まゆ「おおみそか」 (15)
まゆ「負けたら……褒めてもらえない……」
まゆ「……覚えていてくれたんですね」
まゆ「水着を買いに行きましょう」
杏「まゆが熱出した」
以上4作の設定を引き継いでおりますが、特に読まなくても大丈夫だと思います
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杏「大晦日だね」
まゆ「大晦日ですねぇ」
杏「……夕飯も食べたし、後は新年明けるのを待つだけだねぇ」
まゆ「そうですねぇ」
杏「……何かテレビとか見る?」
まゆ「いえ、別にいいですよぉ」
まゆ「こうしてのんびりと、コタツに入って新年が迎えられればそれで……」
杏「そう」
まゆ「……」
杏「……」
まゆ「……」
杏「……寝ない?」
まゆ「寝ません」
まゆ「まゆだってもう16歳なんですから」
まゆ「0時を超えてたって起きれますよぉ」
杏「本当に?」
まゆ「どうしてそんな疑うんですかぁ?」
まゆ「今までだって夜遅くまで起きてたこともありましたし」
杏「んー……」
杏「まあ、今日事務所でちょっとしたパーティもしたしね」
杏「まゆは料理作ってたりがんばってたみたいだから疲れてるんじゃないかなーって」
まゆ「心配してくれてたんですかぁ?」
杏「そんな感じ」
まゆ「うふ……ありがとうございます」
まゆ「でも、大丈夫ですよぉ」
まゆ「まゆはそんなに疲れてませんし」
まゆ「何より――」
モバP「もう少しでそばできるぞー」
まゆ「――プロデューサーさんもいるんですから」
まゆ「プロデューサーさんがいるのに無防備に寝てなんていられません」
杏「そんなに気にすること?」
まゆ「だって、恥ずかしいじゃないですかぁ」
まゆ「よだれなんてたらしてたらと思うと……もう……」
杏「でももうすでに見られてるよね……ほら、熱出してたときにさ」
まゆ「だからこそもう見られたくないんです……!」
杏「ふーん」
杏「杏は気にしたことないからなー」
まゆ「杏ちゃんはもうちょっと気にしたほうがいいと思いますけど……」
杏「いいんだよ、別に」
杏「今から杏がそういうこと気を使ったって変なだけじゃん」
まゆ「そんなこともないと思ういますけどねぇ」
まゆ「何なら来年の抱負は女の子らしくなるって言うのでいいんじゃないですか?」
杏「杏は今だって女の子だよ」
まゆ「知ってますよ、うふ」
まゆ「杏ちゃんはかわいらしい女の子ですもんねぇ」
杏「……そういわれるのもそれはそれでなんかやだ」
杏「だって考えてみてよ、まゆ」
杏「杏が普通におしゃれして街中に出てみるでしょ?」
杏「絶対背伸びした子供扱いされるじゃん」
まゆ「……まあ、否定はできませんねぇ」
杏「だからこそのこの格好だよ!」
杏「この格好でいることで子ども扱いはされないよ!」
杏「ませた子供になるよりは変な子供のほうが数倍まし!」
まゆ「……」
杏「……」
まゆ「……本音は?」
杏「まあ、面倒くさいからなんだけどね」
まゆ「そうだと思ってました」
杏「杏は自分を曲げないよ!」
モバP「そばできたぞー」
杏「わーい」
まゆ「ありがとうございます、プロデューサーさん」
モバP「どういたしまして」
モバP「量はこんなもんで足りるか?」
杏「大丈夫だよ、そんなにお腹もすいてないし」
モバP「そうか」
モバP「はぁ~……あったかい……」
モバP「やっぱこたつは最高だな」
杏「人類最高の発明だよねー」
モバP「それには同感だ……っと」
モバP「それじゃ、いただきます」
まゆ「いただきます」
杏「いただきまーす」
杏「それにしても、よく女子寮に来たね、プロデューサー」
モバP「誘われたからな」
まゆ「プロデューサーさんと年を越せるなんて幸せです……うふ」
杏「でも、いいの?」
モバP「何が?」
杏「プロデューサーは実家に帰ったりしないのかなって」
モバP「一人暮らしだし新年からもすぐ仕事あるしな」
モバP「落ち着いた時にでも行くよ」
杏「ふーん」
まゆ「プロデューサーさんの実家――」
モバP「まゆはつれてかないぞ?」
まゆ「――先手を打たれました、残念」
杏「まゆは読みやすいからね」
杏「どんなゲームでも、どんなこと考えてるかすぐわかるよ」
まゆ「……来年は」
まゆ「来年こそは杏ちゃんに勝つことを目標にします」
モバP「来年の抱負か……」
モバP「杏は何かあるか?」
杏「んー、別にー」
杏「今までどおりの日常が続けばいいし」
杏「杏はいつもどおりを目標にするよ」
モバP「そうか」
まゆ「プロデューサーさんは?」
モバP「当然、二人をトップアイドルにすることだ」
杏「二人なのにトップなの?」
モバP「頂点は一人しか立てないわけじゃないからな」
モバP「俺の自慢のアイドルの二人を、トップアイドルにしてみせる」
モバP「それが俺の来年の抱負だ」
杏「ふーん」
まゆ「……」
まゆ「……まゆも」
まゆ「もちろん、杏ちゃんに勝つことも目標ですけど」
まゆ「それだけじゃなくて、まゆも、プロデューサーさんが胸を張って誇れるようなアイドルに」
まゆ「最高のアイドルになりたいです」
杏「……」
杏「ずるいよね」
杏「そんなこといわれたら杏だって頑張らないわけにはいかないじゃん」
モバP「はは、頼もしいな」
まゆ「頼りにしてください」
まゆ「プロデューサーさんの育てたアイドルなんですから……うふ」
モバP「もちろん、頼りにしてるし、信じてるさ」
杏「……」
モバP「杏も、信じてるからな」
杏「知ってるよ」
杏「……うあー、なんかむず痒い」
杏「もうちょっと普通の話をしようよ」
まゆ「この前のクリスマスのときの杏ちゃんの衣装可愛かったですよぉ」
杏「ありがと……でも、それじゃ痒さはおさまらないんだけど」
モバP「おさめなくたっていいんじゃないか?」
モバP「照れてる杏なんてなかなか見れないしな」
杏「見せたくないんだけど、別に」
杏「うー……あー……もう」
杏「不貞寝しようにもできないし……」
まゆ「もうちょっとで年越しですからねぇ」
まゆ「一緒に年を越すの、杏ちゃんも楽しみにしてましたもんねぇ」
杏「や、別に……」
まゆ「うふふ」
杏「……逃げたい」
モバP「ごちそうさま」
まゆ「ごちそうさまでした」
杏「ごちそうさまー」
モバP「……さ、年明けまでもう少しだ」
モバP「何か言い残したこととか、やり残したことはないか?」
杏「こんな時間に言われても困ると思うんだけど」
まゆ「ちょっと話してたら時間が来ちゃいそうですしねぇ」
モバP「それもそうか」
杏「……あー、でも杏ひとつ言いたいことが」
モバP「なんだ?」
杏「来年こそ週休8日に……」
モバP「却下」
杏「ですよねー」
モバP「許可されると思ったのか?」
杏「年末補正で色々がばがばなプロデューサーなら」
モバP「誰ががばがばだ、誰が」
杏「こんな時間に杏たちと一緒に起きてるっていつもならないよね?」
モバP「まあ、大晦日だしな」
杏「そんな感じで、許してくれないかなーって」
モバP「だめに決まってるだろ」
杏「ですよねー」
まゆ「じゃあ、まゆもひとつ」
まゆ「プロデューサーさん」
モバP「おう、なんだ?」
まゆ「今年もずっと大好きでした」
まゆ「……それで」
杏「あ」
まゆ「今年もずっと大好きです」
モバP「……?」
杏「プロデューサー、プロデューサー」
杏「もう年明けちゃったよ」
モバP「……ああ、なるほど」
まゆ「うふ……調整してみました」
モバP「面白いことするじゃないか」
杏「こんな新年の迎え方したの杏たちだけかもね」
モバP「……返事はできないけどな」
まゆ「わかってますよぉ」
まゆ「ただ、まゆの思いは変わらないことを伝えたかったんです……うふ」
モバP「あけましておめでとう、今年もよろしくな」
まゆ「あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします」
杏「あけおめー、ことよろー、っと」
モバP「掲げた抱負をちゃんと遂げられるよう一年頑張ろう」
まゆ「はい……!」
杏「おー」
モバP「……じゃ、さすがに泊まってはいけないから俺は帰るな」
まゆ「残念ですけど、仕方ないですねぇ……」
杏「別に杏たちはかまわないんだけど、ね、まゆ?」
まゆ「もちろんです」
モバP「俺がかまうんだよ」
モバP「それじゃ、また」
杏「んー」
モバP「ああ、まゆは新年早々お仕事だが――」
まゆ「――別に文句はいいませんよぉ」
モバP「すまん」
まゆ「うふふ、ぜんぜん大丈夫です」
まゆ「新年から頑張って、もっと頑張って、たくさん頑張って」
まゆ「プロデューサーさんが誇れる最高のアイドルになりますから……うふ」
まゆ「杏ちゃんと……ね?」
杏「……」
杏「ま、いつもどおりに」
杏「頑張るよ」
モバP「そうか」
モバP「期待してるぞ、二人とも」
まゆ「うふふ」
モバP「じゃ、またな」
まゆ「ええ、また」
杏「ばいばーい」
まゆ「……行きましたねぇ」
杏「いったね……どうする?」
杏「もう寝る?」
まゆ「……」
まゆ「……まゆは、もうちょっとだけ杏ちゃんと起きてたいです」
まゆ「せっかくの新年ですからねぇ」
杏「そっか」
杏「じゃ、適当に話そっか」
まゆ「はい……♪」
杏「今日からもう仕事なんだから、あまり遅くまでは話さないよ」
まゆ「わかってますよ……うふ」
おわり
微妙に遅れました、今年こそまゆと杏の組み合わせが公式で出ることを期待します。
それと、とりあえずの抱負としてまゆドリフ頑張りたいと思います。
誤字脱字、コレジャナイ感などはすいません。ここまで読んでいただきありがとうございました
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