久「今年の新入部員がかわいすぎる」 (27)
まこ「なんじゃ突然」
久「いやね……可愛すぎると思わない?ねえ」
まこ「……わしじゃ不満なんか」
久「まこはお母さんだからね」
まこ「意味わからんわ」
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久「で、可愛いと思わない?ほら、宮永さん、原村さん、片岡さん」
まこ「……京太郎は?」
久「あの子は……なんか……言っちゃ悪いんだけど、すごく奴隷臭がする」
まこ「ああ、わかる……」
久「言ったこと何でもやってくれるしね……。私の中でも便利アイテム的な位置に」
まこ「みなまで言うな、かわいそうになってきた」
久「で、三回目だけど、可愛いと思わない?あの三人」
まこ「どんだけ気に入ったんじゃ……。確かにかわいいが」
久「でしょでしょ?私ひとりっ子だから妹欲しかったのよねー」
まこ「……別に妹になっとらんぞ?」
久「私が一番上で、原村さん、宮永さん、片岡さんの順かしら」
まこ「話を聞け」
久「あー例えば……」
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優希「あっついじぇー」グッタリ
咲「もう夏だね……」
優希「エアコンつけようじぇー」
和「ダメです。その甘えが環境温暖化を招き結果的に春先でもこんなに暑く」
優希「あーーっ、そんな話聞くと頭がオーバーヒートするーー!」
咲「あはは……。ま、節約にもなるしうちわで我慢しよ?」
優希「むーー……」
ガチャッ
久「ただいまー」
咲「お帰りお姉ちゃん」
和「お帰りなさい」
優希「お帰りだじぇー」
久「ええ。いい子にお留守番できてた?」
優希「子供扱いするな!」
久「アハハ。ごめんごめん」
久「それにしても今日は暑いわねえ」パタパタ
優希「そうだじょ。久姉からものどちゃんに抗議してくれ!エアコンつけるようにって」
久「そうね……でもうちは貧乏だからしょうがないわよ」
優希「むぅ……」
久「でも、今日はアイス買ってきたわ。みんなで食べましょ」ガサッ
優希「!」パァァ
咲「買ってきてくれたの?ありがとうお姉ちゃん!」
久「どういたしまして。和も食べるわよね?」
和「はい!ありがとうございます、お姉さん!」
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久「……みたいな」
まこ「大丈夫か?」
久「何がよ?」
まこ「あんたの頭が……」
久「失礼ね。妄想癖くらい誰だってあるわよ」
まこ(ないわ)
久「……ね、ところで」
まこ「なんじゃ?」
久「私がお弁当を広げてないことについては何もないの?」
まこ「……忘れてきたんか?」
久「察しがいいわね」
まこ「それでわしの卵焼きを寄越せと」
久「……すごい!流石の洞察力だわ」
まこ「褒めても何も出んぞ」
久「お願い、お母さん!」
まこ「誰がお母さんじゃ……。ほれ」ヒョイッ
久「ありがと!」パクッ
久(……ん?)
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優希「お腹減ったじぇー」
久「ちょっと待っててね。そろそろできるから」
和「お姉さん、お味噌汁こんな感じでいいですか?」
久「どれどれ……」ズズ
久「うん、完璧!和はいいお嫁さんになるわねー」
和「そ、そうですか?」
咲「お姉ちゃん、こっちのは?」ヒョイッ
久「ん?」
咲「ほら、あーん」
久「あーん」パクッ
咲「どう?美味しい?」
久「ええ。咲もいいお嫁さんになるわね」ニコッ
咲「そ、そうかな……」///
優希「あーっ!ずるいじょ、久姉ばっかり味見して!私にも食わせろー!」
和「そんなこと言うんだったら優希も手伝ったらどうですか……」
優希「ぐぬぬ」
久「こらこら。そんなこと言わなくたって優希にもあげるわよ」
久「ほら、あーん」
優希「あーん」パクッ
久「いけるでしょ?」
優希「んまいじぇ!咲ちゃんはいい嫁になれるな!」
咲「も、もう。優希ちゃんまで……」
優希「のどちゃんは細かいことばっかり言ってると結婚できないじょー?」ニヤニヤ
和「なっ……ゆーきががさつすぎるだけですよ!」
優希「じゃあ私の嫁としてずっと側に置いといてやろう」エッヘン
和「なんですかそれ……」ハァ
久「ふふっ、和やかね」
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久「………」タラー
まこ「久!鼻血が出よるぞ!」
久「えっ!?嘘!」
まこ「ほら、ティッシュティッシュ」
久「あーもうごめんね、迷惑かけて」
まこ「いつものことじゃろ」
久「さっすが、よく分かってるわね」
まこ「はぁ……。しかしそんな格好で後輩の前に出とぉないな」
久「そうね。鼻にティッシュ詰めて登場のお姉ちゃんなんてみっともないわ……」
久「ん……。いや、逆に世話焼いてくれるかも……」
まこ「妄想から帰ってこい」ペシッ
久「いたっ……また血が出ちゃったらどーすんのよ」
まこ「妄想続けとったらどーせ血ぃ止まらんじゃろうが」
久「そ、それもそうね……。全くまこには頭が上がらないわ」
まこ「全く……」
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まこ「血ぃ止まったか?」
久「ええ。もう大丈夫そう」
まこ「じゃ、部室行くか。待っとるかもしれんのう」
久「そうね。早く行きましょう」
まこ(目の輝きが増した……そがぁに会えるんが嬉しいんか)
〜部室〜
久「お待たせー!」バーン
咲「あ、先輩。こんにちは」
和「こんにちは」
優希「こんにちはーだっじぇい」
まこ「待たせて悪かったのう」
和「いえ。来たばっかりです」
久「そういうわけでもないでしょうに。和はいい子ね〜」ニコニコ
和「えっ……?あ、ありがとうございます……」
和(今まで苗字呼びだったのに、どうして急に)
久「さて、咲も優希も。特訓開始するわよ!」
咲「は……」
優希「……はい」
まこ(何か戸惑っちょるけど……まぁ、これで親睦を深めれたらええか)
久「さ、清澄高校麻雀部。全国に向けて出発よ!」
おわり
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