ーここが！この戦場が！私の魂の場所よ！ー

私は叫んだ。左腕が吹き飛んだ巨人の中から。

私の目の前には、かつての相棒とかつての戦友。

酷く傷ついた私を助けた相棒。

私の代わりに巨人を操り、戦った戦友。

私はその二人と一緒に戦場を駆け巡っていた。だが、ある日のことだった。

戦友が、何代も前のおばあちゃんが見たものに見えた。

何もかもを焼き尽くす、黒い鳥に。

戦友は、戦場のありとあらゆるものを破壊し、薙ぎ払い、焼き尽くしていった。圧倒的な力で。

私はその姿を見て、自らの過去を思い出していた。

私の傭兵としての過去。

そしていつしか、戦友に嫉妬に近い対抗心を抱き、そして爆発した。

私は相棒と戦友のもとから離れた。もう一度、傭兵として歩み出す為に。

そして私はまた巨人を手に入れた。与えてくれたのは、私から戦いを奪ったあの、

死神だった。

私にとって、仇敵である死神のことなどもうどうでもよかった。

私が相手にしたいのは、戦友の姿をした黒い鳥だけ。

そして私は挑んだ。その黒い鳥に。

黒い鳥は、圧倒的だった。

私が放った弾丸をかわし、確実に自ら放った弾丸を当ててくる。

ーこれが、黒い鳥ー

私が操っていた巨人は瞬く間に傷つき、砕かれていく。

しかし、それでも諦める気は無かった。

左腕が無くなっても、装甲が吹き飛んでも、私は挑んだ。挑み続けた。

だが、そこまでしても勝てなかった。圧倒的だった。

でも、それでよかった。

　
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もう一度、戦場に立つことができてよかった。

黒い鳥に戦いを挑むことができてよかった。

私は、私の誇りと魂を取り戻せたような気がした。

そして私は、相棒と戦友にさよならを告げ、散った。

ここたまのアニメが始まるしマギーの時代きたな

これマギ？

>>6
ふざけんなwwwwwww

そして目が覚めた。

そして目の前の光景は天国でも地獄でもなく、ついさっきまでいた、コックピットの中だった。

コックピットの中だと気づいて数秒が経って、自分の体の異変に気付く。

傷が、なくなっていた。

失ったはずの左腕もあり、自分の思い通りに動く。なんだ、何なんだと呟く。

モニターごしに外の世界を見る。最期の瞬間までいた場所とは違い、ビルが立ち並んだ街だった。でも、最期までいた場所と同じところがあった。

ここもまた、戦場だった。

左腕のあるマギーなんて…

遠くを見れば、黒いアリのような物体が群れを成して進撃をしている。迎え撃っているのは歩兵だ。

だが正直、歩兵の持っている武器で物体を倒せるとは思えない。

事実、アリが吐く液体にやられている兵士が見えた。

歩兵のほうは、数分もせずに全滅するだろう。

その時、私の目に今まさに物体に襲われそうになっている少女が飛び込む。

それを見た瞬間、いつの間にか私は巨人を操っていた。

ここがマギーのソウルプレイスね…

期待

あの世界荒廃したにアリはいるのだろうか…

ﾄﾞﾝﾄﾌｫｰｹﾞｯﾊｰﾙｲﾝｻﾞｳｫｰ

アリは少女に近づいていく。

少女は恐怖に支配され、ただ巨大なアリを見るだけで動かない、いや動けないと言ったほうが正しい。

怖い…怖い…

助けて…

その言葉は、恐怖に遮られて出ない。

しかし、その声にもならない少女の叫びは、鉄の巨人の蹴りが叶えた。

なぜだかわからない。

傭兵として戦っていた時は、平気で見捨てていたのに。

かつての相棒のやり方が私に染み付いてしまったのか。

まあいい、こうなった以上はやるしかない、私は巨人に銃を構えさせ、引き金を引いた。

まぎょーん

CE紙なのに無理して大丈夫なのか

弾丸によって、アリが悲鳴をあげながら吹き飛んでいく。

戦場にいる人々は見つめている。さっきまで自分達に襲いかかってきた怪物を吹き飛ばしている黒と青の無骨な巨人を、自らの目に焼き付け、脳内で永久保存する為に。

やがて、銃は弾丸を放つのをやめ、黙り込んだ。

巨人の目の前に、アリはいなかった。

人々は歓声を上げた。敵か味方かわからない存在に。

歩兵はその巨人にコンタクトを取る為にスピーカーで呼びかける。

マギーのアセンって軽量機絶対殺すマンだったけどあのデカい奴らにどこまで通用するんだ？

なぁに、蹴っ飛ばせばいいのよ

人が持てる兵器で倒せるし最後までじゃね？

アリなんざ所詮MTよ

私はふぅ、と一息をついた。

アリの大群を吹き飛ばせたという安堵、そしてこれからどうするという自らへの問いかけ、その一息にそれらが込められた。

周りをモニター越しに見れば、喝采をあげる市民とライフルを構えようとする歩兵、スピーカーを持って話しかける歩兵の隊長と思われる兵士。

この状況、逃げられるとは思えない。事情を話したらどうなるだろう。

私は、コックピットから出ることにした。酷い拷問や、最悪、殺されることも頭に浮き出しながら。

ああファンタズマ直ってたか

ファンタズマビーイングしてたら肉体なんてないからな

「信じ難いな…」

私の目の前の兵士はそう呟く。あの後、彼らの基地に連れて行かれ、今こうして取調室らしい場所で話をしている。

私は気づいたらこの世界にいたこと、以前いた世界のこと、私が一度死んだことを話した。兵士は、その話を飲み込み、理解しようとしたが、できなかったようである。

マギー「無理に理解しなくてもいい。私だってわけがわからないんだ。」

兵士は、そうか、と申し訳なさそうに呟いた。そのあと、

兵士「だったら、こっちの世界のことを話そう。」

と、私にこの世界のことを話し始めた。

話によると、この世界は「フォーリナー」と呼ばれる宇宙からの侵略者からの侵略を受けており、彼らも抵抗はしているものの、状況は芳しくないらしい。まあそれはさっき見ていたからわかる。

マギー「こっちの世界も大変だな」

兵士「人間同士で殺し合いをしている世界よりはマシだ。」

そんな会話の後、どうしても聞かなければならないことを聞く。

マギー「…それで？私はどうなる？」

兵士「大丈夫だ。身体検査も終わってるし、おまは前線の仲間を救ってくれた。ひどいことをしてやろうなんて考えていない。ただ…」

マギー「ただ…？」

兵士「おまえが乗っていたロボット…ACというんだったな、悪いがあれはすこしこっちで見させてもらう。」

マギー「…壊すなよ。」

彼らは私に手荒なマネはしないらしい。だが、私 の機体に興味があるようだ。
正直不安だ。知らない奴が勝手に触るんだから。もし壊したりしたら私は戦えなくなる。あの機体は私と共に戦ってきた相棒なのだから。

復ッ活ッ

取調室での話が終わり、隊員に連れられて廊下へと出た。

廊下を出たら、女性隊員が待っていた。部屋を用意してくれたらしい。非常にありがたい。そして私はその女性隊員の後ろについて行った。

他の隊員が私を見ていた。その目は不思議なものを見る目だったり、希望や奇跡を見る目のどちらかだった。

EGFとEDFって似てるよね