加賀「は?」
提督「いや二回言わなくても聞こえてるから」
加賀「……艦娘運用法、第三条、第一項。艦娘に対してセクシュアルハラスメント、モラルハラスメントなどあらゆるハラスメント行為を行う者は、次項に定める規定に沿って処罰される。第二項。第一項に反した者はその悪質さによって以下のように……」
提督「あーやめてやめて士官学校で散々暗記させられた法律を朗読するのはやめて」
加賀「わかっているのならなぜそんな馬鹿なことを言いだすのかしら」
提督「いやほら、赤城さんってさ、いっぱい食べるじゃん?」
加賀「まあ、比較的そうね」
提督「でさ、出撃とかはするけど基本的にトレーニングとかはしないじゃん?」
加賀「……まあ、そうね」
提督「そうするとさ、お肉がつくじゃん?」
加賀「…………」
提督「まあエロいよね」
加賀「…………」 スッ
提督「ごめん無言で弓構えるのやめてくれる?」
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加賀「赤城さんの貞操を守るためです」
提督「いや別にエロいことしようってんじゃないんだよ」
提督「ただ、あのだらしないお肉がついたケツを揉みしだきたいだけなんだよ」 キリッ
加賀「…………」
提督「」 キリッ
加賀「格好良い顔で言ってもダメです」 ピュン
提督「烈風はやばい烈風はやばい」
加賀「だらしがないと言うのなら、扶桑姉妹でも良いんじゃないかしら」
提督「いや扶桑はさ、なんて言うか、コレジャナイ感ある」
加賀「どういうこと?」
提督「なんつーか、もっちり感が足りない」
加賀「まあ確かに、アレはなんというか、ふわふわしてる感じね」
提督「うん。……ていうか」
加賀「?」
提督「赤城さんはダメで、扶桑姉妹は良いの?」
加賀「背に腹は代えられないわ」
提督「あ、そう……」
加賀「山城は?」
提督「なんか、不幸不幸言われて終わりそう」
加賀「そうね」
提督「諦めた感じのマグロとか、ナンセンスだよ」
提督「俺は、別に受け入れてもらいたいわけじゃないんだよ」
提督「嫌がりながらも許してくれる……みたいな」
加賀「変態」
提督「それにほら、山城はまだしも、扶桑は面倒くさいことになりそう」
加賀「山城の方が面倒そうだけれど」
提督「いや、本人がどうとかじゃなくてさ」
加賀「……ああ、なるほど」
提督「わかるだろ? 扶桑のケツなんて言おうものなら」
山城「姉様のお尻と聞いて!」 ドアバーン
加賀「」 ビクッ
提督「だから来るって言ったじゃん」
提督「扶桑の湯上り写真で事なきを得た」
加賀「…………」 ジト
提督「?」
加賀「…………」 ジトー
提督「なに?」
加賀「……何故あんな写真を持っていたのかしら?」
提督「…………」
加賀「…………」
提督「」 プイ
加賀「」 スッ
加賀「」 グリグリ
提督「痛い痛い鏃がこめかみに刺さってる」
加賀「まったく……」
提督「ふう……」
加賀「じゃあ、写真を全部出してもらおうかしら」
提督「えっ」
加賀「ん?」
提督「……嫌だけど」
加賀「は?」
提督「嫌だけど」
加賀「は?(威圧)」
提督「そんなことより赤城さんの話をしよう」
加賀「話を逸らさないで」
提督「……しょうがないな」 スッ
加賀「?」
提督「ここに、間宮アイスを口いっぱいに頬張って恍惚の表情をしている赤城さんの写真がある」
加賀「!」
提督「これで手を打たないか?」
加賀「…………そうね」
提督「ほっ」
加賀「全部出しなさい」
提督「あれれ~」
提督「」 シクシク
加賀「」 ホクホク
提督「毟り取って行きやがって……」
加賀「人聞きの悪い」
提督「その手に持ってるのは?」
加賀「…………」
加賀「……提督の軍服の内ポケットの布地ね」
提督「それが強盗以外のなに?」
提督「戸棚の中もひっくり返しちゃってまあ……」
加賀「私が片付けたところだから問題無いわ」
提督「そうかもしんないけどさ……」
加賀「…………」
提督「はあ」
加賀「……ごめんなさい、直ぐに片付けるわ」 シュン…
提督「(かわいい)」
加賀さんは立ち上がると、そのシュンとした表情のまま、戸棚に向かった。
先程のガサの際に床に落ちてしまったファイルを拾うために、身を屈める。
加賀さんは割と身体が柔らかいので、膝を折らずとも床に手が届く。
ひとつ、ふたつ、と拾う度にそれらを小脇に抱え、抱えきれなくなった程度で今度は戸棚に戻していく。
「…………」
黙ってその様子を観察していると、どうしてもある一点に意識が集中してしまう。
言わずもがな、尻だ。
先程の会話からも分かりきっていると思うが、私は尻フェチだ。
愛していると言っても良い。
特に正規空母の尻は、身体を鍛えている戦艦組や、まだ幼い重巡以下に比べて大きいと言える。
彼女らとは比べるまでもない質量を持つその臀部は、全ての男性を惹きつける魔力を持っている。
例えば、五航戦。
あの2人は、例えるなら若い桃。
瑞鶴の方が、若干硬さを残しているといった感じか。
戦艦や、或いは重巡組に近い弾力とハリを持っている。
その瑞々しい形は、思わずかぶりつきたくなる衝動を引き起こさせる。
例えば、伊勢姉妹。
あの2人は、五航戦よりも更に小振りだ。
航空戦艦、つまり元は戦艦と言うだけあって、かなり筋肉質だ。
しかし、そのプリケツ具合は全艦娘の中でもトップクラスである。
両手に収まる程度の小振りさでありながら、その実プリンのような柔らかさを備えている。
柔よく剛を制す、とはよく言うが、この2人のケツは、柔と剛を兼ね備えた、まさにハイブリッド・ケツなのである。
例えば、扶桑姉妹。
前述もしたがこの際はっきり言うと、扶桑姉妹のケツはだらしない。
元々超弩級戦艦と言うだけあってその質量は他の空母の追随を許さない。
特に姉の扶桑は、小食な山城と違ってかなり食べるため、かなり肉が付いている。
改造巫女服のような、破廉恥とも言えそうな短いスカートから伸びる太腿は、枕にしたら最高だろう。
その更に上に位置する尻も然り。
その感触は、まるで袋詰めにされた綿飴のようだとでも言えばいいのか。
弾力やハリは無くとも、非常に揉み応えのある逸品だ。
例えば、二航戦。
この二人は、五航戦と一航戦の中間に位置するケツだ。
ツヤとハリ、柔らかさと芯の硬さ、様々な要素を詰め込んだそのケツは、OLになりたての女性を思わせる。
特に飛竜はケツから膝の裏にかけてのラインが美しい。
女性の年齢は顔と膝に出る、とまで言われる程、膝というのは弛みやすい。
そのため、世の女性達は膝のケアを欠かさない。
しかし、膝の裏まで気にしている女性がこの世にどれほど居るだろうか?
膝の裏というのは、恐ろしく年齢が出る。
いくら顔にファンデーションを塗りたくったとしても、膝の裏だけは隠すことができないのだ。
そういう点で言えば、飛龍、蒼龍の二人は、非常に美しい膝の裏を持っていると言える。
まあ、ここまでは前座のようなものだ。
いや前座という言い方は彼女らに対して非常に失礼だが、諸兄らもわかっている通り、これからが本題である。
まずは、赤城さんから語っていこうか。
赤城さんは、大食いだ。
気付けばお菓子を頬張っているし、そのくせ朝昼晩の三食も他の艦娘以上に食べる。
以前注意してからボーキサイトを盗み食いしたり修復材をガブ飲みしたりということは無くなったが、それでも食べる量は減らない。
どうしてあの体系を維持しているのかは、鎮守府七不思議の一つでもある。
そんな赤城さんだが、早食いというわけではない。
いや、確かに食べるのは早いのだが、下品に掻き込んだり、大口を開けてリスのように頬張ったりなどはしない。
そもそも口が小さい赤城さんは、一口一口、きちんと自分の口に入りきる量を箸で摘み、噛みしめるように丁寧に咀嚼し、喉越しまで味わうように嚥下する。
美しいその食事の様子は、幸せそのものと言ってもいいだろう。
かと言って食い意地が張っているわけでもなく、月一で注文できる間宮のエターナルファイナルギャラクシーパフェを食べたときも、駆逐艦にねだられたら優しく応じていたのをよく憶えている。
楚々としていて、上品な大和撫子然としたその佇まいは、良き妻、良き母を思わせる。
更に、女性らしい魅力も兼ね備えているのだから侮れない。
まず、長い黒髪。
毛先まで手入れの行き届いた艶やかな黒髪は、まさに鴉の濡れ羽色。
激しい戦闘で傷みやすいはずだが、赤城さんは出撃から帰投しても全くそれが無い。
あくまでも、美しく。
あくまでも、毅然として。
その癖の無いストレートの黒髪は、赤城さんの意志の強さと美しさを象徴しているようでもある。
そして、その身の内に秘めた優しさは、垂れ気味な双眸によって語られる。
加賀さんとは対照的な垂れ目は、相対する者を和ませ、敵意をあっという間に削いでしまう。
駆逐艦からの人気を見ても、それは一目瞭然だ。
特に、暁型や睦月型など、駆逐艦の中でも比較的幼い艦娘に懐かれているらしい。
文月を膝に抱いて絵本を読んでいる景色は、年の離れた姉妹か、若き母のようでもある。
優しげに微笑む唇は肉厚で、紅を指さずとも美しい桃色に輝く。
体格と比べて見れば、可愛らしいとも言えるその唇は、ついつい触りたくなってしまうほどだ。
そして、女性の象徴とも言える胸。
大きさで言えば、扶桑姉妹には劣るだろう。
しかし、正規空母だからこその大きさを備えた双丘は、若干重力に支配されているものの、確かなハリを持っている。
普段は胸当てに隠された場所ではあるが、その主張はそんなものでは隠しきれない。
これは余談だが、噂通り余程思いらしく、以前一人きりになった赤城さんが、机の上に胸だけを乗せてほっと一息ついているところを見かけたこともある。
まあ、その写真も加賀さんに奪われてしまったわけだが……まあいい。
一人きりの時にはちょくちょくやっているようなので、またチャンスが巡ってくるだろう。
そして、腰。
はっきり言わせてもらうと、赤城さんには、くびれらしいくびれは存在しない。
お腹の肉はだらしないとまではいかずとも、引き締まってはいない。
しかし、それがまた良い。
諸兄ならばわかってもらえると思うが、細身のモデルのような体型の女性よりも、見劣りのする肉々しい女性の方が圧倒的にエロいのだ。
冒頭でも述べたが、いやマジで赤城さんは運動しないんだよなコレが。
以前聞いたところによると運動が嫌いなわけではないらしいが、自発的にやろうとは思わないとのこと。
鏡で自分の腹を見たことがないのかと言いたい。
それでも赤城さんがデブに見えないのは、偏に骨盤の広さのおかげである。
そして、骨盤の広さはケツのデカさに直結する。
扶桑のケツは、袋詰めの綿飴と形容したが、赤城さんのケツは、扶桑のケツと大きさ自体はそう変わらない。
では、一体何が違うのか。
それはズバリ、おもち加減である。
OMOCHI.Do you understand ?
赤城さんのケツは、肉感が凄い。
いやマジで。
階段とか上るときヤベーぞ。
なんで隠さねーんだよってぐらいケツ丸見えだからあの服。
……いや失敬。
まあアレだ、想像できない奴は師走の翁で検索な。
男なら、目の前にあれば揉みしだかずにはいられない。
そんな魔力を秘めたケツを持つのが、赤城さんである。
シリアスばっか書いてる上に筆が進まないのでむしゃくしゃしてやった。
後悔も反省も無い。
加賀さんはまた次の投下で。
おやすみなさい。
尻でプリンツの説明がないなんて
>>28
海外組のスレもそのうち書きたいと思うけど海外艦が一隻もいないから困ってんのよね
「……いやらしい視線を感じるわ」
いつの間にかこちらを振り向いていた加賀さんに、ジトッと湿った眼を向けられる。
脳内お尻パラダイスを見透かされたようで、一瞬言葉に詰まる。
しかし、私もこういう時の加賀さんへの対応ぐらいは心得ている。
「ん? いや、どうやったらさっきの『赤城さんの』写真を取り戻せるかと思ってね」
『赤城さんの』、という部分を微かに強調して言う。
加賀さんはあまり表情に変化がない。
しかしそれは情緒が薄いというわけではなく、照れ屋なために顔に出すのを恥ずかしがっているだけだ。
行動自体は直情型だし、考えるより先に先に身体が動くことも多い。
セクハラ発言をすれば直ぐに艦載機を飛ばしてくるし、嬉しいことがあると無意識にスキップしたりしているのが度々目撃されている。
しかし、ことが色恋沙汰になると話は別だ。
先程も言ったが、照れ屋な加賀さんのこと、当然その手の話題も避けたがるし、積極性にも欠ける。
つまり今回のような場合、その素直にできないところを逆手に取るのが有効である。
加賀さんは先程から「赤城さんのため」と繰り返しているが、実のところそれは半分嘘である。
その半分の嘘に何が隠されているかといえば、まあ嫉妬だ。
加賀は着任して以来高い頻度で秘書艦を務めており、一緒にいる時間は一番長いと言ってもいい。
私の自惚れでなければ、私に対してかなりポジティブな感情を持っているはず。
一航戦の友だからか、はたまた鎮守府最高練度のツートップだからか。
理由はわからないが、特に赤城さんと比べられることを加賀さんは嫌がる傾向にある。
戦力面でも、女性的な魅力の面でもだ。
加賀さんは正規空母の中では背が低く、それをコンプレックスに感じているようで、自身の魅力に自信がないらしい、という話を噂に聞いた。
どこかの胸部甲板が聞いたら激怒しそうな話だが、格好良い女性像として高身長が挙げられることもあるし、わからない話ではない。
長くなってしまったが、要するに、赤城さんの写真に執着しているところを見せることで加賀さんの嫉妬心を煽り、その可愛らしい尻を眺めていたという事実から意識を逸らさせた上で、嫉妬と嫌悪が入り混じって拗ねたような表情を見ることができるという、一石二鳥の発言なのだ。
思惑通りの効果はあったようで、ふん、と小さく鼻を鳴らして加賀さんはそっぽを向いてしまう。
小脇に抱えたファイルを確認しながら、順番に棚に戻していく。
ファイルを拾い上げる度、そして棚に収納していく度に、加賀さんの尻が振れる。
以前、執務室の布団を勝手に使って仮眠をとっている間抜けを見つけたので、尻枕をしたことがある。
確かな弾力を持ちながらも、ふわりと頭部を受け止める脂肪。
後頭部に感じる肉体の熱。
スカートの布地の、ザラザラとした感触。
つむじ付近に感じる尾骨の硬さ。
耳の裏から顎の付け根に感じる、はみ出た肉の柔らかい感触。
一日の執務で代謝された汗と、女性特有の甘い香り。
なかなか、なかなかどうして、素晴らしい寝心地だった。
思わず頬ずりをしてしまうほどだ。
しかしその時は私も疲れていたせいで、顔面で楽しむにとどまってしまった。
つまりまだ、揉んだことはないのだ。
鷲掴みにして、形を変えた肉が掌から溢れ出る肉の感触。
それを割り開き、弄ぶ快感。
羞恥に耐えながら身体を強張らせる、可愛らしい反応。
そういう加賀さんを、楽しんでいないのだ。
その引き締まった腰を撫でたら、どんな声を出すのか?
その身長にしては大きめの、しかし形の良いケツを揉みしだいたら、どんな反応を示すのか?
嫌がるだろうか、怒るだろうか、泣いてしまうかもしれないし、混乱で固まってしまうかもしれない。
大穴で、あられもない声が出るかもしれないなどと想像すると、思わず口角が上がってしまう。
「……提督?」
そんなことを考えていたからか、それとも、その魔性に引き寄せられたからか。
私はいつの間にか、加賀さんのすぐそば立っていた。
不安気にこちらを見上げる視線が、ぞくり、と背筋を震わせる。
何かを察したのか、加賀さんはファイルを胸元に抱えたまま、一歩、後退る。
嗜虐心の隨に、大きめに一歩、踏み出してみる。
加賀さんは慌てるように小さく二、三、と再び下がり、そして、肩が戸棚にぶつかった。
その衝撃に、思わず視線が私から逸れて後ろに向かう。
それは、反射的な反応。
生物として、女性として、逃げ道を確認してしまうのは、当然のことだ。
しかし、それは今、致命的な動きだ。
再び一歩を踏み出して、加賀さんが振り向いたのとは反対側に、腕を突き出す。
戸棚の扉が、ガシャン、と音を立てる。
その音に、加賀さんは身体を強張らせた。
再び一歩。
加賀さんの息が一瞬止まる。
怖いのだろうか? 私の顔を見ることができないようで、その視線は定まっておらず、首もこちらを向かない。
しかし、私は知っている。
加賀さんの振り向いた先には、執務室の扉が見えているはずだ。
そして、わたしが腕を突いているのはその反対側。
逃げ道は、残している。
「て、ていと――――」
「――――逃げないの?」
瞼を強く瞑り、震える唇で私を呼ぶの声を、敢えて無視する。
無視したまま、言葉をぶつける。
加賀さんの腕から、一つ、ファイルが零れ落ちる。
「扉、見えてるよね?」
また一つ。
「逃げなくて、いいの?」
もう一つ。
バラバラと、ガラガラと。
加賀さんの手から、全てが零れ落ちていく。
「…………ぁ……」
震える唇で何かを言おうとするが、それすらも叶わないようで。
言葉にならない空気だけが、加賀さんの口腔から漏れる。
先程まで盾のように抱えていたファイルも無くなり、代わりに、腰や肩を抱くようにしている。
その手は服を強く握りしめ、見れば、唇と同じように、小さく震えている。
いや、手だけではない。
膝も、肩も、腰も、全身が、恐怖と、不安と、そして期待に、震えている。
加賀さんのサイドポニーに手を伸ばす。
触れた瞬間、身体を抱くその細い腕に、更に力が篭る。
さら、さら、と、絡まることを覚えない髪を、二度、三度とゆっくり撫でてやる。
それに合わせて、少しずつ、少しずつ、視線がこちらを向く。
普段のキリッとした印象的な猫目は涙を湛えて潤んでいる。
頬は薄く染まり、肉厚な赤城さんの唇とは対照的な薄い唇は、浅く呼吸を繰り返す。
髪を撫でていた掌をそのまま、真っ赤に染まった耳朶に下ろしていく。
興奮して敏感になっているのか、加賀さんの身体が跳ねる。
すり、すりと擦ってやると、何かに耐えるように、背中が丸まっていく。
その耳に、唇を寄せる。
「可愛い」
耳元に囁くと、加賀さんの顔が一気に紅潮する。
その様子がまた可愛らしく、微笑ましく、そして、酷く興奮を覚える。
耳から手を離し、更に下へと滑らせる。
首筋、肩、脇腹。
そして、腰を抱いている手を、上から包む。
反対側の手は加賀さんの頰に添えて、視線を固定してやる。
見つめ合ったまま、一本、また一本、私の手で加賀さんの指を溶き解していく。
五本全てを外し終わって、その手をそのまま、私の首の後ろに回させる。
加賀さんの手が置かれていた場所に手を添え、今度は反対側――肩の方も、同様に外していく。
外し終わると、今度は導かなくとも、加賀さんの腕が首の後ろに回る。
その従順さに、或いは健気さに、ますます興奮する。
「ぁ……!」
ぐい、と腰を引き寄せる。
加賀さんの唇から、小さく息が漏れる。
いつの間にか、その息が私の唇にかかるほど、近付いていたことに気づいた。
少しずつ、唇が吸い寄せられる。
長い睫毛に縁取られた両眼が、ぼんやりと私を見つめて、そして、唇が近づくのに比例するように、閉じられていく。
興奮で、頭が回らない。
加賀さんの腕が、強く、更に強く絡み付いてくる。
吐息が交わるほどに近づいて、そして――――
赤城「提督、加賀さん、秋刀魚が獲れたのですが、ご一緒に――」
提督「あ」
加賀「ぇ……」
赤城「え?」
加賀「え、ぁ、あ、赤城、さん……?」
赤城「か、加賀さん……?」
加賀「ぇぁ、え、な、なんで」
赤城「え? さ、秋刀魚が……いえ、そうじゃなくて、あの、その……」
加賀「あ! こ、これは違うんです! ちょ、ちょっと離れて!」 グイ‼︎
提督「ぐぇ! く、首絞まってるから!」
加賀「赤城さん! ち、違うんです今のは!」
赤城「ち、違うって……」
提督「違うの?」
加賀「違うの!」
赤城「…………」
加賀「違うんです! 本当に、信じてください!」
提督「ノリノリだったくせに」
加賀「提督は黙って!」
赤城「ふふ……大丈夫ですよ、加賀さん」
加賀「あ、赤城さ」
赤城「加賀さんが提督のことを愛してるのは、前から知ってますから」 ニコ
加賀「」
提督「…………」
赤城「ただし、提督も、加賀さんも……」
赤城「その……ああいうことをする時は、ちゃんと鍵を閉めて……できれば、夜に、ね?」
加賀「」 ピク
提督「あ、ああ、ごめんね、赤城さん」
赤城「いえ。それでは、秋刀魚は鳳翔さんのところにありますから、私はこれで」 ガチャ
>パタン
提督「ふう」
加賀「…………」
提督「いやちょっと、盛り上がり過ぎちゃったな」
加賀「…………」 プイ
提督「(かわいい)」
加賀「……提督」
提督「ん?」
加賀「…………いえ、なんでもないわ」
提督「?」
加賀「…………」
加賀「(赤城さんのさっきの発言……いえ、考えすぎかしら)」
加賀「……ん?」 ヒョイ
加賀「…………」 ゴソ
提督「(ふう……助かった)」
加賀「…………」
提督「(赤城さんが寛容で良かった……もしあの場で……いや、考えたくもないな……)」
加賀「…………提督」
提督「ん?」
加賀「」 ギロヌン
提督「ヒェッ」
加賀「随分と小細工をしてくれたものね」 ゴゴゴゴゴ
提督「え?」
加賀「まさかファイルの表紙にこんなポケットが隠されているなんて、思いもしなかったわ」 ゴゴゴゴゴ
提督「あっ」
加賀「言い訳は?」
提督「…………」
加賀「…………」
提督「いやほら、赤城さんに土下座して水着の写真撮っただけだから、触ってないから、セーフじゃん?」 キリッ
加賀「…………」
提督「……ダメ?」
加賀「…………」
提督「」 ダッ
加賀「」 ダッ
雪風「というわけでおわりです! ある意味お約束ですよね! えっちぃのはいけないと思います!」
雪風「次は青葉さんとエロいことしたいです! おやすみなさい!」
ごめんなさい、あんまりにも筆が進まないんで別のスレ書いてました
暇つぶしにどうぞ
提督「赤城さんのデカ尻を揉みしだきたい」加賀「は?」
提督「赤城さんのデカ尻を揉みしだきたい」加賀「は?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1445032055/)
間違えた…
「て、提督……?」
赤城さんがおずおずといった様子で衝立の向こうから声をかけてくる。
衝立とは言っても工廠の廃棄物を適当に拾ってきて組み合わせただけの簡素なものなので高さが足りておらず、鎖骨の辺りまで丸見えなのだが。
「そ、その……本当にコレを着るのでしょうか……?」
「当たり前だよ」
今にも泣き出しそうな声で、あるいは懇願するかのような声で尋ねる赤城さんを、一言でバッサリと切り捨てる。
そして、猫がネズミを部屋の隅にゆっくりと追い詰めるように、言葉を続けた。
「そうしないと、罰にならないからね」
罰、という単語に、赤城さんの肩が小さく跳ねる。
そう、これは罰だ。
赤城さんは度々、ボーキサイトを盗み食いするという癖がある。
秘書艦の時の開発で数をごまかしたり。
帰投後の補給の際にちょろまかしたり。
お手製のお菓子で妖精を手懐けて(まずその菓子を食えと言いたい)取って来させたり。
その手口は様々である。
何度か注意もしたし、その都度対策もしたのだが無駄だった。
そして今夜、終業直前の工廠から妖精を使ってボーキを持ち出しているところを発見し、現行犯でこの提督私室まで連れてきたのだった。
「で、でもこれは……ぁうぅ……」
衝立の向こうに見える赤城さんの顔は首から耳まで真っ赤に染まっており、羞恥のほどが手に取るようにわかる。
しかし、そこには躊躇の色も混じっている。
躊躇している、つまり、迷っているということだ。
「今までの分が、それを着て少し我慢するだけで帳消しになるんだ。悪い話じゃない」
その迷いを取り除くように、そして背中を押すように、俺は言葉を紡ぐ。
赤城さんの喉が小さく鳴り、ちらり、と横目でこちらの顔を伺ってくる。
俺はそれに対し、目一杯の優しさを込めた表情を返してやる。
赤城さんは慌てたように目を逸らし、そして、覚悟を決めたように頷いた。
衝立の向こうで、赤城さんの身体がもぞもぞと動く。
衣擦れの音、硬い胸当てが床に落ちる音、髪が流れる音。
その様々な音を堪能しながら、俺は赤城さんが出てくるのを待った。
そして何分間経ったとき、遂にその瞬間は訪れた。
「お、またせ……しました……」
覚束ない足取りで、衝立の向こうから赤城さんが出てくる。
色白の肌。
女性にしてはやや高めの身長。
長く、艶やかな黒髪。
大きく、柔らかそうな乳房。
だらしないが、決して太っているわけではない四肢。
真っ赤に染まった、美しくも可愛らしい相貌。
そんな容姿の赤城さんを彩るのは、いつものミニスカートや着物などではなく。
それは夏の海辺に相応しい、ビキニタイプの水着であった。
「おお……」
思わず、感嘆の声が漏れる。
美しい、とか、綺麗、とか、健康的、とか。
女性を賞賛する言葉はいくらでもある。
しかし、敢えてこう表現したい。
エロい。
今の赤城さんは、非常に、エロい。
「てっ、提督! そ、そんなにまじまじと見ないで……」
赤城さんの両腕は胸の下で重なるように組まれている。
別に、自らの豊満な胸を強調しようとしているわけではない(結果的にそうなってしまっているが)。
それはむしろ、赤城さんの自信の無さの表れ。
赤城さんの両腕には、腹部を隠すようにして、先程まで自分が身につけていた衣服が掛けられているのだから。
「…………」
敢えて、無言で見つめてみる。
そうすると、赤城さんは徐々に俯き始め、もじもじと身体を揺らし、だんだんとへっぴり腰になっていく。
余程自分の身体に自信がないのか。
着慣れない水着を着ることが恥ずかしいのか。
あるいは、そのどちらも。
そしてそれらは、出撃の際の真剣な表情とも、食事を口いっぱいに頬張って幸せそうにしているときの表情とも違う。
なんとも男心をくすぐる、可愛らしい表情だ。
「て……提督……?」
「ん?」
おっと。
少々眺めすぎていたようだ。
赤城さんが、羞恥とはまた別の色を表情の中に見せる。
「その……何か言っていただけると……」
「見るなと言ったり、何か言えと言ったり、わがままだなあ」
「あぅ……」
ただでさえ赤い顔をますます赤くする。
赤城さんというより、もはや赤面さんだ。
「……しかし、何か言えと言われてもなぁ」
俺はデスクの椅子から立ち上がり、一歩、赤城さんに向かって踏み出す。
赤城さんはぎょっとして、しかしへっぴり腰のまま、じりじりと後退る。
「そんなふうに隠してたら、感想も何もあったもんじゃないだろう」
デスクを迂回しながら、ゆっくりと近づいていく。
赤城さんは腹回りを見られるのが相当嫌らしく、俺の視界からギリギリ服で隠せるように移動していく。
こういうところはさすが空母、空間把握能力は優秀だ。
しかし、繰り返すが、これは罰なのだ。
赤城さんの都合の良いように振舞っていたのでは、全く意味が無い。
「ほれ」
「……?」
俺はあと3、4歩ぐらいの場所で足を止め、赤城さんに掌を差し出す。
当の本人はその意味を理解しかねているようで、その掌を見つめたまま、首を傾げている。
仕方がないので、教えてやるとしよう。
「服は預かっておいてやる。ほれ、こっちに渡して」
「え」
この展開は予期していなかったのだろうか。
赤城さんはその場で固まってしまった。
羞恥と、困惑と、葛藤と、いろいろな色が浮かんでは消え、混ざり合って、なんとも言えない顔をしている。
そんな状態の彼女を追い詰めるのは容易いことで、少しだけ、踏み出してやれば良い。
「ほら」
わざと、大きめに靴音を鳴らして歩き出す。
赤城さんはその音に反応して、大きく身体を跳ねさせる。
「て、ぃと、ちょ……きゃっ!?」
当然、へっぴり腰のまま固まっていた赤城さんがすぐさま動き出せるわけもなく、足を縺れさせて、その場に転倒した。
咄嗟に受身を取ったのは、流石一航戦。
しかし、受身を取るということは、腕を床につくということで、この状況では即ち、衣類を放り出すことに等しい。
「おいおい、大丈夫か?」
俺は差し出していた手を、そのまま下へ伸ばす。
赤城さんは転倒したことでまだ混乱しているのか、無防備にも、そのまま俺の手をつかもうと腕を伸ばす。
「あ、ありがとうござ」
しかし、俺はその手を掴み返すことはしない。
「い…………ま、す?」
赤城さんの横に広がる、まだ赤城さんの体温が微かに残っているその衣服を回収する。
それらを丁寧に畳んでいく様を、赤城さんは茫然と見上げていた。
下着まできちんと畳み終わってからデスクまで戻ってそれらを上に置き、振り返る。
「ん? 起こしてほしいのか?」
「っ……!?」
我ながら、よくもまあこんな白々しい台詞が吐けたものだ。
腕を伸ばしたまま固まっていた赤城さんは、その言葉で漸く我に返ったらしかった。
「ぃ……いえ、大丈夫、です……」
そう言って、よろ、よろ、と起き上がる。
勘違いしてしまったことによる恥ずかしさなのか、それとも引き起こしてもらえなかった怒りなのか、哀しさなのか、その瞳はますます潤み、今にも涙が零れ落ちそうだった。
ぞくり、と、耳の後ろのあたりが震える。
赤城さんは、ボーキの件さえ無ければ、本当に優秀な艦娘だ。
執務は完璧だし、駆逐艦の娘達を上手くあやしてくれる。
食事の量は、正規空母であることを考えれば許容内ではあるし、それに見合うだけの戦果は残してくれている。
そんな優秀な女性が、今、自分の目の前で、水着姿で、懸命に涙をこらえている。
自分自身、最低だと思う。
しかし、この背徳感とそれに伴う興奮は、堪らない。
だが、まだだ。
いや寧ろ、ここからが本番だ。
俺は、無意識に上がってしまいそうな口角を全力で抑えつつ、真面目な表情を作って赤城さんに向かい合う。
「赤城さん、これから貴女に、罰を与える。その理由は?」
「は、ぃ……ボーキサイトを、許可無く持ち出そうとしたからです……」
「うむ。キミのそれは常習的であり、再三の注意にも関わらず行為を繰り返していた。良くて謹慎、あるいは転属。最悪解体も免れない行いだ。理解できるか?」
「はい……申し訳ありません……」
「その言葉は何度も聞いた」
「…………はい」
「しかし、先ほども言った通りにキミは行為を繰り返していた。よって、ここに規定外の厳罰に処す。いいか?」
「……はい」
「よろしい。では……」
赤城さんは神妙な顔つきで沙汰が下されるのを待っている。
その格好が水着なのだから少し滑稽な絵面ではあるが、今回ばかりはこちらの本気を受け取ってもらえたようだ。
「そこのソファにうつ伏せになれ」
「…………はい?」
「聞こえなかったか? そこのソファにうつ伏せにして寝転べと言った」
「は、はあ……」
一体どんな想像をしていたのかはわからないが、赤城さんは拍子抜けした表情でソファに向かう。
だが、赤城さんはわかっていない。
その格好でソファにうつ伏せになるのがどういうことなのか。
艦娘になってから俺以外の男性との触れ合いが無いためか、それとも素なのか、艦娘という連中は、男の想像力というものを見くびっている。
そして、行動力もだ。
俺は服の内側に隠し持っていたあるものを取り出すと、今からまさにソファの上に寝転ぼうとして片膝をソファについている、即ち、こちらに向かってそのだらしないデカ尻を突き出している赤城さんに向かって、スイッチを押しこんだ。
パシャッ!
「えっ」
赤城さんは、その音に反応して振り向いた。
その目には驚きと、困惑。
そして、俺が構えるカメラが映っていた。
「て、提督!?」
「これは罰だ、赤城さん」
話しが違う、とばかりに声を上げる赤城さんに、ピシャリと言い放つ。
それだけで赤城さんは言葉に詰まり、黙ってしまった。
通常ならば、こんなものが罰などあり得ない。
しかし、俺は宣言している。
「規定外の厳罰に処す」、と。
赤城さんも、数分前の会話を忘れるほど馬鹿ではない。
だからこそ、抗議の口を噤まざるを得なかったのだ。
「どうした? 早くしなさい」
「っ……はい……」
赤城さんが完全にうつ伏せになった時点で、もう一度シャッターを切る。
赤城さんはそのシャッターの音に耐えるように、ギュッと目をつぶっている。
日本人が初めてカメラを目にしたとき、それに映ることによって魂が吸い取られる、という迷信が広まったそうだ。
しかし、それはある意味迷信ではない。
人間の、そして凡ゆる生物は常に成長を繰り返しており、厳密に言えば、完璧に同じ瞬間は存在し得ない。
そして、写真はその瞬間を切り取るもの。
つまり、唯一無二の瞬間を切り取って保存する、そういう装置なのだ。
更に言うなら、写真はそこにある風景を切り取るだけではない。
その瞬間の心情や、思い出も同時に保存できるのだ。
「赤城さん、俺はこの罰を執行する間、キミには一切触れることはない。これだけはかならず誓う」
再びシャッターを切る。
「だが、こうして写真を撮ることで、キミの肢体を目に焼き付け、脳内でどうしようが、それは俺の勝手というものだ。違うか?」
再びシャッターを切る。
「そ、れは……」
シャッターを切る度に、赤城さんの身体が震える。
「勘違いするなよ。こうして罰を与えている景色を保存することで、キミが常に今の反省を思い出せるようにという、俺の配慮でもあるんだから」
詭弁だ。
嘘っぱちだ。
口八丁、というやつだ。
「……は、ぃ……」
しかし、赤城さんは拒絶しない。
写真を撮られることを。
自分の罪に対する罰を。
俺自身を。
そしてまた、シャッターを切る。
「ふむ、うつ伏せはこんなところか。それじゃあ次は――――」
夜は長い。
荒い赤城さんの呼吸とシャッターの音が、部屋に谺する……。
~~
加賀「…………」
提督「…………」
加賀「……ご丁寧に原稿用紙にこんなレポートまで書いて……どこかに提出でもするつもり?」
提督「いや、ほら、記憶が新鮮なうちに書き綴っておこうかと……」
加賀「…………」
提督「…………ダメ?」
加賀「…………」
提督「」 ダッ
加賀「」 ダッ
というわけでこれで本当にマジで終わりです。
赤城さんは目当てで来てくれた人の気晴らしになれば幸いです。
加賀「土下座してないじゃない」
提督「加賀さんをいぢめたら赤城さんもいぢめたくなった。それが礼儀だ」
というわけです。
ちなみに提督が持っているカメラは青葉から没収したものです。
それではおやすみなさい。
おつきあいありがとうございました。
乙です
赤城さんのビキニの色は名前にちなんで赤だったりしてww
>>82
写真に撮るんだから白ビキニに決まってんだろ!
うっかりお水こぼしても大丈夫な白ビキニに決まってんだろ!
このSSまとめへのコメント
おう雪風、おう雪風