オーキド「とりあえず隣町まで薬を買いに行ってきてくれんか？」

サトシ「はい、わかりました（小手調べ、と言ったところか・・・・）」てくてく・・・

サトシ「！？　コラッタか！！」

サトシ「行け、ピカチュウ！」

ピカチュウ「ぐるるるるぅっ！！」

コラッタ「ぎぃるるるるぅううう！！」

サトシ「ピカチュウ、電気ショックだ！」

ピカチュウ「びがぁあじゅうううっ！！」バリバリバリバリ

コラッタ「ぎゅるるる・・・がうぅぅうう！！」ぷしゅううぅぅ・・・

サトシ「来るぞ、ピカチュウ！！コラッタの噛み付き攻撃だ！！」

コラッタ「がうぅっ！」ぶちっぶちぃっ！！

ピカチュウ「ぐぎゃああああああ！！」

サトシ「ぴ、ピカチュウ・・・・肉が千切れて・・・・・・逃げるぞ！」

ピカチュウ「うぅうううぅ・・・・・」

サトシ「はっ・・・・はっ・・・・はっ・・・・はっ・・・・ここにいちゃまずい！」

サトシ「早く隣町まで行かないと！」

サトシ「確か、モンスターボールにかけている税金で運営しているっていう施設がこの辺りに・・・」

サトシ「あった！ポケモンセンターだ・・・・最近増税しただけあって、立派な建物だなぁ・・・」

受付「いらっしゃいませ。」

サトシ「あの、ポケモンが傷ついちゃって・・・」

受付「はい、かしこまりました。ではこちらにお名前とご住所と連絡先の記載をお願いします。」

受付「今回ご利用されましたので、会員カードの方お作り致します。」

受付「これで全国のポケモンセンターでのご利用時にポイントが貯まります。」

受付「１p＝１円として、提携店舗様でのお買い物にご利用いただけますので、よろしくお願いします。」

作業員a「欠損部位は、左腹部・・・替えのパーツがあったな？」

作業員b「えっと・・・今、ピカチュウのは切らしてますよ。」

作業員a「仕方無い、急いで幹細胞を抽出し、急速培養気に放り込め。」

作業員b「わかりました。」


ピカチュウ「ぶくぶく・・・・ぶくぶく・・・・・・・・」

サトシ「ピカチュウまだかなぁ・・・・」

受付「番号札５８番でお待ちのサトシ様、サトシ様、お待たせいたしました、窓口まで・・・」

ピカチュウ「ぴかー！」

サトシ「おぉ、ピカチュウ！心なしか叫び声も大人しくなったなぁ！！」

ピカチュウ「ピカピカーッ！ピーカァァッ！！（変な薬飲まされて、大人しくさせられたんだよ！）」

サトシ「そうかそうか、元気は有り余ってるんだな！よし、行こう！」

ピカチュウ「・・・・・（話聞けっての）」


作業員a「狂犬病予防みたいなもんだな。」

作業員b「でも、これじゃまるでトレーナーを騙してるみたいじゃ・・・」

作業員a「バカ野郎！てめぇ、クビになりてぇのか！！」

作業員a「こんな会話聞かれたら、製薬会社と国の公的機関の癒着問題の火種に・・・」

作業員b「そ、そんな話・・・・」

作業員a「なら、さっさと次の作業に取り掛かれ！」

作業員b「は、はい分かりました・・・・」


サトシ「オーキド博士、頼まれた買い物済ましてきました！」

オーキド「そうか・・・・ポイントカードは作ったのじゃな？」

サトシ「はい？なぜそれを・・・？」

オーキド「わしも持っておるからのぉ、クレジット付きのを。」

オーキド「サトシはまだ子供だからの、薦められなかったのじゃろう・・・」

サトシ「さぁ、ピカチュウ！旅に出ようか！！」

ピカチュウ「ピィカァ････（痛いのもう嫌なんだけど・・・それにまだ麻酔切れてないし）」

サトシ「よし、行こう！」

ピカチュウ「・・・・（いつか殺す！そして自由になる・・・・）」


ピカチュウ「びぃがあぢゅううう！！」ばりばりばりばり

サトシ「くそ、こいつ強いぞ！

石つぶて「ぐぉおおおおおん！！」どどどどどっ！ずんっ！！

ピカチュウ「ぴぃかぁっ！？」どさっ ぴくぴく・・・

サトシ「ピカチュウ！！」

サトシ「急いでポケモンセンターに！！」

受付「ポイントカードのご提示をお願いします」

サトシ「そんなことよりピカチュウが死にそうなんです！」

サトシ「み、見てください！内臓破裂、手足も骨折していて・・・」

ピカチュウ「ひこぉー・・・・ひこぉー・・・・・」

サトシ「呼吸だって変になって・・・・」

受付「そうは言われましても、皆さんもお待ちですから。番号札を持ってお待ち下さい。」

サトシ「そ、そんな・・・・」

番号札・・・・

サトシ「や、やっと・・・ピカチュウ、早く行こう！」

ピカチュウ「ひこぉ・・・・ひこぉ・・・・・」


作業員a「こいつぁ、また派手にやられちまったなぁ・・・」

作業員b「hpが残り1/10くらいじゃないいですか？」

作業員a「こいつはもうダメだな。脳みそ以外総とっかえだ。」

作業員a「急速培養機の準備をしておけ。こっちは筋弛緩剤の準備と頭部切開の準備をしておく。」

作業員b「わかりました。固体の脳以外の部位を全て培養しておきます。」

ピカチュウ「ぴぃかぁ・・・・（力が抜けて・・・・眠気が・・・・・）」すぅすぅ・・・・

作業員a「よし、マシンのセッティングは終わった。」ポチッ

作業員b「素体の複製完了しました。」

作業員a「あと５分で終わる、隣にもってこい。」


サトシ「ピカチュウまだかなぁ・・・・」

ピカチュウ「ぴぃかちゅう～！（体が元気いっぱい！）」

サトシ「ピカチュウ！よかったぁ！！」

受付「良かったですね」にこにこ

サトシ「ここが・・・・ジムリーダーのタケシがいるという・・・・・」

タケシ「・・・・・・・」

サトシ「勝負だ、タケシ！」

タケシ「貴様はなぜ戦う・・・？」

サトシ「なっ・・・・！」

タケシ「貴様は、ポケモンたちが一体どういった仕打ちを受けているのか知っているのか？」

サトシ「何を言っているんだ！仕打ちというのは、人間がということか？！」

タケシ「そうだ。ポケモンがポケモンセンターでどういった形で治療されているのか・・・」

タケシ「考えたことがあるのか！！」

サトシ「そ、それは・・・・・」

タケシ「何も考えずにポケモン同士を戦わせて何の意味がある！」

タケシ「人間のエゴの為に傷つき、倒れ、死ぬ・・・」

タケシ「貴様はポケモンを手下か奴隷のように思っているんじゃないのか！？」

サトシ「ち、違う！ピカチュウは友達だ！」

タケシ「果たしてそうかな？ポケモンセンターでの薬物治療の話・・・人間に従属にさせる薬だ。」

サトシ「そんなバカな！あんなに優しい受付のお姉さんが・・・・」

タケシ「表向きはそうだ、しかし地下には広大な薬備蓄庫と培養液の中に入ったポケモンごとの部位」

タケシ「クローニング技術を応用してまでの急速培養・・・・。」

タケシ「クローニングの寿命は短い。調子が悪くなれば、またポケモンセンター行きだ。」

タケシ「そしてまたクローン・・・その繰り返しだ！！」

サトシ「そ、そんな言葉遊び！お前がポケモンを使っている時点で破綻している！！」

タケシ「どうかな？ポケモンを愛でる気持ちと、ポケモンでただ戦闘本能を満たすこと・・・」

タケシ「どっちが違うのか、お前にも分かるはずだろう！！」

サトシ「い、言い返せない・・・・・」がくっ

サトシ「確かに、本能の赴くままにピカチュウを死地においやった・・・・」

サトシ「で、ではどうすれば・・・・」

タケシ「ポケモンなど放っておいて、のんびり暮らすのが一番だ。」

タケシ「俺はこのイワークと炭坑作業で生計を立てている。」

サトシ「じゃ、じゃあ・・・・俺はピカチュウで発電を・・・・。」

タケシ「それが一番穏便な選択だな。」

タケシ「マサラタウンに戻れ。そして愚かなオーキドに伝えろ『子供を誑かすな』とな。」

サトシ「・・・・・わかった。」

タケシ「（今年に入って７人目か。オーキドめ、一体何を考えている・・・・・）」


サトシ「オーキド博士・・・・」

オーキド「どうしたんじゃ、家が恋しくなったのか？」

サトシ「いえ・・・・俺、ポケモンマスター止めます・・・・・。」

オーキド「な、なんじゃと！？」

サトシ「この町で、シゲルの姉ちゃんと結婚してひっそりと暮らすよ・・・・ははは・・・・・」

オーキド「・・・・何かあったんじゃな。」

サトシ「なんでもないよ・・・・な、ピカチュウ？」

ピカチュウ「ぴぃかぁ・・・・（俺に振るなよ）」

サトシ「失礼します・・・・」すたすたすたすた

オーキド「（まぁいい、シゲルが図鑑を埋めてくれるじゃろう・・・・くくく）」


コンコン

姉「はーい。」

サトシ「こんにちは。」

姉「えっ、どうしたのサトシ君？疲れた顔して・・・・」

サトシ「えっと、シゲルのお姉さん・・・・」

姉「お姉ちゃんでいいよ？昔からの間柄じゃない」

サトシ「えっと、じゃあ・・・・お姉ちゃん・・・・・・。」

姉「どうしたの？」

サトシ「ちょっと話があって・・・・」

姉「えっと・・・とりあえず上がって？シゲルは旅に出ちゃってるし、家には私しかいないから・・・」

姉「（寂しくて・・・・）」

サトシ「あっ、はい・・・・お邪魔します・・・・・」

姉「そう・・・そんなことが・・・・・」

サトシ「はい・・・・」

姉「別にいいのよ、無理にポケモンマスターにならなくても・・・・」

サトシ「そうですね、今はどちらにも動ける気合が無いです・・・・」

姉「サトシ君・・・・」ぎゅぅ

サトシ「えっ？」

姉「サトシ君、がんばり過ぎよ？まだ１０歳なんだから・・・」

サトシ「お姉ちゃん・・・・」ひっくひっく・・・

姉「よしよし・・・・」なでなで

オーキド「・・・・・・」

姉「おじいちゃん！サトシ君に意地悪したんでしょ！」

オーキド「そ、そんなことは・・・・」

姉「おじいちゃんなんか大嫌い！」

オーキド「ま、孫娘に・・・・嫌われた・・・・・」ｶﾞｰﾝ

姉「サトシ君、今日は家に泊まって行きなさい？」

サトシ「えっ？でも、迷惑じゃ・・・・」

姉「うちの爺が迷惑かけたんだから、うちが責任採るのは当たり前でしょ？（それに・・・）」

サトシ「お姉ちゃん・・・・」ぎゅぅう

姉「あらあら甘えん坊さんね・・・・（あぁ、いい匂い・・・くんくんくんくん・・・・）」ぎゅう

姉「じゃあ、お風呂入りましょうか？」

サトシ「え？お風呂、ですか？」

姉「顔とか手とか、すごく汚れてるじゃない♪」

サトシ「あっ、ごめんなさい・・・・服とか汚しちゃって・・・・」ｼｮﾎﾞﾝ

姉「いいのよ、一緒に洗濯してあげるから、お風呂で服脱いじゃって。そのまま洗濯してあげるから」

サトシ「ありがとうございます・・・・」

姉「湯加減はどう？」

サトシ「あっ、はい。ちょうどいいです！」

姉「じゃあ、私も入っちゃおうっと♪」

サトシ「えっえっ！？」

ガラガラッ・・・

姉「あ、あんまり見ないでね・・・・（照）」

サトシ「は、はい！」ドキドキ･･･