男「兄貴はつらいよ」 (96)

男「一番上は長ー男」

妹「お兄ちゃん!」

男「一番下は長ー女」

妹「わたし!わたし!」

男「間に挟まれ俺次男ー」

妹「おにい!」

男「……」

妹「仲良し三兄妹ー!」

男「なんで俺は『お兄ちゃん』って呼ばれないの?」

妹「なんで歌うの途中でやめちゃうの?」

男「お前、たまに俺の事下に見てるだろ?」

妹「そんな事あるよ!」

男「………」

妹「いや、そこはやっぱりかーい!って突っ込んで来いってwwww」

妹「うーそーうーそー冗談でーすー」

妹「って言えないじゃん」

男「今この瞬間こそ下に見てるだろ」

妹「そんな事無いよ、おにい」

男「もうそこまで言ったら『ちゃん』まで言っても良いだろ」

妹「え、ヤダなんかキモいじゃん」

男「仲良し三兄妹って言ったのお前だよね?!」

妹「ちゃんとか付けるなんて水臭くない?」

男「そこのジャッジして良いのは俺の方な」

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男「あ、やべえ牛乳無いし」

男「帰りに買って来りゃ良かった…」

男「また着替えて出かけんのメンドイし」

男「LINEで頼むか」

男「一番帰りが早いのは…あいつだな」

男『帰りに牛乳買って来て』>>妹

男(あ、直ぐ既読付いた)

妹『報酬は?』>>男

男(コイツ…いや、牛乳の為だ仕方ない)

男『アイスかプリン好きなモン買っていいぞ』>>妹

妹『両方で手を打とう』>>男

男(……)

男『一つずつだぞ』>>妹

妹『サーイエッサー』>>男

妹『(敬礼スタンプ)』>>妹

男「あいつまた変なスタンプ買ってんな」

妹「たーいまー」

妹「お牛乳サマサマを購うてきたぞ」

妹「良きに計らえ」

男「報酬2倍なんだから計らったろ」

男「立替もサンキュー」

妹「褒めても構わんのだよ」

男「遥々と寄り道ご苦労」

妹「惜しい!それは労い!」

妹「まぁいいやプリン!プリン!」

男「おい、ちゃんとアイス入れとけ、溶けんだろ」

妹「わたしプリン食べる。おにいにお頼み申す」

男「まったく…」

男(ハッ!コイツ…!!ゴディバ買いやがった)

男(これ一個で箱アイス買えるじゃねーか!)

『男(いや、これは値段の上限を設けなかった)』

『男(俺の失策か…!)』

妹「『男(故に咎めるまい、兄として快く馳走しようではないか…!)』」

男「途中から勝手にモノローグ繋げんな」

妹「器をデカく持ち給え、おにいよ」

妹「あ、やべえ、プレミアム牛乳プリンうめえ」

妹「ふざけてる時と違うわ、うめえ…」

男「それ新作か?俺も今度買お」

男(ん?ゴディバって事は買ったのは…)

男「ちょっと待てふざけんなよおおおお」

男「お前牛乳はスーパーで買えよおおお」

男「何セブンで普通にメグミルク買ってんだよおおおお」

妹「セブンが家に一番近いからだよ」

妹「牛乳とかクッソ重い荷物スーパーから持って帰れる訳ないだろ」

妹「可憐な女子中学生の細腕やぞ?[ピーーー]気か?」

男「チャリ通だろお前」

妹「チャリカゴには鞄と言う先約が居るから無理」

妹「別にいーじゃんメグミルク美味いよ?わたしは牛乳飲まないけど」

男「うるせえ、俺はジャージーが好きなの!」

男「八ヶ岳野辺山のアイツが飲みたかったの!」

男「乳脂肪4パー以上しか認めない」

男「正直低脂肪とか無脂肪乳の意味が判らない」

男「もし世界を支配する時が来たら即刻廃止したい」

男「タカナシの低温殺菌は許す」

妹「これだから牛乳ジャンキーは」

男「もうお前には頼まん…」

妹「わぁ、牛乳でガチへこみしてるキモい」

男「……」

妹「す、スマヌ」

男(無言で牛乳とアイスを冷蔵庫にしまう)

妹「………んもォー仕方ないニャアー」

男「きめえwwww」

妹「我ながらキモかったから言うなや」

妹「お兄ちゃんのバイト終わる頃だから頼めばよいのだ」

男「あ、もうそんな時間か」

妹「わたしからLINEで頼んでおくね」

男(最初から兄貴に頼んでおきゃよかったな)

妹「ホントそれな」

男「心読むなよ」

兄「ただいまー」

男・妹「おけーりー」

兄「牛乳買ってきたぞ」

男「ありがとう、やはり持つべきは兄貴だ」

兄「崇め奉られるのも吝かじゃないが」

男「イエーイ牛乳イエーイ!!」

兄「ヤダあの子、十六にもなって牛乳で小躍りしてる」

妹「そっとしておこう、彼はもう手遅れなんだ」

兄「クッ…我々は常に無力だ…」

兄「あーゴディバのアイスあんじゃん!誰の?」

妹「それわたしのミッション報酬だから」

兄「ミッション?」

妹「えーと…とにかく食べちゃダメ!」

兄「ふーん?まぁ後で一口くれな?」

妹「えーーヤ「ちがああああああ」」

兄・妹「?」

男「コレ違うよーこの牛乳じゃないよー」

兄「メイトーさんやぞ?」

兄「給食でお馴染みのメイトー牛乳やぞ?」

兄「特濃4.4とかやばくね?美味いに決まってる」

男「加工乳はお呼びじゃないんだよおおお」

男「メイトーならせめて東京牛乳買ってこいよおおお」

男「そうだ、加工乳も廃滅するべきだ」

男「成分無調整こそ正義である」

妹「もう自分で買ってこいよおおおお」

男「牛乳ばっかで冷蔵庫の占有率上げられるか」

男「母に怒られんだろ」

男「今思えば妹の方がマシだった」

兄「ええーお兄ちゃんショック」

男「はいはい、ありがとう、サンキュー、メルシーボークー、お兄ちゃんDEISUKI」

男「仕方ない、兄貴の買って来た牛乳でプリン作るか」

男「製菓してしまえば生クリーム添加もありだろ」

妹「イエーイプリン!おにいの手作りプリン!」

男「プリンは焼き?なめらか?」

妹「焼きプリンでおねしゃす!」

妹「イェッフェーイ!!フッフー!!焼きプリンー!!」

男「出来んのは夕飯の後だかんなー」

兄(あれ?俺立替た金貰ってなくね?)

数日後


妹「オイオイ、マジか?アタマイカレポンチか?」

妹「トマトジュース買って来てって頼んだよね?」

男「お、おう、買ってきたよな」

妹「塩」

男「………」

妹「塩、入ってんじゃあねーかァ?」

妹「わたしいつも無塩のトマトジュース飲んでたよ イツモ イツモ ムエン ダタヨー」

男「…ハイ、知ってます」

妹「『加工乳はお呼びじゃないんだよおおお』」

妹「だっけ?」

男「…………ハイ」

妹「塩の入ったトマトジュースはお呼びじゃないんだよ」

男「ハイ」

妹「カゴメさんの無添加塩トマトジュース、プレミアムの買ってこいや」

妹「ダッシュな?」

男「チャリは使わせろ」

妹「黙れ牛乳ジャンキー」

男「アッハイ」


兄「お前ら相手に引くくらいなら我が身を振り返ろうな?」

>>4
sagaし忘れてた
「殺す気か」です

取り敢えず終わり

仁義なき骨肉の抗争やね
しかしよく考えたら、いちばん貧乏くじ引いてるの長男やんけ

妹「ふぬぎっ!はぬっ!ウググッ…!!」

妹「梅干しの瓶が開かない……」

妹「なんだよもー可憐なわたしには到底無理だよー」

妹「―!いっそ割るか」

妹「おかあさーん、金槌どこだっけー」

兄「早まるな愚妹よ」

妹「おかあさーん」

兄「無視すんなや、泣くぞ」

妹「此度は非力な兄上にはお頼み申さぬ」

妹「お兄ちゃん背はあるけどほっそいからなぁ」

妹「正直腕相撲で負ける気がしない」

兄「日頃可憐を自称しているやつがいう台詞じゃねーぞ」

妹「体育5ナメんなもやしっ子」

兄「脳筋のお前には力が全てかもしれんがな」

兄「頭を使いなさい」

妹「遠回しに馬鹿にされてる気がする」

兄「ストレートに馬鹿にしてんだよ、言わせんな」

妹「やはり、貴様とは相容れんな…もやしの眷属よ」

兄「お前も大概俺の事馬鹿にしてるよな」

妹「そんな事ないよ!お兄ちゃんはイケメンでモデル体型だよ☆」

妹「ただちょっと喧嘩が苦手で、強い者には逆らわず、長いものには巻かれと系男子なだけだよね!お兄ちゃん☆」

妹「前におにいと殴り合いになりかけてマジビビリしてたのには失笑を禁じ得ない」

兄「お前、アイツの上腕、俺より二周り太いんだぞ?」

兄「なんなんだよ…家庭科部のくせにおかしいだろ」

妹「あらゆる食材を斬り伏せ、刃物に長けし道を極るのだ、並の身体では乗り切れまい」

兄「どっちかって言うと料理より製菓じゃなかったか」

妹「おにいは電動ミキサー要らずだから」

兄「文明の利器を知れ、弟よ…」

妹「で、瓶はどうしたらいいの?文明の利器で抉じ開ける?」

兄「文明の利器には頼るが、ドリルは使わないからな、危ないからしまいなさい」

妹「ちぇー」

兄(目が割りとマジに残念そうだ)

兄(おそろしい子……!)

兄「固くて開かない瓶は温めればよいのだ」

妹「あー!なんかTVで聞いた事あるー」

兄「蓋は金属製だ」

兄「ガラスの瓶とは膨張率が違う」

兄「蓋部分を熱で膨張させ、隙間を作り開けやすくする」

兄「まぁぶっちゃけその瓶の場合は、蜂蜜漬けの糖分が固まってるのもあるから、温めりゃ簡単に緩むわな」

妹「なるほ」

妹「さすがは我が家のブレーンよ、褒めて遣わす」

兄「よせやい」

妹「マジ照れはキモい」

兄「泣くぞ」

妹「からくりさえ判ればこっちのもんよー」

妹「いざ、深淵より来たれ劫火よ!太古の戒めを解き放たんー!」

兄「あ、コンロ直火しやがった」

妹「ぅアッツ!!!」

兄「…馬鹿だなぁ」

兄「しみじみと馬鹿だなぁ」

妹「酷いやニイサン!!」

兄「酷いのはお前の短絡さだ」

兄「冷えた瓶だとヘタしたら割れるぞ」

兄「普通はお湯でやるでしょうよ」

妹「お湯沸かすとかマジメンドイし」

兄「あっと言う間に直ぐに沸くー」

妹「ティファールー」

兄「があるでしょーが」

妹「そうだった」

兄「ついでにお茶を淹れよう」

妹「わたしはカフェオレにしよー」

兄(コイツ梅干し食べるつもりじゃなかったのか?)

兄「カフェオーレがー飲みたいのー」

妹「強いコーヒーもいいけどぉー」

兄「やっさしいミルクも素敵なのー」

兄・妹「白黒付けないカフェオーレー」

兄・妹「ないわー」

妹「強さこそ至高、それを解さぬから貴様は貧弱なのだ」

兄「思い通りに行かない日々で優しさを忘れてしまった貴様にはわかるまい」

妹「GLAYパクんな」

兄「白黒付けないだけにな」

妹「………」

妹「…お湯沸きましたよ」

兄「アッハイ」

兄「ふひー温まるぜー」

妹「爺臭えwww」

兄「なんとでも言え、お茶の安らぎの前には馬耳東風よ」

妹「あー馬面の耳に念仏ね」

兄「意味が微妙に異なる!そして訴訟も辞さない」


男「たーいまー」

兄・妹「おけーりー」

妹「あ、セブン寄ったん?何買ったの?」

男「ぷっちんプリンのカフェオレ味」

兄「またタイムリーなものを」

男「黒いチョコのやつよりこっちのが美味いわ」

妹「ハァ?ぷっちんプリンはノーマルが至高に決まってっしょ?」

妹「まったくこれだから素人は困る」

男「なんのプロなんだよお前」

男「あー俺の牛乳減ってるー」

妹「おにいだけの牛乳じゃありませんーみーんーなーのーでーすー」

男「うぜえwwwww」

妹「溢れる可愛さを相殺するには丁度良くね?」


兄「どうやら末子は我々とは違った視覚情報を有しているらしい」

男「いや、得ている情報を処理する基準が甚だしくかけ離れている可能性も捨てきれません」

兄「美的感覚の共有を図るべきだな」

男「然り」

妹「おがあざーん!おにいちゃんたちがー!小難しい言葉でいぢめるーー」

男「おい、泣き真似は?遁だぞ」

兄「俺の専売特許を奪うな」

男・妹「うわぁ」

兄「自らの手で著しく損害を被った気がする」

妹「訴訟も辞さない」

男「なんでお前が?」

男「……俺もなんかのもー」

男「ん?」

兄・妹「どしたん?」

男「梅干し出しっぱだぞ?食べたら瓶しまっとけよなー」


兄・妹「あ」


妹「梅干し完全に忘れてた」

なぜ文字化けした
ひきょうの『ひ』いやしい方の『ひ』が入ります

取り敢えず終わり

>>13
『兄貴』の呼称は次男から長男に向けた場合のみ出てくるものなのでスレタイ通りです
とこじつけてみる
お兄ちゃんだもん仕方ないね

1階 リビング

TV<『―見せてやろう、りゅうおうの力を…』

兄「…北大路りゅうおうマジこえええ」

兄「特殊メイク無しであの迫力はおかしい」

兄「やはり華麗なる銭形商売は違うわ」

兄「このCMの炎で『これが予のメラだ』とか言いかねん」

兄「バーンのカイザーフェニックス辺りなら打てそうだから困る」

兄「っと、お茶が切れたぜ」

<カサカサ!

兄「!?」

兄「…………………」

<カサカサ、ガササ…

兄(冷蔵庫の方向から聞こえる)

兄(あー認めたくない!認めたくは無いが)

兄(もしかしなくとも『ヤツ』に違いない)

兄(ならば、不意のエンカウントを避ける為にも)

兄(ここは何事も無かった振りをするのは下策だ)

兄(『ヤツ』に対抗する為の武装は同じ方向の戸棚の中)

兄(必然的に見敵は行わざるをえない!)

兄(ええい、南無八幡!)

2階 次男部屋

男(明日の数学小テストマジタルい)

男(さっき兄貴に対策練ってもらえたからずっと反復してるけど)

男(さすがに集中力が………)

男「……………zzz…zZZ」


<ぎゃああッツうごおおおあ゛あ゛あ゛!!!!!


男「―!!?!」

男「な、なんだぁ?」


1階 リビング

男「なに今の悲鳴は」

兄「…………………」

男「兄貴…」

男「その、ソーラン節の練習するなら近所の皆さんに迷惑かけない声量で頼むな?」

兄「バカヤロウ」

兄「あんな断末魔で鰊が捕れるか!」

兄「じゃなくて!」

男「んじゃあなんで片膝付いて拳を床に突き立ててんの?」

男「前略、床の上から?」

兄「違うわ!なんでそんな一世風靡せにゃならんのだ」

男「さーきほーこるはーなはー、散るからこそにうつくしいー」

男「そいや!そいや!そいや!」

兄「ーそいy、じゃねえって!!危うく手を離す所だった!!」

兄「散った花じゃなくてお前を土に還すぞバカヤロウ」

男「やってみろよアンガールズ系男子」

兄「すみませんゴメンナサイ大胸筋を動かしながら言うのはやめろ下さい」

兄「くっそお!お前の数学の成績を土に還してやるからな!」

男「誠に申し訳ございませんでした兄上」

男「何卒今後もよしなにご指導、ご鞭撻の程を…!」

兄「フハハハハハ、判ればよいのだ」

男(地を這う姿で勝ち誇られてもなぁ)

兄「俺の手元をよく見ろ」

男「逆さまに伏せたカップ?」

男「―丁か!半か!」

兄「それも違う!」

兄「『ヤツ』だ」

男「ヤツ?」

兄「雑食にして俊敏、脅威の抗薬性を秘めたおそろしいアイツだ」

兄「口に出すのも憚れる…」

男(ヴォルデモートかよ)

男「…Gか」

兄「Gだ」

男「じゃ、健闘を祈る」

兄「まっ、ち、ちょっと待ってwwお兄ちゃんを見捨てないでwww」

男「捕獲したんなら後は殺すなりすればいいだけじゃん」

兄「おっまえねぇ、それが出来りゃ俺は今頃優雅にティータイムですよ」

男「そのカップに入ってんだろ?なら戸棚から殺虫剤取ってきて」

男「隙間からシューでミッションコンプリート」

兄「バカヤロウ、カップから離れた隙になにかの弾みで外に出たらどうしてくれやがるんですかぁ?」

兄「仮に殺虫剤が今手元にあったとしてだ」

兄「カップに隙間を開ける?」

兄「言語道断だっ!!!!!馬鹿か!!!!!」

兄「あいつらにとってちょっとした隙間なんてガバガバのm」

男「―OK、OK!兄貴、俺が悪かった」

男「兄貴の虫嫌いの程度を見誤ってたわ」

男「んじゃあ、そのままカップごと窓際まで引き摺って外に出すのも…」

兄「当然却下」

男「デスヨネー」

兄「外に放たれた瞬間、不規則な跳躍をもって部屋に高速リターンしてくるのが容易く想像出来る」

兄「あまりにハイリスク!!ロックンロール過ぎんだろ」

兄「飛び立たなくてもだ、うっかりカップ伝いに這い登られたら…」

兄「絶望的な死しかない」

兄「俺は死ぬ」

男「死ねばいいのに」

兄「おいコラ」

男「ごめん、今モノローグにし忘れた」

兄「今はお前だけが頼りなんだよおおおおぉ…」

男「泣くなよ兄貴wwwゴメンてwww」

兄「マジで殺虫剤持って来いよお……」

男(うわぁ、ガチ泣きしそうじゃん)

男(仕方ない)

男「ちょっと待ってて」

兄「お頼み申す!!!お頼み申す!!!」

男「案外余裕あんじゃねーか」

兄「死中に活を得たんだ、そら余裕もできるわ」

男(座して待ってた癖にその故事は如何なものか)

男「あ」

兄「え?」

男「殺虫剤が無い」

兄「ハァアアアア????!!!」

兄「ハァ?ナイ?サッチュ=ウザイ・ガナイ?」

兄「終わった……」

兄「我々になす術は無い」

兄「城をまくらに死ぬるのみよ」

男「囲ってるのは俺たちだろwww」

男「―篭城する側の決意でどうする兄者」

男「楚歌をもって士気を挫く!絶望に追いやる側でなくてどうする!!!」

男「此処が我らの垓下ぞ!!」

兄「弟!!!」

兄「バカヤロウ垓下だと項羽出てきちゃうだろ!!!!!」

カップ<カサカサ!

兄「うおおおおカップの中の呂布がーーーーー」

男「うるせえwww」

兄「刺激を与えては駄目だ!!いつ無双乱舞してくるかわからん」

兄「雲長しかいないから防げねえーよ!虎牢関突破出来ねーよ!!」

男「自らを劉備に例えるとか大きく出たな、兄者」

兄「あ、駄目だ!虎牢関も結局呂布逃げんじゃねーか」

兄「荀攸呼んでこい!水攻めしてくれる」

男「落ち着け兄貴、リビングの床を下?にしたらそれこそ母にぶっ殺されるぞ」

男「よし、もういっそ新しい殺虫剤買って来る」

兄「―マジか!?」

男「それまで耐えてくれるか?兄者…」

兄「………弟よ………!!!」




妹「…ホモォ」

兄・男「!!!」

妹「なんか1階がうるせえから文句言いに降りてきたら」

妹「兄二人が肩に手を添え合い熱く見つめ合ってたで御座る」

妹「BLとかブロマンスなんてチャチなもんじゃあ断じてねぇ、本当のガチホモの片鱗を…」

兄・男「おうコラ翼徳」

妹「誰が我儘末っ子だホモニキども」

妹「ユニゾンとか見せつけられたら頭がフットーしちゃうよおお」

妹「ところで君たちは弟の下剋上派なのかね?筋肉を組み伏せる体格差派なのかね?」

妹「なんていうか、フフフ、そのわたし…『妄想』しちゃいまして」

男「腐ってやがる」

兄「俺はこの死地から脱せるのならなんでもするぞ」

妹「ん?」

男「今」

男・妹「なんでもって」

兄「呂布と心中するくらいならケツ穴を捧げるぞ!!」

男「わぁ、臆面もねぇ!そして願い下げだ!」

妹「えーつまんない」

妹「つかマジで何してんの?三国志ごっこ?」

妹「我らー生まれた時は違えどー、死ぬ時もー別個でー!」

男「結束力ねえな」

妹「ピーチトリオも一緒に死んでなくね?」

兄「荊州の政治的な事情があるからな、仕方ない」

兄「じゃなくて!!!」

兄「んもおおおおいい加減助けてよおおおおお」

妹「ガチ泣ききめえwwwwww」


男「そろそろ話も進まんと俺も勉強時間無くなって困る」

男「あと兄貴の尊厳は風前の灯、てか最早無い」

妹「いと あはれな いきもの よ」

男「追撃やめろww」

男「早急に呂布―もといゴ○キブリ討伐ミッションを遂行すべきと具申する」

兄「伏せれてない!伏せれてないぞ!!」

妹「状況は?」

男「兄貴を強襲したのは一体、おそらく単独行動と思われる」

男「敵増援の心配はしないでいいだろう」

男「予想外の反撃から捕捉を経て、ただならぬストレスを溜めているのは必定」

男「加えて我らには近距離からの直接制圧しか手段は残されていない」

妹「殺虫剤が無いのは厳しいなぁ」

男「仕方あるまい、これを」

妹「Oh SHINBUN BLADE」

男「一撃必殺、討ち漏らすまいぞ」

妹「応」

男「兄貴はゆっくりカップから手を離しリビングから退避を」

兄、めっちゃ頷き手を離す


男・妹(いざ参る!!!!)

妹「!」

妹「このカップは…!!!!!」





妹「わたしのお気に入りじゃあねーーーかーーーーー」

兄「―ぶげらっ!???!」

男「えげつねえドロップキックwww」

男「って馬鹿!!!そのままだとカップが倒れ……!」






さ ぁ 、 ロ ッ ク ン ロ ー ル の 始 ま り だ

>>33
また文字化けした
下ヒ(丕+?)で補完して下さい

取り敢えず終わり

こざとへんていうかおおざとの表示も化けるか
まぁいいや

そうなると

近接武器があれば問題ない次男>なるべくなら殺虫剤が欲しいけど近接武器で立ち向かえなくもない妹>超えられない壁>名前を言うのも憚られるザコ長男

になるかな

ヒエラルキーは別の状況でも発生するのでお兄ちゃんも挽回出来る
筈多分おそらくきっと

取り敢えず再開



妹「フッフッ舟和のいーもよーかーん」

妹「コイツを食らう時は緑茶に限る」

妹「おにいも飲む?」

男「生憎だが俺は牛乳派だ」

男「芋羊羹や小豆を使った和菓子は素晴らしいギューあてとなる」

男「緑茶との組合せも定番で捨てがたいが、ホクホクとした素材が砂糖の粘りを得て生み出す滑らかな舌触り」

男「これにこっくりとした喉越しの牛乳を合わせずして何がギューニストか!!!」

妹(おにいが『飲む』って言ったらこっちの分も入れてもらおうと思ったのに………)

妹(作戦は失敗、ジャンキーのスイッチを入れてしまったで御座る)

男「牛乳なくしておやつは成り立たず!!」

妹(くそメンドイしほっとこう)

妹「そういや確かバニラアイスがあったな」

妹「いよっし、トースターで焼き芋羊羹にしてアイス添えちゃおー」

妹「贅沢なおやつになりますなぁフッヒッヒッヒッwww」

妹「あ、アイスもだと紅茶の方がいいかな?」

妹「やっべーおやつに一手間とか女子力高くね?」

男「その独り言の数々は女子力から程遠いと思うがな」

妹「うっせ!乙女の思考に水指すなジャンキー」

妹「ねー、紅茶のティーバッグどこだっけ?」

男「罵った直後によく聞けんな」

妹「切替大事だよー」

男「中腰で手を叩きつつな女バレキャプテンのノリやめろ」

男「ストッカーの二段目の引き出しに缶があるだろ」

妹「おおうそこか!」

妹「ん?なんだろ、炊飯器の横にあるこの袋」



妹「!!!!!」

妹「おにい!!!」

男「なんだ、紅茶ストック無かったのか?」

妹「これ!誰の!?食べてもよいのかね!?」

男「おー、うすあわせじゃんか!しかも栗餡の!」

妹「―よっ!!」

男「中村屋っ!」

妹「―ぃよおぉっ!!!」

男「なぁーかむらやっっ!!!」

男「―よおおおぉっ!!!」

妹「炊飯器の横に置いてあったんだけど、お母さんが買ったのかな?」

男「先に乗せておいてひでえ」

妹「切替大事だよー」

男「だから女バレキャプテンのノリやめろ」

男「んー、無造作にいなげやのビニール袋へ入れられてて」

男「尚且つ、包装紙、箱詰め共に無しとくれば手土産、贈答用は無いだろうな」

男「食べてもいいんじゃないか?」

妹「ヒャッハー!!!最高にハイッてヤツだーーー!!!」

男「俺は芋羊羹だけでいいや」

妹「えーマジかーここで遠慮するとか信じ難いわ」

男「一気に食べたら楽しみが減るだろ?夕飯後のギューあてにすんだよ」

妹「しみったれてんなぁwww」

男「計画的と言え」

妹「うすあわせもトースターで温めよー」

男「俺も芋羊羹焼こー」

妹「真似すんなよーwww」

男「コイツ、うすあわせの出現でテンション振り切れてやがる」

トースター<チン!

妹「程よい焦げ目の芋羊羹…!」

妹「パイ生地のような香ばしさのうすあわせ…!」

妹「この2つを更に引き立てるバニラアイス…!」

妹「これぞ甘味のパラダイス!アアル!エリュシオン!極楽浄土はここにあったのだ……!!!」

男「全部死後の世界なのな…死ぬ程美味いって事か」

妹「温めなくても充分美味いけど、やっぱ冷えてきたら焼きに限りますわ」

男「今日さみーもんな」



男「ところでだな」

妹「なぁに?」

男「お前の皿の上に芋羊羹2切れと、うすあわせ4つあるように見えるんだが」

妹「……や、ヤダなぁ、おにい勉強のし過ぎで目悪くなったんじゃあないのぉ?」

妹「わらふぃが、いふら、ふいふぃんぼうらはらって…」

妹「ほんな、ほふばりな―ングッ?!」

男「慌てるな、紅茶飲んで流し込め」


妹「―ップハー!…………ふぅ………」

妹「そんな意地汚いこに見えるっていうの?酷い!」

男「食いかけ分を無理やり消化し、数の誤魔化しを図ろうとした一部始終見せつけておいて、よくもまあ臆面もなくぬかせますね」

妹「よせやい」

男「何一つ褒め要素無かったのに照れるな」

妹「だってー芋羊羹は10切れだし、ウチ5人家族だしー、2切れ食べても問題ないじゃん」

男「うすあわせ…」

妹「…………えーと、15個アッタンダヨ?」

男「嘘つけ!!」

妹「はいはい8個!!8個でしたー!!5で割り切れないじゃん!3個余るじゃーん!!!」

妹「ワタシ、スエッコ、ヨジョウブンハ、モラウヨー」

男「意地汚い!さすが末っ子意地汚い!!」

妹「なんとでも言うがよい!」

妹「自らの欲望も解き放てぬ矮小なる人間よ」

妹「我が懐に消え行く様を見届けるがよいわ…!!」

妹「フハハハハハ!!!」

男「うわぁ、開き直りやがった」

男(しかし、あんな口いっぱい詰め込んで味わいもへったくれもないな)

男「おい、またそんな頬張ってると喉詰らせるぞ?」

妹「ほなび、あやまふぃふぁ、ふふぃふぁえふぁまい!あふぁもるふぁ!」




母「食べながら喋るんじゃないの、行儀悪い」


妹「―ングがっ?!」

男「あ、母さん」

男「―!その手に2つあるのは…」

母「ん?お仏壇にお供えしてた中村屋のうすあわせよ」

母「10個買っといたから皆で分けて食べようね」

母「お父さんがウェストのチーズケーキ頂いたって言ってたから今日はおやつ日和だなー」

母「…あれ?」

母「うすあわせ減ってる?」



母「あんた達、先に食べちゃったの?」

妹「ギクッ」

男「あー妹g「そうそう、二人で食べちゃったんだーwww」」

妹「一人2個ずつでね!勝手に食べてゴメンナサイ」

男「おうコラ待てや」

母「あー、それで袋に残り4つなのねー」

妹「そうそうwww」

母「あら、芋羊羹にアイスまで豪勢なおやつねー…」

妹「エヘヘへ、へ?」

男(あ、これアカンやつや)


母「お母さん、嘘つく子は嫌いよ?」

妹「―フヒッ!?」

母「妹の前には大皿に盛られたアイスと食べかけの芋羊羹」

母「加えて、不自然に空いたスペース」

母「対して男の前には小皿に1切れの芋羊羹」

母「状況から見て明白」



母「―嘘を付いて食うおやつは美味いか?」

母「濡れ衣を着せてまで食うおやつは美味いのかァ?」

妹「アバババババ」

母「貴様にはチーズケーキをやらん、反省しろ!」

妹「!!!!!!!!!!!」



男「……………安らかに眠れ妹よ」

夕飯後


兄「うーん、このこってりとしたチーズケーキ最高!」

妹「うあーん!!目の前で見せつけるように食べるなんて鬼だああああああ」

男「自業自得だろ」

兄「やはり、チーズケーキには紅茶が合いますなぁ…」

妹「チーズケーキ食べたいよおおおおお」

兄「仕方ないなぁ」

妹「!!!」

兄「ハイ」

妹「アーン…」

兄「匂いだけ堪能したまえwwwwww」

妹「…………………………」

妹「死ね!!!!!!!」

兄「痛い!!!背中を蹴るな!フォークが喉に刺さったらどうすんだバカヤロウ!!」

妹「喉貫通して壁に突き刺さって死ね!!!!」

妹「ううう………」

妹(チラリ)

男「………やらんぞ」

妹「ぐぬぬ……」

男「切替大事だよーwww」

妹「くっそおおおおおッッ」



妹「―残りのアイス食べるか」

兄・男「コイツ、逞しいなぁ」

取り敢えず終わり

おすすめおやつのダイレクトマーケティングが出来たようで何よりです

また再開




妹「………………………」

兄「ただいまー」

妹「………………………」

兄「無視かーい」

兄「お兄ちゃん寂しいわぁ」

妹「………………………」

兄「へんじがない ただの しかばねの ようだ」

妹「………………………」

兄「……プリンのお土産あんのになぁ~」

妹「………………………」

兄(―プリンに無反応、だと…!?)

兄(食い意地の張ったコイツが全く関心を見せないとか)

兄(明日雪降んじゃあねーか?)

兄(つか制服着替え途中でなんでそのままスマホ弄れるかね)

兄(膝のとこで脱ぎかけのスカートシワになってんじゃね?)

兄(後で母に怒られてもシーラネー)


兄「と、そんな事より!」

兄「だーれにもーなーいしょでーおーでかけーなーのよー」

兄「どーこにいーこーかなー」

兄「今日ははじめてのおつかいやる日である!!」

兄「ちびっ子が駆け出した拍子に転ぶ姿はなんであんなに面白いんだろうな」

兄「かわいそう、起こしてあげたい、頑張れ!!と思いつつ込み上げてくる不思議」

兄「絶対転ぶなーってのが判るからか?謎だぜ」

兄「日テレにポチッとな~」

妹「―バッキャロー!!!!!」

兄「パルムッ!?」


妹「テメェの血は何色だァ?答えろよペドフィリア野郎」

兄「おうコラ待てや」


兄「俺は決してペドなどでは無い!」

兄「ただちょっと小ちゃい子が好きなだけだ!!」

妹「やっぱりペド野郎じゃ………」

兄「あ、タンマwwwそうじゃねぇ!!違わないけどそういう意味じゃ無い!!」

兄「強いて言うならばこれは庇護欲!大いなる父性!!」

兄「つーかさっきまでガン無視だったくせに」

兄「いきなりクロスチョップかますとは何事か!」

兄「寧ろお前の血こそ何色だァ?」


妹「オマエ テレビ ミロ」

兄「?」

妹「イマ ジュッチャン ダッタ ヤロガ」

兄「正確には5チャンな、テレ朝な」

妹「今日は何の日ですか!?」

妹「今日はー列島警察24時の日でーすー!!!」

兄「あ、あー」


妹「判ったらチャンネル戻しやがれペド野郎」

兄「ヤダ」

妹「な、んだと……!?」

妹「ここまで言って即答却下とか頭がおかしいんじゃあないか?」

兄「いや、ここでハイそうですかとは引き下がれんわ」


兄「番組改編期のたまにしかやらない特番やぞ?」

兄「警察24時系なんて番組改編期の度にテレ朝はおろかテレ東、フジ、TBSでもやる選り取りみどりのくせに」

兄「つか日テレの警察24時つい先日観てたじゃねーか!!」

妹「それはそれでこれはこれでしょう」

妹「クローズアップする課や人物にも違いがあるし、各局のパターンやナレーションも色ってもんがあんのよ」

妹「そこを一緒くたに語るとかこれだから素人は…」

妹「あとね、お兄ちゃん!テレ東のは緊急車両のやつだから!!厳密には警察だけじゃないかんね!!間違えないでよね!!」

兄「怒るポイントがよくわかんねーよ…」

妹「制服が合服に衣替えした今、夏服見れんのは警察24時だけ!」

兄「合服ってなんだよwww衣替えなら冬服じゃねーのか?」

妹「チッ、そこから説明しなきゃなんねぇのか」

妹「これだから素人は…」

兄「お前の警察にかける情熱なんなの?コワイ」

妹「あ、てかお兄ちゃんのスマホテレビ観れるじゃんかワンセグ」

妹「よし、中庭行きな?」

兄「やーだーデカイ画面でちびっ子が観ーたーいー」

妹「おまわりさん、コイツです!ペドフィリアが此処に!」

兄「バカヤロウ、男は子供関連で誤解されたら社会的に洒落にならねーんだぞ!」

妹「お兄ちゃん顔だけは綺麗だし、どうせなら女に生まれてれば良かったのにね」

妹「まぁ今も男らしさなんて微塵も無いから大丈夫か?」

兄「帰宅後そのままスカート脱ぎかけのやつに性別云々ジェンダーを語られたくねぇなぁ…」

妹「ドコミテンノヨ!!!」

兄「今更過ぎんだろ!こっちだってゴリラみてえな太腿見たくねーわバカヤロウ!さっさと着替えてこいよ!!」

妹「ヤダ!!その間にチャンネル確保する気だな!!」


妹「ん?ちょっと待てやコラ誰がゴリラだ」

兄「平らな胸はさぞドラミングしやすいでしょうなぁwww」

妹「…キレちまった、表出ろや」

妹「テメェのうっすい胸板をドラミングでぶち抜いてやんよ?」

兄「誰が表出るか!どうせ先に外出たタイミングで俺の事中庭に締め出す気だろうが」

妹「チッ、バレたか…」

兄「チャンネル争いは平行線を辿るようだな…」

兄(番組開始の午後7時まであと8分…)

兄(そろそろ決着をせねば…)

妹(んああああ!もうすぐ始まっちゃうよおお!)

妹(もーお兄ちゃんのせいで見れなくなっちゃう!!)



男「たーいまー」

兄・妹「!!!」


男「は~ッブねぇ7時前に帰れた…間に合った!」

兄「間に」

妹「合ったって」

兄・妹「何に!!!?」

男「えー?どうした二人共」

兄「いや、ちょっと…」

妹「いいから!てかおにい何勝手にリモコン弄って…?」

男「ん~親父からLINE来てさ、野球録画しといてだってさ」

兄・妹「やきゅう?!」

男「つか俺今日は早く帰れるか判らんかったのにさぁ、二人が親父からのLINE気付かないからこうして慌てて帰って来たんだぞ?」

妹「あ、ホントだお父さんから来てたわ」

兄「野球って、セパどっちも優勝決まって無かったか?」

男「確かまだ試合自体は残ってるよ」

兄「へ~そうなんだ、最近はクライマックスシリーズとかあるし決着がよく判らんな」

男「兄貴は野球あんま興味無いもんな」

妹「てかさ!てかさ!今大切なのはそこと違う!!」

妹「録画って!!!忘れてたわ!その機能!!」

妹「お兄ちゃん、はじめてのおつかいも録画しなさい、ね?」

兄「えー」

妹「お兄ちゃんでしょ!」

兄「えー」

妹「………お兄ちゃんでしょ?」

兄「えー」

妹「譲らねえなぁコイツもwww」


男「デコーダーのチューナーダブルじゃないから一個しか録画出来んぞ?」

妹「マジかよー使えねーなーソニーさんよー」

男「いやダブルチューナー買ってないのをメーカーのせいにすんのはさすがにモンクレ過ぎんだろ」

男「てか何?なんなの?チャンネル争い?」

妹「おにい~、お兄ちゃんがぁ~警察24時見してくんない~」

男「呼び方ややこしいなwww」

男「今日警察24時やんの?」

妹「Exactly(そのとおりでございます)」

男「スカート膝に引っ掛けたままだと優雅な会釈も間抜けこの上ないからな?」

妹「ドコミテンノヨ!!」

男「おまわりさん、こっちです!露出狂が此処に」

妹「酷いやニーサン!!」

兄「てかマジで遊んでる場合じゃないの!」

兄・妹「もう時間がない!!」


兄「俺ははじめてのおつかいが観たい」

妹「私は列島警察24時が観たい」

兄「健気に頑張るちびっ子の姿を見守るか」

妹「市民の平和を守る男達の勇姿を見届けるか」

兄・妹「さぁ、あなたの観たい番組は―どっち?!」

男「…………………」

男(D-lifeでCSI観たいとは言い難い雰囲気だな)




男(うーん……どっちかって言うと)

男「まだ警察24時の方かな?」

男(CSIも警察ものっちゃものだしな)

妹「いよっしゃあああ!!!」

兄「クソがああああ!!!」

妹「悄気ないでよっベイベ~wwwwwwwww」

兄「くっそwwwムカツクわーwww」

妹「ほら、負け犬は中庭でワンセグで観てなさいよwww」

兄「テメェ、後で内緒でアイロン貸してやんねーからな!制服シワ作ったまま母さんに怒られろ!!!」

妹「フハハハハハなんとでも言うが良いわーwww」

男「せめて先に着替えてこいよ、まだ始まってないんだから」

妹「これで気兼ねなく着替えられるぜwww」

男(コイツ帰ってきてから今まで着替えもせず何やってたんだアホか)






テレビ<緊急速報です

男「ん?」

妹「は~肌寒くなって来たらお部屋の中ではもこもこルームウェアに限りますなぁ」

妹「あったかぁ~いココアいれてぬくぬくしながら観ーよお」

妹「―おにい、ティファールでお湯を沸かしてクレメンス」

男「自分でいれなさい」

妹「んもーにべもないにゃぁー」

妹「アレ?てかまだJチャンネルやってんの?」

妹「???もう7時過ぎてんのになんで?」

男「緊急速報入ってそのまま特別報道番組だと」



妹「は?」



妹「はぁ?!!!!!」



妹「警察24時は!?」

男「再開てか開始未定だと」

妹「なんで?なんでえ?」

男「まぁコレばっかりは仕方ないんじゃね」

妹「んもおおお~なんで今日なんだよおおおッッ!!!」

妹「汚職事件の内定て!!!馬鹿か!!どこのドラマだよ相棒か?!反町なのかぁ!!!」

男「良かったな、警官のお仕事生中継だぞ、ライブ警官24時」

妹「良かねーわ!!不謹慎か!!てか映ってるの警察じゃなくて検察じゃーん!!」

男「なんで違いが判るのか」

妹「プロですから」

男「なんの?」

1階 中庭


兄(日テレも潰れたしワンセグ意味ないから部屋に戻ろうとしたら締め出されてた)

兄「…早く部屋に戻りたい」



再び 1階 リビング


妹「―ちっきしょう、こうなったら自棄プリンだ!」


兄(中庭窓越し)「焼きプリンだけに!ってそれ俺が買って来たのだかんね!!!」

CSI面白いよねマック大好きなんでNY派

次の書き途中なんで小ネタ
兄貴は次頑張る筈多分



妹「CSIはマイアミやろ」

男「いやNYだろ常考」

兄「お前ら判ってないな、オリジナルあってこそだろ」

男「だって主任変わっちゃったじゃないか」

兄「なんでや教授もいいやろが銀河万丈やぞ?ギレンやぞ?」

妹「ホレイショには敵わんわアホか運昇やぞ?バランやぞ?」

男「マックだって中村さんやぞ?」

妹「誰だしwwwユーキャン?」

兄「ブラン・ブルタークだよ」

男「Zとか妹には判りづらくね?メッシーナでよくね?」

妹「あ~」

男「な?」

兄「つか判り易さならゴロリでよくね?」

妹「へ~!!!!マックってゴロリかよwww」

男「おうコラマック馬鹿にすんなや殺すぞそしてシドに検死させんぞ」

妹「あ、来週から相棒やんじゃん視聴予約しとこ~」

男「露骨に話反らしやがった」

妹「つか科捜研もやるよね」

兄「マジか!忘れんようにせんと」

3人「マリコかわいいよマリコ」

男「臨場もまたやんねーかなぁ」

妹「私としては遺留捜査も捨て難い」

妹「糸村木、糸村木」



兄・男(あ、コイツまーたホモ妄想してやがんな)

妹「刺激が欲しいようだな、なら燃やし尽くしてやる!」

男「混ぜるな危険www」

兄「ホレイショの吹き替え台詞は無駄に耳に残るから困る好き」

男「あの人やってる事は科捜研とか鑑識系よりも西部警察だよな」

長男は三浦さんより薫ちゃん居た頃のイタミンぽい気がするとか言ってみる(イジられっぷり感)


兄貴が頑張ると言ったな、あれは嘘だ
再開します





男「タララッタ・タッタッタ」

妹「タララッタ・タッタッタ」

兄「タラ・ララララ・ララララ」

3人「タッタッタン!」

妹「タラッラッタ・ンタッタッタ」

兄「タッタ・ンタッタッタ・タッタッタッタ」

兄・妹「タタタタターン」

男「………」

兄「タララッタ・ンタッタ」

妹「あ、違うってそれループしてる!」

兄「あれ?ちょい待てタララッタがゲシュタルト崩壊ww」

妹「もぉ~もっかい最初から歌うよ!お兄ちゃん」

兄・妹「タララッタ・タッタッタ」

男「―長い!!!」

男「歌は重要じゃないだろ」

妹「いやぁついwww」

兄「楽しくなってしまってwww」

男「今日はチーズケーキを作ります」

妹「やっぱりモコズキッチンのBGMのが良かった?」

男「オーブンレンジがあるご家庭なら至極簡単に作れるので皆さんも…」

兄「いや、でももこみちケーキまでは焼かなくね?」

妹「元ネタのジェイミーはなんか焼いてなかったっけ?」

兄「お菓子は基本マーサの方な」

妹「あーそうだった!」


男「馬鹿2人は放っておいて」

兄・妹「誰が馬鹿だって?」

男「ん?聞き間違いじゃないか?」

兄「俺今回の材料費のスポンサーなのに!」

男「お兄様ありがとう、また金出せよ下さい」

妹「ホモォ…」

男「本日はとてもベーシックかつシンプルなチーズケーキを作って行こうと思います」

兄・妹「いいぞいいぞー!」

男「ご声援ありがとう御座います」

男「まず、裏ごしタイプのカッテージチーズをボールに入れて」

妹「あれ?分量は記載しないの?」

男「え、2人の目の前でやってるのにいちいち分量説明すんの?てか記載?」

妹「イヤイヤ、こっちの話www」

兄「ほら、コイツだって一応女子なんだ、菓子づくりを覚えたいんだろ」

男「あ、なーる」

妹「一応女子ってなんだコラ」

兄「うまくフォローしてやってんだろ感謝しやがれ」

兄・妹「―アァン?やんのか?」

男「何メンチ切りあってんだよwww」

男「まぁともかく、分量はこんな感じ」



【チーズケーキ】
直径18~20cm位のワンホール=大体8カット分

カッテージチーズ(裏ごしタイプ)…400グラム

バター …80グラム

卵 …M玉4個

砂糖 …大さじ8杯

薄力粉 …大さじ5~6杯

蜂蜜 …大さじ1杯

レモン果汁 …大さじ1杯

白ワイン(あれば)…小さじ1杯

男「と、まぁこんな所かな」

男「使う卵がLなら3個とか、ウチだと黍砂糖使うけど白砂糖しかない場合は蜂蜜増やして分量加減したり」

男「カッテージチーズじゃなくてクリームチーズ使ったり水切りヨーグルト使ったり、バター減らして生クリーム使ったり、その時その時で色々フィーリングに基づいて変えたりしてるがな」

男「まぁ雰囲気、雰囲気」

男「大事なのは材料は予め室温に戻しておく事と、オーブンの予熱はしっかりやる位だな」

妹「雰囲気言ってた割にそこは『気持ち』って続かないのね」

男「例え何度作って慣れていてもやるべきポイントを押さえないとあっさり失敗するからな」

兄「至極簡単と言いながら道は厳しいな」

男「手抜ける所で抜きゃいいのさ」

男「まず室温に戻したカッテージチーズとバターを大きめのボールに入れる」

男「最終的にかなりの容量になるので深め大きめの容器でやる事をおすすめする」

兄「おおきいことはいいことだ!!!」

妹「ちっちゃい子好きの信念を捨てたのかペド野郎」

兄「そこはそれ」

兄「ハンバーグだって夢だっておっぱいだって大きい方が断然いい」

妹「胸部以外に関しては賛同せざるを得ない」

兄「…可能性は捨てなくてもいいとお兄ちゃんは思うよ?」

妹「ドコミテンノヨ!!」

男「母さんの胸を思い出せ、あるのは逞しい大胸筋だけだ」

男「諦メロン」

妹「ウゥッ…遺伝が憎い!!!」

妹「―ハッ!いや、まだ覚醒遺伝の希望が…!!」

兄・男(貧乳好きを捕まえる方が希望はありそうなのにな)

男「このチーズ、バターをフォークで軽く混ぜたら黍砂糖の半分、大さじ4杯と卵黄4つを投入します」

男「うちにタニタのキッチンスケールがあるが、厳密に作りたい時、作り慣れないメニューをやる時以外は基本使わん」

男「俺は家で作る際はグータラなので色々手順を省きまくるよ」

兄「だから大さじ分量なのな」

男「母さんが持ってた料理本に大さじ中さじ小さじで測った際の水や油、砂糖、小麦粉の容量が載ってたんだよね」

男「それ見てキッチンスケール出さなくてもええやんけ!ってなってから此の方ほぼ使わなくなった」

男「ぶっちゃけ大さじじゃなくても各家庭にあるようなカレースプーンで代用してもいいと思う、スリ切りにしないで微調整したり」

男「要はどんぶりかんじょー、どんぶりかんじょー」

妹(そうか、私がかつてクッキー作りに失敗したのはレシピ通りの手順、分量に捕らわれていたからなのか!)

男「まぁクッキーとかシュークリームとかマカロンとか、ものによってはいい加減にすると痛い目に合うやつもあるからそこは分量守って練習だな」


妹「……………は、話が違う」

男「ここで取り出すのは…」

男「パパパパン!ハンドミキサー」

兄「のぶ代感が足りない、やり直し」

男「―はい、兄貴が混ぜるんだ」

兄「え、無視?てか俺ェ?」

妹「定助感が足りない、やり直し」

兄「シャボン玉で足りない『玉』を補充した…」

兄「これで俺の『大事な物』は2倍になる、定助『感』ってヤツはこれで補えたかもな―ソフトアンドウェット」

妹「柔らかく、そして」

兄・妹「―濡れている…!」

男「スタンド攻撃で『進行する』という状況が奪われているようだな」

男(パワーS)「で、俺はどちらの『命の』シャボン玉を割ればいいんだ…?」


兄「さーてお兄ちゃんお手伝い頑張っちゃうぞ~☆」

妹「あ、そうだ!オーブンの予熱しとかないとだよね☆」

男「お、忘れてたわオーブン」

男「下段に天板セット、蒸し焼きにするから水をなみなみ注いでおこう、ケーキ型の重量と蒸発で減る嵩を大体読んで零さないように」

男「それがめんどい場合は別途お湯沸かして焼く前に注ぎ入れればいい」

男「取り敢えず180度予熱有りで25分かな?」

男「上の焼き目が薄い方が良い場合は160~170度で時間は様子見で足すのがいいかも」

男「セットしてる間に材料を混ぜていくか」

兄・妹「お~!!」


男「兄貴の担当するチーズが入ったボールはハンドミキサー低速でほぐしつつ、ある程度クリーム状になって来たら高速で混ぜる」

兄「ほうほう」

男「ミキサー斜めにすると液が跳びはねるから気つけてな」

男「この時、バターから始めて砂糖、卵黄、チーズって手順を踏んだ方が仕上がりはいいと思うが」

男「滑らかさのクォリティは下がるが、家で食う分には構わんと思うので省く」

兄「なるほどな」

男「その間に俺は卵白をメレンゲにしていくぞ」

男「あ、言うまでもないが卵は事前に卵黄と卵白に分けておく」

妹(言うまでもない事だったのか…!)

男(って衝撃を受けた顔してやがる)

男(さっきチーズのボールへ分けた卵黄だけ入れてたのに…)

男(コイツから手作り菓子を貰うやつは可哀想だな)

男(…………妹が誰かに菓子を手作り、か)

男(なんだろう、このなんとも言えない侘びしさは)

男(深く追求しないでおこう)

妹「おにい、メレンゲ作らないの?」

男「あ、ああ」

妹「?」

男「俺は普通の泡立て器でもメレンゲ余裕ですが」

妹「よっ!さすが角田信朗!」

妹「―そーれそーれそれ!そーれそっ!」

漢「斬!」

妹「そーれそーれそれ!!そーれそっ!!」

漢「斬!!」

妹「そーれそーれそれ!!!そーれそっ!!!」

漢「斬!!!」

漢・妹「おりゃおりゃおりゃおりゃ…」

漢・妹「ぃよっしゃあ~!!!!!」


男「―混ぜにくい!」

妹「めっちゃノリノリだったくせにwww」



兄「…お前ら楽しそうですね」

男「えーと、そうだメレンゲな」

男「普通の筋力の方は人肌よりちょい温かい湯煎を用意しつつ、その上で卵白をハンドミキサーで混ぜればいい」

男「俺は無駄に筋骨隆々なので泡立て器でやっていくがな」

男「うちはハンドミキサー1台しかないので同時進行するなら仕方ない」

妹「てかめんどいとハンドミキサー出すのも億劫とか言ってるから泡立てで鍛えられたんじゃないの?その上腕と胸板と背筋」

兄「パティシエって恰幅いい人多いもんな、一理ある」

男「世の製菓職人達を脳筋扱いするなよww」



男「白っぽく泡立って量が2倍くらいになって来たら残り半分の砂糖大さじ4杯と蜂蜜を投入」

男「蜂蜜は艶と風味の問題なので要らん場合や無い時は砂糖で調整すればいい」

男「ハンドミキサー使用の場合は最初っからずっと高速な」

男「邪魔くさかったらここで湯煎を外してもいい」

男「あとはひたすら泡立てるべし」

妹「一人で作る時ってメレンゲ先立ててるけどなんで?」

男「チーズ側の方は多少卵白入ろうが問題無いが、メレンゲ作る時って余計なもん入ると時間掛かるし」

男「しっかり泡立てたら十数分放っておこうがビクともしないキメ細やかさになるからな」

男「どうせ後々一緒になる材料同士なのに泡立て器何回も洗うのめんどいじゃん」

妹「グータラですなぁ」

男「こまけぇこたぁいいんだよ」

兄「なんかモッタリしてきたぞ~」

男「お~いい感じ!」

男「チーズ側の方はミキサーした跡が程よく残りつつ、持ち上げた時モッタリと重くなって来たらおk」

男「ここにレモン果汁と白ワイン投入」

男「レモン果汁の分量は入れ過ぎると焼きに影響出るから程々に、入れたくない場合や無い時は入れなくても問題無い」

男「白ワインは無くても構わないし、何か別のリキュールを入れても面白いと思う」

男「低速でキメを整えつつ工程終了」

兄・妹「おお~」

妹「なんかこのまま甜めてもおいしそ~」

男「駄目だ、つまみ食いしたら腹壊すぞ」

妹「小麦粉入って無いから大丈夫でしょ~ヒョイパク!」

男「あ、馬鹿!」

妹「ンまぁ~い!!」

妹「滑らかな甘さの中にほんのり酸味が効いてる~」

男「意地汚いなぁ」

妹「もう一口!」

男「駄目だ、完成した分減るぞ」

男「―兄貴もこっそりスプーン用意してんなよな」

兄「バレてーらww」

男「さてなんやかんやメレンゲも出来た事だし」

男「チーズのボールにメレンゲ投入」

男「しかしここで気を付けたいのは混ぜ方と回数な」

兄・妹「回数?」

男「せっかく立てた卵白だ、潰してしまっては泡立てた意味が無い」

兄・妹「なーる」

男「だから何回かに分けて入れるんだな」

男「メレンゲの3分の1を投入、シリコンベラでさっくり切るように…」

男「―しなくてもイイんです!!」

妹「ックゥゥ~!」

兄「アレ?それじゃ泡潰れんじゃないの?」

男「イイんです!!」

妹「ックゥゥ~!!」

兄「なんで?」

妹「ちょっとは乗ってこいや」

男「メレンゲ結構固めに立てたからな」

男「最初の混ぜは割りとしっかり混ぜた方がいい」

男「まぁグルグル掻き混ぜんのはちょっとどうかと思うが」

男「後々の馴染みを良くする為にここで満遍なくメレンゲを行き渡らせるイメージで」

男「小さめの泡の塊が残る辺りで一旦止めて」

男「ここで薄力粉の投入です」

妹「え?ここで?最後じゃないんだ」

男「最後にメレンゲ混ぜ残しとくとフワフワが活きるんだよ」

男「レアチーズケーキじゃないし軽い口当たりを目指すんだ」

男「これはロールケーキの生地とかスフレ、スポンジケーキ焼く時にも応用出来るぞ」

妹「へ~こういうとこが押さえるべきポイントって訳か」

男「そういう事」

男「薄力粉も2、3回に分けて入れるのが望ましいな」

男「そして俺はここで声を大にして言いたいのは」

男「薄力粉は『こんな小麦粉ほしかった』をおすすめしたい!!!!!」

兄「いつになく熱いダイレクトマーケティングwww」

妹「なんだwwオーマイからの刺客かwww」



男「オーマイさんをただのパスタ関連メーカーだと思うなよ?」

男「貴様ら!製菓でいっちばんめんどい作業とはなんだ!!」

妹「ヤー!洗い物であります!!」

男「否めない!が俺の言いたい事ではない!」

兄「ヤー!そ、それは下準備でありますか?」

男(パワーS)「質問を質問で返すなー!!!」

兄「―ホルマジオッ!?」

妹(あれ今のセリフ吉良じゃなかったっけ?)



妹「…兄二等兵、貴様の骨は拾ってやるからな…!」

妹(つか小麦粉の話してたんだから…)

妹「ヤー!粉をふるうであります!」

男「―結構、その通~り!」

男「粉をふるう、ケーキを作る上で非常に欠かせぬ工程」

男「駄菓子菓子!ふるった器具は洗うのがめんどい!そして作業自体もチマチマとじれったい!」

男「そのめんどいオブめんどいをしなくても済む小麦粉がオーマイさんの『こんな小麦粉ほしかった』だ!」



妹「おおお!!なんかそう力説されると白地に緑のパッケージが神々しく見えてくる不思議」

男「そりゃーもーサラッサラだからダマになり難い!製菓だけで無くお好み焼きとかにも重宝するぜ」

兄「あ~てことは、うちの小さいスパイスボトルに入ってるあの無駄にサラッサラの小麦粉それなのな」

兄「ムニエル作る時の打ち粉振る時ボトルの穴に目詰まりしなくてスゲーなぁって思ってたんだわ、オーマイさんパネェ」

妹「ああ、オーマイ信者がまた一人増えてしもうた……」


兄・男「薄力粉は『こんな小麦粉ほしかった』で決まり!」

オーブン<オメーラ ハナシ ナゲーンデスケド!




男「あ、ヤベェwwオーブンの予熱完了しちゃったじゃん」

男「妹!焼き型にクッキングシートを敷いてくれ」

男「シートはラップの近くにあるから」

妹「クッキングシート無いんですけど…」

男「な、なんだってー!!!」



男「仕方ねーアルミホイルにグレープシードオイルを薄く塗って代用だ」

男「バターがモアベターだがめんどいので風味の薄い食用油でも大丈夫だ問題無い」

兄「もこみちじゃイカンのか?」

男「オリーブオイルは風味が強いからあんまおすすめしない」

男「生地の方は薄力粉2回に分けてさっくり切るように混ぜる」

男「グルテン出ると粘り気になるからな、ダマは気にせずさっくり重視」

男「2回目の前にメレンゲの残り3分の2を更に3等分して小麦粉と一緒に混ぜると馴染みがいいぞ」

男「2回目も途中でメレンゲ足して切るように混ぜる」

男「残ったメレンゲも混ぜて生地完了!」

男「薄力粉加えてからはメレンゲの泡は潰さないよう注意な」

妹「―型準備完了!」

男「サンキュー!生地をゆっくり注いで、シリコンベラで最後まで落とし込み、生地上部を均す」

男「ヘラを固定して型の方を回すと綺麗に均せるぞ」

妹「おにいの手つきケーキ屋さんみたい」

男「よせやい」

兄「珍しいマジ照れ来たー」

男「う、うるせー!予熱したオーブンに入れてあとは焼くだけ」

男「この時火傷に気を付けような」




男「―しゅーりょー!」

兄・妹「オツカーレ!!」

男「あとは焼けるまでの間に後片付けするか」

兄「いーからいーから、お前は休んでろ」

妹「私たちで洗っとくからさ」

男「お、いいの?んじゃあお言葉に甘えて~」


男「録画してた孤独のグルメでも観てるかな」

25分後




オーブン<ヤケヤガリマシタヨ!



ttp://imgur.com/E3nQPqn.jpg




妹「出来たぞ出来た~!チーズケーキが出来た~!」

男「逸るな、妹よ」

妹「ええー」

男「まだチェックが済んでない」

兄「竹串刺してってアレか」

男「そうそう」

妹「私やりたい!」

男「どーぞ」

妹「いざ―ブラッディースクライドォーッ!!」

男「あぶねえな馬鹿wwwオーブン内側に当たって火傷すんぞ」

妹「今にも燃え尽きそうな俺の生命だが、オーブンごときにとらせてやる程安くはない…!」

兄「見事だ…!貴様こそ真の戦士…!!」

男「ヒュンケルとハドラーに謝れ!」

妹「どんなもんざんしょ?」

男「竹串に生焼け生地が付いてなければ焼き上がり」

男「この時生地が付くようなら160度で10~15分追加熱して様子見な」

男「焼き目がキツイようならオーブンに入れたまま余熱で蒸し通してもいいと思う」

男「うん、大丈夫じゃあないか?」

兄・妹「いよっしゃあ~!!」



男「で、粗熱取って冷蔵庫で冷やせば完成な」

兄・妹「―まだ待つのかよ!」

1時間後


兄「紅茶よーし!」

男「牛乳よーし!」

妹「チーズケーキよーし!」

妹「綺麗な焼き目だ!ヨダレズビッ!」

男「ちょっと蒸らしが甘かったのかヒビ入ったけどな」

兄「8等分でいいかね?」

男「うん、父さん出張で暫く居ないし、生菓子だしな」

妹「残しといても傷んじゃうもんね」

妹「取り分減らずに済んだぜ~フヒヒwww」

男「本音駄々漏れだぞwww」

兄「仕方ねー誰だってそう思う!俺だってそう思うw」

兄「―それじゃあ」






3人「いただきま~す!!!」


ttp://imgur.com/NfZSKcW.jpg

モニタサイズによっては画像デカいかもスマン
1回やっときたかった製菓ネタ

何があるか判らないのでそろそろ酉付けておきます
取り敢えず終わり

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