智絵里「ウサミン星ってどこ?」ありす「はい?」 (33)

ありすが菜々さん(のキャラ)を守るために頑張るお話です

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ありす「…」

智絵里「…」

二人(…き、気まずい…!)

智絵里(わ、私ありすちゃんと2人で話したことなかったよぉ…どうしよう…)

ありす(なぜこんなことに…さっさと帰っておくべきでした)

ちょっと前
ありす「ふう、事務所にいても宿題も終わりましたしすることがないですね。今日はもう帰りましょうか」

プルルル、プルルル、

ありす「ん、電話ですね、おや珍しい…」

ありす「もしもし、どうしました?菜々さん」

菜々『ありすちゃん、今いいですか?』

ありす「橘です。まあ暇ですけど何の用ですか?」

菜々『この間ありすちゃんにおすすめしてもらったゲームをやってたんですけどちょっとわかんないとこがあって教えて欲しいんですよ!今どこにいます?』

ありす「…今は事務所ですよ」

菜々『そうですか!ではナナも事務所に行きますから待っててくれませんか?』

ありす「ゲームの攻略なんてネットで調べればいいじゃないですか」

菜々『?ナナは昔攻略本で痛い目をみたのでなるべく人から聞きたいんですよ』

ありす「まあ、そういうのなら。私もすることがありませんからいいですよ」

菜々『ありがとうございます!じゃあ今から行きますね!キャハッ』ツーツー

ありす「菜々さんの家にはネットつながってないんですかね…?いや、やめましょう、これ以上は自爆方法を増やすだけです」

ありす「まあ時間つぶしにはなりそうですね、菜々さんが来るまでは何を…」ガチャ

智絵里「お、おはようございまーす…」

ありす「あ、おはようございます。智絵里さん」

智絵里「おはよう、ありすちゃん。プロデューサーさんは?」

ありす「今日は現場に行ってて帰ってくるのはまだ先の話みたいですよ?あと橘です」

智絵里「え、えっと、ごめんなさい。た、橘さん…」チョコン

ありす「…」

智絵里「…」

二人(どうしよう…)

そして今に至る
智絵里(やっちゃったよぉ…ありすちゃん、じゃなくて橘さん怒らせちゃった…下の名前呼ばれるの苦手なの知ってたのに)

ありす(やってしまいました…みなさん私が苗字を呼ぶよういくら言っても無視してばかりなので、そんな人だけだと思ってましたけど、純粋な方もいるんですよね、ここ)

智絵里(ともかく、あやまらなくちゃ!)

ありす(とにかく、怒ってないことを伝えましょう!)

二人「あ、あの!」

智絵里「な、何かな?あり…橘さん!」

ありす「い、いえ、そちらこそなんでしょう?智絵里さん?」

智絵里「な、何でもないよ…?」

ありす「そうですか…」

二人(やっちゃった…)(やってしまいました…)ズーン

智絵里(どうしよう…どうしよう…助けてかな子ちゃーん…)

ありす(どうしましょう…えーと、そうだ「誰とでも会話できる方法」っと)タブレットスッスッ

ピリリリ、ピリリリ、

ありす「!電話ですよ、智絵里さん」

智絵里「ほんとだ、もしもし?」

菜々『智絵里ちゃん、お疲れ様です!』

智絵里「お疲れ様、菜々ちゃん。どうかしたの?」

菜々『今、事務所かその近くにいませんか?もしいたら今度のお仕事のお話をいくつかしたいんですけど』

智絵里「それなら今事務所にいるけど…」

菜々『そうなんですか!今日これから何もないならちょっと待っててもらえませんか?ナナは今向かっているところなので!あ、あと、そばにありすちゃんいます?』

智絵里「あり…橘さんならいるよ?」

菜々『?ならありすちゃんへの用事は智絵里ちゃんとのお話のあとにしてもらうよう伝えてくれませんか?30分もかからないと思うので!』

智絵里「わかった。じゃあまたあとでね?」

菜々『はい!ではまたあとで!』ツーツー

智絵里「ということで、菜々ちゃんがあり…橘さんへの用事をちょっと待ってほしいみたいなんだけど…」

ありす「こっちを先に決めたのに、ずいぶんわがままですね。まあ、お仕事関係のお話っぽいのでいいですけど」

智絵里「菜々ちゃんも大変だよね…ウサミン星から来たなんて」

ありす(…ん!?)

智絵里「それに自分でアイドル以外のお仕事もしながらレッスンも頑張ってて」

ありす(ちょっと待ってください!?今智絵里さんは何を言いました!?)

智絵里「きっと地球の文化になれるのも大変なはずなのに」

ありす(…まさか、いや、そんなはずは、ですがそうとしか)

智絵里「私じゃとても敵わないよ…」

ありす(信じてるー!?菜々さんの設定を信じてるー!!?)

ありす(嘘でしょう!?智絵里さんが純粋な方なのは私の苗字を呼ぼうとしてくれてる時点でわかりきってますけど)

ありす(だからってあれまで信じますか、普通!矛盾しかないですよ、あの設定の数々は。)

ありす(智絵里さんだって菜々さんとの付き合い短くないんですから、自爆した回数は一度や二度じゃきかないはずで、フォローが毎回できたかは怪しい…)

ありす(なのに疑ってすらいない…こんな…こんな人が存在するなんて!)

智絵里(ありすちゃんずっと黙ってどうしたのかな…?)

智絵里(そうだ!ありすちゃん、菜々ちゃんと仲いいみたいだし菜々ちゃんの話なら会話できるかも!)

智絵里「あ、あの!」

ありす「!何ですか…?」

智絵里「ウサミン星ってどこにあるんでしょう?私知らなくて…」

ありす「」

ありす(これは、私はどうすれば…)

ありす(真実を答えるのは簡単です。しかしそれでは智絵里さんの想いを裏切ってしまうことに…ここは)

ありす「…さぁ、私もしらなくて」

ありす(さっさと切り上げてしまいましょう、これ以上広げて私ではふさぎきれなくなる前に!)

智絵里「そうなんだ、残念です…」

ありす(よし、回避成功です!)

智絵里(せっかく話せそうな話題を見つけたのに…ううん、ここであきらめちゃダメ!)

智絵里「じゃあ、菜々さんの家ってどんなのか見たことあります?私、前に聞いたんですけどウサギ小屋みたいだそうで!」

ありす(踏み込んできたー!?)

ありす(だいたい菜々さんの家なんて私が聞いてる限り六畳一間がいいとこでしょう!あと畳張りの生活感あふれた…畳?これなら)

ありす「…私も伺ったことはないのですが、緑が一面に広がった、開放感あふれるお家のようですよ?」

ありす(一部屋なら開放感はあるでしょうし、畳という緑でいっぱい!うそはついてません!これぞ橘流理論武装です!)

智絵里「へぇ…こんど行ってみたいなあ…」キラキラ

ありす(くっ、まぶしい!)「でもウサミン星人にしか見えないそうなのでむずかしいんじゃないですかね?」

智絵里「そっかあ…あと菜々ちゃんってなんで永遠の17歳なんていってるんだろう?普通に17歳ってだけじゃだめなのかな?」

ありす(これは来ると読んでました!)

ありす「あれはおやくそくみたいなもんですよ。そういってたほうがインパクトあるじゃないですか。そのあとの『オイオイ』までで流れが決まってて覚えやすいでしょう?」

智絵里「なるほど…バラエティでは必要ですね…私も真似したほうが」

ありす(まずいです!)「いえ!あれは菜々さんだからできることです。智絵里さんは今のままで十分にいけますよ!」

智絵里「ほんとう!?そういわれるとなんだかうれしいな…」

ありす(やりました!こんどこそ回避成功…)

智絵里「そうだ、菜々ちゃんの話してて思い出しました。前にオフにスーパーで菜々ちゃんに会ったときすごいあわててたんだけどあれは何だったんでしょうか?買い物かごを隠してるように見えたけど…」

ありす(あっのウサミン成人があああ!!私の努力を無駄にする気ですか!?これはもし深く突っ込まれたら無理です!ちゃんと隠れてお酒買ってくださいよ!)

ありす「ドウシマショウ、ナントカキオクヲ…」

智絵里「?どうしたの?あり…橘さん?」

ありす(ハッ、論点のすり替え、これだ!)

ありす「…智絵里さん、『ありす』でいいです」

智絵里「えっ」

ありす「『ありす』って呼んでくれて構いません、慣れないみたいですし」

智絵里「ほんとう!?実は橘さんってちょっと言いにくくて…今日はありすちゃんといっぱいおしゃべりできてよかったあ」

ありす「私も智絵里さんと仲良くなれてうれしいですよ」

菜々「おはようございまーす、ウサミン、ただいま出社です!」

智絵里「あ、菜々ちゃん、おはよう。ありすちゃん、ちょっと飲み物とってくるね」パタン

菜々「おはようございます、ありすちゃん!ごめんなさい、ナナお仕事の打ち合わせするのうっかり忘れてて…ちょっとまって…ってどうしました?そんなに疲れた顔して?」

ありす「菜々さん、私、やり遂げました…!守り切りましたよ…!」

菜々「え、何のことですか!?」

ありす「…あと、橘、たちばな、です…」バタ

菜々「ちょっと!しっかりしてください!なんでそんな満足気なんですか!?ちょっと!」

次の日
菜々「おはようございまーす!ウサミン、ただいま出社でーす!」

ありす「おはようございます、菜々さん」

菜々「ついにウサミン星の存在を認めたようですね、ありすちゃん!!」

ありす「は?何いってるんです?あと橘です」

菜々「昨日、智絵里ちゃんにウサミン星について語ってたそうじゃないですか!」

ありす「あれは智絵里さんのための措置です。菜々さんがもっと設定を練っておけばこんなことにならなかったのに」

菜々「設定じゃあーりーまーせーんー!だいたいなんで智絵里ちゃんは名前呼びOKでナナはダメなんですか!?」ガチャ

智絵里「…おはようございます」

アリスチャンキイテマス!? タチバナデス!

智絵里「あの二人仲よさそうでうらやましいなあ…私ももっと積極的にならないと…!」



おしまい

私は菜々さんに頼りすぎだと思ったので思考を変えてウサミン星に頼りました。何を言っているのでしょう?
疑うことを知らないちえりんマジ天使、なんだかんだ仲間思いなありすマジ天使
そして二人のキューピッドに図らずもあいなった菜々さんマジ17歳。Q.E.D.

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