ここは森と草原の町、マサラタウン
遥か頭上から降り注ぐ太陽の光は、木々を茂らせ
青々とした草は心地良い、自然の香りをふり撒いて
それを運ぶ風が身体を駆け抜け、汗と共に体温を何処かへ運んでゆく
そんな自然の中、元気いっぱいに駆ける少年が
『………』
少年が、
『…カチ………カチカチッ…』
少年が………
『カタカタカタッ…… カタッ…… カタカタッ…』
………
<レッド自宅>
レッド「『ですから、カスミは胸じゃなくて脇と足が……』っと」カタカタッ
窓から僅かに差し込む光が、液晶画面を照らし、
そこには、”きょちち おおすき”さんという文字が映し出されていた
レッド「……あぁもうっ!! 巨乳は巨乳で良いよ! でも貧乳の価値も認めろっつーの!!」
少年は顔も知らない相手にキレているものの、パソコンから離れず熱心にまた書き込み始める
イラついている為か、画面前に置かれているコーラを乱雑に掴み取り、がぶ飲みしている
しかし、そんな少年の顔つきは決して不細工なものでなく、寧ろイケメンの部類に入るだろうショタフェイス
身体は余分な肉が無く、適度な筋肉と脂肪を併せ持った理想ボディ
レッド「『ところで、”ミルタンクもびっくりπ”が更新されてますよ』っと」
ただ、なにかが壊滅的にダメな人間であった
レッド「……あ、そういえば今日、オーキドのじっちゃんが呼んでたな」
キーボードを打つ手の動きを止めることなく、呟いてみる
その間も、前の液晶に写る文字の羅列は次々と更新されてゆく
オーキドとは、ポケモンという種族を研究する博士であり、世界的に有名な現存する偉人だ
だが彼にとっては、ここ田舎タウンに引っ越してきた変わり者でしかない
そんな爺より、孫娘のお姉さんが来た事の方が大事なことだ
一度告白し、玉砕したものの、彼女のお姉さんオーラは未だ彼をひきつけている
レッド「……そろそろ約束の時間だな」
そうこぼしてみたものの、今のはただの意味のない独り言
そんな言葉を発したからと言って、どうこうするというわけではないようだ
レッド「ええと…… 今日の株価と、土地と、目新しい新事業は……っと」
そんなポケモンジジイのことより、こういう事を考えていた方がずっと有益だろう
レッド「やっぱりポケモン関係の株は安定してるな……」カチッカチッ
ポケモンを追って女が捕まるなら、やってやる気にもなるだろうが
そんな天国を味わえる人間は、四天王に挑戦する者や、それを超えたチャンピオンくらい……
つまり、世界指折りのトレーナーになる必要がある…… だがそれは並外れた努力と幸運が……
『ぴろりろり~ん♪』
レッド「おっと、なんだ? ○mazonからか?」
今までの思考を強制終了して、届いたメールの内容を確認し始める
もしama○onなら受け取り日を確認しないと、ブツが母親の手を経由する事となるだろう
ただ結果から言うと、それは連絡のメールではなく、ただのニュースを伝えるメールであった
レッド「はぁ? ”ポケモン擬人化の現象”?」
レッド「なになに? 『全国で、ポケモンが従来の獣型から変化している模様……」
世界各地で、様々なポケモンが確認されている
ピカチュウが元気系オンナの子になっていたり、
ゼニガメが守ってあげたくなる妹系っ子になっていたり、
カイリューがおっとり系お嬢様っ子になっていたり………
レッド「……この件に関して、オーキド博士は事態の収集と原因究明を……』か……
って、オーキド博士ェ!!?」
それを読み終えたとき、後ろからポッポ時計が鳴った
……時計の針はちょうど、約束の時間を差していた
<オオキド研究所 玄関>
オーキド「やれやれ、行ったか……」
オーキドはたった今、孫息子達を見送って一息ついていた
今の彼は、「博士」というよりも「おじいちゃん」といった方が正しいであろう
オーキド「ポケモンを貰ったら、まずバトルとはのぉ…… まぁ若いことはいいことじゃ」
しみじみとつぶやき、先ほどまで見えていた孫達の居た景色を一瞥し、
レポートをまとめるために研究室内へ戻っていく
レッド「………よぉ、じっちゃん」
ショウネン
そこに変態が居た
オーキド「おぉ! レッドか!! どうしたんじゃ?」
レッド「おいおいじっちゃん、アンタから呼んどいてそりゃ酷いだろ」
オーキド「ハッハッハ!! そうじゃったなぁ! ちょっと待っとれ……」
そう言って一度レポートだらけの研究室に入り、一つの機械と、ボールを渡してくる
オーキド「この図鑑を完成させとくれ。 報酬はこのモンスターじゃ」
レッド「あぁ、わかった。 俺も支援していた、あんたの研究がやっと実を結び始めたんだな……」
オーキド「まだまだこれからじゃよ。 全ポケモンを見つけなければならんからのぅ」
レッド「安心してくれ。 ソッチは俺が叶えてやるよ…… このポケモンと一緒にな!」
ぽーんっ バシュウゥ!!
レッド「来いっ! 俺の可愛い可愛いモンスター!!」
ベトベター♂「……ん、貴方がマスターですか?」ヌトォ…
レッドは目の前が真っ暗になった………
<翌日 オオキド研究所>
レッド「さぁ、説明してもらおうか……」
ポケモンを貰った日はショックで気を失い、この質問が出来たのは翌日になってからであった
そう博士につめよる少年の目は、隙さえあれば目の前の爺を狩る目だが
それを見た博士は、笑いを堪えているようだった
オーキド「ん? ワシなんか悪い事したかのぅ?」
レッド「ジジィ、喧嘩売ってんのか…?」
オーキド「いやいや、若いモンに勝てん喧嘩を売るわけなかろう?」
あくまでひょうひょうとし続ける爺さんに、今にでもキレそうな少年レッド
この研究室内の空気は最悪で、他の研究員が涙目となっていた
レッド「……ともかく、他のポケモン達はどうしたんだ?」
オーキド「フシギダネはグリーンが、ゼニガメはブルーが、ピカチュウはイエローが持ってったぞぃ」
レッド「ふむふむ、それならヒトカゲはどうしたの? たしか持ってたよな?」
今朝方、家を出る前に見た情報で、ヒトカゲはちょっと気弱なツンデレらしい
余裕で俺の性癖範囲内だ、全然イケる
オーキド「いやのぅ? おまけとしてイエローに渡したぞ?」
レッド「ジジイ、天に祈りを捧げろ。 5秒だけ待ってやる」
ちょっと危ない黒のカタマリをつきつけよう、そうしよう
オーキド「ほぉ? この怖い世の中に女の子に渡すのは、か弱いポケモン一匹でいいと?」
レッド「グッ! そ、そんなもん俺には関係ないっ!! 用意出来なかったじっちゃんの……」
オーキド「そうじゃのぅ…… しかし、それとは別に、イエローちゃんをポケモン一匹で送り出せと?」
レッド「うぅっ!? そ、それは……」
ただ言いくるめられてるだけ。 それはレッド自身もわかっているが、それでも強く言えない
イエローは元気で、強気で、よく俺をゴミクズのように扱ってくる少女だけど、
まだメンタルが弱く、何かがあるとスグにうろたえてしまう…… 実に萌ポイントをつかんでいる
だがまぁ、現実的にみるとそれは悪点でしかなく、世間に出て心配がないと言えば嘘になる
オーキド「今頃イエローちゃんも感謝しとるんじゃないのかのぅ?」
レッド「……ええい! もういい!! クソがっ……」
やはりこのジジイと居ると調子が狂う…… こういう時はエロイ事でも考えて落ち着こう
……擬人化イーブイがモンジャラに犯される、これだなっ!
オーキド「まったく、だいたいお主に雌ポケモンを渡すとロクなことにならんじゃろ」
レッド「なにを心外な…… 俺がポケモンになにかするとでも思ってるの?」
急に足を絡め取られ、何に引っ掛かったかと足元を見たら、植物のツタが巻き付いている
オーキド「すると思っとる」
レッド「おいおい、流石にそれくらいは信用してほしいな…… ポケモンに手を出したら真性の変態だよ」
不思議に思いながらも、イーブイはツタを取り払おうと手をのばす…… すると突然、その手に別のツタが巻きつく
オーキド「信用どころか信頼すらしとるよ、絶対に手を出すとのぅ」
レッド「それは信用とはいわないだろ…… ったく」
イーブイは驚き、悲鳴をあげようとした…… しかし別のツタが彼女の口を犯し、次々とツタが現われ始め……
オーキド「ん~、そういえばベトベターはどこにおるんじゃ?」
レッド「え? ベトベター?」
そのツタがベトベターを…… ゲフッ!! も、妄想をやめよう……
オーキド「まったく…… それで、何をしに来たんじゃ?」
レッド「なんか別のポケモンくれ。 傷薬とかも一緒に」
これが俺の目的だ。 その為に一日出発を遅らせたのだ、あぁ、遅れたんじゃない
オーキド「無理じゃ。 ポケモンはベトベターがおるじゃろう?」
レッド「あいつはありがたく貰っていくよ。 それとは別にポケモンくれ」
オーキド「ほぅ…… そうかそうか」
その一言だけこぼし、ニタリと笑うジジイは、何か嬉しそうに見えた
レッド「勘違いするなよ、ベトベターは役に立つ道具だ
それを俺の感情だけで捨てるなんてバカはやりたくないだけだ」
オーキド「ほうほう、わかった。 じゃがポケモンはもうおらんのじゃよ」
レッド「……なんだって?」
オーキド「ポケモンはおらん。以上」
レッド「あぁそうか、それは残念だったな」カチッ ジャコンッ
この黒いカタマリを使う日が来るなんて思っても見なかったよ
抵抗が怖いが、相手はこっちの背を向けてなんか漁ってるみたいだし楽勝だ
オーキド「ん~…… まぁ、代わりと言っちゃなんじゃが、これをやろう」ポイッ
レッド「ん、なんだこりゃ?」
研究所のなかを、一つの赤白ボールが放物線を描いて俺の元へ降りて来る
これはモンスターボールにそっくり…… というかそのものだ
レッド「なんだよ、ポケモン居るんじゃないか」
オーキド「それはモンスターを捕まえるボールじゃよ」
レッド「は? なにそれ?」
それからしばらく、オーキドのじっちゃんから説明を受けていた
レッド「……それじゃ、このボールを弱ったポケモンにぶつけりゃいいのか!?」
オーキド「そうじゃよ、お主知らなかったのか……」
チクショウ…… これじゃ捕まえるという名目のsmプレイが出来ない……
……いやまてよ? 寧ろこれは大義名分が出来たんじゃないか?
オーキド「まぁ、ワシに落ち度があったのは認めよう。 この救急セットも持って行くんじゃ」
レッド「あぁ、有難く頂こう…… 中身は傷薬に毒消し等…… ドーピングセットは?」
オーキド「ある訳ないじゃろう…… これじゃから…」
??「マスター! どこにいるんですか!? マスター!!」
突然、研究所内に声が響き渡った
この声はおそらくベトベターか…… 声だけは可愛いんだが…
オーキド「おぉ、さっそくベトベターにモテモテじゃのうww」
レッド「うるせぇジジィ、俺にホモの気はないよ」
まぁなんにせよ、ここらで引き際か…… 家に引き籠る訳にもいかないし、出発だな
オーキド「まぁ、ゴムもつけといてやろうかwww ハッハッハwww」
レッド「ったく、いいかげん怒るぞ? つーかなんでアンタ持ってんだよ……」
このジジイが勃つ機会なんてもう無いだろうに……
???「あ、いた♪ マスター!」
その声が後ろから聞こえたかと思うと、背中にベチャっと嫌な感触が広がった
レッド「ひっ! さ、触るなよっ!!」
首元へ伸びてきた腕も濡れており、冒険開始前から最悪な気分にさせてくれる……
仕方なく首だけで振り返ってみる
ベトベター♂?「え、ご、ごめんなさいっ! マスター……」
………なんだコレ、いやこの子、いや…… なにこの娘……
ベトベター♂?「は、初めてのお風呂で浮かれちゃいまして…… ホントは汚れてなきゃ駄目なんですけど…」
今まで日に当たらなかった所為か、今まで身体についてた泥パック(?)の所為か……
肌は純白で、シルクというよりも真珠を粉にして、振り掛けたような輝きを持ち
ベトベター(男…)「で、でも、ホントはちょっと嬉しかったっていうか…… 気持ちよくって…///」
紫色の髪と瞳は、艶やかでどこか畏怖を感じさせるが、上目遣いが俺の理性を激しく揺さぶっている
保護液なのか、体のどこも濡れており、それでか俺の母が選んだのだろう 服はスク水
それにスカートの様なものを追加して、大事なところをもう一段隠している、さすが母さんだ
ベトベター(男の娘)「ん、どうしたんですか? マスター?」
レッド「……イケるっ!!!」
ベトベター(男の娘)「???」
レッド「じっちゃん、ゴムは有り難く貰っておくよ。 ちょっとその辺を冒険しようか」
ベトベター(男の娘)「は、はいっ! 頑張りますっ!!」
オーキド「待つんじゃレッド! それはイカン! はやまるでない!!」
…
………
オーキド「もう一度復唱するんじゃ、『ぼくは男の子です』」
ベトベター♂?「ぼ、ボクは男の子です…… これって何か意味があるんですか?」
オーキド「とても大事なことなんじゃよ…… わかっておるな、レッド」
レッド「あぁ、安心してくれ。 どこからどう見ても男の娘じゃないか」
ベトベター♂「お、男の子って…… 嬉しいなぁ♪ みんなボクを女の子みたいって言うんですよ?」
レッド「それは違う、キミはれっきとした男の娘だよ」
ベトベター♂「アハッ♪ ありがとうございます♪」
そう言って見せてくれた笑顔はまるで、木の実を見つけたコラッタのようだ
レッド「さて、それじゃ出発しようか」
オーキド「レッド、馬鹿な事をするんじゃないぞぃ?」
レッド「わかってるって、じっちゃんは心配性だなぁ」
オーキド「お主じゃなければ少しは安心できるんじゃがな…… 行ってこい」
レッド「うん、いってきます」
その言葉を残して進む少年は、小さいものの、少し男らしいものだった
オーキドは、彼が正しく、強いトレーナーになる事を祈って見送った
オーキド(……正しくは無理じゃろうなぁ…)
念願のポケモンを手に入れたレッド
しかし、そんな彼等へ狙いをつける凶悪な影が……
彼の旅に一つの暗雲が立ち込める
次週っ!
<『あれは誰だ……っ! 謎の強敵、オニスズメッ!!』>
来週もまた、見てくれよなっ!!
こんな時間に失礼。 酉も無く、乗っ取り対策無しの >>1です
入れ忘れがありましたので訂正を orz >>12 と >>13の間に以下が入ります
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レッド「ハァ…ハァ…… ベトベターなら俺ん家で風呂にはいってるよ」
オーキド「なっ、お、お主っ!? その気もあったのか!!?」
レッド「馬鹿っ! んなもんねぇ!! おえぇ……」
あぁ畜生…… タイミング最悪だよ、このジジイ…
オーキド「しかし風呂じゃと? お主のぅ、ベトベターと言うのは……」
レッド「いや、あんな垢? つーか泥? をまとった♂と旅とか無理だって」
オーキド「それがベトベターの特性なんじゃぞ?」
レッド「マスターは俺だから。 俺の好きなようにやらせてもらう」
というと、俺の意思でやっているように聞こえるが、実際は家に帰ってきた母が
汚いからと無理やり放り込んだのだが……
また、次の投下予定は中途半端な予告通り、3/30(金)を予定しております
見ている皆様、居りましたらそのつもりでお願い致します
それでは、また
金曜日って何時かって?
金曜日って今さっ!!
という事で>>1 ですが、ちょっと失礼しますよー
この世界に住む 不思議な生き物、ポケットモンスター 略してポケモン。
彼らは人間と仲良く助け合って生きていた。
その中で人気な競技、ポケモン同士を戦わせる「ポケモンバトル」が盛んに行われており、
多くの少年少女たちが最強のトレーナーを目指して旅をしていた。
マサラタウンに住む少年 レッドもその一人。
ポケモンを持っていなかったレッドに博士が差し出したのは
ヘドロポケモン・ベトベター。 その可愛らしい容姿にサトシは一目ぼれ……
こうしてサトシの旅は始まった。
(wikipedia[ポケモン あらすじ項目]参考)
第2話
<『あれは誰だ……っ! 謎の強敵、オニスズメッ!!』>
.
~~~~~ マサラの草原(1ばん道路) ~~~~~
レッド「へぇ、ここは変わってないんだなぁ……」
少し感慨にふけって辺りを見回せば、大きな木々に、生い茂った草々、
そして狙ったかのように向こうの町側からしか飛び越えられない垣根……
小さい頃と比べて、少々周りが小さくなった気がするが、紛れもないマサラの草原だ
ベトベター「マスターは、ここに来た事があるんですか?」
レッド「あぁ、小さい頃にな…… お? あそこは……」
ガサゴソッ
レッドは 木の実 を手に入れた テンテテンテテテテ~♪
ベトベター「あ! 木の実ですね!!」
レッド「あぁ、昔はよくこういうものを探していたからな……」
ベトベター「へぇ~、そうだったんですか♪」
ガサガサッ ピョンッ!!
!?
野生のコラッタ♂が現れたっ!
ベトベター「うわっ! まっまままマスター!!?」
レッド「まずは落ち着け、ベトベター」
ベトベター「は、はいっ!! ひっひっふー、ひっひっふー……」
レッド「………(可愛い)」
コラッタ♂「ひゃっはーwww こんなトコに上玉だぜーwww やらせろwwwww」
レッド「………」
┏ コマンド? ━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ .┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ 戦う .┃ニア ちょっと危ない黒いカタマリ .傷薬
┃ ポケモン .┃. 木の実 モンスターボール
┃ニア道具 ...┃. 毒消し マヒ治し
┗━━━━━ .┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
コラッタ「ちょwwwwおまwwwwwww」
ベトベター「ま、マスター!! そんな玩具持ってないで、指示をお願いしますっ!!」
レッド「あぁ、ごめんベトベター」
コラッタ「やべぇwww人生終わるとこだったwwwwつってもオレネズミwwwww」
レッド「……………」 ジャゴンッ
コラッタ「ちょ、おま…… ちょ、ちょっ!!」
ベトベター「マスター!!」
レッド「あぁゴメン、さっさと殺るか」
ベトベター の たいあたり
ベトベター「やぁ!!」
ドゴンッ コラッタにダメージ!
コラッタ「やべぇwwwイキそうwwww」
コラッタはうごけないっ!!
ベトベター「もう一度…… やぁ!!」
ドゴンッ コラッタにダメージ!
コラッタ「うっ…… ふぅ…」
おや、コラッタのようすが……
賢者「争いなど虚しいが…… それが世の理なら、私如きネズミには逆らえぬ理だろう」
おめでとう! コラッタ は 賢者 になった!
レッド「意味わかんねぇ」
ベトベター の たいあたり
コラッタをやっつけた テレレレレ~♪
ベトベター「はぁ… はぁ… や、やっつけたぁ……」
コラッタ「おめでとう…… おめでとう…… コングラッチュレーション……」
レッド「黙ってろ」 バキィッ!!
コラッタ「ギャアァァ…!!」
ベトベター「ん? なにをしているんですか? マスター」
レッド「いや、なんでもないよ。 さっさと次に行こうか」
ベトベター「は、ハイッ!!」
コラッタ「………」ピクピクッ
………
コラッタ「パンツ、嗅がせろー!!」
ベトベター「えいっ!!」 ドゴンッ
コラッタ「愚息も昇天……」
コラッタをやっつけた テレレレレ~♪
レッド「国はコラッタを早急に駆除すべきじゃないのか……?」
ベトベター「どうかしたんですか? マスター」
レッド「……なんでもないよ」
ベトベター「ところでマスター、ボク強くなったと思いませんか?」
レッド「あぁ、さっきからレベルも上がっているしな」
ベトベター「やっぱり♪ うれしいなぁ♪」
レッド「おいおい、そんなに強くなるのが嬉しいのか?」
ベトベター「それは嬉しいですよ♪ マスターは嬉しくないんですか?」
レッド「ん? もちろんオレも嬉しいよ」
ベトベター「ふふっ♪ だったら見ててくださいね! すぐ男っぽくて、頼りがいのある力持ちになりますから!!」
レッド「……それは楽しみだな」
ベトベター「よーしっ! がんばるぞー!!」
レッド(進化時はb連射だ……)
ベトベター「ん? マスター何かいいましたか?」
レッド「いや、別に?」
( ※ boss 視点)
------------------------------------------------------------------
………
ガサッ ガサガサッ
揺れてる 草木が揺れてる あそこに何かが居るんだ
??「さて、ここを超えたら町は目と鼻の先だぞ」
??「よいしょっと… 町ですかぁ、楽しみです♪」
町が近いか…… なるほど、香ばしい香りも、嫌いな薬っぽい臭いもするわけだ
……周りに獣の気配はしない ポッポ達は、私が来てとっくに逃げ出した
もう食べられる物も見つからない
たぶん、これが私の生きる、最後のチャンスだ
------------------------------------------------------------------
------------------------------------------------------------------
??「………」
??「マスター? どうかしたんですか?」
風の神様…… 文句も、不満も、何も言わない……
この狩りを、成功させてください……
………ガサッ ガサッ!!
??「もう、マスター! 聞いてますか!?」
来た……っ!!
------------------------------------------------------------------
(レッド視点)
………
レッド「さて、ここを超えたら町は目と鼻の先だぞ」
ガサッ ガサガサッ
ベトベター「よいしょっと… 町ですかぁ、楽しみです♪」
レッド(……しかし妙だな… コラッタは出てきているが、ポッポをまだ一羽も見ていないぞ)
ベトベター「マスター? どうかしたんですか?」
レッド(ポッポの中には衣服を着るのが嫌いな、開放的ポッポが居ると聞いていたのにっ!!!)
………ガサッ ガサッ!!
ベトベター「もう、マスター! 聞いてますか!?」
……バサッ
レッド「……っ!! ベトベター! 横に飛べ!!」
ベトベター「へ? は、はいっ!!」ピョンッ
ゴオオオォォォォ…… ブオオォォンンッ!!
ベトベター「ひっ! い、今、横を何かが……!?」
レッド「今のは……?」
??「ほぅ? 避けたか…… まぁコレで終わっては狩りがつまらんしな」
ベトベター「っ!?」
レッド「……これは…?」
彼等を狙う者は木の上で
マナコ エモノ
灼熱の眼に写るは2匹の生物
その表情には絶対の自信と、自尊が描かれており
それを裏付けるかのように存在する太陽色の翼
??「さぁてお前ら、答えてもらおうか」
『ニィッ』と頬を両端に、力強く、不恰好に吊り上げ
それでいて、その瞳は獲物の隙を探す為、ただ淡々とこちらへ向け続けている
野生のオニスズメ ♀ があらわれた。
オニスズメ♀「荷物を捨ててくか、私に殺されるか、どちらかをな…!!」
レッド「あれは…… よし、ポケモン図鑑!」
ピピッ オニスズメ 体長 ~~…
レッド「な、なんだと!? こ、こいつは……」
ベトベター「ま、マスター!? この敵、そんなに強いんですか!!?」
オニスズメ「フッフッフ…… どうした? 我の姿が恐ろしいのか?」
レッド「なんてこった…… ポケモン図鑑によると、オニスズメ、こいつは…」
ベトベター「こ、こいつは……?」ゴクリッ
レッド「重度の厨ニ病患者だ……っ!!!」
オニスズメ「」
ベトベター「え、えっと…… 御病気、なんですか?」
レッド「あぁ、タチの悪い病気で、生物によっては治らないこともしばしば…」
オニスズメ「ま、待てぇ! 私はそんなのにかかってない!! 厨ニ病なんかじゃない!!」バッサバッサ!
レッド「何を言ってるんだ、さっきの口上も厨ニそのものだったじゃないか」
オニスズメ「ち、ちがっ…! そ、そんなわけないっ!!」バッサバッサ
ベトベター「あ、あのー…… げ、元気を出してくださいね!
治らない病気なんて、ないんですから!!」
ブチッ!
オニスズメ「ごぉらあああぁぁぁ!!!」バシュゥゥゥンッ!!
ガシッ!!
レッド「うわぁっ! な、なんだ!?」
オニスズメは、隠していた両手でレッドの肩を掴み
ただひたすらに訴える
オニスズメ「お、お前っ! 訂正しろおぉ!! 私は違う!! 違うんだあぁぁ!!!
私はアイツラと違う! そんな病にかかってなあぁぁぁいぃ!!!」
レッド(あ、やっと木の上から地上に降りた)
レッド「ベトベター! 体当たりだ!」
ベトベター「えっ、は、はい! マスター! えいっ!!」
ベトベター の たいあたり
オニスズメ「ぎゃふんっ!」 ドゴンッ
オニスズメにダメージ!
オニスズメ「ちょ、ちょっと待て! ひ、卑怯だぞ!!」
レッド「戦いに卑怯もあるか! むしろ空に飛び続けてる方が卑怯だろ!!」
ベトベター「いっけえぇぇ!!」
ベトベター の たいあたり
オニスズメ「ぎゃふんっ!」 ドゴンッ
オニスズメにダメージ!
.
ベトベター「まだまだぁー!!」
オニスズメ「ちょ、ちょっと待……」
ベトベター の たいあたり
ドゴンッ オニスズメにダメージ!
ベトベター の たいあたり
ドゴンッ オニスズメにダメージ!
ベトベ……
.
…
……
………
ベトベター「ハァ… ハァ… ハァ…!」
オニスズメ「………」ピクピクッ
レッド「よし、よくやったぞ、ベトベター」
ベトベター「ハァ…! は、ハイ、マスター♪」
オニスズメ「……ぅ…」ピクッ
レッド「ん、まだ体力が残っているのか」
オニスズメ「うぅ……っ!」
レッド「よし、こうなったらベトベター。 体当たりで…」
オニスズメ「…うぅぅ…えぐっ…!」
レッド「は?」
オニスズメ「うわああああぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!」
レッド「え、な、何だと…!?」
オニスズメ「ひどいっ! ひぐっ! ひどいよぉぉ! うああぁぁんっ!」
ベトベター「えっ、そ、その……」
オニスズメ「あぁぁああぁぁ…! ばかああぁぁぁ!! えうっ! うえぇぇんっ!!」
ベトベター「ま、マスター、どうすれば……!?」
レッド「え、そ、その…… そうだな…」
オニスズメ「うわああああぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!」
………
.
…
……
………
ベトベター「ほ、ほらー、何もしないですよー、だから泣かないで下さーい」
オニスズメ「ヒッグ…… ぐずっ! ……エグッ…ズズッ……」
レッド「もう危害は加えない、だから大丈夫だ、な?」
オニスズメ「…………う、うん……グズッ…」
ベトベター「あ、そうだマスター、これ、あげても良いかな?」
レッド「ん、あぁ。 構わないよ」
オニスズメ「ヒック…… エグッ…… グスッ…」
ベトベター「ねぇ、オニスズメ」
オニスズメ「ぐすっ… な、なによっ」
ベトベター「この木の実、食べる? 体力が回復するよ♪」
オニスズメ「……食べていいの?」
ベトベター「うん、ほらどうぞ♪」
オニスズメ「あ…… ありがと…」
ポンッ
オニスズメ「………」
カリッ カリカリッ カリッ……
ベトベター「どうかな?」
オニスズメ「……美味しい…… 美味しいよ……っ… グスッ…」
ベトベター「そっか、よかった♪」
レッド(可愛いぃぃぃ、眼福だぁぁぁ……)
レッド「それで、どうしてこんなことをしたんだ?」 (キリッ
オニスズメ「…………」
ベトベター「なにか力になれるんだったら、協力するよ?」
オニスズメ「………」
レッド(ふむ、返答無しか…… 相手は厨二…… それなら…)
レッド「我はレッド、転生前の名は”紅き、万物を焼き尽くす炎”と呼ばれ……」
オニスズメ「や め ろ っ ! !」 ドンッ!!
レッド「す、すまん……」
………
ベトベター「で、でも、何があったのか言ってみてくれない?」
オニスズメ「………」
レッド「言いたくなきゃそれでも良いが、その時は何もしないぞ」
オニスズメ「…ッ……」
………
オニスズメ「……無いんだよ、食べ物が」
レッド「食べ物がない? どうしてだ?」
オニスズメ「……群れを捨ててきたが、こっちの鳥達には逃げられた」
ベトベター「えっ…!?」
オニスズメ「どこに木の実があるのかわからないし、縄張りもあるから……
細々とやろうとしたけど、もう食べモン見つけられない……」
レッド「なんで群れを捨てたんだよ」
アイツラ
オニスズメ「……耐えられなかったんだ、元仲間達の…… 厨二病が…」
レッド「……本当に済まなかった」
ベトベター「えっと、厨二病ってそんなに大変な病気なんですか?」
レッド「ベトベター、後で何でもしてあげるから、それ以上いけない」
ベトベター「は、はい…」
オニスズメ「ご飯の取り方も解らないし、これからどうしよう……」
レッド(なるほど、めぼしいトコの木の実が無いのはコイツのせいか)
………
ベトベター「……マスター…」
レッド「ん? あぁ、そうだな」
オニスズメ「でも、あの群れに戻るのはイヤだ…… でも…… でも…」
レッド「なぁ、オニスズメ」
オニスズメ「……なんだ」
レッド「俺のポケモンにならないか? 少なくとも飯は食べられるぞ」
オニスズメ「お前の…… ポケモンに…?」
レッド「あぁ、俺はとある目的の為に旅をしている」
オニスズメ「とある目的って……?」
ベトベター「はい、マスターとボクは世界中のポケモンと会う為に旅してるんです」
まるで珍しいモノでも見たかのように、目を丸くし、パチパチさせてこちらを見ている
その瞼が動くたびに、灼熱色の眼が手のひらに乗せた宝石みたいに、コロコロと動いている
レッド「……やっぱり、おかしいと思うか?」
オニスズメ「え、い、いや…… そんな…」
ベトベター「マスター、変なこと言わないで下さいよ! ね♪」
オニスズメ「あ、あぁ、うん、そう、だな……」
ベトベター「ほら、こう言ってるじゃないですか!」
レッド(これは酷いゴリ押しを見た)
レッド「っと、それでどうする?」
オニスズメ「えっ、どうするって……?」
レッド「どうって…… そうだな…
こないか、それとも…… 来るか、だ」
そう言って彼女へ向けて、手を差し出す
オニスズメ「えっ、あの、その……」
差し出す手が、もう一つ増える
ベトベター「一緒に行こうよ! ね♪」
オニスズメ「…………
……うんっ!」
風が流れて、一度身体を包んでから嫌なモノを持っていくようで
辺りに振りまかれている日差しは、まるで旅の門出を祝っているようで
嫌な気分、すべてをここに置いていけとでも言ってくれてるようだ
レッド(計画通り……っ!!)
……この男はどうにも出来ないが…
オニスズメ「そ、それじゃ…… 頼む」
ベトベター「うん! これからよろしくね♪」
レッド(後がない状態で逃げ道を一つ作ってやって、優しくすれば良い
そう思ってやってみたが、予想以上に上手くいった!!)
ベトベター「あ、それじゃまずはマスターに捕まえて貰わなきゃ」
オニスズメ「つ、捕まっ!? だ、大丈夫なのかっ!?」
ベトベター「大丈夫だよ」
レッド(これで男の娘枠に加え、強気っぽい可愛い娘も増えたっ!!)
トントンッ
レッド「んっ?」
オニスズメ「あ、その……」
レッド「ん、どうしたんだ?」
オニスズメ「えっと、その…… 捕まえる、んだろ……? ほ、ほらよ…
い、痛くするなよ…… な…?」
レッド「
(オニスズメ!オニスズメ!オニスズメ!オニスズメぇぇぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!オニスズメオニスズメオニスズメぇぇぅううぁわぁああああ!!!
あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだよなぁ…くんくん(ry )
」
ベトベター「あ、あの…… どうしたんですか? マスター」
レッド「……いや、なんでもないよ。 それじゃモンスターボールを使うよ」
オニスズメ「……?」
オニスズメが仲間になり、さっそく街へと向かうレッド達
しかしそこで待ち受けていたのは歓迎でもなく、ライバルからの挑戦状だった……
次回っ!
<『衝突っ! 紅き炎と碧き力』>
来週もまた、見てくれよなっ!!
レッドはオニスズメをつかまえたっ!! チャンチャララチャチャチャチャーン♪
レッド「……はっ! 普通に捕まえちまった……っ!!
ドsプレイで捕まえられる機会だったのに……」
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