安部菜々「二人の魔法使い」 (19)

アイドルマスター シンデレラガールズ 安部菜々さんのお話です。

菜々さんのキャラがおかしいかもしれませんが、お許しください。

また、文章が変かもしれませんが大目に見て頂けますと幸いです。

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菜々「もしもし……夜遅くにごめんなさい」

モバP(以下P)『おお、どうした?』

菜々「今大丈夫ですか?」

P『ああ、大丈夫だよ。菜々のためならいつだって大丈夫だ』

菜々「ふふっ……そんな事言われたら照れちゃいますよ」

P『すまんすまん。で、どうした?』

菜々「いえ……少し声が聴きたかったんです。特に理由はないですよ」

P『本当か?』

菜々「本当ですよ」

P『そっか』

菜々「こんな時間までお仕事ですか?」

P『んーもう終わるけどな』

菜々「無理しちゃダメですよ? 何事も身体が資本ですからね」

P『俺は菜々と違ってまだ若いから大丈夫だ』

菜々「ナ、ナナは17歳ですから! まだ若いですから、多少の夜更かしは平気です!」

P『そうだったな、すまんすまん』

菜々「もう……! 意地悪なプロデューサーさんは嫌いです!」

P『でも、あんまり夜更かしすると明日に響くぞ』

菜々「分かってますよ。……でも少しくらい良いじゃないですか」

菜々「ナナがただの安部菜々に戻る前日なんですから」

P『今までお疲れ様』

菜々「いえ、疲れてなんかないですよ」

菜々「とっても楽しかったです」

菜々「そりゃ色々ありましたし、思わず泣いちゃう事もありましたけど」

菜々「それでもやっぱり楽しかったです」

P『そっか』

菜々「それもプロデューサーさんと一緒だったからですね」

P『嬉しいけど、照れるな、その台詞』

菜々「ふふっ……さっきのお返しですよ。ナナだって恥ずかしかったんですからね」

P『じゃあこれでお相子だな』

菜々「ですね……」

菜々「プロデューサーさんはどうでしたか? 楽しんでくれました?」

P『ああ、菜々のプロデュースはとても楽しかったよ』

P『やめたくないくらいにな』

菜々「……ダメですよ。ウサミン星人のナナは明日で終わりです」

P『わかってるよ。ちゃんと』

菜々「でも、本当に色々ありましたね」

P『そうだな……』

菜々「覚えてますか? 初めて会った日の事」

P『当然だろ?』

菜々「あの時はビックリしました。急に『俺のアイドルになってください』なんて」

P『……そうだっけ? そんな事言ったか?』

菜々「言いましたよ。手を握られて、顔を見つめられながらでした」

P『恥ずかしいからあんまり言わないでくれ』

菜々「ふふっ……。あの日、プロデューサーさんに出会えたからナナはアイドルになれたんです」

菜々「ずっと夢だったアイドルに」

P『俺が居なくても菜々はアイドルになってたよ』

菜々「いえ……、ナナはずっと待ってたんです。魔法をかけてくれる魔法使いを」

菜々「シンデレラは魔法使いが居なければただの夢見る女の子です」

菜々「魔法使いが居たから、シンデレラはお城の舞踏会に行けたんです」

菜々「ナナを……ナナをシンデレラにしてくれてありがとうございます」

P『それを言うのはこっちだよ』

P『それに俺にとっては菜々が魔法使いだからな』

菜々「ナナが魔法使いですか?」

P『ああ、見てる人に夢を与えてくれる、輝く世界の魔法の持ち主だ』

菜々「輝く世界の魔法ですか。ナナは歌ってないですし、それになんかクサイですね」

P『ほっとけ。深夜は誰だってポエムを言いたくなるんだよ』

菜々「ふふっ……、そうですね」

P『俺からすれば菜々はシンデレラにも魔法使いにも見えるよ』

菜々「シンデレラにも魔法使いにも、ですか?」

P『自分で言うのもあれだが、俺は魔法使いとしてシンデレラを舞踏会に送り出したよ』

P『でも、シンデレラは舞踏会で周りの人すべてに魔法をかけてくれた』

P『もちろん俺にもな』

P『だから、魔法使い』

菜々「……」

P『それに、シンデレラがかけてくれた魔法のおかげで俺にも夢が出来たしな』

菜々「夢ですか?」

P『ああ、シンデレラを最後まで幸せにするって夢がな。魔法使いのやる事ではないかもしれんが』

菜々「そんな事ないですよ」

菜々「プロデューサーさんはナナを幸せにしてくれました。他の誰よりも幸せにです」

P『……』

P『魔法使いがなんでシンデレラの元に来たかわかるか?』

菜々「いえ……わからないです」

P『それはな、魔法使いがシンデレラに惚れたからだよ』

P『シンデレラに一目惚れした魔法使いは、シンデレラのためにガラスの靴とかぼちゃの馬車を用意したんだ』

P『シンデレラがこの世の誰よりも幸せになれるように』

菜々「シンデレラと魔法使いは結ばれないのにですか?」

P『当然だろ? 惚れた人の幸せが魔法使いにとっての幸せだからな』

P『それにお城のお姫様になったシンデレラと魔法使いじゃ身分違いだ』

菜々「シンデレラと魔法使いは結ばれちゃいけないんですか?」

P『言ったろ。身分違いだって』

菜々「……プロデューサーさんはナナの事を魔法使いって言いましたよね」

P『ああ……言ったな』

菜々「じゃあナナも魔法使いとしてプロデューサーさんに魔法をかけてあげます」

菜々「プロデューサーさんがナナの事をシンデレラで魔法使いって言ってくれたように、ナナにとってプロデューサーさんは魔法使いで王子様です」

P『俺が王子様か。ガラじゃないな』

菜々「そんな事はないです」

菜々「シンデレラに魔法使いが居たように、王子様にも王子様に一目惚れした魔法使いが居たんです」

P『それが菜々だって?』

菜々「そうです」

菜々「プロデューサーさんがナナの幸せを願ってくれるように、ナナもプロデューサーさんの幸せを願ってます」

菜々「だってナナも魔法使いですから」

菜々「……明日でナナにかけてくれたシンデレラの魔法は解けます」

P『そうだな……』

菜々「同じようにナナがかけた輝く世界の魔法も解けてしまいます」

菜々「ナナはシンデレラでも魔法使いでもない、ただの安部菜々に戻ります」

菜々「そして、プロデューサーさんも魔法使いでも王子様でもない、ただのあなたに戻ります」

菜々「これなら身分の違いはないですよね?」

P『……俺にとっては魔法が解けても菜々はシンデレラだよ』

菜々「ナナにとってもプロデューサーさんは王子様です。魔法が解けていても」

P『魔法使いじゃないただの俺でシンデレラを幸せに出来るかな?』

菜々「できますよ」

菜々「だって、シンデレラは王子様と結ばれて幸せになりますから」

P『そうか……そうだったな』

菜々「はい」

P『明日、魔法が解けたら言いたい事があるから聞いてくれるか?』

菜々「ナナも魔法が解けたら言いたい事があります」

P『じゃあ、続きはまた明日だな』

P『さて、キリがついたし、そろそろ寝るよ』

菜々「はい。明日、楽しみにしてますね」

P『ああ、俺も楽しみにしてるよ』

菜々「はい。では、お休みなさい。魔法使いさん」

P『お休み、シンデレラ』

end

以上です。

菜々さんをお迎えできなかった私です。覚悟が足りていませんでした。

きっと菜々さんの事はお迎え出来た同僚の方々が幸せにしてくれる事でしょう。

次があるならば、次は精進して行きます。

では、お読みいただけましたら幸いです。

依頼出してきます。

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