【シュタゲ】無限連鎖のアポトーシス.After (58)

Chapter1 無限連鎖のアポトーシス

設定ガバガバ、ネタバレ、キャラ崩壊注意

世界線変動率0.523307%

2010年8月13日、私はここへやって来た。
正確には、この時間にやってきた。
ここに来た目的はただ一つ、復讐のため。桐生萌郁を殺すためだ。2025年から、6000回以上のタイムリープを繰り返して……

綯「2010年8月13日……懐かしいな。まだお父さんは生きている。でもまた二日後には……」

綯「こんなことを考えていても仕方がない。どのように行くか考えておくか」

私は外へ散歩に行った。大きなサバイバルナイフを持って

綯「……」

私は2025年の彼の哀れな姿を思い出していた。彼も今はこの世界にいる。しかし、彼には復讐することができない
私にはそれがとてももどかしかった

岡部「おい、綯!」

綯「!!!」

彼を見て私は咄嗟に逃げ出していた。恐れることは何もないはずなのに……。
私は彼を恐れているのだろうか、いや、そんなことはない。彼に気を取られて肝心の桐生萌郁のことを忘れることを恐れているのだ。
しかし、この時代は不便だ。11歳の体。動くにはあまりにも不便。あっという間に追い付かれてしまった。

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岡部「お前は本当に天王寺綯か?」

綯「……」

彼は何かを知っている。当たり前だ。私の使った機械は彼のものなのだから

岡部「お前はこれから桐生萌郁を殺しにいくつもりなんだろう?」

綯「そうよ」

岡部「父親の復讐か?」

綯「お前と桐生萌郁は父さんを殺した」

岡部「店長は自殺しただけだ。俺が行かなくても死んでいただろう。逆恨みだ」

綯「そんなの知ったことじゃない。お前たちは父さんの自殺を止めなかった」

岡部「俺はその場にはいなかった。そうだろう?」

綯「お前と父さんが出会わなければ父さんが死ぬことはなかった。つまり、お前は父さんを殺したのだ。お前のもたらしたIBN5100で……」

岡部「逆恨みもいいところだな。でも俺をこの場で殺すことはできない」

綯「そうだ。お前を殺すのは15年後だ。せいぜい怯えて待ってるんだな」

おかしい。これだけ脅しても彼は怯えない。そのまま畳み掛けるしかないようだ。

綯「私は15年後からきた天王寺綯だ。お前は私に15年後に殺される。糞とションベンを撒き散らしながら私に命乞いをするのだ」

彼は未だに平然としている。普通なら恐怖で逃げ出してもおかしくないのに。

綯「だけど私は許さなかった。お前にありとあらゆる拷問をした」

私はこれらの内容を一つ一つ彼に細かく話した。だが彼は動じない。

綯「しょうがないから最後は私自身の手で喉を掻ききってやったよ。その後、ナイフで滅多刺しにしてやったよ。何回刺したか私自も覚えていない」

その時、彼が動いた。自分の最期を言われたら誰だって動揺するだろう。
しかし、彼は検討違いのことを口にしたのだった。

岡部「……何回目だ」

綯「は?」

岡部「お前は、何回ループをしたのだ?」

意味が分からない。その時、私は明らかに彼に怯えていた。

岡部「……一回目だろう」

綯「……」

岡部「たった一回で何がわかるのか?」

綯「一回ではない。6000回以上、タイムリープをした」

岡部「フッ……。貴様、復讐のためと言ったよな?」

綯「そうだ。私がタイムリープをしたのは復讐の為だけだ」

岡部「それだけか……」

私はいつのまにかカッとなっていた。そして持っていたナイフを取りだし、彼に刺した、が、当たらない。

岡部「所詮一回の奴に何が分かる?」

綯「このッ、このッ!」

何度刺しても当たらない

岡部「その辺にしとけ」ボコッ

綯「ぐはっ」

彼は私の行動を知っているようだ。恐怖。その時、私の心を支配しているものは復讐心ではなく恐怖であった。

岡部「フフフ……この鳳凰院凶真に抗うにはまだ足りんな。綯よ」

綯「……」

岡部「たった一回で何が分かるのだ?」

綯「クソッ!」

岡部「まあいい。ところでお前、父親が死んだのは俺のせいだと言ったよな?」

何度聞かれても答えは変わらない

綯「そうだ。お前が父さんを殺したのだ」

岡部「愚かな……。よく聞け。お前の父親が死んだのは世界の意思だ」

綯「ふざけるな!」

岡部「だから俺に復讐した所で何も変わらない。全ては世界が悪い」

綯「またそうやって責任逃れを……」

岡部「俺が愚かな真似をしたのも理由の一つではあろう。しかし、俺は真実しか言っていない」

綯「嘘だ! 嘘だ!」

岡部「黙れ」ボコッ

綯「ぐはっ」

岡部「いいか、よく聞け。俺はこの世界に復讐をするのだ。まゆりを殺すこの世界にな」

綯「は?」

岡部「黙れ」ボコッ

↑小前西條拓巳様の妄想で善き点だろ美少女メンヘラ処女膜の携帯女殴ったな

腹筋コラ小父さんENDだとヒゲ大学民【公式カオヘで野晒しです】


綯「そうよ」

↑彼女の復讐【蒼井セナの妄想で逝きかえった美少女娘のメンヘラ熟女【蒼井セナカオヘ二位の産物】一位は野呂瀬一番の汚点電波僕の最強聖来アルジェンちゃんだっけも此れカレー艦これのア艦これ狩猟だよ黙れ←此処でヨウヤク妄想覚めた】

何だ野呂瀬の手先の三位のベシィ他派は腹筋コラフナッシーの元ネタ婦警コラ←サキハタリミ【全裸で絶望中】

綯「まゆりお姉ちゃんが死ぬの?」

岡部「そうだ。お前の父親と同じようにな」

岡部「何をしても無駄だ。人や機関に復讐をしても無意味だ。何故か分かるか?」

綯「……」

岡部「毎回死ぬ理由が違うからだ。あるときはSERNに殺され、あるときは電車に轢かれ、あるときは心臓発作」

岡部「誰に復讐すればいいんだ?」

綯「知るか」

岡部「世界だ。俺は世界を混沌に陥れる狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真。父親の復讐をしたければ俺についてくるがいい」

綯「……」

私は何故か彼についていく気になった。そしてまた、不思議と桐生萌郁に復讐をすることも忘れていたのであった。

Chapter2 黒龍猛虎のポーラーロウ

綯「世界に復讐をする、とはどうするのだ」

岡部「世界の思い通りにならないことをすることだ」

綯「どうするのだ」

岡部「ついてくれば分かる」

【シュタゲ】無限連鎖のアポトーシス.After

上埜主他糞の糞小父さん加工描こう犯人小父さん殺し【岡倫無銀小父さん腹筋コラとラジコン修理秋葉原渋谷区事件は分かる】

無限連鎖【インフィニティリザ部ンゴグーグル無能以下はナノデス】

の【放火魔咲の所為で死んだ水面ちゃんの犯人御前だろ無限ダンジョン×プリンセス終了~他衰退復刻摺るまで迷子な無理ゲー罪ゲー】

アポトーシス←これ何知らなくても善いよね

.After ←。終わり空気姫神秋沙【誤爆検索キミキスアニメ信者赦さないマン【ベクター】.混麻衣.ゾロ目設定の悪夢【アフター野呂瀬の手先のオカリンハ腹筋コラ小父さんと一緒に腹筋コラ小父さんに成りました】完

此れかな西條拓巳【萌え系統衰退】無駄な男の妄想の産物ナッシュ復元不可避ンゴ刷るかぁ

例の涎詠めた輪の唄嫁田ァいい加減に知ろイケメン金髪美男子須賀京太郎【俺の嫁】穢すな小林立先生【白糸台一軍最強【100年分の】歴史の美少女娘処女膜在りで俺純ニキ以外に居たっけ居ません創って下さい神様小林立先生【白糸台一軍最強【100年分摺るって発言しましたよね】阿知賀編は猿の妄言妄想ンゴ著作権【告訴】御金編】

~羽田空港~

綯「どこに行くのだ?」

岡部「ロシアだ」

綯「何故?」

岡部「この世界はSERNのディストピアになることは知ってるな?」

綯「うん」

岡部「SERNの背後に何がいるか分かるか?」

綯「300人委員会?」

岡部「そうだ。しかし、もう一つある」

綯「?」

岡部「EUだ。ダルのハッキングで明らかになった」

綯「……」

岡部「もう一つ根拠がある。別の世界の話だが、ジョン・タイターが2015年に第三次世界大戦が始まると予告した」

綯「で?」

岡部「その時の面な参戦国は、アメリカ、ロシア、ヨーロッパ諸国」

岡部「しかもアメリカは途中参戦だそうだ。つまり最初はロシアとヨーロッパの戦いなのだ」

綯「……」

岡部「だが、何故かこの世界線では第三次世界大戦がおきるとは聞いていない。第三次世界大戦は起こらずにEUが覇権を握るのだ。タイムマシンによってな」

綯「つまり、ロシアにタイムマシン開発をさせるのか?」

岡部「そうだ。俺はこれからロシアに亡命をする。コイツを持ってな」

綯「タイムリープマシン?」

岡部「違う。電話レンジ(仮)だけだ」

ロシア

岡部「コイツを見せればロシア政府は簡単に亡命を受け入れるだろう」

綯「そんな簡単にいくものか?」

岡部「失敗するはずがないだろう。もう既に亡命申請はしてある。すぐに来る」

ロシア政府関係者「やあ。岡部くんは君かい?」

岡部「はい」

ロシア政府関係者「そちらは?」

岡部「俺の付き添いだ」

綯「……」

ロシア政府関係者「随分かわいらしい女の子ネ。ところでタイムマシンを持っているというのは事実かね」

岡部「これです」

ロシア政府関係者「これはただの電子レンジではないかい?」

岡部「これはタイムマシンだ。ロシア政府はブラウン管TV一台くらいは持っているだろう。それを貸して頂けないか?」

ロシア政府関係者「オー! お安い御用デース!」

艦これの球磨朧戦術的敗北削除イベント早よプラモデル舐めるな【物理苛立ち】空気爆発【日向伊勢以下のコラの御時間だ】

無限LEVEL150推薦 1-1で無限 LEVEL7の球磨ちゃん遂に切れる【一KILLナメルナ球磨】彼女達は悪にソマッテ悪を滅して要るんだね

ダンジョン×プリンセス終了~他衰退 併 婦女子の荒し 終了~他衰退ンゴ

もうダメな汚点しか無い萌えDMM斎藤様【未婚の楽しみ】

人の欠点以前に運営の悪態探す方【が】禁止蔽いな【非対応を見て艦これユザーのフラワーナイトガール拡張限界【999娘】業ちゃんの本気凄い設定資料風潮被害凄いな姫】

ロシア政府関係者「これをどうするのかね?」

岡部「スイッチをつけるだけでいい。ところで貴方の携帯のアドレスは教えてもらえますかね?」

ロシア政府関係者「タイムマシンの為なら」

岡部「まずパソコンとレンジの電源をつける」

綯「……」

岡部「そしてレンジを回転させる」

電話レンジ(仮)「バチバチバチバチ」

ロシア政府関係者「ワオ! 素晴らしい!」

岡部「驚くのは未だ早い。これをお前の携帯に送信」

岡部「携帯を見るといい」

ロシア政府関係者「すごすぎる! これは世紀の大発見! ロシアに住んでいいよ!」

岡部「それは助かる。だが、俺はSERNに狙われている。ロシア政府の力で守ってもらえないか?」

ロシア政府関係者「上の人にソウダンシテみましょ」

会話があっさりしてるなw
でも期待

上司「ふむ、これは本物だな。君には期待しているぞ」

岡部「ありがとうございます」

上司「ホテルは勿論政府の保護が入っているホテルだ。安心してくれたまえ。SERNの秘密部隊もCIAも入ってこれない」

岡部「研究所はどうなっているのですか?」

上司「シベリアの奥地にあるからCIAもSERNも誰も入ってこれない。大昔の玄武岩洪水の中心地だから資源も豊富。研究には最適な土地だ。冬は寒いが暖房は完備。快適だ」

上司「もっとも、シベリアの奥地には娯楽施設などは殆どない。でも、我々があなた方のモチベーションの維持のため日本からマンガもアニメも取り入れてくるから大丈夫だぞ」

上司「君たちは労働環境なども心配してるだろうがそういうのは一切問題ない。週休三日で最大1日八時間労働。残業は自由だが一切強制はしないから安心してくれたまえ」

岡部「ありがとうございます」

綯「……」

>>18
初心者ですので……すいません

~ホテル~

岡部「この話は本当だな。狂気のマッドサイエンティストの職場としては完璧だ! フゥーハハハ!」

綯「何か懐かしいな……。鳳凰院凶真か……。父さんが死んだ辺りからそういうの、やってなかった」

岡部「フン、他の世界線の俺など知ったことじゃない。世界を混沌に陥れるのはこの狂気のマッドサイエンティストでなくてはならない。決して岡部倫太郎ではなぁい!」

綯「意味不明だ」

岡部「つまり、俺は今は岡部倫太郎ではない。鳳凰院凶真だ。俺はとっくに岡部倫太郎を捨てた」

綯「は?」

岡部「貴様は今でも岡部倫太郎を恨んでいるのだろう。それも逆恨みだが。しかし鳳凰院凶真は恨んでいない。そうだろう?」

綯「私から見たらどちらも岡部倫太郎だ。つまりお前は復讐対象だ」

岡部「鳳凰院凶真だ!」

綯「ところで、なぜそんなに何度もタイムリープしていたのだ?」

岡部「まゆりを助けるためだ。前も言ったはずだろう。まゆりを助けるために沢山の人の想いを犠牲にした。もっとも、狂気のマッドサイエンティストにとっては想いなどとるに足らないものなのだがな!」

綯「その話ではない。私がタイムリープした世界線の話だ。具体的に言え」

岡部「それは今はまだ話すときではない」

トントン

岡部「誰でしょうか」

所長「研究所の所長だ。よろしく頼む」

岡部「初めまして。岡部倫太郎です」

綯「……」

所長「まず君のコードネームを決めなくてはならない。外部に実名が漏れては君の命に関わるからな」

岡部「はい」

所長「君のコードネームはM3だ。どうだ? シンプルで格好いいだろう?」

岡部「そうですね。でも俺は鳳凰院凶真という真名があるんでそちらでお願いしたいのですが」

所長「鳳凰院凶真か。実に素晴らしい響きだ。いいだろう。ではM3はそちらの嬢ちゃんに与える。2010年8月15日、お前たちは歴史的な研究の第一歩を踏み出すことになるのだ。覚悟して挑めよ!」

岡部「はい、ドクター!」

綯「……」

翌日

所長「彼らが我が研究所の新しいメンバー、鳳凰院凶真とM3だ」

岡部「よろしくお願いします」

所長「彼らは日本から亡命してきた。しかも実物のタイムマシンを持ってきたのだ。それは驚いただろう?」

所長「話は以上だ。各自作業へ戻れ」

岡部「タイムマシンとはいってもあれは偶然の産物ですがね」

所長「でも素晴らしい。これで我々の研究は大きく進むことになるだろう」

岡部「はい」

岡部「電話レンジはここにあるんだな。ロシアは俺の考えをよくわかっていらっしゃる。さっきの所長とか、実に素晴らしい」

綯「私にはお前が何をやろうとしているかさっぱり分からん。出発前にタイムリープマシンを外すし」

岡部「俺だって万一のことは考えている。勝手にタイムリープされたらたまったもんじゃないからな」

綯「感情に任せて行動する愚か者かと思ったが。お前のこと、少しは見直した」

岡部「そう言ってる貴様が一番感情だけで行動してるがな」

綯「ははは……」

岡部「……貴様も枷が外れてきたようだな」

綯「どういうことだ?」

岡部「タイムリープのことだ。あれは人を壊す。復讐をしなくてもよくなった、それで随分楽になったはずだ」

綯「そう言われればそうだな。だが、私はここでタイムマシンを完成させた後、絶対にあの時間に戻って桐生萌郁に復讐してやる」

岡部「勝手にするがい……うっ」

岡部(目眩……リーディングシュタイナーか? それともただの長旅の疲れか?)

綯「どうした?」

岡部「軽く目眩がしてな。まあ問題ない」

岡部倫太郎は何かを恐れている、私はそう確信した。
それはSERNとかではなく何かとても大きなもの、しかし私には理解することができなかった。

その後、私と岡部倫太郎はそのまま電話レンジを分解し、仕組みを理解しようとした。
しかし、電話レンジは岡部倫太郎曰く偶然の産物らしい。あまり弄ると絶妙な均衡がくずれる可能性があるから止めた。
そのままDメール実験を数回行ったところで所長が現れた。

所長「やあ、鳳凰院くんとM3」

岡部「何でしょうか?」

所長「ここに来た人は皆、脳の解析を行うことになっている」

岡部「洗脳とかされることはありませんか?」

所長「そんなことはない。記憶を覗かれることもないし恐れる必要はない」

岡部「わかりました」

解析所

所長「うん。素晴らしいデータが取れた。君がタイムマシンの制作者ということにも納得だな」

岡部「光栄です」

所長「君の脳のデータはこれからのロシアと人類の発展に貢献することになる。君はまさに神だ」

岡部「俺にとっては神は忌避すべき連中でありましてね。世界混沌化計画の妨害をするものですので」

所長「はっはっはっ。実に面白いではないか。でも、君たちの仲間にはキリスト教徒やイスラム教徒も数多くいるから彼らの前ではそういう発言はあまりしない方がいいぞ」

岡部「肝に銘じておきます」

綯「私には何もなし……か。同じタイムリーパー、何が違うのだろうか」

~夜・ホテル~

岡部「そろそろまゆりの死ぬ時間か……。まゆり、すまん……。助けられなかった。だが、お前は絶対にいつか救ってみせる」

綯「まゆりお姉ちゃん、死んじゃったの? 父さんは生きてるのかな。岡部倫太郎が目の前に現れないことにより死ななくなった。私はそう信じる」

岡部「無理だな。残念ながら両方とももう死んでいる。まゆりはともかく、店長は8月15日の朝、必ず死ぬ。桐生萌郁が死ぬまえに既に死んでいるのだ」

綯「っ……お前、デタラメ言うな! 父さんはまだ生きている!」

岡部「そう思うなら勝手に思っておけばいい。絶対に死んでいるがな」

綯「どうしてそんなに軽く言えるのだ! 父さんは死んでるんだぞ!」

岡部「さすが一回目だな。俺は人の生き死にでそんなに感情的になれる貴様が羨ましいよ」

綯「うるさい!」

岡部「世界の収束というものは残酷で絶対的なものだ。人が抗うことなど決してできないのだ。お前の父親が死ぬ、それは世界に定められた確定事項なのだ! フゥーハハハ!」

綯「黙れ!!!」

岡部「だからこそ俺は抗う! 俺はこの世界の秩序を塗り替えるのだ!」

綯「え?」

岡部「俺は狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真! 世界なんて俺の敵ではない!」

綯「……」

父さんが生きている、そんなことはあり得ないと言うことは分かっていた。
私は世界の収束の残酷さは全く知らない。私に岡部倫太郎を殺させない憎たらしいものとしか考えていなかった。
父さんが死ぬのも収束? 世界の意思? 嘘だ。父さんが死ぬのは岡部倫太郎と桐生萌郁のせいだ。
岡部倫太郎がなんと言おうと私はそれを狂信的に信じて疑わなかった。
でも、岡部倫太郎が最後に言った言葉。それはどういう意味を持つのだろうか。
そして、私は何故か、岡部倫太郎についていけば父さんを助けることができる。そう思えて仕方がなかった。

今日はここまでです。続きは明日にします

Chapter3 白銀極夜のテルミット

11月

岡部「クッソ寒いな」

綯「そうだな。まるで真冬だ」

岡部「もっと寒くなるがな。ところで、昨日のニュースは見たか?」

綯「見てない」

岡部「牧瀬紅莉栖が失踪したらしい」

綯「え? どういうことだ?」

岡部「SERNに拉致されたのだろう。貴様は未来で『タイムマシンの母』という言葉、聞いたことないか?」

綯「無い。2025年の段階ではタイムマシンなど無かった」

岡部「そうか。SERNは秘密保護に徹していたというわけか」

綯「そうだろう。ラウンダーにもタイムマシンの情報は一切無かった」

岡部「ダルも拉致されただろう。ここからSERNのタイムマシン開発が始まるのだ」

岡部「だが! 俺はSERNにタイムマシンの開発を成功させる訳にはいかない!」

綯「お前、いつもそれ言ってるよな」

岡部「な!? これは鳳凰院凶真の最終目的だ! 連呼してモチベーションを保つのだ!」

綯「この元気はどこから出てくるものか」

岡部「父親の件、落ち着いたか?」

綯「……」

岡部「ずっと考えていて夜も眠れないだろう?」

綯「そうだ。お前と桐生萌郁のせいでな」

岡部「俺も同じだ。一日中まゆりのことを考えている」

綯「だからどうした?」

岡部「何かあったら俺に相談するがいい。世界にいるタイムリーパーは俺とお前だけだ」

綯「相談か……。まあいい、ひとつ質問がある」

岡部「何だ?」

綯「ここに来てすぐのことだ。お前は何度か目眩に襲われていただろう?」

岡部「それがどうした? ただ疲れていただけだろう」

綯「あの時、お前は何か慌てていた様子であった。何か隠していないか?」

岡部「そんなことはない」

綯「つまり私を恐れて怯えていただけということか」

岡部「まあそういうことだ。15年間ずっと怯え続けなくてはいけないからな」

綯「……」

岡部倫太郎は絶対に何かを隠している。
それもとても大きなことを……。
私には知られてはいけないことなのだろうか。

私はタイムマシンの仕組みには全く興味はない。なので研究所には殆ど顔を出すことはなかった。
もっとも、私はタイムマシンの製作者ではないので出向いたところで何の役にも立たないだろう。
だが、ある時、私は研究所の所長から召集がかかった。

12月中旬

所長「やあ、M3。私はお前に一つだけ頼みがある。もう一度脳の解析をさせてもらいたい」

綯「構わない」

所長「他のメンバーにもやってもらったが、これに親和性がある人は少ないんだ。一人でも役に立つ人間が増えればタイムマシンの研究は飛躍的に進むことになる」

こういって所長はヘッドギアを指差した。

綯「これは洗脳とかそういうものか?」

所長「いやいや、誤解されてしまっては困りますな。これはただ過去改変をしたときに記憶がそのまま残るようにする装着だ」

綯「過去改変すると記憶が消えるのか?」

所長「そうだ。過去改変が起こると記憶が消えて再構成されると聞いている」

綯「そうなのか」

所長「それよりも興味深いのは鳳凰院凶真の脳だ。あれは素晴らしい。一言で言うと、神だ」

綯「どういうことだ?」

所長「彼の脳は過去改変をしても記憶が継続するのだ」

綯「どうしてそれがそんなに素晴らしいのだ?」

所長「その能力があればタイムマシンの威力を半減させることができるのだ。何故なら過去改変に気づくことができるからな」

所長「この装置自体は鳳凰院凶真の脳データを基にしてつくったものだ。とにかくお前にはもう一度協力してもらいたい」

綯「分かった」

所長「我々は近いうちに大きな実験を控えていてね。そのためには記憶維持できる人材が沢山必要なのだ。何の実験か分かるか?」

綯「過去改変実験か?」

所長「正解だ。君達が持ってきたタイムマシンを使って過去にメッセージを送るのだ」

ロシアとタイムマシン、その両者が反応して未来への大きな火種となる。
そのように想像することは容易だった。



解析の結果、私はその装置に親和性があることが明らかになった。
晴れて私は被験体となる。
でもその前に私は岡部倫太郎に例の能力について聞いてみることにした。

綯「岡部倫太郎、お前には過去改変が起こっても記憶が継続する能力があるのか?」

岡部「そうだ。これを何処から聞いた? 」

綯「所長からだ。初めに行った脳の解析はその能力の有無を調べていたそうだ」

岡部「貴様だけには知られてはいけないと思っていたのだが」

綯「そうだろうな。私に知られてしまっては私から逃れる支障となる」

岡部「まあそういうことだ。尤も、貴様も最終的にはこの鳳凰院凶真のカリスマ性に惹かれて我が軍門に下ることになるだろうがな! フゥーハハハ!」

綯「一つ気になることがある。あの目眩もその能力と関係あるのか?」

岡部「それは多分関係ない。過去改変が起きたら貴様の記憶は再構成されるからだ」

綯「そう言われればそうだな」

綯「それとロシアは近いうちに実験を行うらしい」

岡部「え? 電話レンジを使うのか?」

綯「そうらしいな。そのために私達はもう一度脳の解析をされた」

岡部「何故だ?」

綯「お前の脳を模した装置を作ったらしい。それと親和性の高い人間を探すためらしい」

岡部「もうここまで進んでいるのか……」

岡部「まあいいだろう。それによって世界は混沌へとまた一歩近づく!」

岡部「世界よ! この鳳凰院凶真の前にひれ伏すがいい! フゥーハハハ!」

深夜

岡部「綯」

綯「何だ? 岡部倫太郎?」

岡部「怖いのか? 過去改変が」

綯「そんなことはない」

岡部「それとも世界線移動が怖いのか?」

綯「違う。私は何も怖くなんてない。ただ岡部倫太郎に心を許し始めている自分が怖いだけだ」

岡部「貴様は嘘をついている、そうだな?」

綯「……」

岡部「沈黙は肯定とみなす。貴様はもっと素直になった方がいい。過去改変が怖いのは当たり前だ」

岡部「しかもそれが怖いのは物事を冷静に見れている証だ。誇りに思っていいぞ、綯」

綯「そう……なの? オカリン……おじさん? 私は……私は……」

私は今、何か変なことを言った気がする。とても懐かしい……何か。
何故だろう。恐怖に支配されているから? それとも……

岡部「そうだ。実は俺も怖くて寝られない」

綯「お前も……怖いのか?」

岡部「俺だって怖いのだ。俺は過去改変の恐怖については誰よりも知っている」

綯「……世界の支配構造を変革するマッドサイエンティスト、なのに?」

岡部「ああ。そうだ。鳳凰院凶真は神が怖いのだ」

綯「神が……怖い……」

岡部「神は、抗えるものには大いなる罰を与える。俺は身をもって体感した」

綯「……」

岡部「貴様も、神から罰を受けている」

綯「え?」

岡部「今の状態がまさにそうだ」

綯「どう……いうこと?」

岡部「葛藤」

岡部「それこそが神が人間に与える罰だ」

綯「そう……なのか?」

岡部「俺が鈴羽との想いを犠牲にするとき、フェイリスの父を犠牲にするとき、ルカ子の♀を犠牲にするとき……」

岡部「いつもまゆりの死と天秤にかけてきた」

岡部「そして、いつもまゆりを選択してきたのだ」

岡部「神はさらに残酷だ。俺がまゆりを助けることを許さなかった。FBの携帯からDメールを送っても世界線は何故か変わらない。何度やってもだ」

岡部「だから俺は神を恨んでいるのだ」

岡部「途中の分岐点で異なった選択をしても全てを救うことはできなかっただろう」

岡部「お前だって同じだ。俺や桐生萌郁を何度殺しても父親は助けられない。既に父親は死んでいるからな」

岡部「父親の復讐をするか、俺についてきて父親を助けられるかもしれない淡い期待にすがるかで後者を選んだのだろう」

綯「……」

岡部「それで、今は俺への恨みと信頼で葛藤している」

岡部「そういうことだ」

綯「何で……全部知ってるの?」

岡部「俺がタイムリープを繰り返してきたからだ」

岡部「俺にはお前が俺を恨む気持ちも良く分かる」

岡部「だが、人に復讐をするだけでは何にもならない」

岡部「世界に抗え」

綯「世界に抗う……」

岡部「そうだ。俺らの敵は世界なのだ。世界を混沌へと導くのだ」

綯「……」

岡部「辛くなったら俺に泣き付けばいい。俺は何でも聞いてやる」

綯「でも、私……何を信じたらいいか分かんないよ……」

岡部「なら今は俺を信じろ。俺についてこい。鳳凰院凶真と共に神に抗うのだ! フゥーハハハ!」

綯「うん……」

今日はここまでにします
続きは明日

数日後

私達は皆、研究所に召集された。ついにタイムマシンの実験を行うらしい。
周りの者は皆、興奮している。科学者としての知的好奇心で血が騒ぐのだろう。
対照的に私達は冷静であった。タイムマシンなど何回も触れたことがあるからだ。

所長「ただいまより第一回タイムマシン実験を行う」

綯「ついに実験か……」

所長「このタイムマシン実験は過去にメッセージを送る実験だ」

所長「今回の実験では過去改変と並行して平行世界への移動も行う」

所長「さあ、鳳凰院くん、準備を頼む」

岡部「え? 俺ですか?」

所長「君が一番使い方を知ってるだろう?」

所長「文面はこれだ。これを当時の政権に送る」

『ゴリバチョフとレリツィンを国外追放しろ』

所長「実に面白いだろう?」

岡部「そうなるとペレストロイカもベルリンの壁崩壊もなくなるということか?」

所長「そういうことだ。実験は分かりやすい結果がでないといけないからね」

岡部「それで、もし、取り返しのつかないことになったら……どうするのです?」

所長「我々にはタイムマシンがある。そういうときは元に戻せばいい」

岡部「そうは言ったって……」

所長「君はこの世界では神なのだ。前も言っただろう? 不可能は無い」

岡部「そうだな。第一俺の目的は世界を混沌に陥れること。そのために俺はここに来たのだ」

所長「君は実に面白い。心の準備はできたか?」

岡部「はい」

所長「送る時は1950年だ」

岡部「分かりました」

所長「後は送るだけだな」

岡部「スイッチ、オン」

電子レンジから稲妻が飛び始めた。
後はメールを送れば世界線が変わる。
私はタイムリープは幾度としたが世界線変動は初めてだ。
その時、温かい感触が体に触れた。

岡部「綯、不安か?」

綯「……うん」

岡部「少し目眩がすると思うがすぐ終わる。そうしたらお前はもう別の世界線にいることになる」

綯「心配しなくていいの?」

岡部「ああ……」

その時、頭がかき混ぜられる感覚がした。
視界が歪み、岡部倫太郎の顔もうまく認識できない。
苦しい。この感覚はいつまで続くのだろうか?
そう思いながら私の意識は失われていった。


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Chapter4 永久零下のツンドラ

視界が大きく揺れている。
気持ち悪い。吐きそう。でも吐けない。
身体が動かない。
自分の身体なのに鉛のように重く、ダイヤモンドのように固い。
叫ぶこともできない。
もがくこともできない。
できるのは思考することだけ。
呼吸はできているのだろうか? 心臓は動いているのか?
それすらも分からない。
そうこう考えているうちに視界の揺れが収まってきた。
まだ揺れている視界のなか、見える範囲を確認する。
何も変わっていない。
変わっていることといえば私たち数人が倒れこんでいること、異変に気づいた周囲の人が駆け寄ってきていることだけだ。
いたって普通。何も変わっていない。
過去改変実験は失敗したんだ。
そう思った。
そして、視界が完全にクリアになり、身体も動かせるようになった。
その時、私は初めて大きな異変を見つけたのだった。

綯「う……」

研究員A「大丈夫か?」

研究員B「どうした?」

所長「ん? 何が起きた?」

研究員A「M3が少し体調が悪いそうだ」

所長「ほう。なら休ませた方がいいな」

研究員A「そうですね」

綯「わかった……」

綯(何も変わっていない? 実験は失敗か?)

所長「この電子レンジで過去にメール
を送ったが誰か過去改変に気付いた者いるか?」

研究員A「いや、何も」

研究員B「同じく」

綯(何か違う。前の世界と何か違う。何だろうか? よく分からない)

だいたい妄想はできてるけど色々決まってないのでしばらくお待ちください

所長「やはりか」

研究員A「過去改変って……どうしたんですか?」

所長「我々は、ここにあるタイムマシンを用いて過去……」

所長「って、ない! 何故だ!」

研究員A「タイムマシン? 我々はまだ作れてないではありませんか」

研究員B「そうですよ。我々は論文を手に入れましたけどまだ全然ですよ」

所長「鳳凰院くん! どうにかしてくれ!」 

研究員B「誰ですか?」

所長「え?」

綯「岡部……倫太郎?」

所長「やばいぞこれは!」

研究員C「大変です! アメリカが過去改変を嗅ぎ付けてきてカンカンです!」

所長「え?」

研究員C「バルト海とダーダネルス海峡と日本で海上封鎖するとか言ってます!」

所長「大統領はなんと言っている!?」

研究員C「大統領? アメリカですか? 我々を徹底的に潰すとしか……」

所長「違う! ロシアの大統領だ!」

研究員A「ロシア? 研究員? 何を言ってるのです?」

綯(ソ連崩壊を阻止したから変わった、か。でも何でタイムマシンまで?)

綯(なんで私はここにいるのだろうか。岡部倫太郎がいなければ来る理由がない……)

所長「M3」

綯「はい」

所長「鳳凰院くんは日本のどこにいたのだ?」

綯「東京の秋葉原です」

所長「日本か……ちょうどいい。大統領に報告して連れてきてもらうか」

研究員A「だから大統領って誰ですか? ソ連に大統領なんているわけないでしょうが!」

研究員B「ソ連の国家元首は書記長ですよ」

所長「分かった。では書記長に報告を。日本には有用な人物と機械がある、と」

研究員C「了解……」

研究員C「……ということでございます」

書記長側近「ほう。つまりは日本に攻撃をすべき、ということか」

研究員C「そういうことになります」

書記長側近「そのマシンを入手すれば我が国は窮地を脱出できるということか」

研究員C「はい」

書記長側近「分かった。我々の方で書記長に働きかけとこう。お前たちはそのまま作業を続けろ」

研究員C「了解」

その数日後・ホテル

テレビ「我が国は日本に宣戦布告をしました。早くも北海道北部を占領、そのまま日本を攻撃し続ける見通しです。また、経済制裁の解除は引き続き要求する見通しです」

テレビ「たった今、情報が入って参りました。アメリカが我が国に宣戦布告をしたようです。それに同調し、ヨーロッパ諸国や中国も我が国に宣戦布告をしたようです」

綯「戦争か……。どうせこの戦争もアメリカとヨーロッパが勝ってすぐに終わってSERNの独裁へ一直線なんだろうな……。これがこの世界線の収束事項って訳か」

綯「岡部倫太郎も嘘ばっかり。自分だけどっかにいきやがって……。何が俺を頼れ、だよな」

綯「本当にこの世界は腐ってる。世の中、碌なことは何もない」

綯「岡部倫太郎への復讐もできない。世界への復讐も電話レンジがないから不可能」

綯「これが世界を選択か。それとも岡部倫太郎のよく言ってた、シュタインズゲートの選択っていうやつなのか……」

数週間後

研究員1「チッ、俺達も戦争に行くのかよ」

研究員2「別に戦争するためにここに来たわけでもないのに」

研究員1「まあな。でも我々がタイムマシンを絶対に見つけなければならない」

何故か私達も日本に行くことになっていた。
任務は電話レンジの奪取。
間もなくソ連軍は東京に到達するらしい。
電話レンジを入手すれば元の世界線に戻せる。そうすれば岡部倫太郎も戻ってくるだろう。

研究員3「要はタイムマシンを見つければいいのだろ?」

研究員4「タイムマシンだけ見つけて早く研究に戻りたい……」

研究員1「馬鹿者! お前は他の奴にタイムマシンを先に作られてて悔しくないのか!」

研究員4「はい、すごく悔しいです」

研究員1「いいな、タイムマシンを見つけたら絶対に破壊しろ。我々の誇りを傷つけるな!」

研究員3「でもタイムマシン見つけなければ帰れないかもしれないぞ?」

研究員1「もう俺は知らん! 勝手にしろ!」

研究員4「……」

どうやら一筋縄ではいかなさそうだ。

秋葉原

綯「……」

ここはかつての秋葉原ではない。
ソ連軍の空襲で破壊されて廃墟になっている。
周りにはまだ敵が潜んでいる。見えない敵の恐怖。
しかし、私は誰も頼る相手がいない。岡部倫太郎もいない。
私は孤独なのだ。前と同じように……。

中央通りから西へ数百メートル、懐かしい建物を発見した。
その建物は8階建てのオンボロビル。運よく空襲を免れたようだ。
そのまま私は任務遂行のため、建物の中に入った。

任務は成功、中の電子レンジは無事に回収した。
かつて見たものとは違うようだが問題ないだろう。
しかし、物事はそんなに上手くいくはずはなかった。

???1「動くな」チャキ

綯「!!」

???1「今すぐそれを我々に渡せ」

綯「誰だ!」

???1「それを話す必要はない。これを我々に渡せばお前を殺したりはしない」

綯「なぜこれが必要だ?」

???1「ごちゃごちゃ言わずに早く渡せ。さもないと撃つ」

ドーン

近くで大きな爆発が起きた。その隙に私は逃げ出した。

???1「くっ!」

???2「ちょ、鈴羽、大丈夫?」

???1「うん……でも電話レンジが……」

???2「電話レンジなんてまた作ればいいっしょ」

???1「でも……奴らの手に渡ったら……」

???2「大丈夫だお。奴らには使い方は分からないお」

???1「まあ、そうだね。父さん……」

研究所に私は戻ってきた。
私は少し安心した。
これで元の世界に戻れる。岡部倫太郎に……。
何故岡部倫太郎に会いたいのだろうか。何故元の世界に戻りたいのか。
私は復讐をするために過去に来たのに。

綯「これでDメールを打ち消せばいいのか」

所長「そうだ。これで元の世界に戻れる」

綯(本当に戻れるのだろうか? 戻れるなら何故、岡部倫太郎はそんなに苦労をしている?)

研究員A「セット完了」

所長「ご苦労様」

綯「前のDメールを打ち消すにはレリツィンとゴリバチョフを国外追放しないようにすればいいだろう」

所長「そうするつもりだ。ほら」

『二人の国外追放は中止。アメリカの罠だ』

研究員B「大変です! 中国が我が国に宣戦布告しました! もうすぐそこまで敵の軍が迫っています!」

所長「何!? 早く準備しろ!」

研究員C「大変です! 敵軍がもうすぐ外まで……」

所長「まだか!」

研究員A「時間合わせました!」

所長「よし!」

綯「送信!」

私はDメールを送信した。
それと同時に部屋のドアが破られ、銃を持った男が入ってきた。
彼らは唸る電子レンジを撃ち抜いたが、もうすでにメールは送られている。
周りで人が倒れていくのを見ながら世界は再構成されていった。

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