雪歩「落としだま」 (41)
1月1日 午前10時ごろ 765プロ事務所
亜美「ササッ」
真美「ササササッ スチャッ」
亜美「エージェントマミ、応答せよ」
真美「ザッ、コマンダーアミ、よく聞こえる」
亜美「765プロの正面ドアを解錠せよ、オーバー」
真美「了解した」カチャカチャ
ピン
真美「鍵クリアー …鍵って英語でキーだよね?じゃあキークリア?」
亜美「かな?ダァヒラキャス」ガチャ ギィー
真美「事務所ドア、オープンマイハート」
亜美「亜美真美スマイルチャージ」
真美「どうでもいいけどタイトルであらすじバレてるよね亜美」
亜美「本当に心底どうでもいいね真美」
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真美「それにしても、まさか事務所の鍵が本当に針金一本で開くとは」
亜美「いろんな意味でヤバイよねこれって。社長室の金庫は大丈夫なんだろうかとか」
真美「とにかく、さっさとやっちゃおう」
亜美「おうよ。レッツいたずら初め」
ガサゴソ
真美「つい数時間前までここでみんなでカウントダウンパーティやってたのにね」
亜美「まるで昨日のことのように思い出せるよね。あ、昨日じゃなくて今日か。ほい真美、ブーブークッション」
真美「あいよっと。これをりっちゃんの席の座布団の下にっと」
亜美「ピヨちゃんのカロリーカットカップヌードルをメガサイズにすり替える」
真美「しかも亜美真美特製の激辛仕様。一度開けて激辛の粉を詰めて元通りに封をしたから絶対にバレない」
亜美「最後ににーちゃんのパソコンのデスクトップをマッチョマンのヌード写真に…おや?」
真美「どったの亜美?」
亜美「真美、これ見てこれ。にーちゃんの机の上にある封筒」
真美「封筒?『マミ』『アミ』って書いてあるね、こっちは『1/1あずさ』って」
亜美「中身はなんと現金だよ、札束だよ。いっぱい入ってるよ」
真美「そーか、これはにーちゃんから真美たちへのお年玉だ!」
亜美「なるほど!…あずさおねーちゃんのは?」
真美「ほら、昨日…じゃなくて今日さ、カウントダウンパーティのあと、日付代わってすぐに真美たちだけ早く帰らされたじゃない。子供ははよ帰れって」
亜美「そだねー、それで今日は亜美たちをおこちゃま扱いしやがった復讐のためにやってきたんだしね」
真美「そのとき、あずさおねーちゃんもいっしょににーちゃんの車で帰ったっしょ。終電なくなるし、
タクシー乗り場までたどり着けるかすら怪しいからって。ミキミキももう寝てたけど」
亜美「なるほど、亜美たちとあずさおねーちゃんが帰った後でみんなにお年玉を配ったってことか」
真美「ま、そこで真美たちを仲間外れにするようではこんな軽い復讐ではすまさないけどね。でもにーちゃんはちゃんととっておいてくれたんだ。
たぶん仕事始めの5日に渡してくれるつもりだったんじゃないかな」
亜美「そー考えると、なんか悪いことしてる気がしてきたね」
真美「してきたね。…復讐、やめようか」
亜美「復讐は何も生みださない、ただ空しいだけなのだ…」
真美「50万円ずつ…」
亜美「なんという太っ腹にーちゃん」
真美「ものっそい太っ腹社長」
亜美「とてつもないビールっ腹ピヨちゃん」
真美「しかし、さすがにこんなものをポンと渡されると、使い道に困るよね」
亜美「うーむ、とりあえず何か豪華なものでも食べに行きたいね」
真美「豪華なものというと…ん?人の気配が」
カチャ ギィー
雪歩「あれ、開いてる…」
亜美真美「焼肉ー!」ビシッ
雪歩「ピィ!」
雪歩「び、びっくりした…なんで亜美ちゃんたちがいるの?」
亜美「まあ深い理由はないけどね」
真美「まあまあゆきぴょん、座って座って」
雪歩「って、律子さんの椅子だけど…」 ブゥー 「ぴゃぁい!」
真美「いよっしゃ引っかかったぁ!」
雪歩「な、何なの…また真美ちゃんのいたずらなのね!めっ!」
亜美「メンゴメンゴ、激辛ラーメンでも食べて機嫌直し…激辛ってバラしてしまったぁ!」
真美「やっちゃったぁ!」
雪歩「亜美ちゃん!」
真美「あー、でも次のイタズラはゆきぴょんにはマジ危険だからこのへんでやめておこう」
雪歩「まだ何か仕掛けたの?もうやめなさい」
亜美「ところでゆきぴょん、なんでこんな時間に事務所来たの?おっと、あけましておめでとうございます」
真美「ございます」
雪歩「おめでとうございます。昨日…じゃない、今日もう言ったけどね。私はパーティの忘れ物を取りに来たの」
亜美「これ?」ヒョイ
雪歩「そうそう、その紙袋。とってくれてありがとう。明日親戚の家に行くときに使うんだ」
真美「ところでゆきぴょん、元日から空いてる焼肉屋知らない?」
雪歩「ここからすぐ行ける店なら2軒しかないけど、どうして?今から行くの?」
亜美「ちょっと懐があったかあったかになったから高級焼肉でもと思いまして」
雪歩「そういうことなら6時からしか開かないけど、いい店知ってるよ。お父さんといっしょに1回だけ行ったことがあるの」
真美「ほうほう。どんな店?」
雪歩「とてもとてもお高い店なのです。たしかカルビ1皿2500円だったかな。でも、味のほうはとんでもないよ」
亜美「とんでもないの?死ぬの?」
雪歩「死んでもいいと思いました」
真美「それはすごい」
亜美「3皿ずつ食べたとして1万5千か。まあ今の亜美たちに出せない金額じゃないし、行ってみようか」
雪歩「でも、一見さんお断りなの。よほど有名な人なら別だけど、行ったことがある人の紹介じゃないと入れてくれないかも」
真美「むー、じゃあゆきぴょん一緒にいってくれない?」
亜美「そうだよ、おごるからさっ」
雪歩(中学生2人で出歩くのを監督する人もいると思うし…明日山本さんに会えばお年玉もらえるし、ちょっと軽く食べるぐらいなら…)
雪歩「わかりました。お姉さんが連れて行ってあげます」
亜美真美「いよっしゃあ!」
雪歩「店の中ではちゃんとおとなしくしていること」
亜美真美「ぶ、ラジャー!」
雪歩「予約入れておくから、5時半にたるき亭前に集合!」
亜美真美「ぶ、ラジャー!」
雪歩「ハラミ2つと角切りヒレ2つ追加で」
店員「かしこまりました」
雪歩「あとごはんおかわり」
店員「はい」
亜美(ゆきぴょんの食べる勢いがすごい)
真美(真美たち2人の食べる量以上だよ…でもこの肉たしかにおいしい)
雪歩「2人とも、ごはん減ってないよ」
亜美「あーいや、こういう時はまず肉でしょ」
雪歩「肉ばっかりじゃだめ!キャベツはもちろんだけどごはんをしっかり食べないとペースが狂うよ」
真美「大丈夫、しっかり食べてるから」
雪歩「わたしの半分も食べてないじゃない、2人とも育ちざかりなんだからもっと食べないと」
亜美(いっぱいいっぱいです)
店員「角切りヒレおまちどお、ハラミはもうしばらくお待ちを」
雪歩「タン1つ追加お願いします」
真美(まだいくのか…)
亜美(正直見てるだけでおなかいっぱいになるよ)
ブルルル
亜美「あ、メールだ」
雪歩「亜美ちゃん、店内で電話はだめだよ」
亜美「ん、メールだけ。にーちゃんからだ」
P『亜美と真美、今日2人は事務所に来たか?』
亜美「ばれた?!」
真美「しまった、いたずらグッズ持ってきたバッグを事務所に置いてきた」
亜美「あー、それじゃ言い逃れできないわ」
雪歩「モグモグ」
亜美『行ったよー、ちょっと忘れ物してて』
P『何か変わったことはなかったか?』
亜美「変わったことって言われても」
真美「ゆきぴょんが来たぐらいしか」チラッ 「…よー食べますなぁ」
雪歩「モグモグ」
亜美『特に何もなかったよ、どうしたの?』
P『お金が無くなってるんだ。写真スタジオ『マミーナ』と、デザイナーの網田さんに支払う予定のお金と、あと俺の私物を買うためのお金』
亜美「マミーナ…あみた…」
真美「まさか…」
雪歩「モグモグ」
亜美『それってどんな封筒?』
P『ちゃんと一目でわかるようにマミ、アミって書いた封筒だ。』
亜美「」
真美「」
P『社長か音無さんが金庫にしまってくれたのかもしれないな、仕事始めになったら聞いてみるよ。じゃあこれから仙台で仕事だから』
亜美「…」ケータイそっ閉じ
真美「…」
雪歩「すみません、カルビ3つ追加お願いします」
亜美真美「待って!待って待って!ゆきぴょんストップ!」
雪歩「アァ?!なんだとコラァ!邪魔すんじゃねー!」
亜美真美「目ー覚ましてー!」
亜美「あ…ありのまま、今わかった事を話すぜ」
真美「にーちゃんからお年玉をもらったと思ったら」
亜美「大事な大事な、765プロの経営資金だった…」
真美「な…何を言っているのかわからねーと思うが」
雪歩「いやわかるから!私だってちょっと軽く食べるつもりでこんなに食べちゃって…持ってきたお金じゃ足りなくて…」
『お会計 21万3000円』
亜美「これは…亜美たちのお金で払わないと足りませんな…」
真美「払っちゃったら765プロがピンチだけど払わなかったら真美たちがピンチだよ…ほら店員さんこっち見てる」
雪歩「急に静かになってお金の話を始めたから怪しまれてるんだよ…お父さんに連絡される前に穴掘って埋めちゃおうか…」
亜美「さりげにこわいなゆきぴょん。よし、とりあえず何事もなかったかのように払っておいて、あとのことはあとで考えよう」
真美「亜美、支払いは任せた。ゆきぴょんはちょっとこっち来て」
雪歩「ん?」
亜美「わかった、いってくる」
真美「で、ゆきぴょん。実は真美たち、お年玉をもらったと思ってたら、実は真美たちのじゃなかったってことがわかったんだ」
雪歩「う、うん…それはさっき聞いた…」
真美「とりあえず3人で、今食べた分をなんとかして戻しておかないといけないんだけど、いくら出せる?」
雪歩「うーん、私はお給料は全部お父さんが管理してるし、すぐ出せるのは5万円ぐらいしか」
真美「真美もそんぐらい。亜美はたしか偶然10万ぐらいあったはずだから、あと少し足りないってところだね」
雪歩「明日、午前中に親戚の家にごあいさつに行くんだけど、お年玉でなんとかならないかな」
真美「今日中にはやっぱり無理か…にーちゃんが支払に使うのは仕事始めのあとらしいから5日までになんとかすればいける」
雪歩「なんとかごまかさないと、私…」
真美「大丈夫だよゆきぴょん、真美たちこういうシュラバには慣れてるから。何とかする。任せて」
雪歩「う、うん…。お姉さんなのに情けなくてごめんね」
亜美「払って来たよー。ほい、匂い消しのガムもらった」
雪歩「ありがとう亜美ちゃん。…これからどうするの?」
真美「とりあえず、家に帰って封筒をとってこないと。ごみばこに捨てちゃったからそれ拾って皺伸ばして、お金を詰めなおして。
で明日にでも全額揃えて、事務所のにーちゃんの机の上にこっそり戻しておく」
亜美「机の上はまずいよ、そこにないってことはにーちゃんには知られちゃってるし」
真美「そっかー、となるとソファーの下あたりに忍ばせておいて、ちょっとした拍子に偶然見つけたふりをするか」
亜美「よし、そんな感じで策を練ろう」
真美「ゆきぴょん、じゃあ明日事務所前でお金の受け渡しをしよう。きっちり3等分」
雪歩「そんな、私がほとんど食べたのに悪いよ」
亜美「もとはと言えば亜美たちがうっかりしてたことだもん、お互い様だよ」
雪歩「そ、そうかな… (よし、ここはお姉さんらしく振る舞ってみよう) 2人とも、今100万円ぐらい持ってるってことだよね?」
真美「そだよー」
雪歩「子供(強調)がそんな大金を持ち歩くのはよくないと思うの。お姉さん(強調)が明日まで預かっててあげる」
亜美「ん?」
真美「『おかあさんがおとしだまをあずかってあげる』のパターンだとろくなことにならない予感」
亜美「いつのまにかお母さんの服やバッグに化けるのがセオリーだよね」
雪歩「そんなことしません!」
真美「まあ、真美たちは徒歩と電車だし」
亜美「ゆきぴょんはタクシー。どっちが安全かって考えたらゆきぴょんかなあ」
真美「そだね、ここはゆきぴょんを信頼してみるとしましょうか」
雪歩(ドヤァ)「うん、いい子ね二人とも。じゃあ、これはお姉さん(強調)が明日まで大切に預かっておきます」
1月2日 12時ごろ
真美「ゆきぴょん、うまく家出られたかな」
亜美「おやがかぎわたしや もうだめぽ」
真美「それじゃ家追い出されるよ」
雪歩「お、お待たせー…ゼェゼェハァハァ」
亜美「ゆ、ゆきぴょんお疲れ…どったの」
雪歩「ごめんね、家出るところにちょうどお客さんが来ちゃったから、2階の窓からカーテン使って下りたり塀を乗り越えたりしてたから…ハァハァ」
真美「意外とアグレッシブだねゆきぴょん…ていうかそのワンピ姿でそういうことしちゃダメでしょ」
雪歩「緊急事態だったから…フゥー、じゃあひとり7万1000円ね」
亜美「うん、準備ばっちり」
真美「亜美、ゆきぴょんの持ってる7000円と集めた3000円を集めて両替よろよろ」
亜美「うん、そこはきっちりしておかないとバレるもんね」
雪歩「じゃあ私は昨日のお金の残りを…あれ?」
真美「これ」
亜美「それ」
真美「どれ」
雪歩「えー…と、たしかここに入れて…」ピタ
亜美「あのさゆきぴょん」
真美「すごーく嫌な予感がしてきたんだけど」
雪歩「チャックが…空いてる…」
亜美「いやあの」
真美「中身は…」
雪歩「…どっか行った」
亜美「」
真美「」
亜美「…探せー!」
真美「どこを!」
雪歩「うわぁーん!ごめんなさいぃー!」
亜美「どうしよう」
真美「どうしよう」
雪歩「どうしよう」
亜美「どうしよう」
マミ「みんな死ぬしかないじゃない」
雪歩「誰だ今の」
亜美「この歳で100万の借金はシャレにならないよね…」
真美「ていうか貸してくれないよね、はじめてのア○ムとか行っても。ご利用は計画的に」
亜美「ろくなことにならないよねとか真美が言うから」
真美「うあうあ~」
雪歩「ごめんなさい、ほんとごめんなさい」
亜美「ないものはないんだから仕方ないよゆきぴょん、こうなったら100万円を調達することを考えよう」
真美「事務所の郵便受けに札束入ってたりとかしないかなーっと…チラシしかない」
雪歩「稼ぐって言っても、そんな数日で」
『2日で100万稼がせます!』
真美「ってこのチラシに書いてあるよ」
亜美「マジか!」
真美「よし、これで一発逆転」
雪歩「ちょっと待って、それって…ひぃぃー!おピンクなチラシぃー!」
亜美「よし、さっそくチラシの電話番号にTEL」
雪歩「ダメーっ!」
真美「ゆきぴょん落ち着いて」
雪歩「その仕事は絶対ダメー!中学生なんかお断りだから!」
亜美「大丈夫、事務所の看板借りればテレビ局でも深夜までお仕事させてくれるし」
雪歩「そうじゃないよ!」
真美「だったら高校生のゆきぴょんが行けばいいんじゃ」
亜美「それだ!」
雪歩「それじゃないよ!」
(雪歩がお仕事の内容を説明。あれとかこれとかな単語を口走るとイメージ壊れるので省略)
亜美「なんか、ごめん」
真美「ゆきぴょんすっごい顔してる」
雪歩「だって、私だってそのぐらい知識はあるし…うう…」
亜美「落ち着いておちついて、はい、ひっひっふー」
雪歩「産まないよ!」
真美「へいへいほー」
雪歩「木も切らないよ!」
亜美「しもへいへー」
雪歩「正しい発音はシモハユハだよ!」
真美「…うーむ、ゆきぴょんに意外なツッコミの才能をみた。いいテンポだ」
亜美「路上漫才で100万稼げないかな。無理か」
♪モットトオクヘオヨイデミタイ ヒカリミチルシロイアイラン
雪歩「ひゃい!…なんだ、メールだ」
真美「なんでその着メロを選んだのかが知りたい」
春香メール『わっほい雪歩、大急ぎでテレビ出演お願いできない?私たちどうしても間に合いそうにないの』
雪歩「たしか春香ちゃん、今日は仙台でお仕事だったよね」
亜美「あー、そのあとこっちで芸能人対抗おとしだまゲット!っていう番組に出る予定だよ」
雪歩メール『間に合わないってどういうこと?』
春香メール『雪がすごくて電車が止まっちゃったの。共演予定はあずささん、真、やよいなんだけど、私と千早ちゃんは帰れそうにないんだ』
雪歩「今それどころじゃないんだよ…ごめんね春香ちゃん」
真美「待ったゆきぴょん、たしかあの番組、優勝賞金100万円だよ」
亜美「借金返せるよ!」
雪歩「そうか、そうだね!」
雪歩メール『出る』
♪デデンデンデデン デデンデンデデン デデンデンデデン!
真美「なんでその着メロを選んだのかがすごく知りたい」
Pメール『春香から聞いた。春香のかわりに出演を頼む。千早の代わりも探さないといけないんだが、誰とも連絡がつかない。ピンチヒッターに心あたりはないか?』
亜美「たしかお姫ちんとひびきんは実家に帰省、りっちゃんといおりんはあいさつ回りだったっけ」
真美「ミキミキは寝てるんだろうね、となると…」
亜美「亜美が出る!亜美かゆきぴょんのどっちかが優勝すれば100万円ゲットだぜ」
雪歩メール『亜美ちゃんが隣にいます。出てくれるそうです』
Pメール『そうか、助かった。テレビ局には765プロから5人派遣するということで伝えてあるから、今から直行してほしい。生放送だから注意しろ』
真美「真美が隠れて援護するよ」
亜美「よーし、なんとか返済のめどが立った!」
テレビ局
「芸能人対抗おとしだまゲット!」撮影現場
~マラソン対決~
真「プロデューサーから話は聞いてるよ、春香と千早のかわりに雪歩と亜美が出るんだよね」
雪歩「う、うん、なんだかそういうことになっちゃった」
真美「最初は3キロマラソン対決か。どう見てもこれはまこちんの圧勝ですな」
雪歩「どうするの?真ちゃんに勝つなんてできないよ…」
真美「やよいっちがいるから、亜美ならビリは回避できる。問題はゆきぴょんなんだけど、ちょっとゴニョゴニョ」
司会「ではアイドルの皆さん、用意はいいですか?スタート5秒前ー!」
『スリー、ツー、ワン』パーン!
真美(よし、亜美もゆきぴょんもまともにスタートスターしてくれた。やよいっちはダッシュ失敗。真美は先回り先回りっと)
真(雪歩には悪いけど、負けられないんだ!僕たちは!)
あずさ(私たちは!)
亜美(ひゃくまんえん!)
雪歩(ビリにさえならなければ…前にはえーと、1、2、3…人いるから、今4位で…)
やよい「おんどりゃーあー!」
真美(えっ!やよいっち、速っ!)
司会「高槻やよいちゃん速い!あっという間にスタートの失敗を取り返してしまったぞ!4位の萩原雪歩ちゃんを追い抜いて、3位の三浦あずさちゃんも今、抜いたぁー!
しかし1位の菊地真ちゃんの速さはものすごいっ!2位以下を大きく引き離す!」
真(全力、全開ー!)
司会「あーっと…あれー?どうした菊地真ちゃん、コースはそっちじゃないぞ!」
真美「まこちーん!こっちこっち!(本当はあってたけど)」
真「しまった、間違えたか!」
司会「2位の双海亜美ちゃん、チェックポイント通過ぁ!そしてどこに行く気だ菊地真ちゃん!」
真美「あっち!んでそのあとあっち行けばコース復帰だよ!」
真「ありがとう真美!よーし、加速そーちオン…っと!っとっと!」
雪歩「うう…真ちゃん…」
真美(よし!うまいことまこちんを誘導して、ビリのゆきぴょんの後ろに連れていけたぞ!これこそ「3回曲がれば元の道作戦」!そして…)
真「雪歩、どうしたんだ?」
雪歩「あ、足を捻挫したみたいで、もう走れない…」
真「なんてこった…救護所はどこだ?」
真美「ゴール地点にあるよ」
真「よし雪歩、今すぐ救護所に連れて行くからね!」ヒョイ
雪歩「ふ、ふぇっ?!」
真「疾風、迅雷!」ダーッシュ
司会「こ、これはすごい!菊地真ちゃん、コースに戻ったと思ったらビリの萩原雪歩ちゃんをお姫様抱っこして走る走る!しかも速い!」
真美(作戦通り!…だけど、この速さは予想外!まこちんマジスゲー!)
司会「4位…3位!菊地真ちゃん圧倒的な速さ!これはすごい、いや本当にすごいっ!」
真「救護所はどこだぁーっ!」ばびゅーん
司会「菊地真ちゃんと萩原雪歩ちゃん、今、ゴール!」
亜美「なんとか4位」
あずさ「今日はやよいちゃん速かったわねー、でもそれよりもすごいのは…」
真「雪歩、足は大丈夫かい?」
雪歩「う、うん、捻挫と思ったけどちょっと痛かっただけみたいで、今はもう痛くないよ。ありがとう、真ちゃん」
真「ああ、雪歩が無事で本当によかった」
雪歩「真ちゃん」
真「雪歩」
雪歩「真ちゃん…」
真「雪歩…」
亜美「…何アレ!何アレ!」
やよい「ふたりともラブラブですぅ!」
真美(何があったのか知らんけど、やよいっちも意外と速かった…でも、ビリでなければいいわけだし作戦成功かな)
真5P 雪歩4P やよい3P 亜美2P あずさ1P
~料理対決~
やよい「できましたぁ!高槻家オリジナルオムレツ、完成ですぅー!」
亜美(さすがにやよいっちは格が違う)
真「ちょっと…崩れすぎましたかね?」
司会「いやこれはちょっとってレベルじゃないよぉまこちん」
あずさ「あ、あら~?なんでこんなに小さくなっちゃったのかしら~?」
司会「あなたが食べちゃったからですよ三浦あずささん!」
真美(実は食べたのは真美だったりする・・・バレテナイバレテナイ)
亜美「ちょっと形は崩れちゃったけど要は味だよね!」
雪歩「こ、こんな感じですかぁ…?」
司会「審査員の皆さん、採点をどうぞ!」
真1P 雪歩4P やよい5P 亜美3P あずさ2P
通算 真6P 雪歩8P やよい8P 亜美5P あずさ3P
~算数対決~
真美(CMのあとは1分間に1問でも多く足し算引き算を繰り返すゲーム、一番必要なのは集中力…。
このCMタイムを利用して、現在得点最下位のあずさおねーちゃん、ここでサヨナラだ)
真美「あずさおねーちゃん、ちょっと聞いてもらいたいものがあるんだけど」
あずさ「あら、何かしら~?」
真美「このイヤホンを耳に入れてくださいな」
あずさ「はい、わかりました」
-----------
ガチャ バタン
小鳥『あ、おかえりなさい律子さん。お仕事は片付きましたか?』
律子『プロデューサーさんといっしょに片づけてきました』
小鳥『お食事はまだですか?』
律子『プロデューサーさんといっしょに食べてきました』
小鳥『お風呂はどうします?』
律子『プロデューサーさんといっしょに入ってきました』
小鳥『そうですか、じゃああとは帰って寝るだk…えっ?!』ガタタッ
律子『あっ?!やばっ…』バサッ ドンガラガッシャン ダダッ
小鳥『KWSK!KWSK!』バタバタ
-----------
あずさ「」
真美「続きはのちほど」
あずさ「ま、真美ちゃん?!なんなのこれ!なんなのこれ!」
真美「まあまあ、あとでゆっくり聞かせてあげるから」
あずさ「いいい今聞かせてよ!」
真美「いや、もうすぐCM明けるし。ほら5秒前だよ、真美あっち行ってるね」
あずさ「真美ちゃん!真美ちゃーん!」
真美(こんなこともあろうかと、りっちゃんをゆするための切り札を持ち歩いていて助かったぜ…)
真2P 雪歩4P やよい5P 亜美3P あずさ1P
通算 真8P 雪歩12P やよい13P 亜美8P あずさ4P
あずさ「ごめんなさい真ちゃん…ボロボロです…もう追いつけません…」
真「まあ、調子悪い時は誰にでもあるよ…」
やよい「ドンマイです!」
あずさ「元はと言えば私の勘違いが原因なのに…お2人にはご迷惑を…」
亜美(あっちはあっちでなんかシュラバってるような)
真美(でもあっちの事情は今は無視させてもらうよ、こっちは人生賭けた大博打にっ…打って出ているんだっ…)
~利きジュース対決~
真美「15杯の清涼飲料水の中から、スポンサーでもあるヨントリー飲料の製品をひとつでも多く見つけ出すゲーム」
亜美「ただし、ハズレを引くとその分減点。スコアの高い順にポイントゲット。勝ったね」
真美「ジュースの味の見極めならパーフェクトだよね亜美」
雪歩「お茶が5杯あるけどね」
亜美「…」
真美「…」
雪歩「お茶は任せて」キリッ
亜美「ゆきぴょん!」
真美「すっごい頼りになる!」
雪歩(初めてお姉さんらしいところを見せられたっ!)
司会「CM明け5秒前ー。4、3…さあ!次のゲームは利きジュース対決だ!アイドルのみんなの舌が試されるぞ!じゃあみんな、始めてくれい!」
雪歩(1番、披露園の加糖茶。2番、ヨントリーの極烏龍茶。3番、ヨントリーの多いお茶。4番、静岡お茶お茶ランドのナマナマTEA。5番、TAKUMIの正午の紅茶。)
司会「お?萩原雪歩ちゃん、お茶のメーカーと商品名をすべて解答用紙に書き込んでいるぞ!だが果たして正解なのか?」
雪歩「自信があります」
司会「きっぱり言い切った!」
真美(この位置ならギリギリでカメラに映らず、2人の解答用紙をチラー見ィできる…よし、見えた)
亜美(真美、早く…)チラッ
真美(任せろ!まずはゆきぴょんの回答を亜美に…)
トントンツートントントンツー
亜美(2と…3。おっけ!)
真美(よし、次はゆきぴょんに亜美の回答を送信…)
雪歩(ごめん真美ちゃん、わたしモールスできない)ジェスチャー
真美(ヤッチマッタ!仕方ない、あとはジツリキでがんばってゆきぴょん)
真美「…結果は?」
司会「萩原雪歩ちゃん、パーフェクトクリア!しかもお茶は銘柄もすべて言い当ててしまった!すごいぞゆきぽん!」
雪歩「あ、ありがとうございます…。」(男の人ダヨー近づかれたらコワイヨー)
司会「お茶には詳しかったりするのかな?」ズイッ
雪歩「(ヒィ)そ、その…お茶とお肉にはこだわりが…」
司会「ほほう、そのこだわりとは」ズズイ
亜美「ヘーイゆきぴょん、今度亜美とお茶しようぜい!」
雪歩「うん、いっしょに行こう!」(ありがとう、助かったよ亜美ちゃん)
司会「はーい、うるわしい女の子の友情でした!では、ここで歌のコーナー、今日のゲストはトリプルブッキングの3人だ!」
真1P 雪歩5P やよい3P 亜美4P あずさ2P
通算 真9P 雪歩17P やよい16P 亜美12P あずさ6P
真「ごめんなさい、負けました」
あずさ「うーん、惜しかったわねぇ…やよいちゃんは意外と味覚鋭いのね」
やよい「はいですー!どれも飲んだことはなかったけれど、似たような味のを選んだら当たってましたぁ!パッケージが違っても中身はみんなおなj」モゴモゴ
あずさ「やよいちゃーん、そのへんでストップしてちょうだいね~。はい、ちょっとあっち行っててくださいな~」
真「…この点差だと、あとはやよいに頼るしかないね」
あずさ「元はと言えば私の勘違いが原因なのに…お2人にはご迷惑を…」
真「それはさっきも聞きましたけど、ボクたち3人みんなに責任があるんです。やよいにはないしょだけど…あずささんひとりの責任じゃないんですよ」
回想
1月1日 午前11時ごろ 765プロ事務所
あずさ「あら~?空港に行くつもりが事務所についてしまったわ~?おかしいわね?」
あずさ「あら~?鍵がかかっていないわ~?」
あずさ「あら~?プロデューサーさんの机の上に何かあるわ~?」
あずさ「あら~!私宛のお年玉だわ!1/1あずさって書いてあるわ~」
あずさ「あら~、20万円も入っているじゃないの~」
あずさ「これは、真ちゃんとやよいちゃんにこの前のお返しをしなくては~」
1月1日 午後8時ごろ とある高級中華レストラン
真「すみませんあずささん、こんなところに連れてきてもらって」
あずさ「気にすることないのよ、この前2人にはすごく迷惑をかけてしまったから、そのお詫び」
真「いえ、迷惑ってほどでもないですよ。ちょっと気がついたらヒューストンにいたっていうだけですし」
やよい「呼んでもらってありがとうございます~、今日はすっごいもやしが食べられるんですねー!」
真「いや、やよい、もやしってわけじゃ」
店員「お待たせいたしました、前菜の鳳凰水晶でございます」
やよい「もやしだー!」
真「え…これもやしなの?」
1月1日 午後10時ごろ
あずさ「では、お会計をお願いします」
店員「かしこまりました、こちらが請求書でございます」
『19万6000円』
真「…やよい、ちょっと目を閉じてもらえるかな」
やよい「ふぇ?はいですぅ」
真(こんなの見せたら卒倒しちゃう)
あずさ「現金で支払いますね~」ヒラッ
真「あずささん、封筒から何か落ちましたよ。…えっ」
店員「4000円のお返しになります。ありがとうございました」
真「あずささん」
あずさ「ご馳走様でした、とても素晴らしいお料理でした」
店員「ありがとうございます、料理人にもお伝えしておきます」
真「あずささん」
あずさ「ぜひお願いします。また寄らせていただきますね」
店員「お待ちしております」
真「あずささん!」
あずさ「真ちゃん、人の話に割り込むのはよくないわよ」
真「今封筒から落ちた紙、見てくださいよ」
あずさ「紙?」
真「…やよい、ちょっと耳もふさいでもらえるかな」
やよい「はいですぅ」
あずさ「えーと、何かしら?『け○おん!! 等身大中野梓ドール請求書兼振込用紙』、商品代金20万円…」
真「封筒に書いてあった1/1あずさって」
あずさ「」
真「これ、本当にあずささんのお年玉なんですか?ていうか絶対に違いますよね?」
あずさ「…どどどどどうしましょう真ちゃん!」
真「やばいです」
あずさ「やばいかしら」
真「やばすぎますよ!」
やよい「真さーん、まだですかー?」
真「もうちょっと待ってて」
やよい「ふぇーん、何も聞こえませんー!真さぁーん!お返事してくださいー!」
真「やよい!落ち着いて、耳をふさいでるから聞こえないだけだから!大丈夫だから!」
あずさ「真ちゃんも落ち着いて!ほら、ひっひっふー!」
再び1月2日 テレビ局
真「やよいには、料理が思ったより高くてあずささんに悪いから2人のうちどちらが優勝しても山分けしようと約束してあります」
あずさ「ごめんなさいね、やよいちゃんを騙す役をさせてしまって」
真「何が何でも賞金を手に入れて、プロデューサーにお金を返さないと」
あずさ「もし、返せないときは」
真「ときは?」
あずさ「全力でバックレましょう」
真「はい」
真美(ラストゲームでゆきぴょんとやよいっちが同点になった。延長戦で勝負が決まるっ)
司会「今度こそ最後のゲームとなりました!さて、その内容はこちらっ!」ジャジャン!「大食い対決!」
亜美(あ、負けた)
真美(しんだ)
やよい「うっうー!これなら勝てそうですー!」
雪歩(ここまで頑張ったのに…)
司会「おっとぉー、ゲーム開始前からすでに勝負が決まってしまったかのような2人!まだ結論を出すには早すぎるぞー!さて、料理が運ばれてまいりました!」
やよい「すごいお肉ですー!」
雪歩(焼肉!)
亜美(アカン)
真美(やよいっちのハングリー精神にブーストかかった)
真(グッ!)
あずさ(よかった…これですべてが丸く収まるわ…)
司会「では、お2人にはご着席いただいて…今スタートです!」
やよい「いっただきまーす!」
雪歩「いただきます…」クワッ
亜美「ゆきぴょんのスイッチが入った」
真美「でも相手が悪すぎるよ…」
やよい「ムグムグ…はぁうー、おいしいですぅー!」 1皿目
雪歩「モグモグ」 1皿目
やよい「おかわりですぅー!」 2皿目
雪歩「モグモグ」 2皿目
やよい「やわらかくてとろけそうなのに、歯ごたえを失っていない最高のお肉ですぅー!」 2皿目
雪歩「モグモグ」 3皿目
やよい「はうー、もったいなくて呑み込めませんー」 2皿目
雪歩「モグモグ」 4皿目
亜美「あれ?」
真美「これは」
真「まさか」
あずさ「やよいちゃん!」
やよい「んー、おいしいですぅー」 3皿目
雪歩「モグモグ」 7皿目
やよい「牛さんに感謝ですぅー」 4皿目
雪歩「モグモグ」 11皿目
やよい「おみやげに持って帰りたいぐらいですぅー」 5皿目
雪歩「モグモグ」 17皿目
やよい「すみませーん、タッパーお借りできませんかぁー?」 6皿目
司会「いや、それはちょっと…」
雪歩「モグモグ」 22皿目
やよい「今年はいいお肉を食べられますようにって初詣でお願いしようと思っていたんですけど、先に叶っちゃいましたぁ」 7皿目
雪歩「モグモグ」 29皿目
やよい「ふぅ、満足ですぅ」 8皿目
雪歩「モグモグ」 35皿目
やよい「ごちそうさまでしたっ」 9皿目
雪歩「モグモグ」 44皿目
雪歩「モグモグ」 52皿目
雪歩「モグモグ」 60皿目
司会「あのー、萩原雪歩さん」
雪歩「うるさい黙れ モグモグ」
亜美(YABAI)
真美(別の意味で放送事故)
あずさ(CM入れてください!)
司会「萩原さん?萩原雪歩さん?」
真(空気読めよお前!)
雪歩「モグモグ …おかわり!」
司会「いやあの、用意した肉がなくなってしまって」
雪歩「アァん?!なめとんのかワレぇ!たかがこれっぽっち それじゃ仕方ないですねぇ」
亜美(一瞬でモードチェンジ!)
真美(でも今更手遅れ!)
1月5日 午前
真美(昨日ようやく賞金が手元に届きました)
真美(というわけで、真美が今持っている、アミとマミと書かれた2つの封筒)
真美(これをなんとかにーちゃんのスキをついて、偶然見つけたように仕組まないといけない)
真美(にーちゃんとりっちゃんが事務仕事してる今がチャンスだ)
亜美「真美、いくよ」
真美「準備オッケ」
亜美「ゆきぴょん」
雪歩「ほ、本当にやるの?」
亜美「思い切ってごー」
雪歩「う、うん…じゃあ、フォローよろしくね」
真美「任せなさい」
雪歩「うん」
亜美「運を天に」
雪歩「うん…えっ」
P「律子、今日は社長見てないけどどこか出かけてるのか?」
律子「社長なら警察ですよ。去年のやよいの発言で、児童ポ○ノ製造疑いの事情聴取受けてます」
あずさ(…)ガン見
P「あーあれか、『社長さんはアイドルス ト リ ッ プに力を入れてるんですよぉ~』って。…あー律子、この書類社長決済済んでるぞ」
律子「精一杯のものまねなんでしょうけど似てません。時期が時期なので警察も神経とがらせてるんでしょうね。プロデューサー、保険料の領収書そっちに混ざってませんか?」
あずさ(…)ガン見
P「アイドリングストップと間違えての爆弾発言で大変だな社長も。領収書領収書…見当たらないな。小鳥さんのところじゃないか?買い物から戻ったら聞いてみよう」
律子「生放送だったら事務所が飛んでましたね。…あれ、またあずささんに災害訓練の司会の依頼が来てます」
あずさ(…)ガン見
P「起震車の体験イベント?…あー、そういうことか…よく揺れrゴニョニョ」
律子「そういうことってどういうことですか?…プロデューサー、この書類のハンコ押し忘れてますよ」
P「おっと、すまない。今押す…あずささん?」
あずさ(…)ガン見
律子「…あの、あずささん、私の顔に何かついてます?」
あずさ「いえ、別に」
律子「さっきからずっと私を見てるような」
あずさ「気のせいです」
雪歩「プロデューサー、あっっっっっつぅーいお茶が入りました」
P「うん、ありがとう雪歩」
雪歩「あの、新年の番組の件は本当に、すみませんでしたっ」おじぎ
バシャっ!
P「ぎゃあっ本当にあっつい!」
雪歩「ああーっ!すみませんプロデューサーごめんなさいー!」
亜美「うわわ、にーちゃん大丈夫?!(今だ真美!)」
真美(おうよ!亜美がにーちゃんの視界を遮った隙をついて、この2つの封筒をにーちゃんの机の下にすべりこませる!)
雪歩「ごめんなさい、ごめんなさいぃー」ゴシゴシ
真美(さらにゆきぴょんがにーちゃんの顔をタオルで拭いてブロック!練習の成果だ)
亜美「真美、雑巾持ってきて」
真美「わかったー!」
律子「持って来たわよ」
亜美「サンキューリッチェーン、ほい真美パス」
真美(そして、雑巾でにーちゃんの机と椅子を拭いて)
亜美「よっ…と。真美、机持ち上げるよ」
真美「うん、下の方までお茶が流れてるから拭かなきゃねー。あれ?何この封筒?(棒)」
亜美「あれれー、亜美たちの名前が書いてあるよー?中身は…おお!札束じゃないか!(棒)」
P「なんだって!それはもしかして…ああ間違いない、これだよ、探してた封筒は!」
亜美「あー、にーちゃんがメールで言ってたやつー(棒)」
真美「こんなところにあったのかー(棒)」
P「見つかってよかった、今日中に見つからなかったらサラ金行かなきゃいけないところだった」
律子「ちゃんと片づけないからそんなことになるんですよ。全く、こんなことじゃ先行きが不安ですね」
あずさ「先?」
律子「あっ・・・いえ、なんでもないですよあずささん」
P「ああ、今度から気を付ける。ところで真美、封筒はこれだけか?他に落ちてないか?」
真美「ん?それだけだよ?」
P「そうか、おかしいな…。私物を買うつもりのお金を入れた封筒もあったはずなんだが」
亜美(そういえばあったような)
真美(なんか書いてあったね、忘れたけど)
律子「私物って何です?」
P「え、あ、いや、あ、別にその」
律子「まさか…来海なんとかいう女の子の人形じゃないでしょうね?こんなちっちゃいのに4千円もするやつ」
P「ま、まさか!いい歳なんだからもうキュ○マリンのファンは卒業したよ!(本当はしてないけど)」
律子「じゃあ水無月ですか?それとも美々野?調辺?緑川?」
P「なんでそんな的確に俺のお気に入りプリ○ュアベスト5当ててくんの?!」
律子「この前食事した時に酔っ払ってぺらぺらと熱く語ってたじゃないですか」
あずさ「この前?」
律子「あっ・・・いえ、なんでもないですよあずささん」
P(隠し通せてたつもりだったのに全部バレとった…)
律子「帰ったら詳しく聞かせてもらいますからね、『私物』とやらについて」
あずさ「帰ったら?」
律子「あっ・・・いえ、なんでもないですよあずささん」
P(とにかく、これ以上律子にしゃべらせてたらまずい!)「ま、真ぉー、封筒のこと知らないか?」
あずさ「しっししし知りませんよ!知ってても教えませんよ!」
P「いや、あずささんじゃなくてまこt」
真「あっあずささん!ジョギング行こうジョギング!ほら、早く!」
あずさ「わかりましたっ!」
ピュー バタン
P「?」
律子「なんなんでしょう…?」
亜美「どうしたんだろうね」
真美「ね」
同時刻 警察署
やよい「社長さんはとってもいい人なんですよぉー。私が『もっとするのぉ』って言ったときも…」
高木「し、仕事の話ですよ刑事さん!」
やよい「あとですね、白いのいっぱい見せてって言った時は…」
高木「手品の鳩のことですからね刑事さん!」
やよい「社長さんと寝たいって言ったら…」
高木「家族と川の字になって寝るっていいよねという流れでですね刑事さん!」
刑事「少し黙っててくれるかなアンタ」
oshimai
>あずささんなら20万払えると思えるがな
まあ、たまたま貯金のほとんどを定期にしちゃったとか、大物買っちゃったとか理由があるんデスヨたぶん
なおPと律子はすでに恋人以上婚約者未満という関係で密かに同居中
律子は将来のために貯金をと考えているがPはフィギュア類をあきらめきれずにこっそり買い集めている
ふたりの関係については秘密ということになっているが、律子がボロを出しまくるので何人かは気づいているという状態
ちなみにPのお気に入りプ○キュアは作者の趣味です
強くてかっこいいけど時々ヘタレというのが共通点
あと社長は当分帰れないと思います
遊び半分で事務所にレコーダーを仕掛けておいたら偶然録音できてしまったという想定で書いてます
もちろん「りっちゃんをゆす」るのは犯罪ですが、たぶんこれなら現行法には触れないかと
むしろ冒頭で事務所の鍵をこじあけた行為のほうがデンジャラス
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