【ガルパン】絶望的なギャンブルです!【コラボSS】 (17)

─ 戦車道全国大会 決勝戦 ─


小梅「──みほさんが戦車道を辞めないで良かった」

みほ「わたしは、やめないよ?」


小梅「うん、本当によかった。それでね、みほさん……」

みほ「なんでしょう?」

小梅「ちょっと聞きたいんだけど……」

みほ「うん、何でも聞いて?」

小梅「みほさんの後ろの、ずっと奥の方で見えてるのが、その、大洗の戦車……なの?」



みほ「うん、そうだよ。ガンヘッドタイプUHEDシリーズ!」

小梅「……」

 ゴゴゴゴゴゴ …



みほ「全部で8輌です!」

小梅「……」



エリカ「」

まほ「」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1453294779

───
──


梓『こちらウサギさんヘッド! 敵車輌と交戦中……あ、たった今パンター二輌目を撃破しました!』

あゆみ『あやすごーい』

優季『重戦車キラぁー♪』

あや『オラオラ1年なめんなー!』

 バラララララララララララララララララ …

みほ「了解です。ウサギさんヘッドは10秒間隔で掃射を繰り返して、このまま目の前の車輌を釘付けにしてください。カバさんヘッドはレオポンさんヘッドの後ろにつきながら、地対地ミサイルでウサギさんをフォローできる位置をキープしてください」


エルヴィン『心得た!』

左衛門佐『貴ちゃん、あの番号なんだっけ……ねえ、あの番号なんだっけ?』

カエサル『貴ちゃんって言うな!』


『黒森峰/パンター、パンターG、他…計8輌 走行不能』


エリカ「」

まほ「」

ねこにゃー『こちらアリクイさんヘッド。間違えてバックしたら後続の敵車輌潰しちゃったにゃー』

ももがー『ごめんなさいももー』


みほ「大丈夫です。そのまま後退を続けてください」


ぴよたん『あーん砲塔が後ろに回せないっちゃー』

ねこにゃー『砲塔というより砲頭なんだにゃー』



ナカジマ『こちらレオポンさんヘッド。丘を登ろうとしてるんだけど、なんかねーレオポンがぐずっちゃってさあ』

みほ「頂上を先に取られるとこちらが不利になります。登るのが無理そうだったら、カバさんヘッドの自由電子レーザーと連携して、なるべく平らになるように丘を削ってください」

ナカジマ『りょーかいー』

おりょう『いざ開国ぜよ』

ツチヤ『ここが腕の魅せどころー!』


『黒森峰/ヤークトティーガー、エレファント、他…計13輌 走行不能』


エリカ「」

まほ「」

桃『こ、こちら…メ…ヘッド///』

みほ「すみません河嶋先輩、聞こえなかったのでもう一度お願いします」


桃『こちら///…カメ……ッド』モジモジ

みほ「河嶋先輩、伝達の齟齬はチーム戦にとって最大の障壁です。たとえ通信が傍受されるリスクがあったとしても、作戦中のコードネームは正しく、ハッキリとお願いします」

桃『わっ! わ、わかってる! こ、ここちらカメさんヘッド、所定の配置についたぞ!! これでいいんだろッ!! もうっ////』

杏『河嶋ー顔が真っ赤だぞー』ニヤニヤ

柚子『桃ちゃん、動揺しすぎ』クスクス


みほ「わかりました。そのまま待機を続けて下さい。出せるようなら我慢せずに出しちゃってください」

桃『何を!?』


『黒森峰/ラング、三号中戦車、他…計17輌 走行不能』


エリカ「///」

まほ「///」

典子『こちらアヒルさんヘッド。今、カモさんヘッドと市街地にいますがマウスに遭遇しました。すごいブロックです!』

ソド子『なによー! 20mmチェーンガンが全然効かな……あ、あれ、ちょっと効いてる? ……で、でもやっぱりこんなの校則違反なんだからーーーー!!』

 バラララララララララララララララララ …

みほ「落ち着いて下さい。確かにマウスの装甲は強固ですが、予定どおり『ごっつん作戦』で決着をつけましょう。まずは、カモさんヘッドがグラップリングキャノンでマウスを足止めしてください」

ソド子『わかったわ! ゴモ代、パゾ美、グラップリング砲発射準備ぃー!!』


みほ「そのあと、戦車モードに変形したアヒルさんヘッドは、ロケットブースターで加速してからマウスに突っ込んで下さい。正面から『えい』って感じで体当りすると撃破できるはずです」

典子『わかりました!』

みほ『お願いします。きっとバレー部の皆さんなら根性でなんとかなります』

忍『ならないよぉ……』



『黒森峰/マウス…計18輌 大洗女子/ガンヘッド…1輌 走行不能』


エリカ「!」

まほ「!?」

沙織「みぼりん、ウサギさんが大変!」

みほ「えっ?」


梓『すみません隊長! 今、市街地なんですがちょっと迷っちゃって……』

あゆみ『優季ぃ、ここがどこかわかる?』

優季『わかんなぁい』


みほ「わかりました。それではみなさん、これから指示するポイントに”まっすぐ”向かって突き進んでください」


梓『で、でも、そんな無茶して大丈夫でしょうか!?』

みほ「戦車に通れない道はありません。火砕流だって進めるんです。戦車なら民家の一棟や二棟、突き破るくらい訳がありません」

梓『……わかりました隊長、ちょっと自信ないけど……私やってみます! あゆみ、あや、桂香奈、準備はいい?』

桂香奈『あいいー!』

あや『おっしゃああーー!!』

あゆみ『黒森峰ブッ○せー!!』


梓『紗希と優季も一緒に──皆で行くよ!!』

優季『1年なめんなぁ♪』

紗希『──♪』

バキバキバキバキバキバキバキバキバキメキバキバキバキバキバキバキ …


日本戦車道連盟理事長「」

『黒森峰学園 全車輌走行不能──』


まほ「」

エリカ「」


『──よって、大洗女子学園の勝利』

 ワー     ワー
    ワー

沙織「みぽりん! 私たち優勝しちゃったよー♪」

麻子「ギリギリの勝負だったな」

華「険しい道のりでしたが、みんなの力でやり遂げましたね!」

優花里「夢みたいですー!」


みほ「みんな……みんなありがとうっ!!」


 ワー     ワー
    ワー

まほ「」

エリカ「」




全国大会編 ─ おわり ─

【おまけの劇場版です!】

───
──


─ 対大学選抜チーム 試合前 ─

愛里寿「……」

みほ「相手は30輌、対するこちらは8輌でそのうえ殲滅戦……今度こそ本当に駄目かも──!」


亜美「それではこれより、大学選抜チーム対、大洗女子学園の──」


『待っ…たーーぁ!!』

 ゴゴゴゴゴ …


華「みほさん、あれを見て下さい!」

みほ「あの声は、お姉ちゃん?」

麻子「そっちじゃなくて反対側」

みほ「えっ?」


 ゴゴゴゴゴ …


沙織「みぽりん……あれさぁ、何なのあれ……?」ガタガタ

優花里「み、3つの巨大な影がこっちに近づいてきますー!」

みほ「えー……」


メグミ「戦車……?」

アズミ「じゃないわよどう見たって!!」

ルミ「た、隊長! 下がっていてください!!」


 ゴゴゴゴゴ …

《ハロー、ミポリン。私はガンヘッド507型》

みほ「……」

 キューン … 
      フシュウゥウウウウウ …


みほ「誰ッ!?」


《八丈島工業大学付属・カイロン第五高校から、大洗女子学園へ短期転校してきました》

優花里「高校生なんですか!?」

沙織「てか、勝手に転校して来ないでよ!!!」


愛里寿「」


 ============================
 ”ガンヘッド大隊 集結セリ”

  ★ HAVE A PARTY O-ARAI ★
 ============================


ダージリン「──」
          ガチャーン …

オレンジペコ「ダージリン様、昨晩の件ですが……申し訳ありません。返信メッセージを1校ほど見落としていました」


まほ「」

エリカ「た、隊長」ユサユサ

小梅「しっかりして下さい!」ユサユサ

《われわれ、強行偵察及び指揮型サージェント・ガンヘッド507、508、509の3名。それから──》

 ゴゴゴゴゴ …


麻子「また来た……」ゲンナリ

華「まあ、色んな種類がいらっしゃるのですね」

みほ「」


《偵察型レックヘッド 計3名》

《火力支援型キャノンヘッド 計4名》

《主力戦闘型ガンヘッド 計4名》

《戦場回収型ウィズヘッド 計2名》

《戦闘工兵型ディックヘッド 計3名》

《電子戦闘及び通信型センサーヘッド 計2名》

《推論コンピュータ搭載型マルチプルタイタンパー 1名》


《──以上、全22名で構成するガンヘッド大隊は、大洗チームへの合流をここに表明します》

 フシュウゥウウウウウ …


みほ「」

愛里寿「」


        \タイタンパア/


絹代「あのー、私達も22輌持ってきたのですが、ひょっとして心得違いでした?」

ケイ「ノープロブレム……もう必要なくなったからいいのよ」フッ

カチューシャ「ミホーシャのばか……」

アンチョビ「帰ろうか……」

ペパロニ「帰る前にパスタ茹でていいっすか?」

ミカ「悪くないんじゃないかな?」


        \マルチプルタイタンパア/

亜美「チーム増員に関する異議申し立ては、対戦相手にのみ権限があります。どうされますか?」


メグミ「」

アズミ「」

ルミ「」

愛里寿「ふえぇ…」ガクガク



《転校手続きが遅れてしまい、新しい制服の支給が間に合いませんでした。お見苦しい格好ですが、本日の試合は全員スタンディングモードで、よろしくお願いします》



大学選抜編 ─ おわり ─

時代設定とかレギュレーションとかクソ真面目に考察しながら壮大な物語を描いてましたが
そんなものは特に必要なかったと戦車道が教えてくれました

ガルパンはいいぞ

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