盗賊「安価で魔王を倒す」(75)

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BIG魔王「ブヒヒヒヒッSS書くブヒィ」 - SSまとめ速報
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以前荒らしスレを乗っ取らせていただいた者ですが、新スレを建てて仕切り直すことにしました
今後ともよろしくお願いします

なお、このSSは、誰かを中傷するために作られたものではありません

間違えた……

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BIG魔王「ブヒヒヒヒッSS書くブヒィ」 - SSまとめ速報
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――――――――――――――――――


――  ――  ――  ――  ――


【ダンジョン・B1F】



弁護人「ぜええぇい!!」

弁護人は かめかめ波を はなった!

魔物のむれに 大ダメージを あたえた!


魔物のむれを  たおした!!  ▼


弁護人「……ふぅ。これで、一段落つきましたわね」


弁護人は  気功を  つかった!

弁護人のキズが 回復した! ▼


弁護人(このダンジョン内の魔物たちは、決して強すぎるわけではない。わたくし一人だけでも、何とか対処できそうですわね……)

弁護人(……それにしても……これは、以前から感じていたことですが……)

弁護人(使える技といい、呪文といい、時折……わたくしだけが勇者様たちと、生きている世界観? が違う気がしてなりませんわ)

弁護人(…………)

弁護人(ま、気にしても仕方ないですわね。とにかく今は、前に進みましょう)  タッ


・  カツーン
・    カツーン
・      カツーン
・        カツーン


<おまけ。超どうでもいい英単語の知識>
QIG→(名詞)気功


・        カツーン
・      カツーン
・    カツーン
・  カツーン


――  ――  ――  ――  ――


【ダンジョン・B3F】



弁護人(ここが、最下層のようですわね……)

弁護人(通路が、上と下の2つに分かれておりますが)

弁護人(ひとまずは、下の通路に進んでみましょうか)



カツーン  カツーン  カツーン  カツーン  カツーン  ――


【ダンジョン・B3F>下の通路】


――


 石像A『ひきかえせー』

 石像B『ひきかえせー』

 石像C『ひきかえせー』

 石像D『お姉さん、おっぱい大きいッスねwwww』

 石像E『ひきかえせー』

 石像F『ひきかえせー』


弁護人(うぅ……気味の悪い光景ですわ……)

弁護人(あら?  あれは……)



通路の奥にあった(いた)ものは? 安価下↓



野球選手(マイコラス)が  あらわれた!  ▼


弁護人「えっ?」


 石像A「マイコラスさんチーッスwww」

 石像B「さっそく試合しましょうwww」

 石像C「ウッハwww大リーグwwwww」


石像たちは うごきだした!

石像たちと マイコラスは  野球の試合を はじめた!!   ▼


弁護人「……」

弁護人「わけがわかりませんわ」

弁護人「あとマイコラスさんは、いま大リーグの選手ではないのでは? 日本の野球界にいらっしゃいますよね??」


少女「そういう細かい部分は気にしないで、アンタも野球を楽しもうぜっ!!」


見知らぬ少女が あらわれた!!  ▼


弁護人「!? あ、あなたは?」

少女「おいおい! アンタは『あたし』を求めてここまで来たんだろ!? 今さら何を言ってるんだよ!」

弁護人「えっ? それって……」


――


弁護人「ええっ!? あなたが『伝説のオーブ』ですって!?」

少女「ああ! あたしの本体は上の通路の奥にあるんだけどよ」

少女「たまに、こうやって人間の姿を取って、野球をするのが趣味なんだー!」

弁護人「なんと」


弁護人「しかし、人の言葉が分かるのであれば好都合ですわ。あなたが仰る通り、わたくしたちは、あなたを連れ出しに来たのです」

少女「ヤダ!」

弁護人「え?」

少女「ここから出たら、こいつら(石像たち)と試合できなくなるだろ! だからヤダー!!」

弁護人「……ええー……」

弁護人(困りましたわね……。仕方ない、それなら)

弁護人「それなら。対価として、魔王を討伐した暁には……あなたの野球チームに、新しいマネージャーを斡旋してさしあげますわ」

少女「何っ?」ガタッ

弁護人「盗賊、という名の男の子ですが。女のわたくしから見ても可愛いですし、きっとチアガールの格好が似合うでしょう」

少女「!!  チアガールとか……いいなそれ! 華がある!」

少女「その条件なら、あたしはアンタらの旅についてくぜ!!」



『オーブの精』が 仲間になった!  ▼


――――――――――――

――

【西の町・図書館】


勇者「うーん……」
僧侶「ふむふむ」  ペラ…


商人「あ、いたいた。勇者殿たちは勉強中ッスか?」ヒョコッ

勇者「うわっ!   ……なんだ、商人さんか。びっくりした」

僧侶「はい。勇者様は薬草について。私は、私が牢にいる間も発展していたであろう魔法と神学について」

商人「なーるほど! 自分は先程まで、資材の運用に携わっておりました!!」

商人「もちろんそれと同時進行で、この町でのコネも作っておいたッスよ! 商人たるもの、やはり人脈が大事ッスからね!」

勇者「商人さんすごいっ! 商人さんはきっと、世界一の大商人になれるよ!」

商人「ありがとうございます!! ところで勇者殿、薬草について面白い話はありましたか?」

勇者「それが、本の中には……薬草には副作用を持つものがあるとか、薬草を摂取し続けると中毒になるとか。予想外に、恐ろしいことがいっぱい書かれてて」

勇者「特に、『超回復』の薬草の話は怖かったなあ」


商人「? 超回復……?」

勇者「そう。魔界に生えている草だから、まず手に入らない代物らしいけどね」

勇者「その草の成分を抽出して作った薬を飲めば、身体の半分が吹き飛んでも傷口から再生しちゃうんだ」

勇者「でも反面、副作用や中毒性も強くて……」

商人「ひええ、恐ろしい! 必然的に生傷が絶えない旅とはいえ、そんな薬草は買い取りたくないッス!」

勇者「そうだね。この話はもう終わりにしよう」

僧侶「話は変わりますが、盗賊さんはまだ帰ってこないのですか? 情報収集のためと言って、酒場へ行ったきりですけど……」

商人「言われてみれば、確かに遅すぎるッスね」

勇者「じゃあボクらは一段落ついたところだし、こっちから探しにいこうよ!」

商人「ウッス!」


――

【西の町・酒場】

  カラン カラン

盗賊「よっ。ここが噂に聞いた、情報屋の溜まり場になってるという店か?」

マスター「おう。坊主は、その年で旅をしてるのかい? この店には情報収集のために来たってわけか」

盗賊「ああ。ここなら、世界各地にある伝説のオーブについて、何かしらの情報が得られると思ってな」

盗賊(残りのオーブ……『パープルオーブ』や『シルバーオーブ』に関しては、そこそこ詳細がわかってきちゃいるが。最後のひとつ、『イエローオーブ』についてはさっぱりだからな)

マスター「……オーブ、ねえ。俺には分からんが……今、商人のギルドがこの店にいるんだ。奴らは各地を旅してきたと聞くし、何か知ってるかもしれねえな」

盗賊「じゃ、そいつらを呼んでくれ。あと安めの酒をひとつ」 チャリン

マスター「ジュースな。酒は大人になってからにしろ」   盗賊「ちぇー」


旅商人たちが あらわれた! ▼


旅商人A「よお。あんたが、俺たちと話がしたいんだって?」

盗賊「ああ。あんたたちが持ってる情報を買いたい」


旅商人A「……」ジッ

旅商人B「……なあ。これなら――」ボソボソ

旅商人C「……ええ」コクリ


盗賊「な、何だよ。人の顔をじろじろ見て、目配せまでして」

旅商人A「あっ、いや、何でもねえよ。……だがな」

旅商人A「こちとら、別に金に困ってるわけじゃねえんだ。情報の代価は、別のもんにしてくれないか?」

盗賊「えっ?」

旅商人A「なーに、キツい仕事ってわけじゃねえ。是非ともあんたに着て欲しい服があるんだ」


――――


【西の町郊外・旅商人たちの馬車の中】


盗賊は バニー衣装を そうびした!   ▼


盗賊「」 ボーゼン

旅商人C「袖がなく裾が胸下までの上衣! 下衣は太ももが露出する短パン!」

旅商人B「お尻には丸い尻尾! 頭上には長い耳!」

旅商人A「完璧なバニーガールだ! いや、バニーボーイか!! やはり俺たちの目に狂いはなかった!」

盗賊「……いや、おかしいだろ! 間違ってるだろこれは!?」ダンッ

盗賊「いくら対価っつってもなあ! 何が楽しくて、男の俺がこんなカッコしなきゃならねーんだよ!!」

旅商人A「分かってねえな! 可愛い男子が着るからこそ価値があるんだ!!」

旅商人C「それに君、顔だけじゃなくて身体も綺麗だしねぇ。ほっそりして均整の取れた体つきだし、肌にはアザひとつない。うん、これは期待以上だったよ」

盗賊「わけわかんねーよ」


盗賊「ったく……まあいいや。これを着りゃあ情報をくれるって話だったしな」

盗賊「酒場で話をした時、あんたらは、伝説のオーブについて知ってることがあるっつったよな? それについて教えてくれ」

旅商人A「おう。イエローオーブについてだが。あれは、人から人へ世界中をめぐりめぐっているそうだ」

旅商人A「つい先日、さる豪商が買い取ったって噂もあるけどな。その豪商がどこの誰かは俺も知らねえ」

盗賊「……」

盗賊「えっ? 終わり?」

旅商人A「商人ギルドの中じゃあ末端の俺たちが、詳しい事情なんざ知ってるはずもねえだろ」

盗賊「ええっ?? そ、そんな」

盗賊(わざわざ町の外まで出向いて、こんな恥ずかしいカッコさせられて、それだけとか……)

盗賊は 少しだけ 泣きたくなった ▼


盗賊(……まあ……俺の今のパーティーにも、商人職の女がいる。あいつのギルドに頼れば、その豪商の居場所くらい分かるだろう)

盗賊「なんかやりきれねえが、参考にはなったよ。ありがとな」

盗賊「それじゃあ、俺はそろそろ町に戻るぞ」

旅商人C「え? もう帰ちゃうの?」

盗賊「ああ。そろそろ仲間と合流しなきゃいけないし……俺の服を返してくれ」

旅商人C「いやいや。帰さないよ?」  ガシッ

盗賊「!?」

旅商人B「あんたみたいな上玉、みすみす逃すわけにはいかないっすからね~」ニヤニヤ

盗賊「て、てめえら、何を……。    !」

盗賊(な……何だ!? 視界が、ぐらぐらして――) フラッ



   ドサッ



盗賊「――――――……」



  盗賊は  きをうしなった!!  ▼



旅商人C「……バニー衣装の布地に仕込んだ薬が、ようやく効いたみたいだね」クスッ

旅商人A「ああ。俺たちにまんまと騙されて……馬鹿なガキだなあ、こいつも」ニタニタ

旅商人B「ま、オレたちは嘘を付いたわけじゃないですけどね」

旅商人B「オレたちは旅の商人。これは事実っすよ」


旅商人B「商人は商人でも……奴隷商人、だけどな」ニヤリ


盗賊「――」

ここまで
安価が少ない上に捌き方も下手でごめんなさい


旅商人B「しっかし、見れば見るほど美人っすね~」

旅商人C「手を出すのはかまわないけど、くれぐれも痛めつけないでくれよ? 予め肌に傷やアザがないかを、露出の高い衣装を着せてまで確認したんだから」

旅商人A「よーし、てめえら! こいつの仲間が探しに来る前に、さっさと馬車を出して――」



    「……それはさせない」   ザッ


旅商人s「「「!?」」」


××××が  あらわれた!!  ▼


旅商人A「な、何だてめえは! どこから出てきやがった!!」

××××「……マスターから話を聞いて、尾行して正解だった」

××××「盗ちゃんに酷いことした人たちは……許さない!!」


××××は メラゾーマを となえた!!  ▼  ――


――――

――


【酒場の近く・マスターの家】


盗賊「ん……」 …モゾ

盗賊「……! こ、ここは!?」ガハッ


マスター「おっ。目が覚めたか」

××××「……おはよう」


盗賊「!!」

盗賊「あ、あんたは、酒場のマスター!」

盗賊「そして――」

××××「……盗ちゃん」

盗賊「お前……魔法使いか!?」

魔法使い「……うん。久しぶり」ニコッ


盗賊「どうしてお前がここに――いや、そんなことよりも!!」

盗賊「お前……無事に生きてたんだな! ……良かった……!」

魔法使い「……盗ちゃんこそ。あの王に連れてかれて……二度と、会えないと思ってたっ……」ギュー

盗賊「! い、いきなり抱きつくなよ。……ったく」ナデナデ

マスター「こらこら。久しぶりの再会でいちゃつくのはいいが、俺の存在も忘れないでくれよ」

マスター「それにしてもお前ら、本当に知り合いだったんだな」

盗賊「  ああ」


盗賊「こいつと俺は、元・勇者パーティーの仲間だったからな」


盗賊「もっとも俺は、新しい勇者パーティーの一員でもあるが」


マスター「元勇者パーティー……今の勇者が天恵で選ばれる前に国が選んだ、四人組の傭兵集団のことか」

マスター「国民には存在さえ知らされなかったが、此方から魔界を侵略するために戦わされたんだってな」

盗賊「!」

マスター「魔王が人間界を征服しに動き始めたのも、元々は、その報復が目的だったというが」

マスター「当の本人たちは……『横領』の罪を犯し、人知れず罰せられたとか」

盗賊「……さすがは情報通。よく知ってるな。つか、知りすぎだろ」

マスター「なに、事情はこの居候から聞いてんだよ」

魔法使い「……今は仕事を手伝いながら、ここに下宿させてもらってる。マスターは優しい人」

魔法使い「横領の罰として呪いをかけられ、王都を追放された私に……新しい居場所をくれた」

盗賊「ちょっと待て! 『呪い』って……何のことだ!?」


魔法使いにかけられた呪いの内容は? 安価下↓


魔法使い「一日に一度、発情する。それが私にかけられた呪い」

盗賊「……」

盗賊「へ?」

マスター「一日のうちのいつかは分からない。時間や場所を問わず、突発的に、性欲が異常に高まるらしいんだ。長くて一時間ほど」

魔法使い「……そう。身体が熱くなって、疼いて……他のことが出来なくなる」

盗賊「……そ……それはまた、随分とえげつない呪いだな……」タジタジ

魔法使い「うん……すごく辛い。普段は、我慢したり、自分で慰めたりしてきたのだけど……」

盗賊「!? じ、自分で……処理してたのか……?」カァァ

マスター「お前いま何を想像した?」

魔法使い「……盗ちゃんのえっち!」プイッ

マスター「しかしまあ、あの奴隷商人たちを相手してる時に、呪いが発動しなかったのは幸いだったよな」


盗賊「――! そうだった。俺は、魔法使いとマスターに助けられたんだった」

盗賊「礼を言うのが遅くなって悪かった。二人とも、助けてくれてありがとう」

マスター「気にするな。お前を言葉巧みに外へ連れ出した時点で、あいつら、妙にきな臭いと思ったんだ」

魔法使い「……それで、私が後をつけてみたら、案の定だった」

盗賊「……それは……なんと言うか、ホイホイ騙された自分が情けないな……」

マスター「まさか、奴隷商人がこの町にまで来るとはなあ。田舎じゃちらほら出るらしいけど。ったく、警吏は何をやってるんだか」

マスター「なあ、魔法使い。お前は最終的に、あの商人たちをどうしたんだ?」

魔法使い「……? 適当にとっちめた後は、そのまま放置したけど……」

マスター「あー……それじゃ、もうこの町から逃げちまったか」

マスター「出来れば捕まえて、『親玉』について聞き出したいところだったが」

魔法使い「親玉……?」


マスター「所詮あいつらは末端に過ぎない。あいつらの背後に、人身売買を司る大きな組織があるんだよ」

マスター「それを潰さなきゃ、あいつらはこれからも、坊主にしようとしたことを別の誰かにするだろう」

魔法使い「……そっか。失念していた。反省」

盗賊「今回の件……人身売買があったことについては、ウチの勇者や国王にも報告するよ。早いうちに対策を取る必要があるからな」

マスター「ああ。それがいい――」


――――――――――


勇者(弁護人さんが帰ってきて、盗賊くんとも再会できました)

勇者(だけど……ボクが驚いたのは)


勇者(二人がそれぞれ、女の子を連れてきたことです――)


弁護人「紹介いたしますわ。こちらが、オーブの精霊さんです」

少女「これからよろしくなー!」

盗賊「こいつは、以前俺と旅をしていた魔法使いだ」

魔法使い「」ペコッ

勇者「精霊さんはこれからよろしく! 魔法使いちゃんかぁ。盗賊くんの旧友に会えるなんて嬉しいよ!」

盗賊「実はな勇者。今日、俺が魔法使いを連れてきたのは……」

僧侶「呪い……に関してですか? 今の魔法使いさんにかけられている」

盗賊「……! 僧侶、お前にはわかるのか?」

僧侶「はい。破邪や解呪は教会の専門分野ですし、私は先程まで、それについても自習していたので……」

僧侶「魔法使いさん。よろしければ……手袋をとって、『呪いの印』を見せてくれませんか?」

魔法使い「……わかった」  …スルッ


魔法使いは 手袋を はずした ▼

魔法使いの 右の手の甲には
呪いの術式が 刻まれている……  ▼


僧侶「……」

盗賊「――どうだ? 僧侶の術で解呪できそうか?」

僧侶「……ごめんなさい」

僧侶「相当強い呪いみたいです。今の私の技量では、どうにも出来ません……」

盗賊「そうか……」

僧侶「……でも……呪いをなくすことはできませんが、呪いの効果を弱めることくらいならできそうです」

僧侶「……それに……この世界の何処かになら、呪いを完全に消し去る方法もあると思います」

魔法使い「……そう。ありがとう」

魔法使い「……それなら……」


魔法使い「私は……やっぱり、盗ちゃんたちの旅に同行したい」


商人「!!」

盗賊「な、何だって!?」


魔法使い「この呪いを解く方法があるのなら、私は、旅の中でそれを探したい」

魔法使い「それに、こう見えて、私も元は冒険者だった。戦うのは得意」

魔法使い「……何より……今度こそ、自分の意志で人助けがしたい。……盗ちゃんの役に立ちたい」

魔法使い「だから……」

魔法使い「勇者様。どうか、私を仲間にして下さい」 ペコリ

勇者「……。本当に、いいの?」

魔法使い「うん。呪いの件は不安だけど……迷惑はかけないよう頑張る」

勇者「……そう。それなら……」

勇者「君も、これからよろしくね。魔法使いちゃん」



魔法使いが 仲間になった! ▼



<翌日>


【西の町・門】


神官「ともかく……よくぞ無事に、ブルーオーブを手にいれた」

神官「お前が勇敢だったか? それはお前が一番知っているだろう」

神官「さあ、行くがよい」


魔法使い「……マスター。今まで世話になりました」

マスター「ああ、頑張ってこい。風邪はひくなよ?」ニヤ

魔法使い「……うん。わかった」ニコ


商人「よーし! それじゃ、そろそろ出発ッスね!」

マイコラス「お元気でー」


勇者は ブルーオーブを 手に持ち――
空高く かかげた!   ▼

ブルーオーブ編終了
次回はジパングです


――――――――――――――――――――

【フィールド】


盗賊「『マージマタンゴのキッシュパイ』に『ミミックのタンシチュー』」

盗賊「メインディッシュは『スカイドラゴンのステーキ』だ」 ドン


勇者「やったー! 盗賊くん特製のドラゴンステーキだ!!」

魔法使い「……盗ちゃんの料理は久しぶり」

少女「えっ? お前ら何で魔物食ってるの!?」

商人「自分はもう馴染みました」


盗賊「皆、食べながらでいいから聞いてくれ」

盗賊「改めて確認したいんだ。これから俺たちが向かう場所についてだが……」

弁護人「次に行くのは、極東の島国」

弁護人「魔王軍に占領され、現在もその支配下にあるという話でしたわね」

盗賊「ああ。いま島国を統治している『オロチ』という魔物が、オーブの一つを持っているそうだ」


勇者「ふぉへはら、ふぁいひょーふ」モグモグ

盗賊「食いながら話すな。ほら、よく噛んで」

勇者「ん」ムグムグ

勇者「 」  ゴクン

盗賊「よーし。食えたな」

僧侶(お姉さんと幼い弟みたい……)

盗賊「で、どうしたんだ」

勇者「うん。これから、魔物の支配下にある国に潜入することについてだけど」

勇者「ボクだってちゃんと分かってるよ? 今の島国は、敵の本拠地。勇者パーティーのボクらが入国しようものなら、あっという間に囲まれて捕まっちゃう」

勇者「だけど、策は考えてある」

盗賊「……ほう」

盗賊(勇者……いつの間に、そんな考え方が出来るようになったんだな)

盗賊(今までアホな奴だと思ってたが、成長したんだなあ……)

僧侶(あ。盗賊さんが、弟の成長を喜ぶお姉さんみたいな目で勇者様を見てる)


勇者「要は、入国する時に勇者パーティーだってバレなきゃいいんだよ」


勇者「だから、ボクたちは>>38の変装をするべきだ」


どんな格好で入国する? 安価下↓

http://ssks.jp/url/?id=294


>>38(エステの店員募集の広告)


勇者以外「「…………」」

盗賊「……おい。なんだそれは」

勇者「エステのお店の、バイト募集のチラシだよ!」

勇者「この店員希望として入国すれば、怪しまれずに済むはずだよ!!」


盗賊(やっぱこいつアホだ)

商人(何故そんな発想に……?)

僧侶(普通のエステのお店……なのかな? でも、この広告の内容……)

弁護人(どう見てもお水な店ですわね……。勇者様は気付いてないようだけど)


勇者「ね、これで安心でしょ?」

魔法使い「……え? い、いえ……これは、さすがにちょっと」

少女「却下だ却下!!」

勇者「!?」ガーン


――――――――――――――――――――


【島国・入口付近・物陰】


盗賊「――というわけで」

盗賊「結局、忍者の服装で密入国することになったんだが……」

盗賊「なったんだが……。……」

勇者「? どうしたの、盗賊くん。顔色が悪いよ?」

盗賊「……てめえのせいだよ!」

盗賊「てめえは毎度毎度、何が楽しくて、俺にヘンな格好をさせるんだよ!!」

勇者「ええっ!? 今回は普通の忍者服じゃない!」

盗賊「嘘つけ!!」


盗賊「普通、忍者の格好が……こんな、無駄に露出が高くて扇情的な訳ねえだろうがぁぁ!!」


勇者「ええっ!? 忍者服は、萌えとエロスの塊じゃないの?」

商人「二人共お静かに! 隠れてるのがバレるッス」ヒソヒソ


弁護人「此処から国に入った後は、個別行動で情報収集をいたしましょう。くれぐれも魔物の兵士に見つからぬよう、お気を付けて」

魔法使い「らじゃ」

少女「おっし、任せろ!」

僧侶(……今は魔物に支配されている国と聞いたけど……人間の皆さんは、酷い目に遭ってるのかな……)



――

魔人の兵士「――これはこれは! 島国にようこそおいで下されました」

旅人「貧民だろうが難民だろうが受け入れてくれる国と聞いて来ました……。これから、この国に移り住みたいのですが……」

魔人の兵士「ああ、移民の方ですね。それならば、手続きはこちらになります」

魔人の兵士「魔物だろうが人間だろうが、我が国の民は、分け隔てなくあなたを歓迎しますよ」ニコッ

子供A「わーっ! ガイジンだあ!」
子供B「ガイジンさん、この国にようこそ! 楽しんでってね!!」

――


宣教師「私、このクニにカミの教え広めに来ました」

宣教師「でも! オー! ここでは女王が神様ね!」

島民A「そりゃあオロチ様は魔物だけど、人間の俺たちにも優しいからな。本当によく出来たお方だよ!」

島民B「我らがあるのも女王様のおかげじゃ」

――

島民C「ねえ聞いた? 今度、新しいスライムパフェの店ができるんだってー!」

魔物娘「ホント? じゃあ今度一緒に行こうよ!」

――



勇者「……」

勇者(島国を支配したオロチ……島の皆からは、女王様って呼ばれてるけど……は、大陸では、恐ろしい魔物だと聞いていた)

勇者(何でも、人間の女の子をイケニエにして食べちゃうとか)

勇者(……でも……)

勇者(この国の様子を見る限り、とてもそうとは思えない……)


勇者(活気づいた町。共存し、互いに笑いあう人間と魔物)

勇者(魔物も含まれているのが想定外とはいえ、ボクたちが夢見る、平和な世界そのもの……)

勇者「……」

勇者(ボクは、勇者。魔物を退治して、伝説のオーブを集めて、魔王を倒すのがボクの役割だ)

勇者(そのためには、オロチを倒して、オロチが持っているオーブを手に入れなきゃいけない)

勇者(王様からも、オロチを殺して、オーブを奪うよう命令された)

勇者(女王を……国の皆から慕われている女王を、殺して……)

勇者「…………」


勇者「だけど、それは、本当に正しいことなのかな」  …ボソ


――


――――――――――――――――


<夜>

【オロチの屋敷・天井裏】


盗賊「……っ、と」  タッ

盗賊(ふーっ、何とか忍び込めたぜ)

盗賊(この先に、オーブを持った女王――魔物のオロチがいる)

盗賊(あわよくば、このままオーブを盗み出せればいいんだが……まあ、それはさすがに無理か)

盗賊(だが、ここで奴らの会話を盗み聞きして、オロチやオーブの情報を集めるくらいなら――)  ゴソ ゴソゴソ



【オロチの部屋・天井裏】


   女王「――」
   従者「――」


盗賊(……あいつがオロチか? 今は人間の姿に化けてんのか)

盗賊(何やら真剣な表情で、従者と話し込んでるな)


盗賊(ん?)ピタッ

盗賊(ああっ)


 商人・僧侶「「――」」  ゴソゴソ


盗賊「――商人、僧侶!」ヒソッ

商人「!」

僧侶「と、盗賊さん! 盗賊さんもここまで来れたんですか?」ヒソヒソ

盗賊「そういうお前らこそ……『盗賊』でもないのに、よく、誰にも見つからず忍び込めたな」ヒソヒソ

僧侶「私には『グリーンオーブ』の加護がありますから……。他のオーブに接近するのには有利なんです」ヒソヒソ

商人「それより、盗賊殿。先程から、女王――オロチの会話を聞く限り」ヒソヒソ

商人「この国では今、何やらトラブルが起きているようッスよ」ヒソヒソ

盗賊「何だって?」



オロチ(達)が抱えているトラブルとは? 安価下↓


盗賊「――稲の病気が大発生?」

僧侶「はい。主に、農村部で被害が広がっているそうです……」

少女「農業国ならではのトラブルかぁ」



   女王「ううむ。まだ蓄えがある故、すぐさま民が飢えることはないが……困った話じゃ」

   従者「しかしまた、何故このような事態になったのでしょう。薬の開発や品種改良を行っても、まるで効果がないなんて……」

   従者「一部の民には、女王様が人間を苦しめる為に土地に呪いをかけたのだ、とぬかす不届き者まで……なんと愚かな」

   女王「言わせておけ。今は人の姿を取っているとはいえ、わらわは魔物。わらわを快く思わぬ人間がいても仕方あるまいて」

   女王「それでも、せめて誠意を見せる為にも、早い内にどうにかせねばならぬのう――」

>>49ミス

少女「農業国ならではのトラブルかぁ」

商人「農業国ならではのトラブルッスね」


商人「……」

僧侶「……何というか、すごくいい人みたいですね」

盗賊「ああ。……しかし、どうする?」

盗賊「今から奇襲を仕掛けて、オーブを奪うって手もあるぞ。上手くいけば、オロチだって殺せる」

僧侶「……! で、でも」

僧侶「それは、本当に正しい手段なんでしょうか?」

商人「あ、あの! ここは一旦引いて、他の仲間たちとも話し合った方が良くないッスか?」

僧侶「ええ。そうした方が――」


   女王「む?」

   女王「何やら、天井の辺りから物音が……?」チラッ


盗/僧/商「!!」


秒数(一の位)安価

偶数→気付かれる
奇数→気付かれない
一の位が0→呪いで発情中の魔法使いちゃんが乱入

あと、これから盗賊たちにやらせたいことがあればご自由にどうぞ。出来る限り採用したいと思います
安価下↓

王様と女王との話し合いの場を設ける


従者「物音……?」

女王「ああ。今、かすかに……ネズミとは少し違うような……」

従者「念のため天井裏を調べさせましょうか」


   盗賊(……っ! まずいな、このままじゃ――)



   バタン!!

衛兵「女王様!!」


従者「!」

女王「衛兵か。何事じゃ」

衛兵「は、はい。実は先程、敷地内で、間者とおぼしき者を捕らえまして……」

女王「何?」

   盗賊「!?」


衛兵「よく分かりませぬが、その娘、譫言のように『おーぶ』がどうとか言っておりまして……何やら様子がおかしいんです」

女王「オーブじゃと?」

従者(バカな。伝説のオーブについて知っている者は、国内でも国外でも限られているはず……)

女王「……衛兵、今すぐその間者を連れて参れ。わらわの目で、その者の本質を見極めよう」

衛兵「!? か、畏まりました!」



魔法使い「……くっ……どうして、こんな時に呪いが……!」ハアハア

衛兵「こらっ、早く来い!」


魔法使いが あらわれた!  ▼


女王「!!」ガタッ

従者「こいつが……間者だって? まだ子供ではないか。しかし……」

魔法使い「……ん……ふ、ぅ……」ブルブル

衛兵「……? お、おい。しっかり歩かんか」グイッ

魔法使い「あっ!」 ビクッ

魔法使い「や……今は、さ、触らないでぇっ……!」ガクガク

衛兵(何だこいつは……息も荒いし、熱っぽいし……その……色っぽい……?)

従者(まさか、こやつ……欲情しているのか!? こんなところで!?)

魔法使い(あ、服が、肌に擦れてっ……ちくび、がぁっ……!)ビクビク

女王「…………か」

衛兵「えっと、これどうすりゃいいんすか? 冷たい水を浴びせるとか? いや、でも、それはちょっと可哀想かも……??」

従者「貴様ァ!! 女王様の御前で発情するなど、なんと無礼な――!」

女王「か、か……」




女王「……かわいい……!」



従者「えっ」

衛兵「えっ」

   盗賊「えっ」

魔法使い「あ、あっ……も、イっ、ちゃぁぁ」 ビクンビクンッ


女王「お前は忍者とか申すガイジンか? わらわはガイジンが大好きなのじゃ。特にお前のようなちっちゃくて可愛くてエロいおなごとか最高じゃよハアハアハア」

従者「……じょ、女王様……?」

ガバッ

女王「うひょおおこのプニプニほっぺにツルペタお腹! かわゆいのうかわゆいのう! ハアハア……ちょいと上半身の服を脱いで、乳首の色を確認させてハアハア」ギュー

魔法使い「えっ? や、ちょっ、やめっ――」ジワッ

女王「……ん?」

女王「ああっ!」

女王「よく見れば、下衣が湿って……お漏らしか? お漏らしなのか!? い、イケナイ子じゃのう! ああぁもう天使!!」

女王「あいわかった、上半身より先に下半身じゃ! わらわが見てやろうぞ!」ガバアッ

女王「!」

女王「なんと」

女王「生えてな 」

盗賊「てめえぇぇいい加減にしろ! この変態オロチがあああぁぁぁぁぁ!!」   バアァァン!!

魔法使い「えっ!? と、盗ちゃん……!?」

ここまで
全然エロくなくてごめんなさい
その代わり(?)に、出来る限り女王様を変態にさせてみました

>>53ありがとうございます。女王と国王の会談を展開に組み入れたいと思います


【牢】


商人「アイタタ……」

僧侶「け、結局、捕まってしまいましたね……」

魔法使い「……ごめんなさい。私のせいで」

盗賊「悪いのは魔法使いじゃない。商人と僧侶を巻き込んだのは、俺だ。……呪いの方は落ち着いたか?」

魔法使い「うん。もう、大丈夫」

商人「し、しかし、これからどうするんスか?」

商人「アイテムも没収されてしまいましたし……。自分たちが勇者パーティーの一員だってことがバレたら、取り返しの付かないことになるんじゃ……!?」

盗賊「……俺たちは捕まっちまった。だが、勇者本人は無事だ」

盗賊「あいつは、仮にもパーティーの長だぞ? 簡単には捕まらないさ。あいつが動ける以上、まだ、どうにかなる余地だってある」

盗賊「俺はあいつを信じて――」



   勇者「あっ、この声は盗賊くんだね!? いま隣の牢にいるの?」


   少女「おっ? 盗賊たちも捕まっちまったか。災難だったなー」

   弁護人「これで全員が捕虜となりましたのね」

魔法使い「……」

盗賊「……。自分たちのことを棚に上げてるのは承知で訊くが……なぜ捕まった。勇者と少女がいるんだから、天恵とオーブの加護は十全だったはずだが?」

   勇者「ええっと、そのう……な、中庭までは難なく忍び込めたんだよ? ただ、そこで油断しちゃったというか、あの、ついつい雑談しちゃたというか」

   少女「『盗賊にどんなチアガールの衣装を着せたいか』の話題で盛り上がっちゃって……その声で、衛兵にバレちゃったんだ」

盗賊「…………」

僧侶「あ、あの、勇者様。盗賊が怒りの表情を通り越して無表情になってるので、これ以上は何も言わない方がいいと思いますよ?」

商人(盗賊殿の『信じてる』とは、一体何だったのだろう……)


女王「先程からこっそり聞いてみれば……敵の手の内にあるというのに、ずいぶんと呑気な連中じゃのう」

盗賊「!」



女王が あらわれた! ▼

女王「さて……ニンジャたちよ、気分はどうじゃ?」

盗賊「……気分はもともと悪かったが、てめえの面を拝んだら最悪になったぜ。今日も従者を引き連れて、景気の良いこった」

従者「貴様ァ! いい加減口を慎しまんか、この痴れ物が!!」

女王「まあまあ良いではないか。そう強がっていられるのも今のうちだけじゃ」

女王「そなたらの持ち物は調べさせてもらったぞ? 国王の刻印付きの証書に、伝説のオーブ……」

女王「どうやら、そなたらは勇者一行と見て間違いないようじゃな」

勇者「……!」


盗賊「……だったら、どうなんだ。てめえら魔族にとって勇者は宿敵だろう、殺したいならさっさと殺せ」

女王「ほほ……それは誘導のつもりか? ここで殺せば、そなたらは祖国の教会で甦り、わらわから逃れることも出来る。わらわはその手にはのらぬよ」

盗賊「……チッ」

女王「そう苦い顔をするでない。わらわは、そなたらに取引をしに来たのじゃ」

商人「? 取引……?」

従者「……貴様らに依頼したいことが2つある。それを成し遂げることが出来れば、解放してやってもいいと女王様がおっしゃったのだ。……場合によっては、ご自身が所有するオーブを差し出しても良いとまで」

勇者「ええっ!? そ、そんな、どういうこと?」


女王「ひとつめは、わらわと、そなたらの王との会談の場を設けることじゃ。勇者とその仲間ともなれば、国王に進言することとて出来なくはないじゃろう?」

女王「そして、ふたつめは……いま農村部で流行しておる稲の病、その原因をつきつめることじゃ」

女王「それぞれ、一人か二人ずつの人員を要請しよう。残りは人質として、この牢に収容しておく」

盗賊「なんだと……!?」

女王「答えはすぐさま出さずとも構わぬよ。一晩じっくり考えると良い」

女王「しかし……くれぐれも、自らの立場をふまえて答えるように。良い返事を期待しておるぞ?」クスクス

短いけどここまで。更新が遅くなってすいませんでした


勇者一行の中で、誰が女王からのクエストを行うか安価します

安価下 → 国王に会談を要請しに行く
安価2つ下 → 稲の病気の原因を探る

一人か二人でお願いします

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