【Fate】FGO鯖で聖杯戦争【安価・コンマ】 (917)


Fate/stay night
Fate/grand Orderの設定を利用した安価・コンマスレ

FGOスレですが全てのサーヴァントが出せるワケではありません
出せるサーヴァントは>>1のガチャ事情と育成事情により左右されます
ただし持っていなくてもストーリーで目立ってたら出したりするかも

前スレ
1
【Fate】FGO鯖で聖杯戦争【安価・コンマ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1446027540/)
2
【Fate】FGO鯖で聖杯戦争【安価・コンマ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1447594377/)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1449062817

使用可能サーヴァント

◆セイバー
・カエサル ・アルテラ ・ジル ・沖田総司 ・アルトリアリリィ

◆アーチャー
・アーラシュ ・ダビデ ・エウリュアレ ・織田信長 ・アルテミス(オリオン)

◆ランサー
・若ニキ ・ロムルス ・レオニダス一世 ・弁慶 ・ヘクトール

◆ライダー
・マルタ ・マリー ・ゲオルギウス ・黒髭

◆キャスター
・エリザベート ・アマデウス ・クーフーリン

◆アサシン
・ステンノ ・カーミラ ・マタハリ ・荊軻 ・サンソン ・ファントム

◆バーサーカー
・清姫 ・エイリーク ・カリギュラ ・アステリオス

2途中で飽きた


ウェイバー「これは――」

 組み上がっていく様にウェイバーは唾を呑む。
 その結界は急造とは思えぬ出来栄え、完成すれば一級の警報装置と化すだろう。
 しかし――

セイバー「すみません、飽きました」

 言葉と共に――結界は”破棄”された。

ウェイバー「……おいこのバカセイバー! 何をしてやがるんですか!?」

 ホッとした部分もあるが、もったいないという気持ちがそれ以上に湧いて出る。
 何をやっているのかこのセイバーは。

セイバー「やはり魔術師というのは凄いですね……あのような根気の要る作業、到底出来ません」

 魔術師が凄いのではなく、セイバーがだらしないだけだろうとウェイバーは思う。


――

 夜もまた、食事はマッケンジー邸に済まされ、二人は二階へと戻ってくる。

ウェイバー「はぁ……今日は一日を無駄に使ってた気がする」

セイバー「気のせいですよマスター。美味しい食事が三度も頂けただけでも有意義です」

ウェイバー「勝つ気があるのかよお前はぁ……」

 
行動選択↓3


 今朝作った結界だが、半端な結界では目立つだけなんじゃないだろうかとウェイバーは思う。

ウェイバー「……はぁ、破棄しよう」

 一日で唯一の成果である結界を破棄する事に決めた。
 適当にやっては痕跡が残るかもしれない、数時間かけて念入りに行う事とする。


直後コンマ
1~3切嗣には気付かれるかも
4~9証拠隠滅完了

8証拠隠滅完了


セイバー「消してしまうんですか? もったいないですね」

ウェイバー「いいんだよ」

 自分の作った器を丁寧に砕いて、ゴミ箱に放り投げるような気分。
 今のウェイバーはそんな心境だった。
 ただでさえ面倒くさい作業を、したくない作業をするのは中々に精神が削られるモノだったが、なんとか完了する。

 作業が終わった頃には日はとっくに跨いでおり、ウェイバーは目を擦りながら、倒れこむようにして眠りにつくのであった。


イベント判定・直後コンマ
1龍之介の殺人タイム
2ファントムの殺人タイム
3~6何もなし
7~9どこかの陣営のお話

【イベント判定までとって終了です】

特殊判定・直後コンマ
1~3個人的に仲良くなるファントムと龍之介
4~6きっちり0時から始める聖杯戦争
7~9結界に異変が起きて見つかりにくく

6きっちり0時から始める聖杯戦争

戦闘が勃発したようです

陣営判定↓1、2コンマ
1ランサー
23アーチャー
45ライダー
6キャスター
7アサシン
89バーサーカー
0セイバー

6キャスター
0セイバー

結界破棄が日を跨いだと言ったな。アレは嘘だ

【ここまで。ありがとうございました】

【本日はお休みです】


【21時より再開予定です】


龍之介「お日様出てる時から歩いてるのにさー、誰にも出会えないんだけど……」

 隣にキャスターを引き連れ、龍之介は町中を歩いていた。
 キャスターの方は真夜中なのにもかかわらず、手持ちのフルートを弾いている。

龍之介「ねぇ、キャスター。昼からずっとそれ同じ曲吹いてるけどさ、飽きないの?」

 問われ、キャスターはフルートから一旦口を離して答えた。

キャスター「ん、不満だったかい? けどコレやめたら、惨事が起こっちゃうからね」

龍之介「惨事……? まあいいや、ちなみになんて曲なの?」

 それを聞かれると、キャスターはとても嬉しそうに言う。

キャスター「うん、題をつけるなら『途端に帰りたくなるフーガ』だね。ほら、周りに誰もいないだろ?」

 そこまで言ったところで、キャスターは再びフルートの演奏を始めた。
 なお、もともとは龍之介を家に返すために弾き始めたのだが、転々としている彼にはいまいち効果はなかったのである。

龍之介「人いないのってキャスターの仕業かぁ……Hotだよアンタ……」

 はぁ、とため息を吐いたところで龍之介は一つのアイデアが浮かんだ。

龍之介「なんだ、みんな帰ってるなら家に行けばいいんだよ! はは、最初からそうしとけば良かったよ」

 適当に家を選ぶと、龍之介は侵入を試み始める。


直後コンマ
1~3マッケンジー邸に侵入
4~6キャスターがこっそり呼ぶ
7~9直感

開幕特殊、第三者介入かそれとも…?


特殊判定・直後コンマ
1~3マッケンジー夫婦が危ない
4~6セイバー陣営がキャスターと交戦開始、そこへ第三陣営介入
7~9第三陣営がキャスターと交戦開始(セイバー陣営は一方的にそれを確認)



特殊判定・直後コンマ
1~3キャスター補足のついでに発見されるセイバー陣営
4~6全騎集合
7~9マッケンジー夫妻強かった

よかったなあウェイバー(白目)

オーストラリアって軍役あったっけ…?


8マッケンジー夫妻強かった


 窓を割り、龍之介は侵入した。
 一時的な霊体化により壁を貫通しキャスターも家へと侵入する。
 こうして二人は入り込んだ、入り込んでしまったーーそこが入ってはならぬ場所と知らずに。

 二人が侵入した箇所はどうやら、寝室のようだった。
 龍之介は首を傾げる。
 寝室にはベッドが置いてあったが、そこには誰も寝ていなかったのだ。
 時間はもう遅い、寝ているのが自然だというのに。

 もしかすれば留守という事もあるだろうし、ただ夜型人間なだけかもしれない。
 特に気にもとめず、龍之介が歩き出したとき――突如、龍之介は地面に伏していた。

龍之介「いだだだだだだだ!?」

 うつ伏せに倒された龍之介は、何者かによって頭を強く地面に押さえつけられている。


夫妻について・直後コンマ
1~3魔術は知らないが強い。葛木タイプ
4~6魔術を知ってて強い。綺礼タイプ
7~9バゼットみたいなの

これマスター交代ktkr?というかオーナーと聖杯仕事しろ

もうこの二人の若い頃がARMSの高槻夫妻しか想像できんw

8(強さが)バゼットみたいなの


キャスター「おいおい勘弁してくれ、君たち一体何者だい? 英霊の僕にも動きが分かりづらかったんだけど」

 さすがにいきなりの状況でキャスターも苦笑いとなっている。
 マスターを失うのは困る、なんとか救助したいが厳しいだろう。

グレン「執行者は辞めた身だが……身体はまだ動く。最近出来たかわいい孫達を危機に晒すわけにはいかん」

マーサ「そうですね。どんな事情があろうと孫のようなもの、あなた達には帰ってもらいますよ」

 キャスターと龍之介を襲ったのは、二人の老人――マッケンジー夫妻だった。
 グレンは押さえ込んでいた手をフリーにする為、龍之介を簡単に気絶させ構え始める。

 その老人二人のオーラはキャスターの背筋を凍らせた。
 キャスターはマーサが言っていた言葉に返す。

キャスター「あの……だったらおとなしく帰れば許してくれるかな?」


直後コンマ
1~4駄目だ
5~9おk

OK!(ズドン)

6おk


グレン「いいだろう、コイツを連れてさっさと去れ」

 気絶したままの龍之介を、キャスターに向けて軽く放ると夫妻はキャスターをジッと見つめる。
 帰るまで見届けるという事だろう。

キャスター「そんな怖い顔するなって。それじゃあ僕は、帰らせてもらうぜ? おっと、窓の修繕費代わりに僕の演奏は……いらないみたいだね」

 一瞬フルートを取り出したキャスターだったが、グレンの表情が険しくなったのを見てしまい、直ぐにフルートを懐に戻した。
 少々残念そうなキャスターだが、別れの挨拶を残して龍之介を抱えると、その家から去って行く。


直後コンマ
1~3二人ともぐっすり
45セイバーは見た
67ウェイバーは見た
89二人は見た

oh…

8二人は見た


――

ウェイバー(物音がするから見にきてみたら)

セイバー(なんだか凄いモノを見てしまいました)

 夫妻からは分からないだろう位置から、二人は一部始終を目撃していた。
 とりあえず覗きがバレぬように、念話を使いやり取りする。

セイバー『マスターは知っていたのですか?』

ウェイバー『知らないよ、二人があんなに強い……というか元執行者だなんて』

 無作為に選んだ家の住人がまさか、あんなだったとは夢にも思わない。
 ウェイバーの頭の中は現状パニック状態である。

セイバー『それでどうしましょう? 私は肉弾戦のコツなんて教えてもらえたらと思うのですが』

ウェイバー『それどころじゃないだろバカ! ……見なかった事にしようかな……』

 このまま話しかければ、夫妻との関係が続けられるとは限らない。
 しかし、見なかった事にするというのも、隠し事をするというのは少し引っかかるモノも。

ウェイバー(はぁ……どうしようかな)


選択安価↓3
1話しかける
2見なかった事に
3その他

関係者なら一応受け入れた理由は聞きたいな、流石に等価交換はありそうだし

1話しかける


 夫妻のいる場所へとウェイバーは歩き出す。
 遅れてセイバーも後を付いてきた。
 普段の声でも届く距離まで来たとき、ウェイバーは話しかける。

ウェイバー「おじさん、おばさん見ちゃったんだけど……」

 夫妻は驚き、目を見開く。
 
グレン「う、ウェイバー。まさか見ていたのか?」

マーサ「静かに済ませたつもりだったんですけどねぇ……窓ガラスが割れた音は隠せなかったわね」

 少し落ち込むグレンに対し、マーサは仕方がないという様子だ。
 夫妻としては、隠しておきたかった事だったのだろう。
 
ウェイバー「えっと――」


台詞安価・22:27~↓1、2

まあまず謝罪と感謝を、それと受け入れた理由を聞きたい


ウェイバー「暗示……かかってないんだろ? かけて悪かった、宿代のお金もなかったんだよ」

 先ほどの様子からして、暗示が効いてなかった事は察せられた。
 とすれば一度謝っておく必要があるだろうと思い、ウェイバーは顔を逸らしながらも詫びる。

マーサ「いいのよ。気にしないでちょうだい」

 笑顔でマーサは答えた、言葉通りに気にしてはいないようだ。
 しかし、暗示が効いてないのなら疑問が一つ残る。

ウェイバー「……なんで泊めててくれたんだ? 暗示がかかってないならその必要はなかったハズだろ?」


直後コンマ
1~5誰でもいいから孫が欲しかった
6~9いい子だと思ったから

ぐう聖すぎる

6いい子だと思ったから


グレン「そんな事か。ウェイバー、お前がいい子だと思ったからだよ」

 納得できないという顔をウェイバーはする。

マーサ「本当よ、どこがとは言えないけど直感したの。私達の勘は当たるのよ?」

セイバー「分かります! 私もよく直感で人の悩みを解決していましたから」

ウェイバー「お前のはスキルだろ……」

 まだ納得は出来ていなかったが、ウェイバーは一度追求を止める事にした。
 このままでは話が進まない。

セイバー「そうだ、頼みが。私に修行をつけてくれませんか? マスターも一緒で!」

ウェイバー「……って、おい!」

 だが、セイバーが話の進行を妨げる。
 夫妻は少し考えている様子だ。


セイバー直後コンマ
1~6さすがに英霊は教えられない
78教えるだけ教えてみる
9なんか成長できるっぽい

ウェイバー↓2コンマ
1~3見込みがない
4~8教えるだけだけ教えてみる
9わりとセンスがある

セイバー9.なんか成長できるっぽい
ウェイバー8.教えるだけ教えてみる


グレン「……いいだろう、二人とも教えてやる」

セイバー「ありがとうございます、グレン!」

 嬉しそうなセイバーだが、ウェイバーは冷静に突っ込みを入れる。

ウェイバー「お前は霊体だから成長抱きないだろ」

セイバー「いえ、私は少々特殊なようで成長できるみたいです」

ウェイバー「……は?」

 意外な返答に呆気にとられるウェイバー。
 二人が話してる間に、グレンは床の扉を開いていた。
 扉の中には梯子があり、梯子を下って行きながらグレンは二人を呼ぶ。

ウェイバー「……ここ、地下室なんてあったのか」

 驚愕続きでウェイバーもさすがに慣れてきていた。
 戸惑う事なく、セイバーとウェイバーは地下へと降りていく。


 少し降りた先には広い地下室が広がっていた。
 一辺が10mの正方形程の広さで、地面も壁も天井も土。
 物は何もおいてはない。

グレン「一応と作ってあった地下空間だ。ここで今から、試しに訓練を行う」

セイバー「何からしましょう? 聖剣突き100回ですか?」

ウェイバー「ぜぇ……梯子から降りただけで疲れたんだけど……」

 こうして、二人の訓練は始まった。
 とはいえウェイバーの方は執行者式の訓練にはついてこれるハズもなく、簡単なトレーニングからである。


セイバー直後コンマ
1~3ダメだった
4~8少し強くなった
9まあまあ強くなった

ウェイバー↓2コンマ
1~6ダメだった
78ちょっぴり強く
9.100m12秒台ぐらい

>>1に質問、これって明日の選択肢で同じトレーニング出来る?

セイバー1.ダメだった
ウェイバー1.ダメだった


セイバー(……飽きてきました)

 訓練が始まって30分程でセイバーは飽きてきていた。
 なぜ拳を振るう必要があるのか、もう剣を振り回せばいいじゃないか。
 そのような事を考え始めたあたりで、セイバーは明らかに訓練を手抜きでやり始めていた。

グレン「ヤル気がないなら今回はここまでだ」

 こうして、グレンがセイバーの様子に見かねて訓練は中止される。
 

 ちなみに、ウェイバーは腕立て伏せを10回ほど終えたあたりでダウンし、体育座りで見学していた。

【0日目・終了】
【今日はここまで。ありがとうございました】

>>232
できます
なおセイバーの方は青セイバー並みが限界値

>>238
わざわざ返信して下さって有難う御座います
重ねてご質問ですが、ウェイバーの限界値は如何程に設定されているのですか?

>>247
どこまでも上がります
ただし上昇値が低めです

【今日はお休み】


【21時より再開予定です】


【1日目・朝】

 朝、ウェイバーは目を覚ます。
 身体を起き上がらせようとすると、あちこちから痛みを感じた。
 どうやら、昨日の訓練が原因で軽い筋肉痛になったようである。

ウェイバー「痛つつ……」

セイバー「起きましたか。おはようございますマスター」

 ゆっくりと身体を起こすと、ウェイバーは部屋にいたセイバーから挨拶をされた。

セイバー「朝食は出来ているみたいです。行きましょうマスター」

 返事を聞く事もなく、セイバーはウェイバーの手を取り一階へと連れて行く。
 昨日の夜――正しくは今日の早い夜を思い出してウェイバーは憂鬱となる。
 元執行者という事が分かった夫妻、昨日までの朝食と同じとはいかないだろう、なぜならお互い多少の気まずさがあるからだ。


 しかしその危惧は、幸いなのか当たらなかった。
 食卓に着くと、いつもと変わらぬ様で朝食は並べられていき、ウェイバー以外の三人は食べ始める。
 どうやら気にしているのはウェイバーだけのようだった。

セイバー「もぐもぐ……食べないのですかマスター? いっぱい食べないと戦が出来ませんよ」

ウェイバー「……うるさい。今から食べるんだ」

 自分だけ気にしていたとなれば少し癪である、ウェイバーは気にするのを止める。

 食卓はこうして特に聖杯戦争の話にも、一件の事に触れる事もなく終わった。
 セイバーとウェイバーは行動を決めるために、一旦二階へと移る。

セイバー「聖杯戦争は開始されたようですね。私としては勉強も兼ねて他の英霊方とお話したかったり……」

ウェイバー「そう会おうと思って会えるものじゃないし、会えば交戦になるんだ。話なんて出来ないぞ……多分」

 そんな雑談をしつつ、二人は行動を決める。
 

行動選択・安価↓3


ウェイバー「襲撃してきていたサーヴァント……少しでも情報がないか二人に聞いてみよう」

 夫妻の元へと行き、ウェイバーは聞いてみる事にする。
 もしかしたら、何か気付いた事があるかもしれない。


グレン「昨日の彼らについて知っていることか……」

 二人は快く答えてくれるようだった。
 何かに気付いていればいいのだが。


直後コンマ
1~3.歳だし記憶力が……ね
4~6マスターはただの一般人ぽい
7~9↑+サーヴァントは戦闘力が低そう&フルート持ってた

4マスターはただの一般人ぽい


グレン「マスターの男は一般人だ。窓を破って侵入するというやり方、戦闘力の低さからの予想だが」

マーサ「魔術師でも特殊な鍛練を積んだ者でもないのは確かかしらね」

マーサ「魔力の匂いは殆ど感じられなかったし、戦闘力はおじいさんの言う通りだものねぇ」

 これが夫妻からウェイバーが得られた情報だった。
 
ウェイバー「ありがとうおじさん、おばさん」

 話の終わったウェイバーは二人に礼だけ言い、その場を去る。

【1日目・昼】


 昼食も済ませ、セイバーとウェイバーは部屋へ戻ってきた。

セイバー「なるほど、一般人のマスターですか。もし巻き込まれてしまったようなら助けてあげたいですが……」

ウェイバー「人の事を心配してる場合じゃないだろ。それより僕たちがどう勝つかだ」

セイバー「……そうですね。ですが、万一困ってる人がいれば身体が勝手に動いてしまうんですよね」

 少し誇らしげにセイバーは言う。
 実際にそうなられては困るなと思いつつ、ウェイバーはため息を吐いた。


行動選択↓3


――

 二人は新都へやってきていた。
 目的は偵察、何か情報が落ちているかもしれない。

セイバー「すごいですね、これがこの時代の街というものですか」

 目をキラキラと輝かせ、セイバーは左右へキョロキョロ、前後をクルクル回転して見回しながら歩いていた。
 その様子は少し目立ち、横を通る人からチラチラ見られている。

ウェイバー「そんなに楽しいか?」

セイバー「はい、聖杯から知識を与えられているとはいっても、目で見るのは初めてですからとても見ていて楽しいです」

 一応、初めて見るのは外国から来ているウェイバーも一緒ではあった。
 しかし旅行気分ではないというのもあり、そこまで見ていて楽しい街並みとは思えなのである。


直後コンマ
1~3収穫なし
4~6困った人が!
7~9情報ゲット

1収穫なし


 情報を掴むアテがあるというわけでもなく、二人はただ街中を歩いていた。

セイバー「あの、マスター!」

ウェイバー「ダメだ。食べ物もぬいぐるみも洋服も……お金がかかるのは全っっっ部、ダ・メ・だ!」

 あそこに行きたいとセイバーが提案し、ウェイバーが跳ね除ける。
 コレが両手を使っても数えきれぬ程に繰り返された頃、日が落ち始めていた事にウェイバーは気付く。

ウェイバー「……帰るか」

 帰り路へと進行方向を変え、ウェイバーが帰ろうとしたとき、セイバーが呼び止めた。

セイバー「最後の頼みです、マスター。どうかあの……」

 まっすぐとセイバーはとある店を指差す。
 少しケチ過ぎたかもしれないとウェイバーは自分で思う。
 ワンコインで買えるようなモノなら……と考えながら店を見て即答した。

ウェイバー「ダメだ!」

 よりにもよってセイバーが選んだのはステーキ店、小遣いで足りるはずがない。

セイバー「うう……分かりましたマスター」

 しょんぼりしたセイバーを連れ、ウェイバーは帰っていくのだった。


直後コンマ
1で……

2セーフ

【1日目・夜】


 帰宅すると、すでに料理は用意されていた。
 食事を済ませると、二人はまた部屋へと行く。

セイバー「寒い夜にあの暖かい料理は助かりますね」

ウェイバー「お前はサーヴァントなのに寒さなんか感じるのか?」

セイバー「……そういえば感じませんね」

 衝撃の真実といった顔でセイバーは驚いていた。
 それぐらいは気づいてくれ、とウェイバーは静かに肩を落とす。


行動選択↓3


セイバー「マスター、何を作ってるんですか?」

 部屋の真ん中でウェイバーは何かを作成していた。
 その場を中心に微量の魔力が発生しており、魔術的なモノを作っているのは確かだろう。

ウェイバー「使い魔だ。コレを飛ばして情報を得るんだよ」

 ちょうど完成したようで、鳥型の使い魔をウェイバーはセイバーへと見せる。

セイバー「かわいいですね。マーリンが作っていたのと違って本物の動物のようです」

 使い魔の頭を撫でるセイバー。
 すごく幸せそうな顔をして撫でているが、使い魔の方は撫でられている事を理解しているのか分からないほどに、反応はなかった。

ウェイバー「もういいか? あとコイツが帰って来るかは分からないんだから、あまりそうすると後が辛いからな」

 そう言われ、セイバーは手を離す。
 帰って来るか分からないという事が気になったのか、セイバーは寂しそうに使い魔を見つめた。


ウェイバー「それじゃ、飛ばすぞ」

 使い魔を手に乗せ、開いた窓へと連れて行く。
 すると、使い魔は外へと向かって飛び立って行った。
 使い魔が飛び立った方向を二人は見つめ、十秒ほどの沈黙の時が流れる。

セイバー「無事に帰って来れるでしょうか?」

 沈黙を破ったのはセイバーだった。
 ウェイバーは移動し、ベッドに座ってから答える。

ウェイバー「さあな、帰って来てくれた方が使いまわせていいけどさ」

セイバー「無事に帰って来るといいのですが……」

 
【使い魔どこに飛ばすか決めてなかった】
選択安価↓3
1遠坂邸
2間桐邸
3アインツベルンの森
4ランダム

2間桐邸


直後コンマ
12さらば使い魔
3~7サーヴァント情報
89臓硯が死んだらしいよ


特殊判定直後コンマ
1~3使い魔を尾行する蟲
4~6間桐邸で戦闘勃発
7~9バーサーカーの真名ゲット

7バーサーカーの真名ゲット


――

雁夜「よくやったバーサーカー」

バーサーカー「嘘を吐くモノは全て燃やします、それが私ですから。マスターは大丈夫だと信じていますが」

 笑顔でそういうバーサーカーに、雁夜は顔が引き攣った。
 それに反応したように雁夜の顔の内側を蟲が動く。

雁夜「それがお前という英霊か……安珍清姫伝説の――『清姫』」

バーサーカー「はい。ですからくれぐれも嘘は吐かないようお願いします、再び燃やすのは心が痛みますから」

 悲しい顔をする清姫だが、雁夜はまるで同情の心は持たない。
 臓硯の件から危ない英霊というのは理解出来た。
 そして元より、雁夜はバーサーカーを目的のための道具のようなモノとして見ている。
 同情するワケはなかった。
 


 危険であり、またステータスにも問題が見られるサーヴァント。
 一見利点が少ないサーヴァントだが、雁夜は彼女に大きなメリットを見出している。
 それは――

バーサーカー「私はマスターを好いております、望みがあるなら思うように」

バーサーカー「触れたい所、燃やしたいモノ、いつでもお好きにおっしゃってください」

 このバーサーカーは雁夜の言う事に従うというところ。
 思考こそ出来るものの、その運用法は殆ど通常のバーサーカーとは変わらない。
 実に道具として扱いやすかった。

雁夜「燃やしたいヤツはいる。その時が来たら頼むバーサーカー」

 頭に一人の男を思い浮かべ、雁夜は怒りとも悦とも思える表情を浮かべる。

バーサーカー「はい、ますたぁ。あなたのお望みのままに」

――


 充分に情報は得たとウェイバーは判断し、使い魔は無事に帰還した。
 セイバーはその手に使い魔を乗せて再び可愛がる。
 
ウェイバー「……僕たちもなるべく情報は出さないようにしなきゃな。あんなにぺらぺら喋ってると危ないからな」

 情報を大量に取得出来たことに喜びながら、あれほど情報を口にしてしまっていたバーサーカーのマスターに呆れていた。
 とりあえず得た情報を整理していく。

ウェイバー「ステータスは使い魔越しで確認したけど、バーサーカーとは思えないステータスだったな」

ウェイバー「嘘が嫌いで真名は『清姫』か……」


直後コンマ
12ダメっぽい
3~8セイバーに聖杯からの知識が少し
9なぜか知ってるウェイバー

4セイバーに聖杯からの知識が少し


ウェイバー「アン……ヒメ……デンセツ……ダメだ、日本語は難しい」

 雁夜の言っていた言葉を思い出そうとするが、知らない言葉は聞き取りづらいモノで覚えていなかった。

セイバー「もしかすると安珍清姫伝説でしょうか? その中の清姫の話なら、聖杯からの知識で少しは分かります」

ウェイバー「……教えてくれ」

 清姫という少女について、セイバーから説明がなされる。
 とはいえ、セイバーが知っていたのは『嘘が嫌い』という事と『竜に姿を変えた』という事ぐらいであった。
 
ウェイバー「竜に……? 血でも引いていたのか?」

セイバー「それは分かりません」

 いくつかの疑問を残しつつ、ウェイバーはその日を終える事としたする。


【1日目・夜終了】


イベント判定・直後コンマ
12切嗣イベント
3龍之介イベント
4ファントムイベント
56戦闘
7~9平和

0特殊

イベント判定で特殊が多い気がする

特殊判定・直後コンマ
1~3切嗣イベント(恐)
4~6二箇所で戦闘
7~9マッケンジー夫妻「情報仕入れてきたよ」

3切嗣イベント(恐)

あっ

対象判定・直後コンマ
1セイバー
23アーチャー
45ライダー
6アサシン
7キャスター
89バーサーカー

2アーチャー

せーふ(震え声)
次回、時臣死す?

【今日はここまで。ありがとうございました】

【申し訳ない。今日明日とお休みです】

ガチャ?でましたよトワイスが
フレポ40000使ってタケシも出ないとは…

次の特効(仮)組は全員所持はしてますが育ててるのがマルタさんのみという

【21時再開予定です】

酉つけ忘れです


 深き夜、人気無き場所に衛宮切嗣はいた。
 切嗣はライフル銃のスコープを覗き、目標――遠坂邸を確認する。
 おかしな様子はなく、作戦の続行は決まった。

 ライフル銃のスコープから顔を離すと、タバコを取り出し咥え、火を付ける。
 数秒吸った後、白い煙を吐き、懐よりトランシーバーを取り出した。
 何者かに開始の合図を送るために。


直後コンマ
1~3人質作戦
4~9消し飛ぶ遠坂邸

フレポにタケシはまだ投入されてないんじゃ?

低コンマだと気づかれてケリィ不利に、高ければケリィ有利にかな?

>>431なん、だと……】

00特殊

特殊判定・直後コンマ
1~3変わった箱を見つけた切嗣、好奇心が湧く
4~6ダビデ「誰かこっち見てるな」
7~9偶然遠坂邸に来ていた誰か、一緒に被害を受ける

低コンマ来いww

ウェイバーの運は本人が関係ないところで発揮されるなぁ・・・ケリィがアホなガキみたいなことして死んだぞww

1変わった箱を見つけた切嗣、好奇心が湧く

 
 合図を送ろうとした時だった、切嗣はとあるものを見つける。
 切嗣が現在いた場所は、遠坂邸の近所の誰も立ち入らなそうな場所だったのだが、
 そこになにやら怪しい大きな匣が放置されていた。

切嗣「なんだ……これは?」

 誰も触れないようにと、人気のない場に置かれているのはすぐに分かる。
 なぜならその匣は異常とも言える量の魔力を発生させていたからだ、切嗣の全本能に訴えかけられる。

 ――触れるな。
 ――ソレには触ってはいけない。

 しかし、この時切嗣には『触るなと言われると触りたくなる』感覚が生まれてしまった。
 
 触れるな――触れたい。
 触れてはならない――触れてしまいたい。

切嗣「うぅ……僕は――」
 

直後コンマ
1我慢した
2~9触った

やった、第四次聖杯戦争完ッ!!

爺「魔術師殺しで触媒はあの大英雄ヘクトールの物だしアインツベルンの勝利だ!!」
                      ↓
爺「好奇心には勝てなかったよ(ビクンビクン」

3触った


切嗣「いや、やっぱり触るのはよそ……まあちょっとだけ、ほんのちょっとだけならいいよね」

 好奇心に負けた。
 そして、衛宮切嗣は好奇心に――殺される。

 匣に触れたと同時、匣は切嗣を亡き者とした。
 身体は綺麗なままであるが、生命力も魔力も、全てが匣へと奪われてしまったのである。



――――

ランサー「……アレ、魔力配給が急に途絶えたな……そう簡単死ぬこたァないと思ってたんだけど」

 頭をポリポリとかきながら、ランサーはどうするかを考える。


直後コンマ
1~3新規マスター
4~6アイリがマスター
7~9舞弥がマスター

9舞弥がマスター

 ランサーはアイリと舞弥に合流する事に決めた。
 あの二人ならどちらもマスターになれないこともない。
 ならどちらかにマスターとなってもらえばいいと考えたのである。

 早くしなければいつ身体が消えるかも分からない、ランサーは切嗣に聞かされていた二人の位置を思い出す。
 近いのは作戦に参加している舞弥の方だろうとし、十秒もかけずに舞弥と合流した。

舞弥「っ……」

 切嗣の死を知ると、舞弥は驚いていたが一度冷静を取り戻しランサーとの契約を結ぶ。

ランサー「悪いね、俺も出来れば守りたかったんだけど、距離が離れててさ。勝手に死なれちゃあ、オジサンもやりようがなかったのよ」

 飄々とするランサーに舞弥はキッと睨むが、口では何も反論しない。
 ここでサーヴァントと関係を拗らせる必要もないからだ、拗らせては勝利は難しくなってしまうからだ。

 衛宮切嗣が死んだ今、舞弥は代わりに勝たねばならない。
 願いを――世界平和(衛宮切嗣の願い)を叶えるために。


【イベント終了】

ちなみにランサーは世界平和についてどう思ってたか。直後コンマ
1~3無関心
4~6興味はあった
7~9割と肝心してた

興味ないようですね

1無関心

陣営状況
◆セイバー:リリィ
マスター:ウェイバー(主人公):令呪3

◆ランサー:ヘクトール
マスター:久宇舞弥:令呪3

◆アーチャー:ダビデ
マスター:遠坂時臣:令呪3

◆ライダー:マリー
マスター:ケイネス:令呪3

◆アサシン:ファントム
マスター:言峰綺礼:令呪3

◆キャスター:アマデウス
マスター:雨生龍之介:令呪3

◆バーサーカー:清姫
マスター:間桐雁夜:令呪3

切嗣:死亡

【二日目・朝】

ウェイバー「ふわぁ~あ」

 あくびをしながら、ウェイバーは食卓に座っていた。
 いつもの四人が卓を囲み、食事をする。
 
セイバー「えっと……これは洋食でしたか?」

マーサ「いいえセイバーちゃん。それはスシ、和食よ」

セイバー「なるほど、スシですか勉強になります。作り方を覚え、国で振舞えば民に好まれる王になれるかもしれませんね」

 そんな会話を横で聞きながら、ウェイバーの皿が片付く頃にセイバーのおかわりも止まり、食事は終了した。
 そしてウェイバーとセイバーの二人は二階へとあがり、朝の行動を決める事となる。


行動安価↓3


ウェイバー「さて、今度は遠坂の方だな」

 昨日使った使い魔を再び偵察へと送り出す事にした。
 なぜか使い魔の姿がないため、ウェイバーが探すとすぐに見つかる。

セイバー「な……また旅に出すんですか? せっかく無事に戻ったというのに……」

 使い魔はセイバーの遊び相手となっていた。
 悲しい表情をしつつ、使い魔はウェイバーへと差し出される。

ウェイバー「旅っていう距離じゃないけどな」

 一人でボソっと突っ込みを入れつつ、ウェイバーは使い魔を窓から飛ばした。


直後コンマ
1~3さらば使い魔
4~6結界的な何かで見れない
7サーヴァント情報(小)
8サーヴァント情報(中)
9サーヴァント情報(大)

矢張りポンコツか

5結界的な何かで見れない


 使い魔と視覚を共有したウェイバーは、ハァっとため息を吐く。

ウェイバー「使い魔越しじゃ障害が発生する仕組みか……もう少し出来が良ければ問題ないんだろうけどさ」

 とりあえず使い魔は失わずに済んでいる、そのまま戻ってきてもらう事とした。
 数分で使い魔は無事に帰宅し、セイバーは嬉しそうだ。

セイバー「お帰りなさいマーリン二世、よく無事に戻れましたね!」

 ウェイバーはセイバーの言葉におかしな点を見つける。
 
ウェイバー「……マーリン二世?」

セイバー「この子の事です。親しい方の名前を頂いた由緒ある名ですよ、私が名付けました」

 使い魔を撫でながら、セイバーは胸を張ってそう答えたのであった。


【二日目・朝終了】

【二日目・昼】

セイバー「ジャガイモというのはああいう食べ方も出来るのですね!」

 昼食の後のオヤツに出てきた、ポテトチップスにセイバーは感動していた。
 既に食べ終わり、二階へとやってきているのに未だ興奮冷めやらぬという様子だ。

ウェイバー「ああいう食べ方も、って……何かおかしな食べ方でもあるのかよ」

セイバー「いえ、そういうわけでもないのですが……私の直感が、未来でトラウマ的な事が起こると予見していて……」

 額に冷や汗をかきながらセイバーは言う。
 よほど恐ろしい事なのだろうか、とウェイバーは思いつつ昼の行動を決める事にする。


行動安価↓3


ウェイバー「バーサーカーについて調べてみるか……」

 真名は判明したものの、どのような英霊かはハッキリしていなかった。
 ウェイバーはより詳しくバーサーカーについて調べて見る事とする。

セイバー「そうですね。けれど、どうやって調べるのですか?」

ウェイバー「それは――」


選択安価↓3
1図書館
2書店
3その他

1図書館


ウェイバー「図書館に行くに決まってるだろ」

 そう言うとウェイバーは立ち上がり、家を出る。
 セイバーもウェイバーの後をついていく。

 場所は事前に夫妻から聞いており、把握していた。
 数分歩いたところにソレはあり、ウェイバーたちは中へ入っていく。

 中には本が大量に並んでおり、図書館で間違いないようだった。
 よし、とウェイバーが本を探そうとしたとき一つ気づく。

ウェイバー「……読めない」

 背表紙をサッと見たのだが、この時点でなんの本かまるで把握出来ない、これでは本の内容を知るなど無理だ。
 諦めて帰ろう、ウェイバーがそう思った時。

セイバー「マスターが読めないようでしたら、私が代わりに読みましょうか?」

 一緒に来ていたセイバーがそう言った。

ウェイバー「お前……読めるのか?」

セイバー「はい、聖杯から知識は得てますから。確か安珍清姫伝説について調べればいいんでしたよね?」

 こうして二人の共同作業が始まる。
 セイバーが訳し、そこからウェイバーがバーサーカーの能力を予測する作業。
 それは数時間にわたって行われた。


 バーサーカーの情報は多く得られ、予想から予測へと切り詰めていく。

ウェイバー「様々なものに姿を変え、どこまで追い続けた、ただの人間……それが清姫か」

セイバー「文献にもよりましたが、ソレが結論でしょうね。思い込みだけで竜にまでその身を変えるなんて――」

ウェイバー「恐ろしいな」
セイバー「素晴らしいですね」

 異なる言葉が重なった。

ウェイバー「お前……素晴らしいか?」

セイバー「はい、素晴らしいと思います。確かに、同時に恐ろしいとも感じはしました」

セイバー「ですが、一人を思いそこまで成るなど容易ではありません。その気持ちは確かに素晴らしいと思います」

 口にするセイバーは少し微笑んでいた。

ウェイバー(素晴らしい……か)

 咄嗟に反論しようとしたウェイバーだったが、少し考えてみることにする。
 強すぎる思いが、思う相手を殺すまでになってしまった。
 それは正しかったのだろうか、と。
 答えが出る前に日は沈み始め、二人は図書館から戻る事とする。


【二日目・昼終了】
【今日はここまでに。ありがとうございました】


そろそろAP半減あたりで一気にLv上げしたいところ

【21時より再開予定です】

【二日目・夜】

ウェイバー「バーサーカーのコトは知ることが出来た。それで、セイバーはその……竜に勝てるのか?」

 夕食も済んだ後、ウェイバーとセイバーはいつも通りに部屋へとやってきていた。
 図書館で調べた事を軸に、バーサーカーについて再度いくつか話す。

セイバー「竜になられれば、さすがに私では厳しいです。宝具が使えれば勝機はあるのですが……」

 申し訳ない、という様子でセイバーは少し目線を下げた。

ウェイバー「全く……なんだよ宝具が使えないって……」

 文句を言いながらウェイバーはベッドに寝そべった。
 そして、そのまま夜の行動を考え始める。


行動安価↓2


――

 ウェイバーとセイバーは、グレンに頼み再び修行へとやってきていた。
 セイバーはグレンより、執行者式の特訓メニューを、ウェイバーは簡単な筋トレを行う。

グレン「今日はヤル気を出して欲しい」

セイバー「ええ、もちろんヤル気は全開でいきますよ!」

 前回の事を踏まえていうグレン。
 それに対しどの口が言うのか、という言葉を返すセイバー。
 グレンが白い目で見る事に気づくことなく、セイバーは訓練を開始する。

 そして、壁際にてウェイバーも腕立て伏せを始めた。


セイバー直後コンマ
1~3ダメだった
4~8少し強くなった
9まあまあ強くなった

ウェイバー↓2コンマ
1~6ダメだった
78一般的な成人男性並み
9.100m12秒台ぐらい

セイバー6.少し強くなった
ウェイバー1.ダメだった


セイバー「だぁ!」

 執行者式の訓練は英雄たるセイバーにすら効果を及ぼす。
 今回は真面目に取り組んだ事もあり、セイバーの筋力に上昇の様子があった。

セイバー「少しばかり強くなれた気がします。この調子で鍛えていければいいですね」

グレン「今度はよく頑張ったセイバー。それに比べてウェイバーは……基礎体力が足りないか」

 壁際を見るグレン、目にはウェイバーが映る。
 ウェイバーは地面にうつ伏せで倒れていた。

ウェイバー「……うわぁー! なんで魔術師の僕がこんな事しないといけないんだよー!」

 そう叫ぶ声は、地下室の中を響き渡るのだった。


【二日目・夜終了】


イベント判定・直後コンマ
1舞弥イベント
2龍之介イベント
3ファントムイベント
4~6戦闘
7~9平和

5戦闘

陣営判定↓1、2
1セイバー
2ランサー
34アーチャー
56ライダー
7キャスター
8アサシン
9バーサーカー
被ったら陣営イベントに移行します

1セイバー
2ランサー


ランサー「いやぁ、運が良かった。昼間とはいえねぇ、サーヴァントを実体化させてウロウロするなんてさ」

ランサー「見つけてくれって言ってるようなモンだ」

 マッケンジー邸の目前へと、ランサーはやって来ていた。
 マスターである舞弥もまた、襲撃のためにどこかへ身を潜ませている。

――

セイバー「っ……マスター、サーヴァントの気配です。応戦しましょう」

 深夜、セイバーによりそう言われウェイバーは起こされる。
 流石に襲撃となればウェイバーも一瞬で目が覚めた。

 家を壊されては困る、ウェイバーとセイバーは急ぎ外へと出る。


マッケンジー夫妻・直後コンマ
1~5Zzz……
6~9交戦中

5Zzz


ランサー「ようやく来たか。待ち侘びてオジサン、石でも投げこもうかと思ってた頃だったよ」

 二人が外へ出た時、家の前にはランサーだけがいた。
 手には拳ほどの石が握られている。

ウェイバー「サーヴァント……!」

 始めて間近で見るセイバー以外のサーヴァント。
 その魔力量、強い殺気にウェイバーの身体に鳥肌がたつ。

ランサー「まあ目標が目の前に来たんだ……コッチに投げ込ませてもらうけどなあ!」

 握られた石が、一瞬で音速を超えウェイバーへ向かって投じられた。
 その石を、セイバーは咄嗟に反応し、剣を実体化させ払いのける。

セイバー「マスター、下がっていてください。英霊同士の戦いはとても危険ですから」

 言われた通りにウェイバーは下がる事にした。
 
 にやけ顔を崩さぬままに、ランサーは槍を実体化させ構える。
 これで対峙するサーヴァント両者は得物を手に取った。
 戦いは始まる――


直後コンマ
1~3ランサー有利
4~6拮抗
7~9セイバー有利

9セイバー有利


 槍を手に取ったが、ランサーは攻める様子がない。
 そっちから来な、そう言っているような態度でセイバーを待っている。

セイバー「ならば……いきます!」

 初撃、全力を以って振り下ろされる剣。
 槍によって防がれるが、その予想を上回る重さにランサーは体制が僅かに崩れる。

ランサー「ったく、細身の割にやるねぇアンタ」

 冷や汗をかきながらも、余裕を見せるランサーへ、二撃目、三撃目の剣が振られていく。
 ランサーの構えは徐々に崩されていき、大きな隙がそこへ生まれた。

セイバー「決めます……!」


直後コンマ
1~3仕切り直し
4~6ただのバスター
7~9魔力放出斬り

4ただのバスター


ランサー「痛っ……やってくれるね」

 大きく縦に振られた剣が、ランサーを切り裂く。
 致命傷は避けられたとはいえ、重いダメージではあり、ランサーの表情に僅かだが怒りの表情が見えた。

 次の一撃を加えようとするセイバーだが、急に目前で横に振られた槍のせいで、距離が詰められずに状況は仕切り直される。

ランサー「やれやれ、俺がこんなガキに傷を負っちゃうとはねぇ。そろそろ、年の功っていうのを見せてやるぜ」


直後コンマ
1撤退を試みるランサー
23ランサー有利
4~6拮抗
7~9セイバー有利

9セイバー有利


 一度離された距離は、一瞬にして詰められた。
 セイバーの下から振り上げられる剣には強い魔力が乗る。
 先ほどまでより一層重い一撃に、防御へ使われた槍が高く打ち上げられた。

ランサー「そんな腕して馬鹿力かい。見た目で判断してたつもりはないんだが……!」

 上がったままの剣を、セイバーはランサー目掛け振り下ろす。


直後コンマ
1~3仕切り直し
4~6ランサー撤退。令呪一画消費
7~9ランサー撤退。令呪二画消費

1仕切り直し


ランサー「悪いが……そう簡単にやられるつもりはなくってね」

 懐に隠し持っていた、ただの石ころ。
 それを、取り出した腰元から短い動作で打ち出し、セイバーの腹部へと命中させた。
 溜め動作の殆どない一撃は決定打には成り得ない、しかし。

セイバー「うっ……」

 セイバーを一瞬でも怯ませるには十分なダメージ。
 動作が遅れた隙に、ランサーは槍を手に取り再び構え直す。


マッケンジー夫妻・直後コンマ
1~3まだ寝てるよ
4~6一人が加勢に
7~9夫妻参加

1まだ寝てるよ


直後コンマ
12ランサー撤退
34ランサー有利
56拮抗
7~9セイバー有利

3ランサー有利


ランサー「セイバーよ、少しばかりアンタは動きが単調すぎる。やっぱり見た目通りにガキかい」

 再び仕切りなされてから、二騎は数十度の打ち合いが為されていた。
 そして、それだけの時でランサーはセイバーの動きを見切り始めている。

 間合いは完全にランサーのモノへと変化した。
 状況は明らかにランサーの有利となっている。


直後コンマ
12舞弥「マスターを補足」
3~5ドゥリンダナ
6~9セイバー負傷
 

5ドゥリンダナ


 ランサーが隙を見つけセイバーの腹部へと槍の柄で殴打し、セイバーは1mほど後退した。
 そして槍をぶつけたときの衝撃、それを利用しランサーは大きく後ろへと跳ぶ。

ランサー「よく頑張ったがこれで終いだ――不毀の極槍(ドゥリンダナ)!! 吹き飛びな!!」

 宝具の解放。
 槍が刹那の内に加速し、セイバーへと向かい跳ぶ。
 どれだけ強固であろうと、頑強であろうと、貫くであろう一撃。

 放たれる直前、セイバーには映像(ビジョン)が浮かんだ。
 それは自らを貫き絶命させる槍の姿。
 対処出来るかは分からない、それでもセイバーは回避を試みる。


直後コンマ
1~4命中
5~9躱すよ

8躱すよ


 何が来るか分からないこそ必殺は、脅威さを発揮する。
 けれどセイバーは事前にそれを知った、直感した、予知した。

 ならば難易度は大きく下がり、それが目視すら困難な速度の攻撃であろうと対処出来る可能性が生まれてくる。
 槍が撃たれたと同時、セイバーはウェイバーへと向かい跳んだ。
 ウェイバーを抱えると、魔力放出を全力で速度へと回し射程範囲から離脱する。

ランサー「っ……!?」

 いつものにやけ顔ながらも、ランサーの信じられない、と目が丸くなっていた。

 槍が去ったまま、セイバーはランサーの前へと再び立つ。
 ウェイバーはすでに下ろされており、削れた地面の中に立っている。


ランサー直後コンマ
1撤退
2~5令呪一画消費撤退
6~9令呪二画消費撤退

1撤退


ランサー「……はぁ、まったく、困ったね。さすがに得物がない状態でセイバーのクラスを相手に白兵戦する気はないよ」

 そう言うと、ランサーはセイバーへと背を向け撤退しようとする。

セイバー「え……!? いや、逃がしません」

 堂々と交戦中の相手に背を向ける、その行動にセイバーは戸惑いながらも、逃がさんとする。

ランサー「んー、ま、いいけど。オジサン、撤退戦得意なんだよね。それでもいいなら――やるかい?」

 明らかな余裕を以ってランサーは言う。
 だが、そう言われてホイホイ下がるようなら英雄ではない。

 撤退を始めたランサーをセイバーは止めようとする。
 しかし、結果はあっさりと撒かれてしまったのだった。


セイバー「すみませんマスター……やはり上手いです、あのランサーは」

 落ち込みながらセイバーはウェイバーの元へと戻って来た。
 しかし、ウェイバーはそれどころではない。

ウェイバー「あの馬鹿ランサー……どうするんだよコレ!」

 周辺を見渡しウェイバーは言う。


直後コンマ
1マッケンジー邸に向けて
2~3被害大
4~6被害中
78被害小
9ちゃんと考えてたよランサー

 

6被害中


 周辺の家には辛うじて被害はないものの、道路はまるで使い物にならない状態へと成り果てていた。
 深く長いクレーターが出来ており、しばらくは車が通る事は無理であろう。

ウェイバー「おじさんとおばさんびっくりするだろうな……」

 ため息を吐きながら、ウェイバーは無事であったマッケンジー邸へと帰っていくのだった。

――

璃正「住宅街で対軍宝具……胃が痛い」



【二日目終了】
【今日はここまで。ありがとうございました】

※槍は舞弥さんが回収しました

【今日明日とお休みです】


しばらく空けて申し訳ない。MHXが止まらなかった

【21時頃再開予定です】


【三日目・朝】

セイバー「ドゥリンダナ――彼はそう言っていましたね」

 朝、ウェイバーとセイバーは昨夜の出来事について話をまとめていた。
 幸いとして、宝具を使われながらも無傷で済ませることが出来ている。
 ソレは実質的に、無償で真名を掴んだのと同じ事だった。

セイバー「ドゥリンダナといえば、あのデュランダルと同一の武器です。そしてソレを、槍として操っていました」

 聖杯から与えられた知識を基に、セイバーは少しずつ、宝具から真名へと向け話を進めていく。
 
セイバー「デュランダルを槍として操っていた英雄、ソレはあの方しかいませんね! もちろん、分かりますよねマスター?」

 同意を求める為だけに、セイバーはウェイバーへと訊ねる。
 間違えようがないのだから、これは問題としての問いではないのだ。
 分かっているだろうと、信頼しての笑顔がウェイバーへと向く。

ウェイバー「ソレぐらい知ってるさ」

 呆れたようにウェイバーは答える。

ウェイバー「ランサーの真名は――」



直後コンマ
12ローランだろ
3~9ヘクトールだろ

5ヘクトールだろ


ウェイバー「ヘクトールだろ」

 当然だと言う態度で答えてみせたつもりのウェイバーだが、顔は思い切りドヤ顔となっていた。
 
セイバー「その通りですマスター。ランサーの正体はトロイア軍の英雄、ヘクトールです」

セイバー「アキレウスに破れこそしたものの、アカイア軍の英雄達を相手に、幾度も戦ってみせた力は実に強力だと言えますね」

 敵の強さを、客観的に判断するセイバー。
 強いということは、不利を強いられる事。
 だというのに、セイバーはとても嬉しそうだった。

ウェイバー「何笑ってるんだよお前……」

セイバー「だってあのヘクトールですよ、マスター。戦上手な彼からなら、私も何か得られるモノがあるかもしれません」

 そう言うのを聞き、ウェイバーはセイバーが言っていた、この戦いでの目的を思い出す。


セイバー「私は王となるのですから、ブリテンが戦に巻き込まれる事もあるでしょう」

セイバー「その時、彼から学んだ事を活かせれば守る事が出来ます」

 緩やかな表情ではあるが、目だけは真剣だった。
 何かしらの文句を言おうとしたウェイバーだったが、その目を見て思い留まる。

ウェイバー「……会話して学ぶのは無理だからな? 勉強したいなら戦いながらにしてくれ」

セイバー「む……話が出来ないかと思っていましたが、駄目でしょうか。仕方ありませんね、戦いの最中で学ぶとしましょう」

 話の区切りもついたところで、二人はそろそろ朝食の準備が出来ているだろう、と一階へと降りて行くことにした。


夫妻判定直後コンマ
1~3驚くだけ
4~6場所の移動を推奨
7~9実はとっておきの隠れ家がある

1驚くだけ


 一階へと下りると、窓から外を眺めたまま硬直しているグレンの姿があった。
 どうやら、昨夜の戦闘跡を見つけたようである。

グレン「……ウェイバー、これは?」

 気配だけで気付いたのか、背中を見せながらグレンはウェイバーへと声をかけた。
 その声に怒りはないが、驚きからか僅かに震えているのが分かる。

ウェイバー「えーと……昨夜に戦闘があったんだよ。敵の方が宝具ぶっ放してこんな風に」

グレン「なるほど……なら仕方がないな。朝食としよう」

 これ以上に問い詰められる事はなく、そのまま、いつも通りの食事が始まったのであった。
 食事が済むと、ウェイバーとセイバーは部屋へと上がり、朝の行動決めへと移る。



選択安価↓2


セイバー「鍛練としましょうマスター!」

ウェイバー「またかよ……朝ぐらいゆっくりさせてくれ」

セイバー「それは『明日から頑張る』と似たようなものでしょう。さあ行きますよマスター!」

 そもそも、一人でやればいいんじゃないのか、という疑問を抱くウェイバーだったが、
 セイバーから強引に連れて行かれる中、ソレを口にしている余裕はなかった。

 そして、地下室へとやって来る。


セイバー直後コンマ
1~4ダメだった
5~8少し強くなった
9まあまあ強くなった

ウェイバー↓2コンマ
1~6ダメだった
78一般的な成人男性並み
9.100m12秒台ぐらい

セイバー9まあまあ強くなった
ウェイバー2ダメだった


グレン「……アレを出すか」

 今日の訓練、セイバーはいつも以上に張り切っていた。
 やる気全開で訓練をこなしており、いつものメニューでは物足りなさすら感じさせる。
 そこで、グレンは特別メニューを以ってセイバーを鍛えることに決めた。

 セイバーの前に、十程の数のナニカが置かれていく。
 ナニカは人の腕のような形をしており、金色に輝いている。
 グレンが、短く詠唱のようなモノを口にすると、ソレらは急に動き出した。

セイバー「コレは……?」

グレン「鍛えるのには便利なものだ。ソレを全て斬り捨ててしまえば、力も付くだろう」

 一時間程かけ、セイバーはソレらを全て斬り捨て終える。
 流石に疲れたようで、セイバーは地面へとへたり込み休憩を行った。
 息を荒くしながらも、自身の成長を確かに感じながら。


 なお、ウェイバーは開始五分で、壁とのお話を始めていたのだった

【三日目・昼】

セイバー「面白いモノと戦えました。魔術で生み出せる生物なら、マーリンに量産させたいものです」

ウェイバー「止めとけ。どうせ竜並みのを量産されて、ブリテンがピンチに陥るぞー」

 冗談半分にウェイバーは言う。
 知っている話ではマーリンは迷惑をかけるのが好きらしいから、そういう事もしそうだ。
 しかし流石に竜並みは言い過ぎた、せめて魔獣並みだろう、とウェイバーが一人思っていると。

セイバー「確かにマーリンならあり得るかもしれませんね。危ないところでした」

 冷や汗混じりに言うセイバー。
 どうやらあり得る話らしい、ウェイバーは言葉を失う。

セイバー「さて、そろそろ昼の行動を決めるとしましょう」


昼行動安価↓2

すまん連続で取るのアウトなら下で


>>706
コンマ挟んでるしいいんじゃないですかね

行動:マッサージ

選択安価↓2
1ウェイバーがセイバーに
2セイバーがウェイバーに
3その他

3グレンがウェイバーに  


ウェイバー「ってて……筋肉痛か」

 連日、慣れない事をしたせいかウェイバーは身体を痛めていた。
 誰かにマッサージを任せたいところだが――セイバーを見る。
 一瞬、任せようかと考えるが、セイバーは何となく駄目そうだ。

ウェイバー「仕方ないな……おじいさんに頼もう」

 グレンの元へと行き、頼んだところ二つ返事で了承してくれる。

グレン「ストレッチまでさせておくべきだったな。どこが痛い?」

ウェイバー「どこもかしこもだよ。全身を頼むよおじいさん」

グレン「分かった」

 床へとウェイバーを寝かせ、グレンはマッサージを始めた。
 

直後コンマ
1~3痛いだけ
4~6痛いけど、効果あり
7~9気持ちよく、効果あり

5痛いけど、効果あり


 グレンの手がウェイバーの脚へと伸びる。
 そして、グレンの指がウェイバーのカカトへと触れたと同時。

ウェイバー「いだいいだいいだいいだいいだい!?」

 絶叫が部屋に響いた。
 ウェイバーの目は見開き、目元には涙が溜まっていく。

グレン「我慢しろ」

 素っ気ない言葉だけをかけ、続いて肘を使ってウェイバーの太腿を責める。
 固まった筋肉を強引に崩していき、凝りをほぐしていく。

ウェイバー「脚が……脚があああ!」

 次は、腰へ向け両掌を「ふんっ!」という声と共に、掌打の如くぶつける。
 背骨と背筋の合間を引き剥がすように、強く力を込め数度とぶつけられる。


 無言のまま、闇の仕事人のようにグレンはマッサージを続ける。
 激しいながらも無音に、無言でウェイバーへと手を加えていく。

 全身と言われたのだ、グレンはありとあらゆる筋肉を片っ端からほぐしていった。
 幾度と「止めてくれ」「もういい」「ストップ」と言われようと手は止まらない。

 気づけば、五時間もの時が経過していた。

グレン「ここで最後だ」

 ようやくマッサージは終わる。
 仕上げに、ヘッドロックとしか思えない手法でウェイバーの頭を締めあげ――揉み解してマッサージは終了となった。

グレン「終わったぞ。どうだ? 楽になっただろう」

 鼻を赤くし、目が腫れているウェイバー。
 起き上がりながら、反論しようと口を開いた。

ウェイバー「あんなので良くなるわけ――」

 ない。そう言いたかったが、身体は思いの外軽くなっていた。
 普段以上に身体の調子も良く感じられる。

ウェイバー「……少しはマシになったよ。ありがとうおじいさん」

 最後の方は、ボソッとだけ言う。
 しかしそれでも、グレンには聞こえていたようで、嬉しそうに笑顔になるのであった。

【三日目・昼終了】

【三日目・夜】

セイバー「昼は何をしていたのですかマスター? この部屋へと戻ってきたのは夕方でしたが」

ウェイバー「マッサージだよ。おじいさんにしてもらってたんだ。今度セイバーもしてもらえよ」

 痛みを思い出しながら、イジワルな顔でウェイバーは言う。
 いくら効果があるとはいえ、あの痛みは二度と経験はしたくない。

 ウェイバーの言葉を、イジワルでの事と気付かずに、セイバーは素直に受け取るのであった。



夜行動安価↓2


ウェイバー「さてと……また使い魔に行ってもらうか」

 セイバーの元より使い魔を返してもらい、窓の元へと連れて来る。

セイバー「また行くのですか。ですがこの子は二度も帰ってきた強い子です、今度もきっと帰って来ます」

 言葉では強がりながらも、どうやらセイバーは不安な様子だ。

ウェイバー「……保証は出来ないけど、きっと今度も帰って来る。僕が造った使い魔だから、本当に保証出来ないけどさ」

 最後に皮肉を付け加えるウェイバー。
 それでも、セイバーは少し安心出来たようだった。


偵察先安価↓2
1遠坂邸
2間桐邸
3アインツベルンの森
4ランダム

4ランダム


 御三家以外にもマスターは存在している。
 ソレを発見するのも大事だろうと思い、ウェイバーは適当に飛ばして見る事にした。


直後コンマ
12失敗
3~5ハイアットホテル
6~8下水道
9教会

8下水道


 使い魔は、何を思うでもなしに下水道へと入ってきていた。
 そして偶然に発見する。

 
直後コンマ
1さらば使い魔
2~7サーヴァント情報
89サーヴァント情報多め

【今日はここまで。ありがとうございました】


0特殊

特殊判定直後コンマ
1~3使い魔、何故かオブジェに
4~6戦闘中
7~9真名ゲット

3使い魔がオブジェにされたようです

セイバーに見せたらSAN値が厳しいですね

【今度こそお疲れ様でした】


【21時頃再開予定です】


――

 下水道の中、使い魔は強い魔力を補足した。
 見たわけではない、どれだけ低性能であろうと感じられる魔力量。
 それが、使い魔に気づかせたのだ。

 状況に気付いた、使い魔の主。
 ウェイバーは視覚を共有し、使い魔と同じ視界を得る。
 使い魔は少しずつ、気付かれぬよう、強い魔力へと近づいていく。

 感じられる魔力は更に強まり続ける、もうすぐでサーヴァントを確認出来るだろう。
 使い魔は曲がり角へと到達した。
 この角を曲がれば、おそらく、対象はハッキリと視界におさまるだろう。

 使い魔は角を曲がる為に前へ進む――進もうとした。
 しかし――

龍之介「あれ、なんでこんなとこに鳥がいるの?」

 声と共に視界が消え、機能が停止する。
 背後からの突然な不意打ち。
 使い魔は気絶(フリーズ)し、動かなくなった。

龍之介「んー……ま、たまには鳥もいいかな」

 落ちた鳥を見て龍之介はそう言う。
 そして、鳥を龍之介は拾い上げ、自らの芸術の場へと持ち去っていくのだった。

――


ウェイバー「っ……もう少しだったのに」

 情報が手に入ったかもしれない、という期待感からの落胆、それがウェイバーに大きな溜息を吐かせる。
 その様子を見て、セイバーがウェイバーへと声をかけた。

セイバー「どうかしたのですかマスター? マーリン二世になにかあったのでしょうか……?」

ウェイバー「マーリ……ごほん。使い魔が敵にやられたんだよ。もう少しで情報が手に入りそうだったのに」

 何の事無いという様子で使い魔の事を伝えるウェイバー。
 だが、セイバーはソレに強いショックを受けた。
 可愛がっていたのだから無理もないだろう。

セイバー「そんな……マスター、その敵の位置は分かったのでしょうか?」

ウェイバー「それなら分かってるさ。下水道だよ、変なとこに拠点作ったよな」

 
直後コンマ
1~3憤怒
4~6悲哀
7~9冷静

8冷静


セイバー「……そうですか。それだけ分かっていれば十分ですね。二世の仇は取らなければなりません」

セイバー「しかし、何事も急いては事を仕損じるだけ。攻め入るのは用意が整った後と致しましょう」

 思いの外、セイバーの立ち直りは早かった。
 表情には笑みさえないものの、完全に落ち着き払っている。

ウェイバー「別に仇取りってワケじゃない、じゃないけどさ。確かに拠点は分かったんだから、いつでも攻め込めるよな」

 セイバーに言われた事を自分なりに整理し、うんうんとウェイバーは頷く。

ウェイバー「……ま、まあ僕としても、せっかく作った使い魔を壊されたのは許せない部分はある。下水道の敵は最優先に叩いてもいいんじゃないのか?」

 目を逸らしながらウェイバーは、言う。

セイバー「ふふ、私の事を考えての事であることは分かりました。しかし、下水道の敵はまだ未知数、どうするかはマスターに任せます」


ウェイバー「だ、誰がお前の事なんか考えて」

セイバー「マスターは正直ではないと、直感が告げていますよ。マスターの気持ちは汲みます、安心して下さい」

 気づけばセイバーの顔には笑みが戻っていた。
 短い会話の中で戻ったのだろう。

ウェイバー「直感にそんな効果が……あるわけないだろ馬鹿ぁ!」

セイバー「気付きましたか。もしかするとマスターには直感のスキルが?」

 こうして、話は気づけば雑談へと変わっていたのだった。
 漫才のような雑談は、この後30分ほど続く事となる。
 

【三日目・夜終了】

イベント判定・直後コンマ
1~3陣営イベント
4~6戦闘
7~9平和

8平和

【三日目終了】

陣営状況
◆セイバー:リリィ
マスター:ウェイバー(主人公):令呪3

◆ランサー:ヘクトール
マスター:久宇舞弥:令呪3
切嗣:死亡

◆アーチャー:ダビデ
マスター:遠坂時臣:令呪3

◆ライダー:マリー
マスター:ケイネス:令呪3

◆アサシン:ファントム
マスター:言峰綺礼:令呪3

◆キャスター:アマデウス
マスター:雨生龍之介:令呪3

◆バーサーカー:清姫
マスター:間桐雁夜:令呪3
臓硯:死亡

【四日目・朝】


ウェイバー「一度、情報を整理してみるぞ」

 早朝、ウェイバーとセイバーは現在保有している情報をまとめてみる事にした。
 
セイバー「そうですね。先ず、真名が判明しているのはバーサーカー、ライダーですね」

セイバー「この二騎に関してはスキル、宝具共に予測はついています」

セイバー「僅かに情報を掴んでいるのは夫妻が交戦したサーヴァント。マスターは一般人でしたか」

 ここでセイバーの口は止まる。
 ウェイバーが、そろそろこっちにも言わせろ、という表情をしていたからだ。
 待ちわびたというように、ウェイバーが続きを話し始める。

ウェイバー「拠点が分かってる陣営は、遠坂、バーサーカーを保有する間桐、そして下水道の敵」

ウェイバー「アインツベルンは森に居るって話だけど拠点まで辿り着けるかはわからないな」

ライダーじゃなくてランサーだよな

>>765
ミスでした。すみません
脳内変換を



ウェイバー「後、お前についてもだ」

 目の前のセイバーを指差してウェイバーは言う。
 キョトンとなるセイバー。

セイバー「私ですか?」

ウェイバー「ああ、そうだ。今のステータス、確認するぞ」

 目を凝らし、ウェイバーはセイバーを見る。
 最初の時と比べステータスには変動が見られた。

ウェイバー「本当に成長しやがるんですかお前は……筋力、敏捷、耐久が1ランクずつ上がってるな」

 この差は十分に大きいだろう。
 もしかすると勝利に繋がる事があるかもしれない。

セイバー「本当ですか? これで戻ったときマーリンもびっくりするでしょうね!」

 とても嬉しそうなセイバーだった。
 状況のまとめはこれぐらいとし、行動決めへと二人は移る。


朝行動安価↓2


 二人は、足で情報を集めることにした。
 服装を整えた後、外へと出る。
 玄関を開けるとクレーターが目の前にあり、落ちないようセイバーがウェイバーを抱え、クレーター周辺から離れた。

セイバー「どちらへと行きますかマスター?」

 行き先はまだ決まっていない、セイバーはウェイバーへと選択を求める。


行き先安価↓2


ウェイバー「昨日、マーリンにせ……使い魔が消えたところに行くぞ」

 その言葉に、セイバーは少し戸惑う。

セイバー「それは……攻め込むという事ですか?」

ウェイバー「そうなるかもしれない。ま、もしかすると留守って事もあるだろうし」

 返しを聞くまでもなく、ウェイバーは下水道へと向かって歩き出していく。
 一瞬、迷うセイバーだったが、直ぐに顔を引き締めウェイバーの後へと続いた。


直後コンマ
1~3留守
4~6二人ともいる
7~9片方いる

アトリエ状況↓2コンマ
1~3悲惨
4~6ちょっと悲惨
7~9ほぼ空っぽ

7片方いる
3悲惨


 下水道の中、二人は何に阻まれる事もなく順調に進んでいく。
 そして、使い魔の墜ちた場所へと辿り着いた。

ウェイバー「……この先に」

セイバー「一応、武装しておきますマスター。貴方に危険が及んではいけませんので」

 先の方からは酷く強い、悪臭、激臭がする。
 それが何かは分からぬままに二人は進んでいく。


直後コンマ
偶数だとキャスター
奇数だと龍之介
ゾロなら特殊


44特殊

直後コンマ
1~3何故かゾンビ化したマーリン二世がいたよ!
4~6偶数調査に来ていた他陣営と遭遇
7~9裏切りたいキャスター

8裏切りたいキャスター


 角を抜けた先、そこには大きな広間が広がっていた。
 そして、臭いの正体は判明する。

ウェイバー「っ――」

 声にならぬ声をあげ、ウェイバーは地面へと激しく嘔吐した。
 セイバーも、気持ちが悪いという様子でフラつく。

セイバー「酷い……誰がこんな――」

 剣を杖代わりに、セイバーはどうにか直立しようとする。
 困惑、怒り、悲哀、様々な感情で頭の中はぐちゃぐちゃであり、それもまた平衡感覚を崩さんとした。

キャスター「――酷い様だろう?」


 突如、何者かが声をかけた。
 それはキャスターだった、霊体化をとき、二人に話しかけたのである。
 本来なら、ここまで接近すればセイバーは気づけた筈だが、状況への心の対処が追いつかず、見逃していたのだ。

セイバー「貴方が……コレをしたのですか!」

 状況から見て、このような場所で突然に話しかけてきたサーヴァント。
 ソレはコレを起こした犯人であると、判断するには十分だった。
 セイバーは無理矢理に身体を動かし、剣を振り上げキャスターへと駆け出し、剣を振り下ろそうとする。

キャスター「っと、待った、待った、待った!」

 両手を使い、ストップのアクションを全力で取るキャスター。
 慌てふためく様子に、セイバーはギリギリのところで剣を止める。


キャスター「ふぅ……言っとくけどね、僕がクズである事は認める。しかし、流石にこんな悪趣味まで持ってるつもりはないぜ?」

 ソレを聞くとセイバーは剣を下げる。
 物言いからすると、現時点での戦闘の意思はないと判断したのだ。

キャスター「そう簡単に下ろしていいのかい? 僕は一応、敵だよ。あ、待って、構えないで。話がしたいんだ」

 剣を構え直そうとするセイバーへ、キャスターは冷や汗をかきながら止めてもらう。
 キャスターの提案へ、どう答えようかと悩み、マスターに案を聞こうとしたのだが、
 ウェイバーはまだ動ける様子ではなかった。
 仕方なく、セイバーは自己判断で話をする事とする。


セイバー「それで、話というのはなんでしょうか?」

キャスター「そうだね、この酷い有様を見ただろう? 僕も芸術家だけど、流石にコレは許容範囲外だ。許せないね」

 許せない、と口では言いつつも顔は僅かににやけている風にも見える。
 こういう人柄なのだろう、とセイバーは納得しておく。

セイバー「それで、どうしたいのですか?」

キャスター「んー、そうだね。マスターを裏切るのに手を貸して欲しい。ストレートに言っちゃえば、僕のマスターを殺してくれ」

 今度はにやけている、という具合ではなく満面の笑みで言い放つキャスター。

セイバー「っ……!? そんな、マスターが死んでは貴方が現界していられなくなってしまいます」

キャスター「なに、あのマスターに我慢しているよりはマシさ。それよりどうなんだい? やってくれるかな」

 問いかけるキャスター、その顔はセイバーが初めて見る真剣なモノだった。
 返答をどうするか、セイバーは迷い、決断する。


選択安価↓3
1協力する
2協力しない
3その他

【今日はここまで。ありがとうございました】

今日もお休みです
明日明後日は再開予定


               ___
            ,ィ ´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`丶、
           ,ィ.:.:=--.―‐―.:.:.-.:.:.\
          ,7斗.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:.Yゝ

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        r' /:{:_:_/i_/_:_:_:ノ'"´}.:.:.:| {

        人j_{个j ィ 巧     r 佐刈;j i \
       乂}.:.:.:Yヘ  ¨  |    ¨ r'ヽ|  〉

         |.:.:.:.:l小 u   `      _ノ入_ノ
         |.:.:.:.:|i}个:.   ⌒ヽ   イ.:.:.:.|    べ、別に恋人がいないからとかではありません
         |.:.:.:.:|i {::::> 、   , イ::i.:.:.:.:.|
         |.:.:.:.∧ \|≧s。_ェ ´ i:::::i.:.:.:.:.|    あの人に祈りを捧げる日だからそうするだけです
        ,i|.:.:/ ̄\ヾ、二ニニУカ:::i.:.:.:.:.:|

        i|.://ヘ   \ヽ=ニ二}{ニヘj.:.:.:.:.:|    本当に寂しいとか全くないんだから
        ,i|.:|┘ └ 、  ヾ、 _o圦二≫x.:.|
        i|.:.|┐┌-、>  iヽ\斗=气_ノ¨`
       ,i|.:.| j j     i .! |   \    `ヽ
       /.:.:/〈_ノ      1 } |    ヽ      :.、
      ,/.:.:/⌒ヽ______} } |⌒ヽ=、 l ,r'ヽ_,ィ⌒ヽ
     /.:.:/.:i-_-_-_-_-_-_-_{ } |    } j .{{      i
     ,′/::::|-_-_-_-_-_-_-_ヘノ__」    j./ }}  i   ,
    i.:.:.:l:::::/-_-_-_-_-_-_-_-_ヘ::....  .:彳  ヽ ノ ...:ノ
    i.:.:.:|::::|-_-_-_-_-_-_-_-_-_-ゝ "´ 



【21時頃より再開予定です】

1協力する


セイバー「……分かりました。やります」

キャスター「そう言ってくれて嬉しいよ。ま、マスターのご帰還までは少しばかり時間がありそうだ」

キャスター「暇潰しに話でもしようぜ。なに、帰って来ればパスの繋がりで、僕には分かるし」

 そのまま、この場で話を続けようとするキャスター、ふと気分の悪そうなウェイバーが目に入る。
 ここは話の場には適さないだろうと思ったようで、部屋から少し離れた場所で話は行う事となり、移動した。


ウェイバー「はぁ……なにを勝手に約束してるんだよ、お前は……」

セイバー「駄目だったでしょうか……?」

 場所が変わり、ウェイバーの体調はある程度回復し、会話へと参加している。
 セイバーへの文句がありそうなウェイバーを、楽しそうにキャスターは眺めていた。
 
キャスター「いいね! さあ、言いたい事は全部言うといいセイバーのマスター。罵詈雑言の嵐を!」

ウェイバー「問題の中心の自覚はあるんですか、お前は!」

キャスター「おっと、コッチに飛び火しそうだ。というか、もうしてるかな? 他人の諍いは結構だけど、巻き込まれるのはゴメンだ」

 心底困ったような顔をするキャスター。
 反論したくなったウェイバーだが、ここは堪えておく。
 話しておきたい事がいくつかあったからだ。

 ウェイバーは話す事を決め、口を開く。


台詞安価21:17~↓1、2


ウェイバー「お前……軽薄そうではあるけど、精神性はまともそうだ。なのになんで、あんな事をするマスターに呼ばれたんだ?」

 ステータスを覗いた感じでは、キャスターはとても格の高い英霊とは思えない、というのがウェイバーの考えだった。
 そんな英霊を、わざわざ触媒を用意してまで召喚するとは考え辛い。
 とすれば、相性による召喚だが、あのような事をするマスターに呼ばれるような、その理由が見つからなかった。
 言葉を信用すれば、このキャスターはマスターを殺してでも止めたがっている、とても相性がいいとは思えない。

キャスター「ん? ああ、それは――」


直後コンマ
1~3クズ繋がり……とか?
4~6芸術家繋がりかな
7~9とある気配を感じてね

7とある気配を感じてね


キャスター「とある気配を感じてね。コッチから呼ばれてみたのさ」

 呼ばれてみた、そのような芸当が出来るものかと、ウェイバーは訝しげにキャスターを見る。

キャスター「ああ、揶揄だから勘違いしないでくれよ? どこかにいるかもしれない、その彼女がこの街にいる」

キャスター「それだけでも、僕という英霊には触媒として成り得たんじゃないのかな。まあ、適当な仮説だけど、召喚直前に彼女を感じたのは本当だぜ?」

 恋する男子のような表情でキャスターは語る。
 ここまで言われると、彼女というのが誰か、セイバーとウェイバーは少し気になり始めた。
 おそらく、それもキャスターの真名を訊ねれば判明するだろう。

ウェイバー「おいキャスター、どうせ消えるんだったら真名だけでも教えてくれよ。手伝ってやるんだから、それぐらいいいだろ」



直後コンマ
1~4駄目
5~9教える

3駄目


キャスター「うん? 駄目だよ?」

 当然というように、キャスターは躊躇いなく返答した。
 
セイバー「どうしてでしょうか? 減るものでもないハズです」

キャスター「だってだぜ? ここまで話したうえで真名なんてバラせば、彼女の真名まで明かされかねないし」

 確かに、と驚いた様子のセイバー。
 それが分かっていたうえで、ウェイバーの方は知りたがっていたのだが、口を割ってくれはしなそうだ。

ウェイバー「仮に、協力を止めると言ってもか?」

キャスター「その時は、残念だけど諦めるさ。この街の人間よりも、僕は彼女のが大事だからね」


 それでは仕方がない、とウェイバーは諦め、次の話に移る事にする。

ウェイバー「さっきの部屋だけど、まだ助かる人はいないのか?」

キャスター「ん、どうだったかな――」

 少し考えた後、キャスターは答えた。


直後コンマ
1~3いないね
4~6今から連れてくる子なら
7~9↓2人だけまだ無事な子が

↓1 9
↓2 2二人だけまだ無事な子が


キャスター「二人だけまだ無事な子がいるね。助けてあげてくれよ」

セイバー「本当ですか……! これは不幸中の幸いというべきでしょうか」

キャスター「けど既にショックは大きいだろうしね、前もって心の傷も治りそうなフーガでも聴かせてあげるか」

 そう言うと、キャスターとセイバーは先ほどの部屋へと移動していく。
 ウェイバーは深呼吸しながらも、着いて行こうとするが、どうにも足がすくんでしまい、部屋の前で待つ事とした。
 数分も経たずに、セイバーは二人の子供を抱え、フルートを奏でるキャスターと共に部屋から現れる。


ウェイバー「……外傷はないみたいだし、無事で良かった」

セイバー「そうですね。メンタルケアもキャスターのおかげでどうにかなります。コレで後は……」

キャスター「ん……そうだね。どうやらマスターももうじき帰り着くようだ、後は任せたよ君たち」

 子供たちは安全な場所へと移される。
 キャスターはマスターを出迎える準備を、ウェイバーとセイバーは物陰に身を潜め、キャスターのマスターを討つ用意をする。


 10分程し、用水路に足音が響き始めた。
 それから数分経過した時、キャスターの前に男が現れる。

 釣果はなかったらしく男は一人、残念そうに帰って来た。

龍之介「はぁ……今日は一人で行ったんだけどなぁ……なんで誰も見つけらんないかなぁ……」

キャスター「やぁおかえりマスター。二ついいお知らせがあるんだけど聞く?」

龍之介「ん、なに? いいお知らせって」

 悪い笑顔のキャスターだが、龍之介は言葉を疑わずに聞き返す。
 キャスターは二人の子供が居た場所を指差し、龍之介に見せてやる。
 見た龍之介は、これでもかという、大きな溜息を吐いた。


キャスター「まあまあ、いい知らせはもう一つあるんだぜ? 気を落とすなって」

龍之介「はぁ……通報でもしたの?」

 いいお知らせというのが、どういうものかを察した龍之介。
 怠そうにキャスターへと問う。
 キャスターは嬉しそうに、首を横に振る。

龍之介「じゃあ、なにさ?」

キャスター「そうだね、僕が言い表すとすれば……フィナーレ、かな」

 そう言いながら、キャスターはサインを送った。
 刹那、龍之介が袈裟から斜めへ、真っ直ぐと切り裂かれる。
 切られた事へ、龍之介が気付いた時、目の前には一人の百合を思わせる少女がいた。


 少女へと意識を向けながら、龍之介は切られた部位の一部である腹部へと触れた。
 手にはねっとりと血が付き、ソレを自らへ見せる。

龍之介「そっかぁ……気づかないよな……って事は、気付かせてくれたアンタは……女神様?」

 セイバーの目を真っ直ぐと、見つめながらそう言い残して龍之介は目を閉じた。
 死に顔はどういうわけか笑顔で、満足気である。

キャスター「……魔力の配給が止まったみたいだ。感謝するよ」


直後コンマ
1~7消えるよ
89ほんのちょっとだけ頑張るよ

5消えるよ


 依り代の消えたキャスター。
 その身体は徐々に透け始め、消えていく。

キャスター「うーん、出来れば彼女に挨拶だけでもしておきたかったんだが……ま、仕方がないか」

キャスター「敵対する事がなかっただけ、良かったと思うとするよ」

 キャスターは何処かを見つめながら言う。
 この場の誰でもない、彼女へと言葉を言い残し、キャスターは消えて逝ったのだった。


【今日はここまで。ありがとうございました】


まさかのパラケルススにモーさん参戦

申し訳ない明日までお休み

あけましておめでとうございます
年末年始は忙しく、再開は少しお待ちを


ところでモナリザがボッタクリじゃない?

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