【ラブライブ!ss】昔々あるところに、お爺さんとお婆さんが暮らしていました。 (70)

ラブライブ!のSSです。
時に笑い、時に泣けるほのぼのストーリーです
読んだら、ぜひ感想などの評価をお願いします。

昔々あるところに、お爺さんとお婆さんが暮らしていました。



うみ爺「こと婆さん、私は山にタケノコを採りに行ってきますね。いいですか?戸締りはしっかりしてくださいね?」

こと婆「うん!いってらっしゃい♪」

うみ爺「沢山採ってくるので楽しみにしててください。」ガラガラ

こと婆「行っちゃった。タケノコ楽しみだなぁ....あ、お洗濯してこないと!」



こうして、うみ爺さんは山にタケノコを採りに、こと婆さんは川へ洗濯をしにでかけました。



うみ爺「‥‥」ヨイショ

うみ爺「沢山採れましたねぇ....もう少し奥にも行ってみましょうか。」

うみ爺「おや?何か光って....あのタケノコからでしょうか?気になりますね。」オソルオソル

うみ爺「こ、これは....!!」

〜一方その頃〜

こと婆「ひゃぁ〜お水冷たい〜....でも、うみ爺さんが頑張ってタケノコ採ってくれてるんだから頑張らなきゃ!」フンスッ!

こと婆「それにしても、うみ爺さんは山に行っても服を泥んこだらけにしないから凄いなぁ」

???「ドンドンブラブラコッコッコ」

こと婆「‥‥」ヨイショ

???「ドンドンブラブラコッコッコ」

コツン

こと婆「ん?今なにか手に当たっ―きゃぁっ!....って、大きな....おまんじゅう?」コンナニオオキイノニナンデキヅカナカッタンダロ!?



うみ爺さんとこと婆さんは、お互い見つけたものを見せたくて仕方がなく、すぐお家に帰りました。



ガラガラ

うみ爺「こと婆さん!」

こと婆「わぁ、何かあったの!?熊さんがいたとか!?まぁ、とりあえず入って入って。」

うみ爺「はい。」

こと婆「お茶入れるから座って待っててね♪」

うみ爺「ありがとうございます....(そこにある大きなものはなんなのでしょうか?)」



こと婆「はい、お待たせー。それでうみ爺さん、さっき慌ててたけど....どうしたの??」

うみ爺「私のことは後でいいので、あの....そこにある異様に大きなおまんじゅうが気になってしまって....」

こと婆「そう!うみ爺さんに見せたかったの!あのね、川でお洗濯してたら流れてきたから、持ってきちゃったの!」

うみ爺「そうですか....では2人で分けて食べましょう!」ニコ

こと婆「うん♪あ、でもうみ爺さんのお話も聞きたいなぁ」

うみ爺「あぁ、それがですね....このポケットに。今出しますね....」

こと婆「わぁ!手のひらサイズ!可愛い♡お人形さん?」


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うみ爺「いえ、それが生きてるんですよ、今は寝てますが....あ、起きそうです!」

???「....ふわぁ〜‥‥よく寝たにゃぁ」

こと婆「本当だぁ、生きてる」スゴイ!

うみ爺「不思議なことに、タケノコの上に座って発光していたのです。」

こと婆「それは凄いね!でも....この子どうするの?」

うみ爺「そうですね‥‥」

???「お腹空いたにゃー!」

こと婆「きゃわいい♡....よし、決めた!うみ爺さん、私たちで面倒を見よう!」

うみ爺「はい!こと婆さんならそう言ってくれると思っていました!あの....なので、実は名前も考えてあります。」

こと婆「どんなお名前?」

うみ爺「光っているのを見たときに、まるで空に凛々しく光る星のようだったので、星空 凛でどうでしょうか?」ドヤァ

こと婆「星空....凛....うん、いい、凄くいいようみ爺さん!よぉし、凛ちゃん、いっしょにおまんじゅう食べようか!」

凛ちゃん「おまん....じゅう?....食べるにゃー!みんなで食べるにゃー!」

うみ爺「では、包丁を持ってきますね。」



こと婆「移動させて、と。」ヨイショ

うみ爺「では、切りますよ〜....それっ!」

パカッ

???「ファイトだよ! 」

こと婆、うみ爺、凛ちゃん「!!!!!!!!」

うみ爺「5歳くらいの女の子....ですね。」

こと婆「かわいい〜♡今日は不思議なことが沢山起こるね〜」

凛ちゃん「凛知ってるよ、これ桃― うみ爺「えっと....お名前はなんというのでしょうか?」

???「穂乃果だよっ!」エッヘン!

こと婆「ちゃんとお名前言えた!かわいいよぉ♡」

穂乃果ちゃん「えへへ〜♡お姉さんたちのお名前は?」

こと婆、うみ爺「お姉....さん!?」

うみ爺「そそそそそんなっお姉さんだなんて!私たちはこんなに歳をとってるのにっ!」

穂乃果ちゃん「えっ?えっ?だって、かわいいし、綺麗だし....グスッ....ごめんなさい....穂乃果間違えちゃった?....うぇえええん!」

うみ爺「ああ、そんなつもりは....」アタフタ

こと婆「泣かないでぇ〜私もうみ爺さんも、かわいいって言ってもらえて、とぉ〜っても嬉しいよ♪」

穂乃果ちゃん「ほんとう?」グスン

こと婆「うん、本当だよ♪」

穂乃果ちゃん「そっか....うみ爺さん、いきなり泣いてごめんなさい!許して....くれる?」

うみ爺「大丈夫ですよ、許すも何も、さっきはびっくりしただけで、穂乃果の言葉がとても嬉しかったんですから!」

穂乃果ちゃん「よかったぁ....うみ爺さん、こと婆さん、」

こと婆、うみ爺「?」

穂乃果ちゃん「大好きっ!」ニッコリ

こと婆&うみ爺「〜///♡」

穂乃果ちゃん「穂乃果、うみ爺さんと、こと婆さんといっしょにいたいなっ!」

うみ爺「もちろんいいですよ!こと婆さん、うちで育てましょう!」

こと婆「うん!穂乃果ちゃん、よろしくねぇ♪」

穂乃果ちゃん「よろしくっ♪」キャッキャ

グゥゥ

穂乃果ちゃん「あ///」

こと婆「うふふ♪お腹空いてるんだ。」

うみ爺「では、さっきの大きなおまんじゅうを食べましょう。....って、どこでしょうか?」

穂乃果ちゃん「あー!あの子が食べちゃった!」

凛ちゃん「にゃ?」

うみ爺「そうでしたか。でも、たくさん食べることはいいことです。が、一体その体は....」

こと婆「うん、凛ちゃん、穂乃果ちゃんと同じくらいになってる....」

凛ちゃん「にゃにゃー!?本当にゃ!凛、おっきくなってるにゃー!」オドロキ

こと婆、うみ爺「キヅカナカッタノォ!?」

凛ちゃん「にゃ....」

こと婆「大丈―
うみ爺「こと婆さん、待ってください。」

こと婆「?」

穂乃果ちゃん「‥‥」モジモジ

穂乃果ちゃん「り、凛ちゃん、私穂乃果!おともだちになろう!」ドキドキ

こと婆「わぁ♡」

凛ちゃん「にゃー♪ともだちにゃー!」キャッキャ

穂乃果ちゃん「やったぁ!....あ、凛ちゃん、こっち来てー!」

凛ちゃん「にゃ?」チカヅキ

穂乃果ちゃん「ウンショ、ウンショ....できたー!」

凛ちゃん「うわぁ〜♡穂乃果ちゃんとお揃いの髪型にゃー!」ウレシィニャー

穂乃果ちゃん「似合ってるよー♪」

凛ちゃん「穂乃果ちゃん、もっと遊ぶにゃー!」

穂乃果ちゃん「うん!なにするー?....あっ///」

凛ちゃん「穂乃果ちゃんお腹鳴ったにゃー!」アハハッ

こと婆「凛ちゃんと遊ぶのが楽しくてお腹すいてたの忘れちゃってたんだね♪」

うみ爺「では、凛の体のことは置いといて....少し早いですが夕ご飯の用意をしましょうか!」

穂乃果ちゃん、凛ちゃん「わーい♪」

こと婆「うみ爺さんが沢山タケノコ採って来てくれたから、美味しいタケノコ料理、頑張って作るね♪」

うみ爺「私も手伝いますよ♪」

こと婆「ありがとう〜」



こうして、こと婆さんとうみ爺さんは、2人の子供の面倒をみることになりました。

こと婆さんとうみ爺さんは、自分たちの子供のように可愛がりました。そう、このときには、すでに不思議なことには慣れてしまっていました。

そして、出会いの日から数日が経ち、2人もこの生活に慣れてきました。


(・8・)チュン!チュン!

穂乃果ちゃん「‥‥」ムクリ

穂乃果ちゃん「ふわぁ〜‥‥」ネボケトコトコ

うみ爺「あ、穂乃果、おはようございます。早起きですね。」

穂乃果ちゃん「おはよ〜うみ爺さん」ネボケネボケ

???「忍び足....」

うみ爺「まぁ♪」クスクス

穂乃果ちゃん「うみ爺さん?」

うみ爺「いえ、何でもないですよ。」シランプリクスクス

???「そ〜っと........にゃにゃー!!」

穂乃果ちゃん「うわぁあっ!」メガシャキッ!パチクリッ!

凛ちゃん「大成功にゃー♪」

穂乃果ちゃん「はぁ....はぁ....心臓が飛び出しちゃうと思ったよ〜」

凛ちゃん「へへん、凛は驚かすのが得―にゃははははっ!はひっ、穂乃果ちゃん!?」

穂乃果ちゃん「仕返しだよ〜こちょこちょー」キャッキャ

凛ちゃん「にゃはっ、脇腹ダメにゃー!ひゃぁ〜」キャッキャ

うみ爺「うふふ、元気ですね。」

こと婆「‥‥みんなぁ、おはよ〜」テチテチ

うみ爺「こと婆さん、おはようございます。」

こと婆「おはよぉ....」スピィ

うみ爺「はわわ、こと婆さん、寝てますよ!眠いならまだお布団で寝ていてもいいのですよ?」

こと婆「....うん、じゃあ、お言葉に甘えて........私朝弱いから....いつもごめんね?うみ爺さん。」

うみ爺「もう、何年一緒にいると思ってるのですか、こと婆さんのことは誰よりも知ってるつもりですよ?さぁ、お布団に戻ってください。ご飯ができたら呼びますから。」

こと婆「ありがとう〜♡」スヤァ

うみ爺「(いつもこのくらい甘えてくれてもいいんですよ?こと婆さん。)さて、朝ごはん作りましょうか。」

穂乃果ちゃん「穂乃果も!」ツクリタイヨ〜

うみ爺「はい、では、一緒に作りましょう。」

穂乃果ちゃん「うん!」ヤッター

凛ちゃん「はひっ、ひっ、凛は、もう、動けないにゃぁ」パタリピクピクビクンビクン


グツグツ
ニギニギ
ジャー
ホカホカ


うみ爺「こと婆さん、ご飯ができましたよー!」

こと婆「いい匂い〜♡」オキター

うみ爺「さあ、座ってください♪」

うみ爺「では、みんな揃ったので....いただきます!」

こと婆、凛ちゃん、穂乃果ちゃん「いただきますっ♪」

穂乃果ちゃん「‥‥」ワクワク

こと婆「(?なんか穂乃果ちゃんに見られてるような....あれ?このおにぎり....まさか....)」パクリモグモグ

穂乃果ちゃん「‥‥」ドキドキ

こと婆「(形はイビツだけど、きっとあの小さな手で一生懸命作ったんだ....♡)ぅうっ、美味しいよぉ、穂乃果ちゃん」ウルウル

うみ爺「え!?泣いてるのですか!....でも、とても美味しいです。穂乃果、よくやりました♪」

凛ちゃん「美味しいにゃー♪」

穂乃果ちゃん「ありがとぉ///」テレテレ

うみ爺「本当に可愛いですねぇ」キャワワ

こと婆「(あ、うみ爺さん、ほっぺたにご飯粒くっつけてる....)」

チュッ

うみ爺「はっ///はっ///破廉恥ですっ!///いきなりどうしたというのですか!?///」

こと婆「ほっぺたにご飯粒ついてたんだよ〜」

うみ爺「もう、だからってキスは///」ハジュカチィデス

こと婆「(はぁ〜♡照れた顔可愛いよぉ♡)」

凛ちゃん「らびゅらびゅぴゅあぴゅあにゃぁ///」
穂乃果ちゃん「だねぇ///」

こと婆、うみ爺「あ///」

モグモグ
パクパク
ゴクゴク


こと婆、うみ爺、凛ちゃん、穂乃果ちゃん「ごちそうさまでした♪」

うみ爺「さて、私は畑に行ってきましょうか。」

こと婆「それなら、私もお洗濯したいし、川の近くだから一緒に行くよ〜!あ、凛ちゃんと穂乃果ちゃんも―
凛ちゃん、穂乃果ちゃん「行くー♪」キャッキャ

うみ爺「そうですね、みんなで行きましょう♪」

穂乃果ちゃん「楽しみだなぁ♪あ、こと婆さん、お洋服持つの手伝うよー!」

こと婆「ありがとぉ♡」

凛ちゃん「凛も凛もー!」

こと婆「うふふ、ありがとぉ♡」


トコトコ
サカクダッテー
マガッテー


穂乃果ちゃん「着いたー♪」

こと婆「穂乃果ちゃんはここに流れてきたんだよ♪」

穂乃果ちゃん「不思議だねぇ....こと婆さん、拾ってくれてありがとう♡」ニヒヒ

凛ちゃん「凛は?凛は?」キニナルー

うみ爺「向こうに見える、大きな山にいたのを私が見つけました。」

凛ちゃん「お山にいたの!?すごいにゃー!」

うみ爺「覚えてないのですか?」

凛ちゃん「うん、不思議だにゃー!凛も、拾ってくれてありがとうにゃー♡」

凛ちゃん、穂乃果ちゃん「こと婆さんとうみ爺さんと一緒にいれて、とぉーっても嬉しい(にゃー)♡」

こと婆「ありがとぉ♡(可愛すぎて死んじゃうよぉ♡)」

うみ爺「ありがとうございます。(可愛すぎますっ♡)」

こと婆「じゃあ、作業始めようか♪」

凛ちゃん「凛もー!」オセンタクニャー

うみ爺「穂乃果は私と来ますか?」

穂乃果ちゃん「うん!....畑って、お野菜育ててるの?」

うみ爺「そうです。美味しいですよ〜♪」

穂乃果ちゃん「わぁ、後で食べてみたいなぁ」ジュルリ

うみ爺「はい、今日は収穫に来たので、家でみんなで食べましょう!」

穂乃果ちゃん「わーい!」




こと婆「ゴシゴシ....」
凛ちゃん「ゴシゴシ....」

凛ちゃん「冷たいにゃー」ブルブル
こと婆「そうだねぇ」

凛ちゃん「でも気持ちいいにゃぁ♡」
こと婆「そうだねぇ♡」



モッギュー

穂乃果ちゃん「採れたー!」キャッキャ

うみ爺「大きなトマトが採れましたねぇ♪....食べてみますか?」

穂乃果ちゃん「いいのー!?」キラキラ

うみ爺「いいですよ♪」

穂乃果ちゃん「いただきまーす!....はむっ!‥‥美味しいっ!」マイウー

うみ爺「そう言っていただけると嬉しいです♪」

穂乃果ちゃん「うみ爺さんは、お野菜育てる天才だねっ!」ニッコリ

うみ爺「(か、か、か、可愛すぎますっ♡)口の周りにたくさんついてますよ」フキフキ

穂乃果ちゃん「えへへ〜♪」ニコニコ



こと婆「ゴシゴシ....」
凛ちゃん「ゴシゴシ....」

凛ちゃん「穂乃果ちゃんと凛のお洋服泥んこだらけにゃー」
こと婆「お洗濯すれば大丈夫だよぉ」

凛ちゃん「凛こういうのんびりした時間も大好きにゃー♡」
こと婆「そうだねぇ♡」



穂乃果ちゃん「....こ、これは....?」

うみ爺「ピーマンですよ?」

穂乃果ちゃん「ピ、ピーマンだけはだめぇえっ!」ビクビク

うみ爺「苦手なのですか?」

穂乃果ちゃん「苦いの嫌い〜」フルフル

うみ爺「(工夫して料理すれば食べてくれるでしょうか。苦手なものは子供の頃に克服しておかなければ....)そうですか、では、あちらできゅうりを採ってきてくれませんか?」

穂乃果ちゃん「きゅうり....うん!」パァ

うみ爺「大きいの沢山採ってきてくださいね♪」

穂乃果ちゃん「うん!」

テッテッテーハシルヨー

???「....ダメ........空いた........」

!?

穂乃果ちゃん「あれ、なんだろう?誰かいるのかな?うみ爺さんはあっちにいるし....」

???「うぅ....食べたいけど勝手に採ったらダメです....でもお腹が空きました....」シクシク

穂乃果ちゃん「(頭にお皿のっけてる....)あなただぁれ?」

???「ぴゃあっ!!違いますっ!盗んでません!ごめんなさい!」ビクビク

穂乃果ちゃん「うわぁあ、驚かせちゃった?大丈夫だよ、私穂乃果!あなたは?」

???「うぅ....花陽です....」

穂乃果ちゃん「花陽ちゃん?よろしくねぇ♪あ、ちょっと待っててー!」

キュウリモッギュー

穂乃果ちゃん「花陽ちゃん、こっち来てー!」

花陽ちゃん「うん....って、チ゛ョット゛マ゛ッテ゛ー」



こと婆「ゴシゴシ....」
凛ちゃん「ゴシゴシ....」

凛ちゃん「こと婆さんって....」
こと婆「?」

凛ちゃん「うみ爺さんとらびゅらびゅだよねー♡」
こと婆「チュン///」



穂乃果ちゃん「うみ爺さんー!」

うみ爺さん「ど、どうしたのですか?」

穂乃果ちゃん「新しいお友達できたのっ♪」ユビサシ

うみ爺さん「だ、誰もいませんが....?」

穂乃果ちゃん「ぇええー?」ナンデー?

花陽ちゃん「チョ゛ット゛マ゛ッテ゛ー」

穂乃果ちゃん「あ、来た!」

花陽ちゃん「ぜぇ....ぜぇ....穂乃果ちゃん、速い....です....」

うみ爺「わぁ、びっくりしました。河童....ですかね?」

穂乃果ちゃん「うみ爺さん、この子ね、お腹がすいて大変みたい!だから....このきゅうりあげてもいーい?」イイカナ?

うみ爺「(見ず知らずの妖怪に救いの手を....なんて心優しい子なんでしょう....)ええ、もちろんいいですよ、是非食べてください。」

花陽ちゃん「ほんとうですか!?やったぁ!」

パクパクモグモグ
カリカリコリコリ
ゴックン

花陽ちゃん「美味しかったですぅ♪」

うみ爺「喜んでいただけて嬉しいです(可愛い子が1人増えました♪)」

穂乃果ちゃん「花陽ちゃん、お家はどこ?」

花陽ちゃん「えっと....小さな泉から来たことしか覚えてないんです....」

うみ爺「どこで寝泊りしていたのですか?」

花陽ちゃん「木の陰で....空腹はお水でしのいでました....」

穂乃果ちゃん「ええっ!?可哀想に....花陽ちゃん、穂乃果たちと来ない?うみ爺さん、おねがぁい✧」

うみ爺「(穂乃果、どこでそんなずるい技を覚えたのですかぁ///♡)はい、もちろんいいですよ、今日から家族です♪」

花陽ちゃん「うぅっ....いいのぉ?」ウルウル

穂乃果ちゃん「うん!お友達だもんっ!」

花陽ちゃん「ぴぃぇぇぇん!ありがとう....ございますぅ....グスン....」



こうして、穂乃果ちゃんは畑で出会った可愛い河童の女の子とお友達になりました。

こと婆さんたちは先に帰っていたので、収穫が終わると3人で家に帰りました。



うみ爺「ただいま帰りましたー」

穂乃果ちゃん「ただいまー♪」

こと婆「おかえりなさい♪....あれ?その子は?」

花陽ちゃん「はっ、花陽っていいますっ!」ペコリ

こと婆「かわいい♡遊びに来たの?」

穂乃果ちゃん「あのねっ、お友達になったの!今日から家族なんだよっ!」キラキラ

こと婆「そうなのぉ?よろしくねー♡凛ちゃんも喜ぶよっ!」

花陽ちゃん「凛ちゃん?」

うみ爺「実はもう1人―

凛ちゃん「よんだかにゃー?」

花陽ちゃん「あっ....」
凛ちゃん「はっ....」

穂乃果ちゃん「どうしたのー?」

花陽ちゃん「い、いえっなんでもないですぅ!///」ドキドキ

凛ちゃん「にゃんでもないにゃー///」ドキドキ

こと婆「(まぁ♡)」
うみ爺「(あらあら♡)」

穂乃果ちゃん「??そうだ、こと婆さん、お野菜沢山採ってきたよー♪」エヘヘー

こと婆「わぁ、こんなに!?ありがとぉ♡」ナデナデ

穂乃果ちゃん「褒められたぁ///」ウレシィ

うみ爺「(癒されますねぇ♡)」

こと婆「じゃあ、玄関なんかにいないで、早く中に入ってー。夕ご飯作るからちょっと待っててねー♪」チュン♪チュン♪

グツグツ
コトコト
ジュージュー
ホカホカ

うみ爺「いい匂いがしてきましたね。」クンクン

こと婆「できたよー♪」

穂乃果ちゃん「わーい、待ってました!」キャッキャ


それじゃあ手を合わせて〜いただきます!

穂乃果ちゃん「わぁ美味し〜!このお料理なんだろ〜?」モグモグ

こと婆「えっとねぇ、お肉にピーマンを小さく切ったものを混ぜて、焼いてみたの♪」

うみ爺「‥‥」

穂乃果ちゃん「ピー....マン....?」プルプル

うみ爺「(あぁ、やっぱりダメでしたかぁ。こと婆さんに作るように言ったのは私です。私のせいで辛い思いを....)―

穂乃果ちゃん「穂乃果....穂乃果....ピーマン食べれたっ♪すごく美味しかった!」スゴイヨー!

うみ爺「なんと....」

こと婆「でしょ〜♪うみ爺さんが育ててるピーマンはとぉーっても美味しいんだから♪」

穂乃果ちゃん「うん!とぉーっても美味しい♪やっぱりうみ爺さんはお野菜育てる天才だねっ♡」ニカッ

うみ爺さん「ありがとう....ございます(今にも泣いてしまいそうです....この気持ちは大切に、心にしまっておきましょう。)」プルプル

ワーワー ウフフー モグモグ~パクパク~

凛ちゃん「花陽ちゃん、お、美味しいねぇ///」

花陽ちゃん「ぴゃあっ!はい、美味しいですっ///」

‥‥

凛ちゃん、花陽ちゃん「うぅ....///」

うみ爺「(この2人を見ているとこちらもドキドキしてしまいますね....)おかわりはいりますか?」

花陽ちゃん「あ、私いいですか?....この白いつぶつぶを....」

うみ爺「(白いつぶつぶ....)ご飯のことでしょうか?」アセアセ

花陽ちゃん「ご飯....?っていうんですね!これ、ものすごく美味しいですっ!きゅうりよりも美味しい食べ物初めて食べましたぁ」キラキラ

凛ちゃん「花陽ちゃん、り、凛のご飯、あげるにゃぁ」ドキドキ

花陽ちゃん「ぴゃあっ!あ、ありがとう」ドキドキ

うみ爺「はう///」ドキドキ



今日の夕ご飯の時間は、みんなの絆がより一層深まった時間でした。

そして、つぎの日。



???「近いうちに....だれか....くる。ウチの勘がそう言ってるんや....」



凛ちゃん「穂乃果ちゃーん!お絵描きして遊ぶにゃー!」

穂乃果ちゃん「わぁ、いいねぇ♪花陽ちゃんも遊ぼ♪」

花陽ちゃん「うん♪」

カキカキ
ヌリヌリ

穂乃果ちゃん「じゃじゃーん!恐竜さん☆」ドヤァ

凛ちゃん「かっこいいにゃー!でも負けないにゃー!」

‥‥‥‥

凛ちゃん「じゃーん!」

穂乃果ちゃん「わぁ、可愛い猫さん♡」

キャッキャッ ウフフー♪

穂乃果ちゃん「あ、花陽ちゃんは何描いたのー?」ミセテー
花陽ちゃん「う、うん」ドキドキ

穂乃果ちゃん「わぁ♪すごいよ!凛ちゃん、見て見て!」

凛ちゃん「凛たちとこと婆さんたちにゃー!みんな可愛いにゃあ♡」

花陽ちゃん「ありがとう///」

穂乃果ちゃん「よぉーっし!もっと描いちゃうぞ〜♪」キャッキャ



うみ爺「うふふ、一晩明けて花陽も溶け込めましたね」

こと婆「うん♪みんなとっても可愛いし、私たちは幸せ者だねぇ♡」

うみ爺「ええ、本当に。可愛い子供たちに囲まれ、愛する人の隣で....あっ///」

こと婆「あ、愛....〜///♡わ、私みんなのお洋服作ってくるー///」テッテッテー

うみ爺「恥ずかしいです///」



凛ちゃん「こと婆さんの髪の毛描くの難しいにゃぁ....」

穂乃果ちゃん「そうだねぇ....穂乃果ちょっと見てくるー!」テッテッテー

花陽ちゃん「行っちゃったね....じゃあ私が教えてあげる♪」

凛ちゃん「え、う、うん///」ドキドキ

花陽ちゃん「(あ、2人っきりになっちゃったよぅ///)」ドキドキ



うみ爺「こと婆さんですか?さっき自分のお部屋に行ってしまいました。こと婆さんのお部屋は、お風呂場の隣ですよ♪」

穂乃果ちゃん「ありがとう、うみ爺さん!行ってくるね!」テッテッテー



こと婆「スキデスガースキデスカー♪」

穂乃果ちゃん「あ、こと婆さんの声。....ここかな?」

コンコン

こと婆「はい♪入っていいよー!」

穂乃果ちゃん「こと婆さーん♪」フスマアケルー

こと婆「あ、穂乃果ちゃん♪どうしたの?」

穂乃果ちゃん「遊びに来たのー!こと婆さんは今何してるの?」

こと婆「今はねぇ、穂乃果ちゃんたちのお洋服を作ってるんだよ♪」

穂乃果ちゃん「新しいお洋服!?やったぁ!」ウレシィナァ

こと婆「ほら、こっちおいでー」

穂乃果ちゃん「ほぇー、すごいねぇ....こんなに可愛いの穂乃果似合うかなぁ....」ドキドキ

こと婆「えー?穂乃果ちゃんは可愛いから、何着ても似合うよぉ♡」

穂乃果ちゃん「えへへ、嬉しいなぁ///」

こと婆「でももう少し時間かかるかなぁ。あ、じゃあね、お洋服可愛いって言ってくれたから、特別に私とお揃いの髪飾りあげる♪はい、手出して♪」

穂乃果ちゃん「こと婆さんとお揃い!?わーい!ありがとう!宝物にするね!」ポケットニシマウー

こと婆「宝物かぁ、嬉しいな♪」

穂乃果ちゃん「えへへ♪じゃあ、もう行くねー!」バイバイ

こと婆「うん♪お洋服楽しみにしててね!」バイバイ


穂乃果ちゃん「うふふ、後でみんなに自慢しちゃおー」

穂乃果ちゃん「あれ?向こうの森に道ができてる....」キニナルナァ

穂乃果ちゃん「すぐ帰れば大丈夫だよね....行ってみよ!」



カーカーカー
ザワザワー

穂乃果ちゃん「うぅ、少し怖いかも....」

穂乃果ちゃん「あ、なんか光ってる!」テッテッテー

穂乃果ちゃん「わぁ!綺麗な泉〜♪もっと近くに....きゃっ....」ズコッ

ポチャン

穂乃果ちゃん「痛いよぅ....って、あれ?おかしいなぁ....ポケットにしまっておいたのになくなっちゃった!....うぅ....宝物なのにぃ....」ウルウル

???「(やっぱり来た。可愛い女の子やね。さて、....そろそろ出ようかな。)」

ザバァアー

穂乃果ちゃん「何っ!?」ビクン

???「ウチはこの泉を守ってる、希。」

穂乃果ちゃん「希....さん?」

希「(じゃあ、恒例のアレを....)あなたが落としたのは、こっちの金色に輝く髪飾り?それとも、こっちの銀色に輝く髪飾り?」

穂乃果ちゃん「あっ!それ穂乃果の!....けど、そんな色じゃ....なかったもん....うぅ....何でそんなイジワルするの!?....うわぁあん」ナミダナガスー

希「え、ちょっ、待って!ウチそんなつもりじゃ....あ、はい、正直に答えてくれたから、この髪飾りを上げましょう」アタフタ

穂乃果ちゃん「....グスン....これ、穂乃果の....」

希「そう、ごめんな?泣かせてしまうとは思わんかったんよ....」

穂乃果ちゃん「....返してくれたから....許してあげる!」ニコッ

希「ありがとうな〜♪」

穂乃果ちゃん「じゃあ....そうだ!ねぇ、お友達になって!」

希「あぁ、ごめんな?それはできないんよ....ウチは必要以上に誰かと仲良くしたらいけないからなぁ....」

穂乃果ちゃん「そっか....」シュン

希「なら...お詫びにスピリチュアルパワーを見せてあげる♪」

穂乃果ちゃん「すぴゅありぱー???」

希「(言えてない....)そう、じゃあ、目を閉じて!」

穂乃果ちゃん「....こう?」

希「うん、そしたら、目を閉じたまま、5秒数えたら目を開けてみ?」

穂乃果ちゃん「うん、....いーち、にーい、さーん、よーん....ごー!」オメメアケルー

‥‥‥‥

穂乃果ちゃん「!!!!なんで!?森の前に戻ってる!....道もなくなってる....」フシギダナァ

穂乃果ちゃん「って、もう真っ暗だぁ!」

???「穂乃果ちゃぁーーん!!」
???「穂乃果ぁーー!!」

穂乃果ちゃん「あれ?誰かに呼ばれてる....行ってみよう。」テッテッテー



穂乃果ちゃん「あ、こと婆さん!それにうみ爺さんも!」

こと婆さん「チュン!?はわわ....穂乃果ちゃぁあん!?ぴぃぃぃぃいいっ!」ダキツキ

穂乃果ちゃん「えっ、えっ?」

うみ爺「うぅ....良かったです。あたりはもうこんなに暗くなってるのに、帰ってこないから心配しました....」ナミダナガスー

穂乃果ちゃん「あっ、ご、ごめんなさい....次からは気をつけるから....」プルプル

こと婆さん「ぴぃぃぃぃいいっ!帰ってきてくれて良かったよぉ」ゴウキュウ

うみ爺「本当に、本当に良かったです。さぁ、家に帰りましょう。凛たちも心配して待ってますよ。」



こうして、穂乃果ちゃんは無事おうちに帰ることができました。

不思議な泉のことは、誰にも言いませんでした。
そして何日か過ぎたころ....



凛ちゃん「にゃぁ....」

うみ爺「‥‥」

凛ちゃん「にゃぁ....」

うみ爺「....凛、どうしたのですか?ため息ばかりついて....」

凛ちゃん「最近花陽ちゃんとあまり話せてないにゃ....」

うみ爺「なぜです?」

凛ちゃん「あのね、凛もよくわからないんけど....花陽ちゃんを初めて見た時から、花陽ちゃんと一緒にいたり、話したりすると、顔が熱くなって....ドキドキ....しちゃうんだにゃぁ....」

うみ爺「‥‥やはり....一目惚れだったのですね....」

凛ちゃん「一目惚れ?」ナニソレ

うみ爺「凛は、花陽に会った瞬間から、花陽のことが好きになってしまったのです。」

凛ちゃん「にゃにゃにゃー!?///凛が花陽ちゃんを!?」ドキドキ

うみ爺「そんなに恥ずかしがらなくてもいいのですよ。私は....こと婆さんが大好きですから♪」

凛ちゃん「‥‥そっかぁ、凛は、花陽ちゃんが好きなんだにゃぁ....」

うみ爺「はい、でも、凛がずっとそんなだと、花陽とも仲良くできなくなってしまうかもしれません。」

凛ちゃん「話せない....からかにゃ?....嫌にゃ、凛は、凛は花陽ちゃんが好きだから、仲良くできないのは嫌にゃー!」ウルッ

うみ爺「では、花陽にその気持ちを伝えてみましょう。」

凛ちゃん「で、でも、花陽ちゃんは凛のこと嫌いかも....しれないから....」

うみ爺「そんなの、凛が花陽なら同じことを考えていると思いますよ?」

凛ちゃん「!!!........わ、わかったにゃ。凛、花陽ちゃんに気持ちを伝えてくるにゃ!....凛は、花陽ちゃんのことが嫌いじゃないから!大、大、大、大好きだから!....うみ爺さん、ありがとうにゃー!」テッテッテー

うみ爺「行ってしまいましたね....初恋....ですか....」

こと婆「うみ爺さん....」

うみ爺「こっ、こっ、こと婆さん!?いたのですか!?」

こと婆「うん、全部聞いてた....」

うみ爺「はわわ///」

こと婆「あのね、お願いがあるの....」ドキドキ

うみ爺「な、何でしょう?」ドキドキ

こと婆「さっきの言葉、ちゃんと私に向かって言って欲しいの....聞かせてほしいの....」ドキドキ

うみ爺「なななななっ、なっ、何のことでしょう!?」ドキドキ

こと婆「とぼけないで、ねぇ....おねがぁい♡」

うみ爺「(はうっ///)こと婆さんは....ずるいですぅ///........仕方ないですね....では....『私は....こと婆さんが大好きですから』....」

モッギュー♡

うみ爺「なっ///」

こと婆「私も....だぁ〜い好きです///♡」

うみ爺「///♡」ツツミコミモッギュー



穂乃果ちゃん「はっ///はぅぅ///」ミチャッタァドキドキ

ガタッ

穂乃果ちゃん「(きゃっ、音立てちゃった!逃げないと!)」テッテッテー

こと婆、うみ爺「(ビクッ!)」

ドクン....ドクン

うみ爺「(誰かに見られたでしょうか....///はぅぅ、こと婆さんの鼓動が....///もう、おかしくなりそうです///)」

こと婆「(誰かに見られちゃった....///恥ずかしいよぉ///うみ爺さんの鼓動がが直接伝わってきて....でも今離れたら....顔合わせられないよぅ///)」

こと婆、うみ爺「(どうすれば....///)」ドキドキドキドキ



花陽ちゃん「はぁ....今日は暇だなぁ....凛ちゃんとは相変わらずだし....」

ドキドキ

花陽ちゃん「やっぱり凛ちゃんのことを考えるとドキドキしちゃう....」ドキドキ

花陽ちゃん「....凛ちゃぁん....好きぃ....」ドキドキ

凛ちゃん「は、花陽ちゃんっ!」

花陽ちゃん「ぴゃいっ!!(凛ちゃん!?聞こえてないよね?さっきの....?)」ドキドキ

凛ちゃん「あのね、花陽ちゃんは、凛のこと嫌い....かにゃ....?」

‥‥‥‥

花陽ちゃん「ぇえっ?なんで!?そんなことないよっ!?」

凛ちゃん「良かった....り、凛ね、大事な事言うよ?」ドキドキ

花陽ちゃん「....はい....(なんだろう)」ドキドキ

‥‥‥‥

凛ちゃん「凛は....凛はっ!花陽ちゃんのことが、初めて会った時から大好きですっ!///」ドクンドクン

花陽ちゃん「(凛ちゃんが私を....?///)あっ....えっと....私も....私もっ、凛ちゃんのことが大好きですっ///♡」ドクンドクン

凛ちゃん「花陽ちゃん....!!///大好きにゃっ!」

花陽ちゃん「私も凛ちゃんが大好きっ///」

モッギュー
ラビュラビュ
デーデッデー



こうして、花陽ちゃんと凛ちゃんは、自分の気持ちを伝えることができました。

そして、数日が経ち、花陽ちゃんと凛ちゃんは友達のように接することができるようになり、2人きりでも緊張しなくなりました。



???「あんなところに家があるチカ。後で行ってみるチカ」



凛ちゃん「穂乃果ちゃん!玉遊びするにゃー!」

穂乃果ちゃん「うん♪花陽ちゃんも遊ぼー!」

花陽ちゃん「うん!」

ガラガラ~
テッテッテー

凛ちゃん「当てっこするにゃー!....えいっ!」

穂乃果ちゃん「きゃー、当たっちゃったぁ」キャッキャ

穂乃果ちゃん「じゃ、じゃあ....えいっ!」

花陽ちゃん「ぴゃあ!....当たっちゃいましたぁ」キャッキャ

凛ちゃん「にゃー、花陽ちゃんから逃げるにゃー!」キャッキャ

花陽ちゃん「わ、逃げちゃう!....それっ!あっ!」

ノーコン!!

凛ちゃん「坂の下に飛んで行っちゃったにゃー」

穂乃果ちゃん「穂乃果とってくるよー!」テッテッテー

花陽ちゃん「私が....って、行っちゃった....」



???「何か転がってきたチカ。」

穂乃果ちゃん「待ってぇ〜」

???「わー!何事チカ!?」

穂乃果ちゃん「え?狐さん!?逃げてー!ぶつかっちゃう〜」

???「言われなくても逃げるチカ」ピューン

コロコロ

穂乃果ちゃん「止まれないよ〜....あ゛っ!(だめ、転んじゃう....)」

???「危ないチカ!」

ボフンッ!

穂乃果ちゃん「きゃあー!....あれ?転んでない....」

???「う、うう....もう自分の力でたってくれないかしら?....重いわ。」

穂乃果ちゃん「うわぁ!ごめんなさい!」コウタイ

???「まぁ、危なかったんだから気にすることないわ。」

穂乃果ちゃん「ありがとう....あなた、お名前は?」

???「絵里よ。」

穂乃果ちゃん「私は穂乃果....あれ?なぁに?その尻尾....」

絵里ちゃん「(きゃー、賢くないわぁ、隠し忘れたわ....また....からかわれるのね....)私は....狐なのよ。」

穂乃果ちゃん「‥‥」プルプル

絵里ちゃん「(はぁ、震えるほど気味悪がってるのね....)なによ、言いたいことがあるなら言えばいいじゃない。」

穂乃果ちゃん「すごいよ....すごいよ絵里ちゃんっ!尻尾だよ!?かっこいいなぁ♡」キャッキャッ

絵里ちゃん「え!?なんでよ!?気持ち悪くないの??尻尾よ?しかも....」

ボフンッ!

絵里ちゃん「変化できるチカ!」

穂乃果ちゃん「す、すごいよ!!どうやったの!?ちっちゃくなった!もふもふでふさふさで....可愛いっ♡」キャッキャッ

絵里ちゃん「何故チカ!どうしてチカ!」

穂乃果ちゃん「うん??ごめんなさい、穂乃果狐さんの言葉わかんないや....」

絵里ちゃん「あっ、賢くなかったチカ。」

ボフンッ!

絵里ちゃん「何故?どうしてなの!?」

穂乃果ちゃん「何が?」

絵里ちゃん「なんで!なんで褒めてくれるの!?なんで普通に接してくれるの!?狐ってだけでも人間には悪者扱いされるし!....変化(へんげ)しても、一部だけ動物なのを気持ち悪がられるわ!....人間なんていつもそうだった!私の仲間は殺されて、居場所も奪われた!....なのになんで....」

穂乃果ちゃん「えっと....そんなにいっぺんにいろいろ言われてもわからないよぅ....そうだ!お友達になろう♪」

絵里ちゃん「友....達....?」

穂乃果ちゃん「うん!ほら、その玉もってこっちに来て!」テヲニギッテテッテッテー

絵里ちゃん「ちょ、ま、待って〜!(腕がぁ....)」



穂乃果ちゃん「凛ちゃん、花陽ちゃん!」

凛ちゃん「遅いにゃー!」

花陽ちゃん「私が飛ばしちゃったのに、穂乃果ちゃんありがとう♪....って、玉は?」

穂乃果ちゃん「ほら、絵里ちゃん隠れてないで出てきてよ〜」

絵里ちゃん「え、ええ....」

花陽ちゃん「わぁ、髪の毛金色だぁ」スゴイ

凛ちゃん「すごいにゃー!尻尾が生えてるにゃー!」

穂乃果ちゃん「でしょ?すごいよね?....ほら、当てっこのつづきやろー!」

凛ちゃん、花陽ちゃん「うん!」

穂乃果ちゃん「絵里ちゃん、その玉を、当てっこするの!じゃあ、よーい、始めっ!」

絵里ちゃん「わ、わかったわ....それっ!」

花陽ちゃん「当たっちゃったぁ....穂乃果ちゃん行くよー!えいっ!」キャッキャ

ワー、トッタヨー!
スゴイニャー
ナゲルヨー

絵里ちゃん「(なんで....遊んでくれるの....)」ウツムキ

‥‥ポテッ

絵里ちゃん「いたっ、」

凛ちゃん「よそ見しちゃダメだにゃー!」キャッキャ

絵里ちゃん「(なんで....)........な、投げるわよー!えいっ!」

凛ちゃん「痛いにゃー!仕返し食らったにゃー!」キャッキャッ

ワーワー キャッキャッ



こと婆「夕ご飯できたよ〜♪」

絵里ちゃん「(大人....)」ビクッ

穂乃果ちゃん、凛ちゃん、花陽ちゃん「わーい!」キャッキャッ

穂乃果ちゃん「あ、こと婆聞いて聞いてっ!今日ね、またお友達ができたの!ほら、あの子。」ユビサシ

絵里ちゃん「」ビクビク

こと婆「わぁ♡狐さんだぁ♪よろしくねぇ〜。」

絵里ちゃん「えっ....」

こと婆「良かったらご飯食べて行かない?」

絵里ちゃん「えっ、でも....」

穂乃果ちゃん「いいねぇ♪みんなでご飯♪ほら、こっち来て!」

ギュッ

絵里ちゃん「え、ええ....(まただわ....また私の手を引っ張ってくれる。今まで離され続けてきたこの手を、穂乃果は引っ張ってくれるの....)」

‥‥

うみ爺「おかえりなさい、おや?また新しいお友達ができたのですね?よろしくお願いします♪」

絵里ちゃん「‥‥」ペコリ

こと婆「ほらほら、みんな座って♪」

それじゃぁ手を合わせて〜いただきまーす!

オイシー ゴハンオカワリー ハナヨチャンハヤイー

うみ爺「あ、そういえば最近、狐は化け物だとか、毛は高く売れるからと言って殺す輩が増えてるらしいですね....まさか絵里はそれで逃げてきたのですか?」

絵里ちゃん「そう....だけど....」

凛ちゃん、花陽ちゃん「怖いねぇ」モグモグ

こと婆「お家は?」

絵里ちゃん「居場所なんか....人間に奪われたわ。」

穂乃果ちゃん「ぇえーっ!お家ないの!?....うみ爺さん!」

うみ爺「ええ、わかってます。急にこんなことを言うのもおかしいですが、放っておけないので....絵里、私達と一緒に暮らしませんか?」

穂乃果ちゃん「うんうん!今日から家族だよっ!」

こと婆「きゃあ♪また可愛い家族がふえるの♡」

絵里ちゃん「で、でも、狐は悪者って....」

穂乃果ちゃん「絵里ちゃんは何か悪いことしたの?」

絵里ちゃん「何も....してないわ....」

穂乃果ちゃん「なら悪者なんかじゃないよ!今はもう『家族だよっ!』」

『もうひとりじゃないよっ!!』キラキラ

絵里ちゃん「‥‥‥‥」ドキッ

‥‥‥‥‥‥

絵里ちゃん「‥‥(人間なんて、怖い人しかいないと思ってた....けど、この人たちは違う......それなのにさっきまでこの人たちのことまで警戒して....私が賢くないのはわかってる....けど今更仲良くしてくれなんて言えるわけ....)」

穂乃果ちゃん「絵里ちゃん、どうしたの?嫌だった?」

絵里ちゃん「い、嫌ってわけじゃ....」

穂乃果ちゃん「じゃあ、家族でいいよね??もう決まりだよー?ほら、早く食べないと冷めちゃうよ、絵里ちゃん!」モグモグ

絵里ちゃん「ええ....(なんだ....私は、この人、穂乃果に逆らえない。だって、私は穂乃果に救われた....この人の強引さに救われた。私の居場所を作ってくれた。もういいわ、ひとりで生きるのはもうやめましょう。....違うわね、私がこの人たちといたいだけだわ。ほんと....私って不器用ね....)」

こと婆「どお?絵里ちゃん、美味しい?」

絵里ちゃん「....ええ、とても美味しいわ♪」



こうして、狐の女の子の絵里ちゃんが、新しい家族になりました。

また数日が経ち....絵里ちゃんもこの生活に溶け込んできました。



こと婆「穂乃果ちゃんはお饅頭から、凛ちゃんはタケノコから生まれたんだよぉ♪あとね、花陽ちゃんは河童なの!」

絵里ちゃん「ハ、ハラショー....」

穂乃果ちゃん「でもね、そのお饅頭は凛ちゃんが全部食べちゃったんだよー」キャッキャ

花陽ちゃん「ゼン゛ブタ゛ベタ゛ノ゛ォ!?」スゴイ

凛ちゃん「花陽ちゃんだっていつもご飯沢山食べてるにゃー」プンスカ

絵里ちゃん「ふふ、そうね、花陽が食べる量は尋常じゃないわ」ビックリヨ

花陽ちゃん「ぇえ〜....別に普通だよぉ....」

アハハハハ

うみ爺「お話中すみませんがちょっとよろしいですか?」

こと婆「あ、うみ爺さんおかえりなさい♪どうしたの?」

うみ爺「それがですね....」

カクカクシカジカー

こと婆「う、うそ....」

凛ちゃん、花陽ちゃん「怖い」ビクビク

絵里ちゃん「そう、鬼が出たのね....」

こと婆「うみ爺さんどうしよう、この子達が危ないかも....」

うみ爺「ええ、まだ目撃したという情報だけなので、嘘かも知れませんが....」

穂乃果ちゃん「うみ爺さん、どこに出たの?」

うみ爺「畑の近くにある私の小屋です。」

‥‥

こと婆「ちょっと待って!近いよ!?大丈夫なの!?」

絵里ちゃん「待って、私のってことは、うみ爺さんが管理してたんじゃないの?」

うみ爺「ええ、一昨日も行きましたね。」

絵里ちゃん「ってことは鬼は昨日来たってことね。」

穂乃果ちゃん「やっぱ絵里ちゃんは賢いねぇ....でも、もしかしたら悪い鬼じゃないかもしれないよ?」

こと婆「そう....かな....」

うみ爺「確かに悪い事をしたという情報は入ってないですけど....」

穂乃果ちゃん「なら....穂乃果が行って見てくるよ!」

こと婆「チュン!?穂乃果....ちゃん....?」

うみ爺「怖く....ないのですか....?」

花陽ちゃん「もし、悪い鬼さんだったらどうするのぉ!?」

穂乃果ちゃん「悪い鬼さんでも、穂乃果が友達になってやるんだから!」エッヘン

絵里ちゃん「穂乃果....」

凛ちゃん「すごいにゃー....」

うみ爺「なんだか....鬼なんてどうってことない気がしてきました....」

こと婆「ええっ!?でもぉ....」

うみ爺「こと婆さん、こんなこと保護者として失格かもしれませんが....私は、穂乃果に任せてみたいと思います....」

こと婆「うぅ....う、うみ爺さんがそう言うなら....」

穂乃果ちゃん「こと婆さん、穂乃果なら大丈夫だよっ!....ほら、こと婆さんにもらった髪飾り、御守りにするから!」

絵里ちゃん「あの....私も行っていいかしら?」

穂乃果ちゃん「絵里ちゃんも来てくれるの!?」

こと婆「絵里ちゃん....わ、わかった、危なくなったらちゃんと逃げてきてね!!」

穂乃果ちゃん「うん!じゃあ行ってくるー!」テッテッテー

絵里ちゃん「え!?ちょ、ちょっと待ってー」テッテッテー

凛ちゃん「行っちゃったにゃ....」
花陽ちゃん「行っちゃったねぇ....」

こと婆「行っちゃうのが速すぎるよぉ!?」マダココロノジュンビガ!!

うみ爺「こと婆さん、穂乃果を信じてください。絶対笑顔で帰ってきますよ」フフッ

こと婆「うみ爺さん....?」

サカクダッテー

穂乃果ちゃん「」テッテッテー

絵里ちゃん「待って!」

穂乃果ちゃん「どうしたの?」ナニナニ?

絵里ちゃん「走るのが....速いわ」ツカレタワァ

穂乃果ちゃん「あと少しで着くんだけどなぁ....じゃあ....」

ギュッ

穂乃果ちゃん「手繋いでいこっ!」ニカッ

絵里ちゃん「え、ええ....(また、私の手を....私を引っ張ってくれてる。」

『(私はこの手が好き........)』

‥‥‥‥

絵里ちゃん「穂乃果のことが....好き....」

‥‥

穂乃果ちゃん「え?穂乃果も、絵里ちゃんのこと好きだよー?」エヘヘ

絵里ちゃん「‥‥」

グイッ

穂乃果ちゃん「わわっ、どうしたの!?」カオチカイヨ?

絵里ちゃん「言い方を変えようかしら....私は....穂乃果のことを愛してるの。」

穂乃果ちゃん「あ、愛し///えっ///そんないきなりっ!?///」

絵里ちゃん「会って何日かで、何言ってるのって思うかもしれないけど、私は本気よ。」

ボフンッ!

絵里ちゃん「きっとこれは片思いチカ。けど、それでもいい....思いは伝えられた。たとえ思いを受け止めてもらえなくても、私が穂乃果を思ってる気持ちは変わらないわ........先に行くチカ。」テッテッテー

穂乃果ちゃん「絵里ちゃん....!」

絵里ちゃん「穂乃果?」ピタッ

ボフンッ!

穂乃果ちゃん「穂乃果は、これから絵里ちゃんに迷惑たくさんかけるかもしれない....ワガママ沢山言うかもしれない....けど、それでもいいなら.....///」

絵里ちゃん「ほ、ほんと―

穂乃果ちゃん「でも約束してほしいことがあるの。」

絵里ちゃん「約束?」

穂乃果ちゃん「ずっと、どんなときもずっと、一緒にいてほしいの。///」ドキドキ

絵里ちゃん「なら大丈夫ね。」キッパリ

穂乃果ちゃん「え?」

絵里ちゃん「私が、穂乃果とずっと一緒にいたいのよ。そして、ワガママだっていい、迷惑をかけてくれてもいい....そこも含めて、穂乃果が好きなの。って、これは私のワガママね」クスクス

穂乃果ちゃん「はぅ///ほ、穂乃果こういうの初めてだから、どうすればいいのかわからないよぅ///」ドキドキ

絵里ちゃん「私もよ....でも、少し一方的になっちゃってたわね....穂乃果、これからもよろしくおねがいねっ♪」ニコニコ

穂乃果ちゃん「う、うん///」ヨロシクモジモジ

‥‥

穂乃果ちゃん「よ、よーし!鬼さんのところまで競争だー!///」テッテッテー

絵里ちゃん「(照れ隠しね....)ええ、競争よ!」

ボフンッ!
ピューン!

穂乃果ちゃん「うわぁ!絵里ちゃんずるいよ〜」ズルイズルイ!


マガッテー
ハシッテー


穂乃果ちゃん「ふぅ....着いたー!もう、絵里ちゃん速すぎ!」プンスカプンプン

絵里ちゃん「悪かったわよ」アハハ

穂乃果ちゃん「....でも....鬼さんって結構小さいのかな?」

絵里ちゃん「ん、確かに、この小屋の入口の大きさから考えると....思ったより小さい鬼みたいね。」

???「(外で誰か話してる....まさか、もう居場所がバレた!?)」

穂乃果ちゃん「まぁ、開けてみよー!」

???「(入ってくる!?....あの技を使うしかないわね....)」

ガチャ

???「(今ね、)必殺、泥んこどろどろあたーっく!!」

ベチャッ

穂乃果ちゃん「ふぇ??」オヨウフク....

絵里ちゃん「ちょっ、何するのよ!?」

???「ふっふっふー、子供だからって容赦しないわよぉ(自分も子供だけど....)」

穂乃果ちゃん「う....うぅ....」プルプル

穂乃果ちゃん「うわぁぁあんっ!お洋服がぁ!うわぁぁあん!」ドロンコー!

???「えっ....」ドキッ

絵里ちゃん「あら、泥んこで汚れちゃったわ....」アセアセ

穂乃果ちゃん「こと婆さんが作ってくれたお気に入りだったのにぃ!うわぁぁあん!」ヨゴシチャッタヨー

???「え、えっと....」ドウシヨ

絵里ちゃん「あぁ....洗濯すれば大丈夫よ」アセアセ

穂乃果ちゃん「ずびっ....ほんとう?」ウルウル

絵里ちゃん「ええ、心配ないわ。(たぶん)」アセアセ

穂乃果ちゃん「そっか....よかったぁ....グスン」ニコニコ

絵里ちゃん「で、ちょっとあなた!?何でこんなことしたのよ!....って、角が2つ!....鬼なのね!?」

???「違うわよ!!........それより....さっきはいきなり泥んこ投げて悪かったわ....わざとじゃないの....」

穂乃果ちゃん「う、うん....わざとじゃないなら....」ビクビク

???「はぁ、よかった。泣き出した時はどうしようかと思ったわ。」

絵里ちゃん「....本当に鬼じゃないのね?」

???「だから何よ鬼、鬼って!」

絵里ちゃん「じゃあ、その角はなによ!」

???「角....?あぁ、これは髪の毛よ!結んだ髪をどうしたら角と間違えるのよ!?あんたのそれだって尻尾みたい....って!本当に尻尾生えてるし!!」

絵里ちゃん「髪の毛....?そ、そうね、言われてみれば....言われなくても髪の毛ね(賢くなかったわぁ)」アハハハハ....アセアセ

???「もう、しっかりしてよね?私だって好きでこんなところにいるわけじゃないんだから。」

穂乃果ちゃん「何かあったの?あ、私は穂乃果!あなたは?」

???「ああ、自己紹介がまだだったわね、私はにこよ。」

絵里ちゃん「にこ....さっきは鬼って言って悪かったわ....」ハズカシイ

にこちゃん「ふ、ふん!今度から気をつけなさいね!」

穂乃果ちゃん「....それで、にこちゃんはどうしてここにいるの?」

にこちゃん「....村を....追い出されたのよ....」

絵里ちゃん「!?」

穂乃果ちゃん「どうして!?」

‥‥‥‥

にこちゃん「まあ、別に話してもいいか........にこ、もともと村の子じゃないの....村の大人に拾われただけだから。でも、拾ってくれて感謝はしてたの。だから、にこは恩返しがしたくて、ある事をすると、みんなが喜んでくれたり、可愛がってくれたの。....でも、最初だけだった....」

穂乃果ちゃん「最初だけって?みんな喜んでくれたんでしょ?」

にこちゃん「逆になったのよ........ある日ね、にこがある事をしてあげた人がね、猪に襲われて怪我をしちゃったの。うん、にこも村のみんなも、偶然だと思ってた。けど、次の人は、家が燃えて、その次の人は、お殿様に連れて行かれて家族と離れ離れになっちゃった....そのときくらいからね、『悪魔の子』って言われるようになったの。」

絵里ちゃん「ひ、ひどいわね....」カワイソウ

にこちゃん「....近寄るな!だとか....2度と汚い笑顔を見せるな!とか....もう何もしてないのに、みんなはにこのことを避けたの。でもね、それと同時に誰も苦しまなくなったの....そうね、それでも今まで味方してくれてたおじさんには感謝しきれないくらい感謝してるわ。」

絵里ちゃん「おじさんって....」

にこちゃん「にこを拾ってくれた人よ....でも、結局にこは、村長さんに言われて追い出されちゃった....」

絵里ちゃん「‥‥」ナンテコエヲカケレバ....

穂乃果ちゃん「にこちゃん、そのある事ってなぁに?穂乃果も見たい!」

絵里ちゃん「穂乃果!?」

にこちゃん「はぁ?アンタ馬鹿なの?人の話聞いてた?」

穂乃果ちゃん「それでも見てみたいの!」

にこちゃん「だめよ、見ず知らずの子に迷惑はかけたくないわ。」

穂乃果ちゃん「なら....穂乃果とお友達になって!絵里ちゃんとも!」

にこちゃん「ん....まぁ、それだけなら....」

穂乃果ちゃん「やったぁ♪友達になったから見せてくれてもいいよね??」

にこちゃん「はぁ?だから、嫌って言ってるでしょ!」

穂乃果ちゃん「穂乃果が苦しむから?」

にこちゃん「そうよ!さっきも言ったけど、初めてあった人にまで迷惑はかけたくないわ。」

穂乃果ちゃん「なぁんだ....穂乃果なら大丈夫!悪魔の子なんかじゃないって、穂乃果わかるんだもん!」

にこちゃん「なっ....どうしてよ....?」

穂乃果ちゃん「かわいいから!お友達になってくれたから!」

にこちゃん「に、にこが可愛いのは当たり前だし、友達くらいいくらでもなってあげるわ....」

穂乃果ちゃん

『だってにこちゃん、本当はやりたいんでしょ?みんなの笑顔が....大好きなんでしょ?』

にこちゃん「うっ....」ドキッ

穂乃果ちゃん「それで、にこちゃんが笑顔になれるなら、穂乃果も嬉しいから苦しまないもん!」ホントウダヨッ

にこちゃん「(なんでこの子は....)....呆れた。」

穂乃果ちゃん「??」

にこちゃん「やってあげるわよ....」

穂乃果ちゃん「ほんと?やったー!....じゃあ早速やってみてよ!」

にこちゃん「(どうなっても知らないんだから!)『にっこにっこにー♪』」ニコッ

‥‥

絵里ちゃん「ハラショー....」

穂乃果ちゃん「おおお!にこちゃん、やっと笑ってくれた♪」

にこちゃん「っ!!」

穂乃果ちゃん「じゃあ、穂乃果も....『にっこにっこにー♪』....ほら、みーんな笑った!」ウフフ

絵里ちゃん「そうね、『にっこにっこにー♪』」アハハ

にこちゃん「なんでよ....」ウルウル

穂乃果ちゃん「だからね、にこちゃんは悪魔の子なんかじゃないんだよ!だって、みんなを笑顔にしてくれたんだもん!だから、穂乃果は何があっても苦しまない!にこちゃんがくれた笑顔を思い出して苦しまない!」エッヘン!!

にこちゃん「うぅ....ほの....か....意味がわからないわっ....」ナミダポロポロ

絵里ちゃん「まさか泣いてるの....?」

にこちゃん「!な、泣いてなんかないわよ!グスン....『にっこにっこにー♪』」

にこちゃん「『にっこにっこにー♪』」エヘヘ

『にっこにっこにー♪』

‥‥‥‥

穂乃果ちゃん「うぅっ....!」

絵里ちゃん「穂乃果??」

にこちゃん「え!?やっぱりにこがこれをやったせいで....」ガクガクブルブル

グゥ〜♪

穂乃果ちゃん「お腹が....空いたよ....」

絵里ちゃん「そうね、私も空いたわ。鬼なんていなかったし、帰りましょうか。」

にこちゃん「びっくりさせないでよもう!」ドキドキ

穂乃果ちゃん「あはは、ごめんなさい....そうだ、にこちゃん、おうちに帰れないんだよね?」

にこちゃん「帰るところがないのよ....」

穂乃果ちゃん「なら一緒に帰ろ♪」

絵里ちゃん「穂乃果、ハラショーよ。」

にこちゃん「いいの....?」

穂乃果ちゃん「うみ爺さんたちもきっと許してくれるよ!」

にこちゃん「あ、ありがとう....(穂乃果....にこが悪魔の子なら、きっとあんたは....天使の子ね........あれ?うみ爺さんってどこかで聞いたことがあるような....)」

絵里ちゃん「じゃあ、帰るわよー!」

にこちゃん「(なぁんだ....笑うことって、人を笑顔にさせることって....こんなにいいことなんじゃない....)」

ガチャ

トコトコ
マガッテー
サカノボッテー

穂乃果ちゃん「ただいまー!」

こと婆「穂乃果ちゃぁん!!!帰ってきてくれてよかったよぉ♡」

穂乃果ちゃん「えへへ....あのね、鬼さんなんていなかったの!それでね、お友達できたの!しかも、家族なの!」ユビサシ

にこちゃん「....にこです。おせわになるにこ!」

こと婆「きゃわいい♡よろしくねぇ♪」

絵里ちゃん「(ハラショー....礼儀正しいのね。)」

こと婆「じゃあ、みんなでご飯にしよう♪ほら、中に入って座ってー♪」

穂乃果ちゃん、絵里ちゃん、にこちゃん「はーい!」テッテッテー

‥‥

うみ爺「ほら、笑顔で帰ってきました。」クスクス

こと婆「むぅ....うみ爺さん何か知ってたの?」ジロリンチョ
うみ爺「いえ、私はただ、村にいる知り合いの頼みを聞いただけですよ。」ウフフ

凛ちゃん「うみ爺さんたち早くするにゃー」

うみ爺「はい、今行きますよー!」テッテッテー

こと婆「もう....うみ爺さんったら....」クスクス



こうして、鬼騒動は落ち着きました。

そして、数日が経ち、にこちゃんもみんなと仲良くなれました。



花陽ちゃん「‥‥」ウググ

穂乃果ちゃん「にこちゃん、お絵描きしよー♪」

花陽ちゃん「うぅ....」

にこちゃん「仕方ないわねぇ、付き合ってあげるわ。....って花陽?どうしたの?」

穂乃果ちゃん「本当だ、大丈夫?」

花陽ちゃん「....なか....いです....」

絵里ちゃん「??ごめんなさい、もう一度いいかしら?」

花陽ちゃん「お腹が....痛い....です....」

にこちゃん「ええっ!大丈夫なの?」

凛ちゃん「は、花陽ちゃん死んじゃうにゃー???そんなの嫌にゃー!!!」

にこちゃん「あんたは黙ってなさい!」

絵里ちゃん「動けそうにないわね、穂乃果、うみ爺さんを―
うみ爺「何でしょうか?」

穂乃果ちゃん「あ、いいところに!今ね、花陽ちゃんが大変なの!」

花陽ちゃん「うぅ....」イタイヨー

うみ爺「わわ、花陽?しっかりしてください!」アセアセ

凛ちゃん「ああああああ!花陽ちゃん死んじゃうにゃぁああああ!」

にこちゃん「だからあんたは黙ってなさい!!!!」

うみ爺「私たちではどうしようもありません....お医者様に来てもらいましょう!」

穂乃果ちゃん「お医者様??」

うみ爺「ええ、私が呼....あ、絵里、あなたならすぐ呼んでこれますよね?」

絵里ちゃん「変化すれば行けなくもないわ!場所は?」

うみ爺「家の裏側の道をまっすぐ行ったところの村です。そんなに遠くないので、急いでくださいね。」

絵里ちゃん「ええ、じゃあ行ってくるわ!」

ボフンッ!
テッテッテー

うみ爺「さて、お布団まで移動させましょう。....」ヨイショ

うみ爺「凛、お布団を敷いてもらっていいですか?」

凛ちゃん「わかったにゃっ!」パフン

うみ爺「ありがとうございます。花陽、下ろしますよ....」ヨイショ

凛ちゃん「心配だにゃぁ....」

花陽ちゃん「うぅ....痛いですぅ....」

うみ爺「もうすぐお医者様が来るので頑張ってくださいね。」アセアセ

穂乃果ちゃん「大丈夫かなぁ....」

にこちゃん「残念だけどにこたちには何もできないわ。」



こと婆「ただいまー♪お洗濯してきたよー♪」

‥‥

こと婆「あれ?どこか行っちゃったのかなぁ....」

テッテッテー

お医者様「こと婆さん!」

こと婆「あれ?お医者さん!どうして??」

お医者様「お腹が痛いって倒れてる子がいるみたいで....」

こと婆「え〜!お洗濯に行ってる間にそんなことが........あれ?後ろにいる子は....?」

お医者様「後ろ?....ああっ!なんで付いてきてるんだ!?まったく....いいか?診察の邪魔だけはしちゃダメだからな?」

???「うん、わかったわ、パパ。」



お医者様「お待たせしましたー!」

うみ爺「ああ、わざわざありがとうございます。」

花陽ちゃん「痛いですぅ....」

お医者様「この子ですね....うーん、熱がありますね....お腹はいつから痛いんだい?」

花陽ちゃん「お昼を食べ終わった後くらいです....」

お医者様「ふむ....うみ爺さん....」

‥‥‥‥

お医者様「ただの食べすぎですね。」アハハ

うみ爺「そうですか....よかった....」ホッ

お医者様「ああ、でも、熱が出てるので、安静にしておいてください。」

うみ爺「はい、わかりました。」



穂乃果ちゃん「....なんか難しそうなお話してるなぁ....」

ツカマエチャウ♪

穂乃果ちゃん「あれ?あの子誰だろう?お庭でなにかしてる....」

???「なかなか捕まえられないわね....」

穂乃果ちゃん「何してるのー?」テッテッテー

???「ゔぇえ....びっくりしたぁ....」

穂乃果ちゃん「わぁ、驚かせちゃった?」

???「べ、別に驚いてなんかないわよ....」アセアセ

穂乃果ちゃん「ふぅん....私穂乃果!あなたは?」

???「私の名前?真姫よ。」

穂乃果ちゃん「真姫ちゃんっていうんだ....」

ジー....

真姫ちゃん「な、なにじーっと見てるのよ?」

穂乃果ちゃん「真っ赤な髪の毛かっこいいな♪って!」

真姫ちゃん「そ、そう?///」クルクルー

穂乃果ちゃん「あれ?手濡れてる....何してたの?」

真姫ちゃん「ああ、このお魚を捕まえようとしてたのよ!」

穂乃果ちゃん「ぇええええっ!?ダメだよぉ!金魚さんにそんなことしたら!」オドロキ

真姫ちゃん「ゔぇえ....そうなの....?ごめんなさい、小さいお魚が珍しかったから....」シュン

穂乃果ちゃん「そんなに珍しくないと思うけど....」

真姫ちゃん「私の家にはすごく大きなお魚しか泳いでないから....」

穂乃果ちゃん「そっちの方がすごいよ!!」オドロキダヨー

真姫ちゃん「そうかしら....別に普通だと思うけど....」

穂乃果ちゃん「(お金持ち....なのかな?)」

凛ちゃん「穂乃果ちゃーん!」テッテッテー
絵里ちゃん、にこちゃん「穂乃果ー!」テッテッテー

真姫ちゃん「ゔぇえ....たくさん来た....」

穂乃果ちゃん「あ、みんな!紹介するね、この子真姫ちゃんっていうんだよ!」

凛ちゃん「わぁ、髪の毛赤いにゃー!かっこいいにゃぁ〜♪」

絵里ちゃん「ええ、ハラショーね....」

にこちゃん「絵里、あんたの金色も珍しいわよ....」

穂乃果ちゃん「また新しいお友達ができたねぇ♪」

真姫ちゃん「お友達?私が....?」

穂乃果ちゃん「うん....?」

真姫ちゃん「お友達なんて初めてできたわ....」カンドウ

穂乃果ちゃん「じゃあ穂乃果が真姫ちゃんの1番目のお友達だぁ♪」

凛ちゃん「じゃあ凛が2番目にゃー!」

絵里ちゃん「なら私は3番目ね♪」

にこちゃん「ちょっと待ったー!み、みんな1番目で良くない?」

凛ちゃん「とかいって、本当は1番目になりたいだけじゃないかにゃー?」

にこちゃん「う....そ、そんなことないにこぉ」アセアセ

真姫ちゃん「みんなお友達になってくれるの!?」

にこちゃん「当たり前じゃない。にっこにっこにー♪」

真姫ちゃん「にっこにっこにー?....イミワカンナイ」クスクス


お医者様「真姫ー!帰るぞー!」

真姫ちゃん「あ、パパだ....」

穂乃果ちゃん「えー、もう帰っちゃうの?」

凛ちゃん「もっとお話したかったにゃぁ....」

真姫ちゃん「わ、私も........もっと沢山お話してたかったわ....」

真姫ちゃん「‥‥」

真姫ちゃん「パパー!私帰らないわ!」

お医者様「ええ!?何言ってるんだ?早く行くぞー!」

真姫ちゃん「嫌っ!私絶対帰らないわぁ!」

お医者様「ええ....困ったなぁ....」

うみ爺「あ、あの、よかったら少しの間私たちでお預かりしましょうか?」

お医者様「いやいや、そんな、娘のワガママで....申し訳ないですよ!」

うみ爺「大丈夫です。あの子達も喜びますでしょうし」ウフフ

お医者様「....なら、お言葉に甘えます....そうですね、私も仕事でいないことが多いですし........真姫ー!うみ爺さんとこと婆さんにご迷惑のないようにするんだぞ?」

真姫ちゃん「わかったわー、パパ!」

お医者様「では、また何かあったら呼んでください。」

うみ爺「はい、ありがとうございました♪」



穂乃果ちゃん「帰っちゃったよ?」

真姫ちゃん「私みんなと一緒にいたいわ!」

穂乃果ちゃん「じゃあ、今日から真姫ちゃんも家族!」キャッキャッ

絵里ちゃん「そうね、よろしく、真姫。」

凛ちゃん「よろしくにゃー!」

にこちゃん「よろしく頼むわ。」

真姫ちゃん「よ、よろしく....///それじゃあこの小さなお魚さんを捕まえましょう!」

穂乃果ちゃん、にこちゃん、凛ちゃん絵里ちゃん「だからそれはダメぇーっ!!!」



こうして、お医者様のところの真姫ちゃんが新しく家族になりました。

花陽ちゃんの体調も良くなり、真姫ちゃんとも友達になって数日が経ちました。



???「ウチだけ出番少ないなぁ....」

森の神「希....前に娘が来ただろう?」

希「....はい、確かに来ました」

森の神「森の動物達から聞いた。『子供を泣かせた』みたいだな....」

希「(やっぱりまずかったか....泉に来た者を大切にするのは約束されていたこと....)ですがあれには理由が....」

森の神「理由....?目撃した動物たちがいるんだ....希、泣かせた罪は大きい....」

希「ち、ちがうんや!」

森の神「....この森の神秘的な力、『スピリチュアルパワー』も使ったみたいだな....」

希「っ!?(まずい....バレてたか....)」ビクビク

森の神「我も森の神として、そんなやつを泉に置いておくわけにいかん!!」

希「(いつも穏やかな森の神様がこんなに怒ってる....)」ビクゥッ

森の神「この森から....出ていけぇっ!!」

希「(自業自得....や)」

モリノカミノスピリチュアルパワー!!

‥‥

希「はっ!ここは....?....そうか....森を追い出されて....」

シーン…

希「静かやなぁ....」

ワーワー キャッキャッ マテマテー ワーコロンダー キャッキャッ

希「ん?....あそこの家の方から子供たちの声がするなぁ....行って........ん?ウチに....尻尾....??」コドモニナッテルシ....


‥‥‥‥



にこちゃん「すーぱーにこちゃんあたーっく!!」キャッキャッ

絵里ちゃん「ふふ、その程度かしら?」ウフン

凛ちゃん「キャッチしたにゃ....」

にこちゃん「あれを....取った....?」



穂乃果ちゃん「絵里ちゃんたち当てっこしてるねぇ」

花陽ちゃん「そうだねぇ。でもお絵描き楽しいよ♪」

穂乃果ちゃん「うん♪....ほら!こと婆さん!狸さん描いたの!」

こと婆「わぁ♡穂乃果ちゃん上手〜♪」

真姫ちゃん「な、なんで狸なのよ?」

穂乃果ちゃん「狸さんって凄いんだよ!絵里ちゃんみたいに変身できるのっ!」キャッキャッ

真姫ちゃん「ほんとう!?すごいわっ!」キャッキャッ



絵里ちゃん「へっくちっ」カゼカシラー

にこちゃん「すーぱーにこにこにーあたーっく!!!!!」

絵里ちゃん「風邪だったらいや―うえっ!?」

にこちゃん「うわっ!」アセアセ

凛ちゃん「顔面....」アセアセ

絵里ちゃん「ひどいわぁ....うぅ....」ヒリヒリウルウル

にこちゃん「(いつもクールな絵里でも流石に顔面食らったら....)え、絵里ごめんっ!」

絵里ちゃん「(痛いわぁ....よそ見してたんだから自分が悪いんじゃない....賢くないわね、にこと凛が心配してるわぁ....)」プルプル

凛ちゃん「(なんかプルプルしてるにゃぁ....痛そうにゃぁ....)」

絵里ちゃん「ぅ....絵里、おうち帰るっ!」テッテッテー

凛ちゃん「(絵里?)」
にこちゃん「(おうち?)」



花陽ちゃん「あ、こと婆さんも何か描いてるの?」

穂乃果ちゃん「えー、見せて見せてー!」

こと婆「いいよぉ♪はい、」

穂乃果ちゃん「わぁ♪穂乃果たちだぁ!」

こと婆「うん♪新しいお洋服のデザイン考えてたの!」

真姫ちゃん「(すごく可愛いわ....)」

花陽ちゃん「真姫ちゃんどうしたの?」

真姫ちゃん「ゔぇえ....べっ、別に可愛いなぁなんて思ってなんかないんだからっ!」アセアセ

こと婆「まぁ♡」

穂乃果ちゃん「真姫ちゃん....素直になっちゃいなよ〜」ウリウリ〜

真姫ちゃん「なっ///イミワカンナイッ!!///」カァァ



希「....この坂上れば....(早く寝泊まりできる場所を見つけないと....)」

にこちゃん「こうなったら2人で勝負よー!」

凛ちゃん「にゃっ!?まだやるのかにゃー!?」

希「....ここからは無理やね....あっちの縁側の方から行ってみよう....」スキミテテッテッテー

キャッキャッ ウフフッ

希「こっちにも人がいる....そーっと通らないとまずいなぁ....そーっと....そーっと」シノビアシ

穂乃果ちゃん「(あれ?絵里ちゃんかな?....でも色が違う....)」キヅイタ

希「(よし、あと少しで抜けられる)」

穂乃果ちゃん「ほぉぉお!!」プルプル

花陽ちゃん「穂乃果ちゃん?」

穂乃果ちゃん「狸さん!!!」キラキラ

希「あっ(見つかってもうた....)」ビクゥッ

うみ爺「ソシテーワタシタチハメグリアウー♪」

希「(あっちからも人が!?)」

にこちゃん「凛じゃまるで相手にならないわぁ」
凛ちゃん「むぅ、そんな言い方はないにゃー!」

希「(は、反対側からも!?....あ、この葉っぱで....)」

ドロンッ
ポテッ

穂乃果ちゃん「‥‥‥‥‥‥石ころになっちゃったぁ....すごいよっ!すごいよっ!」テッテッテー

希「とりあえずこれで....って、持ってかないでぇ!え?動けない?ちょ、待って!」

穂乃果ちゃん「ほら、これだよ!!こと婆さん!」

こと婆「わぁ、不思議....」

みんな「見たいー!」テッテッテー

うみ爺「へぇ、不思議ですねぇ」

希「どうしよう....ぁあっ!」

ドロンッ
シリモチ

希「いてて....」

穂乃果ちゃん「ぉぉぉぉぉ!元に戻った!すごいよっ!」ナニコレー!

こと婆「可愛い女の子♡」

うみ爺「すごいです....」

希「(勝手に入ってきたから怒られる....)」ビクビク

穂乃果ちゃん「あなたすごいよっ!私は穂乃果!あなたは??」

希「(この子は....!)の、希....」

穂乃果ちゃん「希ちゃん!?うーん、どっかで....」

真姫ちゃん「あなたどこから来たの?」

希ちゃん「も、森から....」

真姫ちゃん「ふぅん(狸だわ....)」

花陽ちゃん「ご飯にもなれたりしますか!?」

希ちゃん「うん....たぶん....」

凛ちゃん「変身したらだめにゃー!!!」
にこちゃん「死んじゃうわ!」
真姫ちゃん「やめておきなさい!」
穂乃果ちゃん「絶対ダメだよぉ!」

希ちゃん「?」

花陽ちゃん「そんなぁ....冗談だったのに....」シュン

穂乃果ちゃん「希ちゃん、お友達になってくれるよねっ?」

希ちゃん「友....達?」

穂乃果ちゃん「うん!そうすればもっともぉーっと遊べるもん!」

希ちゃん「でも....ウチ、友達ってどうしたらいいか....」

穂乃果ちゃん「お友達はお友達なの!えっと....一緒に遊んだり、楽しくお話するの♪」

希ちゃん「でも....会ったばかりだし....(穂乃果ちゃんとは会ったことあるけど)」

穂乃果ちゃん「えぇ....じゃ、みんなでしりとりしよっ!」

凛ちゃん「わぁ、やりたいにゃー!」
真姫ちゃん「ま、まぁやってあげなくもないわ(やりたいやりたい)」

穂乃果ちゃん「よーし!じゃあ、穂乃果のかから!はい、次希ちゃんだよ♪」

希ちゃん「えっ、えっと....じゃあ柿....」

にこちゃん「金貨!」

凛ちゃん「また か にゃー....うーん....カラス!」

ワーワー キャッキャッ

希ちゃん「(いきなりだったけど....誰かと遊んだりするの初めてだけど‥‥)」

穂乃果ちゃん「はいっ、希ちゃん た だよ!」

希ちゃん「楽しい....」

にこちゃん「イギリス!」

凛ちゃん「イギリスって何にゃー?」
真姫ちゃん「聞いたことないわ」

にこちゃん「えっ?あるもん!イギリスあるもん!」



カーカー

花陽ちゃん「沢山遊んだねぇ」

真姫ちゃん「夕日が綺麗だわ」ワタシミタイニ

希ちゃん「(綺麗‥‥森の外って、新しいことが沢山....)」

こと婆「みんなー!ご飯できたよ♪(絵里ちゃんと一緒に作ったよ♪)」

みんな「わーい」テッテッテー


希ちゃん「(行っちゃった....今日は楽しかったなぁ....)」

穂乃果ちゃん「何してるの?早く行こっ!」

希ちゃん「えっ?えっ?....」ドキッ

穂乃果ちゃん「いいからいいから〜♪」

グィッ



それじゃあ手を合わせて〜いただきますっ!

ワーワー オイシー チャントカンデタベテネェ ゴハンオカワリー

希ちゃん「(みんなで....ご飯....)‥‥はむ」モグモグ

‥‥

希ちゃん「おいしい....」

こと婆「ほんとー?良かったぁ♪沢山あるからいっぱい食べてねぇ♡」

希ちゃん「(みんなと友達になれて、美味しいものを食べれて、綺麗なものを見れた....ほんと、森の外って新しいことが沢山....♪)」

穂乃果ちゃん「希ちゃん、明日もいっぱい遊ぼうねぇ♪」モグモグ

希ちゃん「明日も?」

穂乃果ちゃん「うん♪お友達になったら毎日一緒に遊ぶんだよ!」

うみ爺「でも、今日は帰らないと家の人が心配してしまいます。希、後で私が送り届けますね♪」

希ちゃん「‥‥ウチにはお家なんてない....」

うみ爺「えっ?」

希ちゃん「遠いところに行ってしまったんよ....」

うみ爺「(?親御さんが亡くなってしまったのでしょうか....?)」

穂乃果ちゃん「ならここにいればいいよ!」

うみ爺「(‥‥穂乃果らしいです。まあ、私も放っておけないのですが。)そうですね、帰るところがないなら仕方ないです。」

こと婆「わぁ♡大歓迎だよぉ♪」

花陽ちゃん「また仲良しが増えてくね♪」

希ちゃん「みんな....でも、ウチは知らないことだらけだし....」

穂乃果ちゃん「そんなの、知らないことがあるから楽しいんだよー!その時には、穂乃果たちが教えてあげるから、心配しないでっ!」

希ちゃん「穂乃果ちゃん....」

穂乃果ちゃん「希ちゃんは、もう穂乃果たちの家族になったの♪」

希ちゃん「家....族....(また、新しい響き。この人たちといると、もっともぉーっとたくさん新しいものに巡り会える気がする....穂乃果ちゃんたちがウチにくれるんや........)」

穂乃果ちゃん「よろしくねぇ」モグモグ

希ちゃん「う、うん!」

(『ウチの勘がそう告げてるんや』)



森の神「ふぅ....希....それが、お前のやりたいことだ....それが、お前の大切な人たちだ....そして謝らせてくれ。今まで泉で、ひとりにさせてすまなかった。」モリノカミノスピリチュアルパワーデミテタヨー

(『新しい世界で....がんばれ....』)




こうして、狸の希ちゃんが新しく家族になり、

それから数日が経ち、希ちゃんもみんなと仲良くなりました。



希ちゃん「‥‥平和やね....」

希ちゃん「このお家も意外と大きいし、お昼ご飯の後から今日は珍しく誰ともあってないなぁ....」

希ちゃん「みんな何してるんかなぁ....あ!!いいこと考えた!」シメシメ

希ちゃん「今日はみんなが何してるか観察しようっ!(もちろん見つからないように....)」キャッキャッ

希ちゃん「まずは....」

にこちゃん「にっこにっこにー♪」

希ちゃん「あ、にこちゃんの声がする....行ってみよう」テッテッテー

にこちゃん「にこはぁみんなの、も・の♪」

希ちゃん「玄関前で....1人で何やってるんやろ....?」

にこちゃん「‥‥ピョンピョコピョンピョンカーワイーカミノケガハネテーピョンピョコー」

希ちゃん「歌って...踊ってるのかな?なんか凄いなぁ....」

にこちゃん「にこにーにこちゃんでしたぁ♪」ウフフッ

希ちゃん「へぇ....」

パチパチパチパチ

にこちゃん「!!だ、だれっ!?」テッテッテー

希ちゃん「しまった....つい拍手を....」

ドロンッ

にこちゃん「確かここから聞こえ....あれ?おかしいわね....にこの聞き間違い?」ウーン?

希ちゃん「ふぅ....まさか足元のありんこがウチとは思わないもんな」キキイッパツヤ

にこちゃん「....ま、いいわ。続きをやりましょ」テッテッテー

ドロンッ

希ちゃん「危なかったぁ....次は凛ちゃんのところに行こう。」テッテッテー


ハナヨ....チャン....
リン....チャン....

希ちゃん「あれ?花陽ちゃんと一緒?....でも暗い物置で何してるんやろ....」キヅカレナイヨウニ....

凛ちゃん「花陽ちゃん....///♡」ギュゥツ

花陽ちゃん「凛ちゃん....好き....///♡」ギュゥツ

希ちゃん「(うそ....2人ってそういう....///)」

凛ちゃん「♡♡」
花陽ちゃん「♡♡」

希ちゃん「べ、別のところに行こう///」カァァ



パラッ

希ちゃん「紙の音がする....うみ爺さんのお部屋かな?」

うみ爺「‥‥」パラッ

希ちゃん「本、読んでる....大人だぁ....」キラキラ

うみ爺「希?」

希ちゃん「えぇっ!?なんでわかったん!?」

うみ爺「いえ、気配がしたので....」

希ちゃん「スピリチュアル....パワー....」ドキドキ

うみ爺「スピ....なんですか??」??

希ちゃん「ううん、何でもない....うみ爺さんは何の本を読んでたの?」

うみ爺「荒泉物語という本と、音ノ木恋物語を....」

希ちゃん「難しそう....?」

うみ爺「そうですね....子供には難しかもしれません....(特に音ノ木恋物語は....///)」

希ちゃん「へぇ....」

‥‥‥‥‥‥

うみ爺「(まずいです、あまり楽しそうではありませんね....)」

うみ爺「そ、そうだ、お手玉とか....しますか?」

希ちゃん「‥‥」

うみ爺「で、では....お人形遊びを....」

希ちゃん「....うみ爺さん、もう行くね!」テッテッテー

うみ爺「あぁ....」ショボン

‥‥‥‥‥‥‥‥

うみ爺「本の続き....読みましょうか....」ポツン




希ちゃん「うみ爺さんはなんか地味....」トコトコ

希ちゃん「あ、ここはこと婆さんのお部屋....」

真姫ちゃん「絵里、できたわ!」フフーン

絵里ちゃん「ハラショー!」キラキラ

真姫ちゃん「絵里はできないの?」

絵里ちゃん「ええ、あまり得意じゃないの....(賢くないわぁ)」シュン

真姫ちゃん「途中までできてるじゃない。ここはこうして....ここはこうやって折るのよ♪」

絵里ちゃん「は、ハラショー!!折り紙って楽しいわね!真姫、ありがとう!」キャッキャッ

真姫ちゃん「べ、別に、私は作れて当たり前よ///」スナオジャナーイ

絵里ちゃん「(穂乃果に見せてあげたいわ♡)」

希ちゃん「へぇ、紙を折って何か作ってるんだ....って、こと婆さんは....?」

こと婆「すぴぃ....zzz…」ネテルチュン

希ちゃん「お昼寝かぁ」

‥‥‥‥

希ちゃん「みんな普通だなぁ....もう行こう。」

ユメナキユメハーユメジャナイー♪

希ちゃん「あれ?隣の部屋から声....お風呂やね?」

希ちゃん「そ〜っと入ればバレないよね?」

ソォーッ

穂乃果ちゃん「フンフン♪フッフーン♪」

希ちゃん「穂乃果ちゃん、楽しそう....」

穂乃果ちゃん「穂乃果、幸せだなぁ♪」

希ちゃん「なんや?いきなり....」

穂乃果ちゃん「大きなおうちに住めて、優しいこと婆さんとうみ爺さんがいて....好きな人も....いて///」ウフフッ

希ちゃん「好きな人....絵里ちゃんかなぁ?」

穂乃果ちゃん「凛ちゃんは....初めてのお友達。妹みたいで可愛いなぁ」ウフフ

穂乃果ちゃん「花陽ちゃんは....ご飯沢山食べるの。すごいなぁ」フフッ

穂乃果ちゃん「にこちゃんは面白くて、ちゃんとみんなを見てくれてる。」

穂乃果ちゃん「真姫ちゃんは素直じゃないけど、そんなとこがとても可愛い。」

穂乃果ちゃん「希ちゃんはおっとりしてるけど、とぉーっても優しい。」

希ちゃん「穂乃果ちゃん....」

穂乃果ちゃん「そして絵里ちゃんは....みんなのお姉さんで....穂乃果の大好きな人....///」キュンキュン

希ちゃん「あれ?たしか絵里ちゃんも....両思いなんや....///」

穂乃果ちゃん「穂乃果、こと婆さんに拾われてよかった。だって、仲良しが沢山♪毎日楽しいし、うみ爺さんもいろんなことを教えてくれる。」シミジミ

ジャバッ
ペタペタ

希ちゃん「きっとみんなも、穂乃果ちゃんに感謝してるよ....」

ガラガラー

穂乃果ちゃん「ふぅ〜♪気持ちよかっ....」

穂乃果ちゃん「え?」
希ちゃん「え?」

穂乃果ちゃん「ななななな、なんでぇ!?///」ハダカンボハズカシー

希ちゃん「え、いやっ、違うんよ、穂乃果ちゃん!」

穂乃果ちゃん「き、きゃぁー!希ちゃんえっちー!///」

希ちゃん「違うって!」チカヅキ

ツルッ

希ちゃん「あっ!」
穂乃果ちゃん「ちょ、希ちゃん!?///」

コロンジャッター



うみ爺「今穂乃果の悲鳴が........穂乃果は今お風呂に....あっ、まさか破廉恥な輩が!?急いでいきましょう!」テッテッテー



希ちゃん「‥‥はっ!」

穂乃果ちゃん「希ちゃんの....えっち....///」カオチカイ

うみ爺「穂乃果ぁっ!!!」

‥‥‥‥‥‥

うみ爺「ご、ごめんなさいっ!」テッテッテー

希ちゃん「なっ、なっ....///」

穂乃果ちゃん「希ちゃん....えっちなことはしちゃダメって、穂乃果、こと婆さんに言われたことあるの....」ドキドキ

希ちゃん「///だから違うんやーーーーーー!!!」



うみ爺さん「確か穂乃果には絵里が....いえ、その前にあの2人は子供なのに///〜///ど、どうすればいいのでしょう!破廉恥ですっ!!//////」



こうして、希ちゃんは楽しい?1日を過ごしました。

そして数日が経ち、穂乃果ちゃんとうみ爺さんの誤解は解けました。
ですが、またひとつ事件の予感です....



ワーワー

ギャーギャー

ワーワー

ガミガミ

穂乃果ちゃん「ぅ絵里ちゃんの馬鹿ぁっ!」プンスカ

絵里ちゃん「嫌いっ嫌いよっやんなっちゃうっ!」プンスカ

穂乃果ちゃん「ぅ....も、もう知らないっ!うわぁぁん!」テッテッテー

絵里ちゃん「あっ....」

‥‥‥‥

こと婆「あれ?絵里ちゃん、どうしたの?大きな声がしてたけど....」

ギュゥッ

こと婆「ひゃあっ....」オドロキ

絵里ちゃん「ううっ....ずびっ....」

こと婆「(絵里ちゃんが泣くなんて....)何があったのぉ?話してみて♪」ナデナデ

絵里ちゃん「‥‥」コクン



バッ

穂乃果ちゃん「うみ爺さん!うぇーん!」ダキツキ

うみ爺「ひゃあっ!....ほ、穂乃果....どうしたのですか?」ビックリィ

穂乃果ちゃん「グスン....うみ爺さんっ....」

うみ爺「穂乃果....何があったか、話してみてください。」

穂乃果ちゃん「絵里ちゃんと喧嘩しちゃったの....」

うみ爺「(珍しいですね....)どうして....喧嘩してしまったのですか?」

穂乃果ちゃん「絵里ちゃんが、穂乃果が楽しみにしてたお饅頭を食べちゃったの....それでね、穂乃果がひどいこと言っちゃって............『嫌い』って言われちゃった....」

うみ爺「‥‥」ナルホド

穂乃果ちゃん「穂乃果は絵里ちゃんのことが大好きなのに....」ウルウル

うみ爺「(困りましたねぇ....)穂乃果はどうしたいのですか?」

穂乃果「穂乃果は....絵里ちゃんと仲直りしたい....」

うみ爺「なら、謝りに行きましょう」ナデナデ

穂乃果ちゃん「嫌....」

うみ爺「どうしてです?」

穂乃果ちゃん「だって、穂乃果のことが嫌いなら....穂乃果が行ったら、きっと絵里ちゃん嫌がるもん....だから....嫌っ」ウルウル

うみ爺「そしたら、絵里とはもうお話すらできないままになってしまいますよ?」

穂乃果ちゃん「でもぉ....」

穂乃果ちゃん「....きっと他のみんなも....穂乃果のこと嫌いなんだ....」

うみ爺「(このままじゃ....仲直りが....)穂乃果....」

穂乃果ちゃん「?」カオアゲルー

パチンッ!

穂乃果ちゃん「痛いっ!?」ホッペイタイヨー

うみ爺「そ、そんなに弱気になってどうするのですっ!....いつも私たちを笑顔にしてくれるあの笑顔はどこに行ってしまったのですか!!」ビクビク

穂乃果ちゃん「!!」ビクゥッ

うみ爺「きっと、絵里もわざとじゃないですよ。ここでこうしてても仲直りなんてできないのですよ?」

穂乃果ちゃん「それは....」

ギュゥッ

穂乃果ちゃん「うみ爺....さん....?」

うみ爺「あなたはそんなに弱い子じゃないはずです。行ってきなさい、きっと絵里も待ってますよ。」ナデナデ

穂乃果ちゃん「口....聞いてくれるかな....?」

うみ爺「ええ、きっと大丈夫です。....ファイトです!」ポンポン

穂乃果ちゃん「‥‥‥‥穂乃果....行ってくる!」テッテッテー

‥‥‥‥

うみ爺「‥‥私は穂乃果を叱ってしまいました....穂乃果を....叩いてしまいました。まだあんなに小さいのに........最低ですね....これが、親の気持ち....なのでしょうか....」

こと婆「‥‥」

『海未!どうしてこんなことが出来ないのですかっ!』

パチンッ!

『海未、あなたは最低ですっ!』

パチンッ!

うみ爺「嫌なことを....思い出してしまいました....」

‥‥

うみ爺「ですが、叩かれた後、お母様は必ず....」

ギュゥッ

うみ爺「こうやって....強く抱きしめてくれました....」

‥‥

うみ爺「(こと婆さん....いつから....?)」

こと婆「うみ爺さんは頑張ったよ♪穂乃果ちゃんと絵里ちゃんは、きっと仲直りできる!」

うみ爺「‥‥はい....」ギュゥ....



....少し前....



絵里ちゃん「穂乃果と....喧嘩しちゃったの....」ウルウル

こと婆「」ナデナデ

絵里ちゃん「私が悪いのに....『嫌い』って....言っちゃったの」ナミダボロボロ

こと婆「そっかぁ‥‥‥‥絵里ちゃんは、穂乃果ちゃんのことが....嫌い?」

絵里ちゃん「そんなことあるわけないじゃないっ!!私は....穂乃果のことがとても大好きよ....!」ウルウル

こと婆「(しってるよ、絵里ちゃん♡)うん♪でもさぁ、絵里ちゃんは、『穂乃果ちゃんと話せないままで........絵里ちゃんは穂乃果ちゃんのことが嫌いって思われたままで....いいの?』」

絵里ちゃん「」ゾワァ

‥‥

絵里ちゃん「そんなの....絶対嫌....でもどうすればいいのかわからないの!....私、賢くないから....」

こと婆「」グスン

絵里ちゃん「どうして....こと婆さんが泣いてるの....?」

こと婆「絵里ちゃんと穂乃果ちゃんが仲直りできないと....私が....悲しいの....」

絵里ちゃん「どうして....」

こと婆「だって、『家族』....でしょ♪」ニコニコ

絵里ちゃん「う、うん....?」

こと婆「絵里ちゃんなら、きっとできるよ♪私はもう行くから、頑張って♪」テッテッテー

絵里ちゃん「行っちゃった............そうよね....どんな時も一緒にいるって約束した家族....だものね....」

‥‥‥‥

絵里ちゃん「謝らなきゃ....」ガンバル



オウチノロウカダヨー



穂乃果ちゃん「」テッテッテー

絵里ちゃん「」テッテッテー

穂乃果ちゃん「あっ」

絵里ちゃん「穂乃果....」

穂乃果ちゃん、絵里ちゃん「あのっ!」

‥‥‥‥

穂乃果ちゃん「絵里ちゃんは....穂乃果のこと、嫌い?」ビクビク

絵里ちゃん「私は....」

穂乃果ちゃん「穂乃果は、絵里ちゃんのこと大好き。」

絵里ちゃん「!!....嫌いじゃないわ!....私は....穂乃果のことが大好き!ほかの誰よりも穂乃果のことが好きぃっ!!!」

穂乃果ちゃん「絵里ちゃん....」

絵里ちゃん「だから........」

‥‥‥‥

絵里ちゃん「私が食べちゃって....私が悪いのに....ひどいこと言ってごめんなさいっ!........許して....くれるかしら....?」

穂乃果ちゃん「ほ、穂乃果もひどいこと言って....逃げちゃってごめんなさいっ!」

絵里ちゃん「穂乃果....」

穂乃果ちゃん「仲直り....したいな....」

絵里ちゃん「ええ、私も。」

モッギュ~♡

穂乃果ちゃん「もうお話できないかと思ったよ〜!うえぇぇぇぇん!」ピィ~

絵里ちゃん「私もっ、仲直りできないと思ったわ....うぅっ、グスンっ」ナミダボロボロ



こうして、穂乃果ちゃんと絵里ちゃんは仲直りすることができました。

そして、また数日が経ち、季節は冬になりました。



うみ爺「最近冷えますねぇ」

こと婆「うん、お洗濯が大変だよぉ」オミズツメタイ

穂乃果ちゃん「寒い〜....絵里ちゃん、ぎゅ〜ってして
♪」

絵里ちゃん「ええ♪」モッギュ~♡

穂乃果ちゃん「ふふ、あったかぁい」ポカポカ

絵里ちゃん「そうねぇ」ホカホカ

凛ちゃん「花陽ちゃん、凛たちもやるにゃー♪」クッツキ

花陽ちゃん「えへへ〜、凛ちゃんあったかぁい」クッツキ

にこちゃん「ふ、ふん!何よみんな子供みたいに(にこも子供だけど)....」

希ちゃん「こと婆さ〜ん」クッツキ

こと婆「えへへ〜♡」

真姫ちゃん「」ウミジイニクッツキ

うみ爺「まぁ♡」

にこちゃん「ちょっ、希に真姫まで!?」

こと婆「にこちゃんもおいでぇ♪」

うみ爺「私たちの間、空いてますよ♪」

にこちゃん「ゔぇえ....」
真姫ちゃん「それ私のっ!!」

‥‥‥‥

にこちゃん「」

トコトコ
ストン

うみ爺「もう、初めからこうしてればいいことを」ウフフ

こと婆「にこちゃん可愛い♡」

にこちゃん「うぅ〜///」



穂乃果ちゃん「でもやっぱり寒いねぇ....」

うみ爺「私が小さい頃は、寒さをしのぐために、おしくらまんじゅうをしましたねぇ」ナツカシィ

みんな「おぉ〜!」

穂乃果ちゃん「みんなっ!やろっ♪」

凛ちゃん「うんうん!やりたいにゃー!」

穂乃果ちゃん「こと婆さんたちも!」

うみ爺「わ、私は遠慮しておきます。」アハハ....

こと婆「私とうみ爺さんはそこで座って見てるから、穂乃果ちゃんたちでやってきて♪」

穂乃果ちゃん「うん、わかった♪」

みんな「」テッテッテー



花陽ちゃん「寒い....」ブルブル

真姫ちゃん「そうね、早く円になりましょ」

マルクナッテー
オシリムケテー
ジュンビデキタァ♪

穂乃果ちゃん「いっくよー♪せーのっ!」

みんな「おっしくーらまーんじゅうっ♪おっされーてなっくなっ♪あーんまりおすとあんこがでるぞ♪」

花陽ちゃん「ぴゃあっ!」スッテン

にこちゃん「あ、あんこでた!」

みんな「あはは♪」キャッキャ

花陽ちゃん「あんこじゃないよぉ〜♪........あれ?なんだかあったかくなってきたぁ♪」

希ちゃん「うん、ぽかぽかしてきたなぁ」

絵里ちゃん「不思議ねぇ」ハラショー

穂乃果ちゃん「うん!ほら、もっとやろー♪」

みんな「おっしくーらまーんじゅうっ♪おっされーてなっくなっ♪」



うみ爺「やっぱりあの子達を見てると癒されますねぇ♡」

こと婆「うん、みんな可愛いっ♡」

うみ爺「よく考えたら....初めて穂乃果と凛に出会ってから、結構時間が経ちましたね」

こと婆「時間が進むのはあっという間だねぇ♪」

うみ爺「なんだか....とても懐かしく感じもしてきました。私たちも、きっと昔はあんなだったのでしょうねぇ。」

こと婆「そうだねぇ、知らないうちにこんなに歳をとっちゃったけど」クスクス

うみ爺「ええ」クスクス

こと婆さん「それにしても不思議だねぇ....」

うみ爺「何がです?」

こと婆「私たちに、可愛い子供がこんなにできるなんて、思ってもみなかったもん♪」

うみ爺「....これも、穂乃果から始まったんですね....穂乃果の、誰とでも仲良くなれる力、いろんな人を幸せにする力、それが、あの子達を呼んだのでしょう....」

こと婆「そうかぁ、穂乃果ちゃんはすごいんだねぇ♪」

うみ爺「はい♪だってこんな私ですら、知らない世界に連れていってくれる気がしてるんです。そして....あの子達も、私たちの知らないところで少しずつ大きくなっているのですね....」

こと婆「うん♪」

うみ爺「ふふ、私たちは幸せ....(あれ?おかしいですね....急に意識が....)」

フラッ

‥‥‥‥

こと婆「チュン!?....うみ爺....さん....?....ねぇ、うみ爺さん!?」ユサユサ

みんな「(こと婆さん....どうしたんだろう?)」

‥‥

‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥


うみ爺「うぅっ‥‥‥‥私は....?」

真姫ちゃん「あ!こと婆さん、うみ爺さんが目を覚ましたわ!」

こと婆「うみ爺さん!?」

うみ爺「こと婆さん....?」

こと婆「よかったぁ....もう目を覚ましてくれないんじゃないかと思ったよぉ....ぴぃぃぃぃっ!」ナミダボロボロ

真姫ちゃん「もう、さっきパパもただの熱だって言ってたじゃない。」

こと婆「でもぉ....よかったよぉ....」ウルウル

うみ爺「ああ、私は熱で倒れてしまってたのですね....って、もう夜じゃないですか!?....あっ....」フラッ

こと婆「はわわ、そんなに動いちゃダメだよぉ」アセアセ

うみ爺「すみません........あれ?他のみんなはどこにいるのでしょうか....?」

こと婆「そっちにいるよ....もう、さっきはみんな「うみ爺さん死んじゃうの!?」って大変だったんだからぁ」

うみ爺「そうですか....私はみんなに心配をかけてしまったんですね....」

‥‥‥‥

希ちゃん「あ、空からなにか降ってきた....」スピリチュアル....

にこちゃん「希、これは雪っていうのよっ!」キャッキャ

穂乃果ちゃん「わぁ、本当だぁ♪すごいね、絵里ちゃん!」キャッキャ

絵里ちゃん「は、ハラショー....」キラキラ

真姫ちゃん「‥‥」キレイ....

うみ爺「....真姫、私はもう大丈夫ですから、みんなのところへ行ってください♪」

真姫ちゃん「う、うんっ!」テッテッテー


うみ爺「ふぅ....雪、綺麗ですね....」

こと婆「うん♪とっても素敵だねぇ♡」



こうして、うみ爺さんは無事で、みんなは初雪を見ることができました。

そして、また数日が経ち、うみ爺さんも完全復活しました。



穂乃果ちゃん「今日も金魚さんにご飯あげるんだぁ〜♪」フフーン♪テッテッテー



ポチャッ ポチャッ

穂乃果ちゃん「うふふ、みんな、沢山食べてね♪」

穂乃果ちゃん「一郎さんと、二郎さんと、四郎さんと、五郎さん」キャッキャ

穂乃果ちゃん「みんな、美味しい?」

‥‥‥‥

穂乃果ちゃん「あれ?おかしいなぁ....三郎さんがいない....」



こと婆「少し暇になっちゃったなぁ........そうだ!今の時間は穂乃果ちゃんが金魚さんにご飯あげてる時間。様子みてこよ♪」テッテッテー



穂乃果ちゃん「なん....で....?」

こと婆「あれ?池の前で座り込んじゃってる....どうしたんだろう?」テッテッテー

穂乃果ちゃん「穂乃果のせい....なの?」ゾワァ

こと婆「穂乃果ちゃん?どうしたの?」

穂乃果ちゃん「こと婆さん....」

こと婆「(穂乃果ちゃんのこんな表情....初めて見た....まるで、なにかに怯えたようで....なにか罪悪感に飲まれそうな....そんな顔....)」

穂乃果ちゃん「『三郎さんが....動かなくなっちゃったの....』」

こと婆「チュン....」

穂乃果ちゃん「ねぇ、三郎さん、いつもみたいに泳いで?ねぇ、ねぇ!....ファイトだよ! ....ファイトだよ! ?............」ブルブル

こと婆「穂乃果ちゃん........」

穂乃果ちゃん「穂乃果のあげるご飯....美味しくなかったの?........あ....穂乃果を驚かせようと思って寝たフリしてるんだよね!?....」ブルブル

こと婆「(....穂乃果ちゃんも....本当は気づいてるはず....)」

ギュゥッ

穂乃果ちゃん「‥‥」ジワァ

こと婆「『その金魚さんは....死んでしまったの....(ごめんね、こんなこと言われて辛いよね....)』」

穂乃果ちゃん「っ.....」ナミダボロボロ

こと婆「でもね、それは穂乃果ちゃんのせいじゃない。穂乃果ちゃんは、毎日、毎日、お世話をしてあげてたんだから、金魚さんも、きっとありがとうって思ってるよ。(この金魚さんたちももう5年だからなぁ....仕方がないチュン....)」

穂乃果ちゃん「三郎さんは....死んでなんかないもんっ!きっと....冗談だもん!」ナミダボロボロ-

こと婆「ダメだよぉ、そんなことを言ったら。....金魚さんも、一生懸命生きてたの。お爺さんやお婆さんになったら、みんな死んじゃうの....」

穂乃果ちゃん「うぅっ....はぁっ....」ナミダボロボロ

こと婆「悲しいよね....私も悲しいの....けど、ほかの金魚さんたちは....泣いてる....かな?」

穂乃果ちゃん「ううん....」ナミダボロボロ

こと婆「なんでかわかる?」

穂乃果ちゃん「‥‥」フルフル

こと婆「ほかの金魚さんたちは、池に入った時も、三郎さんが死んでしまう時も、どんなときもずっと一緒だったの。だからね、きっと『今まで頑張ったね』『今までありがとう』って、言ってるんだよ....」

穂乃果ちゃん「でもっ、寂しいよぉ....悲しいよぅ....」ナミダボロボロ

こと婆「じゃあ、今はうんと泣いてもいい。でも、穂乃果ちゃんも三郎さんに、今までありがとうって言ってあげよ♪ね?」

‥‥‥‥

穂乃果ちゃん「ぅ...........三郎....さんっ!....今までっ....グスッ....頑張って生きてくれて....ありがとうっ!....今まで....本当にありがとうっ!........うわぁぁぁぁん」ナミダボロボロ

こと婆「....きっと三郎さんも喜んでるよ♪....きっとありがとうって言ってくれてるよ♪」ナミダボロボロ

穂乃果ちゃん「....うんっ!....グスッ....うぅっ........はぁ....」ナミダボロボロ

‥‥

‥‥‥‥

‥‥‥‥‥‥

うみ爺「はい、ここに....埋めてあげてください....」

穂乃果ちゃん「」コクン

凛ちゃん「金魚さん....」
絵里ちゃん「仕方ないのよ....」ウルウル

希ちゃん「‥‥」ウルウル
にこちゃん「‥‥」ウルウル
花陽ちゃん「‥‥」ウルウル
真姫ちゃん「‥‥」ウルウル

穂乃果ちゃん「三郎さん........おやすみなさい....」ウルウル

こと婆「(たかが金魚....されど金魚....みんなにとって、金魚さんは大切な家族。もちろん私にとっても。だから、私たちの家族でいてくれてありがとうって気持ちをちゃんと伝えたかったの........穂乃果ちゃん、よく頑張ったよ....)チュン....」ウルウル




金魚の三郎さんが死んでしまいましたが、みんなでお墓に埋めてあげました。
こと婆さんのおかげで、穂乃果ちゃんもすぐ立ち直ることができました。

みんなも、命の大切さを知ることができ、そして、また数日が経ちました。



うみ爺「こと婆さん、今年は子供たちもいますし、大豆も沢山あるので、ひとつ提案が....」

こと婆「うん?....あ、今日は節分かぁ」

うみ爺「はい♪なので、豆まきをしようかと思いまして....」ワクワク

こと婆「うみ爺さん、楽しそう」クスクス

うみ爺「そそそ、そんなことないですよ///」アセアセ

こと婆「もう♡でも、そうだねぇ、うみ爺さんはみんなに声かけてきて♪私はお豆を用意するから♪」

うみ爺「は、はい///」テッテッテー

こと婆「やっぱり、照れた顔可愛いなぁ♡」ウフフ



希ちゃん「あ、うみ爺さん♪」

うみ爺「希、それにみんなも。丁度いいところにいました。」

にこちゃん「なになに?どうしたの?」

うみ爺「みんなは今日何の日か知っていますか?」

みんな「うーん....」

凛ちゃん「あ、凛知ってるよ、今日は節分だにゃー!」

うみ爺「凛、正解です♪」

凛ちゃん「やったにゃー♪」

真姫ちゃん「豆をまいて鬼を退治するのよね?」キラキラ

絵里ちゃん「豆で....ハラショーね....」

希ちゃん「なんか面白そうやんな」キャッキャッ

花陽ちゃん「でも、お豆が勿体ないですよぅ....どうせなら食べたいです....」シュン

にこちゃん「豆は後で食べれるのよ?」

花陽ちゃん「本当ですか!?」キラキラ

穂乃果ちゃん「わぁ♪うみ爺さん!やろうよー!」キャッキャッ

うみ爺「ええ、もちろんです♪」

みんな「わーい」キャッキャッ

うみ爺「では、今夜のご飯の前にやりましょう。」

穂乃果ちゃん「楽しみだねぇ♪」キャッキャッ

絵里ちゃん「ええ♪」キャッキャッ



うみ爺「こと婆さん、子供たちには言ってきました。」

こと婆「あ、うみ爺さん。私もお豆炒り終わったよ♪」

うみ爺「ありがとうございます。....それでこれを....」

こと婆「わっ!これって....」

うみ爺「ええ、今日のために頑張って作りました。これを鬼の代わりに....」

こと婆「じゃあ....」

うみ爺「はい、じゃんけんで負けた方が....」

こと婆「うん、わかった♪」

ジャーンケンッ



穂乃果ちゃん「うみ爺さんたち遅いねぇ」

絵里ちゃん「ね、ねぇ真姫....鬼は本当に来るのかしら....」ビクビク

真姫ちゃん「え?私がやったときは来たけど....まさか怖いの?」

絵里ちゃん「そっ、そんなことはない....わ」ビクビク

真姫ちゃん「ふぅん....」クスクス

希ちゃん「なんかウチも怖くなってきたなぁ....」

凛ちゃん「凛も....」

穂乃果ちゃん「....穂乃果、うみ爺さん探してくるー!」テッテッテー

にこちゃん「鬼がいるかもしれないわ、気をつけてね....」

穂乃果ちゃん「うん♪ちょっと行ってく........」

‥‥‥‥

なまはげ?「悪い子はいねーかー!鬼だぞぉ〜♪」

‥‥‥‥

穂乃果ちゃん「ひっ....」コシヌケチャッター

みんな「キ゛ャ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ー゛ッ゛ッ゛!!!」テッテッテー

穂乃果ちゃん「えっ....みんな....」ニゲチャッタ....

なまはげ?「悪い子はお前かー?」

穂乃果ちゃん「穂乃果悪い子じゃないもん....うぅ....うみ爺さん助けてーっ!」コワイヨゥ

なまはげ?「うみ爺さんならもう捕まえたよ〜♪」

穂乃果ちゃん「ぇっ....うみ爺さん....!?」ゾクゾク

なまはげ?「お前も....捕まえてやるー!!!」ウガー

穂乃果ちゃん「やっ....嫌だよぅ....怖いよぅ....」ガクブル


絵里ちゃん「穂乃果が捕まっちゃう!!」ヤダー!

花陽ちゃん「でもっ、怖いよぅ」ブルブル

希ちゃん「あれ?さっきこんなものあったかなぁ?」フシギ

凛ちゃん「それ....お豆だにゃー!」

真姫ちゃん「こ、これを投げれば鬼退治できるはずよ!」ブルブル

にこちゃん「でもぉ....本当に効くの....?」ブルブル

みんな「‥‥‥‥」

絵里ちゃん「わっ、私がやるわ!」ガクガクブルブル

みんな「ええっ!?」

絵里ちゃん「だって....好きな人が捕まっちゃうのは嫌なのっ!」テッテッテー

真姫ちゃん「行っちゃったわ....」

にこちゃん「でも....にこも、大事な家族が捕まっちゃうのは嫌....みんなっ、行こう!」ドキドキ

みんな「お、おーー!!」テッテッテー


穂乃果ちゃん「ひぃっ....」ガクガクブルブル

なまはげ?「安心しな、お嬢ちゃん....痛いことは―

絵里ちゃん「わっ、悪い鬼!ほほほほ、穂乃果からっ....はなっ、離れなさいっ!」ガクブル

パラッ

なまはげ?「いてっ!」

絵里ちゃん「や、やった、効いたわっ!」

希ちゃん「みんな!ウチらも投げるよっ!」

みんな「ワーワー!!ドッカイケー!!」

パラッ
パラッ

なまはげ?「わー、やめてくれぇ〜」

穂乃果ちゃん「みんなぁ....」

真姫ちゃん「あと少しよっ!」

にこちゃん「よぉ〜し!にこのとどめの必殺技!『超にこにこにーにこちゃんあたーっく!!!!』」ウォリャーー!!


シュパーン


なまはげ?「わ、わぁ〜!も、もう悪いことはしません!タ゛レ゛カ゛タ゛ス゛ケ゛テ゛ェ~!!」テッテッテー

‥‥‥‥

みんな「やったぁ♪」

絵里ちゃん「穂乃果、大丈夫!?」チカヅキ

穂乃果ちゃん「絵里....ちゃん」ジョワァァ

凛ちゃん「わっ!穂乃果ちゃん、おしっこ漏らしたにゃー!」

にこちゃん「ぇえっ!?ちょっと勘弁してよねっ!」

絵里ちゃん「でも、穂乃果が無事で良かったわ....」モッギュー♡

穂乃果ちゃん「ぅっ....こ゛わ゛か゛った゛よ゛え゛り゛ち゛ゃぁん゛っ!うわぁぁぁぁんっ!」ダキツキ♡

うみ爺「(失禁するほど怖かったのですか....なまはげは、少し刺激が強かったでしょうか....それともこと婆さんのなまはげがただ単に怖かったのか........ま、まあ、まだ演技を....)みんなっ!」

みんな「うみ爺さん!」

穂乃果ちゃん「うみ爺さん....無事だったんだ....」ホッ

うみ爺「ええ、みんなのおかげです♪」

真姫ちゃん「やったわ♪」

にこちゃん「へっへーん!とどめはにこがさしたのよ!」ドヤァ

うみ爺「はい、ありがとうございます♪」ナデナデ

にこちゃん「ぅ///」

凛ちゃん「凛もっ凛もっ!」

うみ爺「はいはい♪」ナデナデ

凛ちゃん「にゃぁ♪」

希ちゃん「ウチも〜♪」

うみ爺「みんな甘えん坊さんですね♪」ナデナデ

希ちゃん「えへへ〜♪」

うみ爺「では、そろそろ家の中に戻りましょうか」

みんな「はぁーい」テッテッテー

‥‥

絵里ちゃん「穂乃果、どうして座ったままなの?みんな行っちゃったわよ?」

穂乃果ちゃん「....力が入らなくって....」アハハ....

うみ爺「あらら....では、私がおんぶして行きましょう。(ごめんなさい穂乃果、そこまで怖がるとは思わなくて....)」




こと婆「あっ、みんなおかえりぃ♪」

花陽ちゃん「こと婆さんは無事だったんですね」ヨカッタ

真姫ちゃん「でも、すごい汗ね....」

こと婆「う、うん、ちょっと体操してたの〜(バレちゃう!?)」アセアセ

真姫ちゃん「ふぅん....(なんで体操....)」

こと婆「それよりみんなっ、ご飯できてるよっ♪」

みんな「わーい食べる食べるー」

うみ爺「すみません、先に穂乃果をお風呂に入れに行ってきますね」テッテッテー

こと婆「うん、わかった♪待ってるね〜(うぅ....そんなに怖かったの....ごめんね、穂乃果ちゃん....)」



ホノカモドッテキター!

それでは手を合わせて〜いただきまーすっ!

花陽ちゃん「お豆♪お豆♪」

こと婆「待ってみんな!言い忘れてた!」

みんな「なぁに?」

こと婆「えっとねぇ、お豆は、自分の年齢の数しか食べれないの....だからみんなはだいたい....6つかな?」

花陽ちゃん「ぴゃあっ!?も、もう5つ食べちゃいました....あとひとつ....」シュン

希ちゃん「へぇ、そんな決まりがあるんやね....」カンシン

穂乃果ちゃん「それじゃ、うみ爺さんたちは沢山食べれるの?」

真姫ちゃん「そうね、大人だけ沢山はずるいわ....」

花陽ちゃん「そうですっ、もっと食べたいですぅっ!」

こと婆「ひゃ〜....えっと....」アセアセ

うみ爺「では、特別に私たちの分を分けましょう。」ニコッ

こと婆「....うん、そうだね♪」

凛ちゃん「やったにゃー♪」



こうして、うみ爺さんが計画した豆撒きは終わりました。
花陽ちゃんは、お腹いっぱいお豆を食べました。

そして、また数日が経ちました。



(・8・)チュンチュン♪アサダチュン♪


絵里ちゃん「....んっ........朝ね....」ポケー

真姫ちゃん「zzz....」スピィ
にこちゃん「にっこ....にっこ....グゥ....zzz」スピィ

絵里ちゃん「みんなまだ寝てるわ....」

うみ爺「あ、絵里、起きたのですね?」

絵里ちゃん「うん、うみ爺さんはほんとに早起きね....ハラショー....」

うみ爺「早起きはすごくいいことですよ?」

絵里ちゃん「まぁ、そうね。....少し外の風に当たってくるわ」テッテッテー

うみ爺「あ、外は....って、行ってしまいましたか」クスクス




絵里ちゃん「ハラショー....ハラショーよぉ!!!」キラキラ

うみ爺「ふふ、見ましたか?」

絵里ちゃん「うみ爺さん、これって!」

うみ爺「ええ、雪が沢山積もりましたね♪」

絵里ちゃん「ハラショー....!!!こんなに....」キラキラ

うみ爺「絵里は、初めてですか?」

絵里ちゃん「うん、凄いわ....ほんとうにハラショーよぉ!!!みんなに声かけてくる!」テッテッテー

うみ爺「雪ではしゃぐなんて、とても可愛らしいですねぇ」クスクス



絵里ちゃん「穂乃果っ!穂乃果っ!」ペチペチ

穂乃果ちゃん「うぅ....zzz」

希ちゃん「なんや....騒がしいなぁ」ムクリ

凛ちゃん「まだ眠いにゃぁ....」ネボケ

絵里ちゃん「雪よっ!雪が沢山よっ!」

みんな「雪が沢山!!!」ガバッ!

穂乃果ちゃん「みんなっ早く行こっ♪」オキタヨー

真姫ちゃん「ええ、早く見たいわ♪」オキタヨー

みんな「見たい見たい♪」テッテッテー

‥‥‥‥

絵里ちゃん「あれ?私が誘ったのに....」ポツン

‥‥‥‥

にこちゃん「絵里ー!何やってんのー?」

絵里ちゃん「あっ、今行くわー!」テッテッテー



みんな「ぉぉぉぉ!!!」キラキラ

うみ爺「あ、みんな来ましたね」

希ちゃん「真っ白や....」スゴイー

花陽ちゃん「ぴゃあっ!冷たい♪」

凛ちゃん「本当にゃぁ♪」キャッキャッ

穂乃果ちゃん「ふわふわだねぇ♪」

にこちゃん「あ、見て見てー!ぎゅっとすると硬くなるわ!」オダンゴー

穂乃果ちゃん「うみ爺さん、遊んできてもいい??」

うみ爺「はい、風邪をひいてはいけないので、寒くなったら戻ってきてくださいね♪」

みんな「はーい♪」テッテッテー



穂乃果ちゃん「何するー?」

花陽ちゃん「うーん....」

希ちゃん「‥‥♪」コロコロ

穂乃果ちゃん「希ちゃん、何してるのー?」

希ちゃん「この玉を転がすとな、大きくなるんよ♪」コロコロ

絵里ちゃん「へぇ、私もやってみよ♪」ニギニギコロコロ

穂乃果ちゃん「へぇ〜、面白いねぇ♪」キャッキャッ

希ちゃん「こんなに大きくなったよ〜♪」ジャーン

穂乃果ちゃん「ほんとだー♪」スゴーイ!

花陽ちゃん「あ、絵里ちゃん、それを希ちゃんの玉にのせてみてください!」ヒラメイター!

絵里ちゃん「ええ........はい、これでいいかしら?....あ♪」

穂乃果ちゃん「頭と体みたい♪」

希ちゃん「本当やね♪」

花陽ちゃん「それでね、これをつければ....」

オメメツケテー
オクチツケテー

花陽ちゃん「できた♪」

希ちゃん、穂乃果ちゃん、絵里ちゃん「おお♪」

絵里ちゃん「ハラショー....だるまね?」

希ちゃん「とても可愛いなぁ♪」

穂乃果ちゃん「すごいすごい♪もっと作ろーよ♪」キャッキャッ

絵里ちゃん「そうね、みんなでもぉ〜っと大きなだるまを作りましょう!」

花陽ちゃん「うん、がんばろー♪」



凛ちゃん「ひゃぁ〜冷たいにゃぁ♪」キャッキャッ

真姫ちゃん「凛....何寝転がってるのよ....」クスクス

凛ちゃん「えへへ〜‥‥‥‥あ、あれ?体が沈んで立てないにゃぁ!?」アセアセ

真姫ちゃん「ええっ!?ちょ、今助けるわ!」アセアセ

にこちゃん「‥‥」

凛ちゃん「た、助かったにゃ....」

真姫ちゃん「もう、背中びしょびしょじゃない....」クスクス

にこちゃん「さっき作ったこのおだんご........」ウシシ

真姫ちゃん「後でお風呂に―ゔぇえ!?」ナニ!?

にこちゃん「やったー!当たったー♪」

真姫ちゃん「‥‥‥‥‥‥」

にこちゃん「やったー........」

真姫ちゃん「‥‥‥‥」

凛ちゃん「真姫ちゃん....」オロオロ

にこちゃん「に、にっこにっこにー....」

真姫ちゃん「にこちゃん........」ユキダマニギニギ

にこちゃん「ひぃっ....」ブルブル

真姫ちゃん「えいっ!」

ノーコン!

‥‥‥‥

にこちゃん「‥‥ぷぷっ」アハハハッ

真姫ちゃん「なっ、なんで避けるのよっ!?」

にこちゃん「避けてないわよっ!?」

凛ちゃん「真姫ちゃん、安心するにゃ!」

シュパッ

にこちゃん「冷たっ!」

真姫ちゃん「やったわ凛!!」ナデナデ

凛ちゃん「えへへ〜♪」ゴロゴロ

にこちゃん「う〜....こうなったら、雪玉で当てっこするわよ!そうね、『雪合戦』とでも名付けようかしら。」

真姫ちゃん「!望むところだわ!」

凛ちゃん「凛もやるにゃ〜♪」

にこちゃん「ふっふーん、凛、ずいぶんと余裕そうじゃない。えいっ!」

シュパッ

凛ちゃん「う゛に゛ゃっ!」

真姫ちゃん「あっ!?」

にこちゃん「やぁっぱにこが最強にこぉ♪」

ワーワー
シカエシニャー!
リンノカタキー!



穂乃果ちゃん「ゴロゴロ♪」

絵里ちゃん「ころころ♪」

花陽ちゃん「希ちゃーん!木の枝と石ころ沢山取ってきたよー♪」

希ちゃん「わぁ♪....ウチも人参もらってきたよー♪」

花陽ちゃん「人参??」

希ちゃん「ウチの勘がな、人参はお鼻にぴったりやって告げてるんよ♪」

花陽ちゃん「ほえ〜頭良い〜!」

穂乃果ちゃん「ゔっ!重い〜!押せないよぉ....」グギギ

絵里ちゃん「うふふ、そうね、そろそろ2つくっつけちゃいましょうか♪」

穂乃果ちゃん「うう〜#重くて持てないよぅ」ギギギ

絵里ちゃん「一人じゃ無理よ〜!花陽、希、手伝って〜!」

希ちゃん、花陽ちゃん「うん♪」テッテッテー

絵里ちゃん「いくわよー」

みんな「せーのっ!」

ヨイコラショッ!

みんな「おお‥‥........」

穂乃果ちゃん「あははっ!」アハハ

希ちゃん「頭でっかちやね!」ウフフ

絵里ちゃん「ハラッ、ハラショーね!」アハハハッ

花陽ちゃん「でもなんか可愛いっ♪みんな、お口とか付けてあげよー♪」

オメメツケテー
オハナツケテー
オクチツケテー
オテテツケテー

みんな「完成っ♪」キャッキャッ

うみ爺「みんなー、そろそろ....まぁ♡」

こと婆「わぁ〜♪大きな雪だるまさん♡」

穂乃果ちゃん「うみ爺さんっ!穂乃果たちね、頑張って作ったんだよー♪」

花陽ちゃん「頭でっかちだけどねぇ」クスクス

こと婆「人参を持っていったのはこのためだったんだねぇ〜♪」

希ちゃん「うん♪ウチの勘が―

絵里ちゃん「名前を考えたわっ!!」

こと婆「へぇ、どんな名前?」

絵里ちゃん「アリーチカよ!」ドヤァ

穂乃果ちゃん「えー、雪穂丸の方がいいよー!」

花陽ちゃん「わ、私は キラー☆ツバッサーがいいです!」

希ちゃん「じゃあ繋げて、雪穂丸キラーアリーチカ☆でどう?」

絵里ちゃん「ハラショー!」
穂乃果ちゃん「なんかかっこいい!」
花陽ちゃん「素敵ですっ!」

うみ爺「では、名前もつけたところで、そろそろ家に戻りましょう。風邪をひいてしまいます。」

こと婆「ご飯も出来てるよ♪」

穂乃果ちゃんたち「はーい!」テッテッテー


ワーワー! ニコチャンツヨイー! ヤッタ、アタッタワ! ニャニャー!


うみ爺「にこたちも、そろそろ戻ってきてくださーい!ご飯ですよー!」

ハーイ!



こうして、みんなで初めての雪遊びをしました。
にこちゃんたちの戦いはおあずけになり、頭でっかちな雪だるま、雪穂丸キラーアリーチカ☆が完成しました。

そして、また数日が経ちました。



真姫ちゃん「最近少しぽかぽかしてきたわねぇ」アタタカイ

穂乃果ちゃん「うん〜....♪でも、雪穂丸キラーアリーチカ☆が少しずつ溶けてきちゃった....」ザンネン

花陽ちゃん「頑張って作ったのに残念だねぇ」

希ちゃん「ぬおぉぉ!!」

みんな「どうしたの!?」

希ちゃん「ウチの勘がな、今からすごいことが起きるって―

こと婆「みんな〜♪見て見てー♪」テッテッテー

にこちゃん「こ、これ....♪」

凛ちゃん「虹色にゃぁ〜....♪」

絵里ちゃん「希の勘は凄いわね....っていうか、虹色のお饅頭なんて初めて見たわ....」ハラッショー!

穂乃果ちゃん「虹色お饅頭ちょーだいっ♪」

こと婆「うん♪みんな食べて食べてー!」エヘヘー

みんな「わーい♪」ヒョイパクッ

うみ爺「どうしたのです?....ん、虹色のお饅頭??」

こと婆「うみ爺さんも食べて♪」

うみ爺「はい♪」ヒョイパクッ

こと婆「じゃあ私も....」ヒョイパクッ

‥‥‥‥‥‥

みんな「っ!!!!!」

穂乃果ちゃん「まるで夏の香り....」モグモグ
うみ爺「ええ、静かな青い海を思い出します。」♪
こと婆「白い羽みたいに柔らかい....♡」プワプワ

花陽ちゃん「この緑を見てると、春の若葉のようで、とっても優しい気持ちになれますねぇ♪」ヤスラギ
凛ちゃん「この黄色は真ん中で他の色を見守ってるから、お星様みたいだにゃー!」キラキラ
真姫ちゃん「こと婆さんの、このお饅頭にかけた情熱がわかるわ....」サンシャインー

にこちゃん「はぁ♡桃色はまるでにこみたいに甘いわ♪」マッタリ
希ちゃん「この水玉が紫の目みたいや....♪」オモシロイー
絵里ちゃん「あんこが口の中で溶けて、雪みたいだわ♪」ユキドケネ

みんな「はぁ〜♪幸せぇ〜♡」

うみ爺「それにしてもどうして虹色に?」

こと婆「ん?ちょっと面白いかなぁ〜って♪」

うみ爺「へぇ....はい、とてもいいアイデアだと思いますよ♪」

穂乃果ちゃん「でも、食べ終わったら寂しいねぇ....」

こと婆「待ってました♪」

穂乃果ちゃん「ふぇ??」

こと婆「穂乃果ちゃんならそう言ってくれると思って............じゃーん!みんなのためにこんなものも作っちゃいました〜!」

うみ爺「これは....服....でしょうか?」

こと婆「まぁまぁ、みんな着てみて♪」

ヌギヌギ
アタラシイノキテー


凛ちゃん「わー!花陽ちゃん、鹿さんにゃー!」キャッキャッ♪
花陽ちゃん「凛ちゃんも猫さんになってるよ♪」キャッキャッ


穂乃果ちゃん「狐さん、食べちゃうぞ〜♪」

絵里ちゃん「あら、可愛い熊さんね、はむっ♪」オミミパクッ

穂乃果ちゃん「ぅ絵里ちゃん....///」ゾクゾクッ♪


希ちゃん「ウチはそのまんま狸さんやね♪」

にこちゃん「‥‥‥‥」

真姫ちゃん「私は....豹かしら?」

にこちゃん「なんでにこは牛さんなのよ....」

希ちゃん「なら....ここをわしわしすれば....」モギュッ

にこちゃん「痛っ!ちょ、希!どこ触ってんのよ!」

希ちゃん「牛乳が出ない....」

にこちゃん「当たり前よっ!!!」


うみ爺「(兎ですか....少し恥ずかしいですね....)あ、あの、こと婆さ........」

こと婆「はぁはぁ///みんな可愛いよぉ///ジュルリ....もふもふしていいかなぁ///」ビクンビクン

うみ爺「ちょっーーー!!!こと婆さん!?なんて顔してるのですか!よだれが垂れてますよっ!?」

こと婆「もふもふ....させてぇ♡♡♡」ビクッビクッ

うみ爺「ちょっとこと婆さん!子供にそんな顔見せたらダメですっ!破廉恥ですっ!」

こと婆「はっ!....ご、ごめんなさい、うみ爺さん....」

うみ爺「もう....よだれを拭いてください。」

こと婆「うん....ついもふもふしたくなっちゃって....」シュン....

うみ爺「もふもふくらいなら....後で私が相手をしてあげますよ....♪///」

こと婆「うみ爺さん....♡」キュン



真姫ちゃん「希と絵里は尻尾もあるから、本物みたいね♪」

絵里ちゃん「私は....」

ボフンッ

穂乃果ちゃん「変化できるもんね♪」

希ちゃん「ならウチも♪」

ドロンッ

ゴトッ

みんな「‥‥‥‥」

にこちゃん「この置物、玄関にもあるわ....」

ドロンッ

希ちゃん「あ、あれ?ウチ間違ってた??」アセアセ

凛ちゃん「もしかして、本物の狸さん知らないのかにゃ?」

希ちゃん「えっ、ご、ごめんなさい、見たことないなぁ....」

真姫ちゃん「え?でも、前に森から来たって言ってたじゃない?(ママたちは人間なのかしら)」

希ちゃん「うん、ウチがいた森には狸さんなんていなかったんよ....(いなかったのは本当だけど、森の泉を守ってたなんて言えないなぁ....)」

真姫ちゃん「ふぅん....」

ボフンッ

絵里ちゃん「私、牛さんって初めて見たけど、牛乳を出せるんじゃなかったかしら?....確かこうやって」モギュッ

にこちゃん「痛いっ!もうっ、なんでよ....にこは人間だもん....」ウルウル

絵里ちゃん「あっ、ごめんなさい....悪ふざけがすぎたわ....」シュン....

‥‥‥‥

穂乃果ちゃん「そうだ!動物さんの真似っ子大会しようよー♪」

花陽ちゃん「面白そうですっ!」

凛ちゃん「どうせやるならこと婆さんたちもやるにゃー!」

こと婆「うん♪いいよ〜♪」

うみ爺「‥‥」

穂乃果ちゃん「じゃあ穂乃果からやるー!」

みんな「わー!」パチパチ

穂乃果ちゃん「ほのくまさんだぞ〜♪がお〜!」

絵里ちゃん「逆に食べたくなるわね♡」キュンキュン
凛ちゃん「全然怖くないにゃー!」

真姫ちゃん「なら凛がやってみなさいよ。」

凛ちゃん「わかったにゃー!」

みんな「わー!」パチパチ

凛ちゃん「にゃんにゃんにゃにゃーん♪」

‥‥‥‥

にこちゃん「いつもの....凛ね。」

花陽ちゃん「でも可愛いよ凛ちゃん♡」キュンキュン

こと婆「じゃあ、次はうみ爺さん♪」

うみ爺「ええっ!?わ、私は遠慮させていただきますっ!」

穂乃果ちゃん「穂乃果見たいー♪」

希ちゃん「ウチも見たいなぁ♪」

こと婆「ほらほら〜♪みんなもこういってるから♪」グイグイ

うみ爺「ちょっ、こと婆さん....」オロオロ

みんな「わー!」パチパチ

うみ爺「(う、うぅ....ここまで来たらやるしかないですね....)」

‥‥‥‥

うみ爺「ぴ、ぴょん///ぴょん///」ドキドキ

‥‥‥‥

みんな「ぐはっ!!」パタリ

こと婆「頭の中がとろけちゃったよぉ」パタリ

うみ爺「えっ?ちょっと、みんな?え〜!?」ドキドキ



こうして、みんなは、うみ爺さんの萌え萌えな兎のものまねで倒れてしまい、今日はそのまま寝てしまいました。
うみ爺さんがその後何をしていたかは....誰も知りません。ラブアローシュート♪

そして、また数日が経ちました。



にこちゃん「みんなっ、こと婆さんたちは自分たちの部屋で何かしてるわ。」

凛ちゃん「夜中に起きてるの、凛すっごくワクワクする♪」

希ちゃん「ウチはダメだと思うけどなぁ....」

にこちゃん「希ぃ?そんなこと言ってたら大人になれないわよ〜」

希ちゃん「なっ、にこちゃんよりお胸膨らんでるもん!」

にこちゃん「うぅ〜!」オコッタワ
希ちゃん「むぅ〜!」ナニオ~!

穂乃果ちゃん「ちょっと2人とも、うみ爺さんたちに気づかれちゃうよ〜」アセアセ

絵里ちゃん「そうね、にこが悪いわよ。現に私たちは悪いことをしているんだから。」

真姫ちゃん「そう。今気づかれたらどうなるか....」

にこちゃん「笑顔で怒られる....(うふふ、にこちゃん....何でこんな時間に起きてるのかな?)」ビクビク

希ちゃん「朝早くから山登り....(さあ、夜中に起きている元気があるのなら、頂上まで行けますよね!)」ビクビク

にこちゃん「希、ごめんなさい。」

希ちゃん「う、ウチもごめんなさい。」

花陽ちゃん「でも、何もしてないと眠くなっへひてしまひまふ....zzz」

凛ちゃん「わー、花陽ちゃん!起きてー!」ペチペチ

花陽ちゃん「ぴゃいっ!....ご、ごめんなさひ....zzz」

凛ちゃん「むぅ、こうなったら....えいっ♡」カンチョー

花陽ちゃん「う゛き゛っ!....も、もう!カンチョーはやめてよぉ....」

凛ちゃん「みんな起きてるのに1人だけ寝たらダメだにゃー!」プンプン

絵里ちゃん「凛、そんな無理に起こさなくても....花陽、寝なくて大丈夫?」

花陽ちゃん「う、が、頑張ります!」

穂乃果ちゃん「でも何するのー?穂乃果も眠くなってきちゃったよぅ....」ポケー

‥‥

にこちゃん「うひっ....」

真姫ちゃん「ちょっ、何よにこちゃん!キモチワルイ!」

にこちゃん「いいこと....考えたわ....」

穂乃果ちゃん「いいこと....?」

にこちゃん「怖い話....しましょ....」

みんな「‥‥‥‥‥‥」

絵里ちゃん「こここここ、怖い話って、あのオバケとかの!?」ブルブル

真姫ちゃん「妖怪とかオバケとか幽霊とか、私怖いわ....」ブルブル

花陽ちゃん「えっ....私....河童....」シュン....

真姫ちゃん「えっ、いや、そういうことじゃ....花陽の事は大好きよ?」

花陽ちゃん「あ....そっか、よかったぁ♪」

凛ちゃん「なんで真姫ちゃんが凛と花陽ちゃんのらびゅらびゅぴゅわぴゅわに入ってくるのぉ!?」

真姫ちゃん「いや、そういうことでもないから!///」

にこちゃん「で、もういいかしら?....にこも含めてみんな、怖いのが嫌いよね?だから怖い話をするのよ。」

穂乃果ちゃん「怖いのに何でするの??」

にこちゃん「はぁ、わかってないわね....誰が一番怖がらないか勝負するのよ!」

みんな「なるほど....」

花陽ちゃん「私は嫌だなぁ」

真姫ちゃん「私も....」

にこちゃん「だ・め・よ。もし誰かひとりでもやらない人がいたら、大声を出すわ。」

みんな「....!!!!!」

花陽ちゃん「う、嘘ですっ!やらないわけないよぉ....あはは....」ビクビク

真姫ちゃん「わ、私もやりたいって意味よ....」ビクビク

穂乃果ちゃん「うぅ、なんか怖いねぇ」ブルブル

絵里ちゃん「だだだ、大丈夫よ、わわ、私がっ、つつ付いてるわっ」ビクビク

にこちゃん「じゃあ、順番を―

凛ちゃん「にこちゃん、にこちゃんの後ろにいる黒い人、誰にゃ?」

にこちゃん「へっ?」ゾワ

‥‥‥‥

にこちゃん「っ!........ちょ、誰もいないじゃない....」ビクッビクッ

凛ちゃん「ぷぷー!引っかかったにゃぁ♪」アハハハ

にこちゃん「も、もうっ........あれ?手が....動かない....」

凛ちゃん「‥‥‥‥」

にこちゃん「な、なによっ!もう、ごめんなさい嘘です。手は動きますっ!」プンプン


穂乃果ちゃん「穂乃果もびっくりしちゃったよ....」

絵里ちゃん「ええ、凛、そういういたずらはほどほどに―

凛ちゃん「これは凛がとある村の人から聞いた話にゃ。」

真姫ちゃん「ちょっ、いきなりどうしたのよ!?」

花陽ちゃん「凛ちゃん??」

凛ちゃん「昔、その村にはえみつんという女の子がいたにゃ。」

穂乃果ちゃん「へぅ....凛ちゃんなんかおかしい....」ブルブル

絵里ちゃん「ねえ、やっぱり寝ましょうよ....」ブルブル

凛ちゃん「えみつんは、りんごが大好きで、とても可愛らしくて、村では人気者でした。」

絵里ちゃん「り、凛....?」

凛ちゃん「ある日、村に不思議な男の人がやってきました。その男の人は、顔と体を隠してとても不気味でしたが、村のみんなの手助けをしてくれました。」

真姫ちゃん「ゔぇえ....なんでやめてくれないのよ....」

にこちゃん「に、にこが悪かったわ....だからやめて―

凛ちゃん「男の人に親切にしてもらう度に、村のみんなは喜び、笑顔になりました。えみつんのお母さんも親切にしてもらい、笑顔になりました。ですが、えみつんはそのとき見てしまいました....男の人の素顔を....」

みんな「‥‥」ゴクリ

凛ちゃん「不気味な笑みを浮かべていたのです。しかし、えみつんと目が合った時、男の人は目を細めて「クックックッ」と笑ったそうです。」

みんな「‥‥」ブルブル

凛ちゃん「えみつんは、男の人に恐怖を覚えました。そして次の日、またひとつ気づいたことがありました。村のみんなの元気がだんだんとなくなっていて、まるで....男の人に養分を吸い取られているような....そんな感じでした。」

凛ちゃん「それでも男の人は、村のみんなと関わるのをやめませんでした。....その次の日から、ひとり、またひとりと、次々に村の人が死んでいきました。....村のみんなは誰かが死んだことに気づくこともなく....」

凛ちゃん「えみつんだけは村の異変に気づいていましたが、だんだんと、誰かが死んでいくのがどうでもよくなりました。友達が死んでも、親が死んでも。」

凛ちゃん「やがてえみつんは、また恐ろしいことに気づいてしまいました。『村に、えみつんしかいなくなってしまったことです。』それと同時に、えみつんはみんなが死んだことを悲しみ、村の真ん中で泣き叫びました。」

凛ちゃん「えみつんが泣いてると、目の前に男の人が歩いてきました。不思議とえみつんだけには表情が見えました....やっぱり、不気味な笑みを浮かべています。」

凛ちゃん「男の人は、えみつんの横を通り過ぎていきました。そしてそのまま、霧の中に消えていきました。まるで男の人自体が消えてしまったような不思議な感覚。それと....男の人が通り過ぎる時に言った言葉がありました。『次はオマエの番だ....クックックッ....』と。」

花陽ちゃん「っ....」ビクビク

凛ちゃん「するとえみつんは、今までなんで泣いていたのかわからなくなりました。なんでこんなところにいるのかもわからなくなりました。なので、ただ、歩きました。どうやらえみつんはお腹がすいているみたいで、誰かに親切にしたい気持ちで沢山です。

えみつんの顔は....不気味な笑みを浮かべていました」

みんな「‥‥」ビクッビクッ

真姫ちゃん「や、やだっ、怖いっ」ブルブル

穂乃果ちゃん「えみつんって女の子が可哀想....」ビクビク

にこちゃん「そ、それって、にこたちのところにもくるかもしれないの....?」ビクビク

希ちゃん「そんなの嫌っ!みんな死んじゃうっ!」ビクビク

絵里ちゃん「そ、そんなの、嘘に決まってるわ!凛の悪い嘘よ!ほら、もう寝ましょう?」ビクビク

にこちゃん「そ、そうね、にこも気が変わったわ。今日はもう寝ましょう。」ビクビク

花陽ちゃん「わ、私先に寝ますっ」ブルブル

穂乃果ちゃん「絵里ちゃん、ぎゅってしながら寝よう....」ビクビク

絵里ちゃん「ええ、私もお願いしたいわ....」ギュウッビクビク

真姫ちゃん「にこちゃん、一緒に寝よう?」ビクビク

にこちゃん「うん....」ビクビク




(・8・)チュンチュン!!アサニナッタチュン!


絵里ちゃん「んっ、ほの....か?....って、どこ吸ってるのよ!///」

穂乃果ちゃん「飴ちゃんおいひぃ....zzz」チュパチュパ

絵里ちゃん「ほ、穂乃果っ!やめなさいっ!///」ピクピクッ

穂乃果ちゃん「ンゴッ....ぅ絵里ちゃんおはよう....」ポケー

絵里ちゃん「も、もう///」

穂乃果ちゃん「う〜眠い........あれ?絵里ちゃんなんでお胸出してるの?///」

絵里ちゃん「ぅっ.....なんなのよもうっ!///」

真姫ちゃん「騒がしいわね....」ムクリ

花陽ちゃん「ぅぅ........凛ちゃんおは........あれ?凛ちゃんは???」

にこちゃん「え?本当、凛がいないわ!」

希ちゃん「うぅ....」ムクリ

穂乃果ちゃん「ええ〜!?昨日あんなに穂乃果たちのこと怖がらせたのに!」

こと婆「あれ〜?みんな起きたの?」
凛ちゃん「‥‥」ポケー

絵里ちゃん「あっ、こと婆さん!それに....凛!?」

穂乃果ちゃん「なぁんだ、先に起きてこと婆さんのところに遊びに行ってたんだ。」

凛ちゃん「ふぇ?凛はずっとこと婆さんのところにいたよ??」

にこちゃん「で、でも!昨日の夜遅くまで怖い話を....」

凛ちゃん「え〜!みんなずるいにゃー!」

こと婆「凛ちゃんは私と一緒に寝たんだよ??」

にこちゃん「えっ、で、でも....それじゃあ....」ゾワァ

花陽ちゃん「昨日私の隣にいたのって....」ビクッビクッ

希ちゃん「ウチらが一緒に話してたのって....」ビクビク

絵里ちゃん「おっ、おばっ」ブルブル

真姫ちゃん「オバケ....なの?」

みんな「‥‥」ゾクゾクゾクゥ

‥‥‥‥‥‥‥‥

みんな「き゛ゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!!!!!!」ゾクゾク

こと婆「チュン!?」

凛ちゃん「わわっ、びっくりにゃ」

うみ爺さん「何事ですかぁああっ!?まさか、破廉恥な輩が!?」テッテッテー



こうして、みんなは不思議な体験をしました。
夜中の凛ちゃんの正体は何なのでしょうか....
そのあと、夜更かししたので、凛ちゃん以外が怒られてしまったのは、言うまでもなく....

そして、また数日が経ちました。




本編の間にほっこり番外編タイム!
【うみ爺さんと山頂アタック!①】




うみ爺「みんなっ!山頂アタックですっ!!」ゴォォォ

花陽ちゃん「垂直....」

凛ちゃん「タックル....?」

うみ爺「違いますっ!山頂アタックですっ!」

真姫ちゃん「産直....」

にこちゃん「たくあん....?」

うみ爺「あ、あれ?私の滑舌が悪かったでしょうか....すみません....」シュン

絵里ちゃん「いやいや....」

穂乃果ちゃん「みんなの意地悪〜うみ爺さんしょんぼりしちゃったよー?」

希ちゃん「だ、だって....」

凛ちゃん「山登り....」

うみ爺「いいじゃないですか!山登り!好きなことで頑張れば、新しいゴールが見えてくるんです!そのために、まだ攻略していない山を登るのです!」(燃)

にこちゃん「みんな、逃げるわよ!」テッテッテー

凛ちゃん、花陽ちゃん、希ちゃん、真姫ちゃん「わー」テッテッテー

‥‥‥‥

うみ爺「なぜなのですかっ!」ウルウル

絵里ちゃん「‥‥」

うみ爺「もう、泣いてしまいそうです....うぅっ....」

穂乃果ちゃん「えっ!?やだー!うみ爺さん泣かないでー!」

うみ爺「おろおろおろ....」ナミダナガスー

絵里ちゃん「わ、私たちは登るわっ!ね、穂乃果!」アセアセ

穂乃果ちゃん「う、うん!ほ、穂乃果、頑張っちゃうぞー!....あはははは....」アセアセ

うみ爺「本当ですか....?」ウルウル

絵里ちゃん、穂乃果ちゃん「う、うん!」

うみ爺「ふたりならそう言ってくれると信じてましたっ!さぁ、準備はできています!行きましょー♪」テッテッテー

穂乃果ちゃん
絵里ちゃん

『(嘘泣き....!!!!!)』


つづく....



穂乃果ちゃん「風に呼ばれてる気がする....」

真姫ちゃん「どうしたのよ、いきなり。」

穂乃果ちゃん「ほら、樹が騒いでる。春になったよって。」

みんな「わぁ♪」

絵里ちゃん「桜....だわ。」

希ちゃん「ウチ、初めて見た....」

ヒラッ

花陽ちゃん「ぴゃあっ!」

凛ちゃん「あははっ♪花陽ちゃん、鼻の上に桜の花びら乗ってるにゃー!」

穂乃果ちゃん「花陽ちゃん可愛いっ♪」

花陽ちゃん「....くんくん....いい匂い〜♪」

真姫ちゃん「だからって食べちゃダメよ??」

花陽ちゃん「むっ!食べないよぅ!!」プンスカ

にこちゃん「ふん!何よ、花なら、ここに赤い薔薇の姫がいるじゃない!」ヘヘーン

希ちゃん「薔薇....?」

ガバッ

にこちゃん「きゃっ!?」

絵里ちゃん「私は白い月の騎士です。ああ、なんてお美しい姫なのでしょう....私は....もう貴方のことしか考えられません。貴方のことを生涯守り抜くと誓いましょう。....だからどうか、貴方の傍にいたいという私の願いを、受け入れてはもらえないだろうか....」キラキラ

にこちゃん「っ///」キュン♡

みんな「ほぇ〜♡」メロメロ

穂乃果ちゃん「....って!!何やってるの絵里ちゃん!?」

絵里ちゃん「貴方の可愛らしい唇に、甘い口づけを....」

にこちゃん「〜///」

穂乃果ちゃん「わー!だめぇーーー!!」

絵里ちゃん「なーんて、嘘よ♪私にはもう穂乃果というお姫様がいるわ。」

穂乃果ちゃん「ぅ絵里ちゃん....♡」

にこちゃん「わ、わかってるわよ!///(なによ、いきなりあんなこと言われたら....キュンキュンしちゃうじゃない///)」

‥‥‥‥

真姫ちゃん「で、なんで桜の話から、こんな話になってるのよ。」

凛ちゃん「にこ....絵里ちゃんが騎士様みたいな台詞言うからにゃ!(似てなかったけど....)」

絵里ちゃん「....?にこが『赤い薔薇の姫』なんて恥ずかしいこと言うからじゃない。」

凛ちゃん「....じゃあにこちゃんが悪いにゃー!」

にこちゃん「ちょっ!?なんでそうなるのよっ!しかも恥ずかしいことって!!」

希ちゃん「でもなんでそんなかっこいいこと言えたん??」

絵里ちゃん「ちょ、ちょっと頭に浮かんだだけよ。(うみ爺さんの部屋で、音ノ木恋物語って本をよんだなんて言えないわぁ....)」

希ちゃん「へえ、やっぱり絵里ちゃんは賢いなぁ♪」

絵里ちゃん「あ、当たり前よ....」


こと婆「みんな〜♪」テッテッテー

穂乃果ちゃん「あ、こと婆さん!それにうみ爺さんも!」

うみ爺「今日は桜が満開ですっ♪」

こと婆「そこで問題です!私は今から何かとてもいいことを言います。さて、その何かとは何でしょう♪」

希ちゃん「虹色お饅頭!!」
真姫ちゃん「早口言葉!」
穂乃果ちゃん「新しいお洋服!」
花陽ちゃん「米俵100個!」

こと婆「違うよ〜♪」

にこちゃん「新しい家族!」
凛ちゃん「あ、赤ちゃんできたにゃ?」

こと婆「ち、違うよ〜??(凛ちゃん、うみ爺さんの前でそういうのやめてね?)」ピキピキ

絵里ちゃん「はあ、みんなダメね。こと婆さんのことだから....お花見、とか?」

こと婆「正解っ♪さっすが絵里ちゃん♡」

みんな「お花見!?♡」

うみ爺「せっかく桜が綺麗なので♪....じゃーん!こと婆さんと一緒に、お弁当も沢山作りました!」

穂乃果ちゃん「わぁ♪楽しみー!」

希ちゃん「ところでお花見ってなぁに?」

穂乃果ちゃん「桜を見ながら、みんなでご飯を食べたり、おしゃべりしたりするの!」

希ちゃん「へ〜!楽しそうやな♪」

こと婆「楽しいよ♪....じゃあみんな、準備してきてー!」

うみ爺「準備できたら外に出ててください。まだ寝巻きの、花陽と穂乃果と希は、早く着替えてきてくださいね。」

みんな「はーい♪」テッテッテー



花陽ちゃん&希ちゃん「お待たせー!」テッテッテー

こと婆「あれ?穂乃果ちゃんは?」

希ちゃん「穂乃果ちゃんならお手洗いに行ったから、多分そろそろ....」

穂乃果ちゃん「ごめんねみんなっ、お待たせー!」

うみ爺「....揃いましたね。では、出発しましょう♪」

テクテク
トコトコ

にこちゃん「疲れたわー....」

真姫ちゃん「私も....歩きたくなーい!」

うみ爺「もう少しなのですが....では、おんぶしましょうか?」

真姫ちゃん「うん!」ヨジノボリ

うみ爺「まったく、甘えん坊さんですね....」ヨイショッ

凛ちゃん「わー!真姫ちゃんだけずるいにゃー!それだから足速くならないにゃ!」

にこちゃん「にこにも救いの手を....」

真姫ちゃん「えへぇ♡楽ちん♡」



穂乃果ちゃん「それでねっ、大きな蝶々さんが飛んでてねっ、凄かったの♪」キャッキャッ

花陽ちゃん「へぇ♪....蝶々さんって、いろんな種類がいて、可愛いし〜綺麗だよねぇ♪」キャッキャッ

絵里ちゃん「ハラショー....蝶々って、黄色いやつだけじゃないのね....」

穂乃果ちゃん「そうだよ〜♪....あ、ほら、そこにも飛んでるよっ♪」

絵里ちゃん「白いわ........可愛いわね♡」クスッ

花陽ちゃん「絵里ちゃんは好きな動物とかいるの?」

絵里ちゃん「うーん....熊かしらね....」ホノカミタイダシ

花陽ちゃん「へぇ....穂乃果ちゃんは?」

穂乃果ちゃん「狐さんに決まってるよ!この前、狐さんの毛が欲しくて、絵里ちゃんのを抜こうとしたらバレちゃった」エヘヘ

絵里ちゃん「あ、あの時ね....なんでそんな事しようとしたのよ....」ヌクナンテイタソウ

穂乃果ちゃん「だって可能性感じたんだもん!」

絵里ちゃん「よくわからないわ....花陽は?」

花陽ちゃん「凛....猫さんが好きかな〜♪」

穂乃果ちゃん「(今凛って....)」
絵里ちゃん「(何か言いかけたわ....)」



こと婆「みんな〜!見えてきたよ〜♪」

にこちゃん「うっ、やっとね....」

希ちゃん「やっとねって....ずっとウチの肩使ってたやん....」

にこちゃん「な、何のことにこぉ?」スットボケ

穂乃果ちゃん「よぉーっし!(穂乃果が一番に着いてやるんだから♪)」テッテッテー

絵里ちゃん「あら、行っちゃ........」

‥‥‥‥‥‥

みんな「ブフォォォォッ!!!???」

うみ爺「穂乃果っ!///」

穂乃果ちゃん「うぉっと....なぁに?うみ爺さん?........って、みんな??」ピタッ

希ちゃん「大胆やなぁ....」
にこちゃん「わっ、笑うしかないわっ」フハハッ
絵里ちゃん「穂乃果........」ハナヂブー

穂乃果ちゃん「ぇえっ!?何?どうしたの??」

うみ爺「破廉恥です///」

こと婆「穂乃果ちゃん....後ろ見てごらん?」

穂乃果ちゃん「後ろ?................はわわっ/////////」カァ///

花陽ちゃん「スカートが....さっきお手洗い行ったときかな....」アハハ....

絵里ちゃん「ちょ、何隠してるのよ!」ハナジブー

穂乃果ちゃん「隠すよ!!//////(はぁぁ....みんなに熊さん下着見られた....///)」ガクン....

こと婆「(後ろにいたからみんな気づかなかったんだ....)ま、まぁ、穂乃果ちゃん、元気だしてっ♪」

絵里ちゃん「そうよ、元気だしてっ♪」ハナヂブー

穂乃果ちゃん「絵里ちゃんは鼻血拭いてよっ!///」



うみ爺「真姫、着きましたよ。」トントン

真姫ちゃん「んっ....ごめんなさい、寝ちゃってたわ....」

希ちゃん「お庭にある木よりも大きいなぁ♪」

にこちゃん「綺麗ね....負けたわ。」

凛ちゃん「にこちゃんは何と闘ってるんだにゃ??」

にこちゃん「桜とにこの可愛さは、ギリギリでにこが負けちゃっ―

絵里ちゃん「なんだか、こと婆さんみたいね♪」ウフフ

花陽ちゃん「うん、ふわふわで可愛いっ♪」

こと婆「え〜♪そんなこと言われると照れちゃうなぁ♡」

にこちゃん「ギリギリでにこが―

穂乃果ちゃん「桜よりこと婆さんの方が可愛いもん♪」

こと婆「穂乃果ちゃんありがとう〜♡」ウレシイナァ

絵里ちゃん「ええ、きっとこと婆さん以外に桜に勝てる人なんていないわ♪」

にこちゃん「」ウルウル

うみ爺「それにしても今年は沢山咲きましたねぇ....♪」

こと婆「うん♪きっと、今年は穂乃果ちゃんたちがいるから、桜さんも頑張っちゃったんだよ♪」

うみ爺「そうかもしれません♪....では、みんな、お昼にしましょう。」

みんな「わーい♪」

モグモグ
パクパク

こと婆「うみ爺さん、喉乾いてない?....はい、これ。」

うみ爺「あ、ありがとうございます....」

ゴクゴク

うみ爺「んっ?....こ、これお酒ですか!?」

こと婆「(ごめんね、お酒にものすごく弱いのは知ってたんだけど....可愛いから♡)はい、もっと飲んでー♪」

うみ爺「私おしゃけは....」

こと婆「いいからいいから〜♪」

グビッグビッ

うみ爺「うぅ〜ヒック....もっとくらさい....」

こと婆「(舌が回ってない....かわいいなぁ♡)ほら、こっちおいでぇ♪」

うみ爺「こと婆はん....えへへ〜ヒック....」モッギュー♡

こと婆「はぁぁあん♡かぁわいいよぉ♡」ナデナデ



穂乃果ちゃん「げぷっ....美味しかった♪」

希ちゃん「お外で食べると楽しいなぁ♪」

にこちゃん「みんなっ!」

真姫ちゃん「どうしたの?」

凛ちゃん「まーた何か企んでるにゃー?」

にこちゃん「....歌対決するわよっ!」

みんな「ほほう....」

絵里ちゃん「にこにしてはいい提案じゃない。」

にこちゃん「ねぇ、最近にこの扱い酷くない!?」

希ちゃん「でもあまり自信ないなぁ///」

にこちゃん「こんな時くらい思い切っちゃいなさいっ♪」

希ちゃん「う、うん....頑張る....」

こと婆「じゃあ....にこちゃんからかな?」

にこちゃん「まあ、言い出しっぺだからにこが最初にやるわ。」

うみ爺「ヒック....」

にこちゃん「みんなぁ〜♪にっこにっこにー♪」

みんな「わー!」パチパチ

にこちゃん「‥‥ぴょんぴょこぴょんぴょんかーわいっ♪髪の毛がはねてーぴょんぴょこー!‥‥」


穂乃果ちゃん「こと婆さん、花陽ちゃん‥‥」コソコソ
こと婆、花陽ちゃん「....わかった♪」


にこちゃん「にこにーでしたぁ♪ありがと〜!」

みんな「わー!」パチパチ

真姫ちゃん「ま、まあ良かったんじゃない?///」

希ちゃん「すごいなぁ....ウチにはできないよ....」

にこちゃん「ふんっ、このくらいできて当然だわ///」

絵里ちゃん「私は穂乃果が見たいわ!」

凛ちゃん「にこちゃん凄かったけど、凛も花陽ちゃんのがみたいにゃー!」

穂乃果ちゃん「じゃあ次は穂乃果たちの番だね♪」

みんな「たち?」

‥‥‥‥

「‥‥‥‥純粋宣言いぇいいぇいぇーい♪あーるこー♪あーるこー♪‥‥‥‥」

凛ちゃん「わー!3人とも可愛いにゃー♡」
絵里ちゃん「穂乃果ー!可愛いわー♡」

にこちゃん「う、3人で歌うなんて....」

真姫ちゃん「ねえ希、にこちゃんってあんまり凄くないのかしら?」
希ちゃん「かもなぁ....ウチはこの3人の方が好きやなぁ♡」

にこちゃん「なっ....ほんと扱い酷いわぁ....」ウルウル

「くるこなーいあれ?しらーないー―

うみ爺「うがぁぁああっ!」

穂乃果ちゃん「わあっ!!」
花陽ちゃん「うみ爺さん!?」

うみ爺「わたひにも歌わせてくれくらさい!」

凛ちゃん「うみ爺さんおかしいにゃ....」
真姫ちゃん「どうしちゃったの?顔真っ赤だし....」

こと婆「(うぐっ....私のせいだ....)」アセアセ

うみ爺「みんなのハート、打ち抜くぞ〜ヒック....」

みんな「(何事!?)」

うみ爺「ばぁ〜ん♡ヒック」

こと婆「これはこれで....いい♡」ジュルリ

うみ爺「‥‥‥‥わたひーはーだーれれしょー♪しーりたくなーったれひょー♪‥‥‥‥」

絵里ちゃん「ちょっと、誰か止めないの?」

にこちゃん「あんたが止めなさいよ」

絵里ちゃん「ゔぇえ............う、うみ爺さん!」

うみ爺「〜♪」ヒック

希ちゃん「ダメだねぇ....」

絵里ちゃん「ゔぇえ....じゃ、じゃあ、次の作戦、みてなさい....」

うみ爺「わたひは本気っ!!」

みんな「ひぃっ!?」ブルブル

うみ爺「そるじゃー....」フラッ....

凛ちゃん「あ、倒れたにゃ....」

真姫ちゃん「ねえ、それより絵里、さらっと使ってたけど、私のだからね!?」


‥‥
‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥


穂乃果ちゃん「楽しかったねぇ♪」

希ちゃん「うん!また来たいなぁ♪」

うみ爺「....zzz」

こと婆「よし、帰ろう♪」

みんな「はーい♪」

‥‥

こと婆「(あれ?うみ爺さんどうしよう....)」



こうして、みんなはお花見を楽しみました。
うみ爺さんは、記憶が残ってないみたいで、後日一人でまた行ったようです。

そして、また数日経ちました。



本編の間にほっこり番外編タイム!
【うみ爺さんと山頂アタック②】

トコトコ

うみ爺さん「さあ、どんどん突っ込みますよー!」

‥‥‥‥

穂乃果ちゃん「あ、珍しいお花♪」キャッキャッ
絵里ちゃん「ほんとね♪」キャッキャッ

うみ爺さん「疲れたら言ってくださいね。はい、いちにっ♪いちにっ♪」トコトコ

穂乃果ちゃん「絵里ちゃん、このお花持って帰ろうよ♪」

絵里ちゃん「そうね、みんなに見せてあげたいわ♪」

‥‥‥‥

穂乃果ちゃん「よいしょ....」オハナモッギュー♪

絵里ちゃん「....あれ?うみ爺さんは??」

‥‥シーン‥‥

穂乃果ちゃん「いないよ....?」

絵里ちゃん「もしかして....置いていかれた....?」ゾクゾクッ

穂乃果ちゃん&絵里ちゃん「(やばい....!)」

穂乃果ちゃん「え、ぅ絵里ちゃんどうしよう!」アセアセ

絵里ちゃん「え....こ、こっちの道に行ってみましょう!」テッテッテー

穂乃果ちゃん「う、うん!」テッテッテー



うみ爺「フンフッフフーン♪........(そろそろ疲れたって駄々をこねる頃でしょうか....)穂乃果、絵里、大丈夫ですか............」フリムキ

・ ・ ・ ・ ・

うみ爺「ど、どどどどどどうしましょう!?どこに行ってしまったのですか!?ぁぁぁ....どうすれば!?....もしかして、歩くのが早かったでしょうか....もしも熊などに襲われたりしたら....」ゾワァ

‥‥‥‥

うみ爺「ああああああああっ!!!そんな事考えてはダメですっ!!!....すぅ....はぁ....大丈夫です。あの子たちならきっと大丈夫です....」

‥‥‥‥

うみ爺「早く戻らないと....!!!」



つづく....



花陽ちゃん「凛ちゃん!来て来て〜♪」

凛ちゃん「どうしたにゃー?」テッテッテー

花陽ちゃん「見て♪」

猫さん「みゃー♪」

凛ちゃん「わぁ♪猫さんにゃー♡」

花陽ちゃん「ここで日なたぼっこしてたみたい♪可愛いねぇ♡」ナデナデ

猫さん「〜♡」ゴロゴロ

凛ちゃん「凛も触るにゃー♪」ナデナデ

猫さん「〜♪」ゴロゴロ~

凛ちゃん「可愛いにゃぁ♪」ズビッ

花陽ちゃん「あれ?凛ちゃん風邪?鼻水でてるよ?」

凛ちゃん「うーん....なんか目も痒いにゃー....」

花陽ちゃん「大丈夫??」

凛ちゃん「うん....へっくち!....」ムズムズ

猫さん「にゃっ!?」テッテッテー

花陽ちゃん「あ、逃げちゃった....」

こと婆「あ、凛ちゃんと花陽ちゃん♪」

花陽ちゃん「あ、こと婆さん♪今ねぇ、猫さんがいたんだよ〜♡」

こと婆「へぇ、見たかったなぁ♪....あれ?凛ちゃん、どうしたの?」

凛ちゃん「うぅ....さっきはなんともなかったのに....」クシクシ

こと婆「(まさか....)凛ちゃん、もしかしたら猫さんがダメなのかも....」

花陽ちゃん「あ、確かに猫さんの近くに来てからだもんね....」

凛ちゃん「えぇっ!?それじゃあ凛、猫さん触れないにゃ!?でも、前は触れたにゃ!」

こと婆「うん、初めの頃は平気らしいんだけど....仕方ないね....」

凛ちゃん「にゃぁ........」ションボリ

花陽ちゃん「凛ちゃん、猫さん好きだから....」

こと婆「....(凛ちゃん、落ち込んでるなぁ........よし、いい事考えた!)」



〜数日後〜

穂乃果ちゃん「平和だねぇ....」ポカポカ

希ちゃん「そうだねぇ....」ノンビリ

‥‥‥‥

希ちゃん「ほぅっ!!」

にこちゃん「なに?びっくりした!」

希ちゃん「今からなにか起こる....」

絵里ちゃん「(デジャヴ....)」
真姫ちゃん「(どうせこと婆さんが来るんでしょ)」
凛ちゃん「(何か作ってくるんだね)」

こと婆「みんなっ!」テッテッテー

みんな「(やっぱりこと婆さんが来た....)」

こと婆「今日はみんなにプレゼントがありますっ♪」

穂乃果ちゃん「え〜♪やったぁ♡」キラキラ

真姫ちゃん「楽しみだわ♪」キラキラ

こと婆「はい、じゃあ、ここに並んで♪」

みんな「はーい♪」テッテッテー

‥‥

こと婆「はい、穂乃果ちゃん♪」
穂乃果ちゃん「わーい!狐さんのぬいぐるみ♡」ギュゥ~♡

こと婆「絵里ちゃんと真姫ちゃんは....」
絵里ちゃん「熊さんね♡」
真姫ちゃん「リスだわ♡」

こと婆「はい、希ちゃん、にこちゃん♪」
希ちゃん「豚さんや♪」
にこちゃん「鼠....ありがと♡」

こと婆「凛ちゃんと花陽ちゃんはお揃い♪」
花陽ちゃん「わぁ♪」
凛ちゃん「凛、猫さん大好きだからとっても嬉しいにゃー♡」

こと婆「うん♪凛ちゃんが、猫さん触れなくて悲しそうだったから作ったんだよ〜♡」

凛ちゃん「こと婆さん....♡」ウルウル

こと婆「喜んでくれたなら、私も嬉しいなぁ♪」

凛ちゃん「うんっ!ずぅ〜っと大切にするにゃ♪」

キャッキャッ
ワーイワーイ♪

うみ爺「なにやら楽しそうですねぇ」

こと婆「あ、うみ爺さん、これ♪」

うみ爺「か、可愛い....羊のぬいぐるみですか....♪」

こと婆「私は兎さんだよ♪うみ爺さんみたいで可愛いでしょう?」

うみ爺「わっ、私ですか?///....でも、羊もこと婆さんの様にふわふわで....とても可愛いです♡」



穂乃果ちゃん「狐さん可愛い♡」ギュゥ~

絵里ちゃん「ほんとう、可愛いわ♪」

穂乃果ちゃん「君の名前は焔(ほむら)だよ〜♪」

絵里ちゃん「‥‥」

穂乃果ちゃん「〜♪」キャッキャッ

絵里ちゃん「‥‥」

穂乃果ちゃん「〜♪」モッギュー

絵里ちゃん「‥‥穂乃果ぁ....狐ならここにいるじゃない....さっきからぬいぐるみばかり....」モジモジ

・ ・ ・

穂乃果ちゃん「(やきもち!?♡)えへへ〜♪絵里ちゃんは仕方ないなぁ♪」

モッギュー♡

絵里ちゃん「穂乃果....」

穂乃果ちゃん「穂乃果は絵里ちゃんのことが一番大好きなんだから♪」

絵里ちゃん「(ほっ....)ありがとう....♪」

希豚ちゃん「ぶひぶひ、穂乃果ちゃん!」

穂乃果狐ちゃん「あ、希ちゃんは豚さんなんだね♪こんこん、どうしたの?」

希豚ちゃん「あっちで鼠さんが捕まってるぶー!」



真姫リスちゃん「どこに行っても捕まえちゃうんだから♪」

にこ鼠ちゃん「ひぃ....ちゅーちゅー!助けてちゅー!」

真姫リスちゃん「むっ....凛、花陽、やっちゃって!」

凛&花陽猫ちゃん「にゃにゃー!!」

にこ鼠ちゃん「うわぁぁあ........」

‥‥‥‥

絵里熊ちゃん「そう、にこは死んだのね....」

凛猫ちゃん「後で美味しく食べるにゃー!」

にこちゃん「ねぇ、本当ににこの扱い酷くない??」



こうして、みんなはぬいぐるみを手に入れました。
大事なぬいぐるみに名前をつける子もいるみたいです。

そして、また数日が経ちました。



本編の間にほっこり番外編タイム!
【うみ爺さんと山頂アタック③】



カーカー

穂乃果ちゃん「うぅっ....暗くなってきたよぉ....」

絵里ちゃん「うみ爺さん....どこに行っちゃったの....」

穂乃果ちゃん「この間花瓶割っちゃったから嫌われちゃったのかなぁ....」

絵里ちゃん「私も、本を汚しちゃったわ....」

穂乃果ちゃん「もう嫌だよぅ....怖いよぅ....」ブルブル

絵里ちゃん「そうね、道もわからないし....もう夕方....」



うみ爺「あぅぅ....いませんね....どこですか....」

カーカーカー

うみ爺「もう夕方....来た道を辿ってもいないってことは、先に帰ってしまったのでしょうか........だとしたらいいのですが....」

‥‥‥‥

うみ爺「ん?そっちにも道がありますね。もしかしたら....」



穂乃果ちゃん「ねぇ絵里ちゃん、もう進むのやめよ?」ブルブル

絵里ちゃん「ええ、そこの木の下で休憩しましょう....」

ホノカー! エリー!

絵里ちゃん「うみ爺さんの声だわ!」

穂乃果ちゃん「絵里ちゃん!助かっ―

ガサガサ

穂乃果ちゃん「ひっ....今....何か....」

絵里ちゃん「熊....だったりしたらどうしましょう....」

ガサガサ
ガサガサ

絵里ちゃん「っ!!」

穂乃果ちゃん「おっ、おおっ、狼さん!?」

狼「グルルルルル....」

穂乃果ちゃん「やだ....絵里ちゃん....狼さん怒ってるよぅ....」ギュゥ

絵里ちゃん「声出しちゃダメよ....」ギュゥ

狼「ガルルルルルルル....」テチテチ

穂乃果ちゃん「(近付いてくる....)」ブルブル

絵里ちゃん「(っ!!....穂乃果のことは、例え私が死んでも守る....)」ギュゥッ

狼「グルアッ!!」テッテッテー

穂乃果ちゃん「絵里ちゃんっ!」ギュゥ

絵里ちゃん「だれか助けてっ!」ギュゥ

シュパッ

狼「グゥ....?」

穂乃果ちゃん「....あれ?」ブルブル

絵里ちゃん「包丁....?」

うみ爺「もしもその子達に手を出すなら....次は生きてられなくなりますよ....?」ギラン

狼「....」

穂乃果ちゃん&絵里ちゃん「うみ爺さん!!!」

うみ爺「ほら、手を出せるなら出してみなさい....」チカヅキ

狼「グウウ....」テッテッテー

うみ爺「(貴方の縄張りだったのなら、勝手に入ってしまい、すみませんでした。ですが、この子達に悪気はなかったはずなので、どうかお許しを....)」

穂乃果ちゃん&絵里ちゃん「うみ爺さんっ!」テッテッテー

うみ爺さん「....怪我はありませんか?」

絵里ちゃん「私も穂乃果も大丈夫よ」

うみ爺さん「はぁぁ....良かった....本当に良かった....もし到着が遅れてたらどうなっていたことか....無事でいてくれて、ありがとうございます....」ナミダボロボロ

穂乃果ちゃん「ふえぇ....うみ爺さん泣かないでっ!穂乃果が悪かったの!穂乃果がお花に夢中になっちゃったからっ....うぅっ....こ゛め゛ん゛な゛さ゛い゛っ!うわぁぁぁん!」ナミダボロボロ

絵里ちゃん「わ、私も、うみ爺さんに沢山心配かけちゃった....穂乃果と一緒に急に立ち止まったりしたから....本当にごめんなさい!」ナミダコボスー

‥‥‥‥

うみ爺さん「ぅぅっ....違うんですっ!私が....山に行くなんて言って、一人で突っ走って....私の注意が足りなかったことが招いた結果です........私のせいで....あなた達に怖い思いをさせてしまった。私は親失格ですぅ....グスン....本当に....本当にすみませんでした!」ナミダボロボロ




そのあと、3人は無事に家に帰ることが出来ました。
うみ爺さんは、2人を抱きながら、泣きながら謝り続けました。

これから山頂アタックにはひとりで行くことにしたようです。


本編の間にほっこり番外編タイム!
【うみ爺さんと山頂アタック おしまい 】



真姫ちゃん「こと婆さんっていつも笑ってて素敵よね。」

穂乃果ちゃん「うんうん♪泣く時は一緒に泣いてくれるし。」

こと婆「ええ〜そうかなぁ♪....私ね、生きるって笑うことだと思うんだ。みんながお家に来てから、沢山笑顔を貰ってるから私も笑顔になれる。だから....私の人生はみんながいてこその人生なのかもしれないね♪」

うみ爺「こと婆さんはいいことを言いますね....」

こと婆「あ、でも泣くことは悪くないよ?だって、悲しい時、辛い時には笑えない....けれど、泣くと心が軽くなるの。そしたらまた頑張れるし、頑張って汗をかいた後は笑顔になれるでしょ?」ニコニコ

穂乃果ちゃん「へぇ....穂乃果、すぐ泣いちゃうけど....泣くことは悪くないことなんだね....♪」

にこちゃん「織姫さんと彦星さんはどうだったのかしら....好きな人に会えなくて、泣いてたのかしら?それとも、1年に1度会えて嬉しかったのかしら?」

絵里ちゃん「いきなり何....ああ、そういえば今日は七夕ね。」

うみ爺「なら、にこならどう思いますか?」

にこちゃん「にこは....きっと彦星さんが、にこの可愛さに飛びついてくるわ♡」

凛ちゃん「ちょっと寒くないかにゃー?」

絵里ちゃん「ちょっと、にこのそれって毎日合うってことでしょ?元々の設定はどこにいっちゃったのよ」

花陽ちゃん「でも、憧れるねぇ♡会いたいけど会えない....けど、1年に1度会えるの。とってもロマンチック♡それだけ愛し合ってるってことでしょう?」

穂乃果ちゃん「うんうん♪しかも、短冊にお願い事書けば、二人の愛が叶えてくれるんだよ〜♡」

希ちゃん「そうなん!?」

こと婆「うーん、当日にやるのも変だけど、短冊に書いてみる?あ、でも笹が....」

うみ爺「一応笹だけなら、用意はしてありますよ。」

穂乃果ちゃん「おお♪やろーやろー♪」

こと婆「じゃあ、折り紙で短冊作ろう♪」

みんな「はーい♪」



穂乃果ちゃん「‥‥」チョキチョキ

凛ちゃん「凛は黄色にするにゃ。」チョキチョキ

にこちゃん「桃色少ないわね。何かに使ったの?」

真姫ちゃん「あ、前に絵里と折り鶴を作ったわ。」

絵里ちゃん「あの時はハラショーだったわよね。」

にこちゃん「ふぅん....(あのふたりで遊ぶことってあるのね。しかも折り紙で。)」

うみ爺「‥‥」

希ちゃん「‥‥」チョキチョキ
花陽ちゃん「‥‥」チョキチョキ

うみ爺「‥‥(ハサミを使って指を怪我したらどうしましょう....)」ソワソワ

こと婆「あれ?うみ爺さんどうし―

希ちゃん「痛っ....」

うみ爺「ああっ、本当に怪我を....今救急箱を取ってきます!!」テッテッテー

穂乃果ちゃん「わわ....希ちゃん大丈夫?」

希ちゃん「う、うん....折り紙で切っちゃったみたい....」ヒリヒリ

にこちゃん「少し血が出てるじゃない....ほら、指出して。」

希ちゃん「え?こ、こう....?」

チュパッ

希ちゃん「ふえぇ?///」ドキッ

にこちゃん「ほら、こんな怪我、唾つけとけば治るわよ。」

希ちゃん「....ありがとう///」

うみ爺「希ぃっ!大丈夫ですかっ!今手当を‥‥‥‥あれ?」

にこちゃん「指を少し切っちゃっただけよ。」

うみ爺「わ、私の早とちりですか....」ホッ

希ちゃん「ウチなら大丈夫だよ♪」

うみ爺「でも、絆創膏は貼っておきましょう。」



こと婆「〜♪」



絵里ちゃん「こと婆さんは台所にご飯を作りに行ったわ。お素麺だって♪」

うみ爺「そうですか。では....みんな、書き終わった人から好きなところに付けてください♪」

みんな「はーい♪」

‥‥

花陽ちゃん「お願い事何にしようかなぁ〜」

凛ちゃん「花陽ちゃんはご飯沢山食べれますように、にゃ♪」

花陽ちゃん「えへへ〜、それいいかも〜♪」


真姫ちゃん「‥‥よし、」

にこちゃん「‥‥」チラリ

真姫ちゃん「ゔぇえっ!にこちゃん見ないでっ!///」

にこちゃん「ぷぷっ、なれるといいわね」ケラケラ

真姫ちゃん「も、もう!イミワカンナイッ///」


穂乃果ちゃん「〜♪」カキカキ

絵里ちゃん「穂乃果ぁ....私、穂乃果といられるならそれだけでいいわ....」

穂乃果ちゃん「え〜?何かないの??欲しいものとか、食べたいものとかは?」

絵里ちゃん「あ、欲しいものならあるわ!」

穂乃果ちゃん「ならそれ書きなよ〜♪だって、前に約束したでしょう?どんなときもずっと一緒にいるって!」

絵里ちゃん「....そうね....♡」


希ちゃん「書けたー♪」テッテッテー

にこちゃん「あ、希書き終わったのね。にこも早く書かなきゃ....」

凛ちゃん「花陽ちゃん、笹に付けに行こ♪」
花陽ちゃん「うん♪」

絵里ちゃん「穂乃果、私たちも行きましょ。」
穂乃果ちゃん「はーい♪」

真姫ちゃん「(みんなに見られないように付けに行かなきゃ....)」コソコソ


にこちゃん「」カキカキ

こと婆「みんなー♪ご飯だよ〜♪」

みんな「わーい♪」テッテッテー

にこちゃん「ちょ、にこまだ書いてる!!」アセアセ



ゴチソーサマデシタッ!

オイシカッタネー♪
オヤサイノカタチカワイカッタ♪


うみ爺「こと婆さん♪」

こと婆「うん、見に行こう♪」

テッテッテー

こと婆「みんなちゃんと書いてるねぇ♪」

うみ爺「ええ、とても微笑ましいです♪」

こと婆「順番に見ていこうか。」


『もっと素直になりたい』

こと婆「あれ?お名前が無いなぁ....」

うみ爺「た、多分真姫じゃないでしょうか?」

こと婆「えー!素直じゃなくて照れてるところが可愛いのに〜」

うみ爺「まぁ、いろいろあるのでしょう....」


『ちゅーさんに着せるお洋服が欲しいです。 にこ』

うみ爺「‥‥ちゅーさんとは?」

こと婆「ああ、鼠さんのぬいぐるみのことだと思うよ♪....そっか、大切にしてくれてたんだねぇ。よし、頑張って作っちゃお♪」

うみ爺「そうですね、できればお願い事を叶えてあげたいですしね♪」


『うみ爺さんの夏の美味しいお野菜が、沢山食べれますように。 希』

こと婆「そういえば希ちゃんは、家族になってから初めての夏だもんねぇ....」

うみ爺「こうやって楽しみに待ってくれてると思うと....とても嬉しいですね♡」

こと婆「私も頑張ってお料理作らなきゃ。」ピシッ


『織姫さんと彦星さんが幸せになれますように。 凛』

こと婆「凛ちゃんって....素敵なお願い事をするねぇ♡」キュン

うみ爺「はい、きっと織姫と彦星も喜びますね♡」

こと婆「うん、きっと届いてるよ♪」


『凛ちゃんが幸せのままでいてくれますように 。 花陽』

うみ爺「凛は花陽といることが幸せだと思いますよ....♡」

こと婆「可愛いねぇ♡」キュンキュン


『音ノ木恋物語が面白かったので、いろんな本も読んでみたい。 絵里』

うみ爺「なっ!!あれは....子供が読んでいいものじゃ....///」

こと婆「え??9人の女の子たちの、恋のお話でしょ?私、あの女騎士様好きだなぁ♡....絵里ちゃんだって女の子だし、そういうの読みたいんじゃない?」

うみ爺「でも....キス....とか、女の子同士のデーデッデーな物語ですよ!?破廉恥ですっ///」

こと婆「えぇ!?女の子だもん!そういうの憧れるよぉ!!....しかも女の子同士の恋なら二組くらいいるし....♡」

うみ爺「まだデーデッデーじゃないですもん!」

こと婆「そうかなぁ....凛ちゃんと花陽ちゃんはよくぎゅうってしながらお話してるし....絵里ちゃんなんか穂乃果ちゃんのお耳をはむはむしたりしてるよ?」

うみ爺「耳を....はむはむ!?そんなのこと婆さんにもやってもらったことないですよ!?‥‥あ」

こと婆「あはぁ♡うみ爺さん♡」

うみ爺「ごめんなさいっ///忘れてくださいっ!///と、とにかく、読書に興味を持ったことはいいことですね。私から本をプレゼントしておきますか。」

こと婆「(照れてる♡)じゃあ、次で最後だね。」


『大好きなみんなが、ずぅ〜っと仲良しでいられますように。愛してるばんざいだよっ! 穂乃果』

こと婆「穂乃果ちゃん....」

うみ爺「穂乃果らしいですね....」

こと婆「実際、穂乃果ちゃんが....みんなが家族になってから、私の人生はシアワセ行きなの。」

うみ爺「そうですね....仲良しを増やしてくれたのも、幸せを増やしてくれたのも....全部穂乃果のおかげなんですね....」

ポロリ

こと婆「....あれ?涙が出てきちゃったよ。なんかね、この1年間いろんなことがありすぎて....思い出してみるとね、楽しすぎて....幸せすぎて....穂乃果ちゃんたちがくれる笑顔も希望も何もかもが幻なんじゃないかな?って思えてきちゃうの....でもこれって、みんなで作った夢の物語を、みんなで叶えていってるんだよねぇ....全部、本物なんだよね。」

うみ爺「そうですね....私は初めはびっくりしましたし、慣れない子育ても大変でした。それでも、不思議と辛くありませんでした....だって、それ以上に幸せを貰っていたから。この子達の笑顔を、この輝きを求め続けてる自分がいたんです。....本当に、穂乃果はいつまで私たちに夢を見させてくれるのでしょうか....」

こと婆「....ねえねえ、私たちも短冊書かない?」

うみ爺「ええ、もちろんです♪」



『もっと沢山夢を見させてください。 うみ爺』

『誰も欠けてはならないこの特別な九人がひとつの光になるまで、永遠に幸せでありますように。 こと婆』

こと婆「こんな....かんじかな?」

うみ爺「なんだか、恥ずかしいですね」クスクス


穂乃果ちゃん「こと婆さん!うみ爺さん!こっちに来てー♪お星様が綺麗だよー♪」


こと婆「あ、穂乃果ちゃんが呼んでる♪」

うみ爺「ええ♪....こと婆さん、夢の続きを見に行きましょう!」テッテッテー

こと婆「うんっ!」テッテッテー


おしまい。

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