西「西住さん、選抜チームとの戦闘の最後の突撃！お見事でした！」

みほ「えーと、あれは突撃というか…」

西「いえ、あれは最高の突撃でした。知波単を引っ張って行けるのは西住さんしかいません」

沙織「またスカウト～？」

西「はい。西住さんの突撃に惚れこみ、こうして大洗まで突撃しにきました」

みほ「あの時はしかたなく、普段は突撃なんてしませんよ」ｱｾｱｾ

西「いえ、西住さんは突撃の名手です。目を見れば分かります」

西住「ええ……」

杏「かーしま、連行」

桃「はい」

西「無念です」ﾋｷｽﾞﾗﾚｰ

カチューシャ「ミホーシャ！ウチに来なさい！」

みほ「ええっ！？」

カチューシャ「だってミホーシャの作戦は見てて面白いんだもの！プラウダにはあの作戦力が加われば無敵だわ！ね、ノンナ」

ノンナ「はい。西住さんであればカリスマ、指揮力ともに何も問題ありません。ミホーシャの歌を用意しておきます」

カチューシャ「流石ノンナね」

優花里「どんどん話が進んでますね～」ｱﾊﾊ

みほ「えーっと、私は大洗のみんなと戦車道を」

カチューシャ「ミホーシャ来てくれないの？」ｸﾞｽｯ

みほ「ええと、あの、その」ｱｾｱｾ

杏「嘘泣きだって。かーしま、連行」

桃「はい」

カチューシャ「ノンナの考えた嘘泣き作戦、すぐ看破されちゃったじゃない！」ﾋｷｽﾞﾗﾚｰ

ノンナ「すみません」ﾋｷｽﾞﾗﾚｰ

ケイ「hey、みほ。サンダースに来てよ！」

華「直球ですねえ」

沙織「というかスカウト来すぎじゃない？」

優花里「西住殿のカリスマのなせる業ですねえ」ｳﾝｳﾝ

麻子「どうするんだ？」

みほ「行きませんって」ｱｾｱｾ

ケイ「Why？奨学金もたっぷり出るわよ？」

沙織「お金で引き抜きってどうなの！？」

ケイ「It's戦車道！これは戦争じゃないわ、スポーツ。だから大金積んでトレードするのは当然でしょ？」

みほ「あの言葉感動したのになあ」

杏「急に酷いセリフになっちゃったねえ。かーしま、連行」

桃「はい」

ケイ「No～。諦めないからねー」ﾋｷｽﾞﾗﾚｰ

ダージリン「みほさん、紅茶をどうぞ。最高のファーストフラッシュです」ｽﾞｽﾞｽﾞ

みほ「ありがとうございます！わあ、おいしいですね」ﾆｺﾆｺ

沙織「流れからスカウトかと思ったけど違うのかな？」

華「どうでしょう。あっ、おかわり頂けますか？」

ダージリン「こんな格言を知ってる？笑う乙女は、もう半分手に入ったようなもの」

沙織「どういうこと？」

麻子「好意を得て、連れていこうということだろう」

沙織「結局、スカウトじゃない！」

ダージリン「私、みほさんのファンなの。ぜひグロリアーナに来てちょうだい？」

優花里「そういえば毎試合応援に来てくださってましたねえ」

みほ「うれしいけど、すいません」

ダージリン「そう。みほさん、こんな格言を知ってるかしら？恋と戦争ではすべてが公平である」

ダージリン「これは恋であり戦争よ。だから私も手段は選ばないわ。拉致させてもらうわよ」

みほ「えぇ……」

杏「もはや犯罪だよ。かーしま、連行」

桃「はい」

ダージリン「ちょっと、紅茶がこぼれてしまうわ」ｽﾞｽﾞｽﾞﾋｷｽﾞﾗﾚｰ

ミカ「ひとつの場所に執着する、それは愚かなことだと思うよ」

みほ「？」

ミカ「西住さんは継続高校に来るべきだね」

みほ「でも大洗には友達も居ますし」ｱｾｱｾ

ミカ「友達が近くに居る、それって本当に必要なことかな？遠くに居るときこそ身近に感じられる、それが本当の友達なんじゃないかな」

みほ「えーっと」ｱｾｱｾ

ミカ「みんなと同じことをするのはたやすいことさ。でも西住さんは嵐の中にボートを漕ぎ出せる、そんな人だと思うな」

杏「西住ちゃんを丸めこもうとするなよー。かーしま、連行」

桃「はい」

ミカ「一度きめたら最後までやるのが私の戦車道さ。諦めないよ」ﾋｷｽﾞﾗﾚｰ

愛里寿「西住さん。私の大学にきて」

みほ「愛里寿さん、私まだ高校２年で…」

愛里寿「年齢なんて関係ない。私は１３歳だし」

みほ「確かにそうですが」

愛里寿「西住さんの作戦は最初は平凡だった。けど遊園地に入ってからはボコみたいだった。戦うのが楽しかったのは久しぶりだった」

愛里寿「西住さんとならきっと楽しい戦車道ができる。ボコみたいに」

みほ「えーと、じゃあ二年後に会いましょう」ﾆｺ

愛里寿「待ってる」

杏「（うんうん。良い話だねえ）」

まほ「みほ、黒森峰に戻って来い。制服もクリーニングしてある」

みほ「えーっと」ｱｾｱｾ

エリカ「あら次期隊長？大洗になれちゃったら黒森峰の大軍を率いるのは腰が引けちゃったかしら？」ﾊｰﾝ

みほ・華・沙織・麻子・優花里「（次期隊長！？）」

まほ「お前の戦車道は心配になる。決勝の川渡りもヒヤヒヤした。みほには私のサポートが必要に見える」

優花里「逸見殿はこのスカウトに納得してらっしゃるのですか？」

麻子「たしかに以前は険悪だったな」

沙織「ちょっと麻子！」

エリカ「次期隊長の実力はもともと認めているわ。私が怒っていたのは去年フラッグ車の車長のあなたが救助に行ったからよ」

優花里「あの行動が間違っていたと？」ﾑﾑﾑ

エリカ「ええ。だってフラッグ車だったのよ？」

まほ「エリカ、ちゃんと言わないと伝わらないぞ」

エリカ「……私を頼ってくれても良かったじゃない」

みほ「え？」

エリカ「だから！私に救助に行けって命令すれば良かったじゃない！信頼してたのは私の方だけと分かってイライラしたのよ！」

みほ「あの、そんなことは」ｱｾｱｾ

エリカ「分かってるわ。決勝の川渡りであなたがそういう性格って分かったわ」

みほ「すいません」

エリカ「だから来年こそは私が副隊長として、あなたを支えるわ。あなた危なっかしいし」

まほ「エリカと私が居れば安心だ」

みほ「ええ……」

杏「はいはーい、そこまでー。誤解も解けたみたいだしもういいっしょ。かーしま、連行」

桃「はい」

まほ「ああ、ケガとか病気するなよみほ」ﾋｷｽﾞﾗﾚｰ

エリカ「次期隊長！待ってるわよ」ﾋｷｽﾞﾗﾚｰ

みほ「はあ……。いろんな人が来て疲れちゃった」

優花里「でも、西住殿がどこにも行かないでよかったですぅ！」

麻子「そうだな」

華「ええ。みほさんが行ってしまわれては悲しいですから」

沙織「ホント良かったよー」

みほ「みんな、ありがとう」

杏「そうそう、西住ちゃん。来年は会長やってねー」

みほ「ええ……」

完