末原「カタカタしすぎてまたもや試合が終わる……」漫「先輩……」 (89)

   全国大会会場にて

裕子『試合終了!準決勝に進むのは清澄と姫松高校です!』

咲「お疲れ様です!」ペッコリン

末原「うぐ……」

姉帯「宮永さん強すぎるよー……」

霞「おっぱいでは私が勝ったわ」フフン

裕子『セクシーさなら私も負けてないわよ』 フフン

戒能『なんで佐藤アナ胸出してるんですかホワイホワイ』

咲「麻雀って楽しいよね!また今度みんなで打とうね!」 グッ!

姉帯「うんいいよ……えへへ……」グジュグジュ

霞「いいわね~」ウフフ

末原「……」

咲「末原さん?」

末原「くっ!!」スタタタタタッ!

咲「待ってよ末原さん!!」

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  姫松高校控室にて

末原「……」

洋榎「でかしたで恭子!ナイスファイトや!」

由子「8強入りなのよー!」

絹恵「末原先輩お疲れさまです!」

漫「どうなるやらとヒヤヒヤしましたよ……」

末原「く……」ポロポロ

洋榎「なに泣いてるんや恭子!勝ったんやで!」

絹恵「い、いったいどうしたんですか……」オドオド

由子「誰かにぶたれたの?」

末原「いいえ……」

洋榎「ほななんで泣いてるんや!」

末原「あんな恥ずかしい麻雀をしてしまいました……すみません……」ポロポロ

末原「うぐはぁぐ……」ボロボロ

由子「泣き止んでなのよー!」

末原「恥ずかしいやら情けないやら惨めやらで……」ポロポロ

漫「あれで惨めだったらうちの立場が……」

洋榎「恭子はよくやったで!あんなモンスターの見本市みたいなとこであの活躍は大健闘や!」

絹恵「そうですよ!だから泣かないでください!」

末原「みんなありがとう……でも準決勝進出は私の力ではありません宮永咲のおかげや……」

洋榎「宮永咲の力ってなんや……」

末原「自分がプラマイゼロで和了るためにはわたしに和了らせる必要があったんです……そやし……」

由子「例え漁夫の利な勝利でも勝利は勝利なのよー!」

末原「ううう……漁夫の利ってどういう意味ですか?」グジュグジュ

洋榎「それぐらいわからんと志望大学に行けんでホンマ……」

末原「ど、どうせ私は勉強もできませんよ……」ポロポロ

漫「先輩……」

  ガチャン

赤阪「どっですかでん!どっですかでん!どっですかでん!」

洋榎「面倒くさいオバハンが来てもうたわ!!」

赤阪「イヒヒヒヒ!!どないしたん?とうとうアナゴちゃんがス××ロ趣味告白したん?!」

漫「だからうちはアナゴでも鰻でもないですから!魚ちゃうわ!」

洋榎「趣味のほうは否定せんのかい……」

末原「……」

赤阪「末原ちゃんがまたメソメソメソポタミヤ文明やーん!もしくはカタカタカターレ富山って感じやな~」

絹恵「末原先輩はいま落ち込んでるとこなんです!ほっといてください!」

赤阪「ほっとけるわけないやーん、いくのんのフィアンセがこんな悲しそうな顔をしてるんやで~」

末原「私は代行の恋人になったつもりはありません!」

赤阪「今のところはやな~しかしとにかくお寒い末原ちゃん状態やな~」

由子「代行は明るい通り越して人格が破綻をしつつあるのよー……」

赤阪「安心してください!穿いてませんよ!」バッ!

洋榎「汚いケツ見せんなや!」

由子「ばっちぃのよー!」

絹恵「イヤなもの見てもうた……」

漫「……!!……!!」=3=3フンフン!!

洋榎「なに漫鼻息荒くしとんねん……」

末原「……」

赤阪「末原ちゃんの可愛いお尻も見せてーなぁ~」グイグイッ!

末原「や、やめてください!!」

洋榎「やめんかい!あんたホンマに空気読めへんな!」

赤阪「空気は読むものやなくて吸うものやで~」

漫「……」グイグイッ

洋榎「なにどさくさに紛れて漫も脱がそうとしとんねん!」パチコン!

漫「ひさのり!」

末原「うぐ……うぐ……」

由子「恭子大丈夫?」

末原「大丈夫です……代行の悪ふざけには慣れてますから……」

赤阪「いくのんはふざけてなんかないで~いつだってこれが素やで~」フラフラー

絹恵「素やから余計質が悪いんやないですか……」

洋榎「悪意の塊みたいな顔しとるくせに!」

末原「……」ポロポロ

漫「あのだから末原先輩元気出してください……」

赤阪「……」

末原「くそお……」ボロボロ

赤阪「なぁ末原ちゃん、あの子より強くなりたい?」

末原「え……」

末原「み、宮永咲より強くなれる方法があるんですか?!」

赤阪「あるで~いくのんに策アリや」

漫「胡散臭いにもほどがあるやろ……」

洋榎「嘘八百や!このオバハンは恭子を地獄の淵に落とそうとしてるんや!」

赤阪「地獄ならまだマシなほうやで~イーヒッヒッヒ……」

絹恵「そ、そない厳しい特訓なんですか……」

赤阪「もちのロンやで~いくのんの知り合いに預けて1年はみっちり修行やな」

由子「準決勝は3日後なのよー……」

末原「……」

洋榎「恭子!」

末原「お願いします……わたしを強くしてください……宮永よりも強く……!」

赤阪「了解やで~!赤阪大先生を信じれば救われるで~」

由子「恭子考え直すのよー!!」

末原「……」

洋榎「そうや恭子!なにされるかわからへんでこのオバハンに!」

赤阪「大丈夫やってまだ末原ちゃんには手ぇ出す気あらへんし」

洋榎「そういう意味ちゃうわ!」

末原「……」

絹恵「先輩……」

末原「安心してください絹ちゃん、気はたしかですから」

絹恵「でも……」

末原「デモもパレードもありません、私は勝てる方法がわずかにでもあるならそれに賭けてみたいんです」

漫「ぜったい大損こきますよその賭け……」

末原「一度でいいから勝ってみたいんや宮永咲に」

由子「恭子の決意は固いみたいなのよー……」

絹恵「そうみたいですね……」

赤阪「ほないくで末原ちゃ~ん、心変わりする前に~」フラフラー

末原「はい、では言って参ります」

  ガチャン

洋榎「大丈夫やろか……」

  夜の街にて

赤阪「いくのんいくのんいくのんの~ん♪」トコトコ

末原「……」トコトコ

赤阪「ふと思ったんやけどいくのんのんびよりってアニメ化したらウケると思わへん?」

末原「思いませんけど……」

赤阪「いくのんの日常は凄いで~ストリートファイトなんて日常茶飯事で常に誰かと命を懸けた駆け引きをしてるんやで!」

末原「は、はぁ……」

赤阪「今でもほらこっちをジロジロ見てるできっといくのんをタマを狙っとるんやで!」

末原「ただ単に代行が怪しいから避けてるだけですよ……」

赤阪「イヒヒヒヒ!いくのんには妖しい魅力があるんやな~」

末原「代行の日常なんてどうでもいいですよ……」

赤阪「そのうちいくのんの日常に末原ちゃんがいるようになるんやで~」フラフラー

末原「気持ち悪いからやめてくださいよ……」

赤阪「そんなこと言うててもそのうち末原ちゃんもいくのんの魅力に病みつきになるんやで~」

末原「……それよりいったいこれから私はどうなるんですか」

赤阪「気になるん?」

末原「も、もちろんですよ!痛いのとかイヤですし不安で不安で……」

赤阪「大丈夫やって地獄というのはほんのJ・O・D・AN!やで、これから行くのはある意味極楽浄土やで~」

末原「むしろ余計不安になってきたんですけど……」

赤阪「楽しい気分になるで~」

末原「ううう……」

赤阪「そんな緊張せんでもええって、ほらリラックスリラックス~」モミモミ

末原「ちょ!そこは胸ですよ!やめてください!!」

赤阪「おっぱいというのはすったもんだで大きくなるんやで~イヒヒヒヒ!」

末原「ハァ……」

赤阪「大丈夫やっていくのんのちょっとした知り合いに預けるだけやから、安心してくださいやで~」

末原「心配や……」

こうして二人は夜の闇に消えていくのだった……

    そして準決勝当日 副将戦後

絹恵「えへへ!」

洋榎「よくやったで絹!」

由子「臨海のカーボーイ気取りをきりきり舞いにしたのよー!」

絹恵「私もやればできるんやなー」エヘヘ

漫「やはり努力は人を裏切らないんですね」キリッ!

洋榎「なにかっこつけとんねん、漫に必要なのは持続力やで」

漫「う、うちは刹那主義ですから……」

由子「刹那主義って意味分かってるん?」

漫「さっぱりわからないです……」

洋榎「漫もこのままやと志望大学に行けへんから今のうちに勉強もちゃんとしとき!」

由子「このままだとバカ田大学にしか行けないのよー」

漫「代行の母校はイヤですね……」

絹恵「そういえば末原先輩はまだ帰ってきてないん?」

洋榎「それがやな……」

由子「まだなのよー……」

絹恵「そんな!大将戦はもうこの後すぐですよ!!」

洋榎「そないなこと言うてもしょうがないやろあのオバハンからなんの連絡をあらへんし……」

由子「蒸発したのよ……」

絹恵「先輩……やっぱひどいことをされてるんじゃ……」ウルッ

洋榎「否定できんとこがつらいな……あのオバハンいったいなに考えとるんやろ……」

漫「いったいどこに行ったんですやろか……」

由子「養老山と聞いたのよ……」

漫「どこですねんそこ……聞いたこともないわ……」

洋榎「養老と言えば岐阜やろなに言うてるんや」

絹恵「常識やで上重さん……」

由子「このままやとホンマにバカ田大学なのよー……」

漫「ち、地理が元々苦手ですし……」

洋榎「ああホンマにどこに消えたんや恭子!!早く帰ってこい!!」

  ガチャン

赤阪「おまたやで~」

絹恵「そんな!大将戦はもうこの後すぐですよ!!」

洋榎「そないなこと言うてもしょうがないやろあのオバハンからなんの連絡もあらへんし……」

由子「蒸発したのよー……」

絹恵「先輩……やっぱひどいことをされてるんじゃ……」ウルッ

洋榎「否定できんとこがつらいな……あのオバハンいったいなに考えとるんやろ……」

漫「いったいどこに行ったんですやろか……」

由子「養老山と聞いたのよー」

漫「どこですねんそこ……聞いたこともないわ……」

洋榎「養老と言えば岐阜やろなに言うてるんや」

絹恵「常識やで上重さん……」

由子「このままやとホンマにバカ田大学なのよー……」

漫「地理は元々苦手ですし……」

洋榎「ああホンマにどこに消えたんや恭子!!早く帰ってこい!!」

  ガチャン

赤阪「おまたやで~」

絹恵「代行!」

赤阪「イヒヒヒヒ!!みんな心配したやろ!!真打は後から登場するものやで!!」

洋榎「やいオバハン!いままで何してたんや!」

赤阪「なにって修行やん末原ちゃんをむっちりと鍛え上げてたんやで~」

由子「むっちりやなくてみっちりなのよー……」

漫「むっちりな末原先輩……」ゴクリ

赤阪「いやぁ大変な修行やったで、末原ちゃん何度意識を無くしたことやら~」

絹恵「先輩になにをしたんですか!!」

赤阪「大丈夫やって~実際に今日も元気に会場まで来とるし~」

洋榎「恭子来とるんやったらさっさとっと呼ばんかい!!」

由子「そうなのよー!!」

赤阪「洋榎ちゃんはせっかちやな~大丈夫もうすぐ来るで~」

漫「先輩……」

絹恵「先輩大丈夫やろか……」

赤阪「以前より数倍逞しくなってるで~」

  カツン・・・カツンカツンカツンカツンカツン・・・カツン・・・カツンカツンカツン・・・

赤阪「末原ちゃんがやってきたで~!!スーパー末原ちゃんのお披露目や!!」

漫「先輩!!」

  ガチャン

洋榎「な……」

由子「のよー!」

絹恵「え……」

漫「なんですて!」

赤阪「イヒヒヒヒヒヒ!!」

そこでみんなが見たものは……

末原「うぃ~いみゃ帰ったぞぉううぃ~」ヨロヨロ

顔を真っ赤にし呂律の回らず千鳥足の末原恭子の姿だった……

末原「飲んじゃおっかなー!!」フラフラ

漫「ベロンベロンですやん……」

赤阪「いくのんはあんなハゲよりリケルメのほうが好きやったで」

絹恵「そのベロンのことやないですから……」

末原「アハハハハハハハハ!!漫ちゃんが豆が鳩鉄砲食らった顔しちょるぅぅぅ!!!」フラフラ

赤阪「イヒヒヒヒヒヒヒヒ!!漫ちゃんは元々面白い顔やで末原ちゃん!!」

洋榎「ぐでんぐでんに酔っぱらっとるやないか!!どういうことやこれ!!」

末原「私は酔ってないぞぉ!!ううぃ~!!」グビグビグビ

由子「言ってるそばからワンカップを呷りだしたのよー!」

末原「飲んじゃおっかなー!!」ヨロヨロ

絹恵「お酒くさっ!!どんだけ飲んでたん?!」

赤阪「今日は朝から漫ちゃんの醜態を肴に一杯やったみたいやで~」

漫「今日はちゃんと頑張りましたから……ってか一杯だけって酔い方やないでっしゃろこれ……」

末原「酔ってないからぁ!!アハハハハハハハ!!!」スタタタタタタタタッ!! ドンッ!!

漫「ゴトビ!!いきなりドロップキックやめてくださいよ!!」

赤阪「どうや強そうやろ~これで末原ちゃんは無敵やで~」

洋榎「恭子に酒とか普通にアウトやろ!!こんな状態で試合に出せんわ!!」

末原「あぁなんか文句あんのかおい!!」ウィー

洋榎「いや落ち着けや恭子!なっ!」

漫「えらい凶暴になってますやん……」

由子「未成年の飲酒はダメなのよー!!」

絹恵「これバレたら数年間は出場停止やないですか……」

赤阪「バレたらやろ?バレなきゃええやん」

末原「酔ってないってだぁから気にするなっつぅの!!ナーンチャッテ!!」グビグビグビ!

漫「一発でバレますやんこんなの……」

末原「白いドンペリなんてサイダーだろぉ!」グビグビグビ!

洋榎「ああもうダメや……」フラフラ

絹恵「お、お姉ちゃん大丈夫?!」

末原「酒は飲んでも飲まれるなぁ洋榎ぇ~」キャッキャッ

洋榎「うちは飲んでへんわ!ハァ……」

由子「なんでこんなに泥酔してるのよー……」

赤阪「それはやな~末原ちゃんは酔えば酔うほど麻雀が強くなるんやで~」

漫「酔えば酔うほど強くなる?」

赤阪「そうやで~アルコールが本来隠されてる末原ちゃんの潜在能力を開花させるんやで~」

末原「プハァー!よく働いたあとのビールは体に沁みるぅ!」フラフラ

赤阪「その名も酔雀や!」カッ!

洋榎「酔雀!?」

赤阪「そうや、いくのんの知り合いの赤鼻のすこという人がおってな、その人に末原ちゃんを鍛えてもらったんや!」

健夜≪もう一軒行っちゃおもういっけぇぇん!!≫フラフラ

末原≪も、もう勘弁してください……≫フラフラ

健夜≪ん?ん?ん?!私の酒が飲めないの?飲みたくないの?どっちなの!!≫

末原≪ううう……≫ヨロヨロ

赤阪「こんな感じやな」

漫「ただ飲んだくれてただけやないですか……」

赤阪「ノミニケーションってやつや~ん」

洋榎「ひと昔前の会社の上司みたいなこと言うなや!」

末原「ぐぅぅぅぅ……ぐぅぅぅぅぅ……」スヤスヤ

洋榎「寝とるやないか!ほらさっさとっと起きんかい恭子!」ユサユサ

末原「寝てないからぁ~起きてるからぁ~」フラフラ

洋榎「顔真っ赤っかやないか……」

絹恵「せ、先輩水を……」

赤阪「水はダメやで酔いが醒めてまう、その代わりにこれや」サッ

末原「えへへ……ワンカップ……」グビグビッ!

漫「うちのおとんよりのんべぇやないですか……」

末原「ぐへへへ……」ヨロヨロ

由子「恭子どこに行くのよー!」

末原「みゃーながと戦ってくるぅ~その前におしっこ!!」フラフラ

絹恵「代行やめてください……あのお酒くさいにおいやと麻雀打つ前に審判にバレますって……」

赤阪「心配ご無用や!末原ちゃんこいつを食って行き!」シュッ!

末原「……ニンニクや、えへへ」バキバキ

洋榎「うっ!くさっ!!」

由子「ニンニク丸かじりなのよー!」

末原「ほな行ってくるで~」ムシャムシャ

赤阪「トイレはそっちやないで~反対やで~」

漫「大丈夫やろか……」

今日はここまでですお

  準決勝会場にて

えり『準決勝もクライマックス泣いても笑っても大将戦ですべてが決まります』

咏『なんか勿体ないねぇ、この試合は終わらせないでもっと長く見ていたいくらいだねぃ』

えり『レベルが高い試合ですからね、気持ちわかります』

咏『だからこの試合もう終わりでよくね?勿体ないしねぇ』

えり『ダメに決まってるじゃないですか終わらせますからね……急に何を言い出すんですか……』

咏『ほらよくあるじゃないかRPGとかでラスボス直前に急にやる気がなくなるやつ、あんな気分だねぃ今日は』

えり『私はゲームはやらないですからその例えはよくわかりません……』

咏『ウチはドラクエよくやるけど結局最後までクリアできたのは一度もないねぇ
  いつも大体きせきのつるぎを手に入れたあたりでやめちゃうからねぃ』

えり『もう買わなければいいのではそれでは……というより三尋木プロがただただ飽きっぽいだけでは……』

咏『その発想はなかったねぇ、というわけで解説飽きたから帰ろうかねぃ』

えり『帰らないでください!最後までしっかりやってください仕事ですから!』

咏『熱しやすくて冷めやすい日本人気質を体現してるのかもしれないねぇウチの存在は、しらんけど』

えり『そのうち麻雀も飽きたとか投げ出すのではないですか三尋木プロ……』

咏『そうかもしれないねぇ、最近トイレ行くのにも飽きてここ1週間出してないんだよねぃ大きいほう』フフン

えり『ただの便秘ですよそれ……というわけで大将戦もう始まりますよ』

咏『見たくないねぇ』

えり『では選手紹介です、まずは現在2位の臨海女子のネリー』

ネリー「ネリーは勝たないとダメなの!ガイトさんにぶん殴られるから!」

咏『ウチもよく解説で噛むたびにえりさんに裏で蹴られてるから同情するねぃ』

えり『蹴ってませんから……誤解を生むような発言は控えてください……』

咏『キャラが薄いえりさんのためにちょっとしたキャラ付けさキャラ付け』

えり『……つづいて現在最下位ながら健闘している南北海道有珠山高校の獅子原爽』

爽「みんなよろしこ!お手柔らかに頼むね!」

咏『彼女はフランクな性格してるねぇ、フランク永井だぜこれ』

えり『意味分かりませんから……つづいて快進撃が止まらないトップをひた走る長野代表清澄高校の大将は宮永咲』

咲「よろしくお願いします!」モグモグ

えり『宮永……あの宮永照と親類関係かなにかでしょうか……』

咏『DNA鑑定したほうが良いねぇ、いま流行りだろ?しらんけど』

えり『あんなの流行ったら嫌ですよ……そして現在3位ながら2位と差はわずかの大阪の名門姫松高校、大将は末原恭子です』

末原「えっへっへ……」ヨロヨロ

えり『なんかひどい顔色ですね末原恭子……目の下にくまなんかできてますし……』

咏『瓢箪なんか片手にもってなんのつもりだろうねぃ』

末原「ちょ、ちょっと遅れてもうたで……えっへっへ……」ヨロヨロ

ネリー「う!く、くさい!!なにこれ?!」

咲「な、なにこのにおい……」

爽「ニンニクじゃないか……」

末原「さ、さっきまで餃子たらふく食べたから……す、すんまへんな……」プルプル

ネリー「ガイトさんあの人くちゃいよ……」

えり『小刻みにプルプル震えてますねどうしたのでしょうか……』

咏『生まれたての小鹿みたいだねぇ、いやこういうときは生まれたての子馬に例えたほうが良いのかい?』

えり『どっちでもいいですよそんなの……』

末原「えへへへへへ……」ゴキュゴキュ!

えり『瓢箪の中身を飲み始めました末原恭子』

ネリー「そ、その中なにが入ってるの?」

末原「えっへっへっへ……お茶だよお茶……」プルプル

咏『しかしあれだねぃ、明らかにあれ酔っぱらってるねぃ』

  姫松高校控え室にて

咏『しかしあれは酔っぱらってるねぃ明らかに』

漫「即バレてるやないですか!」

赤阪「そういえば咏ちゃんは赤鼻のすこと飲み仲間やったな~」

えり『え、そうなんですか……』

咏『ニンニクのにおいで周りはごまかせてもウチの目はごまかせないねぃ、ありゃのんべぇの目だよ』

赤阪「イヒヒヒヒヒヒ!!やっぱ咏ちゃんには何でもお見通しやったな!!」

洋榎「笑っとる場合やないやろ!これじゃ失格で退場やないか!」

赤阪「大丈夫やって、ほら見てみ?」

咏『まぁ酒を飲みながら試合をしてはいけないというルールはこの大会には無いから大丈夫じゃね?』

えり『ルール以前に法律的にアウツですから……というか酔っぱらって試合に挑むわけないでしょうおふざけも大概にしてください……』

咏『嘘言ってるわけじゃないんだけどねぇ、まっどうでもいいけど!』

えり『はいはい、それじゃ試合始まりますよ……』

赤阪「ほらほら見てみ!咏ちゃんの戯言や思って誰も信じへんし誰も相手にしないで!」

絹恵「まぁたしかに泥酔状態だなんて俄かには信じられないですからね……」

赤阪「日ごろの行いが悪いせいやな~本当のこと言っても誰も信じてくれないんやな~」

由子「代行と一緒なのよー」

  準決勝会場にて

末原「うへへ……」ゴキュゴキュ

えり『おいしそうに飲んでますねお茶……』

咏『オチャケだねぃオチャケ』

末原「ふぅ、み、身に沁みるで……」プルプル

えり『さぁ試合開始です』

ネリー「くちゃいくちゃいよもう!」カチャ!

咲「えい!」カチャ!

爽「とりゃ!」カチャ!

末原「ぐへへ……」プルプル カチャ

えり『手が震えて動きが緩慢ですね末原、大丈夫でしょうか』

咏『アル中みたいだねぇ、まるですっぴんでみんなの前に出たときのえりさんみたいじゃないかい』

えり『そこまで私怯えないですか……だから放言を放つのやめてくださいって……』

咏『おっとそうだね!CM中にまた蹴り飛ばされちゃうからここいらでおちゃらけもやめておくかいね』

えり『そういうこと言うことから週刊誌に【美人女子アナの裏の顔!○○テレビのH・Eは口より先に足が出る?!】とか書かれるんですから……
   いい迷惑なのでやめてくださいそういう私の蹴るとか殴るとかのホラ話は……』

咏『それはすまないねぃ、大丈夫その記事は全くの嘘だよウチが保証するよ』

えり『誤解されたくないので気をつけてくださいねまったく……』

咏『美人女子アナというのは全くのでたらめだねぇ、言うほどえりさんは美人では……』

えり『!!』ゲシッ!

咏『おっとやはり足が出るじゃないかい、あながち週刊誌もバカにはできないねぃ』

末原「ポ、ポンや……」カチャ

えり『そ、そうこうしているうちに末原恭子、ここでポンです!』

末原「えへへ……」プルプル

えり『ここでポンとはどういう意図があって……』

咏『おそらくネリーあたりから腐臭を嗅ぎ取ったんだろうねぇ』

えり『3巡目にして早くもイーシャンテンですからここで流れを変えたというわけですか……』

咏『その通りだねぇ、まぁ明らかに臭いにおいを発してるのは末原さんだけどねぃ』

ネリー「くちゃいよぉ……」

爽「ふと思ったけどここでオナラしてもバレないんじゃないかな?」カチャ

咲「絶対バレると思うよ……」カチャ

末原「そ、それもポンや……」プルプル

えり『おーっと末原またもポン!』

咏『流れを変えているだけじゃないかもしれないねぃこれは』

えり『つ、つまりどういうことですか……』

咏『つまりだねぇ……』

末原「ポ、ポン……!」プルプル!

爽(なんて麻雀だ……そんな鳴きまくって私たちに勝てると思ってるのか……)

咏『場の流れを自分のモノにしようとしてるってことさ!』

末原「!!」ビタッ!

えり『末原の震えが止まった!!』

末原「ツモ!!ホンイツドラドラ!満貫や!」

  姫松高校控え室にて

末原『ツモ!!ホンイツドラドラ!満貫!!』

洋榎「よっしゃ!!ナイスや恭子!!」

由子「すごいのよー!」

赤阪「見てや体の震えが止まったで末原ちゃんホンマの酒飲みや!」

咏『ただのアル中に見せかけてここぞというときに流れを自分に引き寄せる、名うてののんべぇにしかできない技だねぃ』

えり『だから酒飲みじゃないですって……』

絹恵「そういえばあの瓢箪の中ってどんなお酒が入ってるんですか?」

赤阪「焼酎をサイダーで割ったチューダーやで~、赤鼻のすこの大好物やで~」

洋榎「また変な酒やな……」

末原『う、裏ドラ乗って……』プルプル

ネリー『リーチしてないから裏は乗らないよ!』

赤阪「裏があるのははやりんだけやで!イヒヒヒヒヒ!!」

漫「代行も常に酔っぱらってるようなもんですね……」

赤阪「なに言うてるんいくのんはいつも素面やで~ってかお酒なんか飲まへんもんうち」

絹恵「え?!飲まないんですか!?」

赤阪「当たり前やんあんな飲み過ぎたら体の悪いもん誰が飲むんや、いくのんはいつも健康を大事にしてるんやで~」

洋榎「その体に悪いもんを大事な生徒にはガブガブ飲ませるんかいな!人間のクズやな!」

赤阪「こう見えてもいくのんだって一人の人間なんやで?」

漫「その言葉の使い方おかしいですやろ……」

赤阪「ナーンチャッテ!いくのんは人間やあらへんで!天使やな!この荒廃した時代に舞い降りた一筋の希望や!」

由子「酔ってないのにめちゃくちゃ言ってるのよー」

末原『えへへ……』プルプル

赤阪「末原ちゃんの快進撃が始まるで~!」

  準決勝会場にて

末原「うへへ……」ングング

えり『幸先よく末原が満貫和了ですね』

ネリー「次はネリーが和了るよ!」カチャ!

えり『このままいけば姫松が臨海女子を逆転して2位ですね、これは終盤面白くなりそうね三尋木プロ』

咏『そうだねぃ、そういえばえりさんいま何時?』

えり『え?なんですか急に……そうですね今は18時半過ぎぐらいですね』

爽「おおぼら!!」カチャ!

咏『ふーんなるほどなるほどなるほどねぃ』フムフム

えり『えーっと急にどうしたんですか時刻なんか気にして……』

咏『いやね、いま何時?という質問になんて答えるかによってその人の年代が一発で分かっちまうのさ』

えり『は、はぁ、どういう意味なんですかいったい……』

咲「えい!」カチャ!

咏『いま何時?と聞かれてそうねだいたいねぃ!って返すのはおっさんおばさん世代だねぃ、つまりえりさんはまだセーフと』

えり『セーフと言われても……』

末原「えっへっへ……」プルプル カチャ

咏『そんでもっていま何時?と聞かれて一大事!!と答えるのが若い世代だよ、妖怪ウォッチだよオリオリオリオーだねぃ』

えり『オリオリオリオーではなくゲラゲラポーでは……それだとバブルガムブラザーズですよ……』

ネリー「ヤリヤリヤリヤー!」カチャ!

えり『で、私の場合はどっちなんですか……普通に時間を答えてしまいましたけど……』

咏『そうだねぃこの場合は……』

えり『この場合は?』

咏『えりさんはノリが悪いってことだねぃ』

えり『なんか一番嫌ですよそれ……』

爽「きた!リーチ!!」スバッ!

えり『み、三尋木プロがあーだこーだ言っているうちに有珠山獅子原爽リーチです!』

咏『積極的だねぃ』

爽「イチかバチかの勝負だ!」

末原「うっへっへ……」カチャ

咏『こういう積極性が勝利の流れを引き寄せるんだよねぃ』

咲(振り込まないように気をつけなくっちゃ……)カチャ

ネリー(ネリーはこんなリーチ怖くもなんともないよ!ガイトさんのほうがよっぽど怖いね!)カチャ

えり『果たして強気のリーチ吉と出るか凶と出るか!』

咏『末吉かもしれないねぇ、ウチみたいなハマっ子の場合はもっと様子を見るけどねぃ』

えり『横浜関係あるんですかそれ……』

末原「ぱ、牌がいっぱい見えるで……うへへ……」プルプル カチャ

えり『おーっと末原!獅子原の和了り牌を掴んでしまった!』

咏『これは振り込んでしまうねぇ』

末原「うへへ……」プルプル

えり『末原放銃!!』

咏『こりゃヤバいねぇ、えりさんのえりさんの裏の顔よりヤバいねぇ』

えり『裏の顔が怖いのは瑞原プロですからまったく……』

末原「ングング……」プルプル

爽「……」

末原「プハァー!み、身に沁みるで、し、試合中のお、お茶は……」プルプル

爽「お茶なんか飲んでないで早くツモ切りしなよ……」

末原「うひひひ……」トローン

えり『末原牌を切ろうとしません……いったいどうしようと……』

咏『ははーん、これはあれだねぇきっと』

末原「ふん!!」ビタッ!

すると末原は突然牌を強く指で握りだした……!

末原「ふんっ!!」グググッ!

えり『どうしたのでしょう末原!!牌を指で挟んでいます!!』

そして……

末原「そりゃ!!」バキィ!!

えり『なんということでしょう末原!牌を指で粉々にしました!!』

爽「な……!」

末原「うへへ……」

えり『牌が木っ端微塵です!!これではなにを捨てようとしてたのか獅子原には分りません!』

咏『和了りようがないねぃこれじゃあねぇ』

爽「お、おかしいだろ!わざと粉々にしただろ絶対!!」バンッ!

末原「す、少し力が入りすぎてもうたんですわ……す、すんまへんな……」プルプル

咏『まぁ牌を粉々にしてはいけないというルールはないからねぃ』

えり『ルールになければなにをしても良いってわけではないですからね……』

咏『ちなみに大会のルールブックには試合中たき火をしてはいけないと書いてあるねぃ』

えり『昔試合中にたき火した人なんていたんですか……』

咏『雨で濡れたグラウンドにガソリン撒いて火を付けて乾かそうとしたことがあったねぇ昔プロ野球で』

爽「そうだここにある牌を全部調べよう!そうすれば末原さんが捨てようとしてた牌がなにかわか……」

末原「うぃ~……」バキィバキィバキィ!!

えり『なんと末原自分の手牌を手当たり次第粉々にしだしました!!』

爽「なぁーにやってんのさぁ!!!」

末原「こ、この牌脆すぎるで……ちょ、ちょっと握るだけですぐ粉々……」プルプル

爽「そんなわけないだろ!うぐぅ!!」カチャ!

えり『獅子原!ロンするのを諦めました!』

ネリー「それロンだよ!!」スタタッ!

爽「え……」

えり『実はテンパっていたネリーに振り込んでしまいました獅子原!!』

爽「そんな……」ワナワナ

ネリー「ネリーのほうが七十枚上手だよ!」フフン!

咏『自分が和了れないと見るや相手の放銃を誘うよう場を操作するとはすごいねぇ』

末原「うへへ……」プルプル

健夜≪恭子ちゃ~んこれ指で割ってみてぇ~≫ベロベロ

末原≪これって胡桃やないですか……こんな固いの指で割るなんて……≫

健夜≪うるさいそこ!!私の命令が聞けないって言うのかぁおい!!≫ベロベロ

末原≪そ、そういうわけでは……わかりましたよ……≫グググッ

健夜≪指で割れるようになれば宴会でウケること間違いナスだから頑張ってちょんまげ~≫グビグビ!

末原≪こ、これも修行の一環……!うぐぐぐぐ……!!≫グググッ!

末原「うっへっへ……」グビグビ!

今日はここまで
寝るお

スタッフ「……」サササッ

えり『ただいまスタッフによる麻雀牌の交換が行われております……』

末原「ニ、ニンニクをたっぷりつけた……や、焼き鳥を……」プルプル

咏『その間に末原恭子が焼き鳥を肴に一杯やってるぜ』

末原「うし……うし……」ムシャムシャ

咲「ううう……」

末原「ンマ~イ!!」

ネリー「だからニンニクくちゃいよ!!」

末原「えへへ……あ、あんたも焼き鳥……」プルプル

爽「やかましいわ!!」

咏『対局中に焼き鳥を食べてはいけませんってルールはないからねぇ』

えり『もうルールの話はいいですよ……』

咏『でもレバーだけは禁止らしいぜ』

えり『そんなピンポイントなルールあるわけないでしょう……ただ単に三尋木プロがレバー嫌いなだけでは……』

咏『ハマっ子はあんなもん食べないんだよねぇ』

えり『また横浜自慢ですか……』

ネリー「えい!」カチャ!

えり『そんなかんだで再開です』

咲「えいっ!」カチャ

爽「焼き鳥とか嫌味かホント……」カチャ

末原「ぐふふ……」プルプル カチャ

えり『しかしますます末原の目が焦点合わなくなっていってる気が……』

咏『あれはきっとあれだねぃ、あの目はキチ……』

えり『それ以上いけません』

ネリー(さっさと末原恭子をトバして終わらすよ!ニンニクくちゃくてたまらないよ!)

えり『ネリーの目つきも変わりましたね、獲物を狙う目になりましたよ』

咏『エリーさんも麻雀というものがだんだん分かってきたみたいだねぃ』

えり『名前が混ざってますからそれ……』

末原「……」グビグビ!

咏『飲むピッチがますます上がってるねぇ、これからどうなることやらぁ』

末原「ふぃー……」プルプル

ネリー「リーチだよ!」

えり『おーっとここでネリーがリーチです!』

末原「……」プルプル

咏『ネリーがリーチでネリーチだねぃ』

えり『は、はぁ……』

末原「うへへ……」グビグビ!

咲「そんなに飲んでるとおしっこ行きたくなるよ……」

ネリー「ガルルルルル……」

えり『ネリーが凄い目つきで末原を睨み付けてますね……』

咏『早く振り込め振り込め思ってるんだろうねぇ、ある意味振り込め詐欺だぜ?』

えり『意味分かりませんから……』

ネリー(くちゃいくちゃいくちゃい!さっさとっと終わらすよ!!)フシュー!

咏『しかしあれだねぃ、ネリーの和了牌の北を末原恭子が持ってるよ、これはいつ振り込むかわからないぜ』

えり『北を切らなければ手を進められませんからね末原恭子』

ネリー「フーッ!!」

末原「……」グビグビ!

爽「飲み過ぎじゃないホントに……」

末原「うへへ……」トローン

ネリー「早く牌切ってよ、末原さんの番だよ」

末原「そ、そんなことよりお前も一杯飲めや……」プルプル

ネリー「え……」

咏『なんと末原がネリーに酒を勧めだしたよ』

えり『お茶ですから……』

末原「ほら飲めよっ!」グイッ

ネリー「い、いらないよ!尿意を催しちゃうから嫌だよ!」

末原「あ?あたいの酒が飲めないって言うのか?なぁ?」

ネリー「だから飲みたくないよぉ……」

爽「思いっきり酒っていま……」

末原「あ?冗談に決まってるだろうがそんなんも通じへんのか?え?」

爽「いえすいません……」

えり『なんだか穏やかではありませんね……』

ネリー「ううう……」

末原「ほら飲めってぇあたいは別に怒ってるわけじゃないんだよぉ」ガシッ!

えり『ネリーの肩を抱きましたよ末原……』

ネリー「でも……」

末原「デモもパレードもないっつーのぉ、ほらほら飲め飲め飲め」

ネリー「う!う!」ングング!

末原「どうだうめぇだろなぁあたいの酒はよぉ」プルプル

ネリー「マ、マジーよこれ……人間の飲むものじゃ……」

末原「あああ?!あたいの酒が不味いっていうのかこら、え?」ガシッ!

ネリー「そ、そーゆーわけじゃ……」

末原「お、おまえそういうとこがダメなんやぞ?え?」ベロベロ

ネリー「ご、ごめんなさい……」

末原「ごめんじゃないらろあたいはおまえのことを思ってアドバンスをしてやってるんだよ、え?」

ネリー「そ、そこはアドバンスじゃなくてアドバイスでしょ?アドバンスじゃダヴァンが好きなゲーム機だよ……」エヘヘ

末原「そんなことはどうでもいいんだよ!ちゃんと真面目に聞けっ!!」カッ!

ネリー「ひ、ひぃ!!」

末原「聞く気あんのか?え?あんのか?え?」ベロベロ

ネリー「ご、ごめんなさい……」ポロポロ

末原「そんあことよりおまえ好きな子おるんか?え?」ベロベロ

咏『これは絡み酒だねぃ』

末原「好きな女はいるんかって言ってるんだよぉ?え?」ベロベロ

ネリー「そ、そんなこと考えたこともないよ……」

末原「あぁ?!」カッ!

ネリー「いやないです……」ポロポロ

末原「そういうこと言ってるんじゃないんだよあたいは!」ガシッ!

ネリー「ううう……」ポロポロ

えり『酷い絡み方ですね末原……』

咏『ウチの飲み友達も悪酔いするとあんな感じでしつこく絡んでくるんだよねぃ』

えり『そんな人がいるんですか大変ですね……』

咏『大変なんてレベルじゃないねぇあの絡み方はひどいぜ、酔いがある境を超えると
  あの時はなぜあの牌を切っただのお前の麻雀はなってないなどお説教が始まっちまうからねぇ』

えり『うわっ最悪ですね一番飲みたくないタイプですよ……それで三尋木プロは絡まれたらどうするんですか?』

咏『隙を見て野依ちゃんを身代わりにして逃げるねぃ』

えり『野依プロかわいそすぎますよ……』

末原「聞いてるのかお前のことを思って言ってやってるんだよぉ!!」

健夜≪わらしは末原ちゃんのためを思って言ってるんだよ!え!≫

末原≪す、すみません……≫ポロポロ

健夜≪だぁからぁ末原ちゃんの麻雀はテキサスヒット狙いなんだよ!それじゃダメなんだよ!わかってるの?え?≫

末原≪ううう……≫ポロポロ

ネリー「ううう……」ポロポロ

末原「うへへ……」プルプル

  姫松高校控え室にて

末原『分かってるのか?!え!』

ネリー『ひっぐはぁぐ……』ポロポロ

赤阪「めちゃくちゃ絡んどるなぁ~イヒヒヒヒ!!」

由子「ジョージアン可哀想なのよー」

洋榎「酔ったときのおかんと一緒やで……」

赤阪「赤鼻のすこも泥酔するとあんな感じになるみたいやで~」

絹恵「ああいう人とは飲みたくないですね……」

赤阪「まぁいくのんは一度も飲み会に誘われたことないんやけどな」

漫「え……」

赤阪「……」

絹恵「だ、代行……」

赤阪「まぁいくのんはお酒は飲まへんから誘われても行かないんやけどなぁ~」フラフラー

漫「うちが大人になったら代行を飲み会に誘いますんであまり落ち込まないでください……」

洋榎「まぁこのオバハンは自業自得やろ」

末原『あたしゃお前の思って言ってるんだよぉ!!』バン!

  準決勝会場にて

ネリー「ごめんなさい……」ヒグヒグ

咏『ああはなりたくないねぃ、安い酒を飲むからああ悪酔いするんだよ』

えり『三尋木プロは普段どんなお酒を……』

咏『ワインだねぃ』

えり『言うと思いましたよ……』

咲「ネリーちゃんかわいそう……」

爽(絡まれたくないから静かにしとこ……)

末原「そ、そんなかしこまるなって無礼講で行こうぜ無礼講で……」プルプル

ネリー「ほんと?」ウルウル

末原「ほんとらってあたしゃ全然怒ってないから酒の席で年齢なんて関係ない!え!」

ネリー「わかったよ!春団治!!」ニカッ!

末原「!!」グムッ!

ネリー「ひぎっ!!」

えり『末原がネリーの胸倉を掴みました!』

末原「酒は飲んでも飲まれるなぁ!!」バチコン!

ネリー「アジジ!!」

えり『……』シラーッ

末原「うへへ……」プルプル

咏『どうしたんだいえりさん?もしかして株で大損こいたって話は本当だったんかい?』

えり『株なんてやってませんから……あまりの末原の傍若無人ぶりに呆れてるだけですよ……』

末原「ほら飲め飲め!ほら!!」

ネリー「もう無理だよぉ……ガイトさん助けてぇ……」

えり『真面目に麻雀をせず周りに絡んで困らせる、模範になるべき高校生雀士としてあるまじき行為ですよ』

咏『いいんじゃね?ああいう異端児がたまにはいても?しらんけど』

えり『良くありませんよ、正直末原恭子みたいなふざけた輩は早くつまみ出してほしいぐらいです』

咏『末原恭子が素でふざけてると本気で思ってるのかいえりさん?』

えり『……どういうことですか、ただの悪ふざけにしか私には見えませんが』

咏『チッチッチ、まだまだ甘いねぇえりさんも、見てみ、末原の河を』

えり『え?……あ!』

末原「うへへ……」プルプル

えり『ネ、ネリーの和了牌の北がいつの間にか捨てられてますよ……』

咏『末原はわざと酔ったフリをしてネリーに絡み自分の捨て牌から気をそらせてるんだよ』

そう末原恭子は絡み酒でネリーの気をそらしているうちに北を切っていたのだ……!

咏『絡んでネリーの心を気もそぞろにさせこっそり危険牌を捨てる、老練な麻雀するねぃ』

えり『汚いにもほどがありますよ……』

咏『トラッシュトークに惑わされるネリーが悪いんだねぃ』

ネリー「うぐぐ……」カチャ

末原「そ、それロンや!!!」

ネリー「ひぎぃ!!」

えり『ネ、ネリー!末原に振り込んでしまった!!』

末原「うへへ……」プルプル

その後の末原恭子の快進撃は続いた……

末原「ロンや!!チャンタドラドラ!満貫や!」

爽「くっ!!」

末原「ブフゥー!!」バシャー!

ネリ「お酒を吹かないでよ!汚いよ!!」

末原「うへへ……」プルプル

時には酒豪のごとく豪快な麻雀を展開し……

末原「うっひっひ……」プルプル

ネリー「リーチ!」

末原「ポ、ポンや……」プルプル

時には熟練の酒飲みのごとく老獪に危機を回避していったのだ……

ネリー「えい!」カチャ!

咲「そ、それロン!」

ネリー「うぐっ!」

えり『ネリー宮永に振り込んでしまった!』

咏『さっき末原が鳴いてなかったらネリーが和了してたぜ』

末原「うしし……」プルプル

まさに独壇場であった……!

末原「……」ゴクゴク!

爽「相変わらず凄い飲みっぷりだな……」

末原「プハァー!うへへへへへ!!!」シュッシュッシュッ!

えり『末原が突然謎の構えをしだしました!!』

咏『ははぁん、こりゃ酔拳の構えだねぃ』

えり『す、酔拳ってあれですかカンフーの……』

咏『そうそう!えりさんとかカンフー映画世代だろ?”えり”の”り”はブルース・リーから取ったと聞いたぜ?』

えり『そんなわけないでしょう……適当なこと言うのやめてくださいよ……』

咏『麻雀界のなぎら健一を目指してるからねぃウチは』

末原「ほっ!はっ!ふっ!」

咏『おお呂洞賓だねぃ』

えり『なんですかその巨人の助っ人外人みたいな名前は……』

咏『呂洞賓というのは八人の仙人の一人さ、この酒の仙人いわゆる酒仙の型ひとつひとつが酔拳なんだぜ』

えり『へぇ詳しいですね』

咏『ハマっ子ならこれぐらいの知識は当たり前だぜ?』

えり『三尋木プロの言うハマっ子っていったいなんなんですか……』

末原「ほっ!ほっ!ほっ!」シュッ!シュッ!

咏『呂洞賓!酔えば酔うほど内から力が漲る酒仙!』

末原「せい!ほい!はい!」ビシュッ!ビシュッ!

咏『鉄拐李!その片足に恐るべき力を秘めた酒仙!』

末原「マイア!エウソン!ネット!」シャッ!シャッ!

咏『権鐘離!その腕に酒ガメを抱いて身を守る酒仙!』

末原「そいや!そいや!そいや!!」シェ!シェ!シェ!

咏『ああもう面倒くさい、一世風靡セピアだねあれは』

えり『全然違いますよ……』

咏『ははぁん、こりゃ酔拳の構えだねぃ』

えり『す、酔拳ってあれですかカンフーの……』

咏『そうそう!えりさんとかカンフー映画世代だろ?”えり”の”り”はブルース・リーから取ったと聞いたぜ?』

えり『そんなわけないでしょう……適当なこと言うのやめてくださいよ……』

咏『麻雀界のなぎら健壱を目指してるからねぃウチは』

末原「ほっ!はっ!ふっ!」

咏『おお呂洞賓だねぃ』

えり『なんですかその巨人の助っ人外人みたいな名前は……』

咏『呂洞賓というのは八人の仙人の一人さ、この酒の仙人いわゆる酒仙の型ひとつひとつが酔拳なんだぜ』

えり『へぇ詳しいですね』

咏『ハマっ子ならこれぐらいの知識は当たり前だぜ?』

えり『三尋木プロの言うハマっ子っていったいなんなんですか……』

末原「ほっ!ほっ!ほっ!」シュッ!シュッ!

咏『呂洞賓!酔えば酔うほど内から力が漲る酒仙!』

末原「せい!ほい!はい!」ビシュッ!ビシュッ!

咏『鉄拐李!その片足に恐るべき力を秘めた酒仙!』

末原「マイア!エウソン!ネット!」シャッ!シャッ!

咏『権鐘離!その腕に酒ガメを抱いて身を守る酒仙!』

末原「そいや!そいや!そいや!!」シェ!シェ!シェ!

咏『ああもう面倒くさい、一世風靡セピアだねあれは』

えり『全然違いますよ……』

咏『最後まで酔拳を解説するのは面倒くさいねぃ、ウチはえりさんと同じでブルース・リー派だし』

えり『私カンフー映画見ませんから……』

末原「せい!せい!」シュッ!シュッ!

えり『それであの蹴りの名前は……』

咏『あれはかねやんがトレーバーの顔面にお見舞いしたかねやんキックだねぃ』

末原「そい!そい!そい!」シャッ!シャッ!シャッ!

えり『ではあの蹴りは……』

咏『あれはボバンが警備員蹴ったときの蹴りだねぃ』

えり『だから適当言わないでくださいって……』

末原「せい!ちょ!!あいや!!」ビシュッ!ビシュッ!

ネリー「お!やんの!喧嘩だったらこっちも負けないよ!」

末原「そいや!せいや!かいや!」ヒュン!ヒュン!

ネリー「そっちがクンフーならこっちもガイトさん仕込みの喧嘩ファイトを見せちゃうよ!」

えり『おーっとネリーが熱くなってますね……』

咏『臨海女子は武闘派だからねぃ』

警備員1「……」ザッ! 警備員2「……」ザッ! 警備員3「……」ザッ!

えり『一触即発の雰囲気に備え警備員たちが集まってきましたよ……』

末原「せい!ほわ!はいや!」ビシュッ!ビシュッ!

咏『しかし末原は殴り合う意思はないみたいだぜ?』

えり『では末原はなにをしようと……』

咏『実は不思議なおどりで相手のMPを削ってるのかもしれないねぃ、しらんけど』

えり『まぁたしかに……』チラッ

爽「……」シラーッ

えり『確実に相手のやる気は削いでますね……』

末原「うひひひひ……かわいいわねネリーちゃん……」ニヤニヤ

ネリー「え……」

末原「本当にかわいいわぁ食べちゃいたいぐらいだわぁ……」トローン

ネリー「え?え?なになにどうしたの?」オドオド

えり『急に末原どうしたんでしょう……言動がニューハーフっぽく……』

末原「私はネリーちゃんみたいな女の子がとっても好きなのよぉ」クネクネ

ネリー「きゅ、急にどうしたの末原さん……」オドオド

末原「ほらもっとそのかわゆいお顔をお姉さんの近くで見してぇ」クネクネ

ネリー「こ、怖いよぉ……」オドオド

咏『ははーんこれは何仙姑だぜ』

えり『な、なんですかそのなんたらかんたらは……』

末原「うふ~ん」サワサワ

ネリー「アゴの下をさわさわしないでよぉ……」オドオド

咏『何仙姑!腰を振り相手を悩殺する女酒仙!!』

末原「ネリーちゃ~ん!」クネクネ

ネリー「ひぃ!」ゾゾゾゾゾゾゾッ!

咏『つまり末原は己の妖艶さでネリーを混乱させようってのさ!』

えり『明らかに気色悪がってるように見えますけど……』

ネリー「やめてよ末原さん!」カチャ!

咏『ほら見てみ!末原の色仕掛けに惑わされて普段のネリーならしない牌の切り方をしたぜ!これは末原に悩殺されて我を忘れてるのさ!』

えり『絶対に嫌がってるだけでしょうがまぁ結果オーライですね……』

末原「うふふふふふ……」クネクネ

健夜≪恭子ちゃんはかわいいよぉ本当!!≫クイッ!クイッ!

末原≪あああ!!そこはダメです!小鍛冶さん!!≫ブルブル!

健夜≪ハァハァ恭子ちゃんを私の色で染めてあげるからねハァハァ≫

末原≪また!くるっ!!ああ!!ああああああ!!!≫

健夜≪ほら!もっともっと!夜は長いよ!!≫バシンバシン!

咲「あ!それロンです!!」

ネリー「そんなのっておかしいよ!!」

末原「うふふふふふ……」クネクネ

  姫松高校控え室にて

末原『うふふふふ!』クネクネ

赤阪「あのアマっ……!!」ガタン!

洋榎「きゅ、急にどうしたんや代行!」

由子「座ってなのよー!」

末原『ネリーちゃんかわゆいわぁ』クネクネ

赤阪「あのアマ!!うちの末原ちゃんに手ェ出しよったな!!」

絹恵「お、落ち着いてください代行!顔が真っ赤ですよ!」

赤阪「迂闊っ……あの小鍛冶健夜が可愛い女の子に目がないのを完全に失念っ……大失策っ……!!」

由子「代行……」

赤阪「う、うちが末原ちゃんを女にする予定やったのに……許さん!!あの四十路許さん!!」

漫「うちも許せませんわ……う、うちの末原先輩を傷物にするやなんて……」

咲『ロン!!』

ネリー『そんなのっておかしいよっ!!』

漫「いまから赤鼻のすこをうちがボコってきます!!」スタタタタタッ!

赤阪「その意気や!顔はあかんからボディやで!殴るのは!!」

洋榎「なに熱くなっとんねん……」

由子「おかしな二人なのよー……」

赤阪「これはとうとううちが本気出してあの小鍛冶健夜をへこませる時が来たみたいやな……」ブツブツ

漫「あのところで赤鼻のすこってどこにいるんですやろか……」

赤阪「分からんで行こうとしたんかい!このアホたれ!」パチコン!

漫「ギニヤ!!」

えり『前半戦終了です!しばしの休憩が入ります!』

  準決勝会場にて

末原「うふふふ……」クネクネ

ネリー「気持ちわりぃよ!!」スタタタタタッ!

末原「もうネリーちゃんたらいけずねぇ」クネクネ

咲「ふぅ……」

末原「なら代わりに今度は……!」サワサワ

咲「す、末原さん?!」

末原「咲ちゃんも可愛いわねぇ」サワサワ

咲「末原さん照れるよぉ!」テレテレ

爽「なんか満更でもない感じだね宮永さん……」

末原「ではお次は……」

爽「私はいらないからな!」キッ!

末原「いけずねぇ咲ちゃんだけよぉ素直でいい子なのはぁ」

そういって末原は瓢箪の中身を飲もうとする、しかし……

末原「ううぃ~、も、もう入ってない……」プルプル

もう瓢箪の中は空だった……

末原「さ、酒……酒が……」プルプル

絹恵「せ、先輩!」ハァハァ

取りあえずここまでですお

末原「き、絹ちゃんどないしたんや……」プルプル

絹恵「代行が新しいお酒をもっていけ言うのでもってきました!」

末原「ナ、ナイスタイミングや……ちょ、ちょうどチューダーが切れてしもうたとこやったんや……」プルプル

絹恵「お酒の飲み過ぎは毒ですから気をつけてくださいね……すごくプルプルしてますし……」

末原「カ、カタカタするよりマシやろ……うへへへ……」プルプル

絹恵「まるでアル中や……」

末原「そ、そうやあたいは岸和田第四中学出身やで……」プルプル

絹恵「……それとニンニクも持ってきました」

末原「お、おおきに……」バリバリ!

絹恵「それでは私は戻りますね……」

末原「だ、代行とす、漫ちゃんによろしく言うといてや……うへへへ……」プルプル

絹恵「はい……」スタタタタタッ!

末原「うへへへへ……」プルプル

爽「ううまた臭くなってきた……」

咲「なんだかにおいにも慣れちゃったよぉ」

末原「うへへへ……」

  姫松高校控え室にて

えり『それでは後半戦のスタートです』

赤阪「……」

  ガチャン

絹恵「末原先輩に渡してきましたよ」

赤阪「お疲れやで~絹ちゃ~ん」

ネリー『くちゃいから鼻栓してきたよ!』

末原『うへへへへ……あ、新しい酒……』グビッ……

末原『かはっ!熱い!な、なんやこれは……!』

えり『お茶でむせました末原……』

赤阪「イヒヒヒヒヒ!!そりゃむせるで中身はウォッカやで~!」

洋榎「ウォッカってあのアルコール度数の高いアレかいな!」

由子「あんなの飲んだら酔いつぶれてしまうのよー!」

赤阪「末原ちゃんはああ見えてかなりの酒豪やで、簡単には酔いつぶれへんって~、それに」

漫「それに?」

赤阪「この強い酒で酔いの向こう側へ行くんや末原ちゃんは……!」

絹恵「よ、酔いの向こう側……」ゴクリ

末原「うへへへへへ……」プルプル

洋榎「な、なんやその酔いの向こう側言うのは……」

赤阪「末原ちゃんの酔雀はまだまだ序の口ってことやで~ここからまだまだ酔うことで未知なる力を発揮するんや末原ちゃんは」

漫「未知なる力……」

赤阪「そうやで~、あの女好きのすこでさえ手に負えない言うてたで~」

健夜≪赤阪さんあまり末原さんに飲ませすぎないでね、末原さん泥酔すると大変なことになるから……≫

由子「あの小鍛冶健夜をも恐れさせるなんて恭子怖いのよー……」

洋榎「で、でも別にさっきのままでええんちゃうんか!酔いの先に行かへんでも十分対抗出来てたやないか!」

赤阪「ダメダメやで~ネリーちゃんを見てみぃや」

ネリー『うりゃうりゃ!これで酔っ払い対策はバッチグーだよ!』シュッ!シュッ!

洋榎「なんやあの三つに分かれた槍は……」

赤阪「トライデントや」

由子「「トライデント!?」」絹恵

漫「ラグビーのお弁当ですか……」

赤阪「トライデントとはジョージアに代々伝わる槍やで、つまりあの槍で末原ちゃんに対抗しようってわけや!」

漫「(うちのボケ無視かいな……)まさにヤリヤリヤリヤーって感じですね……」

絹恵「あんなんで一突きされたら末原先輩大けがしますやん!」

赤阪「そやし末原ちゃんの酔雀は封じられたも同じやで~、そしたらネリーちゃんに簡単にひっくり返されてしまうで
   そこで末原ちゃんをさらに酔わせてあのトライデントを打ち破るための力を解き放つんや!」

洋榎「酔いの向こう側にはいったいなにがあるんや……」

由子「ところでラグビーのお弁当ってどーゆーことなのよー?」

漫「いえなんでもないです……(よくよく考えたらトライベントーってボケおもろないわ……)」

末原『うへへへへ……』

  準決勝会場にて

ネリー「そりゃ!えい!そりゃ!」シュッ!シュッ!

咲「ネリーちゃん危ないよぉ……」

ネリー「さっきみたいにセクハラしたらこれでブスッ!してやるからね!!」シュッ!シュッ!

えり『明らかに銃刀法に引っかかりそうなのを振り回してますが……』

咏『ルールブックには槍持ち込み禁止とは書いてないからねぃ』

えり『もはやなんでもヤリですね……』

咏『はいぃぃ?』

えり『い、いやなんでもありません試合が始まりますよ!』

ネリー「そりゃ!」カチャ!

咲「えい!」カチャ!

末原「うへへへへ……」カチャ!

爽「ニンニクくせぇ……」カチャ!

えり『泣いても笑っても最後の後半戦、果たして決勝に進出する二校はどこに……』

末原「ング!ング!かはっ!かはっ!」グビッ!

咲「す、末原さん大丈夫?!」

末原「だ、だ、だ、大丈夫やで……ぐへへ……」グルグル

えり『末原はますます目の焦点がおかしく……』

末原(目、目が回るで……)グルグル

ネリー「えい!」カチャ!

末原(うへへ……じ、自分の手牌が何重にもなって見えらぁ……)グルグル

咲「えい!」カチャ!

末原(か、か、感覚がどんどん研ぎ澄まされていくで……)グルグル

末原「うへへへへ……」カチャ!

ネリー「ポーン!!」

爽(そこでその牌切っちゃうのか末原恭子……)

咲(末原さんどうしたんだろう……なんだか今日の末原さんおかしいよ……)

末原「グビグビ!!かはっ!かはっ!」グルグル

えり『末原どうしたのでしょう……牌の切り方がめちゃくちゃです……』

末原「うぐぐぐぐ……うぐぐぐぐぐ……」グルグル

えり『完全に意識が朦朧としてますね……ちょっとヤバいのではないですかこれ……』

咏『末原恭子が自暴自棄にでもなったと思ってるのかいえりさん?』

えり『違うのですか?』

咏『見てみ末原恭子の手牌』

えり『……あ!こ、これは……』

末原「ぐへへへへへへへ……」グルグル

えり『こ、国士無双を狙ってるみたいですね……』

咏『その通りだねぃ、末原恭子はベロンベロンに酔ってるように見えて牌の流れを冷静に読んでるのさ』

えり『す、末原には場の流れが見えるんですか?』

咏『そうみたいだねぇ、その流れも敏感に察知し国士無双を目指してるわけさ、つまり宮永咲を狙い撃ちするつもりなのさ』

えり『なるほど……たしかに宮永咲はカンをよくしますそれを狙ってるわけですね……』

咏『酔えば酔うほど強くなるねぇ末原恭子は』

えり『だから酔ってるわけないですから……ホント適当なことばかり言いますね……』

咏『ハマっ子は常に冗談で場を和ますからねぃ、ウチは生まれながらのハマっ子ってことだねぇ』

えり『……』

咏『ベストハマニスト賞を早く受賞したいねぃ』

えり『ハマっ子ハマっ子言いますけど三尋木プロは横浜出身ではなく厚木出身のはずでは……』

咏『!!』カッ!

えり『うぐ!!』

咏『!!』ギリギリ!

えり『くる……し……!!』モガモガ

末原「うへへ……」

えり『うぐぐぐぐ……!!』モガモガ!

咏『それ以上言ってはいけないよ!』

えり『わ、わかりましたから……離してください苦しい……!』

咏『ウチは横浜出身だからね!あまりふざけたことは言わないでほしいねぇ!!』

えり『かはっ!かはっ!わかりましたから落ち着いてくださいよ……』

咏『ふん!』

えり『ところで厚木は最近海老名に完全に押されてますが三尋木プロはどう思……』

咏『だからやめないか!!』ガシッ!

えり『み、三尋木プロは厚木市出身ですよ!横浜生まれというのはただの嘘ですからね!』

咏『えりさんだって平塚生まれのくせに湘南育ちを気取ってるじゃないかい!それに比べたらウチのほうがマシだねぃ!』

えり『平塚は湘南ですよ!なに言ってるんですか!神奈川の海側は全部湘南なんですよ!』

咏『そんなのロッテのサブローが元巨人と名乗るようなもんじゃないかい!ずるいねぇ!』

えり『意味が分かりませんから……たとえ在籍期間が半年でもサッカーの鈴木隆行だって元川崎ですからね……』

ネリー「ガガ!」カチャ!

えり『……そんなことよりちゃんと実況しましょうか』

咏『それもそうだねぃ……』

末原「うぎぎぎぎ……」グルグル

えり『いつの間にか末原が国士無双をテンパってますよ!』

末原「うへへへへへへへへへへへへ……」プルプル

咲「末原さん顔が真っ赤だよ……」

末原「み、宮永さんが7人もおる……」クラクラ

えり『国士をテンパっている末原!ここで宮永咲に直撃したらとうとう姫松が首位に躍り出ます!』

咏『ついに宮永咲を射程圏内に収めたみたいだねぃ、これはひょっとしたらひょっとするねぃ』

末原「ングング!かはっ!!」

えり『お茶を飲む回数も増え始めてきました……』

咏『ついに最後の仕上げだねぃ』

末原「かはっ!かはっ!プハァー!!」

ネリー「お!やんの!かかってこい!そりゃ!」

末原「うへへえっへへへへっへへっへへ……」グラグラ

えり『末原首が座んなくなってきましたね……』

咏『これはまた末原がひとつ上にいく予兆だねぃ』

末原「うひひひひひひ……」プルプル

爽「末原さんあんたほんと大丈夫?」

末原「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」グビグビグビ!

咲「ひぃ!」

えり『おーっと!末原!瓢箪の中身を一気に飲み干しました!!』

末原「!!!!!」カッ!

ネリー「な、なにさなにさ!?」

末原「……」

咏『ついに末原恭子が一段上に進んだねぇ』

ウォッカをすべて飲み干した末原恭子は明らかにさっきの末原恭子とは雰囲気がガラリと変わっていた……

末原「……」

末原「……」

咲「す、末原さん……?」

えり『末原どうしたのでしょう……さっきと打って変わってなにも言わなくなりましたよ……』

咏『嵐の前の静けさだねぇ』

末原「……」

ネリー「このトライデントに恐れをなしたみたいだね!」カチャ!

咲「そんな風には見えないけど……」カチャ!

末原「……」カチャ

爽「なんだか怖いな……」カチャ!

末原「……」

えり『いったい末原はなに考えてるんでしょうか……』

咏『今日の晩御飯の献立じゃないかい?しらんけど』

えり『主婦じゃないんですから……』

咲「カン!!」

えり『そうこうしているうちに宮永咲がカンをしました!』

咏『ということはつまり……』

末原「……」

えり『末原がチャンカンで国士無双和了ですよ!!』

咏『ついに1位と2位が入れ替わるねぃ!!』

末原「……」

誰もがここで末原が国士無双を和了ると思った……がしかし……

末原「……」カチャ

えり『あーっと末原!!チャンカンせず!!国士無双せず!!』

なんと末原意外にもこれをスルー……!

末原「……」

えり『どういうことでしょうか!な、なぜ国士無双を和了らないのでしょうか!!』

咏『わっかんねー!意味分からんし!』

えり『ちょっといまの末原の行動は理解できません……』

ネリー「そい!」カチャ!

咲「えい!」カチャ!

咏『ちょっと常人の考えを凌駕してるねぃ、まぁウチも常人とは違う雲上人だけどねぇ』

末原「……」カチャ

咲「カン!」

えり『おーっとまたもや宮永咲カンです!!』

咲「もいっこカン!!」

えり『三度カンです!!これは……!!』

咏『ついにカンカンマシンガンが炸裂だねぃ』

咲「もひとつおまけにカン!!」

えり『スーカンツです!!』

咲「ツモ!!スーカンツツーイーソーショースーチーだよ!!」

えり『トリプル役満炸裂です!!すごい!すごすぎます!』

咏『末原恭子が責任払いでつまり……』

えり『末原恭子がトビました!!試合終了!!!決勝に進出するのは清澄高校と臨海女子です!!!』

末原「……」

咲「やったぁ!!」

ネリー「やったー!勝ったやった勝ったー!」

爽「あちゃー負けちゃったかぁ……」

末原「……」

えり『これで決勝は清澄臨海女子阿知賀女子白糸台に決まりました!』

咏『名門2校に伏兵2校だねぃ』

ネリー「ご苦労さんした!」

咲「お疲れさまです!」ペッコリン!

爽「まぁしょうがないか……」ヤレヤレ

末原「……」

えり『末原まさかの役満見逃しからの宮永スーカンツ!劇的な最後でしたね!』

咏『かつての箕島高校対星稜高校の試合を思い出したねぃ、勝負は最後までなにがあるかわからんねぃ』

末原「……」

ネリー「やーいやーいあんな卑怯な真似したくせに負けてやんの!やーいやーい!」

末原「……」

爽「あの末原さん……」

末原「……」

咲「末原さん大丈夫?どうしたの?」

末原「う……」

咲「う?」

末原「うわああああああああああああああん!!!また負けちゃったよおおおおおおお!!」ビエエエエエン!!

えり『末原が急に泣き出しました!!』

末原「ひっぐはぁひっぐ!!」ポロポロ

咲「す、末原さん急にどうしたの!?」

末原「いっつもいっつも!肝心なとこで頭が真っ白になって!結局ダメ!負ける!!私はいつもそうだ!」ボロボロ

爽「な、泣くなよ落ち着けって……」

末原「またみんなの期待に応えられず!案の定負け!!また負け!私はなんてダメな奴なんだ!!」ポロポロ

ネリー「バカにしてごめんなさい!だから泣かないでよ!」

末原「うわああああああああああん!!!ごめんなさーい!!!」ポロポロ

えり『卓に突っ伏して号泣ですよ……』

咏『えらい泣きっぷりだねぃ』

末原「生まれてきてごめんなさい!うわあああん!!」

爽「だ、大丈夫だって誰も怒ってないから!な!」

咲「そ、そうだよ!姫松高校の他のみなさんだって末原さんのこと怒ってないよ!」

ネリー「そうだよ!このあと怒られるのは1位通過じゃなかったネリーだけだよ!ガイトさんに一発ポコりされるよ!」

末原「ごめんなさい!!ごめんなさい!!」ポロポロ

咲「末原さん……」

末原「びえええええええええええん!!!!!」

咏『こりゃひどい泣き上戸だねぇ……』

  姫松高校控え室にて

末原『うわああああああああああああああああん!!!!』ボロボロ

漫「先輩……」

赤阪「末原ちゃん泣き上戸やったんかい!」

洋榎「そりゃアラフォープロの酒飲ましすぎるな言うわな……」

由子「一番面倒くさいタイプの酔っ払いなのよー!」

末原『生まれてきてごめんなさい!生まれてきてごめんなさい!!』ボロボロ

赤阪「そりゃあの赤鼻も匙投げるで!」

咏『これがホントの酒に飲まれたってやつだねぃ、飲み過ぎは注意ってことだねぇ』

絹恵「先輩可哀想や……」

末原『私のせいで!私のせいでまた負けてもうた!!うああああんん!!』ポロポロ

由子「酔っぱらうことで普段の劣等感とか溜まってるものが一気に発露されてるのよー……」

漫「誰も先輩を責めたりしませんから早く帰ってきてください……」

赤阪「イヒヒヒヒヒ!!代わりに漫ちゃんを今夜攻めまくってやるで~!」

由子「シャーラップなのよー!!」ドゴム!

赤阪「かはっ……」バタン

洋榎「由子のソバットがクリーンヒットや!でかしたで!」

由子「どんなもんだい!なのよー!」

末原『ひっぐはぁぐひっぐ……』ポロポロ

咲『末原さん大丈夫だよ』ギュッ

  準決勝会場にて

末原「み、宮永ざん……」シクシク

咲「誰も末原さんをバカにしないし怒らないから落ち着いて」ギュウッ

えり『み、宮永咲が末原を優しく抱きしめています!』

咲「末原さんは凄かったよ!私も危うく負けるとこだったし凄く頑張ってたよ!」

末原「で、でも結局負けたし私なんかぁ!」ビエエエエン!

咲「そんなことないよ、だからあまり自分を責めないで」ポンポン

咏『宮永咲はやさしいねぇ、えりさんはやらしいけどね』

えり『やらしくないですから……』

末原「で、でもみんなバカにされる!世間の奴らにまたバカに……!」ポロポロ

咲「大丈夫!そういう人がいたら私が怒ってあげるから!ね!みんな!」

爽「そ、そうだよ!この末原さんを罵る輩なんて私の爽やかエルボーで一撃だよ!!」

ネリー「ネリーもこのトライデントで末原さんを守るよ!そいや!そいや!」シュッ!シュッ!

末原「みんな……」

咲「だから泣かないで、末原さんが泣いてると私まで悲しくなっちゃうよ……」ギュッ……

末原「咲ちゃん……」ギュッ……

えり『なんて素晴らしい光景なんでしょうか……宮永咲の優しさに私まで目頭が……』

末原「う……う……」プルプル

こうして末原恭子の夏は終わったのだった……

末原「うおえええええええええ!!!」オロロロロロロ!!

咲「ギニヤアアアア!!汚あああああああい!!!!」

   10年後 小鍛冶家にて

健夜「ただいま~」

すこ母「お帰りなさい健夜、今日は早いわね」

健夜「だって今日は月曜日だよ!月9があるから早く帰ってきたよ!」

すこ母「まったくあなたは……そろそろ以前みたいに本格的に麻雀に打ち込んでみたらどうなの?」

健夜「私はもうのびのびやりたいからほっといてよ……」

すこ母「テレビでタイトル戦の会見がやってるわよ」

健夜の母は台所のテレビを指さす

睦月『第104回麻雀天皇杯決勝の記者会見です、司会はわたくし津山睦月がやらせてもらいます、それでは辻垣内プロ自信のほどは?』

辻垣内『自信が無かったらわざわざ貴重な時間を無駄にしてまで記者会見になど来ない』

まこ『また大きいこと言うのう、その自信が過信にならんよう気をつけんさい』

辻垣内『ふん、天皇杯決勝に初めて来る奴が偉そうに、格下は格下らしく畏まっていろ』

まこ『弱い犬ほどよく吠えるのう、わりゃあは何回か決勝にまで来とるようじゃが優勝は一度もないタイトルおぼこじゃろ』

辻垣内『それはテメェだってそうだろゴルァ!!あんま調子乗るなよ!!え!!』

まこ『じゃかわしいんじゃボケ!!わりゃあみたいなチンピラ風情見とると虫酸が走るんじゃ!!』

辻垣内『んだとコラっ!!』ガシッ!

まこ『んじゃとワレ!!』ガシッ!

睦月『またもや辻垣内プロと染谷プロの遺恨勃発です!やはりこの二人は仲が悪いですね!』

野依『ケンカ!ケンカ!もっともっと!!ケンカケンカ!!』=3=3=3=3=3=3=3

栗巣9m『喧嘩して発散するよりその熱を麻雀にぶつけようじゃないかっ!!!』ビシィッ!

健夜「ああもうくだらないよタイトルマッチなんて、私はもうそういうのには興味ないからね」トコトコ

すこ母「待ちなさい健夜!そろそろあなたも良い人見つけなさいよ!もうすぐ40なのよ!」

健夜「はいはいわかったわかった!それじゃあね!」スタタタタタッ!

  健夜の部屋にて

健夜「すべてはスタイル~飛び方次第~♪」

健夜「ハァ今日も疲れた、解説の仕事もなんだかんだで疲れるね」

健夜「なんだか最近はすぐに疲れが溜まるなぁ、もう年なのかなぁ……」

健夜「肩も重いし、これが本当の肩重いってか!」

健夜「プッ!面白い!けっこう私ってユーモアセンスあるよね!」

健夜「でも最近なんかこーこちゃんとか靖子が冷たい気がするなぁ、なんでだろうなぁ」

健夜「しかしお母さんなにが早く良い人見つけなさいさ!いっぱい見つけてるよ!こーこちゃんとか靖子とか心ちゃんとか江崎さんとか……」

健夜「けっこう私って愛されてるよねぇ、愛されるよりも愛したいマジで~♪」

健夜「そうだそうだお酒お酒……」ガサゴソ

健夜「ふぅ!仕事の後の一杯だけが数少ない楽しみのひとつだよね!」

健夜「でも最近は一週間に一杯だけとお医者さんに止められちゃったんだよね……老いるってこういうことなのかな……」

健夜「肴はやっぱり焼き鳥だよね!麻雀で焼き鳥になったことはないけど食べるほうの焼き鳥は大好きだよ!」

健夜「わぁい砂肝!すこや砂肝大好き!」

健夜「ナーンチャッテ!あっはっはっはっは!」

健夜「って危ない危ない月9が始まっちゃうよ!忘れるところだった!」ピッ!

チャンチャチャンチャンチャンチャン~♪

ナレーション『末原恭子の酒場放浪記~♪』

健夜「やっぱ月曜9時と言えば末原恭子の酒場放浪記だよね!」

末原『ええ今日はですね、武蔵小杉に来ておりますね』

健夜「いよっ!末原さん待ってました!!」

末原『武蔵小杉といえば川崎ですが実は私も来るのが初めてでしてね
   ちょっとよくわからないんですがきっと美味しいお酒を飲ませてくれる酒場があると思います、では言って参ります』

ナレーション『サッカーの街として知られる川崎・武蔵小杉、駅のそこかしこにサッカーチームのエンブレムが掲げられ
       街から発せられるサッカーに対する情熱を感じられる街である、駅周辺は近年再開発が進み住みたい街№1に輝いたこともある街である
       そんなおしゃれで最新の香りがする武蔵小杉で酒場を探す』

健夜「武蔵小杉かぁあんま行ったことないなぁ」

末原『うん……うん……この塩ちゃんこなかなか良いですねぇ』モグモグ

健夜「私の砂肝も美味しいよ!」モッキュモッキュ!

末原『でもやっぱり私はお酒が一番ですねぇ』

ナレーション『やれやれ、やっぱり末原さんの頭の中はサッカーより酒か』

健夜「私の頭の中も麻雀よりお酒だよ!」キャッキャッ!

末原『今日はこの大衆割烹【ふかぼり屋】に入ろうと思います』

ナレーション『ふかぼり屋はまだまだ創業して浅いが老舗レストランで修行を積んだ女マスターが腕をふるう人気店である』

末原『ではかんぱーい』カチン

ナレーション『まずはご常連さんにご挨拶』

健夜「私もかんぱーい!」

末原『マスターこれイケますねぇ』

深堀『モツ煮込みがうちの自慢ですから……』

健夜「うわぁ美味しそう!今度靖子たちを誘ってみんなで行こうかな!!」グビグビ!

末原『ええ今日はふかぼり屋さんでした、いや良い雰囲気の店でしたねぇ、ではもう1、2軒ハシゴしようかなと思います!では』

ナレーション『寒空に 流れつつある 塩ちゃんこ 末原恭子   酒飲みだってスポーツだ――――』

健夜「くぅぅ!やっぱりお酒飲みは最高だよ!身に沁みるぅぅ!!」プハァー!

そんな小鍛冶健夜のアラフォーライフである……

          末原「カタカタしすぎてまたもや試合が終わる……」漫「先輩……」  カン

以上ですお
読んでくれた人メリークリスマス
寝るお

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