曙「さらにヒマな一航戦」 (32)



前作

曙「ヒマな一航戦」




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―――――入渠ドック前―――――


曙「修復完了っと」

曙(ふぅ……。まさかあたしだけ被弾して入渠することになるなんて……)トコトコ

曙(ってあれ、今入っていったの潜水艦組じゃない。危なかった)

曙(あとちょっと遅かったら入れないとこだったわね)トコトコ



赤城「あ、曙さん!こんにちは」

加賀「……こんにちは」

曙「はぁ~~……」

赤城「ため息をすると幸せが逃げちゃいますよ?」

曙「今まさに幸せが逃げたのよ」



曙「何か用?こっちは出撃終わって入渠して、部屋で休みたいんだけど」

赤城「まぁまぁまぁまぁ、ちょっとお話しませんか?」ガシッ

曙「史上最悪のデジャヴなんだけど」

加賀「赤城さんは暇を潰せて、私も暇を潰せる……まさに」

曙「だから当事者を無視した勘定はやめなさい」



赤城「見ての通り、入渠ドックがいっぱいなんですよ」

曙「潜水艦組なんてそう長くないでしょ。待ってなさいよ」

加賀「(あんな酷使をされてはもう)潜水艦組(の命)なんてそう長くない!?」

曙「言ってないわよ。あんたの初『!?』がこんなとこでいいの?」



赤城「確かに加賀さんはあまり感情を表には出さないですよね」

加賀「『淡々とした煽りの方が効く』と聞いたので」

曙「行動理念が根本から狂ってるわね」

加賀「古鷹に」

曙「そこは聞きたくなかったわ」



赤城「でも曙さんも、私たちと話す時は淡々としてますよね」

曙「人は怒りを通り越すと呆れるものよ」

加賀「ご冗談を」

曙「諸悪の根源がよく言うわね」

赤城「ご冗談を」

曙「呆れを通り越すと手が出るからね?」



曙「そもそもあんたたち、特に外傷が見当たらないんだけど?入渠必要なの?」

赤城「失礼な!この肘を見てください!小さいヤケドができてるでしょう!」

曙「ドックと保健室を勘違いしてるのかしら」

赤城「さっき、『バナナの皮・扶桑さん・熱湯風呂』という状況に出くわしまして」

曙「オチが鮮明に見えるからもういいわ」

赤城「揚げ物を作るときの油跳ねの怖さがわかりました」

曙「犠牲のわりに得たものは小さいのね」



赤城「ちなみに扶桑さんは即高速修復をしたので無事です」

曙「それはよかったわ。一応聞くけど、加賀は?」

加賀「恋の病……かしら」

曙「入渠じゃ脳の障害は治らないわよ」

赤城「冗談に決まっとりますやないかーい!」ビシッ

曙「8点」

赤城「10点満点ですか!?」

曙「10000点満点よ」

赤城「よっしゃ!!!」

曙「あんたのハードルは地面に埋まってるの?」



加賀「最近、目が悪くなってきた気がして……」

曙「それはしかるべき医療機関へ行きなさいよ」

赤城「マサイ族かっ!」ビシッ

曙「ちょっと黙っててくれない?」

赤城「何点ですか!?」

曙「2点よ」

赤城「3点満点ですか!?」

曙「100000点満点よ」

赤城「上々ね」

曙「下の下の下よ」



加賀「冗談は置いておいて」

曙「何度でも言うけどあんたらの存在が冗談であってほしいわ」

赤城「さっき大鳳さんと陸奥さんがキャッチボールをしてまして」

曙「不安しかない組み合わせね」

加賀「その流れ球が腕に当たってしまったの」

曙「それならそうと言いなさいよ」

赤城「そういえば、お詫びにもらったバナナ、どうしたんですか?」

加賀「……」

曙「後で扶桑に土下座しなさい」



曙「まあそれくらいなら2人共、結構短時間で済むんじゃないの?」

赤城「そうですね……私は5時間20分くらいでしょうか」

曙「相変わらずイカれたコスパね」

加賀「私は65535時間ね」

曙「なんでバグってるの?」



赤城「垢BANされちゃいますね!」

曙「わざわざ入渠時間延ばしてペナルティ受けるなんて尊敬するわ」

加賀「すみません……冗談なの……」

曙「存じてるわよ。『冗談通じないわね』みたいなリアクションやめなさいよ」



赤城「しかし、まだまだ寒いですね」

曙「そうね。風邪を引いてるのもいるみたいだし」

加賀「バカは風邪を引かないというのに」

曙「不特定多数をよく煽れるわね」

加賀「照れるわ」

曙「耳が悪いのか頭が悪いのかはっきりしてほしいんだけど」



赤城「予報では明日は雪らしいですよ」

曙「面倒ね、雪かきとか」

加賀「雪風とか面倒!?」

曙「言ってないわ。なんで揚げ足とるときだけ感情豊かなの」



加賀「自慢ではないけど、私は排熱量が多いからあまり寒くはないわ」

曙「ああ、そうだったわね」

赤城「陰で松○修造とか呼んでないですからね!」

曙「墓穴の掘り方がダイナミックね」

加賀「呼んでないのならいいのだけれど」

曙「あんな大きい墓穴が見えないの?大丈夫?」



加賀「さて、恒例の第六感の時間が来たわね」

曙「誰も待ってなかったけど」

赤城「というか、残り時間書いてありますよ?」

加賀「……」

曙「悪かったわよ」



赤城「曙さんったら、まったく……」

曙「今回はあんたも加害者よ?」

赤城「“かが”だけに!?」

曙「せめて加賀が言えばフォローもできたのに」

加賀「“かが”だけに!?」

曙「黙りなさい」



曙「ほら、潜水艦組が出て行ったわ。もういいでしょ」

赤城「はい!行ってきます!」

加賀「さようなら、また会いましょう」

曙「次からはなるべく避けるようにするわ」

赤城「ふふふ、ツンデレさんですね」

曙「一向に語彙力がアップデートされないのね」



曙「ふう……ようやく行ったわね。今度こそ帰ろう」トコトコ

扶桑「あら、曙ちゃん。」

曙「帰れ」

扶桑「まだ何も言ってないのに!?」ガーン


おわり


このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年02月03日 (水) 11:44:06   ID: 7fX7TwRN

またもや扶桑www

2 :  SS好きの774さん   2016年02月03日 (水) 18:51:58   ID: WHAMwAs6

扶桑さん強く生きてください・・・

3 :  SS好きの774さん   2016年02月04日 (木) 00:51:22   ID: CH7D9EoN

扶桑wwwwww

4 :  SS好きの774さん   2016年02月04日 (木) 01:02:30   ID: zUIBveNi

扶桑さん…www

5 :  SS好きの774さん   2016年02月04日 (木) 06:30:01   ID: maos9XbJ

安心と信頼の不遇扶桑さん

6 :  SS好きの774さん   2016年02月04日 (木) 08:07:33   ID: V60Vijcv

姉様

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