モバP「事務所に圧力が?」 (48)

ちひろ「これ、見てみてください」

P「ここ二ヶ月間のスケジュール、ですね」

ちひろ「最終回が異常におおいんです」

P「そう、ですか?前にもこんなもんになりましたよね?ほら、二年くらい前」

ちひろ「その頃はアイドルの子たちも実力人気不足で数字が取れてませんでしたから」

P「確かに言われてみると、終わるのが不思議な番組ばかりですね」

ちひろ「それと、降板が増えてゲスト出演が減ってます」

P「そこらへんは自分の力不足も関係してると思いますけどね」

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ちひろ「三桁の人数一人でプロデュースしといて何が力不足ですか」

P「まあ、ちひろさんがそこまで言うなら調べましょうか」

ちひろ「どうやってですか?」

P「おーい、あやめー、まゆー」

あやめ「こちらに」

まゆ「何ですかぁ?」

P「あやめ、聞いてたな?一通り調べてくれ、まゆ、ちひろさんが言ってた風な被害にあった子のフォロー頼む」

あやめ「八時間ほどいただきたい、では」

まゆ「おまかせをぉ、ウフフ」

P「頼んだぞー、と、よし」

ちひろ「あの子たちどこに居たんですか」

P「さあ?でも便利ですよ」

ちひろ「…………へえ、そうなんですね!」

ちひろ「次の日っ」

P「あやめ、どうだ?」

あやめ「ニンっ、○○カンパニー、ご存知ですか?」

P「最近、アイドル事務所買収したあれか」

あやめ「あれです、あそこがどうもキナ臭いですね」

ヘレン「みたいね」

P「あ、ヘレンさん、おはようございます」

ヘレン「ええ、おはよう、一ヶ月前、突然番組を無くしたことに抗議したディレクターがクビになってる」

P「それで?」

ヘレン「空いた席には例の会社から人材派遣されてるわ」

P「そうか」

ちひろ「このペースだと事務所全体の仕事が無くなる可能性も……」

P「あやめ、その会社、規模は?」

あやめ「アイドル事務所自体は弱小も弱小レベルでした、が会社自体ならこの事務所より上です」

P「それは……どうしたもんかな」

あやめ「人脈を除けば、ですが」

P「……なるほど」

ちひろ「なにか思いついた顔ですね」

P「ええ、これより我が事務所は○○カンパニーを敵と断定、相手が不正を働くならこちらにも考えはある」

ちひろ「というと?」

P「あやめ、今から言う子たちを呼んできてくれるか?」

あやめ「ニンっ、お任せをっ」

P「ほたる、亜季、マキノ、桃華、こずえ、以上」

あやめ「時刻は?」

P「今から一時間で集まるように」

あやめ「では、失礼します」

P「ヘレンさん、茄子さんの居場所わかります?」

ヘレン「世界レベルだもの、当然よ」

P「一時間以内でお願いします」

ヘレン「ヘーイ!」

ちひろ「誰に何の指示を出したのか、その答えはそれから一ヶ月間のニュースで次々判明しました」

『○○カンパニーがまた事故、今度は足場倒壊』

『○○カンパニーが改修工事を進めていたビルにて足場の倒壊が発生。作業員十名が軽いけがをしました』

『また横をたまたま通りかかっていたアイドル白菊ほたる氏は同事務所のアイドル大和亜季氏により助けられて怪我はありませんでした』

『白菊氏が○○カンパニー関連の事故を巻き込まれるのはこれで十三度目となります』

『いずれも大和氏に助けられ無傷となっております』

『ファンの方の声です』

『ここまで来るとさすがとしか言いようがないですよね、ただあの子、ライブで歌ってる時は何も起こらないんです、不思議ですよね』

『との事です』

『個人としてはライブ中は鷹富士氏と組んでいるのが大きいのではないかと思っております』

『○○カンパニー相次ぐ事故の次は虚偽報告』

『○○カンパニーの虚偽報告が本日朝、当テレビ局に密告されました』

『情報によりますと所得の虚偽報告や工事での書類の偽造、社長の不倫等です』

『本来であればこのような眉唾物は放送されないのですが信頼出来る書類が添付されており放送させて頂く次第です』

『では最後にこの言葉を読めとの指示がありましたので読ませていただきます』

『えー、喧嘩をするなら受けて立つ、気づいた時には遅すぎる』

『続いてのニュースです』

ちひろ「後から聞いてみるとモバPさんが直筆サインをしたそうです」

ちひろ「あの人信頼されてたんだぁって感想です」

『○○カンパニー倒産の危機か!?』

『○○カンパニーの下請け企業三十社が櫻井財閥に買収』

『また、発覚をした虚偽の罰金、発生した事故の賠償を求める裁判では事故のせいで転がってきていた小石に躓いて転んだという言いがかりに近いものまですべて○○カンパニーの敗訴』

『これからどう立て直すつもりなのか』

『わからないわ』

『衝撃的なニュースが飛び込んできました』

『最近、なにかと話題の○○カンパニー本社を隕石が貫通しました』

『衝撃により本社は倒壊』

『隕石はそのまま櫻井財閥の保有する池へ着水しました』

『これまででそれ以外の被害は確認されておりません』

『櫻井財閥の発表によると隕石は五センチのもの』

『池袋氏、一ノ瀬氏により調査された後千川製薬の所有する科学館にて展示されるようです』

ちひろ「えげつない、えげつないですモバPさん」

P「説明いります?」

ちひろ「だいたい想像できますけど一応お願いします」

P「まず一つ目、ほたるに○○カンパニーの工事現場の近くをぶらつかせました」

P「怪我されたら嫌なんでもしもの時のために亜季を近くに、茄子さんを遠くに配置しました」

ちひろ「ぶらつくだけで事故起こせるほたるちゃん怖」

P「本人曰く不幸の度合いは多少調整できるみたいですよ?」

ちひろ「事故起こした時は?」

P「最大だそうで」

P「次ですけど」

ちひろ「一番知りたいですね、モバPさんのサインくらいであんな怪しいセリフ読んでもらえるとはとても……」

P「失礼ですね、まあ本当に種があったりするんですけど」

P「まずマキノがハッキングをします」

ちひろ「偶然聞き逃したことにしますね」

P「茄子さんと左手で握手をしながらサインします」

ちひろ「なるほどそれで」

P「左手はそのままセリフと今後の情報提供を約束する手紙を書いて一緒に出します」

ちひろ「ほうほう」

P「茄子さん半端ない」

ちひろ「それで?三つ目は?」

P「茄子さんにはまだ活躍してもらいますね」

P「前半については桃華の実家に行って○○カンパニーが抱えてる下請けのうち、優秀な工場を買収するよう勧めてきました」

ちひろ「それだけですか?」

P「その際、うまくいくといいですねと言って握手をするとき茄子さんの髪の毛を一本、握らせました」

ちひろ「茄子さん半端ない」

P「後半はこずえに流れ星見たいだろ?と言います」

P「茄子さんにお願いして被害を減らして貰います」

P「櫻井財閥の池にほたるの髪の毛を一本沈めます」

ちひろ「禍福組、凄い」

P「それから一週間、○○カンパニーは倒産、仕事は元通り、ちひろさんは科学館の収入で大儲け」

P「勝利だーー!」

ちひろ「いえーー!」

「「「「わーー!」」」」



まゆ「まゆ、忘れられてません、よね?ぐすん」




P「あ」

おしまい
なんかご都合主義なのは茄子さんパワーですね、きっと

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