北原伊織「綾乃ちゃん、アニメお疲れ様!!」羽咲綾乃「お疲れ様~」(50)

伊織「いやーウチは裸になってばっかりだったのに対してそっちは白熱した展開ばっかり!!」

伊織「やっぱ『はねバド!』には敵わないな~」

綾乃「……」

綾乃「えっと……誰?」

伊織「!!!?」

伊織「え!!? 知らない!!!? 北原伊織!!! 『ぐらんぶる』の!!!」

伊織「同じgoodアフタヌーンを支えてる仲でしょ!!? 四年ぐらい前から雑誌で一緒だよね!!?」

綾乃「う~ん……」

綾乃「……」

綾乃「分かんないや」

伊織「」

伊織「そ、そうか。 『ぐらんぶる』はまだそんなに知名度が高くない……という事か」

伊織「……まぁいいや、とりあえずアニメ終わってひと段落ついたし……」

伊織「乾杯といきますか!!」

綾乃「うん!!」

伊織・綾乃「「乾ぱーーい!!」」カーン!!

伊織「いやー仕事が終わった後のビールは格別だなー!! 美味い美味い!!」グビグビ

伊織「こっちは分からないけどそっちは二期はほぼ確実だろうなー。 あんなに面白かったし」グビグビ

綾乃「ビールだ~……北原さんって大人の人だったんだね」

伊織「!!!」ブー!!

綾乃「わぁ!!? どうしたのいきなり吐いて!!?」

伊織(しまった……俺とした事が普通にビールを飲んでいた)

伊織(俺が未成年ってバレたら通報されてしまう!!)

伊織(……ん? いや待て、何言ってるんだ俺は……)

伊織(そもそも俺は……)












伊織(アニメで20歳になったじゃないか!!)ドン!!

伊織(そう、アニメの改変により俺は年齢が変わった……)

伊織(20歳になる事でガキ臭さがなくなりかっこよく見えるようになった)

伊織(そして……ビールが合法的に飲める!!)ゴクゴクゴクゴク

伊織(いやー、改変には感謝しないとなー!!)

綾乃「ジュース美味しいね~……」ゴクゴク

伊織「……!!」

伊織「改変といえば……綾乃ちゃん」

綾乃「?」

伊織「そっちも色々改変があったね」

伊織「部員がやめた原因がなぎさちゃんだったり、綾乃ちゃんがコニーちゃんに負けたり、のり子ちゃんが部員にならなかったり……」

綾乃「うーん……」

綾乃「……改変あったっけ?」

伊織「覚えてない!!?」

伊織「いや、ちょ……自分の漫画の話でしょ!!? 覚えてないの!!?」

綾乃「うーん、よく覚えてないや……」

伊織「……!!」

伊織(よく聞いてみれば……綾乃ちゃんの声が全く小さくない!!)

伊織(そうだ、これも改変された箇所だったな……)

伊織(……!! 待てよ、綾乃ちゃんはつまり今は……)

伊織(原作とアニメが微妙に違うという事を覚えてないという風に改変させられている可能性がある……?)

伊織(成る程……所謂ご都合主義というわけか……)

伊織(つまりこれは……)








伊織「綾乃ちゃんが俺に惚れているという改変もされてるというご都合主義もある訳か!!」

耕平「どうやったらそんな発想に行き着くんだ」

伊織「耕平!!? いたのか!!?」

耕平「今来た」

耕平「それより北原……今のは聞き捨てならないぞ」

耕平「正しくは……」

耕平「『北小町の女バド部員全員が俺に惚れているという設定に改変されている』だ!!」

伊織「どうやったらそんな発想に行き着くんだ」

綾乃「何の話してるの~?」

伊織「!! な、なんでもないよ綾乃ちゃん!!」

耕平「こんな変態の言う事は気にしない方がいいぞ」

伊織「自虐か」

耕平「貴様の事だ!!」

伊織「つーかお前……折角綾乃ちゃんと二人きりで話してた所を邪魔しやがって……」

耕平「しょうがないだろう。 だって今日は……」








耕平「『はねバド!×ぐらんぶる』親睦会なんだからな」

伊織「そういや……俺達三人しかきてないな」キョロキョロ

伊織「綾乃ちゃん、なぎさちゃん達は?」

綾乃「う~ん……そろそろ来るはずなんだけど」

ガチャ

なぎさ「羽咲!!」

理子「綾乃ちゃん!!」

綾乃「なぎさちゃん!! 理子ちゃん!!」

耕平「噂をすれば……」

なぎさ「た、大変だ……」

綾乃「……?」

伊織「何かあったの?」




なぎさ「コーチが拐われた!!」

綾乃「ええ!?」

伊織「あの立花コーチが!!?」

耕平「太郎丸美也子先生を拐うなら可愛いから分かるが立花コーチを拐う理由が分からんな……」

伊織「急いで探そう!! 拐った奴らの特徴は!!?」

理子「ごめんなさい、それが後ろ姿しか見てなくて……」

伊織「少しの情報だけでもいい!! 教えてくれ!!」

理子「手がかりにならないと思いますけど……」















理子「裸の男の人二人組って事しか分からなくて……」

伊織「あ、特定できた」

理子「え!? 分かるんですか!!?」

伊織「ごめん理子ちゃん、それうちの先輩達だ」

耕平「まさか先輩達が『はねバド!』勢をpabに勧誘しようとしてるとはな……」

伊織「そんな事より早く先輩達を……」

ガチャ

時田「来たぞ伊織ー!!」

寿「飲んでるかー!!?」

立花「羽咲いいいいいい!!!///」

理子「コーチ!!」

伊織「しまった!! 遅かった!!!」

なぎさ「ちょ……めっちゃ顔真っ赤じゃん!!」

立花「何言ってんだ荒垣ぃ!!/// 俺の顔の色はいつもこんなんだぞぉ!!///」

なぎさ「……あんたら、コーチを酔わせて何が狙いだ!!」

モミッ

なぎさ「ひぁっ!!?///」

梓「これが狙い♪」

伊織「梓さん!!」

綾乃「ふおお……!! でかい……!!」

梓「折角のコラボなんだからさ、企画をやろうと思ってね」

梓「あの人頭固そうだから酔わせて承諾させちゃった」

耕平「企画とは……」

梓「『はねバド!』らしいかつ『ぐらんぶる』らしいゲームだよ!」

理子「えっと……もしかして海の中でバドミントンとか……」

なぎさ「そんなのできる訳ないじゃん!!」

伊織「心配いらないよ、できるように改変すればいいんだから」

耕平「魔法の言葉だな、改変」

梓「私海の中でバドミントンなんて一言も言ってないけど」

なぎさ「? じゃあ何をやるんだよ?」

梓「これからやるのは……」














梓「バドミントン野球拳でーーーーす!!!」

なぎさ「はあああああああああああ!!?」

伊織「知ってた」

耕平「予定調和だな」

綾乃「や、野球拳……?」オロオロ

綾乃「野球拳って何……?」

理子「野球拳っていうのはね、ジャンケンに負ける度に着ている物を脱いで……脱げる物がなくなった方が負けってゲームなの」

綾乃「ええと……その野球拳とバドミントンが合体するって事?」

梓「その通り!! 点を取られる度に脱ぐの!! 面白いでしょ!!」

理子「全然面白くありませんよ!!」

耕平「梓さんがさっき言っていた『これが狙い』とは……」

伊織「なぎさちゃんの裸を見るのが狙いという事か……」

なぎさ「ふざけんな!!/// 誰がそんな遊びなんかやるか!!///」

なぎさ「第一、うちのコーチがそんな事認めるわけが……」

梓「だから酔わせたんだって♪」

立花「さっさとやれえええ!! ぶちかましたれやあああああああ!!!///」

なぎさ「……あのバカ」

梓「ほらほらなぎさちゃん!! コートに立って!! 向こうやる気満々だからさ!!」











耕平「……テニス以来のダブルスだな、北原」ゴゴゴゴ

伊織「……俺達に許されるのは勝利のみ」ゴゴゴゴ










なぎさ「ダブルス!!?」

梓「うん!! だからそっちももう一人!! 綾乃ちゃんがいいかな?」

綾乃「私? 分かったー」

なぎさ「は、羽咲……いいのかよ!!? 点取られたら脱ぐんだぞアタシら!!」

綾乃「……」

綾乃「取られなければいいんじゃないの?」

なぎさ「!!!」

綾乃「……違うの?」

なぎさ「……」

なぎさ「そうだ……そうだよな」

なぎさ「……よし、やろうぜ羽咲!!」

綾乃「うん」

立花「いや待て!!/// 誰も荒垣がやるとは言ってねえぞ!!///」

なぎさ「え!?」

立花「お前羽咲との戦いで脚壊してんだろ!!/// 動くんじゃねえ!!」

なぎさ「……なんだよ、酔っててもそれは覚えてるんだ」

立花「お前は俺の大事な部員なんだぞぉ!! こんなくだらない事で悪化させんじゃねえ!!///」

耕平「くだらないって言われたぞ」

伊織「否定はしない」

立花「つう訳で泉と羽咲!! 頼んだ!!///」

理子「えっ!!? 私!!!?」

綾乃「理子ちゃん早くやろーよー」

理子「で、でも……脱ぐなんて……」

??「いいえ!! 羽咲さんと組むのは私ですわ!!」

耕平「誰だ!!?」

??「愛しの健太郎様をこんな酷い目に合わせるなんて……絶対に許しませんわ!」















??→薫子「そんな酷い事をする輩は私がこの手で叩きのめすのみ!!」

綾乃「あ! 薫子ちゃんだー」

薫子「私と羽咲さんでいいですよね!? 『ぐらんぶる』の皆様!!」

梓「まぁ私的には女子が脱いでくれれば誰でもオッケー!!」

なぎさ「最低だ……」

理子「綾乃ちゃんと薫子ちゃん……夢のタッグマッチだね!!」

薫子「健太郎様ーーー!!/// 見ててくださいねーーーー!!///」

立花「ぶっとばせええええええ!!!///」

耕平「……しかし北原、対策はあるのか?」

伊織「……ある、とっておきの魔法が」

耕平「……!! まさか……」

薫子「……さぁ、行きますわよ羽咲さん!!」

綾乃「いーよー。 あ、サーブそっちからでいいよ」

伊織「……ああ」

スッ

薫子(所詮は素人……圧倒的実力を見せてあげますわ!!)

パコーン!!!








『0-1』

薫子「……」

薫子「……は?」

伊織「まずは一点」

時田「伊織がサーブで先制点を取ったぞ!!」

寿「やるなーあいつ!!」

薫子「そ、そんな!! 貴方達はバドミントン経験者じゃないはずじゃあ……」

伊織「……それはさっきまでの話」

薫子「……『さっきまで』?」

伊織「俺達はたった今……」













伊織「幼い時からバドミントンをやり続けて世界レベルの実力を持っているという設定に改変された!!」

薫子「なっ!!!?」

耕平「……」















伊織『改変されたアニメの主人公の権限で俺は改変が可能だ』

伊織『つまりそれを使えば……』

耕平『改変されたアニメの主人公の権限なら……羽咲綾乃もそれができるんじゃないのか?』

伊織『ああ……ここからは改変合戦だ』

伊織「さぁ!! どっちかが着ているものを脱いでもらおうか!!」

薫子「……仕方ありませんわね」サッ

伊織「……リボンか、まぁいい」

理子(北原さん達、試合を始まる前とは雰囲気が違う……まるで綾乃ちゃんみたい)

理子(あの二人をあそこまでさせる何かがあるってことなの?)

伊織・耕平(裸裸裸裸裸裸裸裸裸裸裸裸裸)

伊織「綾乃ちゃん!! 君が裸になって泣きべそかく姿もそう遅くはない!!」

耕平「大人しく俺達の改変の餌食になるがいい!!」

綾乃「……ふーん、改変かぁ」

綾乃「……」



















綾乃「案外小賢しい手を使うんだね、北原さん」

伊織「!!!!!」ビクッ

伊織(な、なんだこの威圧感は!!?)

伊織(震えが……止まらない!!? 俺は……ビビってるのか!!?)

耕平「き、北原……俺の身体が……」ガクガク

伊織「耕平もか……俺もコートに立っていられるのがやっとだ」

伊織「まさか……」チラッ












綾乃「<●><●>」

伊織「!!!!」ビクッ

立花「……反撃開始って事か」

理子「あれ!? 酔い覚めたんですか!!?」

立花「……ああ、迷惑かけて悪かった」

立花「酔わなければこんなゲームもやらずにすんだんだが……」

なぎさ「……ほんとだよ」

理子「あの……反撃開始というのは?」

立花「……ここまでのノリ、勢いはほぼ『ぐらんぶる』だっただろ?」

立花「試合が始まってから……羽咲がコートに立ってから空気が変わった」

立花「つまりここからは……『はねバド!』の番って訳だ」

立花「相手が改変なんて卑怯な手を使ってこようが……」

立花「うちの羽咲はそんなんでやられる程ヤワじゃない、俺はそう信じてる」

なぎさ「……」

立花「……勿論お前もな、荒垣」

なぎさ「……まだ何も言ってないけど」

綾乃「……」パコーン!!

伊織「しまった!! 点を取られた!!」

耕平「何やってる北原!! 貴様は世界最強なんじゃないのか!!?」

伊織「そのはずなんだけどな……」

伊織「……!! まさか……綾乃ちゃんはたった今……」

伊織「俺より強いという設定に改変されたんじゃないのか!?」

耕平「!! 成る程、だったら俺達も……」

立花「……北原、今村。 羽咲がそんな卑怯な手を使うと思うか?」

耕平「!!? まさか実力で……」

伊織「俺達を……上回ってるというのか!!?」

綾乃「ねぇ北原さん、教えてよ」

綾乃「改変ってどうやってやってるの?」

薫子「……流石羽咲さんですわ」

薫子「……それよりどちらか脱いで下さらない? ルールには従ってほしいですわ」

耕平「ふんっ!!」ヌギッ

耕平「くそ……こんな事なら上にいっぱい着ておけばよかった」

時田「……流れは完全に羽咲・芹ヶ谷ペアだな」

寿「おし、応援するか!!」

梓「伊織ー!! 耕平ー!! 頑張れー!!」

寿「ナイスバディだ二人とも!!」

時田「ああそうだ!! ナイスバディだお前らは!!」

梓「ナイスバディ!! ナイスバディ!!」

なぎさ「……///」

理子「なんでなぎさが恥ずかしがってるの!!?」

伊織(俺は綾乃ちゃんより強い、俺は綾乃ちゃんより強い……)

綾乃「……」パコーン!!

伊織「なっ!!?」

理子「また綾乃ちゃんチームの得点だ!!」

伊織(ダメだ……どれだけ改変しようと……どれだけ自分を人類最強にしようと……)

伊織(綾乃ちゃんは……さらにその上を行く!!!)

耕平「北原!! 俺はプランBを行う!!」

伊織「プランB……?」

耕平「……羽咲綾乃はマスコットキャラクターのホエホエが好きという設定があったはずだ」

耕平「つまりホエホエの着ぐるみを着れば……」

伊織「成る程!! 綾乃ちゃんが見惚れてる隙に点を取ればいいんだな!!!」

















ホエホエin耕平「ホエーーーーーーーーー!!!」

綾乃「……」パコーン!!

耕平「ぐわあああああああ!!!」

伊織「耕平いいいいいいいいい!!!」

なぎさ「……馬鹿だろあいつら」

耕平「抱きついてくると……思ったのに」バタッ

伊織「本当の狙いそれかよ!!」

伊織「……!! 耕平が気絶した!!」

伊織「先輩達!! どなたか代わりに……」

時田「いやー酒が美味い!!」

梓「二人ともー、もっといるー?」

寿「こっちにも頼むー!!」

伊織「酒を飲むんじゃなくて応援をしろおおおおおおお!!!」

綾乃「ねーもうギブアップしたらー? 一人でしょー?」

伊織「まだだ……俺はまだやる!!」

薫子「往生際の悪い人ですこと……」

北原伊織は何度も改変を試みた。

相手の動きをコピーできる力……宇宙最強……様々な設定を自分に付け加えた。

しかしそれは羽咲綾乃の前ではただの悪足掻きに過ぎなかった。 何もしても必ず点を取ってくる。

更に芹ヶ谷薫子もまた彼女に引けを取らない実力の持ち主だった。

そして試合が進むに連れ女子高生と半裸の男子大学生がバドミントンをしている酷い絵面になっていったのだった。

伊織「はぁ……はぁ……」

伊織(俺がこんなに息を切らしてるのに……)

薫子「健太郎様!! 私のスマッシュどうしでした!!?」

立花「あ、ああ……よかったぞ」

薫子「キャーーー!!/// 健太郎様に褒められましたわーーーー!!!///」

綾乃「……北原さんもう疲れたの?」

伊織(なんで疲れてないんだ!!!)

こうして北原はパンツ一丁となったのだ。

綾乃「次そっちが点取られたら全裸になるよ?」

綾乃「やめた方がいいんじゃないのー?」

伊織「……こうなったら最終手段だ」

伊織「タイム!!!」

薫子「……タイム?」

綾乃「……ふーん」









伊織「よし、これだ」

伊織「毎度お馴染みこの水にしか見えないアルコールを……」

伊織「向こうの水とすり替える!!!!」クワッ

時田「最低だな」

寿「お前にスポーツマンシップはないのか」

立花「凄いじゃないか二人とも」

立花「向こうは改変を使ってるとはいえ人類最強だぞ? そいつ相手に圧勝なんて並大抵じゃできない」

薫子「そ、そんな……///」デレデレ

なぎさ「……アタシだって脚さえ治れば……」

理子「……」

理子(なぎさ……戦いたくてしょうがないんだね)

立花「ほら水だ、飲め」

薫子「はい!!///」

綾乃「……」

綾乃「私いらない」

なぎさ「……羽咲?」

立花「何言ってるんだ、あと1点とはいえ水分補給は大事だぞ」

薫子「そうですわ羽咲さん!!! 健太郎様の言う事が聞けませんの!!!?」

綾乃「いらない」スタスタ

立花「ちょ、おい……羽咲!!!」

なぎさ「あいつ……何かあったのか?」

薫子「……彼女の考えてる事、偶に分からなくなりますわ」ゴクゴク

薫子「……!!」バタッ

なぎさ「!!!?」

立花「どうした芹ヶ谷!!!?」

薫子「……うぃ~~///」

立花「!!? 酔ってる!!!?」

伊織「はーっはっはっはっはっ!! かかったなーー!!!」

伊織「すり替えておいたのさ!!!」

薫子「健太郎様~///」

立花「しっかりしろ芹ヶ谷!! 水を飲め!!」

伊織「その水は俺がもう飲み干しちゃいましたーー!!!」

立花「!! 北原……よくも……」

なぎさ「あんた……本当に最低だな」

なぎさ「そこまでして勝って嬉しいかよ!!」

伊織「嬉しい!!!」

時田「あいつ本当に主人公か?」

寿「悪役にしか見えんな」

理子「……!! もしかして綾乃ちゃんが飲まなかったのは……中身が変わってたのに気づいてたから!!?」

立花「だとしたら……なんでそれを言わずに……」

綾乃「あれー、薫子ちゃんバドミントンできない?」

綾乃「……じゃあ私一人でやっちゃおうかなー。 いいよね?」

伊織「寧ろこっちから願いたいぐらいだね!!」

伊織「1対1でやろうじゃないか!!」

立花「……!! まさか羽咲はこれが狙いで……?」

梓「もう面白ければなんでもいいや!! やっちゃえー!!」

綾乃「……」

綾乃「……北原さんさー、そんなに裸見たいの?」

伊織「……いや違う。 もう裸とかどうでもいい」

伊織「俺は単純に……君と勝負がしたい!!」

綾乃「……」

伊織「そろそろ決めようじゃないか……」

伊織「俺と君……どっちがgoodアフタヌーンの看板に相応しいかを!!」

伊織「服を脱がない……1セットマッチの試合をしよう!!」

綾乃「……」

綾乃「しょうがないなぁ……いいよ、やろう」

伊織「俺は今……綾乃ちゃんという強敵とサシで戦える事が楽しみで仕方がない!!」

綾乃「……」

綾乃「私も楽しみだなぁ」



















綾乃「北原さんをボッコボコにできるの」

時田「おたくの子、本当に主人公か?」

寿「ラスボスじゃないのか?」

立花「い、一応主人公だ……」

伊織「……」

伊織(フッ、我ながら主人公らしくカッコいい事が言えたぜ。 これで俺の印象も……)

なぎさ「あんな変態ぶっとばせ羽咲!!!」

理子「やっちゃえ綾乃ちゃん!!」

芹ヶ谷「健太郎様~///」ギュウウ

立花「だ、抱きつくな!!」

伊織(変わってねぇじゃねえか!!)

伊織「くそーもうどうにでもなれえええええええ!!!!」









『ゲームセット』

綾乃「おーわった」

伊織「」バタッ

なぎさ「……やったな羽咲」

綾乃「思ってたよりつまんなかったかなー」

立花「……と、もうそろそろ終わりの時間だな」

梓「えーもう帰るのー?」

理子「す、すいません。 またの機会に……」

理子(もう二度とコラボしたくない……)

梓「……あれ、そういえばさ。 奈々華達は?」

なぎさ「そういや……フレ女の奴らもここに来るはずなのにいない……」

伊織「……せめて、せめて一矢報いる」

寿「伊織……?」

伊織「……改変!!!!」ピカッ!!!






志波姫「すいません、ご迷惑をおかけしまして」

奈々華「いいのよー気にしないで。 兎に角見つかってよかったわ」

志波姫「……ほら、あんたもお礼言いなさい」

コニー「……ありがと」

志波姫「全く……一人で行こうとするから迷子になるのよ」

コニー「ま、迷子になんかなってない!!///」

志波姫「羽咲さんの事しか頭になかったんでしょ?」

コニー「そ、そんな事は!!……あるけど//」

千紗「まぁまぁ二人とも……」

千紗「……!! お姉ちゃん、早く行かないともう終わっちゃう」

奈々華「そうね、行きましょうか」

奈々華(私は千紗ちゃんといれれば遅れても間に合わなくてもいいんだけどね)

奈々華「着いたわ、ここが会場ね」

千紗「……伊織、迷惑かけてないかな」

コニー(お姉ちゃんに早く会いたい)

ガチャ

志波姫「すいませーん、うちの末っ子が……」









伊織「これが俺のラケット♂じゃああああああああああああああああ!!!!」ブルンブルン

なぎさ「すげーな北原先輩!!!///」

理子「大きくて太いラケット……///」

薫子「素敵ですわ伊織様ーー!!!///」

志波姫「……は?」

耕平「北原あああああああああああ!!! 俺が気絶してる間に何があったああああああああ!!!」

伊織「この子達が俺に惚れるように改変したのさ!!!」

耕平「俺の『はねバド!』ハーレムの夢があああああああああ!!!」

立花「お前らしっかりしろ!!」

梓「あっはっはっ!!! 伊織、アンタもう最高ーー!!!」

時田「ひどい絵面だな」

寿「全くだな」

コニー「ちょ……なんなのよあれ!!///」

千紗「……」

千紗「……志波姫さんって原付持ってたよね?」

志波姫「はい、持ってますけど……?」

千紗「轢いていいよ」

志波姫「え?」

千紗「あの裸になってる奴、轢いていいよ」

志波姫「い、いいんですか!!?」

奈々華「で、でも千紗ちゃん。 そんな事したら伊織くんが……」

千紗「大丈夫だよ、あいつその程度じゃ死なないし」

奈々華「……」

奈々華「……まぁ、それもそうね」

コニー「唯華早く轢いて!! あんなの見たくない!!///」

志波姫「じゃ、じゃあ……みんながそこまで言うなら……」

伊織「俺のラケット咥えたい人ーーーーー!!!」

綾乃「……」

伊織「おー綾乃ちゃん!! 咥えたいって顔してるねーーー!!!」

綾乃「<●><●>」

伊織「!!!!?」

伊織(なんでだ!!? 綾乃ちゃんに効いてない!!?)

伊織(綾乃ちゃんも俺に惚れるように設定したのに!!?)

ブオオオオ

伊織「ん……?」

志波姫「すいませーん失礼しまーす」ブオオオオ

伊織「は!!!?」

ドカーン!!!

伊織「」バタッ

綾乃「……」

綾乃「お似合いだよ、北原さん」ニタァ


















アフタヌーン編集長「……という事がこの間起こりました」

アフタヌーン編集長「ですからこういう事が起こらないように改変はやめていただきたいのです」

ぐらんぶる製作委員会「成る程、改変を行ってしまうとあれこれ変えられてしまう力を主人公に与えてしまうのか」

はねバド!製作委員会「これはもう暴走させない為にも改変しない方がいいな」

その後両作品とも二期が製作され『はねバド!』はアニオリ展開はなく、『ぐらんぶる』も年齢が原作と同じになったのはまた数年後の話である。

終わり

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