穂乃果「年を重ねて」 (395)

ほのえりです。
のぞにこまき、ことうみ、りんぱな要素あります。

お付き合いいただける方はよろしくお願いします。

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にこ「え~ごほん!本日はにこの為にお集まりいただきまして誠にありがt」

希「かんぱーい!」


カンパーイ!!


にこ「ちょっ!?まだ話の途中なんだけど!?」

真姫「どうせ誰も聞いてないし」

凛「そうそう!それより早くご飯食べたーい!」

にこ「…流石に泣くわよ?」

希「やーい!泣き虫にこっちー!」

にこ「子供かっ!」ビシッ

凛「にこちゃんはいくつになっても子供だにゃー!」プー

にこ「うっさい!あんただって全然変わってないじゃない!」

凛「すみませーん!タコワサのから揚げくださーい!」

にこ「聞きなさいよ!!」


ギャーギャー!!


海未「……ふふっ。なんと言いますか、みんな相変わらずで安心しました」クスクス

ことり「だよね!あれからもう随分時間が経っちゃったけど…」

花陽「私達ももうお酒が飲める歳だもんね…あ、すみません!純米酒おかわりで!」

ことり「ほ、ほどほどにね?」

花陽「うんっ!」グビー

穂乃果「…」

絵里「?」

絵里「どうしたの?やけに静かじゃない」

穂乃果「絵里ちゃん…」

絵里「もしかしてお酒苦手?それなら無理しなくてもいいのよ?」

穂乃果「ううん、そうじゃなくてね。なんか……いいなぁって」

絵里「?」

穂乃果「こういう時間、好きだなぁって思ってたの」エヘヘ

絵里「…」

絵里「……なにそれ。珍しく感傷的じゃない」クスクス

穂乃果「ぶー!私にだってそういう気分になる時くらいあるもん。じゃあ絵里ちゃんは好きじゃないの?」

絵里「まさか!私も好きよ。大好き」

穂乃果「えへへ…よかった~」






花陽「」


ほのえり「………ん?」

花陽「だ、だ、ダメですよ2人とも!!」アワワワワ

絵里「ちょっ…な、何が?」

花陽「あ、あ、あ、アイドルが恋愛なんて!まして同グループ内でなんて!!禁断中の禁断ですぅー!!」


シーン

にこ「ちょちょちょちょぉぉっ!?何何何!?あんた達ってそういう…そういう!?」

凛「そういえば昔っから怪しかったもんね!ね!」キャー!!

真姫「ふ、ふ~ん…べ、別に興味はないけど……」クルクル

海未「穂乃果!?聞いてませんよ!?」

ことり「酷いよホノカチャン!!」

穂乃果「えええっ!?な、なんで?絵里ちゃん!?」

絵里「わ、私に聞かれても…そもそもどうして急にそんな……?」

花陽「だって好きとか大好きとか言ってたよね!?私にはしっかり聞こえました!!」グビグビ

絵里「おもいっきり誤解じゃない!とにかくまず飲むのを止めなさい!!」


ヤンヤヤンヤ!!
ワーワー!!




希「…」

希「でも」

希「ウチらってもうアイドルじゃないわけやし…そういうの、気にしなくてもいいんじゃない?」


8人「…」


海未「で、ですが今まで誰もそのような浮ついた話は…」

凛「それってそういう事だよね」ズーン

真姫「べ、別に私は…」

にこ「…」ジー

真姫「……無かったわよ!なんにも!!」

にこ「ぷぷぷっ!」ニヤニヤ

真姫「…」ギロッ

希「ちなみに、にこっちもなんにも無いんよ?アイドル云々関係なく」

にこ「ちょっ!?そ、それはあんたもでしょうが!!」ウガー

真姫「!! へ、へぇ……」

海未「ことりは…ことりは私を1人にはしないですよね?」ガクガク

ことり「海未ちゃんこそ…」ガクガク

花陽「みなさんアイドルの鏡です……それに比べて!」グビグビ

穂乃果「だから違うんだって!アイドルでも無いし!!」

絵里「その前に飲むのを止めてって言ってるわよね?ねぇ??」

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


海未「わらひは…みとめまへんからねぇ~……」フラフラ

花陽「あいどるはぁアイドルであって…だから…そうです…うふふふふ……」フラフラ

希「あーあー…こりゃダメやね。この2人」

にこ「いや」




真姫「…」ギュー

にこ「3人でしょ」

希「……ま、真姫ちゃん?ちょーっと歩きづらいんやけど」

真姫「っ!」ウルウル

希「!!」

希「あ、いやそういう事じゃなくて!えっと…」オロオロ

にこ「ぷぷっ!アンタがうろたえるなんて珍しい事もあるのね!」




真姫「♪」ギュー

希「………にこっちも他人事じゃないよね」

にこ「うん」

ことり「と、とりあえず海未ちゃんは私が介抱するね…」

凛「じゃあかよちんの事はまかせて!」

にこ「お願いね。真姫ちゃんは私と希でどうにかするから」

希「そうやね。でもせめてどっちかだけでも離してくれると楽なんやけど……」

真姫「っ」ウルウル

希「わー!違う違う!ごめん!!」アタフタ

にこ「……というわけで、後はどうぞお好きなように」

穂乃果「で、でも本当に大丈夫?私と絵里ちゃんも一緒に…」

にこ「いいから!酔っぱらいの相手なんて少ないに越したことはないでしょ」

希「そうそう。ウチらの事は気にしなくてええよ?本当に助けてほしい時はちゃんと言うから」

絵里「そんなこと絶対言わないくせに…」

ことり「穂乃果ちゃん!何かあったら私にすぐ連絡してね?」

穂乃果「え?私?う、うん」

絵里「…」

・・・


にこ「あ、タクシー来たみたいよ。準備はできてる?」

凛「…」

にこ「? どうしたの?」

凛「う、うん。今日がとーっても楽しかったから…次はいつみんなと会えるのかなぁって思って」

希「そうやねぇ…皆なんだかんだで忙しくなってきちゃったから」

ことり「全員で、っていうのは…近いうちには難しいかもね……」

凛「そっか」シュン

穂乃果「…」

絵里「…」

絵里「はいはい!そういう暗い話は無しにしましょ?今日は楽しかったし、貴女達にはもう一仕事待ってるんだから」

凛「…そうだよね。うん!じゃあ、またね!」


バイバーイ!!


――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――

テクテクテク


穂乃果「でもみんな全然変わってなくてビックリしちゃったよ」

絵里「すれ違っても余裕でわかるくらい大人にはなってなかったわね」フフッ

穂乃果「うーん…私たちには伸びしろが無かったのかなぁ?」

絵里「その日本語は間違ってると思うけど…いいんじゃない?若さを保ててるってことで」

穂乃果「あはは!それもそっか!」

穂乃果「…では絵里ちゃん先生!ズバリ、若さの秘訣とは?」

絵里「いや実際若いから!……でもそうね。強いて言うなら毎日亜里沙とお風呂に入ってるからかしら?」

穂乃果「吸い取ってるの!?どおりで…」

絵里「吸い取っては無いわよー」

穂乃果「……って!お風呂!?一緒に!?」

絵里「? ええ。昔からそうだけど…」

穂乃果「そうなんだ…雪穂なんて中学生くらいの時から入ってくれないよ…」オヨヨ

絵里「あー…雪穂ちゃんはそういうこと気にしそうだものね」

穂乃果「私は気にしないのに……今度無理矢理入っちゃおうかな」

絵里「穂乃果が気にしなくてもダメでしょ」

穂乃果「ちぇー」ブー

絵里「でも…そうね。なんだかんだで雪穂ちゃんなら喜ぶんじゃない?穂乃果が入ってきたら」

穂乃果「そうかなぁ?」

絵里「うん。亜里沙が『雪穂は昔っから穂乃果さんの話ばっかり!』って嫉妬してたから」クスクス

穂乃果「ど、どうせ悪口だよー」エヘヘヘ

絵里「…」

絵里「と、ところで穂乃果?雪穂ちゃんなんだけどね?」

穂乃果「?」

絵里「えっと…その……亜里沙について何か聞いたりしてない?」

穂乃果「雪穂から?」

絵里「ええ。あの2人ってすごく仲が良いっていうか…仲が良すぎるっていうか…じゃない?」

穂乃果「うん!私もそう思う」

絵里「だからね…そこのところ、どうなのか知ってたりする?」

穂乃果「そこのところ?」

絵里「つ、つまり……」



――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――

穂乃果「た、ただいま~!雪穂ー!!」ダダダダダ

雪穂「おかえりー…って帰ってきて早々どうしたの?」

穂乃果「どうしたのじゃないよ!なんで私に言ってくれなかったの!?酷いよ!!」ウエーン

雪穂「???」

雪穂「ご、ごめん…何のこと?」

穂乃果「とぼけないでよ!そんなに私に言いたくないの!?普段は亜里沙ちゃんに私の話ばっかりしてるのに!?」

雪穂「だからホントに何のことかわからな……って!ち、ちちち違うから!お姉ちゃんの話なんて全然!ぜんっぜんした事ないし!ホントだし!」アワワワ/////

穂乃果「えっ…そうなの?」シュン

雪穂「」

雪穂「い、いや、えっと…ちょ、ちょ~っとくらいはしてるようなしてないような……」

穂乃果「!!」パァァァ

雪穂「…」


雪穂「……って、違うでしょ!?何か言おうとしてたよね?」

穂乃果「あっそうそう!絵里ちゃんが言ってたんだけどね、亜里沙ちゃんと雪穂が…」







穂乃果「結婚するって!!」

雪穂「」

雪穂「な、なななんでそんな話になってるの!?まず順序ってものがあるでしょ!?」

穂乃果「えっ!?違うの!?」

雪穂「違うよ!!ちょっと考えればわかるよね!?」

穂乃果「だ、だって絵里ちゃんが『亜里沙が最近ゼ○シィ定期購読し始めたのよ…』って言ってたんだもん!」

雪穂「ええっ!?ゼ○シィって定期購読するようなものじゃないよね!?」

穂乃果「でもそうなると相手は雪穂じゃないってことに…」

雪穂「」


・・・


亜里沙『ごめんなさい…お姉ちゃん最近意識しすぎてちょっと厚めの女性誌が全部ゼ○シィに見えるみたいなんです…』

<アリサー!!

穂乃果「なんだ~びっくりしちゃったよ」エヘヘ

雪穂(絵里さん…)

穂乃果「あれ?でも意識してるって事はもしかして…」

亜里沙『あ、いえ。なんか周りでそういう話が増えてきたのに相手すらいない自分に焦rむぐっ!』

絵里『はいはいもう今日はこのくらいでごめんね迷惑かけちゃってそれじゃー』ガチャッ

穂乃果「わわっ!切れちゃった」

雪穂「へぇ…あの絵里さんでもそんな感じなんだなぁ」

穂乃果「?」

雪穂「ウチのはこんなだし…」ハァ

穂乃果「あー!今よくわかんないけどバカにしたでしょ!!」ブー

雪穂「そこまでじゃないよ?ただ穂むらの今後を憂いていただけ」

穂乃果「えーなんでー!?私と雪穂がいればずーっと安泰だよ!!」

雪穂「その先だよ…」

穂乃果「???」

雪穂「もういいって!どうせお姉ちゃんにはわからないから」ベー

穂乃果「な、なんだとー!!」ウガー

ほのママ「はいはい。もう子供じゃないんだからその辺りにしておきなさい」

穂乃果「だって雪穂がー!!」

ほのママ「雪穂はね、あんたの心配してくれてるのよ」

雪穂「お母さん!?」

穂乃果「雪穂が?」

ほのママ「そうよ。こんな歳になっても実家暮らしで浮ついた話一つないんだもの。心配するなってほうが無理でしょ」ハァ

穂乃果「うぐっ…」

雪穂「べ、別に急いで変な人連れてこられるくらいなら今のままでいいケド…」

ほのママ「雪穂…?」ジトー

穂乃果「わ、私だってそういう人の一人や二人いるもん!」

雪穂「えっ!?」

ほのママ「…例えば?」

穂乃果「…」ウーン

穂乃果「…」ウーンウーン





穂乃果「………ゆ、雪穂!!」

ほのママ「…」

雪穂「…」

ほのママ「……まだ当分望み薄みたいね」ハァ






雪穂「お姉ちゃん…」

ほのママ「」


――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――

-数日後-


穂乃果「うーん!今日もお仕事頑張ったぁー!!」ドサッ

穂乃果「はぁぁぁぁぁ気持ちぃぃぃぃぃぃ!私もうベッドちゃんと結婚するよぉぉぉぉぉ!!」スリスリ

雪穂「…」

穂乃果「おうわぁ雪穂!?ノックくらいしてよ!」

雪穂「いやいや!扉全開だったし!!」

穂乃果「えっ?ホント?」

雪穂「嘘つく必要がないんだけど…それより、今日ウチに真姫さん来てたけど何かあったの?」

穂乃果「真姫ちゃん!?全然気が付かなかった…」

雪穂「なーんか変な感じだったんだよね。お母さんとコソコソしちゃって」

穂乃果「お母さんと?」

雪穂「そ。聞いても教えてくれないし」

穂乃果「ふーん…スポンサー契約とかかな?」

雪穂「砂糖の塊売ってるウチとお医者さんとじゃ…ね?むしろ犬猿の仲だよ」

穂乃果「そこまでじゃないでしょ…」アハハ

雪穂「とにかく!何かあるかもしれないから気を付けてね?」

穂乃果「気を付ける?何を?」

雪穂「それはほら…もしかしたらお金持ちの人とお見合いとか持ち掛けられたのかも」

穂乃果「うーん…確かにそれは嫌かも」

雪穂「でしょ!?私だって跡取りは心配だけど…お姉ちゃんが不幸にはなってほしくないから」

穂乃果「雪穂……ありがとー!!」ギュー

雪穂「ちょっ!?」/////

穂乃果「こんな妹がいて私は幸せだよー」ギュギュー

雪穂「お、お、お、お姉ちゃん!もう私たち子供じゃないんだかr」



ほのママ「…」ジー

穂乃果「あれ?どうしたの?」

雪穂「?」

ほのママ「雪穂。お話があります」

雪穂「私!?」

ほのママ「いいからいらっしゃい!」

雪穂「え?あ、はい……」テクテク

穂乃果「???」

穂乃果「どうしたんだろう?食べちゃいけないお菓子をつまみ食いしたのかな?」

穂乃果「まったく。雪穂はいくつになっても子供なんだから」ウシシ

穂乃果「……ん?なんだろう。絵里ちゃんから着信あるや」


プルルルルル
ガチャッ


穂乃果「もしもし?絵里ちゃん?」

絵里『急にごめんね。時間大丈夫?』

穂乃果「平気平気!絵里ちゃんの為なら何時間でも大丈夫だよ!」エッヘン

絵里『もぅ。調子いいんだから』クスクス

穂乃果「それでどうしたの?」

絵里『う、うーん…』

穂乃果「?」

絵里『どうしたと言うかこうしたと言うか…』

穂乃果「???」

絵里『穂乃果とお話ししたくなったから……じゃ、ダメ?』

穂乃果「…」

絵里『…』

穂乃果「だ、ダメじゃないよ!すっごくうれしい!!」エヘヘ

絵里『よかった』ホッ

穂乃果「でもホントに急だよね…亜里沙ちゃんがお泊りとか?」

絵里『違うわよ。でも…なんて言えばいいのかしら。穂乃果が恋しくなっちゃったというか……』

穂乃果「…」

絵里『…』

穂乃果「えっ!?もしかして告白!?」ガガーン

絵里『…』

絵里『そうね…そうかも』クスクス

穂乃果「ホント!?うれしいなー」アハハ

絵里『だからこれと言って話題があるわけでもないんだけど…そうね。休みが合えば、今度お買い物でもどうかしら』

穂乃果「お買い物!?行きたい行きたーい!!」

絵里『なら決まりね。私は週末ならいつでもいいわよ?』

穂乃果「じゃあ今度の日曜日はどう?なんにも用事なくて困ってたんだよね」

絵里『丁度いいじゃない。じゃあそうしましょ?』

穂乃果「うん!楽しみにしてるね!!」

絵里『私も。もし忘れたりしたら…ジュースいっぱい奢ってもらっちゃうんだから』

穂乃果「ふふふ…今の私ならジュースの一本や二本余裕なんだよ!」ムフフ

絵里『逆に余裕じゃないと心配よねそれ』

穂乃果「……確かに」

絵里『まったく。それじゃ、楽しみにしてるわね』

穂乃果「うん!ばいばーい!!」ガチャッ

穂乃果「…ん?」

穂乃果「これって……デート!?」

穂乃果「よ、よし!これでお母さんからのお小言にも対抗できる!!おかーさーん!!」ダダダダダ




ほのママ「近親はダメです!」

雪穂「だから誤解だって!」

ほのママ「いいえ。今の雪穂は信用できません!」

雪穂「ちょっ!ひどい!!」

ほのママ「とにかく!穂乃果には暫くこの家を出て行ってもらう事になったから…その間頭を冷やしなさい」

雪穂「」

穂乃果「…」



穂乃果「はい?」



――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――

穂乃果「ゲストハウス!?」

真姫「そ。流行ってるらしいから一棟買ってみたのよ。小さいけど」

凛「絶対小さくないよね」ヒソヒソ

花陽「うん」ヒソヒソ

海未「それで話というのは…」

真姫「まあ…ね。余らせても勿体ないじゃない?」

希「『勿体ない』ねぇ?」ニヤニヤ

にこ「らしくないじゃない」ニヤニヤ

真姫「な、何よ」/////

ことり「わ、わ、わ~そういうの憧れてたの!!」

絵里「でもこの人数じゃ…」

真姫「そこは心配ないわよ?全員余裕で住めるから。場所も都内だし」

花陽「す、すごい…」

にこ「いろんな意味でね」

真姫「ちなみに、もうみんなの親御さんから許可はいただいてるから」

海未「いつの間に!?」

絵里(深く聞くのは止めましょう…)

ことり「あはは…もうここまでしてもらって断るのも…」

凛「だよね!」

希「仕方ない。寂しがり屋の真姫ちゃんの為にウチが一肌脱ぐとしますか」

にこ「別に希だけじゃないんだけど?」

希「にこっちは脱ぐほど無いやん」

にこ「あるわよ!!じゃあ逆にアンタ何脱いだのよ!!」

希「……にこっちのえっち」テレテレ

にこ「なんで!?」

真姫「…」ムムム


穂乃果「よぉーっし!じゃあ皆で……」




穂乃果「同棲だぁー!!」バーン!!

花陽「その言い方ちょっと誤解生むよ!?」ガビーン

海未「本当によかったのでしょうか…こんな急に」

絵里「いいんじゃない?私たちらしくて」クスクス

海未「…便利な言葉ですよね。それ」

ことり「でも楽しみだなぁ…毎日合宿みたい♪」

穂乃果「だよねー!」

絵里「でも学校なりお仕事なりはちゃんと行くのよ?」

穂乃果「わかってるよー」ブー

真姫「一応、全員の生活に支障はないはずだけど…何か困ったことがあったら言ってね」

花陽「話が唐突すぎて困ってはいるけど…」

凛「いいじゃんいいじゃん!大学だって乗り換えなしで行けるんだよ?」

真姫「その辺りは抜かりないわ」フフン

にこ「ホント恐ろしい執念よね…」

希「前に会った時が楽しすぎたみたいやね」クスクス

真姫「引っ越しは業者に頼んじゃうから、荷物の整理だけはしておいてね?」

真姫「あとで住所も送るから変更も忘れないように。手紙とか届かなくなるわよ」

にこ「え~めんどくさい~そこまでする必要あるの?」

希「まあまあ。それくらいええやん」

にこ「ぶー」

ことり「それよりにこちゃん…妹さんたちは大丈夫なの?」

にこ「いつの話してんのよ。おチビ共はむしろ私がいない方が嬉しいでしょうよ」ケッ

凛「にこちゃん…可哀想に」オヨヨ

海未「亜里沙はどうなのです?」

絵里「私ばっかりずるいって拗ねちゃったわ」クスクス

穂乃果「でも私の部屋に住むことになったから大丈夫だよ!」

海未「それはそれは…帰ったら居場所がなくなっていた、なんて事にならないといいですね」フフッ

穂乃果「海未ちゃんひどーい!」

真姫「簡単に建物の説明するけど…1階は共同スペースね。リビングとかキッチンとかお風呂とか」

真姫「2階は個室が6部屋。一応、部屋割りはこんな感じで考えてる」スッ


201 ことり・海未

202 穂乃果・絵里

203 凛・花陽

204 希・真姫

205 にこ

206 荷物置き場


7人「意義なーし」

にこ「ありありありあり!!意義あーーーーり!!!」

真姫「何ようるさいわね…」

にこ「この明らかに悪意がある部屋割りは何なのよ!!せめてくじ引きでしょ!!」

真姫「でもみんな納得してくれたし…」

にこ「その中に私が入ってないんだけど!?」

希「にこっち。もう大人なんだからわがまま言わないの」メッ

にこ「こんな時ばっかり大人扱い!!」

にこ「もういいわよ!夜な夜な騒ぎまくって全員睡眠不足にしてあげるわ!」ウガー

真姫「騒音対策はばっちりだから」

にこ「いい部屋ね!レオ○レスとは違うわね!きっと地震にも強いんでしょうね!!」

絵里「なるほど…つまり何しても外に声が漏れたりすることはないのね」

ことり「ふーむ。なるほどなるほど」

穂乃果「?」

海未「ことり?」

ことり「ナンデモナイノヨナンデモ」


にこ「…あれ放っておいていいの?」

真姫「まあ私にそこまでの権利はないし…」

にこ「ほぼ強制的に住まわせておいて何言ってんのよ!」

希「仕方ない。そこまで言うならウチと真姫ちゃんの愛の巣ににこっちも混ぜてあげるか」

にこ「…絶対に最悪のタイミングで邪魔してやる」

真姫「イミワカンナイ」

花陽「ちなみにどれくらいの間お邪魔になってもいいの?」

真姫「特に期間はないけど…最低でも半年は住んでほしいかしら」

穂乃果「そんなに!?」

真姫「一応そういうことで親御さんには話をしてあるわ。まあ、帰りたくなったら好きな時に帰ってもらって構わないから」

花陽「シェアハウス…半年……」

凛「かよちんどうしたの?」

花陽「!! う、ううん何でもない!!」

海未「花陽?あまり乗り気ではないのなら無理に……」

花陽「ち、違うよ!本当に!!すっごく楽しみ!!」

海未「それならよいのですが…」




真姫「あ、そういえば」

8人「?」

真姫「料理人とかお手伝いさんとかはどうする?特に希望がなければ私の知ってる人達に頼んじゃうけど?」

8人「…」

8人「……結構です!!」

・・・


絵里「しかし本当に急よね。真姫は何を急いでたのかしら?」

穂乃果「一日でも早くみんなと住みたかったんじゃない?真姫ちゃんらしいよ」

絵里「そう…かしらね。花陽も何か引っかかってたみたいだけど」

穂乃果「?」

絵里「……ごめん。考えすぎよね」

穂乃果「でもこれだと週末のお買い物は無理かなぁ?楽しみだったんだけど…」

絵里「そうね…」

絵里「…」

絵里「と、ところで穂乃果さん!!」ガシッ

穂乃果「はいっ!?」ビクッ

絵里「これから私達は一緒の部屋で夜を共にするわけだけど…」

穂乃果「う、うん」

絵里「決めなきゃいけないこと、いくつかあるんじゃないかしら?」

穂乃果「?」

絵里「例えば…なるべく電気は消さないとか、夜中お手洗いに行きたくなったら起こしていいとか…」

穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「とりあえず…お部屋見てからかなぁ?」エヘヘ

絵里「!!」

絵里「そ、それもそうね!私ったらつい先走っちゃったわ。ごめんなさい」

穂乃果「ううん!気にしないで!!」

穂乃果(亜里沙ちゃんも大変だなぁ…)

絵里「じゃあ、また近いうちに」

穂乃果「うん!今回は本当にすぐ会えるね!」

絵里「そうね」クスクス

穂乃果「ばいばーい!!」ブンブン


・・・


穂乃果「たっだいまー!」

ほのママ「おかえり。西木野さんから詳しい事は聞いた?」

穂乃果「うん!でもお母さんひどくない?私の許可もなしに」

ほのママ「いいじゃない。私なんて一人暮らしとか友達と住むとか、やってみたかったけどチャンスすらなかったんだから」

穂乃果「…」

ほのママ「別に実家がなくなるわけじゃなし、そもそもここには仕事で毎日来るんだから。いい機会でしょ?楽しんできなさいな」

穂乃果「そっか……そうだよね!ありがとう!!」ギュー

ほのママ「はいはい」ナデナデ

穂乃果「あれ?ところで雪穂は?」

ほのママ「え?あ、ああ…えっと……部屋にいるんじゃないから?」

穂乃果「?」

ほのママ「とりあえず、さっさと荷物まとめて車に積んじゃいなさいよ?」

穂乃果「あれ?業者さんに頼むんじゃ…」

ほのママ「お父さんがもったいないからって。まあ、本当はどんなところか見に行きたいだけでしょうね」

穂乃果「お父さんらしいね」クスクス

穂乃果「じゃあ軽く準備してくるね~」タッタッタ

ほのママ「はーい」


・・・

穂乃果「よし。こんなもんかな」

穂乃果「忘れ物あってもすぐに取りに来れる距離だし…大丈夫だよね?」

雪穂「油断禁物。歯ブラシ忘れてるでしょ」

穂乃果「うひゃあ!!ゆ、雪穂…?びっくりしたぁ……」

雪穂「何回も言うけど…ドア開けっぱなしにする癖、直した方がいいよ?これからは人にも迷惑かけちゃうんだし」

穂乃果「癖じゃないよ!忘れちゃうだけで!!」

雪穂「どっちにしろダメじゃん!……ああもう。心配だなぁ」

穂乃果「大丈夫!なんせあの絵里ちゃんと同じ部屋だからね!きっと何でもやってくれるはず!!」フンス

雪穂「考え方がすでにダメ人間だよ…」

穂乃果「でも楽しみだなぁ!こんなの初めてだし」エヘヘ

雪穂「…」

穂乃果「そういえば私の部屋って亜里沙ちゃんが住むんだよね?」

雪穂「うん。だから変なの残しておかないでよ?」

穂乃果「な、ないよ!」

雪穂「ホント?」

穂乃果「うん」

雪穂「金髪のお姉さんのブルーレイとかも?」

穂乃果「無い無い!!絶対無い!!」

雪穂「ふぅ~ん」

穂乃果「むむっ!お姉ちゃんを全く信用してないな!!」

雪穂「そりゃあ…ね」

雪穂「…」

穂乃果「?」

穂乃果「雪穂……もしかして寂しい?」

雪穂「んなっ!!」/////

穂乃果「あ~私がいなくなって寂しいんだぁ~」ニヤニヤ

雪穂「ちちちちち違うから!全然!!これっぽっちも!!寂しくなんてないし!!清々するし!!」

穂乃果「も~雪穂は可愛いなぁ~」ギュー

雪穂「だ、だからぁ!!」ジタバタ

穂乃果「…」ギュギュー

雪穂「むう!ふんっ!!」バタバタ

穂乃果「…」

穂乃果「やめよっか?行くの」

雪穂「…」

雪穂「……言ったじゃん。清々するって」

穂乃果「そうだね」

雪穂「うん」

穂乃果「…」









ほのママ「雪穂。お話があります」

雪穂「!?」


<ダカラチガウッテー!!
<キョウトイウキョウハー!!


穂乃果「…」

穂乃果「準備準備!!」

今回は終わります。
暫く間が空くかと思います。

ありがとうございました!

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―――――――――――――
――――――――
―――


穂乃果「おじゃましまーす」

真姫「違う」

穂乃果「え?」

真姫「……ただいま、でしょ?」

穂乃果「…」

穂乃果「えへへ…まだ実感が……」

真姫「まあすぐに慣れるんじゃない?それより、もうみんな揃ってるわよ」

穂乃果「えっ!?私ビリ!?」

真姫「そ。海未なんかカンカンよ?」

穂乃果「……実家に帰らせていただきます!」

真姫「入る前から何言ってんのよ!冗談だから早くしなさいって」

穂乃果「ぶー…真姫ちゃんのイジワル」

真姫「はいはい」

穂乃果「じゃあ改めて……ただいまー!!」ガチャッ


穂乃果「…」

穂乃果「…」キョロキョロ

穂乃果「…」



穂乃果「……わかってたけど広いね」アハハ

にこ「この部屋を見てその程度の反応しかできなくなってるアンタが怖いわ」

真姫「まあ1階はこの部屋とお風呂とお手洗いしか無いから……広くもなるわよ」

希「何言ってるかわからないと思うけど何回も聞いてるとなんとなくそんな気がしてくるんよね…」

ことり「ダヨネ」

絵里「もう並大抵のことでは驚かない自信があるわ……」

海未「ならお化けが出ても大丈夫ですね」

絵里「海未!!」/////

凛「この広さなら家の中で野球できるよ!ちょうど9人いるし!」キラキラ

花陽「もー凛ちゃん!相手がいないよ?」

にこ「いやそこじゃないでしょ…」

真姫「まあ、とにかくこれで全員そろったわね」

にこ「……というわけでこれから新しい生活がスタートするわけだけど」

海未「はい。まず初めに決めなければならない事がありますよね」

花陽「炊事洗濯掃除……やっぱりこの3つかな?」

凛「うーん…とりあえず部屋ごとに分担?」

にこ「却下!」

凛「えっ!?にこちゃん全部やってくれるの!?」

にこ「どんだけ自分に都合のいい考え方してんのよ!!」ウガー

ことり「じゃあせめて…同学年で3チームとか?」

真姫「私はそれでいいけど……先に謝っておくわね」フッ

花陽「真姫ちゃん!?」

希「なんだ。ウチら何もしなくてええやん」

絵里「ラッキーね」

にこ「意味ない!チーム分けの意味がない!!」

穂乃果「お皿洗いは任せて!」フンスッ

海未「それ以外もお願いしますからね…」

希「それなら炊事、洗濯、掃除を各学年ごと分担。週一回のローテーションでどう?」

ことり「うん!いいと思う」

絵里「問題ないわよ。どうせ全部にこがやってくれるし」

にこ「ぬぁんでよ!!」

希「じゃあ決まり!他に決めておくことはある?」

凛「えーっと……困ったらまた決めればいいんじゃない?」

ことり「きっと住めば問題もいっぱい出てくるだろうし…」アハハ

にこ「納得はしてないけど…まあいいわ。時間も時間だしさっさと荷物運んじゃいましょ?」

花陽「だね。落ち着いたらご飯かな?なんにも用意してないけど…」

真姫「それなら一応、今日の分だけは料理とお酒の準備しておいたわよ?」

穂乃果「おお!さすが真姫ちゃん!!」

真姫「♪」フフン

海未「しかし…いくらなんでも真姫1人に負担をかけすぎでは?」

真姫「いいのよ。どうせ明日からは役立たずだから」

絵里「またそんな捻くれた事を…」

凛「真姫ちゃんらしいにゃ!」

絵里「じゃあ一旦それぞれの部屋に行って、荷物とか整理しちゃいましょう」

絵里「で、1時間後リビングに集合でどうかしら」

希「ええんやない?」

海未「そうですね。それくらい時間をいただけるなら余裕もあるかと」

にこ「異議なーし。で、もちろんその後は……」




穂乃果「うん!飲み会だぁーー!!」

・・・


絵里「ここが私たちの部屋ね」

穂乃果「…」ゴクリ

絵里「なんで緊張してるのよ」クスクス

穂乃果「いやぁ…よーく考えてみたら誰かとずーっと同じ部屋にいるなんて初めてなんだよね」エヘヘ

絵里「うーん……雪穂ちゃんとは一緒のお部屋じゃなかったの?」

穂乃果「昔っから部屋は別々だったよ?まあ雪穂が寂しがるから忍び込んで一緒に寝てあげてたけど」ニヘラ

絵里「どっちが寂しがってたんだか」

穂乃果「雪穂だよー」

絵里「はいはい。それじゃあ入るわよー」

穂乃果「あー!ちょっとー!!」


ガチャッ

穂乃果「おお!広いし綺麗!」

絵里「本当…さすが真姫だわ」

穂乃果「なんか高級なホテルに泊まりに来たみたい…まあそんな所1回しか泊まったことないけど」エヘヘ

絵里「そんな事もあったわね」クスクス

穂乃果「そういえばあの時のお部屋は可愛かったなぁ~…いつかまた一緒に泊まろうね!」

絵里「…」

絵里「……そうね」フフッ

穂乃果「さてさて。えーっと…この扉は……」ガチャッ

穂乃果「あ!絵里ちゃん!ここお手洗いだよ!よかったね!」

絵里「…」ムー

穂乃果「あとはクローゼット…洗面台……おお!ドレッサーは2つある!さすが真姫ちゃん!」

絵里「机も2つあるのね。勉強しろって事かしら?」

穂乃果「私は社会人なのでもう勉強はしませんっ!」

絵里「そんなこと言って…」

穂乃果「机上の勉強なんてね、実践で学ぶことに比べたらほとんど意味なんてないのだよ」ムッフッフ

絵里「また屁理屈を…」

穂乃果「あ、でもベッドは1つしかないんだね」

絵里「…」

絵里「まあ、いいんじゃない?」

穂乃果「うん!でも寝てる間に布団取っちゃったらごめんね?」

絵里「……それで私が風邪ひいたらちゃんと看病してくれるのよね?」

穂乃果「もちろん!」

絵里「なら、よし」

穂乃果「よかったー!これで心置きなく爆睡できるよ!」

絵里「…あんまり酷い様なら叩き起こすけどね」ボソッ

穂乃果「絵里ちゃん!?」


・・・


絵里「さて、そろそろ時間ね。下に行きましょうか」

穂乃果「うん!」

テクテクテク

ガチャッ


絵里「あら。にこしかいないのね」

にこ「…」

にこ「……」プルプル

ほのえり「?」

にこ「おっそーい!!」ウガー

穂乃果「えー!?にこちゃんが早いんだよ!」

にこ「アンタたちには1人部屋で黙々と作業をする人間の気持ちがわからないわけ!?こちとら荷物の整理なんて15分で終わってんのよ!!」

絵里(知らないわよ…)

にこ「……決めた」

穂乃果「え?」

にこ「私、今日、アンタたちの部屋で寝る!」

ほのえり「…」

にこ「…」

穂乃果「……うん!大歓迎だよ!いらっしゃい!!」

絵里「まったく。寂しいなら寂しいって言えばいいのに…」クスクス

にこ「べ、別にそんなんじゃないわよ!!」////

穂乃果「えへへ~にこちゃんらしいね」

にこ「だーかーらぁー!!」/////

真姫「…」

にこ「ってあれ?真姫?」

真姫「……にこちゃんのバカ」プイッ

にこ「えー!?なんでいきなり!?」ガビーン

希「…」

にこ「ちょっ…希!何?何かあったの!?」

希「……にこっちの大バカ」プイッ

にこ「こっちも!?えええっ!?なんで!?」




絵里「…余計なことしちゃったかしら」

穂乃果「だね…」

・・・


にこ「と、というわけで…全員グラスは持った?」

希「にこっち。今日は長めのやつ頼むね」トゲトゲ

にこ「乾杯の音頭で長めのやつって何よ!てか何しゃべればいいのよ!!」

真姫「とりあえず自分の生い立ちでも話したら?」トゲトゲ

にこ「誰が興味あんのよ!みんなグラス持ってんのよ!?2○年振り返るの!?今ここで!?」

希「ほら早く」トゲトゲ

にこ「え、えーっと……私は矢沢家の長女としてうんたらかんたら……」


シーン


にこ「親が共働きだったのでうんたらかんたら……」


シーン


にこ「○○小学校に入学してうんたらかんたら……」


シーン


にこ「…」

にこ「……えええええええ!?これ途中で『かんぱーい!』の流れじゃないの!?」ガビーン

真姫「で?」

にこ「え?」

真姫「続きは?」トゲトゲ

にこ「にこぉ……」

海未「にこは何をしたのですか…?」

ことり「怒った女の子は怖い……ってことじゃないかなぁ?」エヘヘ

海未「?」

凛「ふぁ~まだぁ~?」

花陽「…」フムフム

絵里「…」

穂乃果「…」


ウンタラカンタラ
アーダコーダ


にこ「…で、高校でみんなと出会いましたぁ!そこからは皆の知ってる通りです!!かんぱぁーーーーい!!」



カンパーイ!!



にこ「…」シクシク

絵里「にこ…頑張ったわね」ホロリ

にこ「私が何をしたってのよ……」

のぞまき「…」プンプン

絵里「…まあ、とりあえず今日は私たちの部屋で寝るの止めた方がいいわね」

にこ「え?なんで?」

絵里「…」

凛「かよちん!!今日はセーブしてよ?絶対だよ!?」

花陽「う、うん……あ、このお酒美味しい」ゴクゴク

凛「かよちーーーん!!」

ことり「あ、あはは……」

真姫「まったく。にこちゃんはまったく」グビグビ

希「そ、その意見には同意やけど…真姫ちゃん?節度は守ってね?ね?」

真姫「わかってるわよ!おかわり!!」

希「…」アワワワワ

海未「まったく…酒は飲んでも飲まれるな。常識です」チビチビ

ことり「…」

絵里「ね、ねえ海未って…」

ことり「……どんなに弱いお酒でも1杯でダメみたい」アハハ

絵里「わお……」

穂乃果「…」ニコニコ

・・・



凛「かよちんもう飲むの止めてー!」

花陽「まらまら…たまにはおいも…も……のみたい」

凛「そんなの飲んだら死んじゃうよー!」

花陽「ふぇ…ていいんしゃん…おゆのみずわり……」

凛「それぬるま湯だよ!芋関係ないよ!!」ウエーン


絵里「…」


海未「ことりーことりー」

ことり「はいはい」ナデナデ

海未「ほのかーほのかー」

穂乃果「んー?どうしたのー?」

海未「ふふふー」


絵里「…」


真姫「…」ギュー

にこ「ぐえええええ!!痛い痛い痛い痛い痛い!!」

真姫「…」ギュー

希「い、一体どこにこんな力が……」

真姫「♪」ギュー


絵里「…」




絵里(お酒、暫く禁止ね)フッ

今回は終わります。
ありがとうございました!

すみません訂正です…


>>52

誤:にこ「え、えーっと……私は矢沢家の長女としてうんたらかんたら……」

正:にこ「え、えーっと……私は矢澤家の長女としてうんたらかんたら……」

希「そういえば…まだ誰もお風呂入ってないよね」

絵里「この酔っ払い達を入れるの!?」

にこ「まあその方がアルコール抜けそうだし……」

穂乃果「え~もうちょっと飲もうよ~」

凛「穂乃果ちゃんは被害がないからそんなこと言えるにゃ!!」

ことり「わ、私ももうちょっと大丈夫かも…なんて」

にこ「ええい!とにかくお風呂入るわよ!酔っ払い共を運びなさい!!」

穂乃果「ぶー」

絵里「でもこの人数じゃ何回かに分け……あっ」

希「そういうこと」

穂乃果「?」

カポーン


穂乃果「いやーお風呂も広いっ!」

にこ「べ、別に偶々9人で入れる広さになっちゃっただけなんだからね!……って言ってる。多分」

真姫「…」ギュー

希「はい真姫ちゃん体洗うよ~」

真姫「…」ギュー

希「…」

絵里「大変ね……そういえば海未と花陽は?」

海未「ことりーどこですかー」

ことり「目の前だよ~」

海未「ことりーほのかー」

穂乃果「?」

絵里(どういう状況なの……)

絵里(で…)チラッ

花陽「あったかい…これは……おかゆ……?」

凛「…」

花陽「このげどうは……わたしがどうにか……」

凛「…」

絵里「?」

凛「…」

絵里「凛?」

凛「…」

凛「……もう……疲れちゃったよ」ハハハ

絵里「凛!?」ガビーン

絵里「しっかりしなさい!貴女がそんなんじゃこの先花陽をどうするのよ!!」

凛「そもそも今のかよちんをどうすればいいのか教えてほしいよ」フッ

絵里「」

穂乃果「と、とりあえず花陽ちゃんの体洗っちゃうね?」

凛「ダメ!それは凛の役目!!」

穂乃果「!?」

凛「いいからかよちんのことは凛に任せて!!」

穂乃果「????」

絵里「…」

絵里(ああ、凛も結構……なのね)

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


絵里(あれ…私、何をしてたんだっけ……)

絵里(何かとても楽しいことを…誰かと……)


―さん


絵里「…え?」


――あさん!


絵里「え、な、何?」


何じゃないよ!急にどうしたの?


絵里「!!」

絵里「ほ、穂乃果?それにしては随分小さく……」


あははは!!何言ってるの?私は――――

チュンチュン


絵里「…」パチッ

絵里「…」

絵里「…」キョロキョロ

穂乃果「Zzz」スヤスヤ

絵里「…」


・・・


絵里「……妖精を見たわ」

にこ「頭大丈夫?」

希「まあえりちはともかく…大丈夫じゃないのが3人」チラッ


うみまきぱな「」チーン


絵里「…」

にこ「昨日はホントに大変だったわね」オヨヨ

希「そうやね」ホロリ

絵里「……あの後どうなったの?」

にこ「今更何言ってんのよ!!」

希「薄情者ー!!」ブーブー

絵里「ご、ごめんなさい……」

海未「あ、頭が……」

花陽「きもちわるい……」

真姫「もう二度とお酒飲まない……」

希「前も同じこと言ってたけどね」

凛「もう絶対かよちんはお酒禁止!!」

ことり「海未ちゃんもです!!」プンプン

うみぱな「はい……」

にこ「とりあえずこの3人は絶対安静ね…シジミの味噌汁でも作ってあげるわよ」

凛「さすがにこちゃん。スペック高いにゃ~」

にこ「ふふん♪」

絵里「しじみ……泡をぷくぷくして可愛いわよね」

希「…ナイフ使うの上手そうやね」

絵里「?」

穂乃果「ふぁ~…おはよ~……」ウツラウツラ

希「お!お寝坊さん起きてきた!」

穂乃果「絵里ちゃん酷いよ~起こしてくれてもいいのに~」

絵里「だってあまりにも気持ちよさそうだったから……」

穂乃果「まあ起こしてもらっても二度寝しちゃったと思うけど」エヘヘ

絵里「意味ないじゃない!」


にこ「…さて、全員揃ったところで今日の予定決めるわよ。せっかく全員休みなんだし」

希「と言っても3人は動けないからウチらがどうするか、やけど」

凛「うーん…本当はお買い物とか行きたかったけど今日は無理かなぁ」

ことり「じゃあ今日は一日中みんなでゴロゴロしてよっか♪」

穂乃果「賛成!」

にこ「別にいいけど食料がないわよー」

穂乃果「却下!!」クワッ

絵里「…」

希「ちょうどウチらが炊事の番やし、買出し行ってきちゃおうか」

絵里「そうね。こんなにいいお家にいるのにひもじい思いはしたくないわ」フフッ

にこ「あ~あ~せっかくの休みだったんだけどぉ~仕方ないわよねぇ~」

海未「す、すみません…」

花陽「ごめんなさい…」

真姫「…」

にこ「ほらぁ~真姫も何とか言いなさいよぉ~」

真姫「…」

にこ「…」

真姫「…」

真姫「…」グスッ

にこ「!!!!」

希「はいにこっちイエローカード!ピピー!!」

にこ「うぇっ!?何それ!?」

希「ちなみに累積2枚でこの世から退場だから気を付けて?」

にこ「!?」

にこ「ご、ごめん…そんなつもりじゃ……」アワアワ

真姫「…」プイッ

にこ「」

希「余計なこと言うから…」

絵里「ちなみに何か食べたいものとかある?」

穂乃果「お肉!」

凛「ラーメン!!」

ことり「何か消化にいいものを…」エヘヘ

絵里「……ことりを見習いなさい」

ほのりん「すみません…」

希「じゃあちゃちゃっと行ってきますか」

絵里「そうね。早い方がいいでしょ」

穂乃果「うん!おねがいします!」

絵里「その間に洗濯、ちゃんとやっておいてね?」

穂乃果「任せて!どんな衣服も真っ白にしちゃうよ!!」エッヘン

ことり「漂白剤はほどほどにね…」アハハ

絵里「ほらにこ行くわよ!」ガシッ

にこ「」

希「いってきま~す!」


イッテラッシャーイ!!



にこ「」ズルズル

・・・


絵里「そういえばシジミが…とか言ってなかった?」

にこ「私は貝になりたい」

希「あーもう!美味しい味噌汁で挽回すればええやん!」

にこ「金色疋殺地蔵?」

希「…」


絵里「でも不思議よね」

のぞにこ「?」

絵里「まさかこの3人で晩御飯の買い出しに来るなんて」

希「…まあね」

にこ「…」

絵里「一緒に居て、離れ離れになって、また一緒になって……」

にこ「ほんと、腐れ縁よね」

希「…そうやね」

にこ「ここまでくるともう離れようって気も起きないわよ」フフッ

希「む。ウチらのこと避けようとしてた時期があるってこと?」

にこ「そんなわけないでしょー」

希「怪しい……ね?えりち?」

絵里「うん。真姫に避けてたって言えばいいのね」

にこ「累積2枚になっちゃうからやめて!!」

希「そんな事より今日のメニューやけど」

絵里「消化にいいものねぇ…お味噌汁を作るならやっぱり和食よね」

にこ「……絶対いつか復讐してやる」

・・・


絵里「ただいまー」

穂乃果「絵里ちゃんお帰りー!!」ギュー

絵里「えっ!?ちょ…ほ、穂乃果!?」/////

希「え~なになに~?」

にこ「見せつけてくれちゃって…てか一晩でそれってアンタ……」

絵里「違う違う違う!!朝!!普通だった!!」

穂乃果「ねえ絵里ちゃん!穂乃果ね、眠くなってきちゃったの…」

絵里「えっ?」ドキッ

穂乃果「だから、一緒にお昼寝……しよ?」

絵里「…」

穂乃果「…」ウルウル

絵里「…」

絵里「希…にこ……」

のぞにこ「?」

絵里「後は…任せたわよ!」ダッシュ

穂乃果「わー」ズルズル

希「えりちー!?」ガビーン

ことり「あれ?穂乃果ちゃんは!?」

にこ「絵里に誘い受けしてた」

ことり「どういうこと!?」ガビーン

凛「なんか凄いバタバタしてたけど…あ!おかえり!」

希「ただいまー」ナデナデ

凛「♪」

ことり「……って絵里ちゃんに?」

希「うん」

凛「あー……」

のぞにこ「?」

ことり「実は……」



穂乃果「おやすみー」ギュー

絵里「」

絵里(な、何が起きているの…)

絵里「と、とりあえず勢いでお部屋まで来ちゃったけど…一回下に行って買ったものを…」

穂乃果「ダメ!!」モギュー

絵里「???」/////

穂乃果「とにかく絵里ちゃんは私と明日まで寝るの!!」

絵里「明日まで!?それもうお昼寝じゃないわよね!?」

穂乃果「いいの!寝るの!!」

絵里「だ、大体お洗濯はやったの?」

穂乃果「!!」ビクッ

絵里「まさかことりに押し付けて…なんて」

穂乃果「ヤッタヨ」

絵里「…」ジー

穂乃果「…」ダラダラ

絵里「…確認してきます」

穂乃果「だ、ダメ!絶対ダメ!!」

絵里「やっぱりやってないんじゃない!できないからって人にやらせるなんて最低よ?」

穂乃果「ち、違うもん!やったもん!!」

絵里「じゃあ何で下に行っちゃダメなのよ」

穂乃果「朝!朝になったらいいから!!」

絵里「だから何で…」

穂乃果「だって朝になったらきっと元通りの大きさまで伸びて……あっ」

絵里「…」

・・・


ことり「絵里ちゃんのセーター…お子様サイズになっちゃったの」

穂乃果「すみませんでしたぁ!!」ドゲザ

絵里「」

穂乃果「だ、だって洗濯って洗剤入れてボタン押すだけって……」

にこ「誰が言ったのよ」

穂乃果「……イメージだったもので」ズーン

希「で、でもちゃんと言っておかなかったえりちも悪いんやない?」

穂乃果「!!」パァァァァ

にこ「甘やかしても本人の為にならないわよー」

穂乃果「ほ、本当にごめんなさい!弁償するから!何でも言うこと聞くから許して!!」

絵里「…」

穂乃果「…」

絵里「…」

絵里「……ふんっ」プイッ

穂乃果「」

絵里「…」プンスコ

穂乃果「そ、そうだ!朝まで私が着るよ!そうすればきっと胸以外の部分は問題なくなるし!うんうん!」

穂乃果「というわけで!」モゾモゾ

ことり「穂乃果ちゃん!ダメっ!!」

穂乃果「止めないでことりちゃん…もうこうするしか……」

ことり「そのセーターまだ乾いてないよ!!」

穂乃果「…」ベチョ

穂乃果「…」

ことり「…」

穂乃果「……だ、大丈夫!」

ことり「何が!?」

にこ「てか持った時点で気づきなさいよ…」

絵里「…」

絵里「……ぷっ」プルプル

穂乃果「!!」

絵里「…ほら、風邪ひく前に脱ぎなさい」

穂乃果「絵里ちゃん…」

絵里「別に許したわけじゃないから勘違いしないでよ?」

穂乃果「うっ」

絵里「あと忘れないでね?」

穂乃果「?」

絵里「何でも言うこと聞く…って話。今更やっぱ無しなんて言っても遅いんだから」

穂乃果「あ、あれ?私そんなこと…」

凛「言ってたよ?」

穂乃果「…」

にこ「あーあー……こんな性欲モンスターに」

希「穂乃果ちゃん……達者でな」ホロリ

絵里「人を何だと思ってるのよ!!」/////

穂乃果「…」/////ジトー

絵里「穂乃果!?」

ことり「穂乃果ちゃん。今日は一緒に寝ようか」ニコッ

絵里「ことり!?」

凛「絵里ちゃんも大変だね」

にこ「自業自得よ」

希「調子に乗るから…」

絵里「私被害者よね!?ね!?」

ことり「…」

穂乃果「…」

絵里「ほ、穂乃果ぁ……」






うみまきぱな「…」

今回分は終わります。
ありがとうございました!

>>72
すみません訂正で…

誤:絵里「まさかこの3人で晩御飯の買い出しに来るなんて」

正:絵里「まさかこの3人で御飯の買い出しに来るなんて」

・・・


海未「大分調子が良くなりました」

希「もう日が暮れかけてるけどね…」

にこ「まったく。これに懲りたらもうお酒は飲まないこと!」

ことり「まあ海未ちゃんの場合弱すぎるだけで飲み過ぎたわけじゃないけど…」チラッ

まきぱな「反省してます……」

海未「ところで穂乃果と絵里は?何やら揉めていたようですが」

希「えりちは誤解を解くために頑張ってるよ?」

にこ「誤解ねぇ…」

海未「?」

凛「気にしない気にしない!」

にこ「それより明日の準備とかしておいた方がいいんじゃないの?学校も仕事も始まるんだし」

凛「大丈夫だよ~卒業に単位は足りてるから」

花陽「でも履修はしてるわけで…」

凛「かよちんと一緒の授業は出るよ!!」

花陽「全部出ようよ…」

希「あれ?そうなるともしかして今週みんなで一緒に御飯食べられるのって今日だけ?」

真姫「……仕方ないわよね。私も帰り遅いし」

にこ「あ、言い忘れてたけど門限9時半だから」

真姫「うぇぇぇ!?早すぎでしょ!!」

希「遅れる場合は電話とメール。あと誰と一緒かを虚偽なく報告すること!!」

真姫「な、何その…めんどくさい……」

花陽「いくらなんでも早すぎるような…」

ことり「ダメです!」

凛「ことりちゃんまで!?」

絵里「あ、あの…私も多分その時間には帰って来られない日がちょくちょく…」

穂乃果「私も……」

凛「あれ!?いつの間に!?」

海未「誤解?は解けたのですか?」

穂乃果「ううん」

にこ「…」

絵里「と、とにかく…あんまり過保護なのもどうかと思うわよ?」

のぞにこ「ダメ!!」

真姫「…」

穂乃果「わ、わかった!じゃあ門限とかは部屋ごとで決めるってのはどう?」

8人「…」

穂乃果「それぞれ事情とかはあるんだし、ね?」

希「まあ…ウチはそれでいいけど」

にこ「そうね。私一人だけど」

真姫「でもそうすると凛と花陽は遊びまくるわよ?多分」

花陽「まくらないよ!?」

凛「うん。皆に心配かけたくないし…早く帰って来られるように頑張るよ!」

ことり「すでにちょっと心配だけど…」エヘヘ

希「とにかく!真姫ちゃんは門限10時!!」

絵里(ちょっと延びたわね…)

真姫「…」ムー

海未「ではことり。門限ではありませんが…私達は10時消灯の5時起床でどうでしょう」

ことり「!?」

ことり「あ、え、えっと……」オロオロ

穂乃果「…」ツンツン

ことり「?」

穂乃果「ことりちゃん!お願いだよ!お願い!!」ボソボソ

ことり「!!」ハッ

ことり「海未ちゃんちょっとこっちに来て?」

海未「?」テクテク


<オネガァイ
<ウッ!!


海未「……12時消灯の8時起床で手を打ちましょう」グワングワン

ことり「っ!」グッ

にこ「いや遅刻するでしょ…」

ことり「お仕事はお家でもできるから大丈夫です!」

海未「私は多分怒られますね」フッ

希「ダメやん…」

穂乃果「さすがことりちゃん!……というわけで絵里ちゃん!!」

絵里「6時起床よ」

穂乃果「そんなー!!」

にこ「大体アンタたち新人は誰よりも早く会社に行くもんでしょうが…」

凛「自分だって去年まで新人だったくせに」

にこ「だから言ってんのよ!」

穂乃果「そういう昔からの悪習は無くしていかないといけないと思うんだよね」フッ

にこ「それ陰でゆとりって言われる典型的なやつよー」

穂乃果「…」プクー


絵里「さて、じゃあ私達はご飯の準備でもしちゃいましょうか」

にこ「そうね。久しぶりに『にこにー特製これで貴方も私にメロメロ愛情たぁっぷr』」

希「晩御飯はカレーだよー」

ほのりん「やったー!!」

にこ「…」

花陽「にこちゃんのカレー美味しいもんね」ジュルリ

凛「あ、かよちんのは別によそってあげてね?」

希「わかってるよー」

にこ「はいはい。できたら呼んであげるから邪魔者は部屋に帰ってなさい」シッシ

穂乃果「えー!にこちゃんひどーい!」

絵里「まあまあ。今のうちに明日の準備しておきなさいって言ってくれてるのよ」

穂乃果「なーんだ。にこちゃん優しいっ!」

にこ「だーもう!いいから早くどっか行きなさい!!」/////

真姫「…」ムムムムム

凛「あー!真姫ちゃん怒ってるー!!」

希「むっ…」スッ

にこ「ちょっと待って2枚目だからそれ!ちょっと待って!!」

海未「…さて、では私達はお部屋で待たせていただきますね」

ことり「楽しみにしてるね~」

凛「かよちん!行こっ!」

花陽「う、うん!」

真姫「…」

穂乃果「じゃあよろしくね~」

にこのぞえり「はーい」

テクテク
ガチャッ


穂乃果「ふぃ~!ベッド独り占めだ~!!」ボフッ

穂乃果「ごろごろ~」ゴロゴロ

穂乃果「ごろ~」ゴロゴロ

穂乃果「…」ゴロゴロ

穂乃果「…」ゴロゴロ

穂乃果「…」ピタッ

穂乃果「…」

穂乃果「……」

穂乃果「………」







ダダダダダダダ
ガチャッ!!


穂乃果「暇だよっ!?」

にこ「まだ5分も経ってないんだけど!?」ガビーン

穂乃果「絵里ちゃ~ん!暇~!!」ギュー

絵里「そう言われても…」ナデナデ

にこ「言っとくけど手伝わせないわよ」

穂乃果「むむ!私だって少しは料理できるようになったんだよ!?」

絵里「そうじゃなくて…当番制の意味がなくなっちゃうから、って事よ」

穂乃果「…」

にこ「わかったら暇人らしくテレビでも観てなさい。それに…」

希「どうせもうすぐ1人降りてくるから」クスクス

穂乃果「?」



ガチャッ

真姫「…」

穂乃果「あれ?真姫ちゃんもお手伝い?」

真姫「ち、違うわよ!テレビでも観ようかと思って降りてきただけ!」

希「そうやね~」ニヤニヤ

にこ「はいはい。わかってるわかってる」ニヤニヤ

真姫「…」ムー

絵里「また意地悪なことを…」

穂乃果「よしっ!じゃあ私はすること無いし絵里ちゃんが料理してるとこ眺めてよーっと」

穂乃果「<●> <●>」ジー

絵里「……見るなとは言わないからもうちょっと遠慮気味にお願いね?」

にこ「あ、もしかして真姫の視線はにこにーに釘付け?」

希「いやいや!ウチもかなーり熱い視線感じてるんよね~」

真姫「…テレビ観てるから静かにして」

のぞにこ「はい」

・・・


イタダキマース!!


海未「やはりにこの料理は美味しいですね!」

花陽「ご飯がいくらでも食べられるよ~!」

にこ「当然」フフン

絵里「ちょっと?私達も作ったんだけど?」

希「にこっちばっかり褒めるならもう料理しないよー」プンプン

ことり「あははは…でも本当に全部美味しい!」

真姫「私もいつかは料理するのよね…」

凛「一緒にがんばろ!……最悪カップ麺もあるし」

にこ「ないわよ!」ウガー

穂乃果「う~ん……幸せ~」モグモグ

にこ「そういやアンタ今日起きて食べて寝て起きて食べて……しかしてないけど大丈夫?」

穂乃果「うっ!?」

花陽「穂乃果ちゃん!?私もうダイエットやだよ!?」

真姫「誰も花陽を巻き添えになんて言ってないでしょ」

穂乃果「私は確定なの!?」ガビーン

穂乃果「もういいんだもん…ダイエットしなくたって死なないもん……」オヨヨ

海未「そういう問題ではありません!」

ことり「でもまあ、そんなに追い込まなくても……」

穂乃果「とりあえずお風呂長く入る!汗いっぱいかく!!」

真姫「そんなことしても痩せないわよー」

穂乃果「運動は嫌だ!食事制限も嫌だ!」

凛「もう太る一方だよ…」

花陽「でもその気持ちちょっと…な、なんでもないよ!?」

にこ「絵里。アンタがなんとか言いなさいよ」

絵里「え?でもちょっとふっくらしてる方が個人的には……」エヘヘ

希「そういうこと言ってるんじゃないと思うんやけど」

・・・


穂乃果「ふぃ~…いいお湯だったぁ~」ホカホカ

絵里「そうね~」ホカホカ

穂乃果「ご飯も美味しかったし、言う事無しだね!」

絵里「お粗末様でした」クスクス

穂乃果「よーっし。今日はもうこの幸せを噛みしめて寝ちゃおうっと!」

絵里「えぇ!?さすがに早すぎない?」

穂乃果「だって明日からお仕事だし…早く寝ないと朝起きられないんだもん」

絵里「…」

絵里「まあ、私もすることないしお供しようかしら」モゾモゾ

穂乃果「いらっしゃー……あ、そうそう!」

絵里「?」






穂乃果「絵里ちゃんベットの半分からこっち来ちゃダメだからね」ニコッ

絵里「…」

-2時間後-


絵里(さすがに早すぎたわ…眠れない……)

絵里(それにせめて今日のうちに穂乃果の誤解だけでも解いておきたかったんだけど……)トホホ





穂乃果「絵里ちゃん…起きてる…?」

絵里「!?」

穂乃果「もう寝ちゃってるよね…?」

絵里(え?穂乃果も起きてたの…?)

穂乃果「…」


穂乃果「えい」ギュー

絵里(…)

絵里(……ええええっ!?何この状況)

穂乃果「今日はごめんなさい…セーターあんなに小さくしちゃって」

絵里(もう。そんなに気にしてないわよ…)

穂乃果「私のこと…嫌いにならないでね?」スリスリ

絵里「」

絵里(まずい…まずいわ…とにかく色々……)

穂乃果「…」ギュー

絵里(これ…間違い起こしちゃっても絶対穂乃果のせいよね………)ワナワナ

絵里(…)

絵里(……)

絵里(………)プルプル


・・・


絵里「…」

穂乃果「Zzz…」

絵里(ま、まあ?間違いなんてそうそう起こしちゃいけないわよねうんうん)

絵里「…」

絵里「……えいっ」ギュー

穂乃果「…」

絵里「まったく。私が穂乃果のことを嫌いになるわけないでしょ?」ナデナデ

穂乃果「…」

絵里「おやすみなさい」ナデナデ

穂乃果「…」

・・・


チュンチュン


穂乃果「…」パチッ

穂乃果「…」

絵里「Zzz…」スヤスヤ

穂乃果「…」

穂乃果「嘘だったら……許さないんだからね?」モギュー

絵里「っ…Zzz……」

今回分は終わります。
ありがとうございました!

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-1か月後-


穂乃果「だいぶこの生活にも慣れてきたね!」

凛「うん!むしろ前の生活には戻れないよ!」

にこ「ずっと続けられるわけじゃないんだけどねー…その気持ちもわかるわ」

海未「…」

海未「あ、あのー…」

ほのにこりん「?」

海未「そろそろ皆を起こした方がいいのではないでしょうか?」

穂乃果「……ほんとだ!もうこんな時間!!」

凛「みんな寝坊助さんだなぁ」プププ

にこ「まったく世話の焼ける…休みだからってだらけすぎなのよ」

海未「…」

海未「……嫌な予感がします」

ほのにこりん「???」

・・・


絵里「…」ハァハァ

希「ごほごほ!!」

ことり「うぅ~…」

真姫「…」フラフラ

花陽「はくちっ!!」



海未「…」

穂乃果「…」

にこ「…」

凛「…」

凛「……ぽ、ぽ、ポン○リングにゃー!!」ガビーン

にこ「多分それパンデミック!!」ガビーン

穂乃果「ラン○パック!?」ガビーン

海未「…」

海未(そうですか…私もこちら側ですか)フッ

にこ「しっかしだらしないわねぇ…こんな時期に風邪ひくなんて」

にこ「…」

にこ「…」

にこ「……の、喉は痛い!?熱はどれくらい!?おなかは空いてる!?と、とにかく病院へ!!」アワワワワ

凛「にこちゃん落ち着くにゃ!!」

穂乃果「そ、そうだよ!とりあえず冷○ピタを……冷○ピタどこっ!?」

にこ「おおおお落ち着きなさい!一応セットで私の部屋にあるから取ってくるわよ!!」ダッシュ

海未「お願いします!私は病院の予約を……」

穂乃果「え、絵里ちゃん!絵里ちゃん!!」ユッサユッサ

絵里「ほ、ほのか……」

穂乃果「絵里ちゃん!穂乃果だよ!穂乃果だよ!!」

絵里「ほのかぁ……」





絵里「頭に響くから静かにして」

穂乃果「はい」

・・・


まきママ「全員普通の風邪ね。薬を飲んで大人しくしてればすぐ治ると思うわよ?」

海未「そうですか…」ホッ

凛(真姫ちゃんママ現役だったんだ…)

にこ「…ごめんなさい」

まきママ「何を謝られてるかがわからないけど……むしろ私がごめんなさい、かしら?」

穂乃果「?」

にこ「…」

まきママ「さて、これ以上いると真姫ちゃん連れて帰りたくなっちゃうからそろそろ…」

真姫「…」ゴホゴホ

まきママ「冗談。それじゃ、体調管理には気を付けてね?」

穂乃果「あ、ありがとうございました!!」

まきママ「ばいばーい!」フリフリ

ほのうみにこりん「…」ペコリ

・・・


絵里「ごほっ!ごほっ!」

穂乃果「大丈夫…?」ウルウル

絵里「平気。それよりうつるといけないから他の部屋に避難してなさい」

穂乃果「他の部屋もほぼ全滅してるよ…」

絵里「なら空き部屋かにこのお部屋でいいじゃない」

穂乃果「もう!私のことは気にしなくていいから大人しく寝てて?」

絵里「…」ムー

穂乃果「そうだ!何か食べたいものとかある?」

絵里「…」

絵里「おなか空いてない」

穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「……駅前のチョコレートプリンね。風邪ひいてるから3個食べていいよ?」エヘヘ

絵里「…」

穂乃果「じゃあ一人で寂しいと思うけどちょーっと我慢しててね?」

絵里「…うん」


ガチャッ


穂乃果「あれ?にこちゃんもお出かけ?」

にこ「ええ。とりあえず無理やりにでも何か食べさせないとでしょ」

穂乃果「あ、それなら駅前のプリン買ってくるけどどうする?」

にこ「もっと栄養あるやつにしなさいよ…」

穂乃果「だって絵里ちゃんが食べたいって言うんだもん」

にこ「…そ。なら全員分買ってきてもらえる?私は別にご飯の買い出ししてくるから」

穂乃果「わかった!」

にこ「頼んだわよー」

・・・


イラッシャイマセー


穂乃果「うーん…いつ来ても全部美味しそう」ジュルリ

穂乃果「……って!そうじゃなかった!早く買って帰らないと」

穂乃果「チョコプリンチョコプリン……」ウロウロ


ツバサ「あら?穂乃果さん?」

穂乃果「!?」ビクッ

穂乃果「あ!ツバsむぐっ!!」

ツバサ「こう見えても一応有名人なのよ?私」

穂乃果「…」コクコク

穂乃果「今日はお休みなんですか?」

ツバサ「ええ。でもこういう仕事だと不定期で予定も立てられないのよ。困っちゃわ」

穂乃果「それはそれは…」アハハ

ツバサ「ところで和菓子屋さんの看板娘がこんな所にいていいの?」

穂乃果「美味しいから仕方ないです!」

ツバサ「理由になってないような……」

穂乃果「それに私は今日、どうしてもここのチョコプリンを買わないといけないんです!」

ツバサ「今日じゃなきゃダメなの?」

穂乃果「はい!」

ツバサ「そう…せっかくだからこの後お茶でもどうかなと思ったんだけど……」

穂乃果「えっ!?」

ツバサ「でもプリン持ってうろうろはできないわよね…」

穂乃果「ご、ごめんなさい!今日だけはどうしても……」

ツバサ「むっ…穂乃果さんにとって私より優先することがあるっていうの?」

穂乃果「その言い方は誤解があると言いますか…」エヘヘ

ツバサ「ふふっ冗談よ。でもお茶したいっていうのは本当だから…また今度誘ってもいい?」

穂乃果「はい!ぜひ!私、週末はお休みなので!」

ツバサ「了解。遠慮なく連絡するわね?」

穂乃果「あはは。お手柔らかに」



ツバサ「……で、今日はどんな外せない用事があるの?」ニコッ

穂乃果「えっ?」

ツバサ「だって気になっちゃうじゃない?どんな用事なのかなぁって」ニコニコ

穂乃果「え、ええっと…用事と言いますか」

ツバサ「…」




穂乃果「同居人が風邪をひいちゃったもので」エヘヘ

ツバサ「」

ツバサ「どうきょ…にん?」

穂乃果「はい。先月から一緒に住んでるんですけど…今日朝起きたらふらふら~って」

穂乃果「で、何食べたいか聞いたら『駅前のチョコレートプリン!!』って顔に書いてあったといいますか…そんな感じだったので」エヘヘ

穂乃果「いつもは甘えさせてもらってるので今日くらいは甘えさせてあげようかな~なんて」

ツバサ「」

穂乃果「…ツバサさん?」

ツバサ「ソ、ソウ。ナラハヤクカエッテアゲナイトネ」

穂乃果「はい!じゃあまた!!」

ツバサ「…」




プルルル


ツバサ「あ、もしもし?今日の夜いつもの居酒屋に集合で」

ツバサ「え?何もないわよ?ホント。何もないから。うん。じゃあね」

・・・


穂乃果「ただいまー!」

絵里「プリンー」

穂乃果「そこはおかえりでしょ…」

穂乃果「まあそんなワガママ絵里ちゃんのために買ってきましたよ~!じゃじゃ~ん!!」

絵里「…」

穂乃果「あれ?これじゃなかった?」

絵里「ううん。ありがと」

絵里「でもね…なんで言ってないのにわかったのかなぁって」

穂乃果「…」

穂乃果「むっふっふ…実は私は絵里ちゃんの事なら何だってわかっちゃうのです!」

絵里「へー」

穂乃果「全く信じてない!!」ガビーン

絵里「ちょっとは信じてるわよ?ちょっとはね」

穂乃果「むむむ…」

穂乃果「なら今絵里ちゃんが考えてること当ててあげるよ!」

絵里「はいはい」

穂乃果「…ふむふむ」

穂乃果「…ほうほう」

穂乃果「……なーるほどね」

絵里「で、私は何を考えてるの?」

穂乃果「『こんなに美味しいプリンを買ってきてくれるなんて…穂乃果の事好き好きー!』って思ってるでしょ?」ドヤァ

絵里「あー…惜しい!」

穂乃果「やっぱり!」

絵里「正解は『早くプリン食べたいんだけど…』でした」

穂乃果「無駄な時間をすみません!!」

ガサゴソガサゴソ


穂乃果「…というわけで、あーん!」ホレ

絵里「じ、自分で食べられるわよ……」

穂乃果「あーーーーん!!」

絵里「…」パクッ/////

穂乃果「どう?美味しい?」

絵里「……ええ。やっぱりここのプリンが一番ね」

穂乃果「ところで…もう風邪は大丈夫なの?」

絵里「もともとそんなに重症じゃなかったし、お薬も効いたみたい」

穂乃果「よかったー!心配しちゃったよまったく!」

絵里「…ごめんなさい」

穂乃果「もう二度と風邪ひかないでね!!」プンプン

絵里「それは多分無理だけど…」

穂乃果「大丈夫!私なんて高校生の時以降風邪ひいたことないもん!」エッヘン

絵里「その一回で私たちがどれだけ……」ジトー

穂乃果「……すみません」

穂乃果「じゃあ私の仕事は終わったわけだし、ここらで一眠り……」

絵里「だ、ダメっ!!」ガバッ

穂乃果「えーなんでー!?風邪は大丈夫なんでしょ?」

絵里「そ、それは…そうだけど……」

穂乃果「じゃあいいでしょ?」

絵里「ダメ」

穂乃果「だからなんで!?」

絵里「だ、だって…私風邪ひいてて……その……」モジモジ

穂乃果「…」

穂乃果「とうっ!!」ガバッ!!

絵里「!?」

穂乃果「…」クンクン

絵里「ほ、穂乃果!やめて!本当にやめてっ!!」ジタバタ

穂乃果「……大丈夫!いつもの絵里ちゃんの匂いだよ!!」

絵里「」





穂乃果「…あれ?絵里ちゃん?」

絵里「ほ、穂乃果の……」プルプル

穂乃果「?」



絵里「穂乃果のバカーーーーー!!」

・・・


にこ「で、追い出されてきたと」

穂乃果「…」シクシク

にこ「同情の余地もないわね」ハァ

穂乃果「だって本当にそうだったんだもん…」

にこ「だからって口に出さないでしょ普通」

にこ「それで何?仲直りしたいの?」

穂乃果「ううん。私と絵里ちゃんはずっと仲良しだから大丈夫!」

にこ「その自信はどこから…って、追い出されたのよね?」

穂乃果「それはそれ、これはこれ」

にこ「どれよ」

にこ「てか私も真姫と希の看病と言うかなんと言うかが…」

穂乃果「そんなに具合悪いの?」

にこ「ううん。多分もう治ってる」

穂乃果「それならよかったけど…ん?あれ?」

にこ「まあ、色々あるのよ」

穂乃果「ふーん…」

にこ「じゃあそういう事だから…適当に部屋戻ってなさいよ?」

穂乃果「はーい」


ガチャッ


穂乃果「…」

穂乃果「…」キョロキョロ

穂乃果「他の人のお部屋って…ちょっと新鮮」

穂乃果「…」

穂乃果「…」

穂乃果「…」ウズウズ

穂乃果「はっ!!ダメダメ!またデリカシーが云々って言われちゃう!」

穂乃果「私は全然気にしないんだけどなぁ…年頃の女性って難しいよね」ウンウン

穂乃果「ねー…」

穂乃果「…」

穂乃果「…」




穂乃果「やっぱり暇ー!!」ウガー

穂乃果「看病とはいえ私を放っておいたにこちゃんが悪い!ということで物色しまー……ん?」

穂乃果「何だろうこの壁…ちょっと亀裂が入ってるような……」

穂乃果「ま、まさか今噂の手抜き工事!?」ガガーン

穂乃果「た、大変だよ!ちょっと大きい地震が来たらきっと崩れちゃう!!今すぐ真姫ちゃんに報告しなk」グイッ


クルン


穂乃果「え?」


ドシーン!!


穂乃果「い、いったぁー……」




にこ「え?」

希「え?」

真姫「」

穂乃果「…」




穂乃果「え?」

希「ふぅ~むなるほどなるほど」コホッ

にこ「どおりで夜中に真姫が居たり居なかったりするわけだわ」

真姫「ちょ、ちょっとした遊び心でしょ!?隠してたとかそんなんじゃないから!!」

穂乃果「えっと…つまり?」

希「真姫ちゃんはウチの事もにこっちの事も大好k―」

真姫「ちちちちちちち違うから!!イミワカンナイ!!イミワカンナイ!!」/////

希「も~真姫ちゃんは可愛いなぁ~」ギュー

真姫「むー!!」バタバタ

にこ「……って事らしいから、皆には内緒にしておいてくれる?」

穂乃果「いいけど…すごいね」アハハ

にこ「ホントにね」

真姫「むー!!!」バタバタ

テクテク


穂乃果「いやぁ…すごい経験をしちゃった」

穂乃果「……そろそろ絵里ちゃんの機嫌も直ってるかな?」


ガチャ


穂乃果「絵里ちゃ~ん?」

絵里「…」ブスー

穂乃果(ダメだこりゃ…)

穂乃果「ご、ごめんって!許して?」

絵里「…」ブッスー

穂乃果「ほ、ほら。私のプリンもあげるかr―…あれ!?もう無い!!」ガビーン

絵里「…」プリプリ

穂乃果「…」

穂乃果「絵里ちゃん!?風邪ひいてるからって4個はダメなんだよ!?4個は!!」

絵里「知りませーん」

穂乃果「ぐぬぬぬ…まだ一口も食べて無かったのに……」

絵里「美味しかったでーす」

穂乃果「」カチン

穂乃果「もー怒った!プリン返してー!!」ガバッ

絵里「ちょっ!?私病人……」

穂乃果「食べ物の恨みは恐ろしいんだよー!!」コチョコチョ

絵里「や、やめっ…ごめっ……ごめんって!!」バタバタ

穂乃果「うりうり~」

絵里「や、やめなさい!ごめっ!私も悪かったから!」

穂乃果「プリンを4個も食べた悪いお口はここかぁ~!!」モギュー

絵里「なんでそんなに個数にこだわるのよ!あーもう!!」

穂乃果「返せー!!」

絵里「ちょっ!顔近っ…近い!!」/////

穂乃果「むっふっふ…止めてほしければ風邪が治り次第私の分のプリンm―」ツルン

穂乃果「はれっ?」

絵里「えっ?」




チュ―ゴチン!!

穂乃果「」

絵里「」

穂乃果「い、い、いったぁ~い!!歯が…歯がぁ……」バタバタ

穂乃果「あ、あれ?これ切れちゃってない?唇から血が…うわーん!!」

絵里「」

穂乃果「ってあー!絵里ちゃんも同じところ切れちゃってる!!ごめん!!本当にごめん!!」

絵里「」

穂乃果「ど、どうしよう…どうしよう……」アワワワワ

絵里「」


・・・


花陽「わ、私が寝てる間に色々あったみたいで……」アハハハ

凛「凛も一緒に寝ちゃってたけど…」チラッ


ことり「で、なんで2人して同じところを同じようにケガしてるのかなぁって」ニコニコ

穂乃果「だ、だから私が滑ってゴチン!!って……」

ことり「穂乃果ちゃ~ん…嘘はよくないよぉ~?」ニコニコ

穂乃果「本当だよー!!」ウエーン

海未「まったく。じゃれ合うのは勝手ですが限度というものが…」クドクド

のぞにこ(わかってない!)

真姫「それくらいの傷ならすぐ治るでしょ。海未もことりも大げさなのよ」

のぞにこ(わかってない!!)

花陽「と、ところで絵里ちゃんは…」

凛「なんかまた熱が上がっちゃったとかで寝てるらしいよ?」

花陽「ブリカエシチャッタノォ!?」

のぞにこ「…」

希「ねえ、にこっち」

にこ「うん」




のぞにこ「…」コソコソ

のぞにこ「…」チラッ



絵里「…」

絵里「…」

絵里「……っ!!」/////

絵里「……っ!っ!!」バタバタ/////



のぞにこ「…」


にこ「重症ね」

希「うん」

今回分は終わります。
ありがとうございました!

>>124
ここ、よくわかなかった
隠し部屋でもあったの?

壁が回転してにこの部屋と希の部屋行き来できるんやろ

>>133
>>134
すみません…
ありがとうございます!

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-数日後-


穂乃果「いってきまーす…」トボトボ

希「いってらっしゃーい」

ことり「穂乃果ちゃん…最近元気ないよね……」

海未「まあ穂乃果の事ですからすぐに元通りになるとは思いますが…」

にこ「なんて悠長なこと言ってられないわよ!私達も早くしないと!!」イソイソ

花陽「社会人組は朝から大変だね…」

にこ「アンタもあと1年もないんだからね!」

凛「えー…ずっと学生のままがいいなぁ~」

希「そうは問屋がなんとやら。来年は一緒に苦しむのだ~」ウリウリ

凛「きゃー!」

真姫「……あれ?そういえば絵里はもう行ったの?」

海未「なんでもアイドル研究部の朝練があるとかで」

ことり「絵里ちゃんが顧問だったらやる気も百倍だよね♪」

海未「…」ム

にこ「え~ごほん!!」

にこ「ちなみにぃ~私も特別顧問として時どk」

希「でもえりちが先生って…未だに想像できないんやけど」

花陽「そう?私はむしろ素敵な先生だと思うけど…」

にこ「ち、な、み、にぃ~!!私も実はとくべt」

ことり「お母さんも『最高の人材確保に成功したわ!』って喜んでたよ?」

海未「生徒からの人気もすごいと聞きました。さすが絵里ですね」

にこ「ちぃぃぃぃなぁぁぁぁぁみぃぃぃぃぃぃぃぬぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!わt」

真姫「そういえば私、今度特別顧問に呼ばれてるのよ」

凛「えーっ!すごい!!なんでなんで?」

真姫「作曲に関してアドバイスがほしい生徒が何人かいるらしいのよ。それで絵里から」

ことり「絵里ちゃん先生に続いて真姫ちゃん先生だね♪」

希「実録!真姫ちゃん先生といけない放課後の保健室」ボソッ

凛「希ちゃんがオジサン化してる……」

にこ「…」プルプル

にこ「うがー!!」

6人「!?」ビクッ!!

にこ「…」


にこ「……どうもー!みんなのアイドル、にこにー先生だよぉっ!」

にこ「今日はぁ~アイドルってどういうものか、皆に教えちゃうゾ♪」


シーン


希「……なんだろう。色々時代を感じるよね」

海未「それだけ大人になったのでしょう」フッ

にこ「そういうの一番恥ずかしい奴!!」/////

にこ「そ、そうだ!花陽!今の私を見てどう思った!?」

花陽「私!?」

にこ「花陽なら私の事わかってくれるわよね?ね?」ウルウル

真姫「…」ム

希「…」ムムッ

花陽「え、ええっと…やっぱりにこちゃんは凄いなぁ……って思ったけど……」

にこ「けど!?」グイッ




花陽「その前にそろそろ家を出ないと遅刻しちゃうんじゃ…」


のぞにこうみ「」


にこ「う、うわぁぁぁぁぁぁ!!」バタバタバタ

希「にこっちのせいでー!!」ウエーン

にこ「人のせいにするんじゃないわよ!!」

海未「ああ…弛んでます!私、弛んでいますー!!」オヨヨ

ことり「いってらっしゃーい…」アハハ

花陽「皆大変だね…」

凛「…」ジー

ことり「?」

凛「凛、ことりちゃんと同じ仕事がしたい!次はデザイナー目指す!」

ことり「嬉しいけど動機が不純だよぉ…」

・・・


穂乃果「」ズーン

雪穂「ちょっとお姉ちゃん!?お店でそのテンション止めてくれる!?」

穂乃果「だって…絵里ちゃんが許してくれないんだもん」シクシク

雪穂「それは知ってるけど…絵里さんがケガさせちゃったくらいでそんなに怒るかなぁ?」

穂乃果「怒ってるもん!もうずーっと口きいてくれないんだよ!?寝るときも露骨に距離取るし!!」

雪穂「ふー……んっ!?え?寝るとき!?え!?」

穂乃果「もう駄目だぁ…このまま捨てられちゃうんだ……」オヨヨヨ

雪穂「ねぇちょっと待って寝るときってどういうこと!?ねぇ!!」

穂乃果「…」シクシク

ほのママ(今日も平和ね)フッ

亜里沙「……修羅場!?」ワクワク

ほのママ「あーもう。あんた今日は休みって事でいい?もちろんお給料も出さないけど」

穂乃果「有給!!」

ほのママ「いや、今年分もう使い切ってるから」

穂乃果「ええええっ!?記憶にないよ!?」ガビーン

ほのママ「でも実際使っちゃってるんだから諦めなさい」

穂乃果「ぶー…じゃあいいよ私の部屋でちょっとだけ休むかr……って!今は亜里沙ちゃんの部屋だった!!」

亜里沙「あ、いえ。今は雪穂の部屋ですよ?」

雪穂「!!」ハッ

穂乃果「え?」

亜里沙「私がここにお世話になるときに雪穂が部屋をむぐっ!?」

雪穂「ほほほほほら!お姉ちゃんの部屋汚いしハウスダストとかすごそうだし亜里沙にそんな部屋で生活してもらうわけにもいかないから私が仕方なく仕方なーくですね」アワワワワ

穂乃果「」ズーン

雪穂「あー!いやー!!そんなに汚くなかったしむしろ意外にきれいでビックリしちゃったなーって!!」アワワワワワ

穂乃果「じゃあなんで雪穂が住んでるのさ……」

雪穂「それはほらやっぱり私の部屋とお姉ちゃんの部屋とじゃさすがに私の部屋の方が整頓とかしっかりしてたし住みやすいし的な感じのアレでして」アワワワワワ

ほのママ「…」

亜里沙「…」ワクワク

穂乃果「まあいいや…とにかく元私の部屋ちょっと借りるね……」トボトボ

雪穂「お、おっけい!」ハァハァ


テクテクテク


雪穂「ふー…お姉ちゃんはまったく……」

ほのママ「…」ジトー

雪穂「…」

ほのママ「……雪穂。お話があります」

雪穂「」

亜里沙「…」ワクワク

・・・


絵里「…」ポケー

ミカ「絢瀬先生?大丈夫ですかー?」

絵里「!!」

絵里「ご、ごめんなさい!大丈夫!大丈夫!!」

フミコ「いや全然そんな風に見えないんですけど…」

ミカ「絢瀬先生の調子が最近おかしい…って生徒の間でも噂になってるみたいですから気をつけてくださいね?」

絵里「えっ!?そうなの!?」

ミカ「はい。私が担任してるクラスなんて一日中その話題で持ちきりですよ?」

絵里「そんなにわかりやすく出ちゃってたかしら…」

フミコ「出てますね」

絵里「…」ムー

ミカ「……で」

絵里「?」

ヒデコ「実際のところ…どうなんですか?」ニタァ

絵里「!?」/////

ヒデコ「私は例の相手と何かあったとしか思えないんですよね~いい意味で」

絵里「!? そ、そそそそれは貴女の妄想でしょ?」アワワワ

ヒデコ「ちっちっち…私をあまり甘く見ない方がいいですぜぇ?」

ミカ「そういう話題大好きだもんね…」アハハ

フミコ「それでどうなんですか?」

ヒデコ「どこまでいったんですか!?」

絵里「べ、別に何かあったわけじゃ……」

ヒデコ「この期に及んではぐらかそうなんて…教育者としてどうなんですかね?」

絵里「そっくりそのままその台詞お返ししたいんだけど!?」

ヒフミ「うるさい!!」

絵里「ええええっ!?」ガビーン

ヒデコ「自営業で!」

フミコ「都内に一軒家持ってて!」

ミカ「ものすごく可愛いと噂の人と!」


ヒフミ「「「何もない訳…ないでしょうがーーー!!!!」」」


絵里「ちょっ…声が大きい!声が!!」/////

ヒデコ「そんな優良物件出会いたくたってそうそう出会えないのに!!」

ミカ「宝の持ち腐れじゃないですか!!」

フミコ「大体最近まで『そろそろ結婚も視野に入れなきゃね…』とかほざいてたのにその程度ですか!!」

絵里「ほざっ!?」ガビーン


ギャーギャー!!
ワーワー!!


絵里「…」

理事長「はいはい。いくら職員室だからといってそういうお話は慎んでくださいね?」ニコッ

ヒフミ「!!」

絵里(た、助かった…)

理事長「教育者たるもの常に周りに気を配り、生徒に悪影響を与える行動をしてはなりません」

ヒフミ「はい…」

絵里「はいっ!」





理事長「…………でも」

4人「?」

理事長「興味がないと言ったら嘘になるわね」フッ

絵里「!?」

理事長「というわけで……そのお話、詳しく教えて頂けないかしら?」ニコニコ

ヒフミ「「「はいっ!!」」」

絵里「ええええええっ!?」ガビーン

・・・


絵里「ただいま」ゲッソリ

絵里(なんか色々吸い取られた気がするわ…)


ダダダダダダ


絵里「!?」

穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「お、おかえり……なさい」

絵里「う、うん。ただいま……」



凛「え?あの2人何があったの?」コソコソ

海未「数日前から変な感じですよね…」コソコソ

真姫「どうせ穂乃果がプリン食べちゃったとかでしょ?」コソコソ

穂乃果「え、絵里ちゃん…その……」

絵里「は、はいっ!?何でございましょう!?」

穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「…」

穂乃果「……か」

絵里「?」

穂乃果「………か、か、かたじけのうござる!!」ドゲザ

絵里「!?」ビクッ

穂乃果「かたじけのうござる!!」




花陽「な、何が何だか…」アハハ

希「にこっち。出番よ?」

にこ「ここで!?」ガビーン

穂乃果「本当にごめんなさい!煮るなり焼くなり好きにして!!」

絵里「はいっ!?」

穂乃果「当たり前だけどケガさせちゃったのは事故なの!わざとじゃないの!!」

絵里「え?わかってるけど……」

穂乃果「じゃあなんでずっと怒ってるの!?」ウワーン!!

絵里「…」

絵里「い、いや、怒ってはないのよ?まったく」

穂乃果「嘘つき!ずーっと怒ってるもん!!」

絵里「だ、だからそれは怒ってるんじゃなくて……」ハッ

穂乃果「?」

絵里「と、とにかく!怒ってるわけじゃないの!だから勘違いしないで?」/////

穂乃果「本当?」

絵里「うん」

穂乃果「じゃあ私のこと嫌いじゃないの?」

絵里「うん」

穂乃果「これからもずっと?」

絵里「うん」

穂乃果「私のこと好き?」

絵里「うん」





絵里「うん!?」//////

希「えりちぃ~」ポンポン

絵里「えっ!?希!?えっっ!?」

希「お幸せに!」グッ!

絵里「」//////

花陽「あ、あははは……」チラッ

海未「…」ゴゴゴゴゴゴゴ

ことり「…」ゴゴゴゴゴゴゴ

穂乃果「いやー嫌われてないってわかったらおなか空いちゃったよ~!今日のご飯なに~?」

にこ「アンタどんだけ図太いのよ…」

凛「穂乃果ちゃんらしいにゃ」

真姫「…」

海未「…」ジー

ことり「…」ジー

絵里(2人の視線が痛い)

穂乃果「あっ…でも……」

絵里「?」

穂乃果「それならどうして最近私の事避けてたの?」

絵里「えっ?」

穂乃果「明らかに避けてたよね?目も合わせてくれなかったよね?」グイッ

絵里「き、気のせいじゃない…?」オロオロ

穂乃果「絶対気のせいじゃないもん!!」

希「ほらほらえりち…本当の事言っちゃいなよ」ニヤニヤ

にこ「そうよ~じゃないと大好きな穂乃果が悲しむわよ~」ニヤニヤ

絵里「なっ!ばっ!!」/////

穂乃果「…」ジー

絵里「…」

花陽「き、緊張するね」ドキドキ

凛「なんでかよちんが?」キョトン

絵里「……わ、わかった」

のぞにこ「!!」

絵里「わかった……けど、お願いがあるの」

穂乃果「?」

絵里「こ、今週末………飲み会がしたい」


シーン


凛「ダメー!絶対ダメ!!」

花陽「ま、まあ…絵里ちゃんがそういうなら」ソワソワ

真姫「し、仕方ないわねぇ」イソイソ

のぞにこ「」

希「いやいやいやいやいや!」

にこ「なーにお酒の力を借りようとしてんのよ!格好悪すぎるでしょ!!」

絵里「し、仕方ないでしょー!そうでもしないと言えそうにないんだもん!!」

にこ「だもんじゃないわよ!キャラと歳考えなさいよ!!」

希「それにこっちが言う?」

にこ「今は私をいじるタイミングじゃないでしょー!!」ウガー

穂乃果「そんなに言い辛いことなんだ…」ズーン

絵里「!!」ハッ

絵里「ち、違うの!違わないけど違うの!!」

ことり「絵里ちゃ~ん。それどういう事?」ニコニコ

海未「私達にもわかるように説明してください」ニコニコ

絵里「なんで!?」


ギャーギャー!!


真姫「…」

花陽「? 真姫ちゃん?」

真姫「ん?」

花陽「どうしたの?」

真姫「どうもしないわよ?別に」

花陽「それならいいけど…」



真姫「…」

今回分は終わります。
ありがとうございました!

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-数日後-


絵里「にこ、希…ちょっといいかしら」

希「…」チラッ

にこ「…」フッ



のぞにこ「嫌」

絵里「ええええっ!?」ガビーン

のぞにこ「絶対嫌」

絵里「そ、そこをなんとか……」

にこ「どうせ今週末どうしたらいいかとかそんな話でしょ!?自分で何とかしなさいよ自分で!!」

絵里「うっ…」

希「そもそもえりちが言い出したことなんやから…そこはカッコいいところ見せてほしいなぁ」

にこ「そうそう!こんなんじゃまたヘタレ扱いされるわよ」

絵里「…」





絵里「何?土下座でもすればいいの?」

にこ「逆になんで!?」ガビーン

絵里「だって私友達少ないし…相談できるの2人くらいしかいないし……」

にこ「いやだから自分で何とかしろって言ってるんだけど」

絵里「それができないから困ってるんでしょ!!」ウガー!!

希「もう。穂乃果ちゃんがこんなえりち見たら幻滅するよ?」

絵里「!?」

絵里「べべべべべべつに今穂乃果は関係ないじゃない穂乃果は!!」/////

のぞにこ(えー…)

にこ「っていうか…ずっと言おうとは思ってたんだけど」

絵里「?」

希「えりちっていつから穂乃果ちゃんのこと好きなん?そういう意味で」

絵里「…」



絵里「……んんっ!?」/////

絵里「な、な、な、何のことなのか私にはさっぱり」アワアワ

にこ「今更何言ってんのよ……」

希「少なくともえりちと穂乃果ちゃん以外はみんな気づいてるからね?」

絵里「ええええええっ!?いやいやそんなわけ……」

にこ「じゃあみんな呼び出して聞いてみる?」

絵里「死んじゃう!私死んじゃう!!」

希「だからほら…正直に答えて?」ニコニコ

絵里「…」/////



絵里「そ、それは…その……私もいつからっていうのは正直わからないんだけど……」

絵里「最初に出会った頃は私に持っていないものを持ってるし、不思議と人が集まるし、何でも成功させるし……こんなすごい子がいるんだって本気で思ってたわ。嫉妬もしてたし」

絵里「でもね、途中で気づいたの。ああ…この子も普通の女の子なんだって」

絵里「めちゃくちゃも言うし、無理もするし、体だって壊すのよ」

絵里「それを私達は誰も止められなかったでしょ?」

絵里「穂乃果に任せておけば全部上手くいく。穂乃果は正しい…って思ってたのよ。少なくとも私は」

絵里「だからそれが勘違いだったって気づけたときに、自分は穂乃果を受けとめる立場になろうって決めたの。おこがましい話だけどね」

絵里「あの子は平気で無理するの。それに言ったって聞かない。だったら好き放題にがんばってもらって、一緒に全部背負おうって」

絵里「全部自己満足よ?穂乃果はそんな事を望んでもいなければ気づいてもいない」

絵里「それでよかったのよ。それで」

絵里「でも何の縁か今こうやって一緒に住むようになって…穂乃果を身近に感じるようになって……」

絵里「そ、その…あの子は気づいてないけど事故とはいえキスまでして……」

絵里「急に胸が苦しくなる時とかあって……もしかして私………って…………」

絵里「一度考えだしたら止まらなくなって……そうしたら穂乃果の顔も見れなくなってきて………」

絵里「アイドル的な、ヒーロー的な憧れじゃないんだって……気づいちゃって………」

のぞにこ「…」




のぞにこ「長い!!!」ウガー!!

絵里「!?」

希「ウチはいつから好きかって聞いたの!好きなのはわかってるの!!」

にこ「なにぐるぐるぐるぐる遠回りしてんのよ!ビシッと言いなさいよビシッと!!」

絵里「え、ええ……」

にこ「いつから好きかわからない?あんだけべらべら話したのに?そんな訳ないわよね?」

希「はい!3、2、1、どうぞ!!」

絵里「は、早っ!?」

のぞにこ「…」ジー

絵里「…」

のぞにこ「…」ジー

絵里「……」







絵里「こ、こ、高校生の時から……ずっと………」/////


のぞにこ「…」フゥ

絵里「…」プルプル

にこ「わかってんじゃない。それでいいのよそれで」

希「…」

希「……ウチね、ずっと思ってたんよ。卒業する時も、μ'sを解散する時も」

絵里「え?」

希「えりち、このままで本当にいいのかなぁって」

にこ「…」

希「穂乃果ちゃんのこと好きなのに、自分に嘘ついて、お姉さんぶって」

絵里「…」

希「そんなえりちが形はどうであれ頑張ろうとしてるのって、すごいと思うし、嬉しい」

にこ「できればシラフでお願いしたかったけど」

絵里「ご、ごめんなさい…」

希「だから…ね?」

絵里「…」

絵里「……ええ。任せて!」

希「なら、よし!」

にこ「まあ最悪ダメでも私の部屋は一人分空いてるから心配しなくていいわよ」

希「わかった。真姫ちゃんに言っておくね」

にこ「なんで!?」ガビーン

絵里「あ、あはははは……」





絵里「……ありがと」ボソッ

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-週末-


絵里「え~…本日は私の我儘にお付き合いいただきまして誠にありがとうございm」

にこ「固いわよー!がっちがちよー!!」

絵里「な、慣れてないんだから仕方ないでしょ!!」/////

希「早く飲みたいぞー!」

絵里「…」ゴホン

絵里「えー、ではみなさん、グラスはお持ちでしょうか」

花陽「…」ソワソワ

凛「…」





絵里「今日は遠慮なくいくわよ!かんぱーーい!!」


カンパーイ!!

希「えりちー!飲め飲めー!!」

絵里「…」ゴクゴクゴクゴク

絵里「ぷはぁ……ま、まだまだぁ!!」

ことり「だ、大丈夫かなぁ……」

にこ「絵里が潰れるのなんて見たことないし大丈夫でしょ。それより」チラッ

花陽「えっと……これは?」

凛「麦茶だよ?」

花陽「ナンデ!?」

真姫「…」グヌヌ

海未「私たちが何をしたというのですか!!」

ことり(けっこうしちゃってるよね…)

穂乃果「…」コクコク

にこ「な~にお上品に飲んじゃってんのよ」

穂乃果「ん?えへへ…実はそんなに強くないんだよね。弱くもないけど」

にこ「ほう」ニヤリ

穂乃果「?」

にこ「ところでこのお酒すっごく美味しいんだけど飲んでみない?」

穂乃果「ホント?じゃあちょっとだけ……」

にこ「な~に小っちゃいこと言ってんのよ!ここはほら、グイッとグイッt」

ことり「にこちゃぁ~ん?」ニコニコ

にこ「ひっ!?」

ことり「だめだよぉ~?お酒はゆっくり楽しむものだよぉ~?」ニコニコ

にこ「は…はひぃっ!!」ガクガク

ことり「あと海未ちゃんはゆっくりでもダメ!!」

海未「そんな殺生な……でも久しぶりに飲むと麦茶も美味しいですね」ゴクゴク

花陽「…」プルプル

凛「かよちん!麦茶に飽きたら玄米茶もあるよ!!」

花陽「げん……まい……?」ピクッ

凛「あっ」

花陽「…」ゴゴゴゴゴゴゴゴ



絵里「凛…」ゴクゴク

希「…」

希「え、えりちって…いつもどれくらい飲んでるん?」

絵里「? 特に気にしたことはないけど?」

希「次の日気持ち悪い…とかないの?」

絵里「無いわね。今のところ」

希「ふ、ふーん……」

希「…」コソコソ

希「に、にこっち。にこっち。」ボソボソ

にこ「何?」

希「あのスピリチュアルっぽいお酒持ってきて!!」

にこ「いやいや!あれは最終手段にって……」

希「今がその最終なんよ…」

にこ「早すぎでしょ!!」ガビーン

希「だってえりち全く酔わないんやもん」

にこ「別にそれならそれでいいじゃない……」

希「いや、絶対ヘタレるから。なんなら賭けてもいいんよ?」

にこ「この時期に賭博はダメでしょ…」

希「金銭の授受的な話じゃないって!!」

真姫「…」ムムム

ゴソゴソ


にこ「とりあえずほら。火気厳禁らしいわよ」ポイッ

希「……死なないよね?」

にこ「多分」



希「えりちー!珍しいお酒飲んでみない?」

絵里「え?何それ」ワクワク

希「名前がほら、ちょっとスピリチュアルっぽいやろ?」

絵里「…本当だ。希のためのお酒ね」フフッ

希「いやウチは絶対飲まない」

絵里「人に勧めておいて!?」ガビーン

希「ちなみにコレものすごく薄めてカクテルなんかn」

絵里「…」ゴクゴク

希「…」

希「」

絵里「…ぷはぁ」

絵里「いやぁ…結構強いわねコレ」フー

希「」

にこ「もう強い弱いじゃなくて喉から何からバグってるわね……」

希「………にこっち」

にこ「?」

希「アルコールランプ持ってきて」

にこ「メチル!?」ガビーン

希「もうそれしか…ウチにはそれしか……」オヨヨ

にこ「戦後じゃないんだから!いや戦後でもダメだったらしいけど!!」

真姫「…」ムムムムム

穂乃果「…」ジー

にこ「?」

穂乃果「にこちゃん!このおさけおいしい!!」グビー

にこ「でしょ?ちょーっと強めだけどまあその程度は大人の嗜みってことで」

穂乃果「おとな?」

にこ「ええ」

穂乃果「にこちゃんはおとな?」

にこ「もちろん」

穂乃果「ほのかは?」

にこ「まだまだ子供……と言いたいところだけど大人ね。もうすっかり」

穂乃果「ほんと?うれしい!!」ゴクゴク

にこ「はいはい。よかったよかった」

穂乃果「にこちゃんすきー!!ぎゅー!!」モギュー

にこ「はいどー……」





にこ「…………もっ!?」/////

真姫「希」

希「はい累計2枚ぴぴー!」

希「残念ですがにこっちはここで退場でーす!!」ガシッ

にこ「は?え?ちょ……ええええっ!?」

希「とりあえず後でゆーっくりお話ししたいから、1人寂しくお部屋で待っててね?」ニコニコ

真姫「一歩でも外に出たら…わかってるわよね」ニコニコ

にこ「わ、私が何したっていうのよ!穂乃果でしょ穂乃k」バタン!!


希「まったく…にこっちはまったく……」

穂乃果「…」ワキワキ

のぞまき「?」

穂乃果「のぞみちゃんもまきちゃんもすきー!!」モギュー

真姫「うえええええっ!?」/////

希「ち、ちょっ!?」/////

絵里「…」

穂乃果「りんちゃんとはなよちゃんもすきー!!」モギュー

凛「凛も好きだよー!!」

花陽「ほ、穂乃果ちゃん!?凛ちゃん!?」

海未「…」ソワソワ

ことり「…えーこほん!こほん!!」チラッチラッ

穂乃果「もちろんうみちゃんとことりちゃんもすきー!!」

海未「ですよね!ですよね!!」

ことり「わーい!ほのかちゃーん!!」ギュー

絵里「…」

絵里「…」

穂乃果「?」

絵里「…」ムスッ

穂乃果「……」



穂乃果「えりちゃんきらーい」

絵里「」

穂乃果「…」ベー

絵里「ご、ごめんなさい…もう一度いい?なんか最近耳が遠くて……」

穂乃果「いいよ!えりちゃんだいっきらい!!」

絵里「…」






絵里「みんな今までありがとう」フッ

希「えりち!?」ガビーン

絵里「だって…もう……みんな死ぬしかないじゃない!!」

真姫「いや巻き込まないでよ…」

凛「真姫ちゃんだけに?」

真姫「…」

花陽「…」

海未「…」

ことり「…」

希「…」

凛「ホントにごめんなさい」ガクガク



穂乃果「でもねーほのかねーたぶんねー」

絵里「?」

穂乃果「えりちゃんにちゅーってされたらぁーきっとすーっごくすきになっちゃうとおもうなー」エヘヘ

絵里「…」




絵里「!!!」

絵里「ま、まあ私も嫌われたままは嫌だし?」ソワソワ

絵里「穂乃果がそこまで言うならチュウしちゃうわよ?」ソワソワ

穂乃果「ホント?はい、ちゅー」グイッ

絵里「!?」

絵里「えっいやそんな早っ…!?だ、誰か……」チラッ



希「今日の飲み会はここまでお開きー!急いで撤収ー!!」

絵里「ええええっ!?」ガビーン

花陽「お、お邪魔しましたー!」

真姫「別に何してもいいけど…汚さないでよ?」

海未「絵里?穂乃果を悲しませたら許しませんよ?」ニコッ

ことり「同じく♪」ゴゴゴゴゴ

凛「お片付けよろしくー!」


バタン!!


絵里「…」

穂乃果「ちゅー!」

絵里「…」

絵里「ほ、穂乃果?ちょっと待って?」グイッ

穂乃果「むー…えりちゃんはほのかのこときらい?」ウルウル

絵里「」

絵里「はっ!?ま、まさかそんなわけ!」

穂乃果「じゃあすき?」

絵里「…もちろん」

穂乃果「それならなんでしてくれないの?」

絵里「…」

穂乃果「ぶー!本当に嫌いになっちゃうよ?」

絵里「…」

絵里「……穂乃果!!」ギュー!!

穂乃果「わっ」

絵里「だから…私はその……ほ、本気だから」

穂乃果「…」

絵里「本気で……うん………」

穂乃果「…」

絵里「自分で提案しておいて申し訳ないけど…やっぱりこんな形じゃ嫌なの!もっとしっかり私の気持ちを聞いてほしい!!」

穂乃果「…」

絵里「だから…随分前になるけど……約束してたデートのやり直しをしてほしいの」

絵里「そこで言うから………ね?」

穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「…」

絵里「……穂乃果?」

穂乃果「…」






穂乃果「Zzz…」スピー

絵里「」

希「まあえりちにしては頑張ったかなぁ……」

にこ「上出来でしょ。穂乃果の方もちょくちょくボロ出てたし」

希「そっちも収穫やね」

にこ「ほんっとにめんどくさい…」

希「だから応援したくなる、でしょ?」

にこ「はいはい」

希「まあにこっちは今………」

にこ「?」



希「他人の心配より自分の心配した方がええみたいやけど」ニコニコ

真姫「…」ゴゴゴゴゴゴ

にこ「…」

にこ「……そうみたいね」フッ

今回分は終わります。
ありがとうございました!

今週はいよいよですね…

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――――――――
―――


穂乃果「お、おはよ……」ズキズキ

海未「穂乃果?珍しく早起きですね」

穂乃果「うん…気持ち悪いし頭がズキズキする……」

海未「普段なら心配するところですが原因が原因ですからね」ハァ

穂乃果「うみちゃぁん…今日お仕事休んでいい?」ウルウル

海未「ダメです」

穂乃果「だよね…」

にこ「ったく。飲んだ次の日は絶対に休まない。社会人の鉄則よ」

穂乃果「あ、にこちゃんもおはよ…って!そもそもにこちゃんが私にゴクゴク飲ませたのが悪いよね!?」

にこ「いやアンタが勝手に飲んだんでしょうが…しかも悪酔いして」

穂乃果「うっ」

にこ「おかげで私がどれだけひどい目に……」




真姫「ひどい目…ねぇ」

希「あれだけしたのにまだ自覚も反省の気持ちもないみたいやねぇ」ニコニコ

にこ「」

凛「おっはよー…あれ!?穂乃果ちゃんが起きてる!もうそんな時間!?遅刻しちゃう!?」

穂乃果「私ってそんな寝坊助さんだと思われてるんだ……」

花陽「あ、あはは……でも遅刻しないのは流石だよね」

穂乃果「えへへ。褒められちゃった」

海未「少なくとも喜んでいい内容ではないと思います」

ことり「ふぁぁ…みんなおはようぅ……」

にこ「おはよ。相変わらず朝に弱いみたいで」

ことり「辛いよぉ~…」

希「あれ?そういえば今日はえりちが遅いんやね」

穂乃果「いやぁせっかく寝てるのに起こしちゃうのも悪いかなぁって…」

にこ「遅刻する方がまずいでしょ…」

絵里「…」ガチャッ

絵里「み、みんな…おはy」


7人「…」ジロッ

絵里「!?」


穂乃果「…」

海未「お早うございます絵里。私が何を言いたいかはわかっていますね?」ニコニコ

ことり「ね♪」ニコニコ

絵里「」

真姫「あのねぇ。そんな事やってるとまた遅刻するわよ?」

希「え?またって誰かやらかしたん…?」

海未「…」ダラダラ

ことり「海未ちゃん!?」

海未「あ、あれは色々な事故やら何やらが重なってですね…」

真姫「海未の場合あんまりだらしないことすると強制送還なんだから気を付けてよね」

海未「すみません…」

ことり「海未ちゃん!?私初耳だよ!?」プンプン

海未「そ、それは…その……すみません」

絵里(よくわからないけど助かったわ……)

凛「でもきっと半分はことりちゃんのせいだよね?」

花陽「それを海未ちゃんも気にしてるんだと思うよ?」

凛「そっかぁ…」

にこ「はいはい。いいからさっさとご飯食べちゃってよね。冷めるわよ」

凛「いつの間に!?」

絵里「さすがにこね」

にこ「そういうのいいから次こそ手伝いなさいよ……」


・・・


穂乃果「じゃあ行ってきまーす」

ことり「いってらっしゃーい!」

希「ほら!えりち急いで!!」

絵里「え!?ちょ、ちょっとまって!穂乃果!ちょっとー!!」

テクテク


絵里「…」

穂乃果「…」

絵里「き、昨日はびっくりしちゃったわ…穂乃果ったらあんなに酔うんだもの」

穂乃果「えへへ…そのせいで今日のコンディション最悪だよ……」

絵里「これからはちゃんと考えて飲むのよ?」

穂乃果「ぶー…にこちゃんのせいだもん」

絵里「はいはい」

穂乃果「…」

絵里「…」




ほのえり「あの…」

穂乃果「!? え、絵里ちゃんからどうぞ!!」

絵里「う、ううん!私は別に大したことじゃないから穂乃果から…」

穂乃果「いやいや絵里ちゃんから!」

絵里「穂乃果から!」


ほのえり「…」グヌヌ


穂乃果「じゃんけんぽい!」グー

絵里「ちょっ」パー

穂乃果「」

絵里「はい穂乃果から」ドヤァ

穂乃果「むー…」

穂乃果「じゃあ言うけど…私、絵里ちゃんから答え聞いてないよ?」

絵里「答え?」

穂乃果「私の事なんで避けてたのか」

絵里「」

穂乃果「昨日言ってくれるって約束だったのに」

絵里「あ、いや、その……だ、だからね?」

穂乃果「ふーんだ。絵里ちゃんなんてきらーい」プイッ

絵里「ちょ、ちょっと待って!私が言いたかったのもそれに関係する事なんだけど…」

穂乃果「?」

絵里「えっと…ね?穂乃果は覚えてないと思うけど昨日実は……」





穂乃果「ううん。覚えてるよ?寝ちゃうまでの事はだけど」

絵里「…」


絵里「……え?」

穂乃果「デートのやり直し、してくれるんだよね?」

絵里「」

穂乃果「その時にまとめて教えてくれるなら……まあ」

絵里「」

穂乃果「あ、でも私、それまで絵里ちゃんの事だいっきらいだからね!!」

絵里「」

穂乃果「…」フンス

絵里「…………ん?」

穂乃果「?」

絵里「ちょ、ちょっと待って?昨日の事そこまで覚えてるの?」

穂乃果「うん」

絵里「そ、それならチュウすれば穂乃果は私のこと大好きにって話も……」

穂乃果「…」

穂乃果「……っと、ここ曲がらないと遠回りになっちゃう!また今夜ね!ばいばーい!」ダッシュ

絵里「こ、こら!穂乃果!?穂乃果ー!!」






穂乃果「…」

穂乃果「え、えへへ……」ドキドキ

・・・


穂乃果「…」ソワソワ

雪穂「いつもに増して落ち着きないけど…今度は何?」

穂乃果「え?そ、そう?」ソワソワ

雪穂「いやもう一目瞭然ってレベルじゃないよ…」

穂乃果「そ、そっか…わかっちゃうんだ……」

雪穂「何?絵里さんと付き合うことにでもなった?」ハァ

穂乃果「えっ…」

雪穂「…」



雪穂「え」

穂乃果「…」/////

雪穂「…」

雪穂「おおおおおおかーさーーーーん!!」

穂乃果「わ、わー!違う!違うの!!」/////

雪穂「いや絶対嘘でしょ!私が今まで見たことない反応してたもん!!」

穂乃果「だ、だから!その……」モジモジ

雪穂「やだー!こんなしおらしいお姉ちゃんお姉ちゃんじゃないー!!」ウエーン

穂乃果「いやいやお姉ちゃんだよ!?」





ほのママ(よくわからないけど放っておきましょう)

カクカクシカジカ


雪穂「つまり……酔った勢いで告白じゃないけど告白まがいの事をしたと、しかもされたと」

穂乃果「…」コクコク

雪穂「いやそれもう告白しちゃえばよかったんじゃ…」

穂乃果「それはいや!」

雪穂「…」

雪穂「っていうか、お姉ちゃん昔っから絵里さんの事好きだったよね?なんで今更?」

穂乃果「え?う、うーん…確かに好きだったけど……」

雪穂「歯切れ悪いなぁ」

穂乃果「じゃあ、雪穂は私の事好き?」

雪穂「は、はぁ!?ばっ……!!」/////

穂乃果「…」

雪穂「…」

雪穂「そ、そりゃあ…まあ……海未さんとことりさんと同じくらいにはお姉ちゃんの事好きだと思ゴニョゴニョ」

穂乃果「ホント!?私も雪穂の事大好きだよー!」エヘヘ

雪穂「もう!でも私の好きは………え?まさかそういう事だって言いたいの?」

穂乃果「うん」

雪穂「呆れた…それ、お姉ちゃんなんか勘違いしてるよ」

穂乃果「え?」

雪穂「お姉ちゃんはね、μ'sだった頃から絵里さんの事好きだったよ。そういう意味でね」

穂乃果「!?」

雪穂「妹の私が言うんだから間違いないよ。うん」

穂乃果「え、ええ!?ちが……」

雪穂「わないって!誰がどう見たって絵里さんだけ見る目違ったもん!」

雪穂「なんて言うのかな…尊敬というか憧れというか……『絵里ちゃんにはカッコいいところ見せたい!』みたいな」

穂乃果「…」

穂乃果「まあ…否定はできないけど」エヘヘ

雪穂「でしょ?お姉ちゃんの絵里さんにしてたアピールもろもろ考えると、やっぱり好きだからだったと思うんだよね。そういう意味で。自覚があったかはともかく」

穂乃果「…」

穂乃果「そっか…そうなのかな」

雪穂「って事はつまりお姉ちゃんは今、初恋の相手と生活を共にしているわけだ。それこそ朝も昼も夜も」

穂乃果「!?」/////

穂乃果「も、もう!変な言い方しないでよ!」アワアワ

雪穂「ふふっ…こういうお姉ちゃんってちょっと新鮮かも」ウシシシ

穂乃果「…」

穂乃果「……ふんだ!雪穂なんて嫌い!!」プンプン

雪穂「!?」

雪穂「ちょっ!?ご、ごめんって……」

穂乃果「…」プリプリ

雪穂「で、でも大丈夫?」

穂乃果「?」

雪穂「お姉ちゃん、たぶん今まで無理やり意識してこなかったと思うんだけど」

雪穂「冗談じゃなくて、本当に、好きな人と一緒に生活してるんだよ?」

穂乃果「…」

雪穂「そこのところ意識し始めちゃったら…色々変わっちゃうんじゃない?」


・・・


絵里「…」ソワソワソワ

ヒフミ「…」



ヒデコ「ねえ」ヒソヒソ

フミコ「うん」

ミカ「だよね」



ヒフミ(なんか面倒くさそうだから放っておこう!!)

絵里「…」ソワソワソワソワソワ

今回分は終わります
ありがとうございました!

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―――――――――――――
――――――――
―――


-週末-


穂乃果「いってきまーす!」

ことり「いってらっしゃい♪今日の門限は8時だよ?」ニコニコ

海未「気を付けてくださいね。色々。それはもう色々」ニコニコ

絵里「…イ、イッテキマス」カチコチ

希「あーあ。あれじゃ今日もダメそうやね…」

にこ「そう?案外パパッと決めてきちゃいそうな気がするけど」

真姫「へぇ…珍しく意見が違うじゃない」

凛「じゃあ凛は希ちゃんに一票!」

花陽「それなら私はにこちゃんに」

真姫「じゃあ私は……」

のぞにこ「…」ジー

真姫「…」

花陽「でもあんなことがあったのに…2人共いつもと変わらない感じだったよね。昨日までは」

凛「?」

真姫「穂乃果なんて今の今まで普通に見えたけど…あれって」

海未「まあ穂乃果ですから」

ことり「ね」

にこ「ホントにあの子……そういう才能もあるってわけ?」ハァ

希「少なくともにこっちよりはね」

にこ「はいはい」

希「むっ!なにその反応!!」ブーブー

にこ「別にぃ~…」




にこ「…」

・・・


穂乃果「それで今日はどこに行くの?」ワクワク

絵里「うーん。ヒントは日々の疲れを癒してくれる温かい所、かしら」

穂乃果「ま、まさか……ハワイ!?」ガガーン

絵里「…日帰りだからね?」

穂乃果「むむっ…じゃあ温泉とか?」

絵里「あら正解。簡単だった?」

穂乃果「…」




穂乃果「絵里ちゃんてやっぱり…」ジトー/////

絵里「なんでそうなるのよ!!」/////

穂乃果「でも温泉って遠くない?日帰りだと大変なんじゃ…」

絵里「ふっふっふ…その辺りは抜かりないわ。なぜなら―」




絵里「電車で二駅だからね!」バーン!!

穂乃果「近い!!」

絵里「ちなみにそこは温泉もあるし遊園地もあるし握手もできるわ!!」

穂乃果「あー……野球もできそうだね」クスクス

絵里「なんとライブもできるのよ?」

穂乃果「どっちで?」

絵里「どっちでも」

ほのえり「…」クスクス

穂乃果「じゃあせっかくのデートなんだし…」

絵里「?」


ギュッ


絵里「!?」/////

穂乃果「手くらいは繋いでほしいな」エヘ

絵里「……ソ、ソウネ」カチコチ

穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「よーっし!レッツゴー!!」

絵里「オー」

穂乃果「…」




穂乃果「緊張してるのは絵里ちゃんだけじゃないんだからね」ボソッ

絵里「?」

穂乃果「なんでもない!今日は精一杯楽しも?」ニコッ

絵里「っ!!」/////

絵里「……ええ!」

・・・


カポーン


穂乃果「ふいー…生き返るねー……」ホクホク

絵里「そうねー…」ホクホク

穂乃果「これできっとお肌もすべすべになるねー…」

絵里「元々よねー…」

穂乃果「そう言ってもらえるのは嬉しいんだけどそうでもないんだよねー…」

絵里「いやいや穂乃果の体の事なら私が一番知ってるのよねー…」

穂乃果「それ時と場合によっては怒るから気を付けてねー…」

絵里「ごめんさいねー…」

穂乃果「ふいー…」

絵里「…」

モワーン


絵里「サウナもたまにはいいわねー…」

穂乃果「ぶつぶつぶつぶつ」ダラダラ

絵里「急にどうしたの!?」ガビーン

穂乃果「汗かく痩せる汗かく痩せる……」

絵里「だ、だから汗かくだけじゃ痩せないんだってば…」

穂乃果「ぶー…」

絵里「そんなことより…これ、どう?マッサージソルトだって」

穂乃果「?」

絵里「これでマッサージするとさらにお肌がすべすべになるらしいのよ!」

穂乃果「絵里ちゃん…さては通販とか見るとすぐ買っちゃうタイプの人だね」ジトー

絵里「!?」

絵里「も、もう!つべこべ言わずに私に大人しくマッサージされなさい!」

穂乃果「ん!?え、絵里ちゃんまさか……」/////

絵里「その反応もおかしいでしょ!今はそんなつもりないから!!」

穂乃果「…」

絵里「」

穂乃果「……じゃ、じゃあせっかくだしお願いしようかな」エヘヘ

絵里「!!」

絵里「ま、任せて!!それはもう体の隅から隅まで…」ハァハァ

穂乃果「あ、やっぱり自分でやるから結構です」

絵里「」

ガヤガヤ


絵里「ここは人が多いわね…」

穂乃果「足湯につかりながらテレビを観られるなんて…まさに贅の極み!」

絵里「極みのハードルが低い!」

穂乃果「質素倹約がモットーだからね」フンス

絵里「その割に一個数百円のケーキをパクパクバクバク…」

穂乃果「あれは…ほら、ガソリンみたいなものだから」

絵里「随分燃費が悪いのね」クスクス

穂乃果「しかも蓄えちゃうし」ズーン

絵里「それこそ燃やしなさいよ…」

「あ、あのっ!」

ほのえり「!?」

「ほ、ほ、ほ、本日は…お日柄もよく……」

ほのえり「????」


穂乃果「え、絵里ちゃん!?誰!?随分若いけど!?知り合い!?浮気!?」ヒソヒソ

絵里「むしろ私が知りた…って!違うから!浮気とか違うから!そもそも違うから!!」アワアワ


「わ、わたし…μ'sの大ファンで……」

ほのえり「あっ…」


エーナニー?ユウメイジン?
デモタシカニカワイイ!!
キレイ…


絵里「あ、あはは…随分昔の事をご存じなのね」

「昔じゃないです!」

穂乃果「…」

「あっ…ご、ごめんなさい……」

穂乃果「ううん気にしないで。むしろありがとう」ニコッ

「はうっ♡」

穂乃果「?」

絵里「…」ムッ

「そ、それで…その……よろしければ握手を……」

穂乃果「え?でも私達はもう…」

「お願いします!!」

穂乃果「う、うん」ギュッ

「」

穂乃果「…」

「」

穂乃果「あ、あれ?おーい…」

「はっ!す、すみません……エリーチカさんもお願いします!!」

絵里「うっ…え、ええ……」ギュッ

絵里(久しぶりに呼ばれると…なんというか……)/////

「あ、あ、あああ~もう手を洗えません~」グスッ

穂乃果「ばっちいよ!?」ガビーン

絵里「いやいや…」

ネーアレッテモシカシテ
ソウダ!ドコカデミタコトアルトオモッタラ…
ホラ!スクールアイドルノ!!ユウショウシャノ!!


絵里(うーん…もうこういう事は無くなるかと思ってたんだけど)

絵里「穂乃果?場所を変えましょうk」

「あ、あの…μ'sって私にとっては憧れで…目標で……」

絵里(…ん?)

「だ、だからこんなところで会えるなんて思ってもいなくて…失礼をすみませんでした!!」

穂乃果「も、もう!気にしないでって!そんな風に言ってもらえるだけでも感激だよ!」

「これで私…次のラブライブも頑張れます!絶対また優勝します!!」

穂乃果「うん!ファイトだ…………」





穂乃果「………よっ!?」

「あぁ~!ありがとうございます!ありがとうございます!!」

「うう…本当はもっとお話ししたいんですけど…これ以上いろんな方面に迷惑はかけられないので……」チラッ

「すみません!失礼します!!」ダッシュ


ネエアノコッテ!
ホ、ホンモノ!?キャー!!
エ?ナンデコンナトコロニ!?
マ、マッテー!!


絵里「ハラショー……」

<ウワー!アリガトウゴザイマース!!

絵里(凄い聴力ね…)



ワーワー!!
キャー!!ギャー!!

穂乃果「び、びっくりしたぁ…」

絵里「凄い偶然よね…」

穂乃果「でもなんていうか…やっぱり嬉しい」

絵里「ええ。私達の、μ'sの、スクールアイドルの…やってきた事はちゃんと伝わってる」

穂乃果「うん」ギュッ

絵里「…」





穂乃果「でも同時にちょっと歳も感じちゃったよね」エヘヘ

絵里「お肌のツヤがあまりにも違ったわ」ズーン

・・・


穂乃果「ふい~満足満足……って!日が暮れちゃったよ!」

絵里「ソウネ」

穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「どうする?今日の門限8時らしいけど…」

絵里「…」

絵里「……ほ、ほ、ほ、穂乃果さん!!」ガシッ

穂乃果「!?」ビクッ

穂乃果「は、はいっ!!」

絵里「…」ドキドキ

穂乃果「…」ドキドキ

絵里「あ、あれ…乗りましょ?」

穂乃果「観覧車…」

絵里「ちょっと小さい気もするけど…ね」

穂乃果「…」

穂乃果「うん」

ガコン


穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「え、えっと…そっち行ってもいい?」

絵里「モチロン」

穂乃果「お、おじゃましまーす…」ポスン

穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「えへへ…あったかいね」ギュー

絵里「ウン」

穂乃果「でも本当に効果があったみたい…まだお肌すべすべだよ」スリスリ

絵里「」

穂乃果「…」

絵里「」

穂乃果「……やっぱり私、絵里ちゃんのこと嫌いかも」

絵里「」

穂乃果「すぐ言いわけするしすぐヘタレるしすぐ浮気するし」

絵里「う、浮気はしてないわよ!!」

穂乃果「ふんだ。今日だってかわいい女の子が来たら私の事なんてほったらかしだったし」

絵里「ないない!むしろ穂乃果が―」




穂乃果「だ、だから!!」

穂乃果「絵里ちゃんのこと…好きになりたいな」ギュッ

絵里「」

穂乃果「大きい観覧車じゃないけど…いい景色だよね」

穂乃果「こんな場所で好きになっちゃったら……きっと………」

絵里「…」

穂乃果「……ちょっと古臭いかな」ギュッ

絵里「…」



絵里「ねえ穂乃果。覚えてる?私たちが初めて会った時の事」

穂乃果「……うん」

穂乃果「それだけじゃないよ。全部覚えてる。絵里ちゃんとのことは…全部」

絵里「穂乃果…」

穂乃果「この前ね、雪穂に言われちゃったの。私は昔っから絵里ちゃんの事が好きだって」

絵里「…」

穂乃果「多分気づいてないフリをしてたって事になると思うんだけど…やっぱ妹ってすごいね」フフッ

穂乃果「どう?絵里ちゃんは気づいてた?」

絵里「…ううん」

穂乃果「だよね!知ってた!」アハハハ

穂乃果「…」

絵里「でも、それはお互いさまでしょ?」

穂乃果「?」

絵里「穂乃果だって、気づいてなかったじゃない。私が貴女を好きだってこと」

穂乃果「それは…うん」

絵里「私、誰よりも電話もメールもした自信があるけど」

穂乃果「…確かに」

絵里「それに何かある度に穂乃果とペアになろうとしてたのよ?特に卒業間近の頃は」

穂乃果「……言われてみれば」

絵里「ね?だからいいじゃない。そういう感じなのよ。私達」

穂乃果「えっ?」

絵里「似たもの同士、きっとこれからも同じように楽しんで、同じように悩んで……同じように生きていくの」

穂乃果「…」

絵里「どう?」

穂乃果「…」

穂乃果「……うん。いいよ」

絵里「…」

穂乃果「…」



絵里「穂乃果。好きよ」スッ



チュ



穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「……」






穂乃果「下手くそ♡」

今回分はおわります
ありがとうございました!

・・・


ほのえり「ただいまー」


ダダダダダダダダ


ほのえり「!?」ビクッ

凛「おかえりー!」

花陽「おかえりなさい…」チラッチラッ

海未「門限は8時だったはずですが…?」ニコニコ

ことり「2人はいつからこんなに悪い人になっちゃったのかなぁ?」ニコニコ

真姫「面倒な人達。で、どうだったの?」ソワソワ

にこ「何もなかったわけじゃないんでしょ?」グイッ

希「たまにはえりちのカッコいいところ見せてほしかったんやけど?」グイグイッ

ほのえり「…」




絵里「え、えへへ…」ブイッ

穂乃果「…」ギュッ/////

7人「…」

花陽「ぴゃあああああああああ!!」//////

真姫「ま、まあ?結構お似合いなんじゃない?うん。うん」

凛「え?何?え?」

海未「おめでとうございます!ですが絵里?穂乃果を泣かせたら…わかっていますね?」

ことり「2人ともおめでとう♪お赤飯炊いておけばよかったかな?」

にこ「炊いててダメだったら悲惨すぎるしいいでしょ。それより何か食べたいもの言いなさい。何でも作ってあげるから」

希「えりち……頑張ったね。頑張ったね!!」ウルウル

絵里「な、なんか照れるわね…」

穂乃果「あぅ…」/////

海未「おや。穂乃果らしくない反応ですね」クスクス

ことり「穂乃果ちゃんかわいい!!」

穂乃果「や、やめてよぉ……」/////

にこ「しっかしまあ」

ほのえり「?」

にこ「あーんなことやこーんなことは程々にしなさいよ?」

ほのえり「っ!!」/////

花陽「はわわわわわわわわ」/////

凛「ねえかよちん!何が起きてるの?ねえ!!」

ことり「一応お洗濯の当番は私達だからね?」

海未「わかっていますね?」

絵里「だ、だからそんな…!!」/////

穂乃果「…」

絵里「……穂乃果?」

穂乃果「…」




穂乃果「きゅう」バタン!!

8人「…」

凛「わ、わー!穂乃果ちゃーん!!」

絵里「みんなが寄ってたかって変なこと言うから穂乃果が!穂乃果が!!」ユッサユッサ

穂乃果「うぅ~……」グワングワン

にこ「いやいやいや!そんなキャラじゃなかったでしょ!!」

ことり「ううん…穂乃果ちゃんは意外と……」

海未「少女漫画で知識だけは豊富なはずですから」

花陽「また新たな一面だね」フフッ

真姫「ホント、退屈しないわ」

希「よかったね…よかったね……うれしい……」グスグス

にこ「なんでアンタが泣いてんのよ……」

希「だっでぇ~!!」ズビズビ

絵里「あ、あははは…」






絵里「ありがと。みんな」

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-半年後-


希「なーんてこともあったねぇ」

にこ「あの頃は平和だったわ…素直に祝福できたし」

海未「ですね……」

真姫「それが今じゃ―」チラッ



絵里「はい、あーん」

穂乃果「あーん♡」

絵里「どう?おいしい?」

穂乃果「うん!絵里ちゃんと一緒なら何でも世界一おいしい!」スリスリ

絵里「も、もう!穂乃果ったら……」/////


イチャイチャ
キャッキャウフフ


にこ「……作ったの私なんだけど」

希「まあまあ」

花陽「…」ドキドキ

凛「そんな事より早くしないと遅刻だよ?」

穂乃果「絵里ちゃんと離れるのいやー!」ギュー

ことり「穂乃果ちゃん!絵里ちゃんも困って―」

絵里「あーもう!可愛いんだから!!」スリスリ

ことり「ないね…」

海未「もう知りません!私は先に行きます!」

にこ「教師がいちゃついてて遅刻なんてシャレになんないんだから絶対やめなさいよ?」ハァ

希「……あれ?なんやろこの包み」

穂乃果「あ!それは…」

希「?」

穂乃果「実は絵里ちゃんのためにお弁当作ってみたの!」ジャーン

絵里「えっ!?」

穂乃果「昨日の残りと冷凍食品詰め合わせただけだけど…コンビニのご飯よりは健康的かなぁって」エヘヘ

絵里「ほ、ほのか…」ウルウル



真姫「絶対あのお弁当『大好き♡』とか書いてあるわよね。ピンクのふりかけみたいなやつで」

にこ「さくらでんぶね。間違いないわ」

希「一つの事に集中すると周りが見えなくなるのは知ってたけど…」

海未「それにしてもですね」

ことり「うん…」

花陽「でもやっぱり憧れちゃうな……」キラキラ

凛「かよちんはいつも通りにゃー」

にこ「さて、行ってきますのちゅー合戦が始まる前にさっさと退散するわ」ヨッコイショ

海未「賢明な判断です」

希「コーヒー買ってこ。ブラックで」

にこ「口の中、ちょうどいい甘さになりそうね」

希「それでもまだ甘いかなぁ」

ことり「あははは…私も苦手だけど寝ちゃわないように飲もうかなぁ……」

真姫「そういえばそろそろ新作の発表会なんだっけ?」

ことり「うん来週末。でもコレだ!っていうデザインが決まらなくて…」

花陽「間に合うの?」

ことり「正直ギリギリかなぁ…でもやっぱり納得したものを自分で作りたいから」

凛「プロ根性だね!」

海未「まったく。頑固なんですから」

ことり「えへへ」

穂乃果「ちなみにどんなお洋服なの?」

にこ「うわっ!自分たちの世界から帰ってきた!!」シッシ

ことり「それは秘密」エヘヘ

穂乃果「えー!教えてよー!!」

ことり「穂乃果ちゃんには内緒♪」

穂乃果「私にだけ!?」ガーン

ことり「うん♪」

希「目の前でイチャイチャされてる復讐ってこと?」ヒソヒソ

海未「いえ、おそらく―」ヒソヒソ

穂乃果「ことりちゃんのイジワルー!!」

にこ「って!だから早くしないと遅刻するんだって!!」

絵里「え、えええっ!?もうこんな時間!?」

にこ「だーもう!そういうのいいから!いってきまーす!!」

・・・


絵里「…」ニヤニヤ

ヒデコ「なんかニヤニヤしてるんだけど…」

フミコ「どうせまた『今日の穂乃果も可愛かったのよ!!』とか始まるんでしょ」ウエー

ミカ「っていうか相手が穂乃果だったことにも驚きだけどね」

ヒデコ「確かに自営業で一軒家で可愛くて車持ってて…嘘ではなかったけど」

フミコ「車持ち…?」

ミカ「ヒデコはそこも見るらしいよ」

フミコ「うわぁ」

ヒデコ「聞こえてるからね!?」ガビーン

キーンコーンカーンコーン


ミカ「なんて言ってたらもうお昼だよ」ガサゴソ

フミコ「またサラダパスタ!?好きだよね…」

ミカ「別にいいでしょ美味しいし…それに今日のは新発売のやつだから」

ヒデコ「そういう事じゃないでしょ…」

ミカ「じゃあ何?お弁当でも作ってもらえっての?相手いないからお母さんに作ってもらうことになるんだよ!?この歳で!!」

フミコ「謎のスイッチ入っちゃったよ…しかも自分で作る気が一ミリもないっていう」

ヒデコ「まあまあ。あの幸せ絶頂な絢瀬先生でもお昼はコンビn」

絵里「…」ゴソゴソ

ヒフミ「……ん?」

絵里「…」シュルシュル

ヒフミ(………まさか)

絵里「…」



絵里「ふふふふ」ニタニタ

ヒフミ「」

ヒデコ「おいついに愛妻弁当持ってきたよ!?」

ミカ「ああああああああ」

フミコ「ミカが壊れた!!」ガビーン

ヒデコ「い、いやもしかしたら自分の手作りって可能性も…」

ミカ「あれだけニヤニヤしててそれはないでしょ!絶対『大好き♡』とか書いてあるよ!ピンクのふりかけみたいなやつで!」

フミコ「さくらでんぶね」

ヒデコ「うう…確認したい自分と確認したくない自分が私の中で戦ってる……」

ミカ「じゃあ私は10-0で確認したくないからあとは任せたよ」

フミコ「同じく」

ヒデコ「!?」

ヒデコ「だ、だってあれ捕まったらお昼休み無くなるコースだよ絶対!」

フミコ「私とミカは午後一で授業あるから」

ミカ「ヒデコと絢瀬先生は無いもんね♪」

ヒデコ「」



<ホノカー



ヒフミ「…」

ヒフミ「………ん!?」

絵里「穂乃果!お弁当ありがとう!私も大好きよ!」

穂乃果『えへへー』

絵里「帰ったらお礼、しなくちゃね♪」

穂乃果『ホント?楽しみにしてるね~』



ヒフミ「…」

ヒフミ「ス、ス、ス……ス○イプ!?」ガビーン


ヒデコ「ちょっと待ってちょっと待って何してるのあの人ちょっと待って」

ミカ「ここ学校だよね!?いいの!?さすがにいいの!?」

フミコ「これもう駄目なんじゃ…」

理事長「…」

ヒフミ「…」




ヒフミ「理事長!?」ガビーン

ヒデコ「ああもう駄目だ絢瀬先生は終わりだ…」

フミコ「聞いたことないよイチャつきすぎてクビとか…」

ミカ「自業自得なのがまた何とも…」

理事長「…」

ヒデコ「アイドル研究部どうすんのさ……」

フミコ「噂だと絢瀬先生に憧れて入った子もいるらしいし……」

ミカ「その子らの精神状態も心配だけどね……」

理事長「……」






理事長「若いっていいわねぇ」ホッコリ

ヒフミ「ええええええええっ!?」

・・・


絵里『じゃあそろそろ…』

穂乃果「うん!ばいばーい!」フリフリ


雪穂「…」

穂乃果「あれ?雪穂どうしたの?」

雪穂「いやぁ…お熱いなぁと思って」

穂乃果「えへへー」

雪穂「…」ムー

穂乃果「さて、午後も頑張りますか!」

雪穂「じゃあ私は大学行ってくるけど…つまみ食いは程々にね」

穂乃果「えー!一緒に店番しててよー!!ブーブー

雪穂「学校サボっちゃダメでしょ…それに亜里沙が待ってるし」

穂乃果「…ほう」ニヤニヤ

雪穂「……なにさ」

穂乃果「べっつにー」ニヤニヤ

雪穂「…」////

雪穂「い、いってきます!!」バタン!!

穂乃果「いってらっしゃーい!」

ほのママ「あら?雪穂はもう行っちゃったの?」

穂乃果「うん。亜里沙ちゃんが待ってるんだって」

ほのママ「まったくあの子といいアンタといい……」

穂乃果「えへへへ」

ほのママ「ほら惚けてないで店番ちゃんとするのよ!?でなきゃお給料減らしますからね!」

穂乃果「!?」

穂乃果「お、横暴だよ!パワハラで労基に訴える!!」

ほのママ「そんな事ばっかり覚えて…少しはウチの状況とか経営的なことも考えてよね」ハァ

穂乃果「考えてるよ!将来は世界中にウチの和菓子を広めて、私は絵里ちゃんとニューヨーク支店に……」

ほのママ「バカも休み休み言いなさい!」コツン

穂乃果「いたっ!」

ほのママ「ほら接客の基本は笑顔!それを崩さない事!!」

穂乃果「殴られて笑ってたらそれはそれで変な人だよ…」イテテテ

ほのママ「じゃあ頼んだわよ」テクテク

穂乃果「はーい」

ほのママ「…」



ほのパパ「…」

ほのママ「…」

ほのママ「……そろそろなんじゃないかって?」

ほのパパ「…」コクン

ほのママ「でも……」

ほのパパ「…」

ほのママ「…」

ほのパパ「…」

ほのママ「……そうね。早い方があの子たちの為かしらね」



穂乃果「いらっしゃいませー!!」

今回分は終わります
ありがとうございました!

・・・


絵里「ただいまー」

穂乃果「おかえり!ぎゅー」ギュー

絵里「こ、こら!危ないでしょ?」

穂乃果「えへへ。うれしくてつい」

絵里「もう!悪い子にはお仕置きよ♪」モギュー

穂乃果「わぁ!!」バタバタ

絵里「そういえばお弁当ありがとうね。お昼にも言ったけどとっても美味しかったわ」モギュー

穂乃果「もごもご!!」バタバタ


にこ「晩御飯の前に見るんじゃなかった…」ウップ

希「さすがのウチでもそろそろ吐き気が……」

花陽「そこまで!?」

真姫「というかもう子とか呼ばれる歳じゃないでしょあの2人…」

海未「中身の成長がどこかで止まっているようですね」ハァ

ことり「あ、あはは……」

にこ「ほらバカップル!今日は久しぶりに全員揃ってるんだからみんなでご飯食べるわよ!」

ほのえり「えへへ」

真姫「ついに否定しなくなったんだけど?」

凛「ホント仲良しさんだよね!」

希「…そうやね」ナデナデ

凛「?」

花陽「ちなみに、今日のご飯は真姫ちゃんが作ってくれたんだよ」エヘヘ

海未「それは楽しみですね」フフフ

真姫「べ、別に関係ないでしょ!」

ことり「最初のころは包丁握っただけで大騒ぎだったのにね」クスクス

絵里「それは過保護な方にも責任があったと思うけど…」

のぞにこ「絵里(ち)にだけは言われたくない!!」

にこ「でも最初のころと言えば…穂乃果ももっと初々しかったわよね」

ことり「うん!可愛かったよね♪もちろん今もだけど」

希「もしかしてウチらが弄りすぎて吹っ切れちゃったとか?」

花陽「そんな事な……くもないのかも」

穂乃果「?」

凛「もー!いいから早く!おなか空いちゃったよー」

真姫「そうそう。別に食べながらでも話はできるんだし」

にこ「ごめんごめん!じゃあ全員席に着いたところで―」


イタダキマース!!

穂乃果「もぐもぐ…おかわり!」

にこ「早っ!ちゃんと噛んで食べなさいよ…」

穂乃果「えへへ……美味しかったからつい」

真姫「っ」/////

真姫「べ、別におかわりだっていっぱいあるんだからそんなに急がなくても…」モジモジ

穂乃果「えー!だってホントにとっても美味しいんだもん!早くいっぱい食べたい!!」

真姫「だ、だから……もう!私がよそってあげるわよ!」

穂乃果「いいの?ありがとう!」エヘヘ

真姫「…」/////


のぞにこ「!!」

のぞにこ「もぐもぐもぐもぐ」

のぞにこ「お、おかわり!!」




海未「だんだん露骨になってきましたね…」

ことり「2人も絵里ちゃんに影響されちゃったのかな」アハハ

凛「やっぱりみんな揃うと楽しいね!」

花陽「うん!それにご飯がもっと美味しくなってる気がする」

海未「そうですね。食事とは本来こうあるべきなのでしょう」

凛「えー!なんか以外!海未ちゃんって『栄養さえ取れれば何でもいいのです。一本で満足なのです』みたいな考えの人かと思ってた!」

海未「どんなイメージですか!大体一本で満足なのはお腹であって栄養ではありません!!」

ことり「ずれてるような…合ってるような……」アハハ

絵里「あ、そういえば発表会の進捗はどうなの?進んでる?」

ことり「うーん…順調……かなぁ?」

絵里「何かあったら遠慮なく…ね。なんでも手伝うから」

ことり「ほ、本当!?」グイッ

絵里「!?」ビクッ

ことり「じ、実は絵里ちゃんにずっと前からお願いしたいことがあって…」

絵里「そうなの?ならもっと早く言ってくれればよかったのに」

ことり「そういう訳にもいかなくて…でももうそんな余裕もなくて……」

絵里「?」

絵里「よくわからないけど…ことりのお願いなら断るわけにもいかないでしょ」ナデナデ

ことり「えへへ。絵里ちゃん大好き♪」

海未「…」ムッ

絵里「それで私は何をすればいいの?」

ことり「うん!えっとね―」







ことり「穂乃果ちゃんと結婚してくださいっ!」

シーン


にこ「ええええええ!?なんかよくわからないうちによくわからないことが!?」

希「聞き逃した!?ウチ大事なこと聞き逃した!?」

ことり「…」ニコニコ

絵里「こ、こ、こ、こっここことり!?」ガシッ

ことり「え?だって何でもしてくれるんだよね?」

絵里「言ったけど!言ったけどそれは私たちのタイミングとかアレとかそれとかどれとかであってだから」アワワワワ

穂乃果「」ドサッ

凛「あ、あれ!?穂乃果ちゃん!?」ユッサユッサ

花陽「」ドサッ

凛「えー!?かよちんもー!?」ガビーン

海未「みんな何か勘違いしていますね」ハァ

真姫「そうね」ハァ

海未「ことりはウエディングドレスを制作しているんですよ。今度の発表会に向けて」

真姫「もう穂乃果と絵里は届さえ出せば結婚できるのよ。言ってなかったかしら」

海未「…」

真姫「…」





真姫「あ…だから穂乃果には内緒って言ってたのね」

海未「い、いや!今はその話は置いておきましょう!!それより私の耳がおかしくなっていなければ……」

真姫「言ったわよ。結婚できるって」

海未「???」

真姫「1年くらい前に法律が変わったのは知ってる?」

海未「え、ええ。大まかにいえば同棲婚が認められた…と。ですがそんな簡単な話ではないのでは?」

真姫「まあね。ちなみにその条件は…」

花陽「……半年以上同棲していること。2人の関係を認知している第三者がいること」

凛「かよちんが生き返った!」

穂乃果「」

絵里「穂乃果は…まだ駄目ね」

ことり「たぶん一番聞かなきゃいけないと思うんだけど…」アハハ

真姫「あとは両親の許可とか、細かい事もいくつかあるとは思うけど」

希「真姫ちゃん…もしかして最初から?」

真姫「…気持ち悪い?」

にこ「というよりめんどくさい」ハァ

海未「つ、つまりここにいる全員が…」

真姫「そ。でも本当に気づいてなかったのって絵里と海未と凛くらいでしょ?」

ことのぞにこ「えっ」

真姫「…」

真姫「と、とにかくそういう事だから!はいこの話はおしまい!それでことりのドレスだけど…」

ことり「…」

海未「?」

ことり「……イチカラカンガエナオシマス」

海未「ことり!?」

ことり「オ洋服ノ進歩、発展ニ犠牲ハツキモノデース」

凛「博士!?」ガビーン

海未「…」

ことり「大丈夫。今、とってもいいイメージが浮かんだから」

海未「信じますからね。睡眠もしっかりとるんですよ?」

ことり「うん♪」

絵里「…」チラッ

穂乃果「」


――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――

-数日後-


穂乃果「いってきまーす!」

花陽「あれ?穂乃果ちゃん今日ってお休みなんじゃ…」

凛「なんか知り合いの人と約束があるんだって」

花陽「へぇ……絵里ちゃんが聞いたら心配してお仕事休んじゃってたかもね」クスクス

凛「でも凛たち以外の知り合いって誰なんだろう?」

花陽「う、うーん……ツバサさんとか?」

凛「あはは!穂乃果ちゃんならあり得そうなのが凄いよね」

花陽「今や誰もが知ってる有名人だもんね…お休みとかあるのかなぁ?」

凛「前にテレビで1日3時間睡眠って話してたよ?」

花陽「わ、私なら死んじゃうかも」

凛「でもそんな忙しい人とは会えないよね~…うーん誰なんだろう」

花陽「まあ穂乃果ちゃんなら心配ないとは思うけど……」

凛「そうだよね!じゃあことりちゃんの邪魔しちゃっても悪いし…凛たちも出かけよっか」

花陽「うん!」

・・・


ツバサ「ごめんなさい。待ったかしら?」

穂乃果「あ、いえ。私もちょうど着いたところなので」エヘヘ

ツバサ「でもビックリしたわ。まさか穂乃果さんから誘ってもらえるなんて」

穂乃果「図々しくすみません…」

ツバサ「いいのよ。私も休みだったし、嬉しい」

穂乃果「えへへへ…ありがとうございます」

ツバサ「…」

ツバサ「とりあえず場所変えましょう。出来れば個室みたいなところがいいんだけど…」

穂乃果「あ、それならオススメのお店があります!」

ツバサ「そう?じゃあ教えてもらってもいい?」

穂乃果「はいっ!」




りんぱな「」

花陽「どどどどどどうしよう!スキャンダルだよ!スキャンダルだよ凛ちゃん!!」

凛「え?たまたまお休みが合ったから久しぶりにご飯でも…みたいな事じゃないの?」

花陽「ツバサさんだよ!?あのツバサさん!スクールアイドルの頂点から芸能界の頂点まで一気に駆け上がったあの!!」

凛「それは言いすぎな気もするけど…」

花陽「ほ、穂乃果ちゃんだってもうすぐ人妻なんだよ!?それなのに2人で密会なんて…なんて!!」

凛「…久しぶりにそのモードだね」

花陽「これは後を付けて真実を知る必要が……」

凛「ないよ!せっかくのお休みなんだからかよちんとゆっくりしたいよ!!」

花陽「…」

凛「…」

花陽「ご、ごめん…つい悪い癖が」

凛「えへへ!そんなかよちんも好きだけどね!!」

花陽「凛ちゃん…」

・・・


穂乃果「ここです!」

ツバサ「……居酒屋?こんな時間から開いてるのね」

穂乃果「はい!ここのご飯が美味しくて…あ、もしかしてこういう庶民的なところって苦手ですか?」

ツバサ「ううん。むしろストライク。いいセンスね」

穂乃果「えへへ…ありがとうございます」

ツバサ「ちなみになんだけど、穂乃果さんはお酒って飲めるの?」

穂乃果「え、ええっと…たしなむ程度ですかね」

ツバサ「模範解答。それじゃあこんな真昼間から一杯といこうじゃない」フフッ

穂乃果「今からですか!?」

ツバサ「当たり前でしょ。夜なんて待ってられないわよ」

穂乃果「あ、あはは…」

ツバサ「それに今日は私がゲストなわけで」

穂乃果「?」

ツバサ「お付き合い、ちゃんとしてもらうからね?」

穂乃果「…はいっ!」





花陽「」

凛「え?ゆっくりするんじゃなかったの?え?」

イラッシャイマセー!!
ニメイサマゴライテンデース!!


穂乃果「よっこいしょっと」

ツバサ「お婆ちゃんじゃないんだから」

穂乃果「すみません…もう若くないんです」オヨヨ

ツバサ「私よりは若いわよね」

穂乃果「ツバサさんの方が若くて綺麗です」ズーン

ツバサ「褒めたって何も出ないわよ」フフッ


<イラッシャイマセー!!
<フタリデス
<コチラヘドウゾー


ツバサ「……さて、ここには私と穂乃果さんしかいないわけだし」

穂乃果「?」

ツバサ「何も気を使う必要なんてないのよ。好きなものを好きなだけ、食べて飲んでパーッとやりましょ?」

穂乃果「はいっ!」

ツバサ「んっく…んっく……ぷはぁ!このために生きてるわー!!」

穂乃果「ごく…ごく……はふぅ。いやぁ…贅沢ですね」エヘヘ

ツバサ「やっぱり休日はこうじゃないとね!おかわり!」

穂乃果「早っ!」

ツバサ「こう見えてその界隈では酒豪で通ってるのよ?」フフン

穂乃果「お、お手柔らかに……」

ツバサ「あら?お付き合いしてくれるって言ったじゃない」

穂乃果「うっ」




花陽「お、おおおおお付き合い!?穂乃果ちゃんとツバサさんが?」

凛「居酒屋さんのラーメン…完全にノーマークだったよ」ズルズル

花陽「た、大変ですぅ…入籍前の色々不安定な女性が昔憧れてた人と密室デート……しかも強引に迫られて……」ゴクリンコ

凛(そもそも人妻とか入籍とかまだ決まってないんじゃ…)

凛「まあ…ラーメン美味しいし、かよちんが楽しいならいっか」ズルズル

花陽「…」ハァハァ

ツバサ「冗談よ。明日はお仕事でしょ?お互いに」

穂乃果「そ、そうですね!」

ツバサ「……それで」

穂乃果「?」

ツバサ「私を呼び出した理由、聞かせてもらってもいいかしら」

穂乃果「!!」

ツバサ「ただ一緒にご飯…ってだけじゃないんでしょ?それくらいはお見通しなんだから」

穂乃果「あ、いや…もちろんそれは本心です」

穂乃果「ただ…ちょっとだけ、ほんのちょっとだけご相談させていただきたいと言いますか……」

ツバサ「芸能界?いいわよ。穂乃果さんなら明日にでも」

穂乃果「ち、違いますっ!」

ツバサ「えー…絶対向いてると思うんだけど」

ツバサ「……って、そういう話じゃないのよね。ごめんごめん」

穂乃果「…」

ツバサ「それで改めてだけど…相談って?」

穂乃果「は、はい…実は……」






穂乃果「け、結婚を考えている相手がいまして…」/////

ツバサ「」

穂乃果「そ、それで…その……大人なツバサさんからぜひ助言をと」

ツバサ「」

穂乃果「……ツバサさん?」

ツバサ「はっ!?」

穂乃果「!?」ビクッ

ツバサ「え?あ、ああ…結婚……そう……」

穂乃果「はい!きっとツバサさんならそういったことにも詳しいんですよね!」キラキラ

ツバサ「そ、そうね」

穂乃果「…」キラキラ

ツバサ「そう…」

穂乃果「…」キラキラ

ツバサ「そ…」

穂乃果「…」キラキラ





ツバサ「そ、そ、そんなわけ…ないでしょうがーーー!!!!」ウガー!!

穂乃果「!?」

ツバサ「いいことを教えてあげましょう!!」

ツバサ「私は年齢=恋人いない歴のスーパーエリートよ!!」

ツバサ「できるわけないでしょうずっとアイドルなんだから!!」

ツバサ「スキャンダルなんてご法度よ御法度!!おかげでメンバー以外の友達すらほとんどいないのよ!!」

ツバサ「そんな私に『結婚するんですけどアドバイスください』なーんて言われたって何も言えないわよ!!」

ツバサ「むしろ恋人がどうやったらできるか私に教えてほしいって!!」

ツバサ「わかる?毎日毎日あんじゅと英玲奈と傷を舐め合う悲しい生活が!!」

ツバサ「わからないわよね!え?結婚するんですものね!!」

ツバサ「私らなんてあと何年で魔法が使えるとかそんなレベルなのよ!?」

ツバサ「それなのに…それなのに!!」ワナワナワナワナ



穂乃果「」

穂乃果「す…すみませんでしたぁ!!」

ツバサ「…」ハァハァ

ツバサ「ま、まあ…わかってくれればいいのよ。うん」

穂乃果「…」

ツバサ「……変な空気にしちゃってごめんなさい」

ツバサ「で、でも勘違いしないでね?こんなこと穂乃果さんにだから言えるのよ?」

穂乃果「!」

ツバサ「だって…私の数少ない友人なんだもの」

穂乃果「ツバサさん…」

ツバサ「それに、今でも私の中で一番のアイドル」フフッ

穂乃果「え?」

ツバサ「私のキャリアの中で唯一勝ち逃げを許した相手だもの。意識するなってほうが無理よね」

穂乃果「そ、そんな…」

ツバサ「でもね、恨んだり憎んだりしてるわけじゃないのよ?一緒にご飯来てる時点でわかってくれてるかとは思うけど」

穂乃果「…」

ツバサ「この際だから正直に言うけど……きっと憧れなのよ。私の中で穂乃果さんは」

ツバサ「絶対に届かない目標、と言ってもいいかもしれないわね」

穂乃果「そ、そんな!むしろ私の方がツバサさんに憧れてます!今もです!!」

ツバサ「あら、じゃあ私達って相思相愛なのね」クスクス

穂乃果「そうですね」フフッ

ツバサ「でも残念。アイドルは恋愛禁止なのよ。穂乃果さんはご存じ無かったみたいだけど」

穂乃果「?」

ツバサ「冗談よ。結婚するくらいでファン止めれらるならとっくに止めてるもの」

穂乃果「???」

あんじゅ「こんにちは~」

英玲奈「おっ…もうやってるのか」

穂乃果「!?」

ツバサ「遅かったじゃない。先に始めさせてもらってるわよ」

穂乃果「え?あれ?」

ツバサ「あ、ごめんなさい。せっかくだから呼んじゃったの」

英玲奈「突然すまない。久しぶりに会ってみたかったものでな」

あんじゅ「水臭いじゃない私達を呼んでくれないなんて」ブーブー

穂乃果「は、はい!」

あんじゅ「ほらそんなに固くならないの」モミモミ

ツバサ「あんじゅ!過度なボディタッチは禁止よ!!」ウガー

あんじゅ「緊張をほぐしてあげようと思っただけなのに…でも結構肩凝ってるわね」

穂乃果「お恥ずかしい限りです…」

英玲奈「それくらいまじめに働いてるという事だろう。むしろ誇るべきことだと思うよ」

穂乃果「そ、そこまででは……」

ツバサ「…」ムム

ツバサ「とりあえずみんな揃ったし仕切り直しということで…」

ツバサ「かんぱーい!」


カンパーイ!!


えれあん「おかわり」

穂乃果「!?」

ツバサ「ちなみにこの2人なんでも水のように飲むから」

あんじゅ「水?」

英玲奈「いや、空気だな」

穂乃果「あ、あははは…」




凛「いつの間にかメンバー増えてる…かよちんどうすr」

花陽「」チーン

凛「…」

凛「……か、か、かよちーん!!」

今回分は終わります
ありがとうございました!

>>268
すみません訂正です





カンパーイ!!


ツバサ「んっく…んっく……ぷはぁ!このために生きてるわー!!」

穂乃果「ごく…ごく……はふぅ。いやぁ…贅沢ですね」エヘヘ

ツバサ「やっぱり休日はこうじゃないとね!おかわり!」

穂乃果「早っ!」

ツバサ「こう見えてその界隈では酒豪で通ってるのよ?」フフン

穂乃果「お、お手柔らかに……」

ツバサ「あら?お付き合いしてくれるって言ったじゃない」

穂乃果「うっ」




花陽「お、おおおおお付き合い!?穂乃果ちゃんとツバサさんが?」

凛「居酒屋さんのラーメン…完全にノーマークだったよ」ズルズル

花陽「た、大変…入籍前の色々不安定な女性が昔憧れてた人と密室デート……しかも強引に迫られて……」ゴクリンコ

凛(そもそも人妻とか入籍とかまだ決まってないんじゃ…)

凛「まあ…ラーメン美味しいし、かよちんが楽しいならいっか」ズルズル

花陽「…」ハァハァ

>>276続き



凛「急にどうしたの!?」

花陽「あ…あ……」プルプル

凛「…」

花陽「A-RISE…生A-RISE……」

凛「…まだファンだったんだね」

花陽「一生……ファン………だよ………っ」ガクッ

凛「そう…」


・・・


絵里「た、ただいまー!ほのかー!なんで既読にすらしてくれn」

ツバサ「おかえりなさい」

絵里「!?」

英玲奈「ひ、ひさしぶり…だな。相変わらず…その…なんだ……」モジモジ

つばあん「…」

あんじゅ「お、おじゃましてま~す」

絵里「えっ?ええっ??」

ことり「あ、おかえりなさーい」

海未「A-RISEの皆さんはですね、お客様と言いますか…恩人と言いますか……」

ツバサ「加害者でもあるんだけどね…」

絵里「???」

海未「と、とにかく早く現状を把握してください!口では説明できません!!」グイッ

絵里「ちょっ…なんなの……」

穂乃果「」グデー

にこ「」チーン

花陽「」チーン

希「…」プンスコ

真姫「…」プンスコ

凛「…」ウツロ

絵里「…」





絵里「どういうこと!?」ガビーン

ツバサ「…謝罪も含めて私から報告するわ」

英玲奈「あ、いや私からでもいいんだが…」

あんじゅ「…」

ツバサ「今日ね、穂乃果さんからランチのお誘いがあったのよ」

絵里「…」




絵里「はい?」

ツバサ「大人な私に相談したいことがあったみたいで」フフン

あんじゅ「全く役に立たなかったくせに」ボソッ

ツバサ「…」

ツバサ「そ、それで…偶々入ったお店で…その……お酒を少しょ」

絵里「…」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ツバサ「」

ツバサ「ち、違うのよ…ちゃんと3人いて……そんな気は全く……」ガクガク

えれあん(弱っ!!)

絵里「それで…穂乃果が?」

ツバサ「ごめんなさい…調子に乗って飲ませすぎちゃったの……」

絵里「…」

絵里「まあ、それは穂乃果が悪いですし。むしろ運んでいただいてありがとうございます」トゲトゲ

ツバサ「あっ…いえ……はい……」ガクガク

英玲奈(良い…)

あんじゅ「…」

あんじゅ「でも大変だったのよねー…あの子ったら『ツバサさん好きー!ぎゅー!!』とかやり始めて」

ツバサ「」

絵里「は?」

あんじゅ「ツバサも満更でもない感じで『私と穂乃果さんは相思相愛なんですもの。どやぁ』とか言って」

絵里「…」ギギギギギギギギ

ツバサ「」

ツバサ「そ、それはほらお酒も入ってたしお互いに昔憧れてたとかそんな話をしてたりしてなかったりやっぱりしてたr」

絵里「…」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ツバサ「ほ、本当ににやましい気持ちとかなくてあくまで一友人として悩みがあるなら相談にも乗るしなんていうかこうちょっとお姉さんぶりたかった自分がいるのは否定できないけど本当にあなたが思っているようなことは何一つなくてだから全然心配とかいらないしむしろすみませんでしたお願いします命とフライデー的な奴だけは見逃して下さいってフライデー的なことは何一つしてないから心配いらないんだった私ったら何言っちゃってるのかしらあはははは……」

絵里「…」

ツバサ「あ…あ……」ガクガク





絵里「…すみません。むしろ謝るのは私の方なのに」ペコリ

ツバサ「へ?」

絵里「家内がご迷惑をおかけしまして…申し訳ございませんでした」


シーン


絵里「穂乃果は自室へ運びます。ゆっくりなさってください」スッ

穂乃果「」グデー

絵里「よいしょっと」グイッ

絵里「またお時間があればお話でも。それでは」パタン


シーン

ことり「あ、あわわわわわわわわわわわわわ」/////

あんじゅ「ちょっ!聞いた!?聞いた!?きゃー!!!!!」バンバンバンバン

ツバサ「いたっ痛いっ!聞いたわよ!間違いなく!!」

英玲奈「良い…」

海未「これはもしかすると本当に……」



にこ「」チーン

花陽「」チーン

希「…」プンスコ

真姫「…」プンスコ

凛「…」ウツロ

ツバサ「じゃあ私たちは帰るけど…よろしく伝えておいてね」

ことり「はいっ♪」

あんじゅ「もし私たちがキューピットになっちゃったなら、ちゃんと式には呼んでね?」

英玲奈「仕事、全部キャンセルする」

海未「損失額が想像できないのですが…」

ことり「ちなみにこのシェアハウス、一室…と一人分開いてるんです」

海未「気が向いたら是非。とは言っても私に権限はないですが」

つばえれあん「…」

ツバサ「……魅力的すぎるお誘いね」フフッ

あんじゅ「そうね。本気で考えちゃう」

英玲奈「ほとんど帰っては来られないだろうがな」クスクス

ツバサ「それじゃ、またね!」

ことうみ「はいっ!」

・・・


穂乃果「う、うーん……」

絵里「…」

穂乃果「あれ?絵里ちゃん?…痛っ」ズキズキ

穂乃果「そういえば私…あれ?ツバサさんは?」

絵里「っ!」

穂乃果「?」

絵里「穂乃果…」

穂乃果「ん?なに?」

絵里「とっても大事な話があるんだけど…聞いてくれる?」

穂乃果「…」



穂乃果「!!」

穂乃果「ま、まって!今はちょっと…頭も痛いし……」

絵里「……穂乃果っ!!」ギュー

穂乃果「!?」/////

穂乃果「…」アワワワワ

絵里「…」



絵里「私の事…嫌いになっちゃった?」ギュー

穂乃果「…」

穂乃果「え、ええっ!?なんで!?」

絵里「だって私に内緒でランチしてお酒まで飲んで…相思相愛なんでしょ?」グスッ

穂乃果「そ、それは…ツバサさんに相談があったから」

絵里「嘘!!」

穂乃果「嘘じゃないよ…」

絵里「じゃあ何を相談したの?どうせ私と別れるにはどうしたらとか聞いたんでしょ!?」バンッ!!

穂乃果「いや誤解だよ!!被害妄想だよ!!」

絵里「絶対嘘!穂乃果の言う事なんて信じられない!!」

穂乃果「そんな事言われても…どうしたら……」

絵里「…」

絵里「……証拠」

穂乃果「?」

絵里「証拠、ちょうだい」

穂乃果「…」

絵里「私が好きだって証拠!」

穂乃果「…」

絵里「できないの!?やっぱり嘘つき!くれなきゃ絶対信じないんっ」チュッ

穂乃果「ん…」チュー

絵里「っ……」

穂乃果「…んむ」

絵里「ぅ…ん……」ピクッ

穂乃果「んー…」

絵里「…」ウルウル

穂乃果「…」

穂乃果「……ぷはぁ」

絵里「っ。はぁ…はぁ……」ウルウル




穂乃果「これでいいの?」ニコッ

絵里「…」ポケー

絵里「……はっ!!」

穂乃果「…」ニヨニヨ

絵里「ぜ、全然足りない!!」/////

穂乃果「もう。甘えん坊さんなんだから」クスクス

絵里「うー…」/////

穂乃果「でも…本当にこのままじゃ嫌いになっちゃうかもなー……」

絵里「」

穂乃果「…」

絵里「」

穂乃果「…」

穂乃果「…………だ、か、ら!」グイッ

絵里「!!」ビクッ

穂乃果「もーっと、大好きにさせてね♡」

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-数日後-


穂乃果「ふへへ~♡」

雪穂「…」ハァ

雪穂「お姉ちゃん!魂がここにいないよ!?」

穂乃果「はっ!ここはだれ私はどこ!?」

雪穂「古いなぁ…」

穂乃果「雪穂!今何時!?」

雪穂「時計くらい自分で見なよ!」

穂乃果「まったく!可愛い妹に甘えたいお姉ちゃんの気持ちがなんにもわかってないんだから!!」プンプン

雪穂「わかるかい!」////

雪穂「それにしても最近のお姉ちゃんちょっとおかしいよ…」

穂乃果「え?そ、そう?」アタフタ

雪穂「なんか変…って言うよりは幸せの絶頂で何にも手につかない感じ」

穂乃果「あー…」

雪穂「だってもう今以上って絵里さんと結婚くらいしかないじゃん。何?プロポーズでもされたの?」

穂乃果「え」/////

雪穂「…」





雪穂「おおおおおおおおおおおおおおかぁーーーさぁーーーーん!!!!」

穂乃果「わー!!」/////

雪穂「えええっ!?だって…えええええっ!?」

穂乃果「ま、まだだから!決まったわけじゃないから!!」

雪穂「いやいや!それもう秒読みって事でしょ!?」

穂乃果「う、うーん……」

雪穂「…」アワワワワワ

雪穂「ま、まさか絵里さんが私のお義姉さんに……?」

穂乃果「むっ!雪穂のお姉ちゃんは私だけだよ!!」ギュー

雪穂「そうだけどそうじゃない!!」/////



ほのママ「…」ジー

雪穂「」

雪穂「ちょ、ちょーっとまった!今回ばかりは私のせいじゃないというかそろそろ不毛な争いに終止符を打ちたいというか」アワワワ

ほのママ「…」



ほのママ「穂乃果。お話があります」

穂乃果「え?」

雪穂「…」ホッ

雪穂「ちょうどいい機会なんだし、絵里さんとの事お母さんにも言っちゃいなよ」

穂乃果「…うん。そうだよね」

ほのママ「ちょっとこっちに来て?雪穂は店番よろしくね」

ほのゆき「はーい」

ほのパパ「…」

穂乃果「お父さんまで。急にどうしたの?」

ほのママ「…」

ほのママ「穂乃果。私とお父さんに言わなきゃいけないことがあるんじゃない?」

穂乃果「!!」

ほのママ「私達からもあなたに伝えなきゃいけないことがあるんだけど……ね」

穂乃果「?」

ほのママ「それより先に、聞かせてちょうだい」

穂乃果「…」

穂乃果「……ごめん。別に隠してるとかじゃなかったんだけど」

穂乃果「私、絵里ちゃんと付き合ってる」

ほのパパ「…」

穂乃果「半年一緒に暮らして…いろんな経験もした」

ほのママ「…」

穂乃果「そ、それでね、最近知ったんだけど……私達、もう結婚できるんだって」

穂乃果「だから…その……」モジモジ







ほのママ「ダメよ」

穂乃果「え?」

ほのママ「許すわけないでしょう。普通に考えて」

穂乃果「ちょ、ちょっと待って……お母さんだって私に早く相手を見つけろって……」

ほのママ「言ったわよ。でもそれは跡継ぎを早くって意味」

穂乃果「!!」

ほのママ「絢瀬さん、教師を辞めるの?」

穂乃果「そ、それは……でも私が言えばきっと!!」

ほのママ「あなたが、あなたのワガママで他人の人生を変えるつもり?何様なの?」

穂乃果「…」

ほのママ「子供は産めるの?世間の目はどうなの?」

穂乃果「…」

ほのママ「何も言い返せないの?ならなおさら駄目ね。諦めなさい」

穂乃果「…」プルプル

穂乃果「な、なんでそんな酷いこと言うの!?お母さんなんて大っ嫌い!!」

ほのママ「そうやって逃げるの?」

穂乃果「っ!」キッ

ほのママ「臭いものに蓋をして、大事なことから逃げて、目の前の幸せに目がくらんで」

ほのママ「あなたの人生、それでいいと思ってるの?」

穂乃果「思ってるよ!!私だってしっかり考えてる!!」

ほのママ「考えてないから私は認めないって言ってるの!!」

穂乃果「お母さんの分からず屋!!」

ほのママ「分からず屋にもなるわよ!少しは大人になりなさい!!」

穂乃果「なったもん!絵里ちゃんと一緒に!!私はもう絶対に絵里ちゃん以外の人をそういう意味で好きになれない!結婚なんてできない!!」

穂乃果「大体お店だって私が継げば何の問題もないよね!?そのつもりで私は……」

ほのママ「自惚れるんじゃないわよ!穂乃果はお店の事なんてこれっぽっちも分かってないじゃない!!」

穂乃果「わかってるもん!だってずっとここで過ごしてきたんだよ!?分からない訳ないよ!!」

ほのママ「……そう。わかってるのね」

穂乃果「わかってるよ!」

ほのママ「…」ハァ

穂乃果「認めてくれるの?」

ほのママ「…」

ほのパパ「…」スッ

穂乃果「お、お父さん?」

ほのパパ「…」






ほのパパ「本当に、すまない」ドゲザ

穂乃果「!?」

穂乃果「お、お父さん!?なんで!?や、やめてよ!!私はそんな事してほしいわけじゃ……」

ほのパパ「違うんだ…すまない……」プルプル

穂乃果「な、何が!?そんなことされたって私は絵里ちゃんと…」

ほのパパ「娘の…幸せを…祝えないような…奪ってしまうような親で……本当に……本当に申し訳ないっ!!」ギリッ

ほのママ「…っ!」

穂乃果「ね、ねぇ!なんなの!?止めてよ!!お父さん!お母さんも何か言ってよ!!ねえ!!」

ほのパパ「…」

ほのママ「…」

ほのママ「……ごめんなさい。本当は臭いものに蓋をしていたのも、大事なことから逃げていたのも私達なの」

穂乃果「や、やめてよ…何なの……怖いよ………」

ほのママ「…」






ほのママ「穂乃果に、大事なお話があります」

今回分は終わります
あと1~2回で終わるかと思いますが、お付き合いいただければ幸いです

ありがとうございました

・・・


海未「遅い!」

真姫「そんなにカリカリしないでよね…」

にこ「まあ今日に関しては穂乃果が悪いんじゃない?誰にも連絡してないんだし」

花陽「え?誰にも……?」チラッ

絵里「…」ニヤニヤ

凛「あれ?絵里ちゃんなんで笑ってるの?」ボソボソ

希「怒ったふりしていつも以上にイチャイチャしようとか考えてるんだと思うよ?」ボソボソ

凛「うわぁ…」

ことり「…」ウトウト

絵里「あ、皆は先にお風呂入っちゃって?私は穂乃果を待ってるから」

にこ「そ。じゃあ遠慮なく」

凛「えー!穂乃果ちゃん帰ってきてからみんなで入ろうよー!!」

希「それだとえりちは都合悪いんよ」ナデナデ

凛「?」

花陽「本当に大丈夫かなぁ?もしかして変な事件に…とか」

海未「!!」

海未「き、急な注文や仕込みで忙しいのでしょう。大丈夫でしゅよ」ソワソワソワソワ

真姫「言ってることに全く説得力がないんだけど?」

ことり「……」ウトウト

希「それにほら、海未ちゃんのお姫様は眠そうやし。後はえりちに任せよ?」

海未「!?」/////

にこ「じゃ、あと頼んだわよー!」

絵里「はーい」

・・・


-数時間後-


絵里「」

絵里(え?いくらなんでも遅すぎるわよね…?)

絵里(もしかしてご実家の方で寝ちゃったのかしら?)

絵里(でもそれなら亜里沙か雪穂ちゃんから連絡来そうだけど…)

絵里(…)


プルルルルル
ガチャッ


亜里沙『もしもし?お姉ちゃんどうしたの?こんな時間に』

絵里「ごめんね。実は穂乃果が帰ってこないから心配になっちゃって…」

亜里沙『え?穂乃果さん?』






亜里沙『今日はお仕事早退してそっちに帰ったはずだけど?』

絵里「……え?」

亜里沙『え?』

絵里「ちょ、ちょっとまって!じゃあ雪穂ちゃんは?雪穂ちゃんはそこに居る!?」

亜里沙『うん。変わるからちょっと待ってて』


雪穂『お電話変わりました。雪穂です』

絵里「あ、あの…穂乃果が早退したって……」

雪穂『はい。お母さんに連れていかれたと思ったら突然……え?もしかして戻ってないんですか!?こんな時間まで!?」

絵里「…」

絵里「ごめん。また電話するわね」

雪穂『え、絵里さ』ブツッ



絵里「…」

プルルルルルルル
オカケニナッタデンワハ…


絵里「…」

絵里「嘘でしょ…………っ!!!!」ダッ!!


バタンッ!!


希「……えりち?」

希「ねえ、今えりちが飛び出していったような気がしたんやけど…」

にこ「どうせ『駅まで迎えに来て♡』とか連絡来たんでしょ。いいから早く寝るわよ」

希「でも……」

にこ「何?心配なの?」

希「うん。普通じゃなかった…」

にこ「…」ハァ

希「…」

にこ「……わかったわよ。そのかわり、私が行く」

希「!!」

希「だ、ダメ!こんな時間に一人でなんて!!」

にこ「そっくりそのままお返しするってーの。いいから真姫と寝てなさいよ」

希「……ヤダ」

にこ「子供じゃないんだからワガママ言わないでよね…」

希「嫌!!」

にこ「…」

にこ「じゃあどうすればいいわけ?」

希「……一緒に行こ」

にこ「……」ハァ

にこ「でも真姫が起きたとき私かアンタいなかったら泣くわよ」

希「それは…」



真姫「人をなんだと思ってるのよ!!」ウガー!!

のぞにこ「!!」

真姫「まったく。失礼なんだから」

希「え?まだ起きてたん?」

にこ「てか実際この前……」

真姫「ないから!捏造するのやめなさいよね!!」

希「…」

真姫「で、私も行くわよ。文句は言わせない」

のぞにこ「絶対ダメ!!」

真姫「…」

真姫「……じゃあ許さない」

のぞにこ「…」

真姫「絶対に許さないから」ゴゴゴゴゴ

のぞにこ「……」


・・・


絵里「穂乃果…穂乃果っ!!」ダダダダダダ

絵里「どこ行っちゃったのよ…こんな時間に……」

絵里「なんで誰にも連絡がないの?」

絵里「…」



ツバサ『穂乃果さん?来てないわよ?』

あんじゅ『なに?ケンカでもしたの?』

英玲奈『もう夜も遅いのだからあまり外出は…』



ヒデコ『穂乃果?いないよ?』

ミカ『うんうん』

フミコ『またどこかで寝ちゃってるんじゃない?』



雪穂『親戚の家にも行ってないみたいです!』

亜里沙『ど、どうしよう…』



絵里「…」

絵里「何なの…何なのよ……」

絵里「誰にも連絡がないじゃない…急にどうしたの……何でお仕事を早退したの……どこに行っちゃったの……」

絵里「こんなの…もう…警察に行くしか……」


ピロン♪


絵里「!!」

絵里「ほ、穂乃果から!?まったく心配させて……」




穂乃果<急にいなくなってごめんなさい


穂乃果<どうしても絵里ちゃんに伝えなければいけないことがあります


穂乃果<絵里ちゃんのこと、本当はとってもとっても大っ嫌いでした


穂乃果<もうあの部屋には戻りません。私の事は忘れてください


穂乃果<皆とも会えません


穂乃果<ありがとう。さようなら







[メンバーがいません。]

絵里「…」フラッ

絵里「何なの…ねえ。何が起きてるの……」

絵里「誰か…誰か……」フラフラ







ほのママ「…」

絵里「!!」

絵里「ほ、穂乃果の……どうしてこんな所に!?」

ほのママ「…」

絵里「た、大変なんです!穂乃果がどこかへ…変な連絡まで……」ガシッ

ほのママ「…」

絵里「早く警察へ!もしかしたら事件に……!!」

ほのママ「…」

ほのママ「……ねえ、絢瀬さん」

絵里「?」

ほのママ「貴女にとって…思い出の場所ってどこ?」

絵里「???」

ほのママ「あの子、後先考えてやらかしてる時と考えてないのにやらかしてる時があるんだけど…今回は後者ね」

絵里「だ、だから何ですか!?」

ほのママ「……会わない方がいいわよ」

絵里「!!」

ほのママ「それだけ。じゃあね」テクテク

絵里「ま、待ってください!穂乃果に何が…」

ほのママ「…」

ほのママ「……自分で確かめて」

絵里「っ!!」



絵里(思い出の場所…?何でそんなことを……)

絵里(でも闇雲に探すよりは……)

絵里(…)

・・・


理事長『この時間に学校ですか?』

絵里「無理は承知です!それでも…お願いします!!」

理事長『…絢瀬さんもご存じのとおり、夜間は警備会社のセンサーが作動しています』

絵里「それは私から説明します!!」

理事長『あなたは自分が何をしようとしているのか、わかっているのですか?』

絵里「はい。覚悟はしています」

理事長『…』

理事長『……わかりました。好きになさい』

絵里「!!」

絵里「あ、ありがとうございます!!」

理事長『警備会社へは私から連絡します。何がしたいのかは知りませんが…急いだほうがいいのでしょう?』

絵里「は、はい!」

理事長『…それでは』ガチャッ

絵里「…」

絵里「これで外れたら無職……いや、当たりでも無職かしら」

絵里「……なんて。それどころじゃないわよね」

・・・


穂乃果「…ぐすっ」

穂乃果「絵里ちゃん…みんな……」

穂乃果「…っ……」グスッ


絵里「っはぁ…はぁ……」バタンッ!!

穂乃果「!!」ビクッ

絵里「お、オトノキ七不思議の一つ。深夜に生徒会室からすすり泣く声が…ってところかしら」

穂乃果「え、絵里ちゃ」

絵里「……探したわよ」ギュー

穂乃果「…」

穂乃果「……放して」

絵里「嫌」

穂乃果「放してよ!!」グイッ

絵里「嫌!!」ギュー

穂乃果「絵里ちゃんなんて嫌いなの!!もう顔も見たくないの!!」ポカポカ

絵里「…」ギュー

穂乃果「絵里ちゃんなんて…絵里ちゃんなんて……」プルプル

絵里「…」

穂乃果「う…うぅ………」

絵里「…」

穂乃果「う……うわぁぁぁぁぁぁん!!」ギュー

絵里「…」ナデナデ

穂乃果「なんで…なんで……!!」

穂乃果「いやだよ…いやだよ……!!」ポロポロ

絵里「…」

絵里「……ねえ。何があったの?」

穂乃果「言えない…」グスッ

絵里「…」

絵里「どうして?」

穂乃果「言えない」

絵里「どうしても?」

穂乃果「うん」

絵里「…」

穂乃果「…」

絵里「穂乃果は私の事嫌い?」ギュー

穂乃果「……嫌い」

絵里「じゃあ教えてよ。私は大好きなの」

穂乃果「理由になってないよ…」

絵里「だって諦めきれないじゃない。このままじゃ」

穂乃果「…」

絵里「教えてくれたらきっぱり諦めるから。ね?」

穂乃果「…」

穂乃果「…」プルプル

穂乃果「……」ポロポロ

絵里「…」






穂乃果「ウチね………潰れちゃうんだって」

絵里「え…」

穂乃果「赤字になって…借りてるお金が返せなくなっちゃって……」

絵里「で、でもそんな風には…」

穂乃果「お母さんたちが気を使ってくれてたみたいなの……私、全然知らなかったもん」

絵里「…」

穂乃果「それで…知ったんだけど……私も連帯保証人になってるんだって」

絵里「!!」

穂乃果「だから私にも…お金を返す義務があるってことらしいの」

絵里「そ、そんなの勝手じゃない!無効よ!!」

穂乃果「ううん…私を育ててくれたのはお母さん達だもん……私だって責任とらなきゃ」

絵里「…」

穂乃果「でもね…私の事を気に入ってくれたお金持ちの人が代わりに払ってくれるんだって…だからもう……」

絵里「……そのかわりに穂乃果と、なんて言うんじゃないでしょうね」

穂乃果「…」

絵里「…」

絵里「……ざけないでよ」

穂乃果「え?」

絵里「ふざけないでよ!!なんなのそれ!!おかしいでしょ!!」ドンッ!!

穂乃果「痛っ…」

絵里「なんで受け入れるの!?なんで抵抗しないの!?なんで…なんで……私に相談してくれなかったの……」ポロポロ

穂乃果「……ごめんね」

絵里「いやよ…こんなの……いや………」ギュー

穂乃果「…」

穂乃果「なんか…昔を思い出しちゃうよね」

絵里「?」

穂乃果「絵里ちゃんが卒業しちゃうとき…ここで……2人で……」

絵里「…」

穂乃果「今になって気づいたんだけど…多分あの頃……人生で一番頑張ってた」

絵里「…」

穂乃果「私が一番大好きな人に…かっこつけたくて…良く見せたくて……」

絵里「…」

穂乃果「だからここにくれば…頑張れる気がしたの……あの頃みたいに……なんでもできる気が………」

絵里「…」






穂乃果「でも、ダメだね」ポロポロ

穂乃果「大人になるのって……つらいね………っ!!」ポロポロ

穂乃果「ぐすっ…うっ……うぅぅ……」ギュー

絵里「…」

穂乃果「…ねえ……絵里ちゃん。言ってくれたよね。きっぱり諦めるって」

絵里「…」

穂乃果「………別れよう」

絵里「…」

穂乃果「別れて…私の事なんて忘れてむぅ」チュッ

絵里「…ん……ちゅっ……」

穂乃果「んっ……んっっ!!」

絵里「…」チュー

穂乃果「んむ!んん……」バタバタ

絵里「…」

絵里「………はぁっ!!」

穂乃果「…」ハァハァ

絵里「……穂乃果。こっち来なさい」グイッ

穂乃果「や、やだ!もうやだ!!」

絵里「いいから来なさいっ!!」グイッ

穂乃果「っ!」

絵里「行くわよ」

穂乃果「え?どこに……?」

絵里「決まってるでしょ」

穂乃果「!!」

穂乃果「ね、ねえ!約束したよね!?守ってよ!!嘘つきっ!!」

絵里「…」


・・・


ほのママ「…」

ほのパパ「…」

ほのママ「……こんな時間に何か用かしら」

絵里「穂乃果から全部聞きました」

穂乃果「…」

ほのママ「そう。ならどうしてここへ?」

絵里「…」

絵里「ご挨拶が遅れて申し訳ございません」

絵里「穂乃果さんとお付き合いさせていただいている…絢瀬絵里と申します」

穂乃果「…」

ほのママ「…」

ほのパパ「…」

絵里「…」

ほのママ「何か言いたいことでも?」

絵里「…」

絵里「はい」







絵里「穂乃果さんと……結婚させてください!!」

穂乃果「!!」

ほのママ「…」

ほのパパ「…」

ほのママ「……聞いたのよね?穂乃果から」

絵里「お金は私がなんとかします!ですから…お願いします!!」

ほのママ「無理よ。貴女がどうこうできる金額じゃないの」

絵里「どんな手を使っても工面します!!お願いします!!」

ほのママ「……」

ほのママ「絢瀬さん…あなたはもっと利口な方だと思っていたのだけれど」ハァ

ほのパパ「頼む…これ以上惨めな思いをさせないでくれ」

絵里「いやです!認めて頂けるまで帰りません!!」

ほのママ「…警察を呼ぶわよ」

絵里「お願いします!!」

ほのママ「…」

ほのママ「貴女…自分が何を言ってるのかわかってるの?」

絵里「わかっています!」

ほのママ「具体的にどうするの?」

絵里「友人に…頼ろうと思います」

ほのママ「何よそれ」ハァ

絵里「とにかく一時的にでも賄えれば後は宣伝なり商品開発なりで業況は…」

ほのママ「改善しなかったからこうなっているんでしょう」

絵里「…」

ほのママ「原材料の高騰、常連客の減少、他店の攻勢……貴方たちはどこまで理解しているの?」

ほのえり「…」

ほのママ「美味しいわよね。駅前のお店のチョコレートプリン」

ほのえり「!!」

ほのママ「何が言いたいかはわかるわね?」

ほのえり「…」

ほのママ「全然だめね。やっぱり帰って頂戴」

絵里「できません!」

ほのママ「子供じゃないのよ!?我儘言わないでよ!!」

ほのママ「幸い、いい相手も見つかってこれからまたって所なの!!それを貴女は…」

絵里「いい相手!?それは貴方たちにとって都合のいい相手って事ですよね!?穂乃果にとってではないですよね!?」

ほのママ「…」

絵里「はっきり言います!穂乃果には私しかいません!!私にも穂乃果しかいません!!」

穂乃果「絵里ちゃん…」

ほのママ「それがお話にならないって言ってるのよ!」

絵里「…」

ほのママ「…」

絵里「…ごめんなさい。多分この話、平行線なんだと思います」

絵里「だから…私はこのまま穂乃果を誘拐します」グイッ

ほのママ「!!」

穂乃果「え?」

絵里「警察へ届け出るでも何でもしてください」

絵里「私は穂乃果を連れてどこまでも逃げ続けて見せますから」

ほのママ「ちょ、ちょっと待ちなさい…貴女何を言って……」

絵里「国を変えれば、時間は稼げますよね」

ほのママ「そんなの…許すわけないでしょう。大体穂乃果の意思だって!」

穂乃果「っ!」ビクッ

絵里「穂乃果……」スッ

絵里「皆にも会えないし、贅沢もできないし、とてもつらい生活になると思うけど……着いてきてくれる?」

穂乃果「…」

絵里「…」

ほのママ「…」





穂乃果「………それはダメだよ」

絵里「…」

穂乃果「私は…絵里ちゃんの事を愛してる。世界で一番」

穂乃果「でもね、ここまで育ってこれたのも、絵里ちゃんと出会えたのも……みんなのお陰なの」

穂乃果「だから…それだけはできない」

絵里「…」

ほのママ「…」

穂乃果「でも!やっぱりみんなで幸せになりたい!!」

穂乃果「お金なんてなくてもいい!怖い人たちに脅かされてもいい!!家族が、みんなが一緒ならそれで!!」

ほのママ「穂乃果…」

穂乃果「私、お給料いらない!休みもいらない!ご飯もあんこだけでいい!!」

穂乃果「だから…だから……!」ポロポロ

ほのママ「…」

ほのパパ「…」

ほのパパ「……絢瀬君。ちょっといいかな」

絵里「は、はいっ!」

ほのパパ「なぜ穂乃果にこだわるんだ」

絵里「好きだからです!!」

ほのパパ「今だけかもしれないだろう。別れがあれば出会いだってあるんだ」

絵里「穂乃果以外考えられないんです!!」

ほのパパ「それは…例えば穂乃果より何もかもが優れている人間が君の前に現れてもかい?」

絵里「はい。穂乃果との思い出に勝るものなんて……何もありません」

ほのパパ「そうか…」

ほのママ「…」

ほのパパ「君はとても不器用な人だ……これから苦労するだろう」

絵里「…」

ほのママ「…」

ほのパパ「……」







ほのパパ「気に入ったよ」

ほのママ「…」

絵里「えっ?」

穂乃果「お父さん…?」

ほのパパ「もういいだろう。意地を張るのはやめるんだ」

ほのママ「…」プクー

絵里「え?え?」

ほのパパ「家内がどうしても穂乃果を嫁に出したくないというものだから……一芝居打たせてもらったよ」

ほのママ「そりゃあ相手を見つけろとは言ったけど…やっぱりまだ早いと思うのよね!!」

ほのパパ「穂乃果を取られたくない気持ちはわかるが、いい加減諦めもだな……」

ほのママ「ううううう…」

ほのえり「???」

穂乃果「えっと…」

絵里「つまり?」

ほのママ「そもそもウチは赤字じゃありません」

ほのえり「…」



ほのえり「えええええええええっ!?」



ほのママ「だから言ったじゃない穂乃果はウチの事なんにもわかってないって」

穂乃果「いやいやいやいや!!えええええええっ!?」

ほのママ「ウチは無借金現金商売。万が一赤字が出たってそんなすぐ潰れるわけないでしょう」

穂乃果「???」

ほのママ「勉強不足なのよ。色々ね」

穂乃果「…」

絵里「な、なんでこんなに回りくどいことを…」

ほのママ「あー…私たちの時も同じようなことされたから何となくね。伝統かしら」

絵里「」

ほのパパ「私はもっと早い段階で軽めのものをと言ったんだが…」

ほのママ「大事な大事な可愛い娘を嫁に出すんだからこれくらいの事はしなきゃ!!」フンス

穂乃果「…」

穂乃果「……は、ははは」ペタリ

ほのママ「色々大変だったのよー…南さんに学校の鍵開けておいてもらったり」

穂乃果「あ、だから開いてたんだ」

絵里「えええっ!?そもそも穂乃果が生徒会室に行くかどうかなんて……」

ほのママ「それはほら、親の勘よ」

絵里(親ってすごい…)

ほのママ「それ以外にも警察とかに連絡しないように見張ってたり」

絵里(だからあんな場所に…)

ほのママ「なんとなく最初からこうなる気もしてたんだけどね」フフッ

穂乃果「お母さん…」

ほのママ「いい相手、見つけたじゃない」ナデナデ

穂乃果「うん…うんっ……!!」ギュー

ほのママ「まあ、こんな時間に押しかけてきて手土産の一つもないあたりは社会人として心配だけど」ジー

絵里「」

ほのママ「しかも平然と犯罪予告するし……自分達の事ばかりで周りの事なんて考えてもいないし……」グチグチ

絵里「」

穂乃果「あ、あははは…」

ほのパパ「…」

絵里「」

ほのパパ「…」

穂乃果「ちょっと絵里ちゃん!?お酒は好きかだって」

絵里「えっ!?あ、はい。嗜む程度ですが」

ほのパパ「…」

穂乃果「今度2人でどうか、だって!」

絵里「!?」

絵里「は、はい!是非!!」

絵里(あ、あれ……さっきまで普通に話してたわよね?)

ほのママ「…」クスクス

ウーウー!!
ファンファン!!
イチニーサンシーアルソッk!!


ほのママ「あら。こんな時間に物騒ね…」

穂乃果「ホントだ…今日はもう外出しない方がいいかも」

絵里「じゃあ亜里沙か雪穂ちゃんのお部屋にお邪魔しちゃおうかしら」

穂乃果「それがいいよ!ちょっと交渉してくる!」ダッシュ

ほのママ「まったく。相変わらず落ち着きがないんだから」

絵里「ですね」クスクス

ほのママ「…」

絵里「…」

ほのママ「色々ごめんなさい…度が過ぎてたとは自分でも思ってるわ」

絵里「そ、それは…」

ほのママ「でもね、それくらい大事な、可愛い娘なのよ」

ほのママ「だから穂乃果のこと……宜しくお願いします」

絵里「…」

絵里「……はいっ!」

穂乃果「あれー!?2人ともいないよー!!」

ほのママ「え?」

絵里「なんでこんな時間に………あ」

ほのママ「…」

ほのママ「……まさか」


ガラガラガラ
バタン!!


亜里沙「うえーん!ぼのがざんがどごがいっぢゃっだぁ~!!」ビエーン!!

雪穂「お姉ちゃん…お姉ちゃん……」ブツブツ

希「こ、こんな時間にすみません!でももう一刻の猶予も…」

にこ「とりあえず警察には連絡しておきました!」

真姫「変な事件に巻き込まれるといけないから個人的に警備会社の人にも……」

穂乃果「…」

のぞにこまきゆきあり「…」

のぞにこまきゆきあり「え」

ほのママ「」

ほのパパ「」

絵里「………これってもしかして」

穂乃果「え?え?」




穂乃果「え?」

今回分は終わります
ありがとうございました!

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-数日後-


にこ「えーこほん。皆様ご存知かとは思いますが非常におめでたいことg」

凛「穂乃果ちゃん絵里ちゃんおめでとー!!」

希「かんぱーい!!」


カンパーイ!!


にこ「……まあ、今日の主役は私じゃないからしょーがないわよね」フッ

凛「え?にこちゃんが主役だったことなんて一度もないよね?」

にこ「おい」

希「そんな事より今日は飲め飲め~!!」

海未「のみゅのでーす!!」ゴクゴク

ことり「海未ちゃん!?」ガビーン

真姫「…おめでと。2人とも」

穂乃果「えへへへ~ありがとう~」コクコク

絵里「色々ありがとう。真姫のおかげよ」

真姫「わ、私は別に……」

希「そんな真姫ちゃんも飲むのだー!!」グイー

真姫「!?」ゴクゴク

にこ「希!?」ガビーン

にこ「アンタなんで自分から死のうとしてるの!?」

希「だってこんな素敵な日なんだよ!?みんな幸せでハッピー!!」ゴクゴク

絵里「……こんな希初めて見たわ」

にこ「よっぽど嬉しかったのね…親友冥利に尽きるでしょ」

絵里「そうね」クスクス

花陽「…」

穂乃果「……あれ?花陽ちゃん?」

花陽「……」プルプル

穂乃果「?」

花陽「……ていいんしゃん!!」グイッ

穂乃果「!?」

花陽「とってもしゅてきなふたりにとくべつなおしゃけをよういしてくだしゃい」グイグイ

穂乃果「ら、らっしゃい……」

真姫「…」ギュー

にこ「堕ちるの早っ!」

海未「ことりーことりーいっしょに飲みましょうよーこーとーりー」

ことり「も、もう…ちょっとだけだよ?」ゴクゴク

花陽「ていいんしゃーん!!」

凛「店員は凛なの!!だから凛が持ってくるの!!」

穂乃果「う、うん…」

希「ふらふらするぅーでも飲むぅー」グイー

にこ「死ぬんじゃないわよ…2人の面倒見るのは無理なんだから」

真姫「…」ギュー

にこ「そういえば大丈夫だったの?お母さん」

にこ「結構ニュースになっちゃってたじゃない。まったく近頃の親バカは……みたいな感じで」

穂乃果「面目ないです…しかも自分探しの旅をしてくるって家出したまま……」

にこ「自分探しっていうか子離れの旅よね……すぐ帰ってくるの?」

穂乃果「うーん…多分?」

にこ「てか何よりお店は大丈夫?そこが一番心配なんだけど」

穂乃果「私がいるから大丈夫!!」エッヘン

にこ「……本当に潰れなきゃいいわね」

穂乃果「あー!にこちゃんひどーい!!」プクー

にこ「って、私なんかよりアモーレの相手してあげなさいよ。知らないわよまた喧嘩になっても」

真姫「アモーレ笑」

にこ「アンタ実は意識あるでしょ」

穂乃果「絵里ちゃーん!お酒のm」

絵里「ほ、穂乃果!ダメっ!!これは違うの!!」

穂乃果「?」

海未「ことりーことりーこーとーりーーー」

ことり「はぁ……なんだか熱くなってきちゃったぁ……」ヌギヌギ

ことり「ね?えりちゃぁん…おねがぁい……♡」ウルウル

絵里「うっ」

穂乃果「…」

絵里「…」フラフラ

穂乃果「………何事!?」ガビーン

絵里「はっ!?ち、違うのよ穂乃果!これはことりが完成したドレスを私達にって……」

穂乃果「絵里ちゃんのバカ!えっち!もう知らないっ!!」プンプン

絵里「だ、だから違うんだって!!待って!!穂乃果ー!!」

海未「ことりぃー」

穂乃果「…」プンプン

・・・


-1時間後-


花陽「…」グデー

凛「かよちんは凛が守るのー!なのー!」

海未「こーとーりぃー」

ことり「熱いよぉ……」モゾモゾ

希「ぐすっ…にこっちぃ…ウチも…私も…幸せになりたいよぉ………」ギュー

真姫「…」ギュー

にこ「だーかーらぁーアンタたち2人共私が養ってあげるから心配いらないってーの!!」ゴクゴク

穂乃果「えりちゃんのばかぁ!だいっきらい!でもだいしゅきーもぎゅー!!」ギュー

絵里「…」






絵里「何これ」

絵里「私以外全滅って初めてよね…どうしましょ」ナデナデ

穂乃果「絵里ちゃんちゅー♡」

絵里「はーい」チュ

穂乃果「♡」ギュー

凛「あー!ちゅーしてた!!かよちんもして!!」

花陽「だからあいどるがあいどるなのでちゅーとかちゅーじゃないとかうんぬんかんぬん」

海未「ことりー」

ことり「うみちゃぁん」

にこ「まったく…時と場合を考えなさいよね」ナデナデ

希「にこっちぃ♡」

真姫「…」ギュー

絵里「…」

絵里「でもまあ……」






絵里「ありがとう。みんな」エヘヘ

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-数週間後-


ことり「はーい!これでよしっ♡」

穂乃果「ありがとうことりちゃん!サイズもぴったり!」

ことり「ふふっ。穂乃果ちゃんの事なら何でも知ってるもん♪」

穂乃果「さすがことりちゃん!」

ことり「それに思った通りとっても綺麗で可愛い♡」

穂乃果「ホント!?うれしいなぁ」エヘヘ

ことり「私も♪」エヘヘ

ことり「でもごめんね?せっかくお休みだったのに…」

穂乃果「ううん!モデルなんてことりちゃんが誘ってくれなかったら一生できなかっただろうし、むしろ感謝だよ!」

穂乃果「こんな素敵な教会にも初めて来れたし」クルクル

ことり「それは言い過ぎだけど…でも嬉しい♪」


コンコン


海未「ことり?穂乃果?準備はできましたか?」

ことり「はーい!じゃあいよいよ絵里ちゃんとのご対面だね」フフッ

穂乃果「えへへ…ちょっと緊張」

ことり「…」

穂乃果「ことりちゃん?」

ことり「あ、あのね…本当の結婚式の時も……私の作ったドレス着てくれる?」

穂乃果「当たり前だよ!ことりちゃんが嫌がったって絶対着るから!!」

ことり「……ありがとう穂乃果ちゃん!大好きっ!!」ギュー

穂乃果「わっ!ちょっ…苦しいよことりちゃん!!」アハハ




海未「あのー…まだでしょうk」ガチャ

海未「」

ことほの「?」

穂乃果「ごめんごめん!今すぐ行くよ……って海未ちゃんどうしたの?」

海未「…」プルプル

ことり「?」

海未「……2人とも嫌いですっ!!」プンスコ

ことほの「えーっ!?」ガビーン

海未「私のいないところでそんな……」ワナワナ

ことり「ご、誤解だよぉ~」

海未「ふんだ!ことりなんて知りません!穂乃果もです!!」

穂乃果「なんで急に…」

海未「…」プリプリ

ことり「あ、あれ?そういえば絵里ちゃんは……?」

海未「…」

穂乃果「…」

穂乃果「さ、探してくるね~」ダッシュ

ことり「あー!ほのかちゃーん!!」

穂乃果「えーっと…絵里ちゃんのお部屋は……ここだね」

穂乃果「絵里ちゃーん!穂乃果だよー!!」コンコン


シーン


穂乃果「?」

穂乃果「絵里ちゃーん!!開けちゃうよー!!」

穂乃果「……いないのかな」


ガチャッ


絵里「…」ウットリ

穂乃果「…」

絵里「…」クルクル

絵里「…」ビシッ

絵里「…」

絵里「…ふふふふ」ニヤニヤ

穂乃果「…」

穂乃果「あ、あのー…絵里ちゃん?」

絵里「!?」ビクッ

穂乃果「そろそろ撮影の時間なんだけど……」

絵里「ちちちちち違うのよ!?なんていうか私がウエディングドレス着ることになるなんて夢にも思っていなかったから…その……」/////

穂乃果「…」

穂乃果「でもやっぱり……」

絵里「?」

穂乃果「絵里ちゃん、とってもとっても綺麗だよ!!結婚してほしいくらい!!」エヘヘ

絵里「も、もうっ!!」/////

絵里「それなら穂乃果だって…いつもより大人っぽいのに益々可愛くなって…私の方こそ……その……結婚してほしい」

穂乃果「~っ!!」ニヨニヨ

穂乃果「え、えへへ~…ありがと~」

ことり「ご、ごめんね…それじゃあ撮影お願い!」

穂乃果「あれ?海未ちゃんは?」

ことり「…」ニッコリ

穂乃果「あっ」

絵里「?」

ことり「…」

ことり「……あ、あのね!」

ほのえり「?」

ことり「今日はスタッフさんと私達以外誰もいないけど…」

ことり「待ってるから!家族がいて、友達がいて、みんながいて、笑って、泣いて」

ことり「そんな2人の、本当の結婚式、待ってるからね!!」

ほのえり「…」

ほのえり「……うん!」

絵里「ちなみに穂乃果はどんな結婚式にしたい?」

穂乃果「ことりちゃんがさっき言ってたみたいな結婚式!」フンス

絵里「そうね。いつになるかはわからないけど…絶対やりましょうね」

穂乃果「うん!あ、それなら折角だからジューンブライドがいいな」エヘヘ

絵里「でもそれって、6月は梅雨で式場の売り上げが下がるから何とかしようとした業者が広めた…って聞いたことがあるわよ?」ドヤァ

穂乃果「…」

絵里「?」

穂乃果「……絵里ちゃんのそういうところ本当に嫌い」ベー

絵里「」

穂乃果「まったくもう!そんな絵里ちゃんと結婚するのなんて私くらいなんだからね!!」

絵里「…」

穂乃果「…」

絵里「………も、もうっ!やっぱり大好きっ!!」ギュー

穂乃果「わーっ!?」バタバタ






ことり「いいなぁ」

海未「」グデー

すみません…今回分は終わります。
次回で本当に終わりたいと思います。

そして結婚2周年おめでとうございます。

ありがとうございました。

・・・


真姫「で、写真の方はどうだったの?」

ことり「うん!ばっちりだよ♡」

にこ「しっかし発表会の評判が良かったとはいえ素人2人をカタログに載せるってどうなの?」

希「まあにこっちを載せるよりはいいよね」

にこ「…あとで覚えてなさいよ」

希「はぁい♡」

真姫「…」ムムム

凛「でもいいなぁ…羨ましいなぁ……」

ことり「じゃあ次は凛ちゃんと花陽ちゃんの分だね!」

凛「ホント!?やったー!!」

花陽「あ、あわわわわわわわわわ」/////

真姫「とにかく、完成したら一冊頂戴ね?」

凛「凛も欲しい!」

にこ「私もあっちこっちに配る予定があるから、お願いね」

希「配るほど友達いないやん」

にこ「そろそろ目の前で大の大人が泣くわよ」


海未「ところで…1つ聞いてもいいですか?」

ほのえり「?」

海未「急かしているわけではないのですが、入籍や式はいつごろを予定しているのかなぁ…と」

ほのえり「…」

花陽「そ、それは私も気になってた…かも」

凛「でもそうなると名字はどっちのになるの?」

真姫「てかここを出ていく気だったり……?」

穂乃果「…」チラッ

絵里「…」

絵里「……じ、実は――」

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-数年後-


絵里「ただいま~…ってあれ?あの子は?」

穂乃果「ばあばとじいじの所~」

絵里「今日も連れていかれちゃったのね……」ガッカリ

穂乃果「夜になったら帰すって言ってたんだけど…」

絵里「まあ、あのお母様なら孫ができたらこうなるわよね」

穂乃果「そう…なのかなぁ?」

絵里「可愛い娘の娘が可愛くないわけない!って感じよきっと」

穂乃果「もしくは2人目を期待して……かもよ?」グイッ

絵里「……頑張ります」

穂乃果「うん♡」

にこ「あんたらいつまでバカップルやってるつもりよ…」

ほのえり「一生♡」

にこ「はいはい」

雪穂「相変わらずだよねホント…」

穂乃果「別にいいでしょー…っていうか雪穂たちまでここに住み始めちゃったからお母さんたち寂しがってるんじゃ……」

雪穂「まあお母さんの親バカが加速したのはお姉ちゃんが家を出てからだけど……」

穂乃果「?」

亜里沙「実は子供ができるまでって約束なんです。で、そうなるともうすぐかなぁって」ニッコリ

雪穂「亜里沙!!」/////

絵里「……お姉ちゃん複雑」オヨヨ

希「てかまだ妹離れ出来てなったんえりち……」

凛「た、ただいまぁ~」フラフラ

希「お帰り。また随分絞られたみたいやん」

凛「もう絶対転職する…何あのブラック企業……」シクシク

にこ「またそんな事言って。『これだからゆとりは』とか言われてるわよ?」

凛「ゆとりですがなにか」

希「開き直っちゃったやん…」

凛「かよちーん!癒してー!!」

花陽「おかえ……ええっ!?急に!?」

凛「ぎゅーってしてくれるだけでいいからー!!」

花陽「う、うーん…じゃあ後でね?」ニコッ

凛「わーい!!」

希(あれ?もしかしてウチらより進んでる……?)

真姫「た、ただいま…」ゲッソリ

希「お帰り真姫ちゃん!!」ギュー

真姫「もごっ!?」/////

にこ「だー!アンタはまたそうやって!!」

希「だって明らかに遅れてるんよ!?」

真姫「ぷはっ!な、何の話!?」

希「いいからいいから」ギュー

にこ「…」グヌヌ

希「……あ、もしかしてにこっちもしてほしいん?」ニヤニヤ

にこ「…」

にこ「うん」

希「え」

にこ「早くしてよ」ホレ

希「え?あ…えっ?」

にこ「………冗談に決まってるでしょ。うろたえちゃって可愛いんだから」フフッ

希「も、もう!にこっちのバカ!!」/////

真姫「…」ムムム

ことり「今日はみんな早かったね!」

海未「そういえば…この時間に揃うのは久しぶりですね」

ことり「ちなみに今日は鰻と山芋のとろろご飯に生牡蠣だよ♪」

海未「そこまで徹底してもにんにくは使わないのですね……」

ことり「うん!でも大好きな海未ちゃんがどうしても食べたいって言うなら…頑張る!」フンス

海未「ことりに我慢させてまで食べたいとは思いませんよ」フフッ

ことり「海未ちゃん…♡」

にこ「はいはい!じゃあせっかくなんだからちゃっちゃとご飯食べちゃうわよ」

希「今夜は長くなりそうやね」ニヤニヤ

にこ「とか言ってるアンタが一番早く寝るじゃない」

希「それほどでも」エヘヘ

にこ「褒めてないし」

真姫「…」ムムムムム

穂乃果「…」ニコニコ

絵里「楽しそうね」

穂乃果「うん!楽しいし、幸せだなぁって」

絵里「そうね…あの子がいればもっと感じられたと思うけど」

穂乃果「まだ言ってるの?」クスクス

絵里「あ、そういえば最近思い出したんだけど、私あの子に会ったことがあるのよ?産まれる前に」

穂乃果「え?」

絵里「だからきっとあの頃からこうなる運命だったのかぁって」エヘヘ

穂乃果「絵里ちゃん…頭大丈夫?」

絵里「酷い!!」

穂乃果「でもそっか…あの頃から……」

絵里「?」

穂乃果「ねえ絵里ちゃん。ご飯のあとちょっと時間いい?」

絵里「ええ。聞かなくてもいつも一緒じゃない」クスクス

穂乃果「そうなんだけど…ね」

絵里「?」

・・・


絵里「で、どうしたの?」

穂乃果「…」

穂乃果「本当に……色々あったなぁって」

絵里「そうね。それはもう色々あったわね」フフッ

穂乃果「でね、ずっと言おうかどうか悩んでたんだけど」

絵里「?」

穂乃果「私ね、プロポーズされてないよ?」

絵里「…」

絵里「……え」

穂乃果「OKした覚えもないし」

絵里「ちょ、ちょっと待って!?あれ?」

穂乃果「冗談っぽくは何回かあったけど…プロポーズする前に挨拶しちゃったよね?私のこと放っておいて」

絵里「」

絵里「ほ、穂乃果さん!」ガシッ

穂乃果「はい?」

絵里「私と…結婚してください!!」

穂乃果「…」

穂乃果「えー…こんな適当にされちゃうと……どうしよっかなー」

絵里「っていうかしてるじゃないもう結婚!式も挙げたし!子供もいるし!!」

穂乃果「だって本当は夜景が一望できるレストランでロマンチックにしてほしかったんだもん。その時にこう指輪を…」

絵里「な、なら今からでも!!だからお願い!!」

穂乃果「冗談だって」クスクス

穂乃果「それに絵里ちゃん忘れてるかもしれないけど…」

絵里「?」

穂乃果「私、絵里ちゃんの言う事なら何でも一回聞かなきゃいけないんだよ?」

絵里「……あ」

穂乃果「それで無理やりOKさせちゃえばいいんじゃない?プロポーズして、無理やり」

絵里「愛がないどころの騒ぎじゃないわよね……」

穂乃果「なら今は愛があると思ってるの?」

絵里「不安になっちゃうから止めてください……」

穂乃果「ふふっ。でもこんな感じで何回も何回も喧嘩したよね」

絵里「私だけが一方的にボコボコにされてる気がするけど…」

穂乃果「…」

絵里「?」

穂乃果「絵里ちゃん、大好きだよ」ニコッ

絵里「……もう。急にどうしたの?」エヘヘ

穂乃果「なんかそういう気分なの。付き合ってよ」

絵里「はいはい。穂乃果の頼みならなんだって付き合うわよ」

穂乃果「…ありがと」

穂乃果「…」



絵里「…」



穂乃果「絵里ちゃん」



絵里「?」



穂乃果「幸せだね」ギュッ



絵里「ええ」



穂乃果「これからも、幸せでいようね」



絵里「当たり前でしょ?」

穂乃果「最初の頃はこんな事になるなんて夢にも思わなかったけど」



穂乃果「みんなのおかげで、ここまで来れたんだよね」



穂乃果「みんながいるこの場所で、みんなと一緒に」



絵里「そうね」



穂乃果「やっぱり、幸せだね」



絵里「十分すぎるくらいにね」

穂乃果「ねえ、絵里ちゃん」



絵里「?」



穂乃果「嬉しいときも、辛いときも、楽しいときも、悲しいときも」



穂乃果「全部全部、一緒だからね?」



穂乃果「何があっても、絶対」



絵里「もちろん。約束するわ」



穂乃果「だから、っていう訳じゃないんだけど――」



絵里「?」



穂乃果「…」スゥ





穂乃果「これから先、いくつ年を重ねても」






穂乃果「ずっとずっとずーっと、大好きだよ♡」







おしまい

よかった乙
過去作とかあるの?

長い間お付き合い頂きましてありがとうございました!

サンシャイン、本当に楽しみです。

ただもちろんずっとほのえり推しですので、
時間を見つけてまたほのえりで書ければと思います。

それでは。

>>387
前からちょこちょこ同じ酉で…という感じです。

ありがとうございました!

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