凛、花陽『ヒーロー』 (20)

思い付きとリクエストで書いて、凄く低クオリティです←いつものこと



糞ガキ「やーい、星空がスカート履いてやんのwww」

凛「んぅ....」ウルウル

糞ガキ「男がスカート履くのはおかしいんだぜ?あ、性別は女だっけwww」ケラケラ

凛「ぇぐっ....うっ....」ポロポロ

糞ガキ「うわっ、何泣いてるんだよ!」

ドスッ

凛「痛ぁい!....ぐすっ....凛、もうお家に―

???「そこまでだっ!」

糞ガキ「あ?」

???「お前はっ、女の子をいじめた!許さないっ!」

糞ガキ「なんだよ、仮面なんか着けて」

???「ぴゃ、名乗るの忘れてた....私は、正義の味方!ぱな仮面だっ!」フンスッ

凛「ぱな....仮面....?」

糞ガキ「変なヤツだなぁ....」

ぱな仮面「う、うるさい!アイドルが笑顔を届けるお仕事なら、そんなみんなが安心して暮らさなきゃいけないの!だから花....私は戦うんだ!」

糞ガキ「うるせぇな!このっ!」

スカッ

糞ガキ「あれ?」

ぱな仮面「すぐ人を殴ろうとするのはいけないよ」トンッ

糞ガキ「わわっ....」

ドサァッ

糞ガキ「いってて....」

ぱな仮面「私は何もしてないよ?背中を押したら驚いて自分から転んだんだ」

糞ガキ「う....だ、誰なんだよ!仮面外せよっ!」ガバッ

ぱな仮面「おっと....やめなよ」

糞ガキ「お前が仮面なんか着けてるのが悪いんだろ!」

ぱな仮面「やめなって、言ったんだからね........えいっ!」

パシーン

糞ガキ「痛っ....」

ぱな仮面「お前は最低だ!弱い女の子をいじめて....本当は男の子は女の子を守らなくちゃいけないんだ!」

糞ガキ「うっ....うっ....」ウルウル

ぱな仮面「人のことは泣かせて、自分は普通に泣くのか!早く家に帰ってママに抱き付けばいい!自分は弱い子だ、だから弱い子しかいじめられない酷い奴だって言えばいい!」

糞ガキ「こ....今度会ったら5年生のお兄ちゃん呼ぶからな!もう帰るっ!」タッ

ぱな仮面「帰れ帰れ!」フンスッ

凛「あ....あの....」

ぱな仮面「ああ、大丈夫だった?....もう、こんなに素敵で、とても似合ってるのに....」

凛「大丈夫....」

ぱな仮面「凛ちゃん、いい事教えてあげる」

凛「なんで凛のお名前知ってるの?」

ぱな仮面「あ....ひ、ヒーローだからだよ!」アセッ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1449138285


凛「ふぅん....いい事って?」

ぱな仮面「きっとね、これからも辛いことや悲しいことがあるかもしれない。けど....」

凛「けど?」

ぱな仮面『どんな時も笑顔!それを忘れないでね?涙で汚れちゃったら、せっかくの可愛いお顔が勿体ないもん』

凛「笑顔....?」

ぱな仮面「そう。凛ちゃんには笑顔が似合うよ。....じゃ、私はもう行くよ!さらばっ!」ダッ

凛「....」ドキドキ

カーカー

ぱな仮面「もう暗いから気をつけて帰ってね〜〜!」

凛「....うん」

凛「かっこよかった....」ドキドキ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

糞ガキ「ねー、星空さんってさぁ、いっつも小泉さんにくっ付いてるよね」

凛「かよちんは大切なお友達にゃ」

糞ガキ「ほら、にゃとか気持ち悪いし、かよちんかよちんうるさいんだけど」

凛「....な、何?今日は部活お休みだから遊ぶんじゃなかったの?そんなこと言うために、凛は音ノ木坂公園に呼び出されてるの?」

糞ガキ「そうだけど?正直ウザイんだよね、どうして星空さんなんかが小泉さんと一緒にいるの?星空さんって頭悪いし、小泉さんに釣り合わないでしょ。私の方が絶対仲良く出来るし」

凛「そ....そんな事....言わないでよ....」プルプル

糞ガキ「あっははっwウケるんだけど。泣くの?泣いちゃうの?」

凛「ぅぐっ....黙れぇぇ―

ぱな仮面「ダメだっ!」

凛「え....?」ピタッ

糞ガキ「は?何!?」

ぱな仮面「私はぱな仮面だ!」

凛「....ぱな仮面....!」

糞ガキ「はぁ?誰だし....コスプレ?キモイんだけど」

ぱな仮面「凛ちゃん、よく踏みとどまってくれたね。もしも殴ってたら、凛ちゃんが悪い人になっちゃうからね」

凛「うん....」

糞ガキ「ははっ、やっぱり悪い人―

ぱな仮面「違うっ!!」

糞ガキ「....何が違うのよ」

ぱな仮面「お前の汚くて弱々しい鳴き声に、凛ちゃんは苦しめられた。それでも、結果的には手を出さなかった!偉いんだよ」

糞ガキ「そんなの、星空さんが悪いんじゃない」

ぱな仮面「....私はお前が大嫌いだ!きっと、小泉さんもそう思ってるはずだ!」キッ

糞ガキ「....べ、別にあなたに嫌われてもどうってことないし。絶対、小泉さんだって仕方なく仲良くしてるだけでしょ」

凛「かよちんは仲良しだもん!」

ぱな仮面「いいよ、凛ちゃん。少し黙ってて....私、堪忍袋の緒が切れたよ」

凛「....うん....」

ぱな仮面「お前は....何を見て『仕方なく』と思ったんだ!」

糞ガキ「あ?」

ぱな仮面「聞いてるんだっ!!!」


糞ガキ「....そ、それは....」

ぱな仮面「何もなしに、そんなことを言ったのか?」

糞ガキ「だ、だから、星空さんみたいなのが仲良くしてるのが気に食わないのよ」

ぱな仮面「....友達とかって、自然になるもので、仲良しの理由なんてわからない。けど....」

糞ガキ「....」

ぱな仮面『その人が、本当に大好きだと思ってるから友達になるんだ!その人じゃないとダメだって、代わりはいないって、そう思えるのが友達ってやつだ!仕方なくの友達なんていない....だから凛ちゃんと小泉さんは一緒にいるんだ!』

糞ガキ「な....何なんだよ....!!」

ぱな仮面「私は正義の味方!弱いものを守るのが私の仕事!」

糞ガキ「....そんなコスプレして、ヒーローごっこ?恥ずかしくないのかよ」

ぱな仮面「恥ずかしいわけない!お前みたいな醜いやつの方が恥ずかしい。私は、人を救えることを誇りに思ってる!」

糞ガキ「っ....も、もういい!帰る!」

ぱな仮面「待って、逃げるの?」

ガシッ

糞ガキ「は、離してよ!」

ぱな仮面「お前は凛ちゃんに言うことがあるだろ!悪口を言って、友達関係のことを悪く言ったこと。ここで何も言わずに帰ったらお前は糞野郎だっ!」

糞ガキ「う、うるさいなぁ!謝ればいいんでしょ?ごめんなさい。んじゃぁね、帰るから」

ぱな仮面「ふざけるなぁっ!」

パシーン

糞ガキ「痛っ....」

ぱな仮面「お前は痛いなんて言うな!凛ちゃんはそれ以上の痛みを受けた....心の痛みは、誰にもわからないからこそ痛い!痛すぎる!....早く謝るんだ!」

糞ガキ「........わかったわよ....」ウルウル

ぱな仮面「ちゃんと凛ちゃんの目を見るんだ」

糞ガキ「....星空さん」

凛「にゃ....」

糞ガキ「ごめんなさい」

凛「いい―

ぱな仮面「許すな」

凛「え....」

糞ガキ「悪者はどっちよ!」

ぱな仮面「違うよ。許すにはまだ早いって言ってるんだ。....もう、こんな醜いことはしないって、誓う?」

糞ガキ「....ち、誓うわよ」

ぱな仮面「その言葉、忘れないからね。....凛ちゃん、どうする?」

凛「....許してあげるよ」

糞ガキ「....もういいでしょ!帰るから!」タッ

ぱな仮面「帰ったね....」

凛「あ、あの....久しぶり、だよね?」

ぱな仮面「....そうだね、小学生の頃に会ったっけ。....覚えててくれたんだね」

凛「うん、正義の味方....」

ぱな仮面「ううん、それじゃなくて」

凛「うん?」

ぱな仮面『どんな時も笑顔でいること』


凛「あ....うん。さっきは流石に無理だったけど」

ぱな仮面「凛ちゃんは笑顔が似合うから」

凛「また、それ?」ドキドキ

ぱな仮面「正義の味方は嘘をつかない。じゃ、私は行くね。さらばっ!」ダッ

凛「もう!?」

カーカー

ぱな仮面「風邪、ひかないようにね〜〜〜!!」

凛「....」

凛「また....助けてもらった....///」ドキドキ

‥‥

‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥

そんなこと、あったっけ。

小学生の頃、凛はスカートを馬鹿にされた。

そこにぱな仮面が来て、助けてくれた。


中学生の頃、凛は1人の女の子にいじめられた。

そこにぱな仮面が来て、助けてくれた。


どちらの時も、凄くかっこよかった。

凛は黙ってみることしか出来なかったけど、ぱな仮面は言葉でも力でも勝った。

正義の味方....夕日に消えていく背中は、どこか見覚えのあるような、そんな強い背中。

誰かに似てるからこそ、余計に好きになっちゃう。




花陽「凛ちゃん!お昼食べよ〜」

凛「うん!食べるにゃ〜」

‥‥

‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥

小学校先生「はい、皆さーん。2人一組を作ってくださいね」

はーい!

ガヤガヤ

ワイワイ

モブ子「凛ちゃん、一緒になろ」

凛「うん!」


花陽「うぅ....」アタフタ

小学校先生「チームを組めたら席についてくださいねー」

花陽「あぁ....どうしよう....」

凛「あれ?かよちん余っちゃってる?いや、まだひとりいるし大丈夫かな」

花陽(あの子あまり話したことないし....急に話しかけたら....)

凛「あれれ?」


モブ子「凛ちゃんどうしたの?」

凛「....あのさ、もうひとり余ってる子って、モブ子ちゃん仲いいよね?」

モブ子「うん、そうだけど」

凛「あのね、かよちんも余っちゃってて....ペア組めなそうだから、凛はかよちんと組んでもいい?」

モブ子「あぁ、もちろんいいよ」

凛「ありがと!」

花陽(も、もう花陽達だけだ....)

凛「かーよちんっ」

花陽「えっ?凛ちゃん?」

凛「ペア組もっ」

花陽「えっ、えっ?いいの?」

凛「うんっ!」ニコッ

ギュッ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

中学校先生「じゃ、ここを小泉」

花陽「ぴゃ....えっと....3x+7です....」ボソッ

中学校先生「ん?聞こえないぞー」

花陽「うぅ....えっと....」

凛「先生、小泉さんは具合が悪いみたいです!凛が保健室に連れていきます」

花陽「え....」

中学校先生「ん、そうなのか?そういうのは早く言ってくれよな?」



凛「えへへ....サボりみたい」

花陽「もう、花陽具合悪くないのに」

凛「....かよちん、もっと大きな声を出さなきゃダメだよ?」

花陽「でも....」

凛「かよちんは綺麗な声なんだから、勿体ないもん。凛もね、ある人に笑顔じゃないと勿体ないって言われてね、いつも笑顔っ」ニコッ

花陽「っ....」ドキッ

凛「恥ずかしがる必要は無いんだ。かよちんの声は可愛い!それは事実だもん!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

凛「かよちんはずっと前からアイドルやってみたいと思ってたんです!!」

花陽「私はまだ....なんていうか....」

凛「いつまで迷ってるの!!絶対やってみたほうが良いの!」

真姫「それには賛成。やってみたほうが良いわ」

凛「....」コクン

真姫「....」ニコッ

花陽「....私、小泉....」

トンッ

花陽「....私、小泉花陽と言います!背も小さくて、声も小さくて、得意なものも何もないです....でも、アイドルへの想いは誰にも負けないつもりです」

花陽『μ’sのメンバーにしてください!!』

穂乃果『こちらこそ、よろしく!』


花陽「っ....」ウルウル

‥‥

‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥

そんなことがあった。

小学生の頃は、友達が全然いなくて....

中学生の頃も、気弱で....

μ’sに入る時も、凛ちゃんが背中を押してくれた。


とても優しくて、柔らかな手だった。

いつも引っ張ってくれるその手は、凄く温かい。


いつものことだからこそ、好きになっちゃう。

今までしてきたように、次は花陽の番!




凛「え・・・あれ?かよちん、間違って・・・」

花陽「間違ってないよ!」

真姫「あなたがそれを着るのよ」

凛「な、何言ってるの?センターはかよちんで決まったでしょ!?」

絵里「大丈夫よ、今朝、みんなで合わせてきたから。凛がセンターで歌うように」

凛「そ、そんなぁ....冗談はやめてよ」

にこ「冗談で言ってると思う?」

希「....」ニコッ

凛「っ....でも....」モジッ

花陽「凛ちゃん!」

凛「?」

花陽「私ね、凛ちゃんの気持ち考えて、困ってるだろうなって思って引き受けたの。でも、思い出したよ!私がμ’sに入った時のこと!....今度は私の番....凛ちゃん....凛ちゃんは可愛いよ!」

凛「えっ!?」

真姫「みんな言ってたわよ。μ’sで1番女の子っぽいのは凛かもしれないって」

凛「そんなこと―

花陽「そんなことあるっ!!だって、私が可愛いって思ってるもん!抱きしめちゃいたいくらい可愛いって思ってるもん!!」

凛「はわぁっ///」

花陽「ぴゃぁっ///」

真姫「花陽の気持ちもわかるわ。見てみなさいよ、あの衣装」

凛「....」ドキドキ

真姫「一番似合うわよ、凛が」


トンッ


凛「ぁっ....」



凛「....」キリッ

‥‥

‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥


『それでは―一番可愛い私達を見ていってください!』


‥‥

‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥

凛には、助けてくれる人がいる。

花陽には、助けてくれる人がいる。




凛「かよちん、あの時はありがとう。自分に自信を持つことができたにゃ」

花陽「ううん、花陽はね、いつも凛ちゃんに助けられてたよ」

凛「そんなことないよ....かよちんが困ってたら助けるのが凛の役目!」

花陽「なら、弱いものを守るのが花陽の役目!」

凛「えっ....?」

花陽「凛ちゃん、花陽がぱな仮面なんだ」

凛「かよちんが....ぱな仮面!?」

花陽「うん!」



いつも見ていた大好きな背中。

それは、ヒーローの背中だった。

誰かと似ているんじゃない....かよちんが、凛の大好きなヒーロー。



いつも引っ張られてばかりだった。

その度に、柄に合わないヒーローなんてやって....それでも、凛ちゃんは喜んでくれた。

笑顔でいること、それを守ってくれた。

こうして感謝されること....凛ちゃんに代わりはいないから....そんな凛ちゃんは、花陽の大好きなヒーロー。



凛「....かよちん、大好きにゃ!」ニカッ

花陽「花陽....私も、凛ちゃんが大好き!」ニコッ



嘘じゃない、純粋な、好きな気持ち。

その2人だから芽生えた恋。



凛「大好きなヒーローと!」

花陽「大好きなヒーローの!」


恋の物語。


おしまい。

乙乙

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