ラブコメディ(?)を書いてみます。
一応【R-18】とします。
キャラはまだ固まってませんが、おかしな女にまとわりつかれる男を喜劇風に書けたらいいなぁと思ってます。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1451228270
女「さあ、ヤるがいい。獣のように私を犯すがいい」
男「ごめん、そういうキャラじゃないから俺」
女「さて、ここで問題です」
男「はい?」
女「私と貴方の関係は何でしょう?」
男「クラスメイト」
女「半分正解で半分不正解」
男「残りの半分は何なの?」
女「…もし私が貴方にとってただのクラスメイトなら何故私は今貴方の部屋にいるのでしょうか?」
男「友達だからじゃね?」
女「………いいですか男くん」
男「はい」
女「古来からこんな言葉があります」
男「何でしょう」
女「据え膳食わぬは男の恥」
男「………」
女「………」
男「………」
女「だ、大体ですね、この様なシチュエーションであれば男であるなら『部屋に来たってことはそういうつもりだったんだろ?』とかそういう展開になるのが健全な男子というものじゃないんですか?」
男「君は普段から男の子をどういう目で見てるの?」
女「『や、やめて!私そんなつもりでここに来たわけじゃないの!』」ガタンッ
男「……(何か始まった…)」
女「『ふっふっふ、そんな事言って。男の部屋に一人で来るってことは最初からそのつもりだったんじゃないか?あん?この雌豚が!ビリビリーッ!』」
女「『キャアッ!い、イヤ!やめて、お願いっ!何でも…何でもしますから…』」
女「『何でも?今何でもと言ったね?じゃあまずはこれでもしゃぶってもらおうか…』」
女「『そんなっ!…そんなふしだらなことできません』」
女「『何でもするっつったろうが!それともお前の裸の写メをネットでばら撒いてやろうか!?ああんっ!?』」
女「『そ、それだけはっ!………うう、分かりました……////』」
女「『へっへ…そうだよ、最初から素直にしゃぶればいいんだよ、クソ女が…』」
女「『ひどい…うう…』」
女「………」
男「………あ、終わった?」パタン
女「…人が一生懸命話してるのに何で漫画読んでるんですか」
男「ごめんね、長かったからつい…」
女「………話しを戻します」
男「はい」
女「男くんは友達だから私がこの部屋にいると言いましたね?」
男「はい」
女「そもそも男女間での友情は成立するのでしょうか?」
男「女子がそれを言うのも珍しいね。おおかたの女子は肯定的だよ」
女「甚だ(はなはだ)疑問です」
男「そうですか。じゃあそれは俺の一方的な考えだったのですね」
女「そうです」
男「分かりました。男女間での友情は成り立たないらしいので女さんはただのクラスメイトとなりました。友達じゃないので帰ってもらいます。さようなら」
女「はい、さようなら」スタスタスタ ガチャ…
男「…」ペラ…
女「………止めないんですか?」
男「え?」
女「何で止めないんですか?」
男「……(面倒クセェ…)」
女「貴方にとって私はその程度の女ですか」スタスタスタ
男「……(普通に戻ってきた。プライドとか無いのかな?)」
女「分かりました。貴方がそこまで言うなら百歩譲って友達としましょう。でもこれが最大限の譲歩です。感謝して下さい」
男「はぁ、ありがとうございます…(何でこの子上から目線なんだろ…)」
女「…ところで」
男「はい」
女「男くんはどんな女性が理想ですか?」
男「え?理想?」
女「はい。例えば私のような女子が好みとか…」
男「あー、それは無いです」
女「そうですか」
男「はい」
女「………」
男「………」
女「……今日のところは帰ります。ごきげんよう」スクッ スタスタスタ…
男「さよなら」
次の日
女「お邪魔します」ガチャ
男「インターホンもノックも聞こえなかった」
女「 “勝手知ったる他人の家” と言うではないですか」
男「昭和の過疎化したムラ組織じゃあるまいし。それは単なる住居侵入罪です」
女「どっこいしょ」
男「あ、座る時そういう掛け声使うんだ。しかもその短いスカートであぐらはみっともないと思うよ」
女「さて、今日こそ男くんとSEXしようと思います」
男「ちょっといいかな」
女「はい、どうぞ」
男「女さんはどうして俺とそういうことをしたいの?」
女「SEXのことですか?」
男「そう」
女「………」
男「………」
女「女の私にそんな恥ずかしいことを言わせるんですか?」
男「うん。ってかもうSEXとか言ってる時点で恥ずかしいって思わないかな?普通」
女「言葉責めですか……思えばこれも初体験ですね…//// オイシイです////」
男「もしもし?」
女「逆に聞きましょう」
男「いや、今聞いてるのは俺の方でね………人の話し聞かないなキミは」
女「うら若き乙女を目の前にしてヤりたくならない男なんてこの世に居ますかね?」
男「キミの言ってることは荒唐無稽というか…偏見の塊だな本当に。世の男性を敵に回す発言だよ」
女「なるほど…」
男「分かってくれた?」
女「そうして世の男性を敵に回したなどと言って私に罪の意識を背負わせ、弱味を握ることで私をコントロール下に置いた貴方は私をとことんいたぶり、辱めて徹底的に快楽の虜にするまで堕とし込むのですね?//// なんて残酷な男なの…////」ハァハァ…
男「どうしてそうなるの?あと何で言ってることと態度にそんな乖離があるのかな?」
女「い、いいわ…よ、貴方の作戦に乗ってあげるわ。ううん、乗らざるを得ないのよね…そうよね、私は半ば囚われの身…////」ハァハァ…
男「いつでも帰れるよ?ほら、帰りなよ。出口はそこだから」クイッ
女「………」
男「………」
女「私のスリーサイズはご存知ですか?」
男「いいえ」
女「分かりました。教えて差し上
男「いいです」
女「………」
男「………」
女「上から
男「やめてください」
女「………」
男「………出口はあちらです」
女「分かりました。今日のところはこれで帰ります。ごきげんよう」スクッ
男「さよなら」
次の日
コンコン
男「………」
女「お邪魔します」ガチャ
男「何で勝手に入ってくるの?」
女「ちゃんとノックしました」
男「玄関からのインターホンは?」
女「いえ、今日は一階リビングの窓から入ったのでインターホンなどという小洒落たものはありませんでした」
男「え?なにキミ、泥棒?」
女「そんなことより」
男「些細なことみたいに言わないでくれるかな。キミの手口は泥棒のそれと一緒だよ?」
女「今日の昼休みに私の知らない女子と親しげに話してましたね?」
男「え?……覚えてないな…誰だろ?」
女「調べました」ペラ…
男「早いね。…何その手帳、表紙がおどろおどろしいんだけど。ドクロ?」
女「山田梢、一年生。つまり私たちの一個下ですね」ペラ…
男「ああ、話したかも」
女「女子硬式テニス部所属。両親と兄と姉の五人家族。住所は◯◯町4丁目5の1。彼氏無し。得意科目は体育で趣味はカラオケ。スリーサイズは上から76.58.78──────
男「待て待て待て待て」
女「何でしょう」
男「何でそこまで調べる必要あるのかな?」
女「男くん」パタン
男「はい」
女「その動揺は私に対して何かやましい事があるからですね?」
男「はい?」
女「…そうやってしらばっくれてれば私にバレないとでも思ってるんでしょうけどね…」
男「何の話しですか?」
女「まあ浮気は男の甲斐性とも言いますからね。私も鬼ではありません」
男「…」
女「ただ、浮気をするならするで先ずは本妻である私から手篭めにするべきでしょう!そうでなければ筋が通らないっ!」バンッ
男「俺はキミと付き合った記憶がないのだけど」
女「此の期に及んでまだそんな戯言をっ!」バンッ
男「やめて、そのガラステーブル高かったんだから」
女「ガラステーブルと私とどっちが大事なんですかっ!」
男「ガラステーブル」
女「………」
男「あとさ、山田さんは別に浮気相手とか以前にただの後輩でね、キミが勘繰るような関係じゃないから」
女「く、口では何とでも言えます!」バンバンッ
男「彼氏は居ないけど好きな人がいるから、あの子」
女「それが男くんだったってことですか!キィー口惜しいっっ!!」バンバンッ
男「違うよ、三年のテニス部の先輩だよ」
女「………本当ですか?」
男「本当」
女「………」
男「………」
女「………あの………SEXしませんか?////」
男「帰れよ」
次の日
──────ガッシャアンッ!!
男「うわぁあああっ!!」
女「お邪魔します」スクッ…
男「何やってんの!?人ん家のガラス窓ぶち破って何してくれてんの!?」
女「昨夜のアクション映画の真似をしたくてつい………」ダラダラ…
男「小学生かよ!あ、すごい血っ!おい、やばいよその血の量!!」
女「お構いなく」ドッコイショ
男「構うよ!何フツーに座ってんだよ!」
女「血なんて女にとっちゃ見慣れたもんですよ。伊達に毎月出血してませんって」ダラダラ…
男「経血と一緒にすんなよ!…ん?え?一緒なのかな?」
女「これしきの血で動揺してるようじゃ男くんもまだまだですね。私の生理は重いですし、量も凄いしレバーみたいな塊がドロッドロ出ますよ」ダクダク…
男「(気持ち悪いな…)そ、そうなんだ…じゃあ別に平気なんだね?」
女「ええ。痛みはありますけど…あ、ちょっと貧血気味ですけど」ダクダク…
男「駄目じゃん!救急車呼ばないとっ!」
女「大丈夫ですって。こんなの日常茶飯事ですよ」ダラダラ…
男「血まみれになるのが日常茶飯事なの?それともガラス窓をぶち破るのが日常茶飯事なの?」
女「これくらい耐えられなくて破瓜の痛みに耐えられるとは思えませんしね」ダクダク…
男「いや…どう考えても処女喪失の痛みの方が楽だと思うよ…」
女「………い、痛っ!……くないっ!」ズキズキ…
男「何でそこで意地張るの!?いいよ痛がっても!無駄に男らしさアピールしなくていいから!女の子だから、キミ!」
女「ふふ…ちょ、ちょっと涙が出てきたけどこれはあれです。さっきお寿司食べた時のワサビが染みただけです」ポロポロ…
男「今更っ?いつ食べたのそのお寿司!いやもうどうでもいいや!救急車呼ぶよ!?」ピポポ
女「………あ、お婆ちゃんが手を振ってる…ふふ…待て待てー ♪ 」
男「ああっ!駄目なやつ見てる!女さん!駄目だよ!そっち行っちゃ駄目だよーー!!あ、もしもし!救急車お願いしますっ!住所は──────」
………………………
………………
………
病院
女「………」パチッ
男「」zzz
女「………男くん……」
男「」zzz
女「………んちゅー…」
男「…させるかっ」パッ
女「あ、…狸寝入りなんてズルいですね」チッ
男「ぬかせ。目覚ましたなら帰るよ。もうバカなことはしないように」スクッ
女「ふはははぁ、妖怪包帯女だぞ〜〜」ドロドロー
男「はいはい、そんだけ元気があったら大丈夫だな。じゃあ、さよなら」ガラガラ…
女「はい、すいませんでした。ごきげんよう…」
こんな感じでのんびり書いていきます。
今日はここまで。
おやすみなさい。
次の日
女「完治しました」ガチャ
男「病院戻れ」
女「何故(なにゆえ)」
男「昨日の今日で完治するわけないでしょ。頭ばっくり切ってるし、何よりその頭の包帯が痛々しい」
女「ああ、この包帯はあれです。封印です」
男「…(また変なこと言い始めた)」
女「邪気眼とかそういう類のものですよ。この包帯を取ることによって封印が解かれ、世は破壊と混沌の世界へと
男「とりあえず退院はできたのね?」
女「はい、おかげさまで」
男「それならいいんだ」
女「………あの」
男「なに?」
女「何故あの時助けてくれたのですか?」
男「人の部屋で勝手に死なれちゃ困るから。それだけ」
女「つまり………私のことが好きなんですね?」
男「キミはまず人の話しを聞きなさいよ」
女「そうでなければわざわざたかがクラスメイトを助けるはずがないもの」
男「あのさ、クラスメイトってのは仲間だろ?仲間を助けるのは当たり前だろ?」
女「仲間……なるほど、物は言いようですね。そんなに照れなくても貴方の本心は分かってます」
男「あ、駄目だ。キミやっぱりまだ治ってないよ頭。主にその中身だけど」
女「…あれ?どうして窓ガラスにビニールが貼られてるんですか?」
男「お前のせいだろ!!」
女「あ、痛たた…。なんか昨日の記憶が曖昧で………」
男「ふぅん、都合良いね。記憶喪失?なんならもう一回頭に衝撃与えて思い出させてやろうか?このバットで」
女「どうせなら男くんのバットで衝撃を与えて欲しい。股間の方へ」
男「まだ諦めてないんだそれ」
女「諦める?私が?それは無い」
男「………あのさ、処女を捨てるなら他の男でも探してくんないかな」
女「いきなり寝取られ命令。流石男くん…高度ですね」ゾクゾク
男「いや、別に俺は
女「寝取られ癖のある人が一定数いるのは分かっています。大事に思っていた人を親友と思っていた友達や柄の悪いヤンキーや金持ちのオヤジに、貴方の知らない所で寝取られる。ある日送りつけられた郵便物を、男くんは何の気なしに開封すると、そこには一枚のDVDが…」
男「…(またおかしな妄想が始まった)」
女「明かりを消し、DVDをセットしてモニターを観るとそこには……この後衝撃の事実がっ!!」
男「うるさいよ。ガチ◯コ・ファイトクラブかよ」
女「え?チンコ?」
男「そこだけ拾うな」
女「モニターに映ってるのは愛しの女ではないかっ!『お、女!女ぁ!』モニター画面の外枠を掴み揺さぶる男くん。勿論その声は彼女に届くはずもなく…。裸になった女は蛇の様な目付きの男に貞操を奪われる瞬間だった!『や、やめろ…やめろぉ!!女を離せぇ!!!』それでも叫ばずにはいられない男くん!『やだ、やめて…男くん助けて!男くん…あああっ!!』モニターの中の女はいよいよ処女を
男「長いよ、長い」
女「毎日そんなDVDが送られてくる。男くんはそれでもそれを観ないという選択肢は無い。段々とその蛇の様な目付きの男に染められていく女さん。男くんは悔しい思いをするのだけど、その思いとは裏腹にちんぽは勃起して…ついにそのDVDをおかずにして自らを慰めるようになる」
男「やめてくんないかな。人をおかしな性癖があるみたいに言わないで。あと女の子が気軽にチンポとか言うのはどうかと思う」
女「…ふふふ、認識不足ですね。男くんはエロ本読んだりエロゲをやったりしたことないんですか?」
男「普通女子が男子に聞く?それ」
女「──────はあんっ♡」
男「っ!?」ビクッ
女「しゅごいっ…しゅごいのぉ♡ 男くんのチンポが奥でビクンビクン暴れて…あっ、ズンズンて、子宮にキスすゆのぉ♡ あっいい♡ らめ…らめぇ…♡ おちんぽ、おちんぽいいのぉおおおっ♡」
男「やめてっ、やめて!何!?えっ!?なに言ってんの!?ちょっと!ご近所さんに迷惑だから!ホントにやめて!」
女「………分かりましたか?」ハァ…ハァ…
男「なにがっ!」
女「だから、女の子はこんな具合に喘ぐのが今の時代のスタンダードです」
男「無ぇよっ!何だ今の時代の喘ぎって!」
女「ちなみに『らめ』は『駄目』、『しゅごい』は『凄い』の意味で、呂律が回らないほど感じているサマを表しています」
男「分かるよ!いや、そんな説明求めてないし!」
女「では早速実践してみましょうか」ギシ…
男「こっち来んな」
女「考えてみたら寝取られは嫌です、私」
男「安心しなさい。キミが他の男としてもそれは寝取られにならないから」
女「強がり言っちゃって…」フフン
男「そろそろ帰ってくんないかな?」
女「………分かりました。今日のところは帰ります。ごきげんよう」スクッ
男「うん」
女「あ、帰る前に一回男くんのチンポ見せてくれますか?」
男「帰れ」
次の日
ガチャガチャ………ガチャガチャッ!
…バンバンバンッ!
女『男くんっ!そこに居るのは分かってます!開けなさい!!』バンバン!
男「やだ。絶対開けない」
女『………先生ね、男くんが何で来ないのかなぁって、ずっと考えてたの…。友達に虐められてるんじゃないか……それとも授業に追いつけなくなったのか………。でもね、そのどれでもないって思ったの。先生は男くんとちゃんと心を通じ合わせていなかった……きっとそれが
男「扉越しに不登校児を説得してるみたいなのやめなさい。ドラマか。何がしたいんだキミは」
女『開ーけーてーよー!』バンバン!ガチャガチャッ!
男「うるさいなぁ、帰れよもう」
女『男くん!無駄な抵抗はやめろ!キミは完全に包囲されている!』ウーウー
男「…はぁ…(また何か始まった)」
女『駄目です警部!野郎は人質を取ったまま出てきません!』
女『なにぃ!?よし、奥の手だ!母親を呼べ!』
女『はい、もう既に此処に来てます!お母さん、男くんの説得をお願いします!』
男「…長いなぁ。もう諦めて帰ればいいのに…」
母『…男、どうしてこんな事を……うう…』
男「っ!?」ガバッ
母『お母さんは、お母さんはそんな子に育てた覚えありませんよ!』バンバン!
女『お、お母さん!どうか興奮なさらずに!犯人をこれ以上刺激しちゃいけません!』
母『いいえ!言わせて下さい!私は男の育て方を間違えました!このままでは世間様に顔向けできないのです!ううっ!』
男「ちょちょちょ!待って!母さん!?え!?何で母さんがそこに居るの!?」
女『…男くん、お母さんはね…キミの為にわざわざ来てくれたんだよ。母の愛とは計り知れないものだと思わないかい?』
母『母さんがぁ〜夜なべ〜をして〜 ♪ てぶく〜ろ編んで〜くれた〜 ♪ 』
女『確かにキミは過ちを犯した。でもね、お母さんにとってキミはいくつになっても大事な一人息子だ!』
母『女ちゃん、男の上にお兄ちゃんとお姉ちゃんも居るわ』コソコソ…
女『いくつになっても大事な息子だ!そんなことも分からないのか!』
母『木枯ら〜し吹いちゃ 冷た〜かろうて ♪ せっせ〜と編んだだよ〜 ♪ 』
男「うるせぇよっ!」ガチャッ!
母「きゃあっ!」
女「犯人確保ぉっ!」ガシッ バタンッ
男「痛っ!は、離せっコラ!おい、ふざけんなぁっ!!!」バタバタ
……………………
………………
………
男「………」
母「………」正座
女「………」正座
男「…何やってんの?」
女「………」
男「…母さん?」
母「はいっ」ビクッ
男「何してくれてんの?何で女と協力してんの?どういうこと?」
母「だ、だって…女ちゃん困ってるみたいだったから…」
男「あのさ、隠してたけどその女ってのが俺の部屋のガラス窓割ったんだよ?」
母「………知ってるよ」
男「知ってたんだ!?じゃあ協力すんなよ!」
母「だって私と女ちゃんはメル友だから…」
男「………はっ!?いつから!?」
女「去年からですよ」
男「え、待って!経緯が分かんない!どうしてこうなった!?」
母「ああ、懐かしいわねぇ…女ちゃんが初めて家に来た時………」
ほわんほわん…
………
………………
………………………
ピンポーン
母「はぁい…あら、どなたかしら?」
女「初めまして!女と言います!」
母「あらあら、男と同じ高校の制服ね。男はまだ帰ってきてないわよ?」
女「私、男くんと付き合ってみせますっ!!」ド-ンッ!
母「あらあら……」
………………………
………………
………
ほわんほわん…
母「──────ってことがあってね」ニコニコ
女「えへへ…恥ずかしいなっ////」
男「待て。全然分からん。それでどうして母さんと女がメル友になったんだ?」
母「あとは…話してたら意気投合しちゃって…。女ちゃんを応援しなきゃ………って」
男「息子の意思をまずは確認しろよ!!」
女「お母さんを責めないでっ!悪いのは私なの!」
男「そうだよ!悪いのはお前だよ!分かってんじゃねぇか!」ウガ-ッ!
母「待って!二人とも私の為に喧嘩をしないで!」
男「おめぇのためじゃ無ぇよ!すっかり女に毒されてんじゃねぇか!おい!バカは移るのか!?なあ、バカって本当に移るのかよ!帰って来いよ母さん!!」ユサユサ
女「動かさないで!さあ、集中治療室へ」
母「お…男………母さんが居なくなっても……………強く、生きるの………よ………」ガクッ
男「か、母さぁあああああん!──────って茶番はもう真っ平だ!!」ガシャーン!
母「ひぃいっ!ノリツッコミが激しい!」
女「じゃ、じゃあお母さん私帰ります!ごきげんよう!」ダッ
母「あ、ずるいわ女ちゃん!待って」ダッ
男「おう!出てけ出てけぇえ!!」ドガ-ンッ ガシャ-ンッ!
次の日
女「お邪魔します」ガチャ
男「昨日の今日でよく顔を出せるね…感心するよ」
女「男くん、確かに私はちょっと頭がおかしいかもしれません」
男「ちょっと?ちょっとじゃないよ。かなりだよ」
女「でも私の気持ちは本物です」
男「………」
女「」シュルル…シュル…
男「おいっ!なに脱いでんの!?」
女「私の本気の覚悟を見せますっ」シュルル
男「わー!やめろバカっ!////」ガシッ
女「は、離して下さいっ!」ジタバタ
男「やかましいっ!脱がれてもこっちが困るんだよっ!」バタバタ
女「きゃっ!」ズルッ
男「おわっ!?」バタッ
女「うう…お、重いです…」
男「ご、ごめ──────
姉「男ー!ガールフレンドできたってー!?」ガチャ
男「あ」
女「え?」
姉「………」
男「………はっ!姉ちゃん!こ、これは違っ
姉「っにやってんだてめぇっっ!!」ドガッ!
男「ぐほぅっ!?」ドタッ
姉「てめー、兄と姉ちゃんが家から出てったからって女の子ぉ連れ込んで好き勝手するたぁいい度胸じゃねぇかコラっ!」ドガッドガッドガッ!
男「ぐはっ、ちょっ、違っ、ぶほっ!!」
姉「お嬢ちゃん早く逃げなっ!もう二度とここに来ちゃダメだよ!」ゲシッゲシッ!
女「あ、あの…」
姉「おらおらぁ!コブラツイストォオオオ!!」ギリギリ
男「ぎゃあああああっ!!お、女、助けてくれぇえ!!」ギリギリ
女「お、お姉さん、違うんです」
姉「あん?なんだって?」ギリギリ…
女「私たち、これから普通にエッチするとこだったんです」
男「違ぇだろ!っ…ほほぉっ!?」ゴキゴキゴキッ
姉「とんだスケコマシじゃねぇか、ええ?男ぉ…いつからこうなったんだてめぇえ!!」ゴキゴキッ
男「折れ、折れるっ!助けてーーーママーーーー!!!」ゴキゴキゴキゴキッ
………
………………
………………………
女「──────というわけでして」
姉「なぁんだ!そうならそうと早く言ってくれりゃあ良かったのによぉ!」
男「」グッタリ…
姉「つまりあれか!男のことが好きで、女ちゃんの方から迫ったってことか!」
女「はい」
姉「男もやるねぇ。あたしゃてっきりゴーカンでもしてるのかと思ったよwww」
女「むしろそのくらいの事をして欲しいのですけど…」
姉「………あんたも私と一緒でイカれてるねぇ。ちょっと種類が違うけど…」
女「お姉さんは豪快ですね」
姉「あははっ!まぁね!ちょっと前までレディースやってたからさー!」
女「レディース?」
姉「暴走族だよ、暴走族。血の気の多い女連中集めて走ってたんだよ。そこらの男にゃ負けないよー」
女「なるほど…」
姉「ま、もう引退したけどねー。今はOLだよOL。この私がさ、OLだってww 仲間にも笑われたよwww」
女「でもお姉さん綺麗です」
姉「やめなって!自分のこたぁ分かってるつもりだよ!……と、いつまで寝てんだ男!」ゲシッ
男「うぐっ!………はっ!い…生きてる?」
姉「いちいち大袈裟なんだよお前は。じゃ、姉ちゃん風呂入ってくるわ!仲良くな!」
女「あ、私もそろそろお暇します」
姉「ん?そっか。でも外は暗いかんな…おい男、彼女家まで送ってやんな」
男「はっ!?な、何で俺が」
姉「…おい、女の子をこんな夜に一人で帰す気かてめー…」ゴゴゴゴゴゴゴ…
男「送ります。ちょうど今送ろうと思ってたところです。さあ行こう女さん」スクッ スタスタスタ
女「え?でも…いつも一人で
男「さあ早く帰ろう!女さん、早く、早く帰ろう!俺がエスコートするから!さあ早く!」グイグイ
女「きゃっ、…あ、あの、お姉さん、お邪魔しました。ごきげんよう」
姉「おう、またおいでっ ♪ 」ニカッ
………
………………
………………………
男「さ、ここまで送ればいいだろ」
女「えっ?お姉さん家まで送れって言ってました!」
男「何で俺がキミを家まで送らにゃならんのだ」
女「や、約束が違いますっ!」
男「へんっ、約束なんてしてないもんねっ!」ベ-
女「…お姉さんに言いますよ?」
男「ぐっ…!卑怯だぞ…」
女「もし私がゴーカン魔に襲われたらどうするんですかっ」
男「けっ、キミを襲うような奇特な奴は居ないね、絶対」
女「私が大事じゃないんですか?」
男「だから、キミは別に俺の彼女でも何でもないの。ただのクラスメイト!わかる!?」
女「………」ウル…
男「うっ…な、何だよ……」タジ…
女「……分かりました。一人で帰ります。ごきげんよう」スタスタスタ
男「あ、おい待っ…」
女「」スタスタスタ…
男「………何泣いてんだよあいつ…。全部俺が悪いみたいじゃねぇか……。くそっ、後味悪ぃなぁ………」
今日はここまで。
ちょっとシリアス展開になりかけてるな…。戻さねば。
次の日
男「………」
男「………」
男「………来ないな」
男「いつもなら大体この時間に来るんだけど…」
男「………」
男「いや、別に待ってねーし!来ないなら来ないで平和だしな!」
男「よし、普段読めない漫画でも読むか!」ゴソ
男「………」ペラ
男「………ぶはっ!あはははっ!」ペラ
男「………」ペラ
男「………つまんね。やーめた」パタン
男「……あいつが来る前って俺何してたっけ?」
男「…ゲームでもするかな」ゴソゴソ カチッ
男「おー、何か久し振りな感じだ」カチャカチャ
男「よっ、ほっ…」カチャカチャ
男「あ、死んだww くそっwww」カチャカチャ
男「………」カチャカチャ
男「………やめた」カチッ
男「はぁ………」
男「……………」チラッ
男「……んだよ、まだ10分も経ってねぇし」
男「何やってんだよあいつ…」イライラ…
男「いや、ただのクラスメイトだから別に来なくていいんだけどなっw」
男「………って、誰に言い訳してんだ俺」
男「………………ただのクラスメイト……か」
男「…傷付いたのかな?」
男「………バカが。んなんで傷付くなよ。いつも言ってることだろが」
男「………」
男「……いつも言われりゃ傷付くか………」
男「………」チラッ
男「……来ねぇか。もう諦めたかな…」
女「遅れましたっ!」ガチャッ
男「うおっ!?」ビクッ
女「途中で産気づいた妊婦さんが居て産婦人科に連れて行ってたらこんな時間にっ!いやぁ疲れた!」ドッコイショ
男「………」
女「ん?どうしたんですか?猿が水鉄砲くらったみたいな顔して」
男「…鳩が豆鉄砲だろ」
女「細けぇこたぁいいんだよww」ニッコニコ
男「………」
女「………何かおかしいですね。こっそりオナニーでもしてましたか?何ならお手伝いしますよ?」
男「…う、うっせぇ!するかそんなん!」
女「あれ?何か泣いてます?どこか痛いんですか?ちんぽですか?見ましょうか?」ゴソゴソ
男「な、泣いてねぇし!──────って触るな!!ってか遅れたって何だよ!俺ん家は学校かっ!」
女「だって私を待ってたでしょ?」
男「まっ!?…まっ、待ってねぇし!!あと何だよ産気づいた妊婦って!遅刻の言い訳が古過ぎだろ!そんなシチュエーションなかなか無ぇよ!」
女「…はぁ、何テンポ遅れのツッコミですか。男くん、今日はキレが悪いですよ。失望しました」
男「うっるせぇよ!お前が早く来ないからこっちも調子狂って
女「ほら、待ってたんじゃないですか」
男「ぐっ!?…待ってねぇから!ってかお前諦めたんじゃねぇのかよ!」
女「は?」
男「いや、だってもう
女「そんなこと一言も言ってません。私が男くんを諦めるなんてないです。絶対」
男「………」
女「私たちのゴールはSEXです」キリッ
男「お前はまだそんなことを…」
女「……だから付きまといますよ、ずっと」ニコ
男「………けっ、勝手にしろ////」プイッ
女「はい、勝手にします」ニコニコ
男「………」フッ
女「あ、今笑いましたね?何か良いことあったんですか?また他の女でもたらし込んだんですか?つくづく浮気性ですね」
男「うっせー。お前がいちゃそんな暇も作れねーよ」
女「まあそれもそうですけど…男くんは油断なりませんからね」
男「どっちがだテメー馬鹿野郎」
女「野郎という言葉は正しくないです。私は女の子です」
男「あーうっさいうっさい!もう帰れよ!」
女「今来たばかりなのに!沢山の荷物を持ったお婆ちゃんが信号渡れなくて困ってるのを見過ごせなくて荷物を持ってあげて一緒に渡ってあげたら遅刻しただけじゃないですか!」
男「おい!産気づいた妊婦じゃなかったのかよ!」
女「あ、違う、えっと、そのあとにその妊婦さんに会ったんです!」
男「必死だな!?よぉし、それならその妊婦さんをどこの産婦人科に連れてったか教えてもらおうか!」
女「あ、もうこんな時間!帰ります!」スクッ
男「おい!待て
女「ご、ごきげんよう!」バタンッ
男「………帰りやがった」
男「……ぷっ、くくく…w」
男「………ま、しばらくあいつに付き合ってやっか。暇つぶしにはならぁな…」ニヤニヤ
次の日
男「はぁ、疲れ
女「おかえりなさいませ、ご主人様♡」ペコ
男「……何で俺より先に俺の部屋に居るんだ。あと何だそのメイド服」
女「ネットで購入しました、ご主人様」
男「人違いだ。俺はキミのご主人じゃないしメイドを雇った覚えもない」
女「じゃあ肉奴隷でいいです」
男「要りません」
女「そしたら私のこの姿(なり)をどうすればいいんですかっ!」
男「知るかよっ!お前が勝手に買って勝手に着てんだろ!」
女「勝手に買って………面白いっ!w」ププーッ!
男「シャレで言ったんじゃねぇ!!//// 笑うなっ!////」
女「あ、なんだ。シャレじゃないんですか。無理して笑って損しました」
男「落差激し過ぎだろ。無理してとか…地雷踏みまくりだな」
女「さぁ、ご主人様。今日はどんなプレイを御所望でしょうか?」
男「まだ続けるのかよ。何もしねぇっつの」
女「お食事にします?お風呂にします?それともわ・た・し?♡」キャピ
男「か・え・れ ♡」ニコ
女「………」
男「………」
女「あ、そうだ。お菓子作ってきたんです」ゴソゴソ
男「は?お菓子?」
女「はい。クッキーです。お菓子作りが趣味なので」ゴソゴソ
男「ごめん、クッキー嫌いなんだ」
女「え?」
男「クッキー嫌いなの。口の中の水分を吸収する食べ物は嫌いなんだよ」
女「……す、好き嫌いを言うんじゃありません!」
男「ええー…面倒くせぇ…」
女「調理実習で女子が作ったクッキーを貰うとか男子にとっちゃ幸せイベントでしょう!?」
男「いや、別にそうでもな
女「『ねーねー、A子ぉ、このクッキー誰にあげるの!?きゃー♡』」
女「『う、うるさいわね!別に誰でもいいでしょ!』」
男「……またいつもの始まったの?」
女「『ちょ、ちょっと!A男、待ちなさいよ!////』」
女「『何だようっせーなA子』」
女「『何だはないでしょ!人がせっかくクッキーあげようと思ったのに!』」
女「『へぇ、それは殊勝な心掛けだな。どれ食ってやるか!』ヒョイッ」
女「『い、言っとくけど!あんたの為に作った訳じゃないから!//// ただ…その、余ったからあんたに恵んであげようって思っただけで…////』」
女「『ふぅん…不格好なクッキーだなww うん、お前らしいやっwww』ボリボリ」
女「『ムカッ! ど、どういう意味よ!!下手くそで悪かったわね!////』」
女「『………味は最高だって意味だよ、ごちそーさん。じゃな!』スタスタ」
女「『……………ふ、ふんっ//// 素直に美味しいって言えばいいのに…バカ////』」
男「………」
女「………とまあ、こういう感じでですね」
男「キミさ、演劇部とか入れば?」
女「女は皆女優と言うものね。私クラスになるとそれはもうレッドカーペットとか歩いちゃうくらいのレベルで芥川賞総ナメね!」ウフフ
男「アカデミー賞な?何で文豪になってんだよ。キミは女優は女優でもAV女優程度だろ」
女「男くんが男優やってくれるなら…」
男「やらねぇよ」
女「汁男優として」
男「ぶっかけ要員かよ!いい加減にしろ!」
女「そんなことより早くクッキー食べてくださいよっ」
男「あ、もうこんな時間だ。帰らなくていいのか?」
女「え?あ、ホントだ!じゃあ帰ります!ごきげんよう!」ドタバタ…バタンッ!
男「おい…ゴミ(クッキー)置いてくなよ…」ゲッソリ
男「はぁ……」チラッ
男「…あーもう、食えばいいんだろ、食えば」バクッ
男「…」モグモグ…
男「……まあ、食えなくはないか…」モグモグ
次の日
女「お邪魔します」ガチャ
男「ちょっとこっち来い」
女「…?………はい」スタスタ
男「…好きだ、女ちゃん」
女「…………えっ?//// あ、そ、その…私も………男くんのこと………好き………////」
男「大好きだぁっ!」ガバッ
女「きゃあっ!?//// えっちょっ//// 男くっ…////」バタッ
男「はぁっ、はぁっ、…女ちゃんっ、女ちゃんっ!」ヌガシ ヌガシ
女「や、やだっ//// 男くん落ち着いてっ/// ちょっと、本当にっ、服脱がしちゃ…//// わ、私にも心の準備がぁっっ///」バタバタ!
男「─────なぁんて、うっそー」ヒョイッ
女「………え?」
男「ぶははっ!『落ち着いて!心の準備がぁ〜』だってwww」
女「………」ムク…パンパンッ
男「どうだ?分かったか?男がその気になったらどうなるかってことが身に染みて分かっ
女「まあ、上出来じゃないんですかね…」
男「おっ?負け惜しみ?ww あれだけ慌てといて今更そんな風にすかしても
女「男くんが何か企んでるってことは読んでましたよ。あんな雰囲気でこっち来いなんて今まで言われたことなかったですし…」
男「先読みしてた?おいおい、その割には凄い狼狽してたみたいだけど?www」
女「…」ゴソゴソ
男「なに?ハンカチでも探してんの?泣いちゃう?ねえ、泣いちゃうの?ぶはっwww」
女「…」カチッ
『…好きだ、女ちゃん』
男「っ!?」
『…………えっ?//// あ、そ、その…私も………男くんのこと………好き………////』
『大好きだぁっ!』ドタッ
『きゃあっ!?//// えっちょっ//// 男くっ…////』
『はぁっ、はぁっ、…女ちゃんっ、女ちゃんっ!』シュルッ シュルシュル…
『や、やだっ//// 男くん落ち着いてっ/// ちょっと、本当にっ、服脱がしちゃ…//// わ、私にも心の準備がぁっっ///』
女「…」カチッ
男「……あ、ICレコーダー……」ダクダク…
女「………実情はどうあれ、これを他の誰かが聞いたらどう思いますかねぇ…」
男「ぐっ…ひ、卑怯なっ…!」
女「卑怯?私を騙しといてよく言いますね。そもそも最初から男くんがあんなことしなければこういうことにはならなかったのです」
男「…わ、悪かったから………それ、消してくれ」
女「消すわけないじゃないですか。嘘にしても男くんが私を好きって言ってくれた貴重な記録です。これを使って脅迫する気はありませんけど、毎日寝る前に聞こうと思います」ニコッ
男「やめて下さいお願いします」ドゲザ
女「」カチッ
『…好きだ、女ちゃん』
キュルキュル
『…好きだ、女ちゃん』
キュルキュル
『…好きだ、女ちゃん』
男「お願いっ!やめてぇっ!!」
女「はぁ…♡ この台詞だけでご飯3杯いけるわぁ…♡」ウットリ…
男「あああ…俺は何て失態をっっ!!」
女「ふふん ♪ 今日はとても身のある一日となりました」ホクホク
男「………それをこっちによこしなさい」
女「ダメです」
男「いいから……早く」ズイ…
女「男くん、まさか女の子相手に力ずくで奪い返すなんてマネしませんよね…?」ジリ…
男「うっせー!」ガバッ
女「きゃあーー!いやぁ!」バタッ
男「なにを大袈裟にっ!このっ!よこせっての!」ドタバタ
女「やめてっ!大事にしたいの!お願い!」ドタバタ
男「何が大事だ!くそっ、大人しくしろ!」ドタバタ
女「あっ!いや、そこはダメ!男くん許してっ!」ドタバタ
男「うっせー!こっちか!?あん!?ここだろ!?」ドタバタ
女「…あっやめてぇっ!痛っ、痛いの…ああっ、奪わないでぇ!」ドタバタ
男「おっしゃーー!貰ったぁ!!どうだコラぁあ!!」
女「ひ…ひどい………抜いてよぉ…」ポロポロ…
男「………は?なんだよ、抜いてって」
女「………あ、もういいです。ちょっとどいてくれますか?」グイ
男「へ?」
女「………」カチャ…
男「え?なに?…あれ?何でそこに携帯置いてあんの?いつ置いたの?」
女「」ピッ
男『うっせー!』ガバッ
女『きゃあーー!いやぁ!』バタッ
男「──────っ!?む、ムービー…!」
男『なにを大袈裟にっ!このっ!よこせっての!』ドタバタ
女『やめてっ!大事にしたいの!お願い!』ドタバタ
男『何が大事だ!くそっ、大人しくしろ!』ドタバタ
女『あっ!いや、そこはダメ!男くん許してっ!』ドタバタ
男『うっせー!こっちか!?あん!?ここだろ!?』ドタバタ
女『…あっやめてぇっ!痛っ、痛いの…ああっ、奪わないでぇ!』ドタバタ
男『おっしゃーー!貰ったぁ!!どうだコラぁあ!!』
女『ひ…ひどい………抜いてよぉ…』ポロポロ…
女「………」ニヤリ…
男「………」サ--…
女「………強姦未遂……か…」
男「」ビクンッ
女「これはもうどう見ても言い逃れ出来ませんね……」ニヤニヤ
男「てめっ!それ
女「おっと!ストップ!」
男「うっせぇ!そのスマホを
女「それ以上来たら送信ボタンを押しますっ!」
男「えっ…?」ピタッ
女「男くんもよく知ってる、私のメル友に送りますよ…?」ゴゴゴゴゴゴゴ…
男「ま、さか……母さんに…?」ゴクリ…
女「いいんですか?」
男「………わ、分かった、お互い落ち着こう……な?何か飲むか?…ん?女ちゃん…」
女「結構です。それより私から奪ったICレコーダーを返して下さい」
男「………ぐ…、分かった。ほらよ」スッ
女「ストップ!こっちへ来ないで。そこのガラステーブルの上に置いて下さい。記録を消したり妙な真似をしたら………この動画をメル友に送ります」
男「わ、分かった。置くよ…」コトン…
女「……オッケーです。そのまま下がって…そうです。両手を上げたまま…そう、ベッドに腰掛けて下さい」ジリ…
男「………(くそっ、どうする…どうする!女にイニシアチブを握られたままだとマズイぞ!あれを悪用されないとは限らないし…あれは完全に俺の弱みだ!二つとも何とかせねばっっ!)」
女「……動いちゃダメですよ?」スゥ…
男「………(ああ、ICレコーダーに手が掛けられる。スマホは右手………いつでも送信できる態勢か……)」
女「………奪還しました」パシッ
男「っ!」グッ
女「動かないでっ!」
男「くっ!」ピタッ
女「………そう、大人しくしてて下さい。そうすれば悪いようにはしません……これは…これはただ、私のオカズになるだけです…」ジュルリ…ハァ…ハァ…
男「お、オカズ…」
女「そうです…よく殿方がエロ本やAVを観るのと同じです。では私はこれで……ごきげんよう」ハァ…ハァ…
男「………ちょっと、待ってくれないか」
女「何です?時間稼ぎは無駄ですよ。私のオナニータイムを邪魔しないで頂きたい」
男「いや、邪魔はしないさ。ただそれでいいのかな…ってね」
女「……どういう意味かしら?」ピク
男「…交換条件って知ってるかい?」
女「回りくどいわね。馬鹿にしないで。さっさと言ったらどうなの?」
男「まあ落ち着けよ女ちゃん。そんな急ぐことはないさ。これは君にとってもイイ話なはずだ」ギシィ
女「動かないでって言ったはずよ!」
男「おいおい、怯えるなよ。ベッドに寝そべっただけじゃないか…くくく」
女「………なに?何を考えてるの?」
男「……オナニーかぁ。オナニーなぁ…ふぅん」
女「………?」
男「キミはそれで満足するのかい?」
女「ま、満足…ですって?…するわ、するに決まってるでしょ!しかもこんな美味しいオカズを手にしたらオナニーしないわけないじゃ
男「おいおい…こっちにゃ興味ねぇのかよ?」ジィィ…
女「──────っ!!」
男「…さぁ、チャックは開けたぜ?この後、どうする?…いや、どうしたい?」
女「…あ……あ…」フラフラ…
男「そうだ…ゆっくり来い。キミが今一番欲しいものがこのチャックの向こう側にあるんだ…そうだろ?」
女「…はぁ…はぁ…//// そ、そう…この奥に………私の………私の求めていたものが………////」ドキドキドキ…
男「ベッドの上においで……可愛がってやんよ…」
女「お、男くん…私……私ぃ…♡」ギシィ…
男「──────奪ったぁ!!」パシッ パシッ
女「なっ!!?」
男「ハッハー!油断したな女!!」ヒョイッ
女「くっ!ひ、卑怯なっ!!」
男「ふははははは!バカめー!!こんなの全部消してやる!こんなのこうだ!こうだ!」ピッピッピッピッピッピッ!
女「ああああああああっ!!いやぁああああっ!!やめてぇええ!!私のオカズがぁあああ!!」
男「………ふっ、作業完了」ポイポイ
女「うう…ひどい………」ノソノソ…
男「ふふふ。余は満足じゃ。さあ、それを取ってさっさと帰りなさい」
女「……うう…ごきげんよう…」ノロノロ…パタン
男「………ぷはぁーっ、良かった。助かったわぁ…マジで」
男「油断ならねぇぞアイツ………」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
女「………」ゴソゴソ…
女「………」ピッ
女「………うふふ ♪ 」
女「映ってる映ってる… ♪ 」
女「流石に男くんもバッグの中の隠しカメラまでは気を回さなかったわね…」
女「………さっ、早く帰ってDVDにやかなきゃっ♡」ルンッ ♪
次の日
女「私達もそろそろ次のステップに行くべきだと思います」
男「別れ……ですね?」
女「違います。むしろ前進の方です」
男「ほう、例えば?」
女「最初に私達のゴールはSEXとお伝えしましたね?」
男「そうですね。あくまでもキミからの一方的な要求ですけど」
女「そうは言っても昨日私を押し倒したじゃないですか」
男「あれはキミからICレコーダーを取るために仕方なく」
女「その前の段階、私に告白して押し倒しました」
男「だからあれは演技で…」
女「そう、演技でした。しかしどさくさに紛れて私のおっぱいを触りました」
男「えっ、嘘?」
女「本当ですよ。何で気付かないんですか」
男「いや、全然分かんなかったけど…」
女「あれは言うなればセクハラですよ?相手が私だったから良かったものの、あれが他の女の子なら訴えられるレベルです」
男「うん、そもそも他の女の子だったらあんなことしないけどね」
女「それは私が魅力的だからつい襲ってしまった…と捉えていいんですか?」
男「うん、全然違うよ。キミは何でそんなポジティブなの?もう少し謙虚な心を持とうよ」
女「さて、それでですね。今後の私たちのことなんですが」
男「相変わらずキミは話しを聞かないんだね」
女「単刀直入に聞きますが、男くんはオナニーをしますか?」
男「どうしてそういうことを異性に聞けるかな。単刀直入過ぎるだろ」
女「どうなんですか。ちなみに私はします」
男「聞いてないよ。ってかそこは察しなさいよ」
女「するんですよね?」
男「あーもう、するよ!だから何だよもう!」
女「ここで問題です。オナニーをする理由は何でしょう」
男「はぁ?そりゃ…発散だろ」
女「そう…性欲の発散です。でもですね、男くん。目の前に発散できる相手がいるんですよ?どうしてオナニーするんですかね?」
男「だからキミとSEXした方がいいって話だろ?聞き飽きたよ」
女「では、その一歩手前はどうですか?」
男「一歩手前?」
女「ずばり……オーラルセックスです!」ド-ンッ
男「お、オーラル…?」
女「主に口でする性行為のことです。フェラチオやクンニなどとも言いますね」
男「………」
女「いきなりよSEXはハードルが高いでしょう?それならまずは私が男くんのおちんちんをしゃぶってですね、しっかりと抜いてあげ
男「待て待て」
女「はい?」
男「いいか?まず俺たちは付き合ってもいない」
女「はい」
男「付き合ってもいないのにそういうことを
女「じゃあ私と付き合って下さ
男「違うんだ」
女「はい?」
男「何か…何かおかしいと思ってたんだけど今分かった」
女「何がでしょう?」
男「キミはSEXする為に付き合うと言うけど、順番が逆じゃないか?」
女「………?」
男「普通は付き合ってから段階を得てSEXへ移行していくんだよ。それがSEXをしたいが為に付き合うっていうのはちょっと納得できないな」
女「私はSEXする為に付き合うなんて一言も言ってませんよ?私は男くんと付き合う為に男くんとSEXするんですよ」
男「だからそれだと……ん?ちょっと待って。今なんて言った?」
女「付き合う為にSEXするんです。ゴールはSEXですけど交際は前提であって、でもそれが叶わないならSEXは手段でもあるんですよ。結果的にゴールになるだけです」
男「………ちょっと待って。何だろ、頭が追いつかない。俺が馬鹿なの?」
女「何度も言いますが、私たちのゴールはSEXです」
男「はい。………いや、はいじゃないけども」
女「ゴールはSEXとはSEXする為に付き合うというわけではないですね?そうですね?」
男「………そうだね。SEXがゴールなんだもんね?」
女「そうです。だからSEXをゴールに置いた時、付き合うというのは本来なら前提ですよね?」
男「………うん、そうだね」
女「だから付き合いましょうと言ってるんです」
男「うん………うん?待って待って。言ってないよね?付き合うなんて。フェラチオとか何とか言ってたよね?」
女「付き合ってってさっき言いましたよ。俺たちは付き合ってもいないってさっき男さんが言った時に言いましたよ」
男「あ、いや、言ったけどさ、でもSEX手前のオーラルセックスをするとか何とか」
女「はい、それも言いました」
男「だろ!?だったら
女「だから、手段でもあるって言ったじゃないですか。結果的にゴールになるとも」
男「………ちょっと待って。ちょっと時間くれる?」
女「はい、どうぞ」
男「………」
女「………」
男「………」
女「………」
男「………つまり」
女「はい」
男「SEX、或いはオーラルセックスをするのは俺と付き合う手段ということ?」
女「そうです。結果的にゴールにもなりますけど」
男「馬鹿でしょ、キミ」
女「………え?何でですか」
男「まずはてめえの身体大事にしろよ。何だよそれ。聞いてみりゃ結局身体使って男を落とすってことじゃねぇか」
女「………」
男「くだらねぇ…。そりゃ中にはそういうのにホイホイ捕まる男も居るだろうけどな、あんま男舐めんなよ」
女「そんな…別になめてるわけじゃ……」
男「なめてるってんだよ。何が手段だよ、馬鹿か。俺はそういう考え方大っ嫌いなんだよ」
女「うっ………で、でも
男「でももヘチマもねぇよ。てめえの身体を大事にできないような奴が人のこと大事に出来っかよ!」
女「………」
男「……ふん、ちったぁ面白い奴だと思ってたんだけどな………見損なったわ。男は下半身さえ満足させりゃいいと思ってんだろ、どうせ」
女「そ、そんなこと思ってな
男「思ってなきゃそもそもそういう発想はねぇんだよ!」
女「──────っ!!」
男「………もういい………帰れ」
女「あの、男くん、私………
男「帰れ」
女「……………はい。ごきげんよう……」
男「もう二度と来るな」
女「っ!」
男「………」
女「男く………」
男「………」
女「……さようなら…」キィ…パタン…
男「………」
男「………」
男「………くそっ…」
今日はここまで。
これを読んでイライラしてる方ももうそろそろ終わらせるんでどうかご勘弁を。
次の日
母「男ー、入るわよ」ガチャ
男「おいおい、ノックしてよ」
母「あのね、ちょっと女ちゃんのことで聞きたいことがあってね」
男「………なに」
母「メールに元気が無いのよ…女ちゃんに何かあったのかしら?」
男「メールに元気が無いってなんだよ」
母「絵文字が全然無いの……いつもメール開くと賑やかなんだけど、文字ばっかりなのよ……」
男「………知らね」
母「そういえば女ちゃんは今日来てないの?これから来るのかしら?」
男「………さあ、知らね」
母「ふぅん、まぁいいわ。じゃあお母さん買い物行ってくるからお留守番よろしくね」
男「おう…」
母「あ、あと洗濯物取り込んでおいてねー」パタン
男「へいへい…」
男「………」
次の日
──────学校──────
男「だよなー、分かる分かるwww」
友「でも男だってあの時よーww」
男「バッカ、違ぇよ!それは──────」
女「………っ」
男「………」
友「………ん?どした?」
女「」タタタッ
男「……いや、何でもねぇ…」
男「(目が合っただけで逃げるように出ていきやがった…)」
友「?おい、男。購買行くべーよ」
男「あ、ああ。そうだな…」
次の日
姉「おーい男!姉ちゃんのお帰りだぁ!」ガチャ
男「もう!勝手に入ってくんなよ!…ぷあっ!酒臭え!!」
姉「私みてぇ半端もんがOLやってっとそれだけでストレス溜まるんだっつーの!」ゲフッ
男「知らねーよ!ってか実家に帰り過ぎだろ!自分のアパートに帰れよ!」
姉「ターコ!一人だと淋しいだろ!相手してくれよぉ男ぉっ」ギュ-ッ
男「ぐえっ!抱き締めるな!………臭っ!マジ酒臭えっ!!」バタバタッ
姉「今日はあの子いねぇのか?あの…女ちゃんだっけ?」ヒック...
男「………居ねえよ」
姉「そっかー、あの子面白い子だよなー、大事にしなきゃ駄目だぞーww」
男「……何で、俺がっ」
姉「アレは女ん中でも不器用な部類だよなぁ…まあ私もだけどさww」ヒック...
男「………不器用?あいつが?」
姉「私とは違うけど、あの子も身体ぁ張ってんだよ」
男「身体を…張ってる?」
姉「命掛けてんだ。私はさ、馬鹿だろ?馬鹿はさ、身体使うしかねぇの。頭使えねぇからww だからさ、身体張ってがむしゃらに走るしか能が無ぇの」
男「………」
姉「でもさ、馬鹿でも小難しいこと考えんだよ、馬鹿なりに。そうすっとさ、見えるもんも見えなくなるし、大きなもんを失ったりすんだよ。大抵それは失ってから気付くんだけどさ……。でもそん時はもう取り返しつかないとこまでいってたりしてな。自分の馬鹿さ加減に呆れるっつーか……死にたくなるレベル。ははっ…」ヒック...
男「………」
姉「あの子は私と同じだよ。種類が違うけどな。とにかく真っ直ぐしか走れねぇ。例えやり方が間違っても自分の信念を持って真っ直ぐ突っ走る。周りから批難されようが関係無ぇんだ」
男「………」
姉「……私はさー、好きな男居ないけど、もし居たらあの子みてぇに真っ直ぐ走れるかなぁ…?あんな身体張って…素直に正直に………さ」
男「………」
姉「………大事にしなよ…。あの子はあんたのこと…死ぬほど好きなんだ……から………」zzz
男「あ、おい、人の膝の上で寝るなって!おいっ!」ユサユサ
姉「………」zzzz
男「……ったく、勝手なこと言って寝やがった…」
姉「………」zzzz
男「…風邪ひくぞ、姉貴…」ファサ
姉「うーん…」zzzz
男「……はぁ…」
次の日
──────学校──────
女「……、………。…、………」
女友「………w …、………、………………」
女「………。…、…、………ww」
男「……ちょっといいか?」
女「っ!?」ビクッ
女友「………なに?男くん」
女「あ…じゃあ私行くから………またね、女友ちゃん」タタッ
男「あ、おい………ちっ、何も逃げることねぇだろ……」
女友「なに?女ちゃんに用があったの?」
男「………ん、まぁな」
女友「呼んでこようか?」
男「……いや、いいよ。ありがとな…」
女友「………男くんさ」
男「ん?」
女友「………ううん、何でもない」
男「ん…」スタスタスタ…
女友「………」
女友「………本当にいいの?女ちゃん…」
次の日
男「………」
男「………」
男「そういえば俺、あいつのアドレス知らないんだよな…」
男「あれだけ毎日会ってたつーのにおかしな話だ」
男「………」
男「………母さーん!」ガチャ
母「なーにー?」
男「ちょっと聞きてーことあんだけど」トテトテ…
母「どうしたの?」
男「いや、女のアドレス教えてくんねーかな」
母「え?お母さんも男に聞こうとしてたのよそれ」
男「…は?母さん知ってるだろ?」
母「ううん、昨日辺りからメール送っても返ってきちゃうのよ」
男「………え?」
母「アドレス変わっちゃったのかしら…。でも変えたら教えてくれるわよねぇ?困ったわぁ…」
男「………」
母「あんたは知らないの?」
男「………うん」
母「そう…。うちにも来ないし…どうしちゃったのかしら………」
男「………」
──────『もう二度と来るな』──────
男「………」
母「男?」
男「ん?…あ、ああ……何でだろな………」
母「あんた女ちゃんに何かしでかしたんじゃないでしゃうね?」
男「……してねぇよ、なにも……」スタスタスタ…
母「ちょっと、男っ!………あの子もおかしいわね…」
次の日
──────学校──────
男「………おい、女」
女「っ!?」ビクッ …ダッ
男「ちょ、待てって!おい!」
女「」ダダダダダダー!
男「………ダメか…。嫌われたもんだな……」
女友「男くん」
男「あ?」
女友「……男くんは女ちゃんのこと好き?」
男「………はっ!? な、何で俺が女のこと
女友「好きなの?嫌いなの?」
男「……………別に、嫌いじゃねぇけどよ…」
女友「好きって言えないの?」
男「あ、あのな、お前に関係無ぇだろ?」
女友「うん。関係無いよ。関係無いけど私は女ちゃんと友達だから」
男「そうかよ。でも俺と君とは友達でも何でもないな」
女友「………嫌な男ね。何であんたみたいな人を好きになったんだろ…」
男「あ?なんて?」
女友「…別に。ただ男くんが女ちゃんを好きって言えるなら、貴方に教えてあげられることもあるってだけ」
男「何だって?どういう意味だよ」
女友「…じゃ」スタスタスタ
男「あ、おいっ!………何なんだよ…」
次の日
男「…暇だなー…」
──────コンコン
男「ん?ノックなんて珍しいな、誰?」
兄「俺だけど」
男「うえっ!?兄貴っ!?は、入っていいよ!」
兄「よう弟、久しぶりだな」ガチャ
男「兄貴こそっ…どうしたんだよ。確か県外に転勤してなかったっけ?」
兄「うん。でもまた本社に戻された。まだ引っ越しが済んでないし引き継ぎもあるから暫く向こうに居るけど、来月からはこっちに戻る」
男「そ、そっか…へへ。何か嬉しいな…」ポリポリ
兄「ふ…。お前は俺にやけに懐くなぁ。昔から変わらない」
男「だ、だってさ、兄貴カッコイイからさ…今でも俺の憧れだよ!」
兄「憧れ…か。俺は………そんな大した男じゃねぇよ」
男「………兄貴?」
兄「………なぁ男」
男「な、なに?」
兄「お前彼女できたか?」
男「へ?お、俺?そんなんいないよ」
兄「そうか…」
男「……ど、どうかしたの?」
兄「………女ってのは何なんだろなぁ」
男「…は?」
兄「女っつうのは厄介だろ?面倒だし理屈が通じない」
男「…うん」
兄「それでな、こっちは理屈で考えるし相手にそれを伝えるだろ?でも向こうは感情論だから俺の理屈を訳のわからん屁理屈で簡単に覆すんだな」
男「…うん」
兄「じゃあっつってそれに乗っかってこっちも感情を交えるともっと手酷い火傷を負う。何でかっていったら向こうはずっとそれで生きてきてるんだよ。感情論で女に勝とうなんて無理だわな」
男「…兄貴でも勝てない?」
兄「まあ勝ち負けじゃないんだが……俺でも手に余る」
男「でも兄貴は姉貴をいつも説得したり納得させたりしてるじゃん」
兄「あれは………女じゃないw」
男「…確かにwww」
兄「でもあいつは意外と素直なとこあるんだよ。それに俺のことをちゃんと兄貴として尊敬してくれてるところもあると思うんだ。一本筋通すような奴だろ?」
男「…うん、そうかも…」
兄「だから納得してくれる。………でもな、女ってのは本当に厄介だ」
男「…厄介だね」
兄「ああ…厄介だ。面倒だしうざったいし金も掛かるし時間も削られる。それに………」
男「…それに?」
兄「心を奪いやがる」
男「…心を…奪う?」
兄「もうゴメンだ!やってられるか!──────って思うんだよ。そん時はさ」
男「…」
兄「でも居なくなると………淋しいんだよな」
男「…」
兄「毎日のように会ってよ、毎日のように好きって聞かされたりよ、アレが嫌だコレが嫌だなんてワガママを聞かされてよ…そんな風にうるさかった日常があるキッカケでふっと無くなるんだ」
男「…あるキッカケで…無くなる………」
兄「そう。それは他愛も無いことだったり重大なことだったり色々だ。でもな、それは急にくる。で、来た時にはもう遅い。その時間を取り戻すのにも時間がかかる。いや、かからない時もある。ただ共通してるのは大体それは突然起こるってことだな」
男「…」
兄「あのうるさかった日々が二度と戻らない…。そんなこともある。俺は………まだ女が分からん」
男「…」
兄「……女々しいと思うだろ?俺はこんな男だ。俺に憧れなんて持っちゃ駄目だ。俺は………一人の女を守れずに簡単に逃がしといて、それを取り戻す勇気もないダサい男だよ」
男「そんなこと………」
兄「好きかどうか毎日聞かれてさ、本当にうざかった。でも好きなんて言葉照れ臭くて言えねぇだろ?男ならさ、分かるだろ?」
男「うん」
兄「それが間違いだった。好きなんていくらでも言ってやりゃ良かったんだ。じゃねぇとよ、好きって言いたい時にはその女ぁ居なくなってっかもしんねぇんだもんな」
男「………」
兄「……くく、俺に幻滅したか?」
男「………いや、…勉強になりました」
兄「はは、そっかww ならいーやww」
男「……」
兄「それよりずっも気になってたんだけどよ」
男「ん?なに?」
兄「何で窓ガラスんとこビニール貼ってんだ?w」
男「ああ、これは………」
男「────── “修復する” まで直さないつもりです」
兄「………はぁ?意味分からんww」
次の日
──────学校 放課後──────
男「女友」
女友「なに、男くん」
男「………俺は女が好きかどうかまだ分からん」
女友「………」
男「無責任に好きとか言えない。でも好きかどうか分からなくても、あいつのことがずっと気になってる。それは……事実だ」
女友「………」
男「あいつは毎日俺の家に来ては騒いで、暴れて、ガラス割ったりして大変だった。だけど…少なくとも俺は………それを楽しんでいたように思う」
女友「………」
男「でも、考え方の違いとかあって、俺はあいつを突き放した。それからあいつは来なくなったけど………俺は毎日あいつを待ってたと思う」
女友「………」
男「俺は………女のことを好きなのかな?」
女友「………さあ、それは知らない。自分で考えたら?」
男「……そうか」
女友「………でも、こないだより好感持てる答えかな」
男「………え?」
女友「なんか、ちょっとカッコよく見えたよ」
男「……茶化すなよ」
女友「女ちゃんは男くんを諦めたわ」
男「っ!?」
女友「考え方の違い……男くんはそう言ったよね?」
男「あ、ああ…」
女友「堪えたみたい。女ちゃんは自分の馬鹿さ加減に気付いたんだって。でもそれは決して男くんを軽く見てるってことじゃなかったんだけど、結局は男くんを馬鹿にしてるようなことだったって言ってた。私には何のことか分からなかったけど、女ちゃんはそう言ってたわ」
男「………」
女友「だからあの子は自分に罰を与えてる」
男「………罰?」
女友「自分の一番好きな人を傷付けた罰を自分に課して、それをずっと続けてる」
男「それで…俺の家に来ないってことか」
女友「違うよ。言ったでしょ?罰っていうのは男くんを諦めるってこと。あの子にとっては一番辛い罰ね…」
男「………」
女友「どうするの?男くん」
男「………俺は、あいつと…」
女友「女ちゃんは自分に罰を与えてる。男くんは?」
男「……そうだな、罰が必要だ。俺にも…」
女友「そうね。男くんだけ無傷で彼女と元通りなんて都合いいこと考えたら駄目よね」
男「ああ……分かってる」
女友「……今の時間、女ちゃんは裏山の神社に毎日通ってるわ」
男「…神社?何か祈ってるのか?」
女友「謝ってるのよ。何でか知らないけど神様にね」
男「何を………」
女友「だから、男くんを傷付けてごめんなさいって。ずっとやってるよ」
男「………馬鹿だな」
女友「馬鹿よね、本当に。貴方もだけど」
男「……確かになww」
女友「さ、こんな所で油売ってないで行ってあげたら?」
男「分かった…ありがとな、女友」ダッ
女友「ん、……じゃあね」
──────裏山の神社──────
男「はぁっ、はぁっ、………お、女ぁ!」
女「っ!?」ビクッ
男「待て!動くな!逃げんな!」
女「……っ」ダッ
男「だからっ、逃げんなっつのに!」ダッ
女「〜〜〜〜っ!」ダダダダダダッ
男「はぁっ、はぁっ! 足っ、早っ………くそっ!」ダダダダダダッ
女「っ!?」ズシャアッ!
男「あ、おい!大丈夫かっ!?」ガバッ
女「〜〜〜〜っ!」ジタバタッ
男「お、おいおい!暴れんなって!」
女「………なしてっ、離して下さいっ!」バタバタッ ドカッ バキッ
男「痛っ!お、おい!ちょ、ぶへっ!!」
女「〜〜〜〜っ!!」バタバタッ
男「あーもう!いい加減にしろっ!!」
女「っ!」ビクッ
男「はぁ…はぁ…とんでもねぇな……」
女「………な、何の用ですか……」ハァ…ハァ…
男「な、何の用って………あ、膝擦りむいてんじゃねぇか!ちょっと待ってろよ、ハンカチ濡らしてくっから!」ダッ
女「あ………男くん…」
………………………
………………
………
男「……よし、とりあえずこれでいっか」チョン チョン…
女「………ありがとうございます………」
男「ふぅ…。それにしても足早ぇな、女」
女「体育は得意ですから……」
男「そっか…ww」
女「………もう、帰っていいですか?」
男「あ? いや、もう少し話すべ」
女「……………辛いんです」
男「……は?何がよ」
女「せっかく…せっかく諦めようとしてるのに、男くんの側に居たら辛いんですっ!」ポロポロ…
男「………」
女「お願いです…優しくしないで下さい………虐めないで下さい……もう私………ギリギリなんです…」ポロポロ…
男「女友から色々聞いた」
女「……っ」
男「罰を与えてるんだってな、自分に」
女「………」
男「俺も罰を与えようと思ってさ」
女「……これ以上、私にどんな罰を与えるっていうんですか………それともこれが罰ですか?こんな風に諦めようとしてる私に接して………苦しませるんですか………もう、やだ………辛い……っ」ポロポロ…
男「違ぇよ。俺が俺に罰を与えようと思ってんだ」
女「………?」グスッ…
男「恥ずかしいとか言ってらんねぇ!!」
女「っ!?」ビクッ
男「よし………言うぞ、言うぞこんちくしょう………くそっ、ビビるなっ!すー…はー…すー…はー…」
女「お、男くん…?」
男「………よしっ、女っ!」ガシッ
女「うっ、は、はいっ」
男「お前が好きだ」
女「っ!?////」
男「俺と付き合ってくれ」
女「お、男く…」
男「ゴールは……そうだな………、SEXだ」ニカッ
女「男…くんっ…!!」ポロポロ
男「泣くな。とりあえずキスすんぞ」グッ
女「ぁ…えっ?う、うそ……──────//// 」ググ…
次の日
女「ただいまっ!」ガチャ
男「お邪魔しますだろ。何だただいまって」
女「いやー、やっぱりこの部屋は落ち着きますな ♪ 」ドッコイショ
男「そろそろそのどっこいしょって座るのやめない?女の子としての自覚が足りないんじゃない?」
女「細けぇこたぁいいんですよww」
男「そういうの気になるんだよぉっ」
女「さて、本題に入りましょう」
男「うん?何だ本題って」
女「昨日めでたくですね、二人のゴールというものを共有出来ました」
男「…うん?」
女「つまり………SEXですっ!」グッ!
男「そんな握りこぶし作って力説せんでも…」
女「キス…しちゃったし♡ うふ♡」クネクネ
男「あー…いちいち言葉にしないでくれるかな…」
女「という訳で後はゴールに進むのみ!障害はもう取り払われました!何せ私達は今正にKOIBITO同士なのですから!!」
男「何で恋人を外人風なイントネーションで言うの?変な強調しなくていいよ」
女「心だけでなく身体も結ばれる………それは一体どのような感覚なので御座ろうか」
男「何で武士口調?るろうになの?おろろ?とか言っちゃうの?」
女「刀狩りぃ!」ガシッ
男「ぎゃあっ!痛たっ!痛いっ!どこ掴んでだ馬鹿っ!」ゴスッ
女「あうっ!何もゲンコツしなくてもっ…」
男「本当に油断ならねぇなお前はっ!」ハァ…ハァ…
女「じゃあ早速ですがSEXしますか」
男「しねぇよ」
女「何故にっ!?話しが違うっっ!」
男「ばーか、そんな早くゴールしたら面白くねぇだろ?」
女「面白くない…ですか?」
男「…道のりを楽しもうや。焦るこたぁねぇよ。俺たちはもう付き合ってんだからさ」
女「むぅ…そんなもんですかね。納得いきませんけど……」
男「その内嫌でもそん時が来る。そしたらふやけるまですりゃいい。それまでは今まで通りにいこう」
女「まあ、いいですけど…」
男「…何か言いたげだなww」
女「だって…他の女子に取られたらって思うと不安なんですもの」
男「だから身体で繋ぎ止めるってか?」
女「うっ……」
男「もう分かるだろ?身体とかで俺をどうこう出来ないってのは」
女「分かりますけど………」
男「…ん、分かった。じゃあお前は俺をその気にさせろ。俺を興奮させてお前を襲いたくなる様に頑張れ。俺は今まで通りにする。どうだ?」
女「…良いんですか?誘惑しまくりますよ?」
男「それで俺を落とせたら大したもんだ。落とせるならなww」
女「…俄然燃えてきました!」ゴゴゴゴゴゴゴ…
男「まぁ頑張れwww」
女「じゃあ早速ですがおちんちんしゃぶらせて下さい!」ガバッ
男「うおっ!?やめろ!そういう実力行使は反則だ馬鹿!」ドタバタッ
女「良いではないかww 良いではないかwww」ドタバタ ジィィ…
男「こらっ!チャック下ろすな………っ!」ボロ-ン
女「あは♡ ご対めーん ♪ お初にお目にかかります。女と申します♡」ニギニギ…
男「わぁあっ!や、やめろぉおおおっ!!触るなぁあっっ////」
母「女ちゃーん!来てるのぉ!?」ガチャ
男「あっ」
女「あー…む♡」パク…
男「おぅふっ!!?」ゾワゾワッ
女「んむ?おはぁひゃん、おひゃまひへまふ♡」モグモグ…チュパチュパ…
母「………あら、まぁまぁ♡」
男「うわんっ!!もう二人とも出てけぇえええっ!!」
end
おしまいです。
最後駆け足で終わらせました。
それではまた、お目に掛かれる日まで、さようなら〜。
コメついた。嬉しい。
次は寝取られものをまた書く予定ですので!
どうぞまた来年も宜しくお願いします!
皆様良いお年を!!
あとホモピ言うな。
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