伊織「ウソ…まさか飛行機の中で…」 (18)
-飛行機内-
CA「この度は、961エアラインをご利用いただき、真にありがとうございます。」
CA「この飛行機は、◯◯発、●●行きの、***便共同運行で…」
伊織「ふぅ。ようやくロケ終わったわね…」
伊織「まったく、なんなのよあの番組。いっつもいっつも変な虫ばっかり食べさせて…」
伊織「でも、同系統の番組でライバル格のアイドルもいることだし、負けるわけにはいかないわね…これも仕事よ。仕事。」
伊織「機内サービスにオレンジジュースあるかしら…」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1452274094
伊織「あったわ。よかった…これよ、これ。これで1日を締めくくるのよ。」
伊織「(ゴキュゴキュゴキュ…)」
伊織「っぷはっ!美味しいわね。やっぱり果汁100%に限るわよ。」
伊織「…」
伊織「足りないわね。もう一本頼もうかしら。」
-2時間後-
伊織「…さ、さすがに飲み過ぎたわ。」
伊織「催したくなっちゃったじゃないの…」
伊織「ト、トイレに…」
CA「本日は、961エアラインをご利用いただき、真にありがとうございます。当機はまもなく着陸態勢に入ります。シートベルト着用のサインが出ましたので、着用をお願いします。」
伊織「…あっ」
伊織「ま、まずいわ…タイミングが悪かったわね…」
伊織「着陸態勢から何分くらいで到着するかしら」
伊織「結構長いのよね…どうしましょう…」
伊織「とりあえず我慢よ…我慢」
-20分後-
伊織「なんで尿意を意識するとこんなにも苦しいのよ…」
伊織「や、やったわ。空港が見えてきた」
伊織「着陸までもうすぐ…」
-着陸-
ズシィン
伊織「いっ…こ、この着陸時の振動は反則よ…」
伊織「ちゃ、着陸したなら早く降ろしなさいよ…」
ノロノロ…
伊織「…トロいわね。空の上ではあんなに速いくせに…早く動きなさいよ」
伊織「…」
伊織「ヤバイわ。さっきまでは結構我慢出来てたのに、トイレへの距離が近くなると、余計に尿意を感じてしまうのはなんでかしら…」
伊織「…小学校の頃を思い出すわ。学校を出るまでは余裕で我慢できてたのに、いざ家が見えた途端から尿意が倍増するのよね…」
CA「シートベルトの着用サインが消えましたが、扉が開くまではそのままでお待ち下さい。この度は、961エアラインをご利用いただき――」
伊織「そういうのはもういいのよ!早く開けなさいよ!」
伊織「も、もう限界だわ…できるだけお腹を引っ込ませるのよ…」
伊織「んぎぎ…」
CA「扉が開きました。ゆっくりと前にお進みください。」
伊織「や、やったわ!これでやっと…!」
伊織「!?!?」
ゾロゾロ…
伊織「なっ…なによこの通路は…」
伊織「狭すぎるわ…1列にしか並べないじゃないの…」
伊織「…搭乗する時はまったく気にしてなかったけど」
伊織「まさかこんなに通路が狭かったとはね…」
伊織「…はやく搭乗したいが為に後ろ側の席を取った私も許せないわ…」
伊織「そ、それにしても」
ゾロゾロ…
ノロノロ…
モタモタ…
伊織「遅すぎるわ…まったく進んでないじゃない…あっ」
伊織「最終波が来たわ」
伊織「さて。落ち着くのよ伊織。もう中学生じゃないの。中学生なのよ。」
伊織「漏らすなんてことは無いわよ。大丈夫。だって私はもう中学生だから。絶対に有り得ないわ。そうよ。ええ。」
伊織「オレンジジュース飲み過ぎたわね。反省しなきゃ。わ私ってばいつもの癖でオレンジジュー図ガブガブ飲んじゃって、こういう場所でどうなるか考えてなかったのね。しかたないわうよ。だってオレンジジュースは果汁100%で、
あっ。今歩いたら確実に。あっ。他のこと考えればいいのよ!そうよ」
伊織「そういえばこの間亜美達がイカのキャラが出るゲームやってたわね。なんだっけ?…えっと…ス…ス…あっ。ダメだわ。思い出したと同時に出ちゃうわ。そ、そういえば真、最近女の子らしくなってきたじゃない?雪歩は結構ショック受けてたみたい
だけど……真…空手…蹴り…男の人…痴漢…撃退…き、金的?あ。もっと他のこと考えなきゃ。…貴音が昨日食べてたラーメン美味しそうだったなぁ…えっと…スープが…。えっと…ひ、響は海水で…いや、春香が最近推してくるあのトロピカルジューs
えっと…あああ…」
伊織「プロデューサー、今日も事務所で残尿かn――」
――
CA「本日もご利用下さいまして、真にありがとうございました。」
-荷物受け取り場より-
伊織「本当にどうなるかと思ったわ。」
伊織「なんとかなるものね。」
伊織「…」
伊織「オレンジジュース、少し控えようかしら。」
ツー…
おわり
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません