男「朝、目が覚めたら」 女「こうなってた」 妹「……」(385)

その前の晩、俺は少しヘコんでいたんですよ

もてないコンビでいつもつるんでる友のやつから

「彼女が出来たぞ!」……なんてことを聞いちまったから

「良かったな」と笑って言ってやったけど、内心ショックでしたよ

たった一人の友人に彼女が出来ちまったんですから

でも裏切り者とかさ、そんなこと言えやしませんよね

ヘコむ

カレンダーを見る、来月になれば俺も二十歳

そして彼女いない歴二十年

もちろんまだ童貞、童貞のまま迎える二十歳

……ヘコむわぁ

「ああ……セックスしてえなあ……」

とか思わず声に出してしまいながら布団へ潜り込んだんです

寝付きは悪かったですよ、なんかモヤモヤしてね

それでもそのうち眠ったんでしょうね

なんかごちゃごちゃして夢を見た気もしました


で、今朝なんですけど

目を覚ましたら

隣に女が寝てたんです

男「ん……えっ?」

女「……ん?……はあっ?」

男「えっ?ええーーっ!!!」

女「うわーっ!わわわっ!!!」

男「な、なんだなんだ!だ、誰!?お前誰!?」

女「おおおお、お前こそ誰だよっ」

男「何言ってんのお前、この部屋は俺の部屋でこのベッドは俺のベッドだ!何勝手に入ってんの?」

女「ふ、ふざけんな!この部屋は俺の部屋でこのベッドは俺のベッドだろがっ!」

男「はあ?頭おかしいんじゃねえか?」

女「勝手に入ったのはお前だろ!……って、あれ?あれれ?」

男「な、なんだ、自分の間違いに気が付いたか」

女「お前……見たことある顔だな」

男「なんだよ、俺はお前みたいな女知らないぞ」

女「女だ?なんで俺が女だよ。気持ち悪いこと言うな」

男「いやどう見ても女だろ……」

女「寝ぼけてんじゃねえぞ、俺のどこを見たら……」

男「女だろが」

女「……女だ」

女「え?」モミモミ

女「おっぱいだ……」

女「チンコ、チンコ……」ゴソゴソ

女「……ない」


男「あのな、俺のベッドでそんな事すんのやめてくんない?」

女「どういうことだ……俺女になってる……」

男「だから誰なんだよ、お前」

女「……」

女「……」

男「おい」

女「……女になってる」

男「おい、ここで呆然とされても困るんだけどな」

女「え……」ジー

男「誰だよ、お前」

女「お前……俺じゃん」

男「え?」

女「見覚えのある顔だと思ったら、お前……」

女「お前俺だ……」ガシッ

女「俺だ、俺だ」

男「ちょ、いきなりどうしたんだ、落ち着けよ」

女「おい、俺どんな顔になってる」

男「どんな顔って……あれ?似てるな、俺に」

女「そうか……」

男「え?なんだお前、なんなんだ?」

女「お前だよ……きっと」

男「お前が俺?そんな馬鹿な」

女「見ろ、パジャマも同じだ。きっとパンツも……」スルッ

男「おいっ!いきなりパンツ見せんな!あ……男物」

女「同じだろ」

男「そうみたいだけど」

女「まだ納得行かないか」

男「そりゃそうだろ、何か騙されてる気がする。普通こんなこと信じないだろ」

女「まあそれもそうか……うん、じゃあ」

女「お前しか知らないことを言ってやる」

男「俺しか知らない?」

女「プライベートなことだよ。そうだな……この部屋のアソコとアソコにエロ本が隠してある」

男「うげ」

女「エロdvdは引き出しの裏だ。一昨日抜いたやつだけデッキの下」

男「うげげ」

女「初オナニーでオカズにしたのは……」

男「そ、それはっ」

女「言ってもいいけど俺も口にするのは抵抗ある……どうする?」

男「いやもういい、わかった」

信じざるを得ませんでしたよ

隣で寝ていた女は絶対に俺しか知らないことを知っていたんですから

落ち着いて見るとなるほど俺です

そりゃ女だから女っぽくなってますけどね、柔らかそうっていうか

俺に双子の姉がいたらこんな感じかもしれません

なんでこんなことになったんだろうって、それから二人で話し合いましたよ

二人といっても俺と俺なんですけどね

昨日までの記憶は二人とも共有していました

こりゃリアルな夢じゃないかって、互いに頬を抓り合ったりしましたが

ちょっと喧嘩になっただけでした

どうも同じ俺なのに口では女のほうに分があるようです

どうも女としてみてしまうんですよね、俺なのに

いい解決策なんか思いつくわけもなく

そして俺達は途方に暮れたわけですよ

仕方ないですね、二人とも俺だけあって賢くないですし


うんうん唸って、無い知恵絞った挙句に思いついたのが

もう一度寝たら元に戻るかもってことくらいです

で、

二人仲良く並んで寝ました

起きたばかりなのに

一区切り

またあとで

二十歳童貞に似た女ってドブスじゃねぇか

>>20
サーセン
二十歳童貞でもコミュ障でイケメンもいるかも知れないじゃないですか
そういうことにしといて下さいよ

ありゃ
id変わってるけど>>1です
ペースが遅くなると思いますので鳥付けときます

結果的に言うとね、ダメでした

並んで寝たのはいいんですけど熟睡できないんですよ

隣にもう一人の俺身とはいえ、女の形をしたのがいると思うとねえ

ベッドが狭いからあちこち当たるし、なんかやけに柔らかいし

なんか意識してしまうっていうか、好奇心がこう

むくむくと沸き上がってきちゃって

男「……なあ」

女「なんだよ」

男「起きてるか」

女「眠ってたら返事するかよ」

男「眠れないんだけど」

女「なんでお前が眠れないんだよ」

男「なんでって、そりゃいろいろ考えちゃうだろ」

女「お前は元のままなんだから気楽に寝れるだろ」

女「こっちはなあ、寝返り打ったら胸が動くし、押さえてたら変な感じするし、あちこち柔々だし」

女「もう気になって気になって」

男「なあ」

女「ん?」

男「お前、そのおっぱいってどうなってんの?」

女「あーこれ?やっぱ気になるか?」

男「うん……そりゃまあな」

女「お前やっぱり俺だな、実は俺もさっきから確かめたくてしょうがない」

男「確かめてみるのか?」ゴクリ

女「見たいんだろ」

男「見たい、見たいよ」

女「よしよし、じゃあ見よう。自分のだから誰にも遠慮いらない」ゴソゴソ

女「よい、しょっと」スルッ

 ぷるるん

男「おぉーこれは……」ゴクリ

女「うわこんななってたんだ」

男「結構でかいぞ、着痩せするってやつか」

女「そうか?自分で見下ろすとよく判らん。ちょっとそこの鏡取ってくれ」

男「お、おう、鏡か……そら」

女「さんきゅ」

女「ふーん……おお、なかなかいけてんじゃね?」

男「ほんとに女の身体だな……」

女「うひゃ!柔けえっ」モミモミ

男「なに揉んでるんだよ」

女「だって自分のだし、揉み放題だぁっ……んっ?」

男「どした?」

女「い、いや」

男「お、俺も揉ましてくれよ」

女「うん?まあいいか、お前も俺だしな」

女「ほら」

 ぷるるん

男「おお、これが俺のおっぱいか……」

女「おい、強くすんなよ。さっきちょっとビクってなったからな」

男「わ、わかったわかった」モミ

女「ん」

男「おいおい、柔けえ、柔けえよ」モミモミ

女「んっ……うん」

男「なんか感動ものだな……これが乳首かぁ」コリコリ

女「きゃうんっ!」

男「え?なに今の声?」

女「な、なんでもない、なんでもないからそこはやめろ」

男「えっ?」コリコリ

女「きゃうっ!って、やめんかぁっ!」

男「お前、もしかして感じたりしてんの?」

女「判らん、判らんがそこはやめろ、変な声が出る」

男「でさ」コリ

女「ああん……やめろってバカ」

男「って、嫌ならかわせよ」

女「あ、そうか」

男「でさ、下は?」

女「うーん、さすが俺。やはりそう来るか」

男「そりゃもう、こんな機会なんて滅多に無い」

女「俺もそう思ってた」

女「俺のここに女体の神秘が」

男「見ざるを得んだろ」

女「それはそうだが、その前に言っておきたいことがある」

男「なんだよ?」

女「俺はお前だからよく判るんだが……」

男「?」

女「お前今ちょっと興奮してるだろ」

男「うっ……判るのか」

女「当たり前だろ、自分のことなんだからな」

男「そんな事言うんならお前のことだって判るぞ、ちょっときてるだろ」

女「そうか……ああ、なんかモヤモヤしてるのは否定しない」

男「俺、女になって犯されたいって妄想したこともあったし」

女「こらこら、今そんな事思いださせるな」

女「いいか、いきなり変なことすんなよ」

男「判ってるよ」

女「ならいいけど、お前俺だしなあ」

男「自分が信用出来ないのかよ」

女「自分だから信用出来ないんだよ」

男「まあその時はその時じゃね?」

女「うーん、ま、いっか。面倒くさくなってきた」

男「うわあやっぱり俺だ、流されやすい」

今日はこの辺で切り上げます
また明日

女「じゃあちょっとパンツ脱ぐから」ゴソゴソ

男「おいおいそれじゃ真っ裸になっちまうだろ。先に上着ろよ風邪ひくぞ」

女「おおそうか……なんだお前優しいな」

男「そんなんじゃねえよ」

女「そうかそうか、俺はそんなに優しいやつだったか」

男「そんなんじゃねえっ、俺が俺の心配してるだけだ」

女「はいはい着ます、着ますよ」

男「なんか段々別人になってきてる気が……」

女「よし、パンツ脱いだぞ」

男「そ、そうか」

女「よいしょ……うひゃあ、おいちょっとこれ」

男「ど、どれ」

女「ほら、そっちからの方がよく見えるだろ」パカッ

男「うっ……これは」

女「ここがこう……」

男「……すげえ」

女「ちょ、鏡で見るわ」

男「こ、これどこに入るんだ」

女「んなんもん知るかよ」

男「この辺かな」プニ

女「ふぇっ!おっ、お前そんな……だめだって」

男「あ、ごめん」

女「自分で開いてみるから」

男「お、おう」

女「えーと」

男「……」ゴクリ


 ドンドン!

妹「兄貴!」

  ガチャ!

妹「兄貴!独り言……え?」

男・女「あっ?」

妹「……」

妹「……」


妹「……え?」

妹「えっ?」

妹「それ……だれ……」

男・女「いや!違うんだ!」


妹「……やだ」

男「待て、違うって」


妹「……お母さんに、言うから」

女「待ってくれ妹!俺だ!」

妹「なんですか、あなたに呼び捨てにされる覚えはないですから!」

男「妹、聞いてくれ、この女は俺なんだ!」

妹「はぁ?何言ってんの兄貴、言い訳するにしても意味わかんない」

男「言い訳じゃないって、なっ、話を、話を聞いてくれ」

女「朝起きたら二人に分かれてて、俺が女になっててさ」

妹「聞きたくない!兄貴!兄貴がどんなひとと付き合おうが知ったことじゃないけどさ」

妹「私が隣の部屋にいるってのに女連れ込んで!股覗き込んで!いやらしい!」

男「違うんだ、頼む落ち着け、話を聞いてくれ」

女「そうそう落ち着いて話そう」

男「いいからお前はパンツを履け」

女「あ」

妹「からかってるんだ、私を」

男「だから違うって!」

妹「昨日から泊まってたんだ……ずっとエッチなことしてたんだ……」

男「あーもう、どうしたらいいんだよ、おい」

女「えーわかんねえよ」

妹「なにそれ、お揃いのパジャマ着ちゃって……」

女「だってこれはお前」

妹「ラブラブですか、髪型まで揃えて……おまけに顔まで……あれ?」

男・女「!」

妹「兄貴、そのひと……親戚?そんな人いたっけ?」

女「違うって、俺だって、本人だよ」

男「ほらよく見ろ、女っぽくなっちゃってるけど俺だろ」

妹「だって兄貴元々女顔だし、女みたいだしあんまり見分けつかない」

女「女顔ってなんだよ!」

男「女みたいってなんだよ!」

妹「あれ、同じ反応するなあ……うーん、なんだこれ」


妹「とりあえず話し聞くわ」

そんなこんなで今朝目が覚めてからのことを妹に話したんですよ

俺と俺二人で、それはもう必死にね

ひと通り説明したところで、さっきの手を使ったわけです

そう俺しか知らないことを女の俺に答えさせるってやつです

俺は妹に言いました、こいつに俺とお前の二人しか知らないことを質問してみろと

それである事を妹が質問しまして、その答えが正解だったんですけど

ちょっと俺も女の俺も落ち込んじゃいまして……

いえ、妹はその答えで一応信じてくれたんですよ

ただその質問というが、俺のトラウマというか抹消したい過去というか

そんなことだったんで

 「私のファーストキスは誰といつ何処で?」

妹はこう質問したんです

真面目な、怖いくらい真剣な表情で……


そうです、わかりますよね

相手は俺、俺が中2で妹が小6、場所は……この部屋

そして、このベッド

これが単なる兄妹の軽いおふざけ、だったら

トラウマなんてならないですんだんですけど

ちょっときつかったんです

中2といえば性にも目覚めて異性に興味津々な年頃ですよね

まあ興味津々と言えば今でもそうなんですが

それで身近な異性として妹がいたわけです

小さい頃から妹は可愛かったんですが

小6にもなると日増しに女の子らしくなってきて

ふとした仕草にドキッとさせられたり

そんなだから同級生の男子にプレゼントとか貰ったり

告白っぽいことをされたりしてたそうです

そういうことを俺に楽しそうに話すわけです

その頃は仲が良かったですからね、俺にずっとまとわりついたり

だから俺としてはそんな可愛い妹を誰かに取られてしまうようで

そんな話し聞かされても面白くないわけです


そして何を血迷ったか

ずっと自分だけの妹にしておきたい

なんて思っちゃったんです

妹「ぷっ!くくくくっ!」

女「……なんだよ」

妹「ほんとに兄貴だ、この女の人兄貴だ!で、こっちも!」

男「お、おう」

妹「こっちも兄貴、彼女連れ込んでると思ったら両方とも兄貴!」

男「そういうことだよ」

妹「そう、そうなんだ。きゃははっ」

男「……えらくご機嫌だな」

女「さっきまで鬼みたいな顔してたくせに」

妹「うわっ二人で話してるうっ、ぷーっ」

男「あのなあこっちは笑い事じゃないんだぞ」

女「マジで困ってるんだ」

妹「え?マジで困ってるのに股間見せたり覗き込んだりしてたんだ」

女「そ、それは」

男「調べてたんだよ」

妹「調べてた?」

男「本当に女になってんのかとか」

女「対策を練るにはまず現状を調べなきゃさ」

妹「へえ、誤魔化すのも息ぴったりだね」

男・女「そりゃこいつ俺だし」

妹「ふーん、誤魔化しなんだ」

男・女「うぅっ」

妹「で?」

男「……興味があったのは認める」

妹「興味、あったんだね」

女「それはあるよ、俺だって男だし大人の女がどうなってる……とか、さ」

妹「大人のねえ……」

男「お前その姿で『男だし』とか言っても説得力が」

女「今は仕方ないだろ」


妹「……ロリコンのくせに」ボソッ

男「え?」

妹「別に」

女「……」

男「?」

妹「それで……何かわかったの?」

男「全然」

妹「じゃあ何とかしなきゃね」

男・女「え?」

女「協力してくれるのか?」

妹「仕方ないよ、見ちゃったら知らないふりできないもん」

男「でもお前……」

妹「それとも迷惑?」

男「いやいや!そんなことない、そんなことない」

妹「ん、じゃあ協力する」

男・女「お願いします」

妹「とは言ったものの、何をしたらいいのかな。女の兄貴はどう思う?」

女「何をしたらいいかも検討つかない」

妹「男の兄貴は?どうしてこうなったとかないの?」

男「うーん、何らかの原因があるんだろうけど……」

妹「……なんか面倒くさい」

男「え?もう見放したのか?」

妹「違うよ、いちいち女の兄貴とか男の兄貴とか呼ぶのが面倒くさい」

男「あーそういうことね」

女「ややこしいもんな、呼び方決めとく?」

妹「うん。えっとね、兄貴は今まで通り兄貴でいいね」

男「はい」

妹「んで、女の兄貴の方は……」

妹「お姉ちゃん」

男・女「お姉ちゃん?」

妹「ということで」

男「お姉ちゃん?こいつが?」

女「お姉ちゃん……」

妹「そう呼ぶから」

男「なんで?俺は兄貴なのに」

妹「兄貴は兄貴でしょ?それともお兄ちゃんって呼んで欲しいの?」

男「っ!」

妹「昔みたいに」

男「いや……兄貴でいい」

妹「……」


女「俺が……お姉ちゃん」

妹「そうだよいいでしょ?私もお姉ちゃん欲しかったんだ」

女「俺が……」

男「……」

妹「じゃあお姉ちゃん」

女「へっ?へっ?お、俺?俺ですか?」

妹「だからそうだよ、とりあえず着替えようか」

女「着替える?え?なんで?」

妹「そのパジャマ大きいから胸がはだけて丸見え」

女「あ」

妹「見てるこっちが恥ずかしくなるよ」

男「おっ」

妹「兄貴は見なくていいの」

女「へへっ見んなよ」

男「なんだと」

男「さっきは揉まれて喜んでたくせに」

女「喜んでねーよ、ちょっと声出ただけだろが」

妹「へえ、そんな事もしてたんだ」

男・女「あ」

妹「そういう事なら余計にちゃんとしなきゃね。服とか下着貸してあげるから私の部屋おいでよ」

女「え?下着って……いいの?気持ち悪くないの?」

妹「別に、女同士だし、お姉ちゃんだし」

男「……なんだと」

今日はここまでです

妹「じゃ行こ、お姉ちゃん」

女「う、うん」

妹「兄貴はここで知恵でも絞ってて」

 ガチャッ
 
男「お、おい」

 バタン

男「おい」

男「……えー」

男「なんか……寂しい」

妹の部屋

妹「えーと、これとこれ……あとこれでいいかな」

女(これが妹の部屋……)キョロキョロ

妹「もう、なにキョロキョロしてんの」

女「あ、ごめん」

妹「別に何もないからいいけどね、あ、その辺の引出しとかは勝手にあけちゃダメだよ」

女「わ、わかってる…ます、はい」

妹「うん、これで準備オーケー」

女「これ着るの?」

妹「そうだけど、その前に」

女「?」

妹「お風呂入らなきゃ」

女「へ?風呂?」

妹「そうだよ」

女「なんで朝から」

妹「なんでって、いくら何でもねえ、身体は綺麗にしてもらわないと」

妹「下着も貸すんだし」

女「あ……」

妹「よしお風呂行こっ」

女「え?一緒に?」

妹「ブラの付け方とか知ってる?」

女「あそっかブラね、でも……」

妹「え……知ってるの?」ピク

女「いやいや知らない知らない全然知らない」

妹「ならよし」

女「よし?」

妹「それに私もいろいろ調べてあげるから、んっふっふ」

女「なんで嬉しそうなの……」

 浴室前

妹「脱いで」

女「えー」

妹「なに恥ずかしがってんのよ、兄貴には平気で見せたくせに」

女「いやあいつは俺だしさ」

妹「ほらさっさと」

女「でもな」

妹「いやとかでもとか……わかった、私が先に脱ぐ」

女「えーっ!!」

女「なんでお前が脱ぐんだよ」

妹「一緒に入るんだもん」

女「だからなんでーっ」

妹「一緒に入らなきゃ調べられないでしょ……よっ、と」スッ

女「うわうわ、待て待て脱ぐから脱ぐから」

妹「初めからそうしなさいよ」

女「うぅ」スルスル

女「んー」スルッ

 ぽよん  ぷるるん

妹「下も」

女「はい……よっこら」スリッ

 たゆんたゆん 

女「しょ、っと」

妹「おっさんか」

女「はいはい、もうおっさんなんですよ」

妹「はい、気をつけ!」

女「はっ」ビシッ

妹「へえー」ジー

女「……」

妹「……ちぃっ!」

女「ええっ?舌打ち?」

妹「なによ、そのくびれ」

女「えっ?」

妹「服の上からでも大体判ってはいたけど、これは想像以上」

女「ちょ、俺どこかおかしいの?」

妹「おかしい、スタイル良すぎ!」

女「そうなの」

妹「そこの大きい鏡で全身見てみなさいよ」

女「ああ洗面台の鏡ね……」

>>92修正

×→ 女「そうなの」

○→ 女「そうなの?」

女「ほー……これは」クルッ

 たゆん ポヨン 

女「なるほどなるほど……このへんがキュッと」
 
妹「ちっ!」

女「あ、また舌打ち」

妹「もともと痩せてるから贅肉がないのはいいとして」

妹「なんでそんな胸あるの?なんかいい形してるし、お尻も」

女「いや俺に言われても……」

妹「色白で肌が綺麗なのもムカつく……」

女「どうした?なんか怒ってるのか?」

妹「えっ?……あーそんなことー、ないよ、ないない」

女「でもこの姿見てもエッチな気がしないな」

妹「ふーん」

女「やっぱり女になったからかなあ」」


妹「……ロリコンだからでしょ」

妹「でも、ああよかった」

女「よかった?」

妹「こんな綺麗なお姉ちゃんができて嬉しいってこと」

女「そうなのか?」

妹「うん、お姉ちゃんとなら仲良くできそう」

女「お姉ちゃんとなら……」

女「でも中身は俺だよ」

妹「見た目が女だからいろいろと意識しないと思うよ、きっと」

女「そう……なんだ」

妹「それとも私と仲良くするのは嫌?」

女「とんでもない、嫌じゃない嫌じゃないよ」

妹「へへっ、じゃよろしくね、お姉ちゃん」

妹「でもほんとに綺麗なバストだね、サイズどれくらいかな」モミ

女「んふっ……ちょ、やめ」

妹「うーん」

女「な、なあ、そのことなんだけど」

妹「ん?」

女「その、下着は貸してくれなくてもいいんだ……けど」

妹「ん?遠慮してるの?気にしなくっていいって」

女「そう?でもなあ」

妹「なに?」

女「じゃあ言うけど、怒んなよ」

妹「なんなのよ」

女「見た感じお前と俺じゃ、そのう……ブラのサイズが合わないんじゃ」

妹「なっ」

妹「なんだとっ」

女「あっ、ごめんっ!」

妹「私のブラじゃ小さいってか」

女「だってほら見た目に」

妹「はんっ!ナメんな、これを見ろ!」スルッ

女「うわっ脱いだっ!」

妹「一見小さく見えてもこのブラ゙を外せば……」プチプチ スルッ

 ゆさっ たゆゆんっ

女「うわっ!でか!」

妹「ふふん、これは胸を小さく見せるブラってやつなんだよね」

 たゆんたゆん

女「そういうのがあるんだ……つか、乳首見えてるぞ」

妹「きゃっ!……そうかお姉ちゃんだからいいんだった」

女「いいのかなあ」

妹「ほらあ、私もなかなかのもんでしょ」

女「あー、うん……綺麗だ」

妹「え?なんて?」

女「綺麗だ……って」

妹「ふーん、興味ないくせに。ま、お世辞でも嬉しいや」

女「またそんな」

妹「わかったでしょ。普通のブラも持ってるからさ、そっち貸したげる。これで納得した?」

女「納得しました」

妹「ふふっ」

女「でもなんでそんなわざわざ小さくするブラなんてしてるんだ?」

妹「ん?さあ、なんでだったっけ」

女「さあって、窮屈そうで苦しいんじゃないのか?」

妹「うるさいな、胸が大きいだけで変な目で見てくる男とかばっかだし、いろいろ面倒くさいの」

女「俺を含めてか……なるほど」

妹「あ、一つお願い」

女「お願い?」

妹「このことは、あっちの兄貴にはナイショにして」

女「それは、いいけど」

妹「絶対にだよ」

女「あいつにも変な目で見られるから……か」

妹「……違うよ」


妹「きっとまた嫌われるもん……」

今日はここまで

おやすみなさい

 浴室

 ちゃぽ~ん ザザーー

妹「背中洗えてないよ」

女「え」

妹「もう、タオル貸して」
 
女「あ、はい」

妹「ほらこの辺、ごしごしと」 ゴシゴシ

女「す、すまん……」

女(なんでこんなことになってるんだ……)

妹「それで、どうしてずっと目瞑ってんのかな」

女「だってさあ」

妹「そんなに見たくない?」

女「いや見たくないじゃなくて、見ちゃダメだろ」

妹「まだそんな事言ってる、自分のほうが良い身体してるくせに」
 
女「いいのか」

妹「いいよ、でも股間ガン見とかはマナー違反だよ」

女「それは心得てます……」チラッ

女「あ」チラッ

妹「どうしたの」

女「いや……とても女、らしくて」

妹「何よはっきり言ってよ」

女「ちょっと脇腹に……お肉が」

妹「うらああああっ!!」

  バゴン!
 
女「あ痛てっ!」

妹「それは言うな」

女「す、すいません」

妹「自分がくびれてるからって、それは言うな」

女「すいません、すいません」

妹「最近試験勉強が忙しくて運動不足なだけなの!いつもはこんなじゃないの!」

女「あ、ああああ」

妹「こんなの運動したらすぐに落ちるの!」

女「はいっ!」

妹「これも秘密だからね!」
 
女「はいっ!はいっ!」

妹「もう先にあがってるからっ」

  ガララッ ピシャッ!

女「……はあ、緊張した」

女「ふう……」

 ちゃぽん ジャブジャブ

女「んんーー」

女(今のどさくさでいっぱい見ちゃったけど……)

女(成長したなあ……)

女(男から見たら妹の方がいいよなあ)

女(身体全体が可愛いってなんだんだろなあ……)

 妹(~浴室の外から)『ねえまだ入ってるの』

女「あ、ごめんもう上がるから」

 妹『いいわよ、そのままで、このほうが話しやすいでしょ』

女「あ、うん」

 妹『それで何か思いついたことあったの?心当たりとかさ』

女「んー、うん……ほんと言うと、もしかしてとか思ってることはあるんだ」

 妹『へえそうなの?教えてよ』

女「あーうん、これは男の俺の事情で、お前が聞けばきっと不愉快に思うだろうけどさ」

 妹『今更そういのは……』

女「判ってる、だから悪いけど聞いてくれ」

 妹『うん、いいよ聞かせて』

そして俺はお風呂の扉の外に座り込んでいる妹に話したんです

友に彼女が出来てヘコんだこと

女っ気のないまま迎える二十歳でまたヘコんだこと

そして、女の子と性的に仲良くなりたいと強く願ったこと

なんてことをしどろもどろにね

もちろん、女っ気のない=童貞、性的に仲良く=セックス、なのですが

妹の手前ストレートな表現は避けました

 妹『つまり兄貴はものすごくエッチがしたかったんだね』

女「ま、まあそうです」

 妹『でも兄貴がエッチしたら犯罪だよ』

女「そ、そうかな、やっぱりそんなにひどいかな」

 妹『…………ぃょ』

女「?」

 妹『……で?だから?』

女「だから、俺がこうなっちまったのは」

 妹『……』

女「セック……エッチしたい思いが高じてだな」

 妹『え?どうしてそうなるの?』

女「つまり、俺はエッチしたけど相手がいない。相手がいないけどすごくエッチがしたい」

女「だったら俺が分裂して、片方が女になったらエッチできるんじゃね?」

女「っていう、ことなんだけど……」

 妹『なんだかなあ……』

女「え?俺の言ってること判んない?」

 妹『いや言ってることはわかるよ、納得は出来ないけど』

女「まあ、あくまで仮説なんだけど」

 妹『ふーん……あっじゃあその仮説からすると一人に戻るには……」

女「うん、俺とあいつがエッチしたらいいんじゃないかなって」

 妹「それは……」

 妹『でも……そんな事できるの?』

女「できる、と思う。さっきもあいつ俺の身体見て興奮してたし」

 妹『……ほんとに?』

女「うん」

 妹『じゃあお姉ちゃんはできるの?兄貴とエッチするのよ?』

女「するよ、あいつが望めば」

 妹『そんなことって』

 妹『おに…兄貴が望まなければ……』

女「いや、もうあいつもそう考えてるよ」

 妹『わかるの?』

女「そりゃあいつも俺だし、きっと同じ事考えてる。わかるさ」

 妹『……』

女「変な話聞かせてごめんな……」

女「もうお風呂、出るよ」

 ザッパー ジャジャー

 男の部屋

男「遅っそいなあいつら、なにやってんだよ」

男「なんだろうなこの疎外感……」

 ガチャ!

女「お待たせー」

男「遅いよ……あ」

妹「ほらビックリするって言ったでしょ」

男「お前……お前、まるっきり女じゃねえか」

女「妹の服着ただけだろ。なんだよ面白い顔だな」

男「うるせえっ元は同じだろがっ……ん?」クンクン

女「あ、なに?」

男「お前風呂入った?」

女「ああ、妹が入れって言うし。あれだ、やっぱ臭いだろ俺達」

男「なんかムカつくな」

男「それで遅かったのか」

女「ああ、下着の付け方も教わってたしな」

男「え?お前まさか妹に裸見せたの?」

妹「悪い?見たっていうか一緒にお風呂入ったし」

男「え?」

女「あ」

男「おま」

女「う」

男「マジ?」

女「あー……うん」

妹「なによ、女同士なんだからいいじゃない」

男「だっ、えっ、おま」

女「仕方なかったんだよ」

男「ちょっとこっち来い」グイグイ

女「お、おい引っ張るな」

男「ほんとに?ほんとに?」ヒソヒソ

女「ほんとにほんと」ヒソヒソ

男「お前なこのやろ、お姉ちゃんて呼ばれて一緒に風呂入って、お前ばっかりお前ばっかり」ヒソヒソ

女「なんだよ、こっちだって大変なんだぞ」ヒソヒソ

男「で……どう、だった」ヒソヒソ

女「なにが」ヒソ

男「とぼけんな、妹のその、あれ、見たんだろ」ヒソヒソ

女「裸か?」ヒソ

男「そ」ヒソ

女「見たよ、でも言えない」ヒソヒソ

男「なんでっ」ヒソ

女「言ったら殺すって」ヒソヒソ

男「えーっ」ヒソ

女「ほら見ろ、こっち睨んでる」ヒソヒソ

男「うわ」

妹「なに?どうかしたのっ?」

男「いや何も」

女「ないです」

妹「お姉ちゃん、そんな座り方したらパンツ見えてるよ」

女「あーそうか」

妹「足は揃えるんだよ」

女「はいはいー」

男「なんか仲良くなってるし」

女「え」

男「ちぇっ」

男「まいいか、そんなことよりだちょっと考えたんだけどな」

女「おう、いいアイデアでも出たか」

妹「……」ジー

男「あ、ごめん……変な話になるけどこの際妹も聞いてくれ」

男「この俺と俺で、セッ、いや性行為したら元に戻るかもしれない」

妹「!」

女「な、言っただろ?同じ事考えてるって」

妹「ほんとだ」

男「?」

男「え?なに、その二人だけわかる会話?」

女「お前も同じ事考えてるだろうって話してたんだよ」

男「ああ、じゃあお前も」

女「まあ中身は同じ俺だしな、考えることも一緒だろ」

男「じゃ妹ももう判ってるんだな」

女「ああ、俺が話した」

男「そうかなら話が早い」

女「ああ、エッチするか」

妹「ちょっと待ちなさいよっ」

男・女「えっ?」

妹「ほんとにそんな事して大丈夫なの?」

男「大丈夫だろ、元々が一人なんだから」

女「そうそう、それこそひとりエッチみたいな感じ?」

男「お」

妹「上手いこと言ったみたいな顔すんな!」

妹「もし元に戻らなくて、妊娠とかしたらどうするの?」

女「自分の精子で妊娠はしないんじゃないかなあ」

男「俺もそう思う」

妹「根拠ないでしょ」

男・女「……」


女「なあ、俺達さ」

男「これでも結構必死なんだよ」

妹「っ……」

妹「あーもう!」

妹「わかった。いいよ、勝手にしなよ」

男「よしじゃあ早速」

女「やるか」

男「えーと、いざとなるとどうしたらいいんだ」

女「そりゃベッドだろ普通」

男「そうかそうか、先に脱いどいたほうがいいよな」

女「そうだな」

男「パンツも?」

妹「……」ジー

男・女「……」

女「あの……妹、さん?」

男「何、してるの」

妹「見てるの」

男・女「え?」

妹「エッチするとこ、ここで見てる」

男「いやいくらなんでも」

女「それはやめて」

妹「なんでよ」

妹「私のことは気にしなくていいから」

男「いや気にするって」

女「こういうのってさ人に見せるもんじゃないし」

妹「できないのか?じゃあやめとけよ」

男「あ、機嫌悪くなってる」

女「参ったなあ」

男「だからさ俺達だってやりたくてするわけじゃないし」

女「そうだよ」

妹「どうだか、なんか浮かれてるように見えたけど」

男「してないって」

女「してないよ、冗談抜きで困ってるんだ、こんなsf小説みたいな……」

妹「あっ!」

男・女「うわっ」

女「どうしたんだ、急に大声で」

妹「それそれ、sfだよsf」

女「sf?」

男「セックス&ファック」ボソ

女「こら、聞こえたらどうする」

男「さーせん」

妹「学校の先輩にsf好きで、こういう不思議なことに詳しい人がいるんだ、あの人に訊けば!」

男「詳しいって言っても学生だろ」

女「だよな」

妹「何言ってるの?アメリカ留学して飛び級で博士号も取ってるんだよ」

男「うえ」

女「すげえ知り合いいるんだな」

妹「決めた、今からその人に相談してくる」

男「え、俺達の事言うの?」

妹「まさか、それとなく話すわよ」

女「時間どのくらいかかる?」

妹「夕方までには帰るから、それまでおとなしくしててよ」

女「おとなしくって……」

妹「それまではしちゃだめってこと」

妹「わかったわね?」

男・女「はい」ガックリ

 数時間後

男「今何時だ?」

女「二時半」

男「夕方までまだあるな」

女「ああ」

男「どこまで行ったんだろ」

女「その先輩ってのがバイトしてるらしくて、そのバイト先だって」

男「なんでお前知ってんの?」

女「え?見送りに行った時言ってたし」

男「なんかお前ら仲良くやってんな」

女「そうか?」

男「ああ」

女「なんだ妬いてんのかよ」

男「うっせえよ」

女「ははは」

男「どうせ俺だけ邪魔者だ」

女「んなこたねーよ」

男「その先輩って.ほんとに頼りになんのかね」

女「さあ」

男「待った挙句に収穫なしとか」

女「あり得るかもな、こんなことの対処法なんて普通は知らん」

男「だよな」

女「なんだよ、何が言いたい」

男「もうやっちまうか」

女「あー?」

女「まあそれは俺も考えたけどな。だめだろ、約束しちまったし」

男「帰ってきた時に一人に戻ってりゃいいだけだろ」

女「戻るとは限らんだろ」

男「あれ?怖気付いたのか?」

女「まさか」

男「お前ちょっと変わったかもな、俺と」

女「まあ別れちまえばその時点からは別人だしな、経験したことで変わるさ」

男「よし、犯す」

女「え?」

男「俺は今からお前を犯す。覚悟しろ」

女「な、何言ってんだよ。冗談は……」

男「マジだから」グイッ

女「ちょっ!いたい」

男「なんだよ、えらくひ弱だな。全然力ないじゃないか」ギュッ

女「やめろって!」

男「ほーら、ベッドに押し倒しちゃうぞ」 ドン!

 ドサッ

女「あうぅ……待て、無理矢理は……だめだって」

男「ほらっ!女になって犯されたいってずっと思ってたんだろがっ!」

女「そんなこと」

男「脱げよ、おっぱい見せてみろ」

女「い、いやだ」

男「ならこうだっ」ビリビリッ

女「ああっ!」

男「へっ、ブラなんか付けやがって」グニグニ グイッ
 
  ズルッ  ぷるるん  たゆん

女「いやぁ!」

男「ふふっ、いやらしいおっぱいしやがって」 モミモミ

女「んっ……やめろぉ……あんんっ」

男「なんだよ声出しやがって、やっぱり感じてるんじゃねえか」グニグニ

女「ち、ちがうっ……んんっああっ」

男「乱暴にされるのがいいんだろが!こうやって!」むぎゅむぎゅ

女「や、やめろっ!んんっ!!んあっ!ああっああっ!」

男「ほら乳首噛んでやるよ」カプ
 
女「そんな……ひっ!んっく……あ、あああああっ!」

男「なんだその顔は、いやらしい女の顔になってるぞ」 モミモミ

女「だっ……だまれぇっ」

男「ははっ、乳首も大きくなってるじゃねえか」グリグリ

女「んんっ!あんっ」

男「いやらしい女になりやがって」むちゅむちゅ

女「んふああ……あんっあんっ」

男「下は……どうなってんだ」サワサワ
 
女「やめろっ!だめだそこはっ」

男「やめるわけねえだろがぁ」グイッ 

女「パンツ降ろすなあっ、頼むそれだけはっ」

男「見せてみろよ、どうせびちゃびちゃに濡れてるんだろ?」グイッ グイッ

女「やめろ……やめてくれ」

男「ああん?そんなに嫌か」

女「い、嫌だ」

男「そうかじゃあな、『セックスだけは許してください、お願いします』って言ってみろ」
 
女「ええ?」

男「言ったらやめてやる」

女「ほんとか?いえばやめるんだな?」

男「ああ」 

女「セ…セックスだけは、許して下さい……お願い、します」

男「はい、次は『びちゃびちゃのまんこ見ないで下さい、恥ずかしいです』だ」

女「そ、そんなこと……」

男「言えないのか、いいよ脱がすから」

女「ま、待て、言う……言うから」

男「よし、言ってみろ」
 
女「びちゃ…びちゃの、まんこ……見ないで、ください……恥ずかしい、です」

男「やだね!!うらああっ」グイグイ!

 ビリッ!ビリビリッ!
 
女「あっ!ああーっ!!」

女「あーっ!パンツ破ったなお前っ!」

男「あ……しまった」 

女「さっき服もビリっていったしよ!どうすんだよ妹のだぞこれ」

男「すまん、役に入り込んじゃって」

女「お前これ……えー、どうすんの?」

男「お前だって……ノリノリだっただろ」

女「だからってパンツ破くなよ、妹になんて説明すんだよ」

男「うっ……」
 
女「正直に言えるのか?レイプごっこしてましたって」

男「無理」

女「参ったなあ……バレるまで黙ってるしか無いか」

男「バレたらお前がトイレでおもいっきり脱いだら敗れたってことで」 

女「それじゃ俺だけ怒られるだろがよ」

男「いいじゃんお前ら中良いんだし、怒られないって」

女「なんだよそれ、そんな事ばっかり言いやがって」


男「はぁーしかし……」ジー

女「ん?……なんだよ」ジー

男「お前……結構本気だっただろ」
 
女「……お前こそ」

男「……」

女「……」

男「……感じたのか」

女「誰のせい……だよ」

男「……はあっはあっ……」 

女「……はぁ…はぁ」

男「はあっ……はあっ……」

女「はぁ……はぁんっ、くぅ……」

男「な、んだよ……切な、そうだな」

女「んくぅ……なんか…たま、んないんだ」

男「はあっはあっ……」

女「ふぅっ…ふぅっ…んんっ」ピク

男「なあ……おい」サワ 

女「あっ……んんんっ」ビクン

男「してみるか……ほんとに……」サスサス

女「んあっ……はぁ……いい、よ」ビクン

男「全部脱げよ……服が皺になるぞ」

女「ああ……ん、そうだな」スル  スル

男「俺も……」スル

女「……もういいぞ」
 
 ぷるるん 

男「おう……」 

女「……そう見んなよ」

男「今更照れんのかよ」

女「そ、そうか、あれ?お、おかしいな」

男「だから恥じらうなって……うおっ」

女「はは……勃起、してんじゃん」

男「これは見慣れてるだろ」

女「だけど、やけにでかく見える、俺のってそんなだったか」

男「ああ、変わってないよ」

女「そうか……こうして自分のチンコ見るのも変な気分だ」
 
男「その自分に今から抱かれる気分はどうだ……」グイッ 

女「んっ……わりと、悪くない」ビクン

 ・・・・・・・・・・・・・・・

女「んっ……んっ……あっ、そこは」ピクン

男「ははっ、ピクピク反応しておもしれえ」

女「あ、あそぶなあっ……あんんっ」ピクン

男「うわぁ」クチュ

女「んんっ、あっ」
 
男「お前、ほんとにもうびちゃにちゃなってんじゃん」クチュクチュ 

女「ああっ!い、いうなよぉ……しかたないだろぉ…んっ」ビクン

男「やっぱりさっきので興奮してたんだ」

女「してた、してたよぉ、んっ……だから……もう」ピクン ギュ

男「ええっなにこいつ……可愛い」クチュ

女「ああっ!なっ、もう……もうだめだ……我慢、出来ない」 ギュギュゥ

男「わ、わかった」グイ

女「んっ!んんんっ!」ビクビクッ
 
男「あ……あれ?」 

女「な、なんだよぉ……」

男「どこに入れたらいいの?」

女「え?判んねえの?」

男「判んねえよ、どこだよ?ここか?」グリ

女「つうっ!そこ違う!無茶すんな!」

男「だったらどこだよ」

女「俺だって知らねえよ、知るわけねえだろ!」

男「妹に訊かなかったのかよ!」

女「訊いてるわけねえだろが!」

男「使えねえなっ!」

女「なんだとっ!」


     『ただいま~』

男・女「うっ」ドキッ

男「今の妹の声だろ!」ガバッ

女「やべっ!」ガタガタッ

男「服着ろ、服!早過ぎだろ帰ってくんの!」バタバタ

女「俺が知るかよ!ええっとブラは……」バタバタ

男「はやくしろって、こっち来るぞ!」

女「ちょこれ、後ろ!ブラのホックとめて!」バタバタ

男「ああ?こ、これどうやってとめるんだよ、こんなもん脱ぐなよ!」

女「お前が剥ぎとったんだろがっ!」

 ガチャ

妹「おーい帰ったよー」

妹「あれ?何バタバタしてんの?」

男「イイエベツニ」ハァハァ

女「ナニモナイデス」ハァハァ

妹「二人共おとなしくしてた?」

男・女「ハイ」

妹「ふーん」ジロ

男・女「……」

妹「お姉ちゃん」

女「ハ、ハイ」

妹「服が着崩れてるけど」

女「ソ、ソウデモナイヨ、ナッ」

男「ウン、ウン」

妹「ふーん」ジロジロ

妹「まあいいや……よいしょ」ゴソゴソ

女「え?ベッドに下に何かあるの?」

男「?」

妹「うん、仕掛けていったから。これ」

女「え?え?なに、それ」

妹「これ?icレコーダー」

男・女「うげっ」

妹「いくらとぼけても、これ聞いたら何してたかなんて判るから」

 キュルキュル

 ---『その先輩って.ほんとに頼りになんのかね』 
 ---『さあ』

妹「こんな事言ってたんだね」

男「すんませんでしたっ!」

女「正直に話しますからそれ以上聞かないで!」

・・・・・・・・・・・・・・・

女「~ということなんだけど……」

妹「あきれた、そんな事してたんだ」

男「ごめん」

妹「……」カチッ

 キュルキュル

 ---『脱げよ、おっぱい見せてみろ』 
 ---『い、いやだ』
 ---『ならこうだっ  ビリビリッ』 
 ---『ああっ!』

妹「ああ、これで服破いたんだ」

女「ごめん、やめて、聞かないで」

男「自分の声が嫌だァ!」


カチッ キュルキュル

---『乱暴にされるのがいいんだろが!こうやって!』
---『や、やめろっ!んんっ!!んあっ!ああっああっ!』

カチッ キュルキュル

---『いやらしい女になりやがって』
---『んふああ……あんっあんっ』

カチッ キュルキュル

---『びちゃ…びちゃの、まんこ……見ないで、ください……恥ずかしい、です』


妹「……」

カチッ キュルキュル

---『参ったなあ……バレるまで黙ってるしか無いか』
---『バレたらお前がトイレでおもいっきり脱いだら敗れたってことで』 

カチッ キュルキュル

---『してみるか……ほんとに……』
---『んあっ……はぁ……いい、よ』

カチッ キュルキュル

---『ああっ!なっ、もう……もうだめだ……我慢、出来ない』

カチッ キュルキュル

---『今の妹の声だろ!』
---『やべっ!』


妹「……なるほど」

今日はここまで

妹「……」

男「ごめん」
女「ごめん」


妹「……」

妹「……なにが?」

男・女「え?」

妹「別にこれは兄貴の問題なんだしさ」

妹「兄貴達がどうしようと私は関係ないし……はいこれ」ガサッ

女「なに、これ」

妹「おみやげ」

妹「たこ焼き、冷めちゃってるけど……好きでしょ」

男「あ、ありがと」

女「わざわざ買ってきてくれたのか」

妹「先輩のバイト先がたこ焼き屋なだけ」

女「ああそうなんだ」

妹「兄貴、服とパンツ」

男「えっ?」

妹「弁償してよね」

男「は、はい」

妹「じゃあ先輩に尋ねてきた話をするから食べながら聞いて」

男「なにか」
女「判ったのか?」

妹「結論から言うと『今はまだ判らない』」

男「今は?」

女「ってどういうこと?」

妹「たこ焼き食べないの?」

男「あ、食べる食べる」ヒョイ パク

女「そういや朝から何も食べてなかった」ヒョイ パク

男「うん、美味いこれ」モグモグ

女「美味い美味い」モグモグ

妹「順番に話すとね、と言ってもそんな長い話でもないんだけど」

男「うん」

女「うん」

妹「同一人物が複数存在するので有名なのが、ドッペル」

男「ゲンガー」

女「ドッペルゲンガー」

妹「うん、でもねドッペルゲンガーの特徴が……ええと、メモメモ」

妹「特徴として、周囲の人と話さない、本人に関係ある場所に現れる」

妹「本人同士が出会えばその人は遠からず死亡する」

女「あーそれはよく聞くね」

男「でも俺達話してるし」

妹「そう、だからドッペルゲンガーではないだろうって」

男「うーん」

妹「分身とか二重存在とか離魂病とかもこれと同じようなものらしいわ」

男「りこんびょう?」

妹「離れる魂で、離魂病ね」

男「ああ」

女「そもそも片方の性別が変わってるっていうのが特殊すぎるだろ」

男「そうだよなあ、こんなの聞いたこと無い」

妹「ところがそうでもなくてね」

妹「先輩がなんかそういう話を本で読んだことあるのを思い出してくれて」

男「本?」

女「研究書とか、論文とか?」

妹「ううん、小説なんだけど。sf小説」

男「sf小説……」

女「なんだ作り話か」

妹「でもその話実際にあった事を元にしたらしいんだって」

男「マジで?」

妹「本のあとがきに書いてあったって言ってた」

女「じゃその元ネタってやつが判れば」

妹「うん、だから先輩バイト終わってからその本探して調べてくれるって」

女「へえ良い人だな……」

妹「うん天才とか言われてるけど気安くて、私結構可愛がってもらってるんだ」

男「……」

妹「判り次第連絡くれるようにお願いしといた」

女「そうか、それに期待して待つか。なあおい」

男「うん……ありがとう、妹」

妹「別に、私も先輩に会いたかったし」

女「あ、そう……」

男「な、なあ……」

妹「え?」

男「その先輩って、男性……か?」

妹「は?」

妹「は?」

男「もしかして彼氏、か?」

女「おい、よせ」

妹「……なに?」

妹「……なによそれ?」

妹「なんでそんなこと聞くの?」

妹「そんなの……兄貴に関係無いよね」

妹「先輩が男性だろうが女性だろうが……」
妹「彼氏だろうがなんだろうが……」

妹「兄貴には……関係ない」

妹「なんでそんなこと聞くのよっ?」

妹「私のことなんて興味ないくせにっ!」

妹「私は私!兄貴は兄貴でしょ!関係ないっ!」

男「ごめん、、少し気になったから……」

妹「うそっ!私のことなんか何も知らないからそんな事言えるんだ!」

妹「私言ったよね、学校の先輩って……」

妹「中学からずっと女子校の私の先輩が、男性なわけないのにっ!」

男「あ」

妹「なんで私が女子校行ってるか判る?!」

妹「私は男性が嫌いなの!」

男・女「!」

妹「彼氏なんているわけ無いじゃない、好きな人なんて出来るわけ無いじゃない……」

妹「誰でもいい兄貴とは!違うのよっ!」

男「そんなことないよ、俺は……」

妹「じゃあさっきのあれは何よ!無節操に発情しちゃって!」

妹「おとなしく待ってるって約束したのに……」

女「あれは……本当にごめん……」

妹「ねえ兄貴、誰でもいいんでしょ?」

男「うう……」

妹「愛がなくてもエッチできるんでしょ?大人の女でも」

男「え?」

妹「ロリコンの……」

妹「ロリコンのくせにっ!!」

 ガチャ! バンッ!!

男「あ、おい……」

男「あ……行っちゃった」

女「お前なあ、怒らせんなよ」

男「……」

女「つうか妹が怒るのずっと我慢してたの判ってただろ?」

男「うん」

女「じゃあなんで火をつけるようなこと言うんだよ」

男「彼氏かと思ったら確かめずにはいられなくなって、つい」

女「判るけどさー」

男「あんなに怒るとは思わなかった」

女「我ながらバカだ」

男「ああバカだよ、俺は」

女「あーあ」

男「そうだ、最後に妹がロリコンのくせにって言ってたけど」

女「ああ言ってたな」

男「なんだあれ?」

女「あいつは俺の、俺達のことロリコンだと思ってるよ、俺も何度か言われたし」

男「マジで?」

女「ああ」

男「なんで……ってまさか」

女「うん、原因なんてのは昔のあの件しかないよな」

男「あっちゃー」

女「あと男が嫌いって言ってただろ」

男「言ってた、それもあの件のせいか」

女「多分、いや……きっとな」

男「俺があいつの人生無茶苦茶にしたんだ、きついなあ……」

女「全ては俺達のせいだ、ロリコンの汚名くらい屁でもない」

男「そうだな、少しでも口利いてもらえるだけでもありがたいと思わなきゃ」

女「だな……で、どうするよ」

男「謝らなきゃな、今回の件だけでも」

女「それしかないな」

男「つーことで、謝ってきてくれ」

女「俺がっ?なんでっ?お前だろ?」

男「悪いけど頼む」

女「おい」

男「お前だって判ってるだろ、俺が言ってもどうにもならない事くらい」

女「……仕方ないか」

男「すまん」

女「自分に謝られてもな」

男「すまん」

女「ああもういいよ、じゃさっさと行ってくるわ」

男「すまん」

 ガチャ  バタン

男「はあ……溜息しか出ないな」

男「俺はなんてことしちまったんだ……」

男「男嫌いか……」

男「だから女の俺とは上手くやれてたんだな」

男「もう俺なんかよりあいつの方が……」

男「はあ……辛いなあ……」

男「じっと手を見る……か」

 フッ……

男「あれ?俺の手……」

今日はここまで

女「さてなんて謝ればいいんだ……?」

女「なんで俺が……とは思うものの」

女「あいつのあんな顔見ちまったら嫌というわけにもいかねえじゃねえかよ……」

女「今にも逝っちまいそうな顔しやがって……男のくせに」

女「しかし妙だな、俺はあれほど深刻にはなってない気がする」

女「同じ俺なのに、どこか他人事のような気が……」


女「やっぱり俺達どこか変わってきてるのかも」

女「俺達どうなっちまうんだろう……」

女「……あ、いやいや、今は謝るのが先決だ」

女「あーどうしよ……いっそ土下座でもするか」

女「ええい、廊下でぐたぐた言ってても仕方ねえ……まずはノック」

 コンコン……      シーン

女「あれ?」

 コンコン……      シーン

女「いないのかな……?妹?開けます……よ」

 カチャ

女(あれ?)

妹「っ……っ……」

女(いるじゃん)

女(なんだ?机に突っ伏して……泣いてるのか?)

妹「っ……うっ……」

女(いやそれにしては……まずいっ苦しそうだ!)

女「おいっ妹!大丈夫か!しっかりしろ」

妹「えっ……?」

妹「きゃあああっ!」

女「へ?」

妹「なに?なに?なにしてるのっ!」

女「いや、なんか苦しそうだったから心配になって」

妹「勝手に入らないでっ!ノックくらいしてよっ!」

女「したよ、何度も。なのに返事ないから、どうしたのかなって……」

妹「え?」

女「聞こえなかったのか?ノック」

妹「それは……イヤホンしてた、のよ」

女「イヤホン?」

妹「お、音楽聞いてたの」

女「音楽?ああそうかそれで小刻みにリズムっ取ってるのが痙攣してるように見えたのか」

妹「……」

女「声もちょっと出てたし、あるよなつい歌っちゃうのって」

妹「そ、そうね……」

女「どうしたの?顔赤いよ」

妹「何でもない!驚かせるからよ!」

女「あ、そうか」

女「妹はどんな音楽聴くんだ?」

妹「ど、どんなのでもいいでしょ。それより何の用?」

女「あ、そっか……ええと、謝りに来ました」

妹「え……あ、そう」

女「ごめん、悪かった、でも悪気はなかったんだよ、あいつも」

妹「どうしてるの……兄貴は」

女「自殺でもしそうな顔して落ち込んでる」

妹「バカ……」

女「自分でもバカだって言ってた、なあこのとおりだ」

妹「もういい」

女「え」

妹「もういいよ。実は私も感情的になっちゃって、少し反省してたんだ」

女「ほんとか、ありがとう、ほんとに俺達がバカでした」

妹「……バカは私よ」

妹「私だけがいくら本気になっても仕方ないってわかってたのに」

女「いやそんな……」

 ♪ジリリリリーン ♪ジリリリリーン

妹「あ、電話。先輩だ」

女「すごい着信音……」

妹「話聞いてなにか判ったら教えるから、自分の部屋で待ってて」

女「わかった、よろしく頼む」

妹「了解」

 ピッ
 
妹「もしもし、はい私です」

 ガチャ

女「行ってきたぞ」

男「ど、どうだった?」

女「もういいってよ」

男「そうか……」

女「なんか俺達の事に本気になるのが馬鹿らしいみたいなこと言ってたぞ」

男「はぁー呆れられたのかな」

女「みたいだな」

男「だったら、もう俺達の事は……」

女「いやそれが、今例の先輩さんから電話入ってな」

男「お、おう」

女「話聞いて何か判ったこっちに教えに来てくれるってさ」

男「そ、そうか。見放されちゃいないんだな」

女「おい、もう怒らせんなよ」

男「うん、すまんかった」

女「じゃ、おとなしく待とうや」

男「ああ」

今日はここまで
明日は頑張りたい

女「お、まだたこ焼き残ってるのか」

男「ん、残しといた。食えよ」

女「そっか」 ヒョイパク

女「上手いやつは冷えても美味しいよな」モグモグ

男「うん」

女「昔はよく妹と食べたっけ」 ヒョイパク

男「そうだったな」

女「んぐ……あゎ、ほぅいやは」 モグ

男「は?」

女「そういやさ、昔妹が熱出した時にたこ焼き買ってきたことあったろ。覚えてるか?」

男「ああ」

女「あの時の指輪のことも?」

男「指輪……」

女「なんだ、覚えてないのか?」

男「いや、お前の覚えてることは俺も覚えてるさ」

女「そりゃそうか、あれな妹の部屋に置いてあったぞ。さっき見た」

男「……あんなもんまだ持ってたのか」

たこ焼きと指輪

はっきり覚えてます

それは俺が小6の時でした

妹が熱を出して寝込んだんですよ

幼い頃の妹はわりと身体が弱くてね、風邪なんかが流行ると一番に感染してきてました

その時も結構高熱が続いてね、うんうん唸ってました

伝染るからっていうんで、部屋で一人で寝かされてたんですけど

俺も心配なもんで、こっそりちょこちょこと顔見にいったりしてました

その日も学校から帰るなり部屋に直行したんです

妹は少し熱も下がって顔色も良くなってきていて、俺の顔を見たら嬉しそうに手を振りました

安心した俺は妹に聞きました、「何か欲しい物はないか」と

熱出したらアイスとかポカリとかね、そういうもの欲しくなりますよね

だから妹が欲しがるものを買ってきてやろうと思ったんです

妹はしばらく考えて答えました

それはアイスとかポカリとか、ではなく

「指輪、指輪が欲しい」

まだ熱で少し上気した顔でそう言ったんですよ

予想外、でもそれは無理とは言えません

約束をして部屋を出ました

俺は小遣いを持って自宅を出ました

もちろん高価なアクセサリーなんて買えるわけもなく

向かったのは近所の駄菓子屋でした

ありますよね、玩具の指輪

あんなのを買おうと思ったんです

ありましたよ、150円

可愛いピンクの飾りがついてるやつです

俺も男ですからね、こういうものを買うのは恥ずかしいわけですよ

だから誰にも見られないうちにさっさと買って帰ろうと手に取ろうとしたところに

同級生が数人やってきたんですよ、、あんまり仲の良くない奴らが

こういう時に限って間が悪いもんです、まったく

で、何してんだとか聞かれて、指輪買いに来たと言うわけにもいかず

困った挙句に口から出たのが

「たこ焼き買いに来た」 なんて言葉でした

その駄菓子屋、たこ焼きもやってましたから

おばちゃんたこ焼きちょうだいって言いました

200円のやつ二つね、って

焼いてもらってるうちに早く帰れってずっと思ってたんですけど

まあ帰りやがらないんですね、グダグダして

そしてヤキモキしてるうちに、たこ焼きも焼きあがってしまうのですよ

たこ焼きの舟が二つで400円ねって、おばちゃんニッコリ

もうね、仕方ないから何気ないふりして素早く指輪を取って

たこ焼きの舟の横にそっと置きました

小声でこれもって言いながら

そしたらおばちゃん

「この指輪も?彼女にあげるの?いいねえ」

なんてでっかい声で言ってくれちゃって、ババア

もう台無し

あとは

同級生に冷やかされて、

ケンカになってボコボコにされて

ようやく家に帰ったら親に見つかり

こんなもの(たこ焼き)病人に食べさせる気かって怒られて

今思い出すと笑けるくらい

散々というか惨々な目に

指輪はその夜にこっそり妹に渡しましたよ

あの時妹はとびきりの笑顔で、「お兄ちゃん、、、、」


なんて思い出に浸っていると

突然勢いよく扉が開いて、妹が入って来ました

思い出の中とは正反対の険しいその表情

そして抑揚のない硬い口調でこう言いました

「今からする話をよく聞いて」

それだけで良い報せじゃないのはわかりました

妹の話によると……

まず帰宅した妹の先輩は、記憶にあった小説を探しだし再読

確かに今俺達の置かれている状況によく似たものだったそうです

それはオーストラリアのsf作家により書かれた、日本には紹介されていない短篇集内の一作

『一人の主人公が男女二人に分裂して、互いの性の立場で議論する』

簡単に言うとそんな内容です

その辺りはセックスしようとした俺達とは違うようで、かなり高尚らしい

しかし小説内では短編であったせいかその原因等には言及されておらず

参考になるかと思ったラストの展開も

二人で殺しあって両方死ぬという、なんとも悲惨なもの

それだけではちょっと役に立ちそうにもない


でもその先輩はさすがです

この程度じゃ納得せず、その作者を調べて連絡をとってくれていました

ネットで検索したらその作者のホームページが見つかって、そこからブログにコメント、メールやり取り

言われてみれば当然な手順だけど、それを短時間でこなせるのは凄いですよね

素直に感心してしまいました


作者はまだデビューして間もなく、一部でしか名前も知られていないとのことで

日本人の若い女性が原文を読んでコメント&メールをくれたってだけでもう大喜び

ホイホイと元ネタの資料をメールで送って来たってことです

その資料もちろん英語ですから、俺には読めません

で、先輩さんがその資料をまとめてくれたんですけどね

 『一人の人間が男女二人に分裂』

過去に似たような事例は幾つかあったようです

まあそれらを一つ一つここで羅列するのも意味が無いのでやめておきますが

ていうか、面倒くさい


そしてそれらの事例には国や人種、時代は違えど、共通点といえるものがありました

女「共通点?」

妹「うん……まずそうなる人物の特徴としての共通点」

妹「思春期の頃に自分の性別に関わる強烈な経験をしていること」

女「強烈な経験か……」

男「……」

妹「そしてその経験によって生じた自分の性別に対する葛藤に悩んでいること」

女「つまり」

妹「だからね、あ……ここに具体例が書いてあるから読んで」

女「黙ってないでお前読めよ」

男「あ、うん」

男「ええと、十二歳の時に叔父によりレイプされた少年の例……」

男「その時に喜びを感じてしまった自分に対する失望と恐怖」

男「自分は女性の方が良かったのではないかという疑念そして……願望」

男「……願望」

妹「そういうことよ」

女「でもさそのくらいのことよくある気もするけど、そういう人達皆が分裂するわけでもないんだよな」

妹「うん、だから他にも何らかの選ばれる基準みたいなものがあるはずなの」

女「それは?」

妹「この資料だけじゃまだわからないって」

女「そうか……」

男「選ばれる……基準」

妹「そして……もう一つの共通点、これが問題なの」

女「問題?」

妹「分裂した片方の性は、二日後には……消える」

女「えっ?」
男「!」

女「元に戻る?女の俺は消えるのか?」

妹「違う、消えるのが反対の性別とは限らない」

妹「元の性別が消える場合も……というか」

妹「確率で言えば、元が消えるほうが遥かに高い……」

男「……」

妹「で、でもね、これは単にこの資料だけのことで、本当に消えるかどうかは」

妹「その……わからないし……」

女「だな、二人共ずっとこのままかもしれない」

妹「そう、そうよね」

女「でも消えるなら俺の方」

男「いや……消えるのは俺だわ」

妹「えっ?!」

女「な、何言ってんだよ、お前」

男「ほら見ろ……俺の手」 スッ

 フッ…

男「さっきから時々透けるんだ」

女・妹「!!」

男「ほら、向こうが透けて見える」

  フッ…

男「ははっ、そうか俺消えるのか……」

女「お前、なんで黙ってた」

男「言っても仕方ないだろ」

女「ふざけんなっ!そっちも俺の身体だろがっ!」

男「いいじゃないか、もうお前は女のままで妹と仲良くやれよ」

妹「……!」

男「邪魔者の俺は消えるさ」

女「おまえっ!!」

妹「……消えればいいじゃない」

女「えっ?」

妹「消えればいいって言ったのよ」

女「おい……」

妹「消えちゃえ……自分が必要ないって思うんなら消えちゃえよ」

妹「どうせロリコンで……小さい子しか愛せないから」

妹「この世に絶望して、それなら女の方が良かったとか……思ったんだ」

妹「もういいよ、消えちゃえ」

妹「兄貴なんか……」


妹「消えちまえっ!!!」

今日はここまでにします

なんか話が長引いてしまって困ってます


男「ああ、きっとこれは俺が望んだことだからな」

妹「っ!」

女「おいっ!」

男「その資料のひとつ目の共通点な」

男「それは俺にも当てはまる」

女「え?」

男「お前は俺なのに判らないのか?」

女「なにをだよっ!判んねえよ!」

男「じゃあ分裂した時点でこの気持ちは元の俺だけに残ったのかもな」

女「なんだと……」

女「どういうことだ!ちゃんと話せよ!」

男「わかってる、そのつもりだから聞いてくれ」

男「妹も……」

妹「!」ビクッ

男「不愉快な話になるけど……お前にも聞いて欲しい」

妹「……」

男「共通点は俺にも当てはまるんだ」

男「失望・恐怖・疑念それと願望、それは確かに俺の中にあった」


男「願望があったから分裂したんだ」

男「だけどな、それは俺がロリコンだからなんかじゃない」

男「俺は……」


男「俺は妹に嫌われたまま生きていくのが堪らなく嫌だったんだ」

妹「!?」

男「嫌で嫌で、悩んで悩んで、それである時こう思ったんだ」

男「俺は女になれればいい」

男「女になればまた妹と仲良く出来るんじゃないか、そう思った」

男「また無邪気に笑い合いたい」

男「でもどう考えても男の俺では駄目だったんだ……」

男「あの時お前に軽蔑された男の俺のままでは」

男「俺はあの時お前欲情してしまった、性欲のはけ口にしたんだ」

男「もしあのまま続ければ俺はお前を犯していたかもしれない」

男「俺はそれが怖かった……」

男「性欲に負けて獣のようになる自分が嫌だった」


男「あれから俺は他の女性と接するのも怖くなった」

男「でもそんな事はいいんだ、他の女なんてどうでもいい」

男「お前と元通りに仲良くなりたかったんだ……」

妹「……」

男「忘れようと思ったよ、忘れてくれと願った……あの時してしまったことを」

男「でも駄目だ、忘れられるわけがない」


男「俺はおかしいんだ、妹に対して欲情してしまう」

男「俺は今もお前に欲情してる、襲いたくて仕方がない」

男「この手に抱きしめて俺のものにしたい……そう思ってる」

妹「!」

女「バカが……」

男「わかっただろ」

男「もうお前にこれ以上軽蔑されたくないんだよ、嫌悪されたくない。だから」

男「だから女になりたいっていうのは俺の願望だ」

男「お前らが仲良くしている姿が俺の願い続けてきた事そのものなんだ」

妹「……」

男「俺は消えるよ、それが俺の望んだ結果だから」

男「だからもう俺のことは構ってくれなくていい」


男「すまなかった」

妹「……」


妹「……」



妹「くっ!」



妹「勝手なことばっかり!

妹「言うなっ!!!」

   ガチャ!


   バンッ!!

男「……ふぅ」

女「おいこら」

男「はは、これで完全に愛想尽かされちまった」

女「お前……わざとあんな事言っただろ」

男「正直に話しただけだ」

女「糞つまんねえんだよ、あそこまで言うならなんで最後まで言わなかった」

男「全部言ったさ」

女「ちゃんと言えば良かったんだ……好きだって」

男「何それ気持ち悪い」

女「欲情するのは愛おしいからだろ、何故それを伝えない」

男「それこそ糞つまんねえよ」

女「ずっとそういう風に思われ続けるんだぞ」

男「別にいいさ、どうせ消えちまうし、その方がさっぱりする」

女「ほんとにいいのかよ……」

男「だからお前も納得してくれ」

女「……」

男「さてと」

女「……」

男「俺ちょっと寝るわ、なんか疲れた……眠い」

女「そっか……じゃあ俺も付き合うか」

男「別にいいよ」

女「遠慮すんな、添い寝してやる」

男「ありがたくて涙が出る」

女「ほらベッドインすんぞ」

男「はいはい」


女「……」

男「……」

女「……」

男「……」



女「……なあ」



男「んー?」

女「もうしないのか?」

男「なにを?」

女「……セックス」

男「あのなあ」

女「今なら……さ」

男「お前さっきの話聞いてまだそんなこと言うかよ」

女「お前がしたいってんなら俺は……」

男「しねえよ、もう意味ないだろ」

女「そうだけどさ……いいのか」

男「なんだ俺が消えるからって憐れんでるのか」

女「そんなことは」

男「いいよもう、今はそんな気になれん」


女「……そうか」

男「お前もそのうち彼氏とか出来るかもしれないだろ、それまで大事にしとけ」

女「バカ言うな、他の男なんかと出来るかよ」

男「いずれそうでもなくなるさ」

女「ま、気が変わったら言えや」

男「気持ちだけは受け取っとくよ、優しいよな俺のくせに」

女「そんなんじゃねえよ」

男「すまんな」

女「そんなこというな」


男「……」

女「よしせめておっぱい枕してやるからこっちこい」

男「うぅん」

女「なんだよ眠ったのかよ」

女「ほら、頭こっちに」グイ

 ポワン むにゅう  

男「ぅうん……ぐぅ」

女「ふふっ」むぎゅぅ


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


優しく抱きしめられる感覚


暖かくて柔らかいものを頬に感じながら


------俺は夢を見ました

今日はここまでです


    『教えたのにしようとしてるからおかしいと思ったんですよね~』

    『死にたいのかな~って』


  くそ……


    『まさか忘れてるとは思いませんでしたけどね~』

    『普通は知らなくても自分とはやろうとしないんですけどね~』
  

  うっせえよ、もういいよ

  それで今日の種明かしってのは?


    『それなんですけどね~』

    『なんかもうわかっちゃってるみたいなんで~』


  ということは俺が消えるってことで合ってるんだな


    『いやあ、そういうの自力で判っちゃうのって凄いですよね~』

    『合ってますよ~、このままじゃあなたは消えることになります~』


  そうか、じゃあいちいち言いに出て来なくてもいいようなもんだ


    『いちおう決まりですからね~』

    『ほんとはここでがく然とする顔を見るのが楽しいんですけどね~』


  うわ、やなやつ


    『やつとか言ったらダメなんですよ~罰あたりますよ~』


  マジで?


    『ウソですけど~』


  もう帰れよ


『もういいんですか~?』


  なにが?


『消えちゃうんですよ~』


  わかってるよ


『取り消してくれとかわたしに泣きついたりしないんですか~?』


  取り消せんの?


『そんな~できませんよ~』


  うぜえ


  俺の願いなんだから取り消してくれとか言うわけ無いだろ


    『あなたの願いを叶えたつもりはないんですけどね~』


  え?どういうこと?


    『どういうことなんですかね~』


  バカにしやがって


    『あと質問とかあれば聞きますよ~』


  質問ねえ……そうだな……


    『どうぞ~』


  じゃあ俺が消えたら今の俺の意識とかどうなんの?


    『元に戻るわけですから~意識も記憶も残りますよ~』

    『でもそれじゃ人格に支障が出ますからぁ、段々と統合されていきます~』


  なるほど、じゃあまったく俺が消滅するってことでもないのか


   『そうなりますね~』


    『でもあなたの意識は身体を制御することはできませんけどね~』


  そういうことか


    『あとは何か~?』


  なあ、あんたって神様なの?


    『え~、そんな大それたもんじゃ無いですよ~』


  なら悪魔?


    『発想が貧困ですね~そういう人は次に宇宙人かって訊くんですよね~』


  くそう


  だったらなんなんだよ、あんたは

    『そうですねえ、願いを叶えるものとでも名乗っておきましょうか』

  ああもう、答えになってねえけど、もういいや

    『ふふーん』

  ならさ、その願いを叶えるもののあんたはどういう基準で叶えるやつを選ぶんだ?

    『それはですねえ、簡単に言うと~』

    『くじ引き、みたいなもんですね~』


    『たまたまわたしが通った所の~目についた願いを適当に選ぶんです~』


  たまたまで適当?


    『そうですよ~いくらわたしでもですね~』

    『みんなの願いを叶えるってわけには行きませんからね~』


  なんだ、そんないい加減なもんだったのか


    『そうは言いますけどね~』

    『わたしの通る場所を知っていたとしても~わたしのところまで願いが届くのは~』

    『それはそれは難易度が高いんですよ~』


  じゃあ俺は相当な難易度をクリアしたっってことか


    『え~それはどうですかね~』


  なんだよあんたは


    『なんなんでしょうね~』


  あーもういいわ


    『いいんですか~?』


  ああ、いいよ


    『じゃあ最後に~』

    『これからどうなるのかはあなた次第なので~』

    『頑張ってくださいね~』


  はいはい


    『投げやりはダメですよ~』

    『じゃね~~~』


  ……  

  あ、いなくなった

  ……


 バンッ!!!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

?!

叩きつけるようにドアを開いた音で目が覚めたんです

ドアの方に目をやると妹が立っていました

寝ぼけて幻覚でも見ているのかと頭を振り、もう一度見ましたよ

でもやっぱり妹はそこに立っていました

まるであの頃の姿を真似たように

あの頃のように肩まである髪を後ろで二つに括って

あの頃のように短いスカートを穿いて

妹は立っていました

両手に綺麗に包まれた箱をいくつか抱えて

そして妹は

おもむろにその箱をこちらに投げ付けてきたんです

 ビュッ!

 「これでもくらえ!バカ兄貴っ!!」

男「なっ、なんだ?」

女「なんだなんだ?どうしたんだ?」

妹「それは5年前の分だ!そしてこれが……」

妹「4年前の分!」

 ビュッ!

男「うわっ!あぶない!」

女「よせっ妹!」

妹「うるさい!受け取れ!これが3年前の分!」

 ビュッ!

妹「一昨年の分!これは去年の!!」

 ビュッ!  ビュッ!

男「わっ!わっ!」

女「おいこれ……」

妹「これが今年の、今年のチョコレートよっ!」

 ビュッ!

男「チョコレート?」

女「おまえこれって、バレンタインの……」

男「え?」

妹「そうだよ、バレンタインのチョコだよ。やるよ、受け取れよ」

男「え?え?」

妹「ずっと毎年、毎年買ってたんだよ!」

妹「渡せなかったんだよ!いつも目を逸らして怖い顔して……」

妹「どうしてそんな奴に渡せるかよ!」

男「……」

妹「お前何もわかってないっ!!」

男「……」
女「お前って……」

妹「何が嫌われてるだ?軽蔑されてるだ?何が、何が……」

妹「俺は消えるだよ!!構ってくれなくていいだよ!!」


妹「何もわかってないくせに!勝手なことばっかり言うな!!」

妹「……言うなよ」



妹「……そんなこと言うな」

今日はここまでにします

明日は多分書けないと思います

妹「ふざけんなよ……」

妹「悲劇の主人公気取りかよ、バカにしやがって」

妹「それで私が喜ぶとでも思ったのか」

妹「やめてくれよ……迷惑なんだよ」

男「……」

妹「おい……聞いてんのか」

女「妹、お前……」


妹「聞いてんのかっ!兄貴!」


男「……聞いてるよ」

妹「……やり直すからな」

男・女「え?」

妹「お前に言われて気が付いたんだ」

妹「兄貴があの時のこと後悔してて、それが原因で消えちまうっていうんなら……」

妹「後悔なんてしないようにもう一度やり直せばいいんだ」

男「!」

女「だからお前あの頃みたいな格好で……」

妹「あの時私達兄妹の時間は止まったんだ」

妹「お互いに誤解して……あれからずっと止まったままだ」

女「お互いに……?」

男「……誤解?」

妹「私は……私が嫌われたんだと思ってたんだ、兄貴に嫌わてたんだと……」

男「そんな」

妹「兄貴は私に軽蔑されたとか思い込んでたみたいだけど……」

妹「そんなことなんかない、全然……ない」

男「しかし俺のしたことは」

妹「嫌ってないよ!軽蔑なんてしてるもんか!」

妹「嫌うはずないじゃないか……」

妹「私はあの時嬉しかったんだ、キスしようって言われて……」


妹「やっと……やっと想いが通じたと思ったんだ」

妹「それはあのキスは……ちょっとビックリしたけど……」

妹「でも嫌じゃなかったんだ、嬉しかったんだよ」

妹「なのに……なのに、お前は急に怖い顔になって」

妹「笑ってくれなくなって……話ししてくれなくなって……」

男「……」

妹「私じゃダメだったんだって思った」


妹「私の……私の方こそ嫌われたんだと思ってた……」

男「そんなこと、そんなことあるもんか」

妹「だったら……やり直そうよ」


妹「やだよ、消えちゃ……」


妹「消えちゃやだ、いなくなっちゃやだよ」



妹「……お兄ちゃん」

女「よしやり直そう!」

男「え?」

女「え?じゃねえ、妹もああ言ってる。やり直すぞ」

男「い、いいのかな……」

女「ほら妹、ベッド来てこいつの横座って」

妹「え、あ……うん」

女「ここ、ここ座って」ポンポン

妹「うん……」

  ぽふっ

妹「……」

女「うん、よしよし」

男「よしよしって、お前ノリノリだな、いいのかよ」

女「俺はその方がいいに決まってんだろ」

男「うーん、そうか」

女「そうそう」

妹「ねえ、ちょっと待って」

妹「ひとつ確認しときたいんだけど」

女「え?」

妹「兄貴は私のこと……どう思ってるの?」

男「え?」

妹「嫌ってないっていうなら……どう思ってたのよ」

男「っつ」

女「おいっ」

男「す、す……好きだった。好きだったよ、ずっと」

妹「なっ?……なに、い、いきなり何言ってるのよ!」

男「だって言えって言うから……」

妹「そ、そういうことじゃなくて、もっとこう……」

妹「なんていうかその……えっと」

男「あ、こんな事言っちゃだめだったか?」

妹「べ、別にだめじゃない、それで……それでいい」

男「そうか、で、お前は?」

妹「へっ?」

女「お前はどう思ってたの?」

妹「え?私?へ?だって……さっきチョコ」

男「え?」

妹「だから私……だって……って」

女「え?」

妹「…き……だから」

男「え?」

妹「あーもう……」

妹「だからっ」

男・女「えっ?」


妹「好きだって言ってんだろがあああっ!!!」


男「す、すいません……」

妹「あ」

妹「や、やだ、私なに言ってるんだろ」

女「びっくりした……」

妹「あ、兄貴が悪いんだぞ!先に変なこと言うから!」

男「ええっと……あの、ごめん……」

妹「え?あ、違うの、謝らなくていいの、変じゃない変じゃないから……」

妹「だからね……えっとえっと」

妹「ああああどうしよう、すごい恥ずかしい」

男「うっ……」

妹「え?」

男「よかった……ううっ」

女「よかったなあ……うっ」

妹「ちょ、なにふたりして泣いてんのよ?」

男「もう嬉しくて……」
女「嬉しくて……」

妹「……もう何なのよ自分達だけ」

妹「私だって……嬉しいわよ」

男「でもさ、何で……」

妹「ん?」

女「ああ、何で俺に嫌われてると思ったんだ?」

妹「そ、それは……兄貴急に怖い顔になって……」

男・女(射精した時か……)

妹「それまでは抱きしめてくれてたのに……胸触った途端に」

女「え?お前おっぱい触ったの?」
男「お前もだろがよ」

妹「私成長早くて、あの頃もう胸膨らんでたから……」

妹「それで怒っちゃったのかなって……」

男「え?」
女「それで何で俺が怒るの?」

妹「だってお兄ちゃんは小さい子が好きで、だから私を可愛がってくれてて」

妹「なのに胸が膨らんでたから、もう私なんて嫌になっちゃたのかなって」

女「それでロリコンって思われてたんだ……」
男「なんてこった……」

妹「それからも牛乳も飲まいようにしたのに……」

妹「身長も胸もどんどん大きくなっちゃって……」

妹「もうお兄ちゃんは私に全然興味ないんだって思ったら悲しくなって」


女「それでお互いに誤解か……」

男「でも胸はそんなにいうほど……」
女「おいっ」 ドン

男「え、なに?」
女「それは言うな」 ヒソヒソ

男「あ、小さいの気にしてんの」 ヒソヒソ
女「違う、いいから黙っとけ」 ヒソヒソ
男「わかったよ……」

女「どうだ?これでお前も消えたくなくなったろ」

男「あ、ああ……妹がそう思ってくれてたんなら」

女「手の具合はどうなってる?」

男「透けなくなってる……お前はどうなんだ?」

女「俺もなんともない」

男「そうか、じゃあまだどっちが消えるか判らないってことだな」

女「もう一押しだな」

女「ということで、ここは妹の案通りにあの時の再現を」

妹「……うん」

男「いや……しかし」

女「おい、お前もう消えたくなくなったんだろ?」

男「それはそうだけど、また妹にあんな……」

妹「私がいいってい言ってるんだよ」

女「ほら」

妹「言ってよ、あの言葉……」

妹「あの言葉聞いてすごく嬉しかったんだから」

男「ええっとあの……」

女「ほらほら」

男「あー」

妹「……」 ドキドキ

男「うー」

妹「……」 ドキドキ

男「えー」

妹「……」 ドキ…イラッ イライラ

男「あー」

妹「言えよ!さっさと!」

男「は、はいっ」

男「な、なあ……キ、キスしよっか」

妹「うん、いいよお兄ちゃん」

 ぎゅっうっ

男「あっ……」

妹「……ファーストキスだよね」

男「ああ」

 ぎゅっうっ     ちゅっ

妹「んっ……」

男「……ふぅ」

妹「え?終り?」

男「え?」

妹「こんなのじゃなかったよね」

男「でも普通のキスってこういうのだろ?」

妹「だめだよ、あの時のやり直しなんだから同じようにして……」

妹「同じようにして、それから……最後まで……」

 ぎゅうぅぅっ

男「さ、最後までって……どういう」

妹「今日は……」

妹「大丈夫な日だから……」

女「あーっと、俺ちょっと散歩してくるわ」

男「お、おいっ」

女「そうだひとつ忠告しといてやる」 ヒソ

男「え?」

女「脇腹には注意しろ……」 ヒソヒソ

男「え?どういうこと?」

女「じゃな、頑張れ」 ポン

 ガチャ  バタン

妹「お兄ちゃん……」

 ぎゅうぅぅっ

男「ううっ」

妹「お兄ちゃん……お兄ちゃん……」

男「いいのか、俺ももう抑えきれないぞ」

妹「胸が苦しいよ……これ以上切なくしないで」

 ぎゅうぅぅっ

男「ほんとに……ほんとにいいんだな」

妹「お兄ちゃん……」

妹「恥ずかしいんだぞ、何度も言わせんな」

男「はい……」

男「妹……」

妹「お兄ちゃん……」

 ちゅっ

 ちゅっ……ちゅっ……ちゅぱ

男「んっ……」

妹「あ……んっ……んぐ」

男「ん……んっ……」  

妹「んんっ……あむ……ぅ…んあっ」

男「んっく……はぁはぁ」

妹「ああ……お兄ちゃん、お兄ちゃん……」

男「はぁはぁ……はぁはぁ……」

妹「はぁ……はぁ……」

男「妹……」

 もみ  むにゅう

妹「ああっ!胸は……だめ」 

男「どうして?見たい、見せて」

 もみ… もみ…

妹「ああっ…でも……んっ」

男「小さくても恥ずかしくないよ」

妹「違う……違う」

男「何が違うんだよ……」

妹「だって……だって」

男「見たいんだ」

 グイッ  ズルッ

  ぷるるんっ! たゆゆん!!

男「うおっ?でか……え?これ、おさえてたのか」

妹「ごめんなさい、ごめんなさい」

男「何で謝るんだよ」

妹「だってお兄ちゃん小さいほうが好きなんでしょ」

男「だからなんで?」

妹「ロリコン……でしょ?」

男「ちがうってっ」

妹「え?違うの?」

男「なんでそう思っちゃうかなあ……」

妹「ほんとに?」

男「ほんとだよ」

妹「え……どうしよう私……」

男「なんだ?どうした?」

妹「剃っちゃった……」

男「えっ?なにを?」

妹「下の……毛、剃っちゃった」

男「下の毛って……」

妹「だってお兄ちゃんが嫌がると思ったんだもん……あううっ」

男「な、泣くな……嬉しい、嬉しいよ、そこまで俺のこと思ってくれてて」

 ぎゅううっ

妹「あんっ……ほんと?」

男「ああ、俺はロリコンじゃないけどシスコンだからな」

妹「シスコン……」

男「そうだ、だからお前がしてくれることだったらなんだって嬉しいよ」

男「それよりさ……」

妹「それより?」

男「お前のおっぱい、たまんねえっ!」

 もみゅもみゅ  むちゅうっ 

妹「きゃうっ!」

男「あは、やっぱり兄妹だ、あいつもそんな声出してた」

 むちゅむちゅ

妹「なっ……あんんっ!」

男「でもお前の方が……」

妹「ああっ…ああっ、く、比べるなぁっ!!」

男「ごめん……でも本当だよ」

 むにむに むちゅちゅう 

妹「んっ……んっ……ああっ!」

男「ほんとにきれいだ……」

 ちゅっ  ちゅっ  ちゅっ

妹「お兄ちゃん……私……わたしぃ」

男「はぁはぁ……こっちは」

 くちゅ

妹「あ……お兄ちゃん……ん!あうっ!」 ビクン!

男「ほんとに剃ってるんだ」

妹「やだ……恥ずかしいよお」

今日はこれまでにします

残りは書きためて明日には終わりたい

妹「んっ……んっ!あん!やぁっ」

 くちゅ   くちゅ   くちゅ

男「そうか……ここか……ここに」

 にゅるっ  ちゅぷっ 

妹「あんんっ!入いっ…て………お兄ちゃんの指が……」

 つぷっ  つぷっ

妹「いやんんっ!」

妹「あああ……んんっ!あんっあんっ」

男「すごい……こんなに……」

 ぐちゅぐちゅ

男「こんなに溢れてくるもんなのか……あいつはこんなには……」

妹「いやあっ恥ずかしいっ そんなこと言っちゃいやあ!」

 ぎゅうっ

妹「だって……お兄ちゃんが……お兄ちゃんが触ってるからだよ」

男「かわいいっ!!」

 ぎゅううううっ
 
妹「あんんっ!」

妹「はぁはぁ…私……私ね、エッチな子なんだ」


妹「あの時……お兄ちゃんに抱きしめられてた時……んっ」


妹「お兄ちゃんのっ…膝が、あぁ……おまたに擦れてて……」


妹「そしたらだんだ…んぁっ、気持ち、よくなって……頭の中が真っ白になって」


妹「それから、あぁっ……それからその時のことが忘れられなくて……」


妹「お兄ちゃんのこと思う…と、身体が熱く、なって……ひとりで」

男「あの時にオナニー覚えたのか?」

妹「うん……いけないってわかってたんだけど……止められなくて」

妹「エッチな子だって見抜かれてそうで、お兄ちゃんの顔がまともに見られなかった……」

妹「でも止められなくて……さっきだって」

男「さっき?」

妹「自分の部屋でicレコーダーのお兄ちゃん声聞いてたら……」

妹「我慢できなくなって……してたら、お姉ちゃんに見つかりそうに……なって」

男「マジ?」

妹「でもね、エッチになるのはお兄ちゃんなんだからだよ」

妹「お兄ちゃんでしかエッチにならないよ」

妹「男の人は嫌いだもん……でもお兄ちゃんは」

妹「お兄ちゃんは好きっ」

 ぎゅうううううっ

男「妹っ……」


妹「だから今 お兄ちゃんに触られてるって思うだけで……ああっ!」 ビクッ!

妹「もうっ!ああっ!!いっ……く!!!」 ビクンビクン!

妹「はぁはぁ……私」

妹「はぁはぁ……こんなにエッチだけど…いい?嫌いに…ならない?」

男「あ、当たり前だろっ!!」

男「大好きだっ!!妹っ!!」

 ぎゅうううううっ

妹「お兄ちゃん……お兄ちゃん…私、もう……」

男「ああ……俺も我慢出来ないよ」

男「ここ、だろ」

妹「……うん」

男「いくよ……」

 つぷっ……ずうっ……

妹「あ……あああっ!お兄ちゃん!お兄ちゃん!」

 ぎゅっ 

男「んっ……」
 
  ぐわんっ!
      ぐわんっ!

男「あっ!……ううっ!!」

妹「え?」

男「うううっ……」

男「ううううっ……」

妹「どうしたのっ!お兄ちゃん!?」

男「か、帰ってきた……」

妹「え?」

男「今、あいつが帰ってきた……元に戻った」

妹「えっじゃあ……お姉ちゃんが」

男「ああ……あいつが消えて……俺が残った、みたいだ」

妹「そう……そうなの、お兄ちゃんが残ったんだね」

妹「よかった……よかった……」

妹「でもお姉ちゃんとももう少し話したかったな」

男「そうだな、あいつもいきなり戻ったんでビックリしてるよ」

妹「え?」

男「ああ、あいつの記憶とか想いとかみんなわかる、あいつは今ここにいるよ」

妹「そうなんだ……ねえ、お姉ちゃん何か言ってる?」

男「えっとな……あ、ばか」

妹「なんて?」

男「俺とエッチ出来なかったのが心残りだってさ、はは俺も残念だ」

妹「あ?」

男「え……?」

妹「おい」

男「はい」

妹「他の女の子とエッチしたいの?」

男「冗談だよ……それにあいつは俺だしさ」

妹「わかってるけど……」

妹「私以外とエッチしないで……」

妹「しちゃやだ……」 

 ぎゅううっ

男「わかってるさ」

妹「ね……続き」

男「そうだ、いいとこだったんだ」

 ちゅっ  ちゅっ 

妹「はああっ……ねえ、お兄ちゃん……」

男「これで童貞も卒業だ」

妹「えへっ、お兄ちゃんは私で童貞卒業するんだね」

男「ああ、こんな嬉しいことはないよ……んっ」

 ちゅっ

妹「んっ……私も嬉しい……」

男「妹……」

妹「お兄ちゃん……」

男「……え?なんだって?ちょっと今は引っ込んでろよ」

妹「なに?お姉ちゃんなの?」

男「うん、なにか言ってるんだけど……え?」

男「脇腹……?妹の脇腹がどうしたって?ん?」

 さわさわ  

妹「あっ!」

男「うん?」

  むに むに

男「あ、お肉余って……」

 どごん!!!!

男「ぐはああっ!!!」

妹「なによっ!!信じらんないっ!!!!」

男「ううっ殴らなくても……」


妹「もうダメっ!今日は中止!!しばらく童貞のままでいろっ!!!」

そんなこんなでね

えー、童貞卒業は妹のダイエットが完了するまでオアズケとなりまして、ですね

ははは……

妹は来月の俺の誕生日までには間に合わすって張り切ってますが


俺達がこの先どうなるかは判りませんけど

毎日腹筋してる妹の姿見てると、なんとも愛おしくなっちゃって

ずっと一緒に暮らせればいいな、なんてね

うちは親父が女作って家出ちゃったもんで

だから妹も男不信みたいなとこがあって

放っといたら一生結婚しないと思うんですよ

だから俺が面倒みてやろうかなと

つうか面倒見させて下さいってお願いしようと思ってます

 「兄ちゃーん」

お、妹が呼んでますんで行かなきゃ

「お兄ちゃん」がね、「兄ちゃん」になっちゃったんですよ

いいんですけどね、兄貴よりは

妹「兄ちゃーん、用意できたよー」

男「はいはい、で今日は何だったっけ?」

妹「兄ちゃん破った服とパンツ弁償してもらうんだよ」

男「あ、そうかそうか、よしエッチな下着買うか」

妹「ばっ、ばか……あ…で、でも兄ちゃんがそういうの好きだったら……」

男「いやいや冗談たって」

妹「もうっ!」

男「そうだ、チョコもらったお返しに何か買ってやるわ」

妹「ほんと?」

男「ああ、何がいい?」

妹「えっとね……じゃあ……指輪、指輪がいいなっ」

男「指輪かぁ」

妹「いいでしょ?あのね左手の薬指にリングしてるとナンパ避けになるんだよ」

男「よしじゃあ今度はもっといいの買ってやるよ」

妹「やったー、よし行こ、早く行こ」

男「はいはい」

妹「神様ありがとー」

男「ん?何言ってんの?」

妹「何でもないよー」


妹「お兄ちゃん!」

思うんですよ

このままこうしてずっと妹と仲良くしていけるのなら

一生童貞でもかまわないかな、なんて

俺は何よりも大事なものを取り戻しましたからね

それが許されない関係なら、愛しあう兄妹として

一生童貞と処女のままでもね、いいかなって

そんなカップルがあってもいいんじゃないかって

思ったりするんです



俺のこの話はこれまでです

じゃ、これで

  その10日前  あるカトリック系女子校の御聖堂裏   
  
 午前零時
 
 ザクッ……ザクッ……
 
 
  「ふぅ……これくらい掘ればいいよね」
  
  「誰も見てないよね」キョロキョロ
  
  
  「ええと、箱に入れるものは……」
  
  「私の髪の毛数本……」
  
    パラ……


  「次は供物ね……生贄になるものの写真」
  
  「これは……人に近いほど、関係が濃いほど良い」
  
  「ということで、父さん頼んだわよ」
  
   パサッ
   
  「これくらい役に立ってよね」


  「最後にお願いを書いた紙……」
  
  「お兄ちゃんとまた仲良くなりたいです……か」
  
  「……これでいいかな」
  
  「うーん……やっぱ書きなおそうかな」
  
  「そうだね、どうせなら……」
  
    カリカリ

  
  「お兄ちゃんと結婚したいです……と」

  「あはっ、ヤバイかなこれ」


  「ま、いいよね、願いは大きい方が」
  
  「これを入れて蓋をする、と」
  
  パサッ
      カタン
  
  
  「あとは土を被せて……埋める」
  
  ザッザッ    トントン
  
  「よし、これで終了ね」


  「噂で聞いたオマジナイだけど……」
  
  「効くといいな」

  「よろしくおねがいします」
  
      『は~い』
  
  「あれ?……」  


  「気のせいか……さ、誰にも見つからないように早く帰ろ」
  
    タッタッタッタッ……
   
  



  
    『当たり~』
  
    『あなたのお願い叶えちゃいますよ~』
  
  
  
                            end

これでおしまい

読んでくれた人ありがと

ありがとね

んじゃ

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