提督「なぁ加賀さん、天津風と叢雲って似てないか?」 (22)


加賀「はぁ」


提督「ねぇ、ねぇ、どう思う?」


加賀「別に、そう思ったことはないわ」

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提督「なぬっ、じゃこれから俺が、いかに2人が似ているかを説いてやろう!」


加賀「はぁ...それよりも提督、この仕事を進めてもらいたいのだけど」


提督「ぐぬっ...明日やるって明日!」




加賀「...そう言って昨日は白露型の子とサンタごっこ」ボソッ



提督「」ビクッ



加賀「その前は夕雲型の子とジグソーパズル」



提督「.........」


加賀「提督としての職務を、一体なんだと思ってるのかしら......」ゴゴゴ


提督「ご、ごめんなさい......」




加賀「口ではなく手を動かすことでその気持ちを表してください」


提督「...しかしっ!俺はどうしても語りたいんだッ!」


提督「天津風とッ!叢雲はッ!似てるッ!その話をッ!!!」


加賀「.........」




提督「間宮券2枚」




加賀「早く手を...「5枚でどうだッ!!!」




加賀「ふぅ、キリもいいですし、少し休憩しましょうか」


提督「くそっ、足元見てくるな...」


加賀「やりました」




提督「じゃあ遠慮なくいくぞ。」


加賀「はぁ...でもなるべく手短にお願いするわ」


提督「まずだ、2人とも、駆逐艦の中では相当しっかりしている方の部類に入るよな」


加賀「まぁそうね、叢雲は初期艦の候補に上がるくらいですし」


提督「それでいて、たまに駆逐艦らしい幼さも見せる......!」


加賀「確かに、年相応の反応を見せる時もあるわね」


提督「だろ?」




加賀「......ちなみに私も、秘書艦を任されるくらいしっかりしてますし、休みの日は部屋でぬいぐるみを作ったりしてるわ」




提督「.........」




加賀「......終わりかしら?」



提督「ま、まだまだ続くぞッ!」


提督「さっきも言ったように、あいつらはしっかりしてる。しかし!叢雲は吹雪型10隻の五番艦、天津風は陽炎型19隻の八番艦と、多くの妹を持ちつ姉であると同時にまた妹であると言う両方の属性を持っているッ!!!」


加賀「だから、しっかりと幼さの両方を持ち合わせているのかしらね」


提督「そのとぉり!」




加賀「......ちなみに私にも、赤城さんと言う尊敬すべき姉のような存在がいるし、二航戦五航戦、雲龍型の子たちは私の妹も同然よ」




提督「.........」


加賀「.........」コホン


加賀「じゃあそろそろ仕事に...」




提督「まだ終わらん!!!」


加賀「はぁ...」


提督「叢雲って、俺のこと“司令官”とも呼ぶが、基本的には“あんた”なんだよ!」



加賀「......だからどうしたのかしら」


提督「天津風は“あなた”だ!」


加賀「...それが?」


提督「なんかよくないか!?こう...言葉の端々に関係性が表れてるってゆーか...絆があるってゆーか...」




加賀「“あなた”にそんな趣味があったとはね...そんなに信頼に飢えているのかしら」




提督「.........」




加賀「どうしたの、“あなた”」




提督「............」


加賀「.........言いたいことはそれで終わりかしら、“あなた”」




提督「......まだまだ、間宮券5枚分はこんなもんじゃないぞ!」


加賀「“あなた”も困ったものね」





提督「ねぇ加賀さん、強がってる子ってどう思う?」



加賀「どうって......いきなり言われてもよくわからないわ」



提督「そうか...じゃあたとえ話をしよう。」



提督「加賀さんの好きな人は誰だ?」




加賀「提督です」




提督「.........」


加賀「.........」




提督「加賀さんの好きな人は誰だ?」




加賀「提督です」




提督「.........」


加賀「.........」


提督「例えばだ、加賀さんが赤城にお弁当を作ったとする。」


加賀「はい」


提督「でも、ただ単にあげたんじゃあ面白くない。そこで、焦らすわけだ」


加賀「...それで何になるのかしら」


提督「ふたを開け、さも食べさせてあげるかのようにしてからまたふたをする。最初は笑っていた赤城も、繰り返すうちに様子が変わってくる。」


加賀「さすがに怒るんじゃないかしら。普通の人でも怒るでしょうに、特に赤城さんは食へのこだわりが強いし...」


提督「だろうな。終いには、“もういいです!”とか言って強がるだろう......ここでだ!!!」


加賀「はい?」


提督「強がって頬を膨らまてこっちを見ている赤城...可愛くないか?」


加賀「......可愛いです」


提督「だろ!?あの2人も結構そーゆーところがあるわけ!!」


提督「補給とか装備換装とか、他にも出撃を労った時とかちょっとしたことでお礼を言った時とか、俺でも分かるくらい嬉しそうな顔をしながら、でも口ではつっけんどんな事言ったりして!」



提督「これが俗に言う、ツンデレってやつなのかな」



加賀「.........」




提督「.........加賀さん?」




加賀「...べ、別に、2人に嫉妬なんかしてないわっ//」




提督「.........」


加賀「///」


提督「.........」


加賀「......//............」



加賀「............終わりかしら」キリッ



提督「あぁ、うん。いや!あと1つ!」


加賀「ほんとに最後にしてくれるのかしら」


提督「あぁそうだ。つい最近、大本営から小包が届いただろ?」


加賀「そうね、確か青葉が指輪だと新聞に載せて大騒ぎになったわね」


提督「.........その時の2人の反応がまた似ててな」


提督「どこか2人ともよそよそしくてな、慣れない難しい敬語を使ったりしてな、それはそれは可愛らしかったぞ」




加賀「そうですか。で、あなた様はその物品をどなたにお与え申し上げつかまつるんでございましょうか?」




提督「.........」


加賀「......あなた様?」



提督「............なぁ加賀さん」


加賀「...なにかしら」



提督「なんで...泣いてるの?」



加賀「えっ......」ツー


提督「.........」


加賀「いえっ、私はっ」


提督「...加賀さん」



加賀「......」


提督「そんなに強がらなくたっていいんだよ」


加賀「...!」


提督「赤城じゃなくて、俺に甘えてもいいんだよ?」


加賀「...っ」


提督「俺のこと、好きに呼んでいいから」


加賀「......はいっ」



提督「」スッ


加賀「...私でいいのですか」


提督「もちろん」



加賀「......私、これでもとても喜んでますから」



提督「わざわざ作らなくても、ちゃんと通じてるぞ」ギュッ




加賀「」ギュッ







ーーfinーー














天津雲「似てないわよっ!?」


>>13 榛名でラブコメするのは難しいんですが、頑張ってみます‼

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