考えてたらこうなった。
ハギヨシさんが突然インしたりで情報過多のような気もしますが、大体こんな感じで進みます。

今回はここまでです。
次には戦闘チュートリアル入れようと思いますが、戦闘ルールがちょい複雑なので、日を改めてルールだけ載せるか、チュートリアルを追いながらルールを小出しにしようか悩んでます。
意見があればお願いします

BUMPが嫌いなの?

>>55
いえ、大好きですよBUMP
ただ、こういう良い台詞などをネタっぽく言ったりするのがみなもちゃんの主な芸風であり、それをスレタイにちょっとだけ出しただけなので、あまり深く捉えないのが良いです

戦闘についてですが、結局チュートリアルに沿いながらルール説明することにしました
仕事の関係でまた日が空きましたが、明日22時頃に始めます

こんばんは。
始めていきます。




霊界。



生界、死界、霊界の三つある世界の中で、唯一生者と死者が同時にそのままの姿で存在できる世界であり、神の創り出した奇跡の世界として死界の中には『神界』と呼ぶ者もいる。
足を踏みしめる大地、見上げる空、地平線のどこまでもがオーロラに包まれた、神秘と呼ぶにふさわしき世界だ。
だが、それ以外は何もない。
住人は勿論のこと、動物、植物、有機物、無機物、どれもない。およそあると言えるものは、いつでも新鮮に保たれている空気だけである。
最初にここを霊界と呼んだ者は今となっては不明だが、死者が死者であるまま生者に見える存在を『霊』と呼ぶことから来ていると言われている。



ハギヨシ「勿論、誰でも入れるわけではありません」


そして、その霊界へと足を踏み入れる生者が三人。
須賀京太郎、須賀みなも、萩原ハギヨシである。


ハギヨシ「死界において最高位の存在である閻魔大王様から『入界許可』を頂く必要がありまして。
悪魔様に魂を売り、願いを叶え、閻魔様により自らも悪魔とされた生者の中でも、閻魔様に一大国家と認められた国の中で最強となった悪魔。そこまでに至って初めてこの世界に入る権利を頂けるのです。
死者の方は、その悪魔に出会うことを求められた方でしか入ることを許されません。
しかし唯一の例外として、閻魔様よりも上に位置する存在である『神様』によって選ばれた者も、この世界に足を踏み入れることが出来るのです」

京太郎「」ポケー

みなも「ハギ匠さん。お兄ちゃんがキャパオーバーして瞳に生気を宿してないです」

ハギヨシ「ふむ。事ここに至れば最早信じるしかないでしょうが、それはそれで情報過多で混乱しますか。では、少し休憩としましょう」




------------------------------------------



小一時間後。



------------------------------------------





京太郎「要するに」


復活した。
視界に広がる現実を受け入れて、紛うことなく復活した。
抓った頬も打ち付けた頭もズキズキ痛むが、逆にそれが俺にこれが夢ではないことを教えてくれる。
有り得ない、なんてことを考えたのは、夏に何万回もあったし、結局それもただの運なんて言えるものじゃなかった。
結局、そういうものなんだと受け入れることになった。
今回もそれと同じで、もうそういうものなんだと受け入れることにした。
夏の時よりも有り得なさに拍車がかかってるが、思いつく儀式は全て通過した以上、どうすることも出来ない。
というか、これ以上やるのはうちの妹に断固止められた。


京太郎「俺もみなもも、その神様に選ばれた存在で、ハギヨシさんはみなもが死んでる間にこの霊界でお世話になった人だと」

ハギヨシ「はい」

みなも「なのだ」


オーロラに包まれた世界、というかなんだろうこの霊界。神殿がない精神と時の部屋ってのがしっくり来る。
こんな世界が実在してるなんて信じられないが、リビングのドアの向こうをいきなりここに変えられた以上、現実もへったくれもない。
有り得ないなんてことは有り得ない、ってやつか。
すぐそこにぽつんと扉だけあるが、そこも一度閉じてまた開いたらうちのリビングだった。
なんでもドアノブに掛けられたミサンガが霊界に繋がるアイテムらしいが、詳細は不明。


京太郎「.........」

神様に選ばれた。
......才能に満ち溢れた人間によく言われる言葉だが、生憎俺はどこにでもいる男子高校生。
そりゃ、中学じゃハンドボールやってて、部内でもエースクラスだと持ち上げられたこともあるけれど。
それも今じゃただの麻雀初心者だし。
そもそも全国行ったわけでもないし。
みなもにしたって、足を怪我する前は水泳教室で泳ぎが速いことで人気だったけど、それより速い人がいなかったわけでもない。
いや、それ以前に。
神様に選ばれた、なんて出来事。
そんなの、思い当たる節は------




『選択の時だ』



『お主の運命は、ここが分水嶺だ』



『儂の問い掛けに、是か否かを唱えよ』



『否と唱えれば、お主はこれまでと変わらない運命を歩むだろう』



『お主の憎んで止まない、愛して止まない、平和な日常を、その身が滅びるまで享受することになるだろう』



『だが是と唱えれば、儂はお主の最も望む願いを一つ叶えよう』



『その代償に、儂はお主をその身が滅びるまで利用しよう』



『この世で最も過酷な使命を背負い、お主は我が剣となるだろう』



『お主が何を選んでも構わぬ』



『お主の選択を、お主の意志だけで導き、お主がそれを全て背負え』




京太郎「............」


-------あれしか、ねぇよな。




京太郎「『この世で最も過酷な使命を背負い、お主は我が剣となるだろう』」

みなも「............」

京太郎「多分、神様が俺に言った言葉だ」


あの時の言葉は、今も耳に、頭に残っている。
まるで、忘れることなど許さぬように。
俺ではなく、それこそ神が刻み込むように。


京太郎「代償に願いを叶えるとも言って、それも叶った。俺の目の前に、本物の妹がいるんだから。
じゃあ、使命ってのは?」


最も過酷な、俺の使命。


京太郎「神様は、俺に何をさせようって言うんですか? ハギヨシさん」

ハギヨシ「それは、口だけでは説明出来ません」

京太郎「? 口だけではって------」





ハギヨシ「貴方が霊界探偵になった事を実感して頂かなくては」





言葉と同時に。
眼前に靴底が迫っていた。







京太郎「っ!」ヒュッ


反射で体が動く。
腕を挟む隙間も無かったその足を、上体を後ろに反らして躱す。
地面に落ちる筈の頭は、またも反射で手がその過程を止め、その時足は既に浮いていた。
いわばブリッジの体勢になる前に、足が跳んだのだ。
地面に手をつき、後方へと回る体が、再び足を地につける。
間髪入れずに、またも後ろへ。
回らずに、3歩半をそのまま跳んだ。


京太郎「は......な?」スタッ


計4歩分の距離が空いたところに、右足を水平より高く突き出したハギヨシさんの姿。
おかしい。
ハギヨシさんがいきなり足刀蹴りを仕掛けてきたのもおかしいが。
何より、俺の反応。
助走付きでなら爆転も出来ないことは無いが、あんないきなりの攻撃に対しての今のアクロバティックな回避。
しかも、反射で動いたのを他人事みたいに解説するような思考、まさか。
余裕だった?
今ので?


ハギヨシ「以前までの貴方なら、躱せなかった」




ハギヨシ「これでも日本最強と呼ばれた私です。本気ではありません。
しかし、少なくとも一男子高校生に躱せるほど手加減したわけでもありません」スッ


突き出した足を下すハギヨシさん。


ハギヨシ「そのあたりの匙加減をまだ見極められはしないでしょうが、自分の対処の仕方でわかったでしょう?」


そして、今までのような直立体勢を解く。
構えに変わる。
戦いの意志を示す、戦闘態勢に。


ハギヨシ「貴方の体が、霊界探偵として戦うために変質していることに」

京太郎「俺が、霊界探偵?」

みなも「私はこっちで見てるよ」


俺達のちょうど真ん中あたりの距離で、対角線から大分離れた場所に座るみなも。


みなも「ハギ匠さん、見た目に似合わずスパルタだから気を付けてねー」

ハギヨシ「スパルタではありません」


足に力を込めた。
俺はそれを、冷静に見ていた。


ハギヨシ「実戦形式です」

京太郎「!」


今更ですけど。
......見てる人、いますか?

いるみたいですね(人いなくて進まなくなるとかなくてよかった...)
進めます

--------------------



みなも「それじゃ、まずは戦闘ステージから見ていこっか」

ステージ
霊界


前3(ハギヨシ(訓練))



みなも「次にステータス」


味方


須賀京太郎
Lv 1
経験値 10
次のLvまで 23

ヒートゲージ 0 /100

基礎
体力 630
攻撃 113
防御 107
術攻 96
術防 102
速度 51

力技倍率 1
速技倍率 1
反技倍率 1


力技

キック
倍率 1
範囲 3×2

速技

パンチ
倍率 1
範囲 1×1

反技

投げ
倍率 1
範囲 移動距離分

極・力技

スカイハイキック
倍率 3
範囲 1×5


みなも「これが、お兄ちゃんのステータス」





ハギヨシ(訓練)
Lv 1
体力 500
攻撃 100
防御 100
術攻 100
術防 100
速度 50

力技倍率 1
速技倍率 1
反技倍率 1


みなも「これが、ハギヨシさんのステータスね」

みなも「敵側のステータスって最初からわかるものじゃないけど、今回はチュートリアル特別ってことで」



みなも「戦闘の流れに沿って、ステータスについても説明してくよ」


戦闘ルール


・速度の高い順でターンを決定。
 ・速度が最も高い相手の2倍以上の速度を持ったキャラがいる場合、1ターン中にその倍数に応じた回数行動出来る。(逆もあり)


みなも「で、お兄ちゃんは速度51で、手加減してるハギヨシさんは速度50だから」


ターン
須賀京太郎
ハギヨシ(訓練)


みなも「こうなるわけだね」


・味方のターン時、行動を攻撃・回復・アイテム・移動・特殊行動・交代・逃走の中から選択。(一部行動を使えないキャラもいる。)


みなも「回復・アイテム・特殊行動・交代・逃走はまだ使えないから、まだ覚えてなくてもいいよ」

みなも「そうすると出来るのは攻撃・移動の二つになるんだけど、まずは攻撃から見ていくね」


 ・攻撃コマンドを選んだ場合、習得している術技とターゲットを選択。

  ・敵の反撃は>>1のコンマで決定。どのコンマで何が出るかは明示しない。


みなも「攻撃を仕掛けたら敵もそれに合わせて反撃してくるってことだね。
とりあえず、ハギヨシさんはパンチをするから、お兄ちゃんはキックで攻撃しよう」



味方ターン

直下
1.攻撃(技名、ターゲット)
2.回復(技名)
3.アイテム(使用アイテム)
4.移動(横、縦)
5.特殊行動(何をする?)
6.交代(誰と?)
7.逃走


みなも「これで安価を取るけど、ここでは自動的に1、キック、ハギヨシさんを選んだことにします」



  ・選択された技でバトル。威力が高い方がダメージを加えられる。同じ値なら相殺として、双方ノーダメージ。
   ・術技の範囲内にターゲットが入らない場合は、バトルに勝利しても空振りとして扱われ、双方ノーダメージとなる。


みなも「威力っていうのがちょっと複雑でね」


     威力について
   ・技なら攻撃、術なら術攻のステータスで威力が変わるが、術技同士の相性、術技そのものの倍率、キャラの技系統の倍率によっても変わる。

     技について
   ・技の系統の相性によって威力が変わる。
    ・力技は速技に強い。
    ・速技は反技に強い(速技のみ、移動と技を同時に行える)。
    ・反技は力技に強い。

   ・相性勝ちで二倍。負けで相手が二倍。相子ならばその系統によって結果が変わる。
    ・力技なら威力が高い方が差分のダメージを相手に与える。
    ・速技なら速度の値を加えて再計算。高い方がダメージを与える。同じ値ならパリングとして双方ダメージなし。
    ・反技なら見合わせにより双方ダメージなし。


みなも「威力の計算式は、攻撃力×技倍率×キャラの技系統の倍率×相性結果って感じで覚えといて」

みなも「力技をグー、速技をチョキ、反技をパーって覚えてもいいけど、倍以上に強いチョキにはグーも勝てないっていう考え方になるから」



前3(ハギヨシ(訓練))


みなも「これは、今行動してる味方。お兄ちゃんと、敵であるハギヨシさんの距離を表してるの」

みなも「二人とも今回は肉弾戦だからほとんどの攻撃が間合いを詰めないと空振りになるけど、今回はハギヨシさん側から近寄ると同時にパンチしてくるから、そのままバトル」


バトル!

京太郎
キック

ハギヨシ
パンチ


敵に141ダメージ!



みなも「威力と受けた側の防御力を照らし合わせるから、威力イコールダメージってわけじゃないけど、大体こんな感じね」



 ・移動コマンドで、その場から移動する。
  ・縦と横の一度の総移動距離は、速度の十分の一の値(少数切り捨て)。


みなも「書き方は、4(移動でもよし)、右(左)と数字、前(後ろ)と数字」

みなも「この場合、お兄ちゃんもハギヨシさんも総移動距離は5だね。横移動と縦移動合わせて5までになるよ」

みなも「横か縦に移動しない場合は、移動数字のところに0って書いてね」

みなも「あと技の範囲だけど、1×5だったら横に1、縦に5の範囲で攻撃が届くってことになるから」

敵ターン

直下
1.反撃(技名)
2.回避(系統選択)
3.防御


みなも「次に、敵ターンでやることね」

みなも「どれも敵ターンで攻撃される人だけになるけど、ターゲットを決められない以外は攻撃と反撃はおんなじだと思っていいよ」


・回避コマンドで、敵の攻撃を回避。
  ・敵の攻撃の系統が力技か速技かを選択し、それが合っていればノーダメージで回避。間違っていればそのまま受ける。
  ・反技だった場合は見合わせにより何もなし。
  ・系統が存在しない究極技や術は回避不可能。


みなも「相手のどの技がどのコンマで出るかを見切ることが出来れば、ノダメで戦闘を終わらせる、なんてのも可能かもね」


・防御コマンドで、敵の攻撃によるダメージを1/10に軽減。全キャラ共通。


みなも「相手の手が読めない内は、防御で耐えるのも一つの戦略だよ」


・体力が0になれば戦闘不能。
 ・敵全員を戦闘不能にして勝利。リザルトに移る。
 ・戦闘に出てるメンバー全員が戦闘不能になればゲームオーバー。


みなも「ゲームオーバーってあるけど、戦闘リトライになるだけだからあんま気負わなくていいよ」

みなも「今は使えないコマンドや、術については使えるようになってから説明するね」

みなも「じゃ、今までの事を踏まえて、ハギヨシさんを倒してみよー」オー

みなも「あ、ごめん。説明忘れ」


極・力技

スカイハイキック
倍率 3
範囲 1×5



みなも「この極ってついた技だけど、まだ使えない技なの」


   ・ヒートゲージが一定以上溜まっていると、極技が使用可能。
    ・溜める方法は基本的に、攻撃を加えること。
    ・アイテムやキャラ特有の溜め方もある。
    ・逆に攻撃を受けたり、敵の特殊な行動や技によって下げられる。


みなも「だから、今使える技はキック、パンチ、投げの三つになるね」

みなも「それじゃ、仕切り直しー」


ターン
須賀京太郎
ハギヨシ(訓練)


ステージ
霊界


前3(ハギヨシ(訓練))



味方


須賀京太郎
Lv 1
経験値 10
次のLvまで 23

ヒートゲージ 0 /100

基礎
体力 630
攻撃 113
防御 107
術攻 96
術防 102
速度 51

力技倍率 1
速技倍率 1
反技倍率 1



力技

キック
倍率 1
範囲 3×2

速技

パンチ
倍率 1
範囲 1×1

反技

投げ
倍率 1
範囲 移動距離分

極・力技

スカイハイキック
倍率 3
範囲 1×5




ハギヨシ(訓練)
Lv 1
体力 500
攻撃 100
防御 100
術攻 100
術防 100
速度 50

力技倍率 1
速技倍率 1
反技倍率 1




味方ターン

直下
1.攻撃(技名、ターゲット)
2.回復(技名、ターゲット)
3.アイテム(使用アイテム)
4.移動(横、縦)
5.特殊行動(何をする?)
6.交代(誰と?)
7.逃走

4縦

>>85
紛らわしかったですね。

4、0、前3

前への3移動を実際に書くとこうです

安価下でもう一度


味方ターン

直下
1.攻撃(技名、ターゲット)
2.回復(技名、ターゲット)
3.アイテム(使用アイテム)
4.移動(横、縦)
5.特殊行動(何をする?)
6.交代(誰と?)
7.逃走

須賀京太郎が前へ3移動した


ステージ
霊界


前0(ハギヨシ(訓練))


ハギヨシが攻撃を仕掛けてきた!


敵ターン

直下
1.反撃(技名)
2.回避(系統選択)
3.防御

バトル!

京太郎
キック

ハギヨシ
パンチ


敵に141ダメージ!

ターン
須賀京太郎
ハギヨシ(訓練)

ステージ
霊界


前0(ハギヨシ(訓練))



味方


須賀京太郎
Lv 1
経験値 10
次のLvまで 23

ヒートゲージ 10 /100

基礎
体力 630
攻撃 113
防御 107
術攻 96
術防 102
速度 51

力技倍率 1
速技倍率 1
反技倍率 1


力技

キック
倍率 1
範囲 3×2

速技

パンチ
倍率 1
範囲 1×1

反技

投げ
倍率 1
範囲 移動距離分

極・力技

スカイハイキック
倍率 3
範囲 1×5



ハギヨシ(訓練)
Lv 1
体力 359
攻撃 100
防御 100
術攻 100
術防 100
速度 50

力技倍率 1
速技倍率  1
反技倍率  1


味方ターン

直下
1.攻撃(技名、ターゲット)
2.回復(技名、ターゲット)
3.アイテム(使用アイテム)
4.移動(横、縦)
5.特殊行動(何をする?)
6.交代(誰と?)
7.逃走

バトル!

京太郎
パンチ

ハギヨシ
投げ


敵に141ダメージ!

ハギヨシ(訓練)
Lv 1
体力 218


ハギヨシが攻撃を仕掛けてきた!


敵ターン

直下
1.反撃(技名)
2.回避(系統選択)
3.防御

スマホからすみません。急にパソコンの調子がおかしくなったので、続きは明日にします
分かりにくいところや改善点などあればどうか遠慮無くお願いします

再開しますが、いますか?

前回のを見て言いますが、連続で安価を取っても判定無しにはしないつもりですので、気にせず取っていてください

では、前回の続きから始めます

バトル!

京太郎
防御

ハギヨシ
投げ

双方見合わせにより、ノーダメージ

ターン
須賀京太郎
ハギヨシ(訓練)

ステージ
霊界


前0(ハギヨシ(訓練))



味方


須賀京太郎
Lv 1
経験値 10
次のLvまで 23

ヒートゲージ 20 /100

基礎
体力 630
攻撃 113
防御 107
術攻 96
術防 102
速度 51

力技倍率 1
速技倍率 1
反技倍率 1


力技

キック
倍率 1
範囲 3×2

速技

パンチ
倍率 1
範囲 1×1

反技

投げ
倍率 1
範囲 移動距離分

極・力技

スカイハイキック
倍率 3
範囲 1×5

ハギヨシ(訓練)
Lv 1
体力 218
攻撃 100
防御 100
術攻 100
術防 100
速度 50

力技倍率 1
速技倍率 1
反技倍率 1


味方ターン

直下
1.攻撃(技名、ターゲット)
2.回復(技名、ターゲット)
3.アイテム(使用アイテム)
4.移動(横、縦)
5.特殊行動(何をする?)
6.交代(誰と?)
7.逃走

バトル!

京太郎
パンチ

ハギヨシ
回避(力)

敵に26ダメージ!

ハギヨシ(訓練)
Lv 1
体力 192


ハギヨシが攻撃を仕掛けてきた!


敵ターン

直下
1.反撃(技名)
2.回避(系統選択)
3.防御

バトル!

京太郎
防御

ハギヨシ
投げ

双方見合わせにより、ノーダメージ

ターン
須賀京太郎
ハギヨシ(訓練)

ステージ
霊界


前0(ハギヨシ(訓練))



味方


須賀京太郎
Lv 1
経験値 10
次のLvまで 23

ヒートゲージ 30 /100

基礎
体力 630
攻撃 113
防御 107
術攻 96
術防 102
速度 51

力技倍率 1
速技倍率 1
反技倍率 1


力技

キック
倍率 1
範囲 3×2

速技

パンチ
倍率 1
範囲 1×1

反技

投げ
倍率 1
範囲 移動距離分

極・力技

スカイハイキック
倍率 3
範囲 1×5

ハギヨシ(訓練)
Lv 1
体力 192
攻撃 100
防御 100
術攻 100
術防 100
速度 50

力技倍率  1
速技倍率  1
反技倍率  1


味方ターン

直下
1.攻撃(技名、ターゲット)
2.回復(技名、ターゲット)
3.アイテム(使用アイテム)
4.移動(横、縦)
5.特殊行動(何をする?)
6.交代(誰と?)
7.逃走

バトル!

京太郎
投げ

ハギヨシ
回避(力)

双方見合わせにより、ノーダメージ

敵ターン

直下
1.反撃(技名)
2.回避(系統選択)
3.防御

バトル!

京太郎
防御

ハギヨシ
回避(力)

双方見合わせにより、ノーダメージ

ターン
須賀京太郎
ハギヨシ(訓練)


ステージ
霊界


前0(ハギヨシ(訓練))


味方ターン

直下
1.攻撃(技名、ターゲット)
2.回復(技名、ターゲット)
3.アイテム(使用アイテム)
4.移動(横、縦)
5.特殊行動(何をする?)
6.交代(誰と?)
7.逃走

1 タックル ハギヨシ

>>119
タックル...?



バトル!

京太郎
キック

ハギヨシ
パンチ

敵に141ダメージ!

須賀京太郎
Lv 1
経験値 10
次のLvまで 23

ヒートゲージ 40 /100


ハギヨシ(訓練)
Lv 1
体力 51


敵ターン

直下
1.反撃(技名)
2.回避(系統選択)
3.防御

バトル!

京太郎
パンチ

ハギヨシ
パンチ

敵に77ダメージ!


ハギヨシに勝利!


須賀京太郎
Lv 1
経験値 27
次のLvまで 6

ヒートゲージ 0 /100

基礎
体力 630
攻撃 113
防御 107
術攻 96
術防 102
速度 51

力技倍率 1
速技倍率 1
反技倍率 1

今日はここまでにします
うーん、組んだプログラムが思ったより上手く働かない......
ちょっと次の戦闘までに直しておきますね
次の書き溜めが出来たら、投下します

生存報告
と共に、しばらくの間旅行に出るので投下はしばらく先になります
今しばらくお待ちください。旅行が終われば投下できるようにします

お久しぶりです(平伏)
ちょこっとだけ投下です



ハギヨシ「上々、ですね」スッ


拳を下ろして構えを解くハギヨシさん。


ハギヨシ「初めてでここまで動けるとは思いませんでしたよ、京太郎君」

みなも「すっごーい! ノダメでハギヨシさんと闘い切るなんて! 私なんか最初ボロボロだったのに!」

京太郎「ちょ、タンマ......」ゼェ ゼェ


あんだけ動いて、あんだけ攻撃受けて、なんでそんな余裕なんだよ......?
終始攻勢だった俺の方がバテバテってどういうこと......?


京太郎(ハギヨシさんが息切らしてるとことか、全然想像つかないけどさ.....)ゼェ ゼェ


それにしてもこの差は理不尽じゃないかって、俺思うんです。
いや、俺もね。こんな髪だから昔から色々絡まれることは多かったし、自慢にならないけど喧嘩慣れはしてるんですよ。
加えて正体不明の体のブーストもあって、今までとは別次元の動きが出来るようになっていたさ。
拳も蹴りも手加減なんて出来る余裕も無いから全力でやった。
それなのに、この涼しい顔だ。
手応えの無さ女子達と打つ麻雀の如し。
色んな意味で笑えない。

ハギヨシ「思い知りましたか?」

京太郎「............」ゼェ  ゼェ

ハギヨシ「あなたの背負った使命とは、こういうことですよ」

京太郎「......闘う、ことが、ですか?」ゼェ  フゥ

ハギヨシ「闘うことではありません。救うことです」

京太郎「......?」フゥ   フゥ

ハギヨシ「ただし」


闘うことにより命を危険に晒し続ける。命懸けの救済です。





-----------------------



みなも「霊界探偵っていうのは、世界に一人しかいない、代替わりの存在なの」


あの後、俺達は再びリビングへと戻っていた。


みなも「何時の時代からかは知らないんだけど、大昔から一人だけ神様に選ばれた人間が、その人が生き返ってほしいと望む人を生き返らせる代わりに、その人は生涯を生き返らせた人と一緒に霊界探偵として生きることになるの。
霊界探偵は神の力を、生き返った人は悪魔の力を得てね」

京太郎「その悪魔ってのがよくわかんないんだが......悪魔って神の敵じゃないのか?」

みなも「悪ってつくからそういうイメージあるけど、そんなことはないよ。神様相手に喧嘩売ろうなんて、自分が立ってる星を倒すよりずっとずっと無謀だし」

ハギヨシ「神は見返りを求めない代わりに、与えた以上のものは与えない。
悪魔は何かを捧げなければ何も与えはしませんが、捧げたものに見合ったものは返す。
それにどれだけ有難みを感じるかは人それぞれでしょうが、本来の神と悪魔とはそういうものです。お互いの関係自体は上下はあれどむしろ良好ですよ」


その神様の唯一の例外が、霊界探偵。
愛する人の再誕の見返りに、その一生を神に捧げよ、と。


京太郎「そんで神様に選ばれたのが俺等兄妹だと」

みなも「なのだ」

京太郎「......でも、二人の口ぶりからすると、二人は随分前からの付き合いだよな」

みなも「そーなるねー。ハギヨシさんが日本最強になった頃からになるから、たーぶーん......三年になるかな」

京太郎「三年って、ハギヨシさんまだ16じゃ......まぁいい。だけど、お前がさっきの霊界ってところに入れたのは、その最強ってのに会うのを求められたからじゃないんだろ?」

みなも「うん。霊界探偵のパートナーとして『入界許可』を貰ったのだ」

京太郎「でも、俺が神様に会って霊界探偵にされたのは、つい昨日の事だ」

みなも「うん」

京太郎「......そんな前段階からパートナーとして扱ってよかったのか? もし俺が断ったら」

ハギヨシ「心にも無いことを言うものではありませんよ」

ハギヨシ「神が貴方を霊界探偵として選んだ時から、他の選択肢など考慮していません。
貴方がこの子にどれだけの愛情を注いでいたか。貴方がこの子の死にどれだけ胸を痛めていたか。神は全てお見通しです。
だからこそ、神は貴方を選んだのですから」

京太郎「............」

みなも「......ま、お兄ちゃんだけに限った話じゃなくて、歴代の霊界探偵候補がその選択肢で一生を捧げなかった試しは無いしね」


候補っていうか、そのまま歴代霊界探偵なんだけど。
みなもは言う。


みなも「話を戻すけど、霊界探偵になった人の神の力っていうのは個人差が出るんだけど、共通してることがあるの。
それが、悪霊に対抗する力」

京太郎「悪霊?」

みなも「神と悪魔の共通の敵、ってなるね。それが生物の魂ってのも、皮肉な話だけど」

ハギヨシ「生物の魂。と言いますが、ほとんどの場合は人間の魂になります」

京太郎「......でも、死んだら魂は死界に行くって」

ハギヨシ「行かない場合、現世とも呼ばれる生界に対して悪感情による強い未練がある時はその限りではありません。
死して尚、現世に留まり続けようとする魂の集合体。それが悪霊」

みなも「これの厄介なところが、その未練と同じような感情、悩みを持った人に寄生するところなんだ」

京太郎「寄生......」


んん?
また頭がこんがらがってきたぞ。
さっきから矢継早に情報を叩き込んできてないかこの二人。
いくら俺が受け入れる姿勢になったからって、情報処理能力が向上したわけじゃないんだけど。


みなも「大丈夫? ついてきてる?」

京太郎「......あぁ」


分からなかったら聞き返してもいいよ、と言外に伝えてきてるが、まだついていける段階だ。
先を促す。

京太郎「寄生、って、一体どうなるんだ? 響きからしてあんま良い感じはしねーけど」

みなも「寄生された人は、その後どうなるかは個体差が出るんだけど、最終的なところはおんなじ」

ハギヨシ「人間だけに限らず生物を喰らい、徐々に成長します」

京太郎「喰ら......!?」

ハギヨシ「その成長、進化は留まるところを知らず、やがては神さえも喰らう存在と危惧されている程です」

京太郎「神さえもって、そんな......。さっき星を倒すより無謀だって......、!」


いや。
そんな無謀さえも実現可能な程に進化するってことなのか?
だとしたら、恐ろしい。
そんな可能性を秘めたのが、人間の未練だなんて。


みなも「それを事前に止めるのが、霊界探偵」

京太郎「......対抗するための力ってやつか」

みなも「本当に重要なところは寄生された人次第。けど、それに干渉するためには霊界探偵の力が必要なのも、また事実」

ハギヨシ「閻魔様や我々悪魔が最善を尽くしても、悪霊に手が届かないことはあるのです。
そこに手を届かせることが、霊界探偵。
人聞き悪く言えば、悪魔と霊界探偵の違いはそこだけです。しかしそこが、他の何よりも霊界探偵が重宝される理由でもあります」

京太郎「......」

まとめると。

・俺は神によって選ばれて、神の力を与えられた霊界探偵と呼ばれる存在。

・みなもは悪魔の力を与えられた俺のパートナー。

・霊界探偵は代替わりだが世界に一人しかいない。

・神と悪魔は仲良しな上司と部下。

・その神と悪魔の共通の敵が、人間の未練の集合体である悪霊。

・悪霊は自分の未練と同じような悩みを持つ人間に寄生する。

・寄生された人間は悪霊に乗っ取られると、神を脅かす程進化する脅威の存在になる。

・霊界探偵はその悪霊の対抗に最も適した存在。

......こういうことになるのか。


京太郎「......ちなみに、干渉とか対抗って」

ハギヨシ「悪霊と先程のように闘うことが主ですね。命懸けで」

京太郎「まぁ......ですよね」

ハギヨシ「なんにせよ、今の内は久方振りの兄妹コミュニケーションを取る事に努めてください」スッ


そう言って席を立つハギヨシさん。


京太郎「帰るんですか?」

ハギヨシ「ええ。元はこの子が来るまでここで待って、一緒にこのことについて説明するのが目的でしたから」

みなも「説明は終わりってことで。それじゃね、ハギ匠さん」

ハギヨシ「ええ。また遠からず」


龍門渕さんの合図の時みたいに瞬間移動で消えたりせず、ハギヨシさんは普通に玄関へと向かう。
去り際に、こっちを少し振り向いていった。


ハギヨシ「これから、貴方は今まで通りに生きることは出来ないでしょう。

貴方がこれから立ち向かうのは、きっと貴方が思うよりずっと過酷な世界です。

でも貴方は、君は強い子です。

隣にいるその子も、昔よりずっと強い子になりました。

だから、大丈夫でしょう。

お互いを信じ続けてください。

そうすれば君達は、誰よりも強く、立派に、胸を張って、共に笑って歩めるのですから」


以上です
単なる説明会に時間かけて申し訳ありませんでした




-------------------------



京太郎「つーことがあったんだけど、Do思う?」

『病院行けば?』


電話越しに予想通りの反応を返してくれやがった。


『ないわー。マジないわー。お前に妹いたのは知ってんけど、その話はガチにないわー』

京太郎「まぁやっぱ? 俺も冷静になって? 流石に有り得ねーっしょ的な?」

『バッカオメー冷静じゃなくても信じる方どうかしてっし。マジパネェんだけど』

京太郎「やっぱ?」

『やっぱやっぱ』

京太郎「だよねー」

『ですよねー』

「『ウェーイ!』」

さて。
チャラ男ごっこ終了。
トーンを切り替える。


京太郎「まぁ信じないままでもいいから聞いてほしいんだけどさ」

『え? なに? 続けんのこの話』

京太郎「実際どうしたらいいと思う? こういう時」

『あん?』

京太郎「久しぶりに会ってさ。知らない内に成長してきた妹とどう接したもんかってさ」

『んなエロゲーみたいな状況に対して俺にどんな回答求めてんだお前』

京太郎「せめてギャルゲーと言えギャルゲーと......」

『つーか、俺一人っ子だし。姉妹とか憧れの対象だし。お前にわかんねーなら俺にもわかんねーよ』

京太郎「そっか、いいもんだぜ妹。幾つになっても可愛いからな」

『そらそんだけ慕われてたらなぁ......』

京太郎「んで、その妹は今庭でカピーに乗って乗馬ごっこしてるところ」

『お前ん家のカピバラって、人一人背負ってられんの?』

京太郎「あいつくらいなら大丈夫っぽい。俺サイズは無理だ」

『じゃあ俺も無理だな。咲ちゃんくらいならいけるか?』

京太郎「いやー。あいつ前に乗って湖にボチャンしたことあるから無理だろうな。結構深いところに落ちてたし」

『トラウマ作っちゃったかー』

『で、なんだっけ? 一人暮らししてたら突然色々成長した妹が現れたからおちおち抜けやしねェって話だったか?』

京太郎「エロゲー設定を引っ張るな。そんな話は一ミクロンもしてない」

『とりあえずあれだ。初期好感度がそんだけ高いなら襲っちまえ。我慢は体に毒だ』

京太郎「あ、わかった。お前今俺がエロゲーの選択肢に困って電話してると思ってるな?」

『え? 違うの?』

京太郎「そんな羞恥プレイ誰がするか。お前に頼るくらいならそこらの魚に頼るわ」

『冷てェなー。いつだったか秘蔵本交換した仲じゃねェか』

京太郎「そういやお前あれはいつ返してくれんの? 俺の方はとっくに返してるんだけど」

『でよ。どう接していいかわかんないってなんでだ?』

京太郎「不自然に話を戻すな。俺の秘蔵本はどうしたかって聞いてんだよ」

『別に昔通り接すればいいんじゃねェか? 月日が経って妹ちゃんの態度が変わった、とかはねェんだろ?』

京太郎「.........まぁ、そうだな」

『歯切れ悪ィな。どうした?』

京太郎「............」

『ひょっとして後悔してんのか?』

京太郎「......後悔、とは違うけど。なんだろ。複雑な気持ちではある」

『はぁ...。何が気に入らねェんだか。生き返ったとかなんだとか知らねェけど、可愛い妹が帰ってきたわけだろ? 万々歳じゃね?』

京太郎「そりゃあ俺はな」

『?』

京太郎「神様に願ってうちの妹を蘇らせてもらったんだ。これから何があっても、それに関しちゃ後悔はない。
けど、さ。それをあいつが望んだかは、また別の話だ。
俺が望んだことが、あいつの望んでたことなのか。俺のエゴで、向こうにあった居場所を奪っちまったんじゃないかって」

『エゴ、ねェ』

京太郎「向こうには親父もお袋もいた。向こうで出来た友達もいたかもしれない。
それから勝手に引き離しちまったんじゃないかって思ったら、どうしても」

『で、一人でぐるぐる悩んで埒が明かなくなったから電話してきた、と』

京太郎「そんなところ。で、どうしたもんかな」

『とりあえず病院行けば?』

京太郎「............」

『生き返ったとか神様とか悪魔様とかの幻覚妄想もそうだけどさー。
そういうウジウジ悩んでる所、お前のキャラに合わんから。病気疑った方が良い』

京太郎「......なんだそれ。俺は年中能天気に馬鹿やってる方がお似合いだってか?」

『今のお前よりはそっちの方が万倍マシだわ』

京太郎「にゃろう......」

『聞いてみりゃいいだろ』

京太郎「は?」

『妹ちゃん、聞いてる限りそんな大事なことで嘘つくような子じゃねェだろうし』

京太郎「お前さぁ...。それ聞いてもし」

『向こうで、ずっと鍛えてたんだろ』

京太郎「......」

『お前の足手纏いにならないようによ』

京太郎「......」

『それって、お前ともう一度生きて会いたいから、頑張ってきたってことじゃねェか?』

京太郎「......」

『だったら、お前は胸張って『おかえり』って言えばいいじゃねェか』

京太郎「......そう、かな」

『件の悪魔で執事な人も『お互いを信じろ』って言ったんだ。それくらいはしろ』

『まぁあれだ。それでエンディングに辿り着かなくても俺に責任求めんなよ』

京太郎「いや、それはもういい」

『ちなみに俺の最近ハマってるエロゲーは『黒獣』っていう凌辱ゲーで』

京太郎「いらんて。そういう情報」

『俺ベスト1はカグヤ様なんだけど、蟲系のエロが出てくるのがちょっと肌に合わなくてよー』

京太郎「もういいっつってんだろ! いい加減にしやがれ!」

『まぁそんなわけだ。病院ならお手持ちの精密機器で探すのがいいだろうぜ』

京太郎「あー。もういい、じゃあな。誠」


通話を切った。




-------------------------




みなも「やー。思ったよかパワフルなんだね、カピー」

京太郎「.........」

みなも「まさか私を乗せてあんな歩けるとは思わなんだー」

京太郎「.........」

みなも「そういえば柵とか見当たんないけど、逃げ出したりしないんだね。よっぽどここがお気に入りみたいで」

京太郎「.........」

みなも「? お兄ちゃん?」

京太郎「お前さ」

みなも「う?」

京太郎「生き返ってよかったって思えてるか?」

みなも「当たり前だけど?」

京太郎「また即答か」

みなも「いや、だって私この日のために死んでからずっと頑張ってきたのだよ?」

京太郎「親父もお袋もいただろ」

みなも「そーだね。昔と全然変わってなかった」

京太郎「お前の事だから向こうでも仲のいい友達いたんだろ」

みなも「咲と照姉くらいに仲良くなった子はいたね」

京太郎「だったら」

みなも「お兄ちゃんがいないもん」

京太郎「.........」

みなも「向こうにあの二人がいても、私はおんなじこと言うよ」

京太郎「......そっか」

みなも「そーそー。でさ、これからのことについてだけどうわぉ!」

京太郎「それ聞いて安心したわ」

みなも「な、なになに!? 突如のハグとかなんなのだ!? 安心したって!? 私驚きで全然安心できない!」

京太郎「俺もお前とおんなじだ」

みなも「なにが!?」

京太郎「どんなに賑やかなところにいても。どんなに人混みに紛れても」

京太郎「お前がいないと、さびしい」

みなも「.........」

京太郎「......急に落ち着くなよ。余裕ぶってたり慌てふためいたり静かになったり、忙しいやつだな」

みなも「......ごめん」

京太郎「これからは一緒だ」

みなも「うん」

京太郎「ずっとずっと一緒にいるから」

みなも「うん」

京太郎「もうさびしい思いはさせないから」

みなも「うん」

京太郎「だからお前も、勝手にどっか行くな」

みなも「うん」

京太郎「それから」

みなも「うん」






京太郎「おかえり」

みなも「ただいま」





---------------------------------------


それが、始まり。

後に霊界探偵史上最大最凶の悪に立ち向かう双子の、再誕の日。

古き再会と新たな出会い、強大な敵が待ち受ける彼等はこの日。

お互いの存在を精一杯に確かめ、静かに涙を流した。

霊界探偵初日はこれにて終わりです(ようやく)
次からはある程度夏休みの終わりを二人で過ごさせたら、学校行って咲編始めようと思います
原作キャラがさっぱり出なくてごめんね.....あんまり(ほぼ)オリキャラに心血注ぐのもいけないとは思うんですが

ちなみにルート固定の最初三名が終わったら、ストーリーのルートが分かれていきます
順番が変わっても内容そのものが変わるわけではないです

なるべくヒロインは公平にしていこうと思いますが、みなもちゃんはメインヒロイン、ダブル主人公の片割れなので、ご了承ください

短いですが、システム関連のことなので投下します



ハギヨシ「片手剣、ですね」


須賀京太郎が霊界探偵になり、須賀みなもが生まれ変わった日の翌日。
彼等とハギヨシの三人は再び霊界に来ていた。


京太郎「......何の話ですか?」

ハギヨシ「君に一番合っている武器が、です」

京太郎「え、いや。そもそも俺、戦闘って言っても喧嘩以外は昨日ハギヨシさんと徒手空拳で闘り合ったのが最初で最後なんですが」

ハギヨシ「ええ。ですがそれで大体見えてくるものですよ。君の特性はね」

京太郎「えー......」

みなも「ハギ匠さんのこれに関しては、信用していいと思うよ」


横からみなもの介入。


みなも「この人の他国の最強より優れてるってところで言ったら、こういう見極めがいの一番に上がるからね」

京太郎「ふーん?」

みなも「で、片手剣ってことは?」

ハギヨシ「所謂近距離特化タイプ。みなもちゃんとは逆のタイプ、いえ。案外似通ってるかもしれませんね」

京太郎「逆のタイプ......ちなみにお前は?」

みなも「私はこれだよ」


そう言って彼女は、ふわりと膝下まであるスカートを捲り上げた。


京太郎「ってちょぉお!?」

ハギヨシ「大丈夫ですよ。見せるところまであげませんから」

みなも「お兄ちゃんはウェルカムだけど、流石のハギ匠さんでも見せらんないなー」クルクル スチャ

京太郎「ぐぅ...っ! 弄ばれるのは俺ばかりか...!」


慌てて目を覆おうとする兄に構わず、妹はそれを取り出す。
下目でスカートが元の位置に戻ったことを確認して、京太郎は目線を上げた。
みなもの小さな手には不釣り合いな、ゴツいシルエット。
先端に覗く小さな黒い口径。
まるで鈍器のような重量感を纏ったそれは。


京太郎「拳銃?」

みなも「しかも、両手をね」

京太郎「......ダブルハンドガンってやつか」

京太郎「でも、両手塞がるとリロード出来ないだろ。どうしてるんだ?」

みなも「そのためのホルダーだよ。ほらここ」


もう一度(今度は足に沿って)スカートを捲り上げるみなも。
太腿を露出すると、そこには確かにガンホルダーがついていた。


みなも「こうやって」


シャッ(右手の銃のマガジンをその場に落とす)

スチャ(銃をホルダーに戻す)

スッ(空いた右手で腰のベルト式バッグからマガジンを取り出す)

シャコン(ホルダーの銃にマガジンをセットする)

シャッ(ホルダーから銃を取り出す)

チャキ(銃を構えなおす)



みなも「ね?」

京太郎「......成程」


みなもが軽く言うので京太郎は多少困惑しながらも納得したが。
上の行程、僅か一秒足らずで全てが完了していた。



京太郎「ちなみに腕前は」



ブン(ハギヨシがみなもの15m先へアルミ缶を投げる)

ズガガガガガガン!!! (みなもが両手のハンドガンを連射する)

カン カラカラカラ(地に落ちたアルミ缶が地面を転がる)



京太郎「............」


京太郎は無言でアルミ缶を拾いに歩く。
元々空き缶だったのだろう。中から液体らしきものが溢れている様子は無い。
拾い上げ、缶を逆さにして空いた口から中身を取り出す。
空いた口と言っても既に穴だらけだったが。


コロコロコロ......


京太郎「............」


六発分の弾丸が転がり出た。
音からしてみなもが放った銃弾は左右三発ずつ、計六発。
アルミ缶の銃痕も六個。
のび太君かよ、と心の中でだけでツッコミを入れる京太郎だった。



---------------------------------------



京太郎「しっかし、なんでまた二丁拳銃なんだ? 武器ならもっと他にもあったろうに」

みなも「え、だってカッコ良くない?」

京太郎「まぁロマンあると思うけど......」

みなも「それにね、女ガンナーって下半身エロいイメージあるから」

京太郎「は?」

みなも「ほら。私、幼少期の時点でお尻から足にかけてのラインが噂されるほど性的だと言われてきたし」

京太郎「そんなしょーもない理由で自分の命を預ける得物を決めるお前を、お兄ちゃん凄いと思うよ。負の方向に」

ハギヨシ「後者の理由はともかく、カッコイイと思う武器を選ぶのは決して悪いことではありませんよ」

みなも「うんうん。自分の武器に愛着が湧けば、それだけ扱いが上手くなるのも早いしね」

ハギヨシ「後者の理由はともかく」

みなも「............」

京太郎「そんなもんですか......」

ハギヨシ「ええ。片手剣、有り体に言えば刀となれば、きっと君もお気に召すでしょうから」

京太郎「......それで、今日はどういった用件でここに?」


武器を作る、というなら、ここに呼び出された用件もそれなのだろう。
しかし適性の武器が既に見極められているというなら、そのことで呼び出す必要はない。
確認を取りたいだけなら、電話でも構わない。
他に何があるか考えつかない京太郎はそう聞いたが、果たして。


ハギヨシ「デザインですよ」

京太郎「はい?」

ハギヨシ「カッコイイと思える武器を選ぶのは悪いことではない、むしろ良いことです。
ですが、君が私のデザインを気に入るかはまた別でして。
君とみなもちゃんの忌憚ない意見を聞いた上で、君の武器の仔細を決めようかと考えた次第です。
いわば相談会です」

京太郎「あー...。意見を擦り合わせて作るってわけですか」

みなも「なんなら名前でも付ける? 愛着が湧くように」

京太郎「ん。でも愛着が湧いたら湧いたで、壊れた時のショックデカくなりそうだしなぁ...」

みなも「あ、そういう意見もあるかー。でもどんなのにしろ特注特製特別仕様だし、気にしなくても」

ハギヨシ「作っていく内で構いませんよ。数日はどうしたってかかりますからね」

京太郎「お願いします」

ハギヨシ「ではまず大雑把なデザインですが......」



 ・装備について
装備は武器、防具、特殊の三種類があり、武器と防具はキャラ毎にデフォルトで装備してあります。
まだ実行することは出来ませんが、ハギヨシの元で鍛冶を行うことで強化することが出来ます。
新しい武器、防具を購入する事はありませんが、強化には素材アイテムと金が必要になります。
特殊の装備は条件達成によって手に入る物が主になります。
なお、武器と防具は仲間参戦時に銘を刻むことが出来ます。武器、防具を強化する時、銘を変更出来ます。

では、京太郎とみなもの武器と防具に銘を刻みましょう。
特に変更が無かった場合、下のようになります。

京太郎
武器:刀
防具:特製制服

みなも
武器:ダブルハンドガン
防具:特製制服

で、ですが。
......募集掛けて決定安価出すのと、このまま安価下で決めるのとどっちがいいですか?

1.そら募集で多数決よ
2.めんどいし安価下で

誰の装備をどうしたいかも一緒にお願いします

1
ただ、名前つけるメリットとかあるのか?

片手剣=刀って刀でも種類によっては片手なんかでは扱えないし寧ろ両手使わないと斬りにくかったりすると思うんですが…

>>167
メリットは......特にないです
ここでは武器って変えるものじゃなくて育てるものですから、特徴づけたいところはあるかなという理由だけです
でもどうしましょう? オリジナルの名前によってステータスを変えるくらいはした方がいいでしょうか?

>>168
本当ですね。ハギヨシさんになにアホなこと言わせてるんでしょう自分
申し訳ありません、自分のミスでした

ハギヨシ「ええ。片手剣、有り体に言えば刀となれば、きっと君もお気に召すでしょうから」

ハギヨシ「ええ。片手剣、有り体に言えば剣となれば、きっと君もお気に召すでしょうから」

に脳内変換していてください


それはさておき、募集の後に多数決安価でいいようですね
それでは募集をしばらくかけて、多数決安価はもう少し先に進めてからにします

ネタが浮かばない+時間がないで全く書けてなくてすみません...。とりあえず生存報告だけ

あと決めました。オリジナルで武器や防具の銘を刻んだ場合、その名前のイメージに合わせて特殊効果をつけます

例:スピリッツソード
効果:ヒートゲージ上昇量が二倍になる。

あと、戦闘システムが面倒だと思うので、簡略化しようと思いますが、どうしたらいいのか意見ください

生存報告
何も手を付けられてませんが、落とさないように頑張ります




--------- 私の一日はお兄ちゃんが起きる一時間前に始まる。



みなも「......おはようございます」


ぬいぐるみ(水族館でゲッツしたお魚さんシリーズ)の視線を浴びたベッドの中、朝の挨拶。
ぬいぐるみと会話するような年頃でもないけど、なんていうか、習慣で。
小学生時代のじゃなくて死人時代に叩き起こされる方の。
ハギさんもあれだけど、他の人も大概容赦ないからねぇ......。


みなも「むにー...」


まぁ終わった話だし、それはどうでもいいとして。
このパジャマちょっとだぼいなー。
やっぱりお母さんのお古だとこんなもんなのかな。
おっぱいの部分が特に。
.........私も結構な成長を果たしたけど、まだまだお母さんには届かず、か。
そういえば今何カップだっけ?




みなも「.........」


洗面台。
鏡。
寝惚け眼。
乾き気味の肌。
強烈な寝癖。


みなも(こればっかりは見せらんないよねぇ)


水栓を全開。
水滴が跳ねるのも構わず手皿で水を貯めて、締まりの欠片もない顔にぶっかけてやった。
うん。お肌復活。
ついでに眠気も退散しました。
開けた水栓を閉めて、顔と水滴をタオルで拭いたら、次は寝癖撲滅運動、なのだ。
え? 角? これはいわゆるチャームポイントなので。
というか、直りません。何やっても。


みなも「んー」


寝癖は髪の毛の根元から来るので、根元を濡らすのが良し。
そんなわけで根元に水が行き渡るように、濡れた手でわしゃわしゃ。
追加の水はスプレーでしゅっしゅと。
ブラシと手櫛で寝癖撲滅と枝毛処理。
あとはドライヤーで乾かして、終わり。




みなも「どれどれ」フワーリ


よし。今日も良いキューティクル。
見た目は整ったし、朝ごはんの支度支度。
ちなみにここまでで大体十分ぐらい。


みなも「今日はどうしようかなっと」


材料の余りからして、とりあえず食パンが主食で決まり。
ジャム、バターは......お好みでいっか。
おかずはベーコンとスクランブルエッグ。
兄妹どちらもケチャップ派なので出しておく。
フライパンを二つセットして、着火。
準備した卵とベーコンをそれぞれ投下して、左右両方で調理。
これも両手で銃を扱う訓練の一環である。




みなも「どれどれ」フワーリ


よし。今日も良いキューティクル。
見た目は整ったし、朝ごはんの支度支度。
ちなみにここまでで大体十分ぐらい。


みなも「今日はどうしようかなっと」


材料の余りからして、とりあえず食パンが主食で決まり。
ジャム、バターは......お好みでいっか。
おかずはベーコンとスクランブルエッグ。
兄妹どちらもケチャップ派なので出しておく。
フライパンを二つセットして、着火。
準備した卵とベーコンをそれぞれ投下して、左右両方で調理。
これも両手で銃を扱う訓練の一環である。




みなも「それっ」


戯れに左右同時に中身を上へ投げる。
ふわりと宙を舞うスクランブルエッグと片面パリパリのベーコン。
重力に従って円軌道を描きながら落ちるその二つを問題なくキャッチ。
うむ。取り零しないのだ。


みなも「こんなところかな」カチッ


味付けまで完了して、食パンをトースターに掛けて、起きてから計四十五分。
そして残り十五分。
私の秘密のお楽しみタイムが始まる。




みなも「お邪魔しまーす...」キィ


返事は聞いてない。
この部屋の主であるお兄ちゃんは只今ご就寝の真っ最中であり、それを承知で入ってきたのだ。
これから執り行う事が事なだけに、起きていられるのは都合が悪い。
お兄ちゃんがちょっとやそっとじゃ起きないのも承知済みだけれど、念には念を。これから部屋を物色する下着泥棒の如く、音を立てずに部屋へと侵入する。
......あ、なんか凹んできた。
ま、まぁまぁ! 別に何か盗むわけでもないし!
気を取り直して、部屋の中心へと突き進む。
目標に反応なし。このまま続行。
きちんと認識出来る位置に来ると、一度立ち止まった。





京太郎「くぅ......」スヤスヤ





ベッドにはお兄ちゃんのあどけない寝顔があった。






みなも(はぁーうぁーー...♥)ホゥ


癒されるわー。ぐんぐん癒されるわー。
いつものお兄ちゃんもいいけど、無防備なお兄ちゃんもたまんないわー。
普段見られない子供っぽいところがありありと出てるわー。
そのくせパジャマから覗く鎖骨とかすっごい色気を醸し出してるわー。


みなも(正直起きるまでずっとこうして眺めていたい気もするけど......)


しかし、見るだけならわざわざ寝込みにやってきた甲斐がない。
部屋の中心から更に歩き、ベッドの傍に立つ。
未だ起きる気配はない。
お兄ちゃんの寝入りの良さは子供の頃から筋金入りなのだ。
二段ベッドの下の段から落ちて、上の段から落ちてきた私に下敷きにされてようやく起きるくらいに。


みなも(変わんないなぁ、こういうとこ)ヨソヨソ




みなも「えい」ボフ


布団に侵入した。


みなも「んふー♥」ウリウリ

京太郎「ぐぅ......」


まるで匂いをつけるかのように体を押し付けている私。
こうすると、私がお兄ちゃんに包まれているような感覚だった。
抱き付きは昔もやってたし、今も結構頻繁だけれど、これはまた別。
お兄ちゃんの逞しい体。
お兄ちゃんの暖かな温もり。
お兄ちゃんの柔らかな香り。
幸せ。
幸せ過ぎる。


京太郎「むに...」

みなも(呑気に寝ちゃって、可愛いなぁ......)




私がこんなに情熱的なこと、きっと知らないんだろうと思う。
いや情熱的っていうか過激なことは知ってるんだろうけど、それの種類を。
たった一人。一緒にいられる家族だから。
世界に一人しかいない、双子の兄妹だから、こんなにも私は『懐いて』いるんだと、そう思っているんだろうと思う。
ねぇ、お兄ちゃん。私はね。
私は ------


みなも「..........ふふ」ヨジヨジ


ほんの少し。
ほんの少しだけ体をよじ登らせる。
胸元に埋めていた頭を顔へとよじ登らせると、途中首元という山場があるけれど、なんとか乗り切った(30秒で)。
頬と頬が触れる。
名残惜しいけど、それをすぐ離して、目の前のお兄ちゃんを見下ろした。


みなも「......」フ


落ちていた私の髪を耳にかけて、そのまま ------







みなも「ん」






------ その頬に、唇を落とした。











みなも「ま、ここばっかりは、ね」


こうして唇に指を当てても、ほっぺにちゅーしても、まだお兄ちゃんは起きない。
起きたら困るけど、急に起きるっていうハプニングも面白そうだなと思う。


みなも(そしたら、どうなるかな)


タイミング次第、だけど。
やっぱり『こういう』こと意識したり、するんだろうか。
そしたら、私とどうなるんだろうか。
楽しみなような、怖いような。


みなも「さてと」スクッ


そろそろ時間だ。
ベッドから離れて、部屋を出ていく。
廊下に出てからカウントダウン。
3。
2。
1。



---------------------------------------



京太郎「おはよ。今日も早いな」

みなも「おはよ。お兄ちゃんもまーた時間通りだね」


リビングでいつも通りの朝が始まる。
え? 何が起きたのかって?
それは内緒。

以上です
ちょっと尋常じゃない忙しさなので、投下間隔が非常に長いと思います
バトル仕様短縮も決まってないし、てんで駄目ですね
とりあえずコンマで主に決める簡易戦闘と従来の通常戦闘くらいに分けるくらいはやろうかなとは考えてますけれど、正式に決めるのはまだまだ先かと思います

みなも「ところでさ」

京太郎「ん?」

みなも「そろそろ私、新しい服が欲しいんだけど」

京太郎「新しい服?」

みなも「うん。今日で復活五日目になるけど、お母さんのお古はやっぱりどれも合わないしさ」

京太郎「五日目にしてようやく知ったわけか」

みなも「まぁ色々あったし」

京太郎「ていうか初日からお古着てたけど、お前もしかしてこっちに来た時は全裸だったのか?」

みなも「いやいや。流石にワンピース一枚だけは着させてもらったよ」

京太郎「え? だけ?」

みなも「でも初日に買い物行ったときに結構汚しちゃってさー。すぐ洗濯に出してお母さんの着たの」

京太郎「え? 下着は?」

みなも「洗濯は終わったから今日はそれを着ていこうと思うけど、これ一枚でずっとは流石にね」

京太郎「......まぁそれはいいとして」

みなも「いいとして?」

京太郎「一から全部買うってなると、結構するだろ? ジーちゃんバーちゃんの仕送りもそこまで蓄えないし、女物になると何枚買えるか」

みなも「ああ、だいじょぶだいじょぶ。仕事が始まったら湯水のように稼ぐことになるし、それにこれぐらいなら肩代わりしてもらえるよ」

京太郎「ん? 金出してもらえんの?」

みなも「一番危険かつ稼げる仕事だからね、霊界探偵」

京太郎「............」

みなも「だいじょーぶだって。初心者のお兄ちゃんのために、私は訓練受けてきたんだから」

京太郎「......まぁ、情けないけど頼るしかないか」

みなも「どしどし頼ってくれたまへ」

京太郎「そういやだけど」

みなも「?」

京太郎「霊界探偵になる人は、蘇りを望む人が死んですぐがほとんど霊界探偵になるパターンなんだよな?」

みなも「あー、言ったね」

京太郎「俺は?」

みなも「んにゃ?」

京太郎「俺の時は大分時間経ってからになったけど」

みなも「それには理由が二つあります」

京太郎「二つ」

みなも「一つは、お兄ちゃんが悪霊と闘えて、確固たる考えを持てる程の大人じゃなかったこと」

京太郎「? 闘えるかはまだ分かるけど、確固たる考え?」

みなも「悪霊っていうのは、いわば人の心が生み出した弱さの集合体。強い力と心の弱さに立ち向かうには、同じく強い力と相反する強い心を持っていなければ駄目なのだ」

京太郎「......強い心、ね。そんなもんあるとは思えないけど」

みなも「強いよ。きっと誰よりも」

京太郎「そう言ってもらえんのは嬉しいけどさ」

みなも「心の強さっていうのは、一概には言えないけどさ。私が思う強さは、お兄ちゃんの思ってるものとは違うよ」

京太郎「............」

みなも「誰だって間違いはあるし、心が弱くなることはある。それがないなら、その人はきっと何も成長してないんだ。
間違わないことじゃない。間違えても、それを繰り返さないこと、
屈さないことじゃない。屈しても、もう一度立ち上がれること。
傷付かないことじゃない。傷付いた痛みを知って、同じ傷を負った人と痛みを分け合えること。
一人で生きられることじゃない。人の繋がりを護ること。
それは、全部やってきたことでしょ?」

京太郎「......出来るかな? 俺に」

みなも「一人で出来ないなら、私もやる。そういうものだよ」

京太郎「心強いなそりゃ」

みなも「で、二つ目の理由だけど」

京太郎「あ、しんみりしたの終わり?」

みなも「私の怪我」

京太郎「怪我? そういや、リハビリが大変だって言ってたな」

みなも「向こうで一瞬にして治ったようなものだけど、最初は全然歩けなかったよ。やっぱり身体が治っても、感覚はついてきてなくてさ」

京太郎「生まれたての子鹿のように?」

みなも「大きい前足を使って身体を支えて歩くアシカのように」

京太郎「......それ絵面的にどうなんだ?」

みなも「割と屈辱だったね......」

みなも「まぁその感覚を取り戻していくのに並行して、銃の訓練、戦闘知識、お仕事の話、死界の人や各国の最強さんとのコミュニケーション。やれることはやってきたって感じ」

京太郎「それがようやく終わったから来れるようになった、と」

みなも「女の子に大事なこともちゃんと勉強したり努力したりしたのだよ」

京太郎「殊勝なことだけど言わぬが華ってやつだったな」

みなも「だってー。ちゃんと言葉にしないとその辺褒めてくれないし」

京太郎「褒めるって........」チラ

みなも「あ、そこで胸に目がいく」

京太郎「ち、違うぞ! これはその、男の生理現象と言うか」

みなも「つまり私の胸はお兄ちゃんの目を奪うに足るサイズに至れたというわけだね!!」

京太郎「なんで喜んでんの!!?」

みなも「いやいや。女の子にとって男の人の目を奪えるものがあるのは重要なことだよ。顔でも髪でも身体でも」

京太郎「さいですか......」

みなも「さいですよー。まぁ一目で惹かれるものがその人の全てではないとも思うけど」

京太郎「で、何の話だったっけ?」

みなも「忘れたのお兄ちゃん? 私と一緒にショッピングデートに繰り出そうという話だよ!」

京太郎「そんな話でしたっけぇ!?」





タイミングが悪かったのか、これもまた『巡り合わせ』なのか。
霊界探偵事業スタート五日目、彼等二人のデート決行日は、そのまま彼等の初の『お仕事』の日となる。
霊界探偵の『お仕事』。
つまり、一つの心を巡った、小さな戦争である。





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清澄編 第一章



『焼けた花と魚図鑑』



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以上です
次であのキャラが出てきます。タイトルでお察しですが、まぁ一応


移動を兼ねた攻撃技って無いのかな
牙突みたいな

そういえば学校行ってから咲編始まる筈だったのに、何故夏休み中なのか。あれぇ...?
でもここまでやった以上変えるのも辛いので、このままでいかせてください
いや、プロット上は学校行ってからだったんですけど、細かい所考えてたら夏休み前の方が都合良い感じになっちゃいまして...。

>>203
あるにはあるけど、まだ使えないといったところです
レベルが上がって新しい技を覚えるスタイルでいくので、それまでは鍛えるしかないです
なお、キャラ毎の特色を出していこうと思うので色んな種類の技を使えないキャラや使えるキャラが分かれるかと思います

読者の方々にお詫び申し上げます
熟考の末、今回本スレは閉じる事に致しました
ネタ自体は良いものであったと思いますが、自分の現在の文章力と即興力、生産速度では、スレを続けるのは厳しいものであると感じたためです
文章に慣れるために、違うところで違うネタを書いて、自分に納得できるようになったら、もう一度スレを建て直したいと思います
重ね重ねお詫び申し上げます
トリップを変えるつもりはありませんので、またどこかでお会いできることを願っております

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