妹「兄上!夕飯ができたでござる!」(8)

妹「あにうえーさめるでござるよー」

兄「......」

妹「じゃあ先行くでござるよ!」フリフリ

兄「......」


兄「......」

妹「美味しいでござるか?」

兄「......」

妹「そうか、それはよかった」

兄「......」

妹「一緒にお風呂はいるでござるよ」

兄「......」

妹「いやでござるか?」

兄「......」

妹「いやはやかたじけない。では一緒にはいるでござるよ」

兄「......」


妹「お背中お流しするでござるー」

兄「......」

妹「湯かげんどうでござるか~」

兄「......」

妹「少し熱い....でござるか?」

兄「......」

妹「一緒に寝るでござるよ」

兄「......」

妹「むぅ......」

兄「......」

変な夢を視た

特別変な夢だった

私はおもむろに寝所から出て、遮光幕を上げた。

視線の先には、夥しい数の人がいた。

それらは呻き、奇声をあげ我が家に突進していた。

シェルターによって群衆が我が家に来ることを拒んでいる。シェルターの上部には沢山の穴が空いており、そこから銃口が覗く。

毎秒数千もの発砲音が響き、群衆を一掃していく。

しかし、群衆の進撃は未だ止むことはない。

銃身は次第に発熱していった。

銃声は徐々に止み、聞こえるのは群衆の声のみとなった。

群衆が一斉に我が家のバリケードを破壊しようとする。

非常に硬いバリケードも群衆の力によって見るも無惨な姿になり、開いた穴から一人、また一人と我が家に這い入ろうとする。

私は事の重大さに気付き、ようやくアサルトライフルのスリングを肩に掛けた。

窓を少し開け、そこから銃身を突き出し群衆を狙い撃ちしていく。

しかし弾が直ぐにきれた。

手榴弾をおもむろに持つ。

ピンを抜き投げつける。

持っている物は手榴弾3つだけであった。

残り2つ、1つと手榴弾も減った。




手持ちの武器はアサルトライフルだけだ。

しかも弾がもうない。

鈍器として使用するにも効果はあまりないだろう。

なぜなら、この群衆は人間でないのだから。

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