チノ「落ち着いてくださいココアさん。別にお店が完全になくなるわけではありません」
ココア「え、なんだそうなんだ。もう、ビックリさせないでよ……」ホッ
リゼ「それで、ラビットハウスはこれからどうなるんだ?」
チノ「はい。ラビットハウスは来週から喫茶店ではなく、全く新しいお店へと生まれ変わります」
ティッピー「つまり、リニューアルじゃな」
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ココア「え、リニューアルってどういうこと!?」
リゼ「喫茶店じゃなくなるって、一体どういうことだ!?」
チノ「ご存知の通り、ラビットハウスは経営が芳しくありません。光熱費や食費だってかなりギリギリのところでやりくりしてるんです。このままではお給料も払えず、お店は潰れてしまいます」
リゼ「確かにな。言われてみればお客がいつも少ないからな」
ココア「そういえば、最近ご飯が質素なのもそのせいなの!?」
ティッピー「まあ、その方が隠れ家的でいいんだがのぉ」
ココア「そんなぁーーー、私喫茶店のラビットハウスが好きだったのに……」
リゼ「それで、リニューアルと言っても、一体どんな店にするんだ?」
ココア「そうだよ!!はっ……もしかしてパン屋さん!?なら、私の出番だね!!」ウキウキ
リゼ「いや、もしかしてガンショップかッ!?」ワクワク
チノ「いえ、パン屋さんでもガンショップでもありません。」
ココア「じゃ、一体何屋さんなの?」
チノ「それは……………ズバリ、コンドーム屋さんですっ!!」
ココア・リゼ「………えっ!?」
チノ「ラビットハウスは来週から、《ラビットゴムハウス》としてリニューアルオープンします」
リゼ「いやいやいやいや、何を言ってるんだ!?」
ココア「コンドーム………って何?」キョトン
リゼ「知らないのか!? 高校生にもなって」
チノ「コンドームというのはですね、セックスをする時に勃起した男性のおちんちんに被せて使うゴム製品の事で、赤ちゃんが出来ないようにしたり性病を防いだりする便利なアイテムのことです」
リゼ「何故チノがそこまで知ってるッ!!?」
ティッピー「ワシが教えたんじゃ」
ココア「へぇーーーー、凄いんだね!!」キョウミシンシン
リゼ「食いつくなぁーーーー///」
ココア「………で、勃起って何?」
チノ「勃起というのはですね、男性のおちんちんが…」
リゼ「教えなくていいーーーー///」
チノ「とにかく、来週からはリゼさんとココアさんにはラビットゴムハウスの店員として働いてもらいます」
ココア「うん、私頑張るーー!!」
リゼ「待て待て、突然そんなことを言われても納得出来るか!!それに、なんでまた喫茶店からコンドーム屋なんだ?」
チノ「ええ、どうしてこの店の売り上げがなかなか上がらないのか、昨日の深夜家族会議をして決めたんです」
ココア「えぇぇ!?私、家族会議なんて知らないよ。いつの間にそんなことしてたの!?」
チノ「ココアさんはその頃爆睡していましたので、起こすのも悪いと思って私と父とティッピーだけで会議したんです」
ココア「そんなぁーーーーーーー私だけ仲間外れだなんて酷いよぉ!!私も家族の一員だよぉ〜〜〜」
チノ「いいえ。ココアさんは居候です」
ココア「ガーーーーン……」
リゼ「おいココア、しっかりしろッ!!」
リゼ「それで、その家族会議とやらでどうしてコンドーム屋にすると決まったんだ?」
チノ「ええ、お店の売り上げが伸びない理由を考えてみたのですが、その結果喫茶店よりもコンドーム屋さんにした方が売り上げを見込めるという結論に至ったのです」
リゼ「一体どんな議論をすればそんな結論に至るんだ!?」
チノ「リゼさんは疑問に思いませんか。この街の人口について」
リゼ「人口だと?」
チノ「はい。この街は都会とか違って落ち着いた雰囲気が魅力的ですが、やはり今の時代はそれだけでは人を確保することが出来なくなりつつあるんです。そもそもこの街は、昨今の少子高齢化の影響を受けて若い人は進学やら就職やらで都会へと出て行き、若い人の数は減るばかりです。高齢者ばかりが街に残り、結果として経営側も顧客側も生産性が低下しつつあるんですよ。ラビットハウスにお客さんが少ないのもきっとそのせいです」
リゼ「いやいや、そんなバカな……若い人だってそれなりにいるはずだぞ。現に私達のような学生だってそれなりにいるではないか」
チノ「ではお聞きしますが、最近学校に活気がなくなっているとは思いませんか?」
リゼ「学校だと………確かに言われてみればそんな感じもするような」
チノ「私の通う中学校も、最近生徒の数が激減しているのです。その証拠に、この一ヶ月の間で、クラスの人数が半数以下となってしまったのです」
リゼ「そんなバカな、一ヶ月でクラスから半分が消えるなんてありえないだろ」
チノ「いえ、紛れのない事実です。クラスのみんなは未来のないこの街に希望を持てないと家族総出で都会の方へ引っ越してしまいました。あとは明るい将来を描けないとして、学校の屋上から飛び降り自殺を図った生徒が続出したんです」
リゼ「今時の中学生はそこまでするのかッ!?」
チノ「若い人が減ってしまっては益々経営が苦しくなります。そこで考えたんです。人が少ないのならば作ればいいのではないかと、つまり、みんなで頑張ってセックスをして赤ちゃんをいっぱい作って街の人口を増やして活気をつければいいんです!!」
リゼ「なんて極論なんだ!!それで、どうしてコンドーム屋なのだ?コンドームは避妊具なんだぞ。子供を作るどころか、そんなものを使っていては妊娠しないではないか」
チノ「正しく性管理を行っていることをアピールすることでお店やこの街の性に対するイメージを良くするのです。そうすれば、性欲盛んな若い人達がこの街なら出て行くばかりか、都会の方から人が子作りをするためにやって来るかもしれません。今時の若い人達だって馬鹿ではありません。無計画にセックスをして妊娠して中絶すれば無駄なお金がかかってしまいます。お店のコストパフォーマンス的にも良くないですし、確実に避妊をする習慣を身につけておくことで、明るい家族計画を立てやすい促すことで、子作り目的で行う本番の時の不安な気持ちを取り除いてあげれば、多くの人達がこのお店を性管理のプロとして認識してくれるのです」
ココア「なるほど、なんだか凄そうだね!!」
リゼ「あ、ココアがいつの間にか復活した」
チノ「それに、ラビット、すなわちウサギは性欲が強い動物として知られています。エロい人なら看板のウサギのマークを見ただけでビンビンになるかもしれません」
ココア「そっか、プレイボーイのマークもウサギだもんね!」
リゼ「何を言ってるんだ!?」
チノ「ちなみに、既にお店特製のコンドームのサンプルが業者から届きました。お二人には特別にお渡ししておきます」
ココア「わーーい、ありがとう!」
リゼ「いつの間にそんなものを!?」
ココア「あれ、袋の中身が仕切られてて何かが二つ入ってるよ」
チノ「はい。黒色なのが男性用のコンドームで、白色は女性用のコンドームです。ちゃんと性別によって使い分けができるようになっています」
ココア「あ、よく見ると袋にティッピーのイラストが書いてある。かわいい〜〜〜〜!!」
ティッピー「昨日の晩から一睡もせずデザインを考えたのじゃ」
リゼ「ついていけない……」
チノ「ではみなさん、来週のリニューアルに向けて頑張りましょう」
ココア「おおーー!」
チノ「一体どうなってしまうんだ……」
そしてリニューアルオープンの日……
ココア「いよいよリニューアルオープンの日だね。楽しみだなぁーーー!」
リゼ「まさか本当に改装してしまうとはな」
チノ「お待たせしました。これが新しく生まれ変わったラビットハウス改めて、ラビットゴムハウスです!」
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira093698.jpg
ココア「おぉーーーーーー!!凄くおしゃれ」
ティッピー「ふむ、なかなかの出来じゃの」
リゼ「いや、あんまり外観変わっていないような……」
チノ「では、開店まで時間がありますので準備をしましょう」
ココア「おぉーーーーー!!」
そして店の中……
ココア「うわぁーーーー、いろんなコンドームがいっぱい。カラフルできれい!」
リゼ「よくこんなに揃えたな」
チノ「この日のために世界中のあらゆるコンドームメーカーから取り寄せました」
ココア「あれ、テーブルの上にコーヒーミルがあるよ」
リゼ「本当だ。喫茶店業は畳んだんじゃないのか?」
チノ「いえ。せっかくなのでコーヒーは今まで通り炒れられるよう用意だけはしてあります」
ティッピー「コンドーム喫茶じゃな」
リゼ「なんだ。ならラビットハウスだった時と大して変りないじゃないか」
チノ「いえ、ラビットゴムハウスです!リゼさん、早速ですがいつも通りラテアートを作ってください」
リゼ「ああ、それは構わないが」
リゼ「ほら、いつも通りコーヒーを煎れたぞ」
チノ「では、このミルクを使ってラテアートを作ってください」
リゼ「なんだこのミルクは。やけに変な匂いがするのだが、本当にミルクなのかこれ……?」
ココア「うえ……なんかイカ臭いよ」
リゼ「それに、やけに濁ってないか。本当に大丈夫なのか」
チノ「大丈夫です。この日のために一週間かけて用意した自家製ミルクです」
リゼ「ほら、いつも通り出来たぞ」
ココア「相変わらずリゼちゃん上手だねーー」
リゼ「だが妙にやりづらかったぞ。なんかこのミルク、ドロッとしてて描きにくいぞ」
ココア「チノちゃん、これって本当にミルクなの?」
チノ「ええ。この一週間父から搾り取った特製のミルクです」
ココア「え………乳搾り?」
リゼ「父から乳搾りだと…!?」
チノ「はい。この一週間、父の勃起したおちんちんから毎日朝昼晩の3回、ミルクを絞りました」
ココア「へえー、男の人のおちんちんからミルクが出るんだね」
リゼ「そんなわけあるかぁーーー///」
リゼ「チノ、それはミルクじゃなくて、精子じゃないかッ///」
チノ「フェラチオに慣れてない中高生向けに、コーヒーの中にお父さんのミルクを入れてゴックンした気分を味わってもらいたいと思いまして」
リゼ「飲食店としてアウトだろ!!」
チノ「違います。何度も言いますがコンドーム屋さんですよ」
リゼ「ならコーヒーを出すな!!」
リゼ「それに、こんなものを客に飲ませて性病にでもなったら責任問題に発展するぞ。それこそ経費削減どころか余計に金がかかるだろ」
チノ「失礼な、私の父は性病などではありません。ミルクを摂取する際、ちゃんと保健所に行って検査を受けてきました。」
ココア「でも、コーヒーの中にチノちゃんのお父さんのミルクを入れても大丈夫なの?」
チノ「なんの問題もありません。上のお口にミルクが入っても妊娠はしませんよ。下のお口に入るとその可能性は否定できませんが」
ココア「え、人間って下にもお口があるの!?」
リゼ「間に受けるなぁーーーー//」
チノ「ではココアさん。この、たった今煎れたばかりのコーヒーを飲んでみてください」
ココア「これにもミルク入ってるの?」
チノ「いえ、たった今煎れたばかりの普通のコーヒーですよ」
ココア「それなら安心〜」ゴクゴク
リゼ「いや、少しは抵抗しろよ…」
ココア「んッ? カップの底に何かあるよ!」
リゼ「って、おい!!これコンドームじゃないか!?」
チノ「コーヒーを飲み干せば、底にはコンドームが待っているというサプライズです」
ココア「なんかロマンチック〜〜」
リゼ「いやいや、そのコンドームもはや使い物にならないだろ」
そんなこんなで開店時間となり…、
ココア「いよいよ開店時間だね。ワクワクするぅ〜〜!」
リゼ「本当にこんなんで客が来るのか」
チノ「問題ありません。ちゃんと宣伝しておきましたから」
リゼ「チラシでも配ったのか?」
チノ「いえ、チラシなんかよりももっと効率の良い方法がありました。ネットです」
ココア「ネット?」
チノ「これを見てください。お店の宣伝用のツイッターアカウントを作ってみたんです」
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira093699.jpg
リゼ「いつの間にそんなものを…」
ココア「すごいね、これを見たお客さんがいっぱい来るといいね」
チノ「ダイレクトメールも送ったので、きっと効果があると思います」
カランコロンカラン
リゼ「言ってるそばからお客第1号が!?」
ココア「いらっしゃいませ〜〜、ラビットゴムハウスへようこそ」
青山ブルーマウンテン「あら、なんだかお店の雰囲気がいつもとは違いますね」
リゼ「青山さん!?」
ココア「いらっしゃいませ青山さん。青山さんがリニューアル後の一番最初のお客様ですよ!」
青山「あら、そういえばしばらくお店へ顔を出していなかったけど、その間にリニューアルしたんですね」
ココア「はい。コンドーム専門店のラビットゴムハウスへようこそ!」
青山「まあ、コンドームですか!?私も仕事柄よく使うので助かります〜」
リゼ「いつ使うんだ!?」
青山「あら、このコンドームの袋、ウサギの絵が描いてあって可愛いですね〜」
ココア「そうなんです。ウチの目玉商品なんですよ」
青山「そうなんですか。なら、これを50個ほど頂きます」
ココア「お買い上げありがとうございます」
リゼ「そんなに使うのか!?」
チノ「早速効果が出ました」
ティッピー「なかなか良い出だしじゃのう」
カランコロンカラン
リゼ「またしても客が」
ココア「いらっしゃいませ〜〜」
メグ「チノちゃんこんにちは〜〜」
マヤ「チノ、リニューアルオープンを祝いに来たよ!」
チノ「あ、マヤさんにメグさん」
ココア「2人ともいらっしゃい〜〜」
リゼ「こら、ここは子供が来るようなところじゃないぞ!チマメ隊は直ぐに出て行くんだ」
マヤ「なんだよリゼ、せっかくお祝いに来たのに〜〜」
リゼ「大体お前達、コンドームがどんなものか知っているのか?」
メグ「もちろん。セックスする時に赤ちゃんが出来ないようにつけるんですよね」
マヤ「そうそう、それから性病予防にも使われるんだよな」
リゼ「ど、堂々と言うなぁーーー//」
チノ「2人とも大人です…」
ティッピー「最近の中学生は強いの〜」
リゼ「とにかく、お前達にはコンドームなんてまだ早い。今直ぐ帰るんだ!!」
マヤ「えぇーーーなんでだよ」
青山「まあまあ、いいではありませんか。中学生のうちから正しい性管理を身に付けようだなんて、感心してしまいます」
メグ「さすが青山さん」
ココア「そうだよリゼちゃんをそれに、チマメ隊がNGなら、チノちゃんだってお店に居られなくなっちゃうよ」
チノ「ここは私の家でもあるのに…」
リゼ「うぅ……わかった。なら用件を済ませてさっさと帰れ。長居はするなよ」
メグ「今日は、お母さんからお使いを頼まれたんです」
ココア「メグちゃんのお母さんって確か、バレエの講師をしてるんだよね」
メグ「はい。最近お父さんとセックスレスらしくて、でも新しくコンドーム屋さんがオープンするのを機にバレエの要素を取り入れた情熱的なセックスで新婚ホヤホヤだった頃に戻りたいらしくて」
リゼ「中学生の娘になんて生々しい話をしてるんだ」
ココア「そうなんだ。なら、これがオススメだよ」
メグ「わぁ〜ー、袋にティッピーのイラストが描いてある!」
マヤ「本当だ、可愛いーー!」
チノ「ウチのオリジナルです」
メグ「じゃ、これください」
チノ「毎度ありです」
ココア「凄いよ、開店から数分しか経ってないのにコンドームたくさん売れたね」
青山「殆ど私のおかげですね」
カランコロンカラン
客a「ここか、新しくオープンしたコンドーム屋さんは」
客b「へぇ〜、なんだか落ち着いた雰囲気で素敵だね」
客c「たくさんコンドームがあって、どれにするか迷うね」
客d「ツイッター見て来ましたーー」
杉田「はやみんprpr」
リゼ「うわッ、お客が一気に来たぞ!!」
ココア「凄いよチノちゃん、どんどんお客さんが入ってくるよ」
チノ「ツイッター作戦大成功です!!」
ティッピー「まさかここまで賑わうとは思わんかったの〜」
青山「まあ、大繁盛ですね」
リゼ「そんな馬鹿な……」
結果として、コンドーム専門店としてリニューアルオープンしたラビットゴムハウスは大盛況し、初日だけでラビットハウス時代の1年分に相当する売り上げを記録したのであった。
こうしてラビットハウスは、経営難を脱することに成功した。
バータイム……
タカヒロ「親父、上手くいったな」
ティッピー「そうじゃのう」
タカヒロ「………なあ親父?」
ティッピー「なんじゃ?」
タカヒロ「孫の顔が見られるのも、そう遠くないかもしれないな」
ティッピー「チノの子ということか。なら、ワシにとってはひ孫じゃな」
タカヒロ「ふっ…、随分と嬉しそうじゃないか」
ティッピー「まあ、それまでこの身体が持ち堪えればの話じゃがのう………」
END
コンドームおのでらのやつか?
>>30
それに関しては、ノーコメントでお願いします。
気にせず書いてくれるとありがたいです
>>35
ありがとうございます
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