男「兎みたいな彼女がほしい」(13)

女「ぴょんぴょん」ピョン

男「……どうした」

女「リクエストにお答えしてみた」

男「お、おう……」

女「…………」

男「…………」

女「ぴょんぴょん」ピョン

男「それは分かった」

女「私なら兎になれる」ピョン

男「何でそう思う?」

女「バニーガールが似合う」

男「着たことあるのか?」

女「もう確認済み」グッ

男「マジか……!」

女「胸があるから、セクシーバニー」ムニュ

男「寄せるな寄せるな!」

女「だから………してほしい」キュッ

男「えっ?」

女「彼女にしてほしい」

男「……………」

女「私が男の兎になる」

男(告白されたー?!!)

男「いや、ちょっと待て…女とはそんな接点なかったよな」

女「3年生で初めて同じクラスになった」

男「だよな、何で俺のこと好きになったんだ?」

女「入学式の日に一目惚れした」

男「入学式の時に?」

女「男は忘れたかもしれない」

女「でも、私は覚えてる」

男(全然、覚えてない)

女「男に飼ってほしい」

男「どういう意味?!」

女「私は兎だから飼ってくれる主人が必要」

男「恋人じゃないの?」

女「まずは、主従から」

男「そこから恋人は厳しいと思う」

男「とりあえず、もう帰るか」

女「………………」

男「ほら、一緒に帰ろうぜ」

女「いいの?」

男「兎は寂しいと死ぬらしいからな」

女「飼ってくれるの?」

男「それは、保留で……」

───
──

女「男はどうして兎みたいな彼女がほしいの?」

男「兎が好きだからな」

女「…………それだけ?」

男「そうだよ、そういう簡単な理由」

女「私は兎みたい?」

男「まだ分からんなー」

女「一緒にいれば分かる」

男「そうかもな」

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