鶴賀学園麻雀部部室にて
睦月「……」キュッキュッ
睦月「……」サッサッ
睦月「……」キュッキュッ
睦月「よいしょっと……」グググッ!
睦月「ふぅ……」
睦月「……」
睦月「……」
睦月「……」
睦月「……」
睦月「……」
睦月「ハァ……」
睦月「……」サッサッ
睦月「……」キュッキュッ
ガラガラ
ゆみ「……」
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睦月「あ!か、加治木先輩おはようございます」
ゆみ「おはよう睦月、こんな朝早く部室でなにをやってるんだ?」
睦月「い、いや忘れ物を取りに……加治木先輩は何しに?」
ゆみ「今日でこの部室に来るのも最後だからちょっと見とこうと思ってな」
睦月「先輩たち今日で卒業ですからね」
ゆみ「ああ、思えばあっという間の高校生活だったな」
睦月「すみません私邪魔だったかもしれませんね……」
ゆみ「いやそんなことはない気にするな」
睦月「でも……」
ゆみ「デモもパレードもない、お前の部室でもあるんだ、堂々としてればいい」
睦月「はい……」
ゆみ「思い返せばこの部室にも色々な思い出があるな」
睦月「たしかにそうですね……」
ゆみ「目を閉じれば浮かんでくるな、蒲原が漫画を読んでる姿が」
ガラガラ
蒲原「いちばんのりー」ワハハー
睦月「あ……」
ゆみ「……」
蒲原「じゃなかったかー」ワハハー
ゆみ「まさか朝っぱらから蒲原の締まりのない顔を拝むことになるとはな」フフフ
蒲原「ワハハ、相変わらずゆみちんは口が悪いなー」ワハハ
睦月「蒲原先輩は部室に何しに来たんですか?」
蒲原「ちょいと思い出に浸りに来たんだぞー、私が部長として辣腕を奮った日々をなー」ワハハー
ゆみ「辣腕なんて言葉を使えるとは少しは賢くなったな蒲原」
蒲原「ゆみちんは辛辣だなー、これでも来月からは大学生だぞー」
睦月「蒲原先輩はどこの大学でしたっけ」
蒲原「あの名門早稲田大学だぞー!すごいだろー!」ワハハ!
ゆみ「違うだろその早稲田の隣の大学じゃないか蒲原が入学したのは」
蒲原「ワハハ、まぁ似たようなもんだぞ似たような」ワハハー
ゆみ「本当は一緒の大学に行きたかったんだがな……」
蒲原「ゆみちんの教え方はなかなか悪くなかったぞー、気を落とすなってー」ワハハ!
ゆみ「なぜお前が上から目線なんだ……」
蒲原「私を大学に合格させたしひょっとしたら家庭教師で食っていけるかもしれないぞー」
ゆみ「家庭教師を本業にするつもりはないからな……余計なお世話だまったく」
睦月「私も加治木先輩に勉強を教えてもらいたかったですね」
ゆみ「睦月は勉強も出来るし私が教えることはなにもないさ」
蒲原「私もむっきーに教えることはなにもないぞー、強いて言うならマナカナの見分け方だなー」
ゆみ「そんなどうでもいいことを教えてどうするんだ……」
睦月「ハハハ……」
ガラガラ
桃子「せんぱ~い!!」 妹尾「智美ちゃん……」
ゆみ「モ、モモ……」 蒲原「ワッハッハー、なんかわらわらきたなー」ワハハー
桃子「加治木せんぱ~い!!」ダキィ!
ゆみ「モ、モモよせ!みんなが見てるまえで!」
桃子「もうすぐ逢えなくなると思うと凄く寂しいっす!!だから一分一秒でも先輩と一緒にいるっすよ!!」ギュウウッ!
蒲原「ワハハ、朝っぱらからイチャイチャを拝むことになるとはなー」
妹尾「智美ちゃんおはよう……」
蒲原「グッモーかおりー、朝から暗そうな顔してるなーひょっとしてあの日かー?」
妹尾「そんなんじゃないよ智美ちゃんが卒業するから寂しいんだよぉ……」
桃子「元部長さんデリカシー無いにもほどがあるっす……」
蒲原「ちょいとしたユーモアだろー?それに人生から卒業するわけじゃないしそんな顔するなよー」ワハハー!
ゆみ「大げさだなお前は相変わらず……」
蒲原「私は煩悩の数だけつまり108歳まで生きるのが人生の目標だからなー」ワハハー
桃子「元部長さんならそれぐらい生きそうっすね……」
蒲原「最後はかおりに看取ってもらうつもりだからそのときはよろしくなー」ワッハッハー!
妹尾「えぇ!?私も100歳以上生きなきゃいけないの?!」
ゆみ「どこまで妹尾に苦労を掛ける気なんだ……」
蒲原「かおりは私がいないとなにもできないからなーワハハー」
桃子「逆だと思うっすよ……」
ワイワイ ガヤガヤ ワッハッハー
睦月「……」
蒲原「ところで二人はこんな早くに部室までなんの用だー?」
桃子「そりゃもちろん二人の壮行会の準備のためっすよ!」
卒業する二人のために放課後に部室で壮行会を開こうとしていた
桃子と佳織はその準備をするために朝早くに部室に来たのだった
ゆみ「わざわざ私たちのためにすまないな」
妹尾「そんなことないです、お世話になった先輩たちへのせめてものお礼ですから」
桃子「加治木先輩のためならエンヤコラっすよ!!ついでに元部長さんもっす」
蒲原「私はついでかーワハハ」ワハハー
睦月「では私はこれで……」
ゆみ「ん?睦月はもう戻るのか?」
睦月「はいちょっと用事がありますんで……」
蒲原「ワハハー忘れ物は見つかったのかー?」
睦月「え?あ、そうです見つかりましたでは……」
ガラガラ
桃子「あ!むっちゃん先輩も準備手伝って……行っちゃったっす」
妹尾「睦月ちゃん……」
ゆみ「……睦月にも予定があるんだしょうがない」
桃子「よーっしかおりん先輩と二人で壮行会の準備に取り掛かるっすよー!!」フンスッ!
ゆみ「私たちもそろそろ戻るとするか蒲原」
蒲原「そうだなー、じゃあなーかおり&モモ」ワハハー
妹尾「智美ちゃん中学の時みたいに卒業式でふざけないでね……」
蒲原「分かってるぞー卒業証書を貰ったときに万歳三唱はもうやらないぞー」
ゆみ「お前中学の卒業式でそんなことやったのか……」
蒲原「歴史に名を残したかったんだなー」ワハハー
1時間後 体育館にて
教師「本日は晴天なり本日は晴天なり……只今マイクのテスト中……」ピーピーガーガー
ザワザワ ソワソワ ガヤガヤ
睦月「……」
妹尾「とうとう卒業式が始まっちゃうね……」
睦月「うむ……」
妹尾「先輩たちがいなくなると思うと寂しくなるねホント……」
睦月「うむ……」
妹尾「先輩たちがいない部室とか想像できないよぉ……」
睦月「うむ……」
妹尾「ハァ……」
睦月「うむ……」
教師「卒業生がもうすぐ入場するのでそろそろ静かに」
妹尾「それじゃ私は自分の椅子に戻るね」トコトコ
睦月「うむ……」
三年生1「……」ザッ 三年生2「……」ザッ 三年生3「……」ザッ
睦月「……」
蒲原「ワッハッハーワッハッハーワッハッハー」トコトコ
睦月「あ、蒲原先輩」
ゆみ「……」スタスタ
睦月「加治木先輩……」
桃子「キャーッ、加治木先輩かっこいいっすね!」
睦月「うむ、ってうわっ桃子いたの?!」
桃子「加治木先輩の晴れ姿を見にきたっすよ!」
睦月「でも1年生は卒業式に参加はしないはずじゃ……」
桃子「先輩の卒業するとこを見られないのは悔しいっすよ!だからステルスモモで卒業式に潜入っす!」
睦月「な、なるほど……」
桃子「加治木先輩の最後の晴れ舞台を目に焼き付けるっすよ!」
睦月「はぁ……」
桃子「それにしてもむっちゃん先輩!なんで壮行会の準備一緒にやってくれなかったっすか!」
睦月「そ、それは色々用事があったから……」
桃子「先輩たちをお見送りすることより大事なことってなんすかねまったく!」プンスコ!
睦月「う、うむ……」
桃子「それにしても緊張するっすね、ハンカチの用意はもう出来てるっすよ」
睦月「一枚だけで大丈夫?桃子のことだから2枚ぐらいは用意したほうが……」
桃子「心配ご無用っす!ちゃんと7枚は用意してきてるっすよ!」フンス!
睦月「な、なるほど……でもよくよく考えたらステルス使えるなら私の隣に来るより加治木先輩のとこに行ったほうが……」
桃子「先輩にいらないプレッシャーはかけたくないっす!今日はむっちゃん先輩の隣から見守る……っす……ううう……」ポロポロ
睦月「も、もう泣くのか……よしよし……」ナデンコナデンコ
桃子「ううう先輩……」ポロポロ
2年生(隣の津山さんなに一人でブツブツ言ってるんだろう……)
それからしばらく時間が経ち……
教師「有藤通子」
桃子「とうとう先輩たちのクラスの卒業証書受け渡しが始まったっすよ」ボソボソ
睦月「う、うむ」ボソボソ
桃子「否応なく加治木先輩がいなくなる現実をもうすぐ知らされるっす……」ジワッ
教師「今江敏子」
桃子「ううう……」ポロポロ
睦月「……」
桃子「先輩……」ズビビビビ!
教師「大塚明子」
桃子「もうすぐ先輩の出番っす……」ズビビビビビ!
睦月「ちょ!それ私の袖っ!」
教師「大嶺祐子」
睦月「ハンカチで拭けばいいんじゃ……たくさん持ってきてるんだし……」
桃子「もう使いきったっすよそんなの……」グジュグジュ
睦月「は、早いね使い切るの……」
教師「大村巌美」
睦月「というか私の袖じゃなくて自分の袖で拭いてほしいな……」
桃子「もうすでに私の2つの袖は涙と洟でグチャグチャっすよ」
睦月「は、はぁ……」
教師「加治木ゆみ」
ゆみ「はい」
桃子「あ!先輩の出番っすよ!加治木先輩の登場っす!」
ゆみ「……」スタスタ
桃子「きゃーっ!かっこいいっす!加治木先輩かっこいいっすよ!」
睦月「シーッ!静かに!桃子静かにっ!」
ゆみ「……」ピタッ!
桃子「あのキリッとした表情がイケてるっす!凛々しいっす!」
睦月「そんな興奮しないで……」
校長「麻雀部の活動よく頑張りました」
ゆみ「ありがとうございます」ペコッ サッ
桃子「証書の受け取り方もすばらっす!すばらっすよ!」
睦月「……」
ゆみ「……」スタスタ
睦月(先輩……)
桃子「加治木先輩の出番が終わってしまったっす……」
睦月「うむ……」
桃子「ホントにあっと言う間っすね……この調子で私の高校生活もあっという間に終わりそうっす」
睦月「うむ……」
桃子「ハァ加治木先輩寂しいっす……」
睦月「……」
教師「蒲原智美」
蒲原「ワッハッハー!はいはーい!」ワッハッハー!
睦月「蒲原先輩だ……」
蒲原「ワハハー」ピョコピョコ
桃子「かおりん先輩が言ってた通りふざけてるっすね元部長さん……」
蒲原「ワッハッハー」ピタッ!
校長「麻雀部の活動3年間ごくろうさまでした」
蒲原「こっちこそ38年の教師生活ご苦労だったぞーワハハー」ポンポン
教師「こらっ!蒲原っ!」
桃子「校長先生は今年で定年らしいしっすよ……」
睦月「そうなんだ……」
蒲原「ワハハ失敬失敬」ピョコピョコ
教師「戻るのはそっちじゃない!」
蒲原「逆走してたなー、それでは皆の衆また来世!」ブンブン!
アハハハハハ オモシローイ! チョーオモシロイヨー イヒヒヒヒヒ
桃子「めちゃくちゃやってるっすね元部長さん……」
睦月「う、うむ……」チラッ
妹尾「まったくもう智美ちゃんったら……」
睦月「妹尾さんも向こうで頭を抱えてるね……」
桃子「当然っすよ……」
蒲原「ワハハー」ピョコンピョコン
睦月「……」
蒲原「ワッハッハー」ピョコンピョコン
睦月(先輩……)
こうして卒業式は幕を閉じたのだった……
麻雀部部室にて
妹尾「か、加治木先輩と智美ちゃんのご、ご卒業をしゅ、祝して……」
桃子「乾杯っす!」
睦月「乾杯」
ゆみ「私たちのためにこんな素晴らしい壮行会を開いてくれるなんて嬉しいな」
妹尾「素晴らしいって言っても紙とテープで軽く飾り付けをしただけですし……」
桃子「食事もお菓子とジュースだけっす、本当はもっと豪華にしたかったっすけど……」
ゆみ「ううんいいんだ、変に着飾ってるよりこういう気持ちのこもったおもてなしのほうが私は好きだぞ」
蒲原「私も好きだぞーワッハッハー」
妹尾「そういえば智美ちゃん怒られなかった?卒業式のあれ……」
蒲原「信じられないぐらい怒られたぞーワッハッハー」
ゆみ「当たり前だ……あんな顔を真っ赤にして激怒する担任を初めて見たぞ……」
蒲原「まぁああいう感じのほうが私らしいだろーワハハー」ワハハー
桃子「たしかにおちゃらけてるほうが元部長さんらしいっすね……」
睦月「……」
ゆみ「睦月食べないのか?」
睦月「あ、大丈夫です食べてます……」モグモグ
桃子「さっきも言ったっすけどむっちゃん先輩にも準備手伝ってほしかったっす!」プンプン!
睦月「ごめん……」
ゆみ「モモ、あまり睦月を困らせるな」
睦月「お菓子なら私も一杯持ってきてるから……」
蒲原「プロ麻雀せんべいならノーサンキューだぞー……」ワハハ
桃子「それにしても先輩たちとお別れなんて寂しすぎるっす……」
妹尾「そうだね……」
蒲原「ワッハッハーそんなに気を落とすなよー」
ゆみ「蒲原の言う通りだ、別にもう逢えなくなるってわけではないんだ、そう悲観するな」
桃子「ううう私は加治木先輩からは卒業しないっすからね……」
妹尾「私も……」
睦月「……」
蒲原「ワハハーみんな暗いぞー、よしここは私が一発ギャグでみんなを和ますぞー」ワハハー
ゆみ「一発ギャグ……いったいなにをするつもりだ蒲原……」
蒲原「B'zのLOVE PHANTOMに乗せてかおりあるある言うぞー」ワハハ
妹尾「私あるあるって何なの智美ちゃん?!」
蒲原「かおりあるある~早く言いたい~♪」
ゆみ「なんだその歌は……」
蒲原「かおりあるあるぅ!早く言いたい!」
桃子「早く言ってほしいっす!」
蒲原「かおりあるある早く言いたい~♪」
妹尾「な、なに言うつもりなの智美ちゃんっ」
蒲原「かおりあるある早く言いたいぃ!」
睦月「……」
蒲原「かおりあるある早く言いたい~かおりあるある早く言いたい~♪」
ゆみ「いいから早く言え……」
蒲原「トイレ入ってるとき独り言言いがち~♪」
妹尾「わ、私そんな独り言言ってないよぉ!」
蒲原「かおりは気づいてないみたいだけどけっこうひどいぞ独り言ー、外にいても聞こえてくるぞー」ワハハー
桃子「かおりん先輩トイレでなに喋ってるんすか……」
妹尾「今度から気をつけるよぉ……」
蒲原「では次はゆみちんあるあるを……」
ゆみ「もうやめろ……ろくなこと言わないだろきっと……」
蒲原「ワハハー」
蒲原「かおり私とポッキーゲームでもするかー?」
妹尾「恥ずかしいよぉ……」
桃子「加治木先輩私とポッキーゲームしようっす!」
ゆみ「し、しないからなモモ落ち着け……」
睦月「……」ポリポリ
桃子「でも元部長さんが大学に行けるとは思えなかったっすよ」
蒲原「ワハハーひどいこと言うなーモモはー」ワハハ
桃子「だって勉強もせず毎日部室で漫画を読んでたっすし……」
ゆみ「いつも勉強会に遅れてくると思ったらここでサボってたのか……」ヤレヤレ
蒲原「英気を養ってたんだぞーここで漫画を読んだおかげで大学に合格したようなもんだー」モッキュモッキュ
妹尾「ちゃんと勉強してたら加治木先輩と同じ大学に行けてたかもしれないのに……」
蒲原「むりむりむりーだぞー、ゆみちんが私の大学を受験したほうがよっぽど現実的だなー」モッキュモッキュ
桃子「元部長さんでも入学できる大学ってどんななんすか……」モグモグ
蒲原「私みたいな一部の特権階級の人間しか入れない名門大学だぞー、たけのこの里は美味いなー」モッキュモッキュ
ゆみ「蒲原は大学でも麻雀を続けるのか?」クッチャクッチャ
蒲原「考え中だなー、とりあえず本気でも遊びでも麻雀は続けるつもりだぞー」モッキュモッキュ
妹尾「じゃあ加治木先輩とはライバル同士になるかもしれないんだねぇ」パクパク
蒲原「強敵と書いて”とも”だなー」モッキュモッキュ
ゆみ「強敵はともとは読まないぞ蒲原……漢字も読めないのか……」クッチャクッチャ
蒲原「ゆみちんネタを真に受けないでほしいぞー」モッキュモッキュ
今日はここまで
少しだけだけど投下
ワイワイ ガヤガヤ ワハハ
蒲原「そこで私が言ってやったんだー、お前はアリアスにキレたときの入来祐作かってなー」ワハハ
桃子「い、意味が分からないっす……」
ゆみ「相変わらず蒲原の話は脈略がないな……」
蒲原「ワハハー、人間は脈さえあればなんでもOKだぞー」ワハハー
妹尾「智美ちゃんは自由すぎるよぉ……」
桃子「やっぱかおりん先輩が操縦しないとダメみたいっすね」
妹尾「加治木先輩、東京でも智美ちゃんをよろしくお願いします!」
ゆみ「私に託されても困るんだがな……」
蒲原「なんだかよくわからないけど頼むぞゆみちんー」
桃子「……ハッ!!も、元部長さん!!」ガシッ!
蒲原「なんだなんだモモー?!」ワハハッ!
桃子「加治木先輩のことをよろしく頼むっすよ!ちゃんと加治木先輩を守ってくださいっすよ!」
蒲原「わかってるぞー、私がゆみちんの守護者になって悪党からゆみちんを守るぞー」ワハハ
桃子(女子大には加治木先輩によってくる悪い虫がいっぱいいるハズっすよ!なんとか元部長さんにそれらを払いのけてもらわねばっす!)キッ!
妹尾「桃子さん目が怖い……」
睦月「……」
ゆみ「睦月大丈夫か?」
睦月「え?あ、大丈夫です、すみません……」
蒲原「元気ないなむっきー、ひょっとしてあの日……」
ゆみ「もうその話はよせ……」
蒲原「ははーんわかったぞー、余ったせんべいをどうしようか悩んでるんだろー?」
睦月「いやあの……」
蒲原「余ってるせんべいなら全部このぽっちゃり幼馴染がペロリとしてくれるから心配しなくてもいいぞー」ワハハ
妹尾「そんな食べられないしぽっちゃりでもないよぉ」
桃子「元部長さんのほうが怠け者だから将来太りそうっすよ……」
蒲原「そうならないためにちょくちょくジョグしてるから大丈夫だぞー」ワハハ
睦月「ハハハ……」
ゆみ「……」
妹尾「そんなことより智美ちゃん東京でちゃんと生活できる?洗濯はきちんとできる?ごはんはちゃんと作れる?電車には一人で乗れる?」
桃子「かおりん先輩は元部長さんのお母さんっすね」
蒲原「心配するなかおりー、家事はゆみちんが全部やってくれるから大丈夫だぞー」ワハハ
ゆみ「な、なんで私が蒲原の世話をしなければならないんだ……全部ちゃんと自分でやれ……」
妹尾「加治木先輩がやってくれるなら安心だよぉ」ホッ
ゆみ「妹尾もホッとするな……私はやらないからな……」
蒲原「メイドでも雇おっかなー」ワハハ
桃子「リューモンさんのとこから一人分けてもらったほうがいいんじゃないっすか」モグモグ
蒲原「そんなお金ないし無理だなー」ワハハー
妹尾「そういえばお金はどうするの智美ちゃん?やっぱりアルバイトでもするの?」
蒲原「仕送りだけじゃ心もとないしなー、なにかしないとなー」ワハハ
桃子「元部長さんが働ける職場ってなんすか」
蒲原「ワッハッハー、野球場でバイトなんかいいかもしれないなー」
ゆみ「マスコットの中に入るのか、ぴったりだな」
蒲原「そっちじゃないビールの売り子だぞー、タダで試合が見られるんだぞー」ワハハ
桃子「怒られるっすよそれ絶対すぐクビになるっす……」
蒲原「じゃあ漫画喫茶の店員なんかどうだ?好きなとき好きなだけ漫画読めるぞー」
ゆみ「蒲原は怠けることしか考えないのか……」
妹尾「智美ちゃんらしいね」ニコニコ
桃子「部室に残ってる漫画本ちゃんと全部持って帰ってくださいっすよ……」
蒲原「わかってるわかってるドカベンはちゃんと全巻持って帰るぞー」ワハハー
ゆみ「大甲子園全巻もだからな」
蒲原「わかってるぞー、あとで持って帰るの手伝ってなかおりー」
妹尾「ふえぇやっぱり私も手伝うのぉ……」
桃子「かおりん先輩に頼りすぎっすよ」
蒲原「こう見えて私に頼られるのも満更でもないみたいだぞー」ワハハ
桃子「たしかに私も加治木先輩に頼られてみたいっすよ!」フンス!
ゆみ「だ、だから興奮するなモモ……」
妹尾「あと智美ちゃん他にも漫画あるよ、サザンアイズとか男塾とかブラック商会変奇郎とか……」
ゆみ「どういう好みをしてるんだ蒲原……」
蒲原「バラエティ豊かだろーワハハー、持って帰るときむっきーも手伝ってくれー」ワハハ
睦月「……」
蒲原「むっきー?」
睦月「え?あ!な、なんですか先輩!」
蒲原「なにボーっとしてるんだむっきー」ワハハー
睦月「す、すいませんちょっと考え事してました……」
蒲原「ひょっとして風越女子の藤井八雲みたいな子のことを考えてたのかー?」
ゆみ「サザンアイズから離れろ蒲原……」
桃子「なんだかさっきから上の空っすねむっちゃん先輩」
睦月「ご、ごめん……」
蒲原「むっきーは暗いなー、よーしこうしてやる!」コチョコチョコチョ!
睦月「あっ!ちょ!先輩やめっ!アハハハハ!!」
蒲原「こうだ!こうだ!」コチョコチョコチョコチョコチョコチョ!!
睦月「アハハハハハ!!やめっ!せんぱっ!アハハハハハ!!」ジタバタ
ゆみ「よせ蒲原……」
桃子「むっちゃん先輩が壊れちゃうっすよ!」
蒲原「なら次はモモだ!」コチョコチョコチョ!
桃子「うわっ!アハッ!アハハハハハハハハ!」
蒲原「そしてお次はかおりだー!」コチョコチョコチョ!
妹尾「待って智美ちゃっ!にょほっ!にょほほほほほほほ!!」ジタバタ
桃子「ハァハァ……か、かおりん先輩笑い方変わってるっすね……」
蒲原「かおりは小さい頃からこんな笑い方だぞー、岩田鉄五郎みたいだろー」
妹尾「べ、別におかしくないよぉ……」
蒲原「そして最後は……」
ゆみ「やらせるかっ」ガシッ!
蒲原「お、離せーゆみちーん」
桃子「お返しっす!」コチョコチョコチョコチョコチョコチョ!!
蒲原「ワハハーワハハーワハハー」
桃子「えいっ!えいっ!」コチョコチョコチョコチョコチョコチョ!!
蒲原「ワハハーワハハーワハハー」
桃子「このっ!このっ!」コチョコチョコチョコチョコチョコチョ!!
蒲原「ワハハーワハハーワハハー」
桃子「い、いつもの元部長さんと変わらないからくすぐっても張り合いがないっす……」
蒲原「私にくすぐりで勝とうとは三か月早いなーワハハー」
蒲原「ところでかおり達は春休みなにする予定なんだー?」
妹尾「今のところ予定はないよぉ」
桃子「私は加治木先輩の無事を神に祈る予定っす」
ゆみ「そ、その心遣いは嬉しいが無理するなよモモ……」
蒲原「もっと遊んだほうが良いぞー、青春なんてあっちゅーまに終わるからなー」ワッハッハー
ゆみ「蒲原は少し遊び過ぎだと思うがな」
蒲原「人生なんて8割は遊びに費やすべきなんだぞー」
桃子「残りの2割が勉強かお仕事っすか」
蒲原「いいやあと2割は睡眠だなー」ワハハ
妹尾「それ10割遊びみたいなもんだよぉ智美ちゃん!」
睦月「……」
ゆみ「睦月は春休みの予定はなにかあるのか?」
睦月「え!私ですか!?えーっと……」
蒲原「むっきーのことだから仏閣巡りとかしてそうだなー」ワハハ
睦月「私ってどういうイメージなんですか……一応予定はありますが……」
桃子「むっちゃん先輩の休日とかまるで想像できないっす」
蒲原「それでどこ行くんだー」ワハハ
睦月「ぶ、文堂さんとサッカーを観に……」
とりあえずここまで
次で多分ラストですお
ほんの少しだけだけど投下
蒲原「サッカー?」
桃子「サッカー観戦とは意外っすね、むっちゃん先輩はインドア派なイメージっす」
ゆみ「よく観に行くのか?」
睦月「はい、去年はこっちで試合があるときはほぼ毎回」
妹尾「全然知らなかったよぉ」
蒲原「サッカーってあれかー?あの話題の松本ハウスってチームかー?」ワハハ
妹尾「全然違うよぉ山本松雅だよぉ智美ちゃん」
桃子「かおりん先輩も色々間違ってるっすよ」
ゆみ「あまりサッカーについて詳しくないがその松本山雅というチームはとても人気らしいな」
蒲原「毎回満員らしいぞー、しかもスタジアムも選手に臨場感満載らしいしー」
妹尾「実は私ファンなんですよぉ、試合とかよくチェックしてます」
桃子「地元長野のクラブっすからね、私も新聞やニュースで結果を調べたりはするっすよ」
蒲原「それじゃあいつかみんなで試合でも見に行くかー?やっぱテレビより直に見たほうが良いだろー?」
桃子「良いっすね!行きましょうっす!加治木先輩も!」
ゆみ「あまりスポーツとかに興味はなかったがこれを機に見始めるのも悪くないな」フフン
妹尾「楽しみだなぁ私プロのスポーツ観戦とか初めてだよぉ」
睦月「……」
蒲原「むっきーももちろんみんなと応援しに行くだろー?松本山雅のー?」ワハハ
睦月「いや私はアンテロープ塩尻のサポですから」
蒲原「え……どこだそこー……」
睦月「知らないんですか将来のJ3入りを目指してるサッカークラブですよ」
蒲原「ぜ、全然知らなかったぞー……」
桃子「な、長野パルセイロですらないんすか……」
妹尾「マニアックすぎるよぉ」
睦月「す、すいません……」
ゆみ「謝ることはない、好きなチームを応援するのに有名も無名も関係ないからな」
睦月「加治木先輩……」
ゆみ「まぁ私はどのチームも詳しくないから言えることなのかもしれないが」
蒲原「ドカベンで言うところの明訓じゃなく鳥取大砂丘学院を応援するようなもんだなー」ワハハ
桃子「ドカベンで例えるのやめてほしいっす……」
妹尾「ハァ……」
桃子「かおりん先輩も呆れてるっすよ!」
妹尾「違うよぉ……もうしばらく智美ちゃんとお出掛けできないと思うと……」
桃子「ああ……」
睦月「……」
妹尾「寂しいよぉ……」ウルウル
蒲原「ワハハ泣くなよかおりー」ナデンコナデンコ
桃子「ううう私も寂しいっすよ加治木先輩……」シュンッ
ゆみ「泣くなモモ」ナデナデ
睦月「……」
蒲原「しかし思えば私たちよく県大会の決勝まで行けたよなー」ワハハー
ゆみ「たしかにそうだな」フフフ
蒲原「出場すら出来るかわからなかったのに決勝だもんなー、ここまで来れたのは三人のおかげだぞありがとなー」ワハハ
桃子「そんな……」
妹尾「私たち大したことしてないよぉ……」
ゆみ「いやモモと妹尾がいてくれなければ決勝はおろか県大会に出場すら出場できなかった、二人には感謝してるよ」
桃子「「加治木先輩……」」妹尾 ジーン
ゆみ「そして睦月」ポンポン
睦月「は、はいっ」ビシッ
ゆみ「睦月が入部してくれなかったら麻雀部自体出来ていなかった」
蒲原「そうだぞー、むっきーが来てくれなきゃここはただの麻雀部じゃなくてポンポコ部になってたぞー」
桃子「なんすかポンポコ部って……」
ゆみ「とにかく麻雀部がここまで躍進した一番の功労者は睦月だ、感謝するぞ」
蒲原「入部してくれてありがとうなむっきー、ワハハー」
睦月「う、うむ……」
桃子「ううう……」ポロポロ
妹尾「寂しいよぉ」ウルウル
蒲原「じゃあ私大学行くのやめるかー」ワハハ
妹尾「そ、それはダメだよぉ!」
ゆみ「まったく何のために受験したんだ……」
蒲原「漫画を好きなだけ読むためだぞー」
桃子「元部長さんらしいっすね、そうだ二人にプレゼントがあるっすよ!」ガサゴソ
ゆみ「たしかにそうだな」フフフ
蒲原「出場すら出来るかわからなかったのに決勝だもんなー、ここまで来れたのは三人のおかげだぞありがとなー」ワハハ
桃子「そんな……」
妹尾「私たち大したことしてないよぉ……」
ゆみ「いやモモと妹尾がいてくれなければ決勝はおろか県大会に出場すら出場できなかった、二人には感謝してるよ」
桃子「「加治木先輩……」」妹尾 ジーン
ゆみ「そして睦月」ポンポン
睦月「は、はいっ」ビシッ
ゆみ「睦月が入部してくれなかったら麻雀部自体出来ていなかった」
蒲原「そうだぞー、むっきーが来てくれなきゃここは麻雀部じゃなくてただのポンポコ部になってたぞー」
桃子「なんすかポンポコ部って……」
ゆみ「とにかく麻雀部がここまで躍進した一番の功労者は睦月だ、感謝するぞ」
蒲原「入部してくれてありがとうなむっきー、ワハハー」
睦月「う、うむ……」
桃子「ううう……」ポロポロ
妹尾「寂しいよぉ」ウルウル
蒲原「じゃあ私大学行くのやめるかー」ワハハ
妹尾「そ、それはダメだよぉ!」
ゆみ「まったく何のために受験したんだ……」
蒲原「漫画を好きなだけ読むためだぞー」
桃子「元部長さんらしいっすね、そうだ二人にプレゼントがあるっすよ!」ガサゴソ
蒲原「明日への乗車券かー?」ワハハ
桃子「なんなんすかそれは……これっす!お財布っす!」
蒲原「おおこれはいいなー!」
桃子「東京に住むならお財布もこれぐらいおしゃれじゃないとダメっすよ!」
蒲原「見ろゆみちん細長い財布だぞー、がま口はもう卒業だなー」ワハハ
ゆみ「ありがとうモモ、嬉しいよ」ニコ
桃子「そ、それほどでもないっすよ!」テレテレ
蒲原「ひょっとしたらその財布にGPSがついてるかもしれないぞーゆみちんー」ワハハ
桃子「ついてないっすよ!予算が足りないから今回はやめたっすよ!」
ゆみ「つ、つけようとはしてたのか……」ダラダラ
妹尾「私は手編みのマフラーだよぉ」
蒲原「おお凄いなかおりー!」
妹尾「二人のために一生懸命編んだんだよぉ」
ゆみ「大変だったんじゃないかこんな大きなマフラーを二本も編むなんて」
妹尾「そんなことないですよぉ二人のためですもん心を込めて編みましたよぉ!」
蒲原「ワハハー前が見えないぞー」ワハハー
桃子「マフラーは頭じゃなくて首に巻くものっすよ元部長さん……」
睦月「……」
蒲原「むっきーもなにかあるのかー?」
睦月「す、すいません私はなにも……」
桃子「まぁむっちゃん先輩には最初から期待してないっすよ」ボソッ
蒲原「しょうがないからむっきーのファーストキッスでもいただくとするかなー」ワハハ
ゆみ「やめろ蒲原……」
睦月「……」
妹尾「睦月ちゃん?」
睦月「あの、私もう帰ります」
とりあえずここまでですお
なかなか行き詰ったのでちょびちょび投下してく
妹尾「え……」
桃子「なに言ってるっすかむっちゃん先輩……」
ゆむ「用事でもあるのか?」
睦月「はい……すいません……」
蒲原「そうかーしょうがないなー」ワハハ
桃子「しょうがなくないっすよお二人のお別れ会っすよ!それより大事な用事ってなんなんすか!」
ゆみ「モモ怒るな、睦月にだって事情があるんだ」
桃子「で、でも……」
睦月「ごめんモモ……」
桃子「ううう……」
妹尾「桃子ちゃん……」
睦月「ではお先に失礼します……」トコトコ
ガラガラ
蒲原「知らない人についていっちゃダメだぞー」
ゆみ「ついていくわけないだろ……」
桃子「むぅ……!」
桃子「帰らせちゃっていいんすか二人のお別れ会っすよ……」プルプル
蒲原「むっきーにも用事があるししょうがないなー」ワハハ
ゆみ「そうだな」
桃子「しょうがなくないっすよ!二人のために会なのにっ!二人のための会なのにっ!!」プルプル
ゆみ「お、落ち着けモモ……」
妹尾「そ、そうだよぉ桃子ちゃん!落ち着こうよぉ!」
蒲原「おーしモモの頭を冷やせー!!」ピタッ!
桃子「うひゃー冷たいっす!!キンキンに冷えたコーラをくっつけないでほしいっす!!」
蒲原「カルシウムが足りないぞーモモ」ワッハッハー
ゆみ「取りあえず落ち着こうモモ、まだ上京まで1週間もある」
桃子「でも東京に行く準備やらで出発の日まで逢えないっすよ……」
妹尾「そのときちゃんと睦月ちゃん連れてこう桃子ちゃん、ね?」
桃子「分かったっす……」ショボン
蒲原「それよりちょうど4人だし久々に麻雀でもするかー」ワハハ
ゆみ「それもそうだな」フフフ
妹尾「ほら桃子ちゃん機嫌直して」
桃子「はいっす……」
蒲原「ワハハーまーじゃんまーじゃん」ジャラジャラ
ゆみ「さっきも言ったがちゃんと漫画を持って帰るんだぞ蒲原」ジャラジャラ
蒲原「むっきーに手伝ってもらうつもりだったんだけどなー、しょうがないモモ手伝ってもらうかー」ワハハ
桃子「なんで私っすか!ンモー!」ジャラジャラ
・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・
6日後 麻雀部部室にて
妹尾「ハァ……」カチャ
桃子「かおりん先輩またため息っすか」カチャ
睦月「……」カチャ
妹尾「桃子ちゃんもさっきから多いよぉ……」カチャ
桃子「たしかにそうっすねぇ……ハァ……」カチャ
睦月「ロン」
桃子「あちゃー、そこっすか……」
睦月「二人とももっと集中しなくちゃダメだよ、夏の大会まであっと言う間なんだから」
桃子「でも明日のことを考えると……」
あの壮行会から時は流れ、明日はついに加治木ゆみと蒲原智美が東京へ出発する日だった
睦月「たとえ明日そうだとしても今は1局1局集中して練習しなくちゃ、大会まで時間はそんなにないから」
妹尾「たしかにそうだけど……」
桃子「むっちゃん先輩が部長らしいことを言ってるっす……」
睦月「それじゃ次行くよ」ジャラジャラ
桃子「三麻じゃなくてちゃんとした麻雀がやりたいっす……」ジャラジャラ
睦月「4月からは部員募集に力を入れなくちゃね」ジャラジャラ
妹尾「サンマと言ったら目黒だよね」ジャラジャラ
桃子「そのサンマじゃないっすよ……」ジャラジャラ
睦月「ツモ」
桃子「ううう今日のむっちゃん先輩強すぎっす……」
妹尾「また私が最下位だよぉ……」
睦月「二人とも結局終始上の空だったね……」
妹尾「やっぱ明日のことが……」
桃子「集中なんてできるハズないんすよまったく……」
睦月「それでもちゃんとやらなきゃ……」
妹尾「なんか二人がいないと部屋が静かだね……」
桃子「元部長さんがいないと静かっす……あの人のありがたさが今更わかったっす……」
睦月「……」
キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン♪
桃子「あ、下校の時間っす」
睦月「もう時間か……」
妹尾「今日はここまでだねぇ」
桃子「さて私は急いで帰って支度っす!」
妹尾「なんの支度するの?」
桃子「もちろん明日のためっす!あっちにいっても大丈夫なように色々用意するっす!」
妹尾「私も智美ちゃんのために漫画本を段ボールに詰めなくちゃ!」
睦月「……」
桃子「もちろんむっちゃん先輩も明日来ますよねっす!」
睦月「……」
妹尾「睦月ちゃん?」
睦月「ごめん明日行けない……」
桃子「!!」
妹尾「え!明日来れないの睦月ちゃん?!」
睦月「うむ……」
桃子「な……!」
妹尾「な、なんで睦月ちゃん!?もう明日だけだよ先輩たちに会えるの!」アタフタ
睦月「どうしても外せない用事があって……」
桃子「用事って……」
妹尾「先輩たちより大事な用事なの?!」
睦月「ごめん……」
妹尾「睦月ちゃんそんな……」
桃子「……」プルプル
睦月「それじゃ……」ガタッ
妹尾「ほ、本当に明日無理なの……?」
睦月「私も行きたいけどどうしても……ごめん二人とも……」
桃子「ふ……」プルプル
妹尾「桃子ちゃん……?」
桃子「ふざけるなっす!むっちゃん先輩は加治木先輩と元部長さんが嫌いなんすかっ!」バンッ!!
妹尾「も、桃子ちゃん!?」
桃子「この前からなんなんすか!むっちゃん先輩冷たすぎるっすよ!なんで加治木先輩たちを避けるんすか!」
睦月「さ、避けてなんか……」
桃子「避けてるっすよ!この前の壮行会の日から避け避けっすよ!」
睦月「ち、違う!!」
桃子「そんなに加治木先輩たちと一緒にいるのが嫌なんすか!」
睦月「い、嫌じゃない……」
桃子「ならなんで!」
妹尾「も、桃子ちゃん取りあえず落ち着こうよぉ!」
桃子「むっちゃん先輩のこんな態度を見せられたら平気の平左じゃいられないっすよ!いい加減頭にきたっす!!」
妹尾「桃子ちゃん……」
桃子「先輩たちが嫌いなら嫌いとそう言ってほしいっす!!」
睦月「き、嫌いなわけ……!!」
桃子「ならなんでこの前から余所余所しいんすか!おかしいっすよ!」
睦月「そ、それは……!」ギリッ!
桃子「むっちゃん先輩は寂しくないんすか!そんな薄情な人だったんすか!」
睦月「そんなわけないだろ!!」バンッ!
桃子「ひぃ!!」
睦月「わ、私だって加治木先輩蒲原先輩と別れたくなんかない!私が一番二人と長く一緒にいるんだぞ!!」
妹尾「睦月ちゃん落ち着いて!!」
睦月「モモたちなんかより私が一番寂しいんだ!!」バンッ!
桃子「ううう……」
妹尾「睦月ちゃん……」
睦月「……はっ!!」
桃子「むっちゃん先輩怖いっす……」ポロポロ
睦月「う……帰るっ!!」スタタタタタタッ!
妹尾「あ!睦月ちゃん!明日朝9時に出発だから絶対に来……」
ガラガラ!!
妹尾「……行っちゃった」
桃子「かおりん先輩……」ポロポロ
妹尾「だ、大丈夫だよ桃子ちゃん!」ギュッ!
桃子「むっちゃん先輩怖かったっす……」ポロポロ
妹尾「睦月ちゃんだって先輩たちのことを考えてるんだよ、だから……」
桃子「むっちゃん先輩はただ逃げてるだけっすよ!先輩たちと別れる現実から目をそらしてるだけっす!」
妹尾「桃子ちゃん……」
桃子「わ、私だって加治木先輩と別れたくないけど現実を受け入れてるっすよ……もちろん元部長さんとも……」
妹尾「大丈夫だよきっと睦月ちゃん明日来てくれるから……」
桃子「信じたいっすけど……」
妹尾(睦月ちゃん絶対明日来てね、私たち信じてるから……)
とりあえず今日はここまでですお
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