モバP「凛と二人だけの世界」 (24)
『プロデューサー、ねぇ』
『どうして?どうして私じゃダメなの?』
『私はこんなにプロデューサーを愛してるんだよ?』
『じゃあ私じゃなければそれでいいの?私以外ならプロデューサーは愛してくれるの?』
『だったら私、私じゃなくていい』
『すこしのお別れだよプロデューサー、またちゃんと私を見つけてね』
「待て…待ってくれ…待ってくれ!!凛!!!!りぃぃぃぃぃぃん!!!!」
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ー病院ー
モバP「……う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」ガバッ
モバP「はぁ…凛……どこだ…どこにいるんだ凛……いったいどこに……」ハァハァ
まゆ「……目が覚めましたか、プロデューサーさん」
モバP「…凛…凛はどこなんだ…?」
モバP「なぁキミ…凛を…凛をしらないか?凛は俺を待ってるんだ……はやく探してやらなきゃいけないんだ…」
まゆ「……プロデューサーさん、凛ちゃんは……」
モバP「そうだ…どの誰かは知らないが…凛を一緒に探そしてくれないか…?キミはきっと凛と友達だったんだろう?だからキミは俺のところにいるんだろ…?」
モバP「アイツがいないなんておかしいじゃないか……凛はもう一度自分を探してくれって俺に頼んだんだよ…だからきっと…待ってるんだよ」
まゆ「まゆは…プロデューサーさんのために………」
モバP「俺のため……?キミが…?」
モバP「ハハハハ…そんなわけないだろう、俺のためだなんて……まるで俺の事が好きみたいじゃないか……」
モバP「俺の事が……すき………?」
まゆ「プロデューサーさん!もうやめてください…もう考えないで……」
モバP「すき……でも俺はプロデューサーだから……その気持ちには……嫌いなんかじゃない……そんなわけ……そんなわけが!!!!!!!!」
モバP「り…凛!!!りぃぃぃぃぃぃん!!りん…リン……りんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりんりん……」
モバP「違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い………」
モバP「凛は………しんだ…………?」
モバP「あ……う……おえ……っ……・ぉえ………」ガクガクガク
まゆ「プロデューサーさん!!しっかりしてください…プロデューサーさん!!」
モバP「おしえてくれ……おしえてくれよ…凛が死んだなんて……そんなわけないよな……?」
モバP「りん……どこだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!凛をどこにやったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!お前か……お前がぁぁぁぁぁ!!!!!」
まゆ「だ、誰か!!誰かはやく来てください!!!」ギュッ
ナース「モバPさん!!落ち着いてください!」
モバP「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!りんをぉぉぉぉ!!!!かえしてくれぇぇえええええええええええ!!!!!」バタバタバタ!!!
医者「鎮静剤を!!はやくしろ!!!!」
ー後日ー
まゆ「…そうですか、また……目を覚まさないんですか…?」
医者「…残念だが、きっと次に目が覚める時は君の事をわかるようになるさ」
まゆ「……ありがとう、ございます…失礼しますね」ガチャ
ナース「あの娘、かわいそうに……毎日毎日こうして病院に通って…きっとほとんど寝てないんですよ、すごいくまですもの」
医者「…それにたまにあぁして彼が目覚めても錯乱して暴れて、それを抑えるために抱きとめるから生傷も絶えないみたいだ」
ナース「…人気のあるアイドルだったのにそれまでやめてしまって…モバPさんが良くなるのを願うだけですね」
ー病室ー
まゆ「プロデューサーさん、失礼しますね」
まゆ「すいません…今日は少し先生の話を聞いてたら遅くなってしまって」
モバP「………」
まゆ「…ナースさんたちはまゆをかわいそうだっていうんですよ、ふふふ…おかしいですよね」
まゆ「まゆはプロデューサーさんと一緒にいれて幸せですから……」
モバP「…………」
まゆ「だってまゆの幸せは…プロデューサーさんの幸せですからね」
まゆ「…プロデューサーさんは今、幸せなんですか?」
まゆ「まゆには…プロデューサーさんがどんな夢を見てるのかわかりませんけど……きっと凛ちゃんが夢にはいるんですよね?」
まゆ「凛ちゃんといて幸せだーって…まゆはちょっと悔しいですけどプロデューサーさんさえ幸せならそれでまゆも幸せだからいいんです」
まゆ「…だからプロデューサーさん、現実がつらいなら……ずっと夢で凛ちゃんと……」
モバP「………」
まゆ「……そんなわけ、ないですよね」
まゆ「もしも…今見てる夢が幸せな夢なら、目覚めたりなんか、しないですよね」
まゆ「これはまゆの勘ですが…プロデューサーさんは今、凛ちゃんと初めて出会った夢を見てるんじゃないですか?」
まゆ「初めて凛ちゃんと出会って…初めてライブをして…初めてトップアイドルとして輝いて……初めて凛ちゃんの気持ちを聞いて……つらいお別れをしたあの日までの事をまた、夢で見てるんじゃないですか?」
まゆ「だから目覚めて…凛ちゃんを探すんじゃないんですか……?」
まゆ「だから何度も何度も……目覚めるんじゃないんですか?」
まゆ「何度も…何度も………」
まゆ「……誰かに」
まゆ「…誰かに助けを求めるように…叫ぶんじゃないですか……?」
まゆ「…待っててくださいね、プロデューサーさん」
まゆ「もうすぐまゆが……助けてあげますから」
ー整形外科ー
医者「…もう一度だけお聞きしますよ」
医者「本当にいいんですね?自分の顔を捨てても」
医者「それにいかに現代の医学が発達していても誰かと同じ顔にすることは出来ません、すこし近づけることしか不可能です」
まゆ「かまいません」
まゆ「少し面影がある程度でいいんです、あの娘の事ずっと見てましたから…きっとなれます」
まゆ「大嫌いだったあの娘に」
医者「…わかりました、手術を開始しましょう」
医者「顔のほとんどにメスをいれます、最後に自分の顔を見ておきますか?」
まゆ「いえ、遠慮します」
「…あの人を助けられないまゆなんて必要ありませんから」
ー数ヶ月後ー
モバP「……」
ナース「モバPさんはあれからもたびたび目覚めては鎮静剤で眠らされています、貴方がいてもいなくてもそれは同じでした」
ナース「…それでも私はきっと貴方がいればいつかは良くなると思ってたんですが……残念です」
「貴方に何がわかるの?」
ナース「…!!……失礼します」
『ねぇプロデューサー』
『そろそろ見つけてくれた?私のこと』
『まだなんだ…プロデューサー』
『目を開けて見てよ』
モバP「り…凛……?」
「…やっと見つけてくれたねプロデューサー」
モバP「き…キミは……?」
「見てわからない?まぁ確かにちょっと変わっちゃったし当然かな」
「私だよ、プロデューサー」
「渋谷凛だよ」
ーおわりー
以上です、お付き合いいただきありがとうございました
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