モバP「生まれてきた子がB頭だった」ちひろ「お疲れさまです」 (20)


事務所

ちひろ「それで、わざわざ病院から事務所に?」

モバP「ひでえよ……愛していたのは俺だけだったのかよ」

ちひろ「あらー、それは大変ですね」

モバP「大変どころじゃありませんよ。浮気ですよ浮気!」

ちひろ「あ、ドリンク切れてる。買いに行かなきゃなあ」

モバP「こんな一大事に何悠長なこと言ってるんですか!」

ちひろ「ああうざい。というより、それなら別な人と結ばれればいいじゃないですか」

モバP「俺が愛しているのはアイツだけなんです! それなのに、それなのにアイツは……浮気して、浮気してたんですよ! 俺は一人浮かれて……思えばアイツに出したのだって1回しかないし」

ボゴッ

モバP「いだっ!」

ちひろ「P頭のくせして何焦ってるんですか!」



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モバP「お、おまっ、おまっ……由緒あるP頭に向かってお前」

ちひろ「ああもううざい。お嫁さんが可哀相じゃないですか。あんなにプロデューサーさんに一途だったのに」

モバP「い、一途って言っても、浮気したんですよ、浮気!」

ちひろ「ありえませんから。それに出産が女性にとっては心身ともに大変なイベントだってことわかってます?」

モバP「お、俺だって大事ですよ!

ちひろ「それなのに夫がこんな風に疑うなんて……泣いてますよ、きっと」

モバP「だ、だったらなんでB頭が産まれるんですか!」

ちひろ「そんなに不安なら、私と一夜を過ごします?」

モバP「お、俺にはアイツが」

ちひろ「あら、でもそのお嫁さんが浮気していたんじゃ?」

モバP「そ、それでも、まだ信じたいんです……けど」


ちひろ「産まれてきたのはB頭だったと」

モバP「そ、そうなんです! あいつ、俺以外の奴と……くそぉ!!」

ちひろ「まず落ち着いて聞いてください、プロデューサーさん」

モバP「これが落ち着いていられるか…んぐっ」

ちひろ「天然由来の成分で出来たエナドリです。落ち着きましたか?」

モバP「え、ええ、少しだけ。……ありがとうございます」

ちひろ「いいですか、貴方のその頭はどうしてPなんですか?」

モバP「そ、そりゃあ俺の頭はプロデューサーの証ですよ」

ちひろ「じゃあ昔は?」

モバP「そりゃあ……!」

ちひろ「やっと気が付きましたか」

モバP「て、てことはアイツが産んだB頭は……B頭は」

ちひろ「そうです」

モバP「Baby頭だったのか……」


ちひろ「たぶんそれが正解かと」

モバP「お、俺は……なんて過ちを……アイツは俺に、俺を、俺を信じてくれていたのに」

ちひろ「いくら授かり婚で焦っていたからって、次は気を付けてくださいね」

モバP「は、はい! あ、あの、なんてお礼をすればいいか」

ちひろ「それよりほら、早く迎えに行ってください」

モバP「あ、あの……ドリンクのお代は」

ちひろ「それは後で支払ってもらいます。それよりもほら、早く行かないと離婚物ですよ」

モバP「こ、こうしちゃいられない! い、行ってきます!」

ちひろ「いってらっしゃーい」

モバP「すまん、すまん、すぐ迎えに行くからな、だから待っててくれ(あれ、でもさっきちひろさんドリンクが切れてたって言ってたよな。でも……俺はさっきドリンクを飲んだ)」フラッ

モバP「あがっ」

モバP「何もないところで転ぶなんて、よっぽど急いでるんだな。でも早く行ってアイツの誤解を、俺の子供を、……ない…………と……」

モバP「あ、あれ……足が重く……それに眠気も、くそ、倒れている暇なんてない……の、に」

ちひろ「さっきのドリンク代を回収しに来ましたよー」

モバP「………………」


ちひろ「あれ~プロデューサーさんってば、狸寝入りで支払いを渋る気ですね、それならこっちにだって考えはありますよーだ」

モバP「……」

ちひろ「返事は無しのようですね。それならその体で払ってもらいまーす」

ちひろ「ああでもそうなったら、今日はもう病院には行けませんね。まあ大変」

ちひろ「なんちゃって……別れちゃえばいいんですよ……どうせ出来ちゃった婚なんですし」

ちひろ「私たちの隙をついてやった罰ですよ。ば・つ」

ちひろ「プロデューサーさんってばアイツのことを愛してるだなんて言ってましたけど、子供が出来て気が動転しすぎなんですよ」

ちひろ「愛してるも何も、愛の強さなら他の子はもちろん、私だって負けていませんよ。なんなら証明しましょうか?」

ゾロゾロ

ちひろ「ああ噂をすれば皆さん、お集まりいただけましたか?」

ちひろ「あ、大きな箱に入れて下さいね、それと女子寮の地下まで運んでくれます?」

ちひろ「さあ運び終われば、イベントの開幕ですよ」


女子寮地下

ちひろ「皆さん、お集まりいただきありがとうございます」

ちひろ「愛する者を奪われたあの日、あの人が見てくれなくなったあの悪夢の出来事からついに、遂に目覚めるときが来たんです!」

ちひろ「お財布の準備は宜しいですか? 愛し合う準備はできていますか?」

ちひろ「邪魔する者はここにはいません。思う存分、思う存分彼を求めてください! 授かってください! ここには悪魔も邪魔者もいません!」

ちひろ「誰が授かるか名付けて、エンジェルフェスティバルの始まりですよー」

ちひろ「優勝者はもちろん、参加した方にはなんと! ランダムでプロデューサーさんとの愛の結晶であるBヘッドが手に入りまーす」

ちひろ「参加費は二本一組の天然由来成分の特性ドリンクで、1万モバコインでーす。お金を支払ったら天然由来成分の特性ドリンクを飲んでくださいねー。あと~、プロデューサーさんにも忘れずに飲ませてくださいね!」


ちひろ「あっという間に第一弾のドリンクが完売だなんて、やっぱりプロデューサーさんは人気ですね。第二弾は4時間後に発売しまーす」

ちひろ「さてと……私も見ているだけではなく、参加させていただきますねー。お金ならたっぷりあるので」

ちひろ「やっぱり機会は平等じゃないと、ダメですよね!」

ちひろ「それにBヘッド素敵じゃないですか。私も欲しいです」

ちひろ「あ、目が覚めました? プロデューサーさんの大好きなイベントですよ、イベント♪ 疲れても安心してください。この日のためのドリンクはたっぷり用意したので」

ちひろ「それじゃあエンジェルフェス、私も参加するので頑張ってくださいね!」

ちひろ「え、そんなことより赤ちゃん? 気が早いですよ、気が。あ……でも」

ちひろ「授かったら認知してくださいね/// それじゃあ頑張りましょうか、プロデューサーさん♪」


終わり

スレタイ誤字 

モバP「生まれてきた子がB頭だった」ちひろ「お疲れさまです」 ×

モバP「産まれてきた子がB頭だった」ちひろ「お疲れさまです」 ○

です




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