咲「まだだ。お前には聞きたいことがある。この女を知っているか!?」 (80)

咲「麻雀? 京ちゃん、麻雀をやるのか?」

京太郎「ああ。やっと役を全部覚えたとこだけどな」

咲「ほう、ならばやるか。麻雀ファイトォ!」

京太郎「レディィィ!」

咲「ゴォォォォォォ!」

京太郎「俺の先行だ! くらえ、赤五筒!」バシィィ!

咲「第一打(ファースト・アタック)からいきなり赤五切りだと!? 一体どんな配牌なんだ!」

京太郎「ククク……」

咲「クッ、ならばくらえっ! 南ぁぁぁん!」ガシィィ!

京太郎「待ってたぜこの瞬間を! ポンッッ!」

咲「なにぃ!? なぜここで南ポンを!? こいつ素人か!」

京太郎「そう、その通りよ。だが、下手には下手なりの戦い方があるッ!」

咲「その意気やよし! 京ちゃん、私と結婚して宮永家の後を継いでくれ!」

京太郎「そんなことを言って、隙を作らせるのか!」

咲「そぉぉでもあるがぁぁぁぁぁぁ!!」

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前に落としてしまったやつの完全版です

ガシィィ!!

京太郎「ぐわぁぁっ!」

咲「流石だな。私のカンを受けて立っていられるとは。やはり私の婿にならんか?」

京太郎「婿? 婿ってなによ!? 俺には和が……」

咲「なら、今楽にしてやろう……私のこの手が光って唸る! 私に振り向かない京ちゃんを倒せと輝き叫ぶ! 必ぃっ殺! 嶺上開花ぉぉぉぉ!!」ガシィィ!!

京太郎「ぐわぁぁっ!!」

咲「麻雀ファイト、インハイ条約第一条……雀頭を破壊された者は失格となる!」

京太郎「ぐ……ううう!」

咲「まだだ。お前には聞きたいことがある。この女を知っているか!?」ピラッ

咲(これは母を殺し、父を冷凍刑に追いやった私の姉、照の写真。私はこの女を探している)

京太郎「し、知らねぇ知らねぇ知らねぇ! 知らねぇよぉ!」

咲「そうか。……麻雀ファイト、インハイ条約第二条!」

京太郎「コックピットは、狙っちゃらめぇぇぇっ!」

咲「命拾いしたね、京ちゃん」

京太郎「くっ!」ダッ

咲「なっ、どこへ行く! まって!」

~部室~


京太郎「カモ連れてきたぞ~♪」

優希「あは、体ボロボロにしてなに言ってんだか」

咲「京ちゃんを追ってきたら麻雀部の部室だった。うちって麻雀部あったのか」

京太郎「俺はこいつにボコボコにされたんだ! カタキをうってくれ!」

まこ「ほう、お主が京太郎を」

久「フフフ、奴は麻雀部の中でも最弱」

和「須賀くんはどうでもいいですが、殴り込みに来たのなら受けて立とう」

咲「まて、私は京ちゃんに無理矢理連れてこられただけだ!」

久「知らないわそんなの。さあ、卓に着きなさい。まこ、和、優希、やっておしまいなさい!」

優希「おーだじぇ!」

和「任務了解」

まこ「お手柔らかにのう」

咲「三対一だと!? 卑怯ものめ!」

久「失礼ね。一対一対一対一よ」

咲「なんだと!? 大混乱になるぞ!」

まこ「麻雀ってそういうものなんじゃが」

京太郎「会長、やらないんですか?」

久「私が入ったらみんなトンじゃうでしょ?」

咲「へえ……あとで覚えておくことだな」

久「フフ……それじゃあ、麻雀ファイト!」

優希「レディィィ!」

咲「ゴォォォォォォ!」

まこ「……普通に始めんしゃい」

咲「みんなまとめて叩き潰してやる! くらえ、カァァァン!!」ガキィィン!

優希「じょぉぉぉぉぉぉ! 私はもうだめだ……のどちゃんも早くサレンダーしたほうがいいじぇ」

和「お前にはできない。私にはできる」

優希「はいはい、そいつは悪ぅございました」

和「ターゲットロック……排除開始」ズガァァァン!!

咲「ぐわぁぁっ!! なかなかやるな。しかし! 必ぃっ殺! 嶺上開花ぉぉぉぉぉぉ!!」

まこ「麻雀をしろっ!」

咲「そして、私の勝ちのようだな」

久「すごい。あなた一緒に全国目指さない?」

咲「興味ない。帰らせてもらうぞ」

和「まて……お前を殺す」デデン!

咲「そうか」



咲「なんだかんだあって全国目指すことになって県予選に出場して大将戦」

咲「カァァァン!!」ガキィィン!!

ゆみ「なにぃ!?」

華菜「ぐ……なんてカンだし!」

ゆみ「ならば! 目にもの見せよう、最終秘伝!!」

ワハハ「ワハハ! あれは、今や失われたと言われる鶴賀最高奥義! しかし命と引き替えに撃たれるとうその技の名は……!!」

ゆみ「真・槍槓!!」

咲「ならばこちらもォ! 私のこの手が真っ赤に燃える!」

ゆみ「和了牌(しょうり)を掴めと、轟き叫ぶぁぁぁ!!」

咲「爆ぁぁぁ熱ッッ!! 嶺上んん開花ぉぉぉぉぉぉ!!」ガキャァァァァン!!

ドガァァァン!!

和「ゴ……嶺上開花が……!?」

ゆみ「やった! 勝ったぞ!」

咲「いいや、まだだ!!」ガキャァァァァン!!

ゆみ「ひ、左の嶺上開花!? ぐわぁぁっ! まだだ! まだ負けるわけには……! 死んでも負けるわけには!! ぐっ……」

ドォォン! ドォォン!

もも「っ……!?」

ゆみ「ま、まだだ……宮永咲……!!」

咲「ならば、今楽にしてやろう……ヒィィィトォ! エェェェェェェンド!」ドカァァァン!!

ゆみ「うわぁぁぁ!!」

衣「そこまでぇいっっ!」

咲「なにっ!?」

華菜「もう遅いし……」

衣「ククク……茶番は終わりだ」メイッオォォォ!

プッピガァァン!

咲「ぐわっ!」

衣「ククク……これも次元麻雀システムのちょっとした応用だ」

咲「ならば、私のこの手が……!」

衣「チャージなどさせるものか」メイッオォォォ!

咲「ガァァァァ!!」

透華「遂に目覚めてしまったのね、天江のコロライマー」

衣「ククク……BASICで遺伝子操作した衣の力を見るがいい! これで龍門渕が優勝だ! あーっはっはっはっは!!」

??「フハハハハハハハハハハハ!」

衣「!?」

??「麻雀力と麻雀力(ちからとちから)のぶつかり合う狭間に、己が醜い欲望を満たさんとする者よ。その行いを恥と知れ。人それを『外道』と言う!」

衣「フン……誰だ貴様」

??「貴様に名乗る名はない! フフフ、苦戦しているようじゃないか、咲」

咲(俺のことを知っている?)

咲「誰だあんたは?」

??「私はネオ白糸台代表、ミヤナガ・ブルーダー!」

文堂「あの覆面! 伝説の麻雀仮面が付けていたものに似ている! まさか……」

みはるん「知っているのか、文堂!?」

文堂「知らん! 麻雀仮面とは、敵の攻撃(アガリ)を全て無効化(ちょんぼ)とし、自分の攻撃は通すという、もうどうすんねんこいつと思わせる輩だ!」

ミヤナガ「さあ咲! 麻雀ファイトだ!」

咲「なに!? 今は試合中だ! このファイトを受けるつもりはない!」

ミヤナガ「うるさい!」ズガァァァン!!

ミヤナガ「どうしたどうしたどうしたどうしたどうしたどうしたぁぁぁ!!」ブンブン

咲「なぜだ……なぜ奴はこの狭い中を、こうも自由に動ける!?」

ミヤナガ「どうした咲、これでは私を倒すことはおろか、全国優勝など無理の一言ぉぉぉぉ!!」

咲「見えた! 水の一滴ッ!!」ピガァァァン!

衣「フン、愚かな。造物主に逆らうとは」

ドカァァァン!! ズガァァァン!!

華菜「もう嫌だし。なんだよこれ……」

ズガァァァン!! ドカァァァン!!

華菜「やだし…助けて! やだし…やだし! やだしぃぃぃぃぃぃ!!」

ビカァァァァァァ!!

みんな「!?!?」

ドォォォン!

久「あ、あれは……!」

優希「あの人……」

透華「どうして……?」

美穂子「……」オォォ…

華菜「キャプテン…キャプテン…キャプテン…キャプテェェェェン!」

美穂子「あいよ」

華菜「キャプテンが華菜ちゃんのピンチに助けに来てくれたし!」

美穂子「あとは任せて!」

華菜「キャプテン、その目は!」

美穂子「大したことはないわよ。それより大丈夫、かなみ?」

華菜「『かな』だし!」

白石「おーっと! またもや何者かが場内に現れた!」

華菜「そろそろまぜろよ!」ドンッ!

ゆみ「うぅ……しかし私は……ここまでか……」

??「充分っす!」

デーレーデーレー デッ デデデッ

もも「ドーモ、先輩。助けに来たっす」

ゆみ「もも影!」

衣「チッ……しかしいかなもも影と言えど、合体させなければ大したことはない!」

美穂子「うぉぉぉ!」

もも「てやぁぁぁ!」

衣「はぁぁぁっ!」

咲「お前らと遊んでる暇はない! 私は、全国大会へぇぇぇゆくっ!」

………

……



白石「いろいろありましたが勝者、宮永咲! 全国出場はネオ清澄です!」

ワァァァァ!!

~全国大会2回戦、大将戦~


恭子「麻雀ファイト!」

豊音・霞「レディィィ……」

咲「ゴォォォォォォ!」

恭子「くらえ、秘技・リーチ!」ガション

豊音「効かん!」プッピガン!!

恭子「なんやて……ぐわぁぁっ!!」バリバリッ!

恭子「くそっ……まだまだぁぁぁぁ!!」

豊音「ふんっ!」ズギャーン!!

恭子「ぐっっ!! (和了が)速い……!?」

豊音「違うな。お前が遅いだけだ」スゴォォォォ!!

恭子「うわぁぁぁぁ!!」

洋榎「恭子ぉぉぉぉ!!」

恭子「もう一回だけ……試し……!」

霞「フフフ……いいのかしら?」

咲「……」

トシ「彼奴の故郷での二つ名は……ピッツァ!」

豊音「ピッツァではない。ソルダートYONEだ! ピッツァとう名は捨てた」

胡桃「凄い……凄くでかい……凄くでかい……凄い身長だ」

霞「護のは得意だけど、今回はそれではダメそうね。苦手分野、いかせてもらおうかしら……私の体に攻撃型の神を降ろすわ!」

初美「霞ちゃんから攻撃型降神、要請のシグナルが出ています!」

小蒔「成功する可能性は……?」

巴「ソフトがまだ不完全ゆえ、30%というところでしょう」

初美「ええっ!?」

小蒔「成功率なんていうのは単なる目安です。あとはおもちで補えばいい! 攻撃型降神、承認!!」

初美「プログラム……ドラァァァイヴ!」

春「」ポリポリ

霞「よっしゃぁぁぁぁ!! ファイナル・フュージョォォォォン!!」ブォォォォォォ!!

それは、最強のおもち。

それは、おもちの究極なる姿。

クロチャーがたどり着いた、大いなるおもち。

その名は……

おもち王……

石戸霞!! デーン!!

初美「凄い……凄くでかい……凄くでかい……凄いおもちだ」

玄「ふぅ~む。なるほどなるほどなるほどー」

恭子「こいつが永水で一番ヤバイ!」

恭子「そんなこんなでラス転落……メゲるわ……」カタカタカタカタカタカタ

恭子「うち、もう動けへん……」

漫「末原先輩……」

恭子「善野監督が死んでまう……」

善野「え?」

恭子「もし勝って姫松に帰ったって、もうあの人はおらへんのや。うち、まだなんにも言うてへんのに! 好きやとも、愛してるとも、抱いてとも言うてへん。何一つ、言えへんかったんやぁぁ……!」

漫「末原先輩、しっかりしてくだはれ! このままやとやられてしまいますやねん! 善野監督の六ヶ月はどうなるんですか!?」

洋榎「教える期間短いな」

漫「いいえ、監督だけやありまへん。絹ちゃんも、主将も、のよーも、自分達の未来を、みんなあたし達二人に託したんやで!」

のよー「いや、のよーって……」

漫「うちらは……!」

恭子「……」

漫「うちらは……!」

恭子「……」

漫「必ず、勝たなあきまへんのや!! 頼んます、恭子ぉ……戦ってぇくだはれやぁ!」

咲「おい貴様」

恭子「なんや?」

咲「メゲるのはいいが、それでは俺たちが優勝してしまうぞ。このネオ清澄がな! まあ、私としては願ったり叶ったりだが」

恭子「……フ」

♪チャラチャチャラチャチャラチャチャラチャ…

恭子「わかったで……漫ちゃん。合体や!」

漫「末原先輩!」フォーゥ!

♪チャラチャラ チャッチャッチャッチャッ チャーチャッ

恭子&漫「スエェェ! ハァァ! ラァァァァ!!」

恭子「アレを使うでうわぁぁぁぁぁぁ!!」

恭子「三麻には慣れてるんやキィィィィィィック!!」

ズドドドドドドド!! ガシィィン!!

恭子「合体したスエハラを、ただの凡人と思わんことやな!」

咲「フ……やっと楽しくなってきたじゃないか! ならば……!!」

♪デンッ!! デデンッ!! デン! デーデー! テレレレレレレレテテテテテテテテ…

咲「私のこの手が真っ赤に燃える!!」

末原・豊音・霞「勝利を掴めと、轟き叫ぶ!!」

咲「ばぁぁく熱ッッ!! 嶺上ぁぁぁん開花ぉぉぉぉぉぉ!!」

咲「ヒィィィト……エンド!!」ズガァァァァン!!

末原・豊音・霞「うわぁぁぁ!!」

咲「私の勝ちだ!」

ワァァァァ!!

久「おつかれ。靴下脱がないから余裕だと思ってたわ」

咲「余裕とは言わないが……どいつもこいつも変形合体。漢なら己自身の力のみで戦ってみろというんだ」

咲「そんなやつら相手に私が負けるわけない。次も勝てるさ」

??「フハハハハハハハハハハ!!」

全員「!?」

??「お笑いだな。そんなことで本当に勝てると思っているとは」

咲「貴様は――!」

全員「ミヤナガ・ブルーダー!」

咲「この私が負けるとでも言うのか」

ミヤナガ「その通り。仲間とのチームワークを馬鹿にしている、思い上がった貴様では、次の試合決して勝てない」

咲「フン! そんな説教を言うためにわざわざ現れたのか。暇なやつめ」

ミヤナガ「この未熟者がぁ!!」バキィッ!!

咲「ぐはぁっ!! な、なにをするんだ!?」

ミヤナガ「黙れこの薄情者めが!」

咲「なにぃ? 私のどこが薄情者だというんだ!?」

ミヤナガ「仲間に後で追いかけると言いながら、先に帰って飯食って寝ていただろうが!!」

咲「そ、それは……」

ミヤナガ「そして今この瞬間も、仲間の存在を忘れている!」

咲「……どういうことだ?」

優希「そう言えば京太郎の姿が見えないじぇ!」

和(誰だっけそれ……?)

咲「貴様ァァ! 京ちゃんをどこへやった!」

ミヤナガ「フ……紹介しよう。私の新しいパートナーを!」

ガチャ

京太郎「……」デーン!!

咲「京ちゃん!? そんな格好でなにをしてるんだ!」

京太郎「今の俺はネオ白糸台の男」

咲「な、なにを言っているんだ? さあ、こっちに――」

パシッ

京太郎「よしてくれないか」

咲「京ちゃん……そんな……」

久「くっ、寝返ったというの!? この裏切り者め!」

ミヤナガ「いいや……裏切ったのではない。表返ったのだ!!」ズァーン!!

咲「なっ、なにぃ!?」

ミヤナガ「ではさらばだ! 決勝卓で会おう。お前が勝ち上がれればの話だがな!」シュッ

京太郎「……」ガチャ

咲「京ちゃ――……くそぉ! くそぉぉぉぉ!!」

またあとで

前も似たようなスレ見たような

>>23
>>2

~準決勝、大将戦~


みさき「さあ、ついに準決勝大将戦! 果たして決勝に進むのはどの高校なのか!?」

のよりん「……!」プンスコ

ネリー「優勝賞金を手に入れて、朝食のトーストにバターとジャムの両方を塗りたい放題するんだ……ぐへへへ」

恭子「いや……それが思いつく限りの最高の贅沢やったりするんか、もしかして」

ネリー「……あなたは猫を食べたことがある?」

恭子「もうええ。詮索してすまんかった。喋るな。黙れ」

咲(ミヤナガめ、なにを考えて……京ちゃんもなぜミヤナガなんかの側に……)

爽「ネオ清澄の大将よォ、そんな迷った心で戦うのか? そんなんじゃあ、ほかの二人はともかく、私には勝てねぇぜ」

咲「余計なお世話だ。お前こそ、そんな残り少ない点棒で大丈夫なのか?」

爽「フ……俺たちが死ぬわきゃねぇだろ?」

咲(なんだこいつ、どこからそんな自信が? しかし謎の説得力がある)

みさき「それでは麻雀ファイト!」

ネリー・恭子・爽「レディィィ!」

咲「ゴォォォォォォ!」

恭子「いくで、合体ッ! ――スエェェ! ハァァ! ラァァァァ!!」

ネリー「正しき怒りと憎悪に応え、我等は魔を断つ剣を執る! 汝、無垢なる刃――ネリーベイン!!」

爽「チェェェンジ・サッワァァァァヤン!!」

咲「皆まとめて叩き潰してやる! カンニングフィンガーソォォォォド!!」



ヒュォォォ…

京太郎(咲、和、優希、染谷先輩……ごめん。俺は――)

ミヤナガ(咲……)

咲「ぐぅ……強い!」

恭子「なんやその程度か。口ほどにもないな! ホーミング・ロォォォ↑ンンンン→!!」バキィッ!!

咲「ぐはぁっ!!」

恭子「2回戦の借り、返させてもらうで!」

咲「くっ……この凡人がぁぁぁ!」

ネリー「おおっと、ネリーを忘れてもらっちゃ困るよ! アトランツモ・ストライィィィク!!」ズガァァン!!

咲「ぐぁぁっ!!」

恭子「うわぁぁぁ!!」

爽「ぐぅぅぅ!! ツモナァァァァ! サァァァンシャィィィィィン!!」ビガァァァァ!!

全員「ぐわぁぁぁぁっっ!!」

恭子「なんの……まだまだやぁ……!」

ネリー「絶対、負けらんねぇ……!」

咲「くそぉ、俺だって……」

咲「――!? 嶺上開花が……撃てない!」

優希「なんだってじぇ!?」

和「咲さん……!?」

久「ハイパーモードラインのショート……いえ、最初から高出力の技を連発し、あまつさえ敵の強い攻撃を受けてしまったためね」

ネリー「こんなに痛いのに、苦しいのに……麻雀力はとっくに底をついているというのに……こんなにも、戦う力が湧いてくる……!」

咲「なぜだ!? 高出力の技を撃ち、ダメージを受けているのは同じのはず! なぜみんな動けるんだ!?」

??「わからんのか?」

咲「貴様は、ミヤナガ! どういうことだ!?」

ミヤナガ「このスットコドッコイがぁっ!!」バキィッ!!

咲「ぐはぁっ!!」

ミヤナガ「貴様はこの状況に至っても、まだわからんのか!? 貴様とほかの選手たちとの違いが!」

咲「違い……はっ! まさか!?」

ミヤナガ「その通り! ほかの選手たちには仲間がいるのだ。共に戦う仲間が!」

咲「いない……私には……」

ミヤナガ「人の心は移ろいやすいもの。京太郎の心をしっかりと繋ぎ止めておかなかった、お前の落ち度だ」

咲「ぐっ……!!」

ミヤナガ「理不尽か? そうだな。しかし世界とはそういうものだ。自分の都合のいいようにはできていないもの」

咲(……そうだ。生きていれば理不尽だらけ。俺の成長が追いつく前に、事が起こってしまうことだってある)

咲(起きてしまったことは仕方がないんだ。私は十分に戦った。ここで挫けても、誰からも責められる謂れは……)

ミヤナガ「……だがな」

咲「え?」

ミヤナガ「だがそれは、人が! 貴様が弱くていい理由にはならん!!」

咲「!!? しかし現実問題、いったいどうすれば!?」

ミヤナガ「自分で考えろっ!!」バキィッ!!

咲「ぐはぁっ!!」

ミヤナガ「仕方がないヒントをやろう。――『愛』だっ!」

咲「あ、愛!?」

ミヤナガ「愛を持って強大なる敵に立ち向かう! 他との繋がり……これが人の可能性なのだっ!!」

ミヤナガ「今の貴様にその力があるか!? 私によってそれを引き裂かれ、失った今の貴様に、それがあると言えるか!?」

ミヤナガ「答えろッ! 咲ッッ!!」

ネリー「さっきから聞いてればアンタ……」

咲「……なんだ」

ネリー「世の中理不尽なことだらけだ! みんなみんな、世の中怖いものだらけなんだよ!」

ネリー「怖くて怖くて、でも歯ァ食いしばって、必死に我慢して、一生懸命戦ってんだよ! そんなことも分からねぇで、諦めてんじゃねえッッッッ!!」

咲「ネリー……お前……」

ミヤナガ「敵さえもお前に声をかけてくれる……これがどれほど有難いことかわかるか!?」

ミヤナガ「お前は変わっちゃいないんだあのころと! あのころと……あのころと……あのころと……あのころとぉぉぉ!」

咲「!? ミヤナガ……お前は……」

ミヤナガ「教えたはずだ。人を信じる心があれば恐れるものは何もない。そしてきこえるだろう。お前を応援する友の声が!」

清澄メンバー「咲ー! 宮永咲ー!」

咲「そうだ。私には皆がいる。……そして誰より京ちゃん! お前がいる!」

京太郎「咲ー! 不要牌を捨てて、三元牌を引き入れろ! そうすれば、まだ動くはずだ!」

京太郎「ごめん、俺馬鹿だから……お前の反対側のここへ来て、やっとわかった」

咲「……!」パチ…パチ…

京太郎「俺、お前や部の皆のように強くないから、一人置いていかれるみたいで寂しかったんだ。でも今は、雑用しかできない俺でいい。だって……だって……」

京太郎「だって……気づいたら、俺今までお前だけを見てたから!」

咲「京ちゃん……!」

咲「ふっ! はぁぁぁぁぁぁっ! はぁぁぁっ!!」

ガイト「ふんっ! だがもう残り局数がない!」

ミヤナガ「よくぞ立った。さあ、ここが正念場ぞ、咲」

恭子「ホンマに愛の力で立ちよった」

爽「物理法則もあったもんじゃねぇな」

咲「今こそ私の本当の戦いがわかった!」

爽「なら心して受け止めてやるぜ! お前たちの愛の力をなァァァ!」

みさき「生き残るのはゴッド咲か、それとも真サッワーか、それともネリーベインか、それともスエハラーか!?」

のよりん「……!」プンスコ

咲「今爆熱するのは、京ちゃんとこの私……!」

ネリー「光指す世界に、汝ら暗黒住まう場所なし!」

恭子「うわぁぁぁ!!」左胸ビリビリ

爽「死なばもろともよ……サッワァァァァトマホォォォク!!」

咲「嶺上開花ぉぉ……石破ァ天驚カァァァァン!!」

全員「!!?」

ズドォォォォォォン!!

~決勝、先鋒戦~


ミヤナガ「やはり貴様が来たか、辻垣内智葉」

智葉「愛の翼に勇気を込めて、和了れ正義の大車輪! 麻雀特急ガイトマイザー、ご期待通りに只今到着! ……なァ~んて、ケケッ」

智葉「名前的にマイトガインネタをやりたかったんですが、ガキのころの記憶が曖昧でしてね……ヤクザはヤクザらしく、こういう立ち回りにしようと思いやす」

ミヤナガ「メタなことを言うな!」

智葉「ケッケケ……お久しぶりです、ミヤナガの旦那。去年の個人戦決勝以来ですかね?」

ミヤナガ「あのときは世話になったな、いろいろと」

智葉「あたしゃ、あんたを追ってここまで来たんだ。それがこんな半端者になっちまってるとはね。興醒めするんだよ! てめェみたいなのがいるとな!」

ミヤナガ「私が半端者だと? 知った風なことを!」

智葉「ケケッ」

ミヤナガ「それに、私だけを見ている場合か? 私と共に勝ち上がったサイボーグ玄ちゃんも、なかなかの仕手だぞ」

玄ちゃん「ギャハハハハハ!」バババババババ!

優希「ガトリングガンを撃ち回しているこいつが、のどちゃんの旧友なのか……」

玄ちゃん「あん? お前マタタビのこと知ってんのか!」

優希「誰だそれ」

恒子「それでは麻雀ファイト!」

智葉・玄・優希「レディィィィ!」

ミヤナガ「ゴォォォォォォ!!」

ミヤナガ「」←覆面

智葉「」←刀

玄ちゃん「」←ガトリング

優希(冷静に考えたらなんだこの卓……)

玄ちゃん「うぉりゃぁぁぁ!」バババババババ

ミヤナガ「なんのぉ!!」

玄ちゃん「オイラの銃弾を全部掴み取りやがった!? だったら……こいつだ!」シャキーン

ミヤナガ「準決勝で見せた、なんでも切れる剣か! ならば……!」スラッ

玄ちゃん「へへん。そんななまくら刀でオイラを斬ろうってのか?」

智葉「刀……ケケッ……いいんですかい? そいつァあたしの十八番ですぜ」スラッ

キン! キキン! キン…!

優希「」

和「優希が危ない!」ガタッ

久「待ちなさい」

和「なぜ止める!? 奴ら相手に優希が勝つ確率は……」

久「成功率なんてのは単なる目安よ。あとは優希で補えばいい!」

まこ「そのネタ一回やったじゃろ」

久「優希ある限り!」

マホ「優希を忘れないで!」

ムロ「優希を信じて!」

咲「優希は不滅だっぜ!」

まこ「優希と共に! ……おぬしら優希言いたいだけじゃろ」

和「優希の力を……!」



優希「のどちゃん……うぉぉおおおお!! 見せてやる! 本当の優希の力を!!」

ミヤナガ「ふん、見せてもらおうか!!」

恒子「いろいろありましたが、勝者ミヤナガ・ブルーダー! やはり強いチャンピオン!」

ミヤナガ「ふぅ。いい戦いだった。玄ちゃん、優希……」

グサッ

ミヤナガ「ッ……!!?」

智葉「ケ ケ ケ ケ ケ ケ ケ ケ ケ ケ ケ ケ ケ ケ ケ ケ ケ」

智葉「秋の夜長を待ちかねて、菊見がてらに廓の露、濡れてみたさに来てみれば、案に相違の愛想づかし」

智葉「花魁、そいつァあまりそで
なかろうぜ……ミヤナガァァァァ!」

ブシュ!!

ミヤナガ「ぐぁぁぁっ!!」

智葉「自分じゃなく妹のための麻雀か……つまんねェ奴になりやがって」

ミヤナガ「うっ……」ドサッ

咲「はっ! 今の衝撃で覆面が取れた!」

ミヤナガ「ぐっ……咲……」

咲「やっぱり……姉さん! 照姉さん!!」

~病院~


咲「姉さん! 姉さぁぁぁぁん! 姉さん……いや、ミヤナガに会わせろ! 私の姉さんかも知れないんだぞ!」

警備員「面会謝絶なんです。お引き取りください」

和「私に考えがあります。咲さんは大将戦へ行ってください」

咲「わかった。ここは任せたぞ」



和「看護師の振りをして忍び込みました」

和父「まさか君がこんな形で生きていようとはな」

和(お父さん?)コソッ

ミヤナガ「そうです。あなたの親友だった界の娘、照です」

和父「デビル麻雀事件の真相を知るものは始末してくれる!」

和「やめてお父さん!」

和父「!? 和、なぜここに!?」

和「お父さん、なぜこんなことを!?」

ミヤナガ「和父はデビル麻雀……いや、アルティメット麻雀を奪うため、私たち家族を嵌めたんだ」

和「なんてこと!」

和父「お前にだけは知られたくなかった。引っ越しまで考えていた」

和「そのために転校を迫ったのですね。じゃあ咲さんのお姉さん……あなたが咲さんを避けていた理由はまさか……」

ミヤナガ「デビル麻雀を倒すためだ。私への思いが咲の力になると信じて……。それに私の体はこの通り、デビル麻雀細胞に犯されたアンドロイドだ」

和「そんな……そんなことって……」

和父「信じておくれ和。私はお前を巻き込むまいと……」

和「うるさい死ね!」

和父「」

ミヤナガ「和、デビル麻雀は誰の手にも渡らせてはいけないんだ」

和「お姉さん……」

~決勝、大将戦~


恒子「さあ白熱しています大将戦! ……ああっと! 王者白糸台、ミヤナガが稼いだ点数を平らにされてしまった!」

健夜「やはり次鋒戦で大きく削られたのが痛かったですね。フェイタルアローを射つ際、エネルギー残量には気をつけてとあれほど言ったのに……」

恒子「え、知り合い?」

健夜「白糸台のシャープシューターは私が育てました」



淡「役満ぐらいくれてやるうううううう!!!」

咲「そうか、ならば……カンカンカン! もいっこカァァァン!!」ガキィィン!!

咲「四槓子(せきはてんきょうごっどふぃんかん)んんんんんん!!!!!」

淡・ネリー・穏乃「うわああああああああ!!!」

恒子「勝ったのは清澄高校宮永咲ぃぃぃぃぃ!!!」

ワァァァァァ!!!!

ミヤナガ「咲、優勝おめでとう。悔しいが清澄の優勝だ」

咲「姉さん! 傷は大丈夫なのか!?」

ミヤナガ「ああ。そして今のお前ならやれるはずだ。デビル麻雀を倒しに行くぞ!」

咲「なに? なんのことだ姉さん」

和「実はかくかくしかじかなんです!」

咲「そんな! そんな馬鹿なことが!!」

ミヤナガ「本当だ。和父はデビル麻雀を手に入れるために……私たちは嵌められたんだ」

和「ごめんなさい……本当にごめんなさい……!」ウッウッ

咲「和ちゃん……」

咲「これがデビル麻雀……。あれ、姉さんが二人いる! どういうことなんだ!?」

ミヤナガ「うぐぅっ!!」ズキンッ!!

咲「姉さん、傷が開いて……早く手当てを!」

ミヤナガ「……いや、大丈夫だ。それより咲、照を討て。やはり照を討たない限り、デビル麻雀は倒せん」

咲「そんなこと言ったって、私にはわからないよ! なんで姉さんが二人もいるんだ!?」

ミヤナガ「……わかった、全てを話そう。私は照であって照でない。言わば……影。二つに別れてしまった体と心。鏡に映った照の影なのだ!」

咲「は!?」

ミヤナガ「なぜならば、私はDM細胞の力を借りて造り出された、照のコピーにしかすぎないのだから」

咲「いいや、姉さん! あんたは間違いなく、私の姉さんだぁぁぁぁ!!」

ミヤナガ「うっ……意識が……」

ミヤナガ(私の命もまた照と共にある。もはやこれまでか)

ミヤナガ「……いいや、まだ終われん!」

咲「!? 姉さん、なにをする気だ!」

ミヤナガ「知れたことぉ! デビル麻雀を食い止めるのよぉ!」

咲「無茶だ姉さん!!」

ミヤナガ「黙って見ていろぉ!!」

シュビッ シュビッ シュビッ

ミヤナガ(いかん! 私まで取り込む気だ!)

ミヤナガ「咲、撃て! 私と一緒にデビル麻雀を!!」

咲「え……?」

ミヤナガ「早ぁく!! 私の体ごと雀卓を吹き飛ばすんだぁぁぁ!!!」

咲「嫌だぁぁ!!! ぼくにはできなぁい!!!」

ミヤナガ「甘ったれたことをいうな!! その手に刻まれたシャッフルの紋章の重さを忘れたかぁぁぁ!!!」

咲「紋章……」

咲(ない……)

ミヤナガ「お前がここへ来るための礎となった、仲間たちのことを思い出せええええ!!! お前も清澄高校麻雀部大将の称号を持つ漢なら、情に流され目的を見失ってはならんんんん!!!」

ミヤナガ「それとも、こんな照のような悲劇が繰り返されてもいいのか……!」

咲「っ……!」

ミヤナガ「やるんだ!! デビル麻雀の呪いから私たちを解き放つためにもぉぉぉぉ!!!」

咲「……」

ミヤナガ「頼む咲……デビル麻雀に最後の一撃をぉぉ……!!」

咲「………………わかった」

咲「ばぁぁぁぁく熱ッッ!!」

ミヤナガ「……」

照「……」

咲「石破ぁ! 天驚カァァァァァァァン!!!」

咲「兄ぃさん……!」

ミヤナガ・照「ありがとう……咲」

咲「兄ぃぃさああああああああああああん!!!!!!!」

和父「デビル麻雀の生体ユニットにふさわしいのは、新しい生命を生み続け、増やしていける者」

京太郎「っ……!!」

和父「汝の名は……男なり」



咲「京ちゃんが拐われたって!? ついでに世界も大変!? 助けに行くぞ!!」

みんな「おー!!」

咲「人の恋路を邪魔するやつぁぁ! 馬に蹴られて地獄へ落ちろぉぉぉ!!」

一太「うわあああ!! だが、デビル麻雀の抹殺の意思は生きている! はーっはっはっは!」

またあとで来ます

和父「全世界に告げる。私はこの世界の覇者、原村である!」

ダヴァン「なんだとデース!? 自由の女神砲で破壊してやるデース!!」

ビガァァァァァァァ!!!

和父「ははははははは! そんなものが効くと思っているのか!」

ズォォォォォォォオォォォ!!!

ダヴァン「ガッデム!! 私の故郷があああああああ!!!」

和父「ふぅぁぁっはっはっは!! 世界はこの私にひざまずくのだ!!」

咲「断る!!」

和父「やはり来たか宮永咲。最強の雀士(ファイター)……いや、麻雀・ザ・麻雀!」

咲「父を、母を、兄を、ミヤナガを奪い、そして今度は京ちゃんを!! 原村ぁぁっ!! 貴様だけは絶対に許さぁぁぁぁぁぁんっっ!!!」

和父「ふっ、貴様一人でなにができる?」

清澄「一人じゃない!」

白糸台「私たち」

臨海「みんなの力で」

阿知賀「お前を倒す! 原村ッッ!!」

咲「みんな!!」

千里山「うちらもいるで!」

新道寺「すばらばい!」

有珠山「原村のジジイィィィィッ!!」

姫松「行くで、みんな!」

宮守「この展開、ちょー燃えるよー」

永水「さあ、みなさん。やつを倒しましょう!」

越谷「みんなで力を合わせれば!」

劔谷「いけるよね……?」

穏乃「6400!!」



原村「はっはっは! つい先日まで争っていた者同士が徒党を組んだところで、所詮は烏合の衆!!」

咲「それは違う! 一度雀卓(リング)を離れれば、牌(こぶし)を交えた仲間と仲間ぁぁっ!!」

淡「ここはあたしたちが食い止める!」

ネリー「その間に咲たちはデビル麻雀内部へ!」

穏乃「行って、和……!」

和「穏乃……みなさん……。――行きましょう咲さん! お父さんを止めに!」

咲「ああ! 待っていろ原村ぁぁぁぁぁ
っ!!」



久「辿り着いたわ!」

咲「よぉぉぉし! みんな行くぞ!!」

優希「東!!」

まこ「南!!」

久「西!!」

和「北!!」

咲「カァァァァァァァァン!!!」

ピィガァァァァァ!!!

和父「なんだぁぁぁぁぁぁ!!?」

咲・和・優希・まこ・久「この魂の炎、極限まで高めれば、倒せないものなどぉぉぉぉないッ!!!」

咲・和・優希・まこ・久「俺のこの手が真っ赤に燃える!! 和了牌(しょうり)を掴めと轟き叫ぶ!!」

咲・和・優希・まこ・久「ばぁぁぁぁく熱ッッ!!!」

咲・和・優希・まこ・久「大四喜字一色四暗刻四槓子(きよすみどうめいけぇぇぇぇぇぇん)!!!!!!!!」

和父「ぐわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

和「さよなら……お父さん」

みなさん、いよいよお別れです!

地球を守る麻雀連合は大ピンチ!

しかも! デビル麻雀最終形態へ姿を変えた京太郎が、咲に襲いかかるではありませんか!!

はたして、全宇宙の運命やいかに!?

麻雀武闘伝Gサキ、最終回!!

咲大勝利! 希望の未来へレディ・ゴーッ!!

咲「ついにデビル麻雀を倒したぞ!」

界「いいやまだだ!」

咲「父さん!!」

界「御無礼。麻雀連合のみなさんが助けてくれました。そんなことより咲、戦いはまだ終わっていないぞ!」

界「須賀くんがデビル麻雀の生体ユニットとなってしまった!」

咲「なんだって!?」

界「このままではすぐにデビル麻雀は復活してしまう。それを止められるのは咲、お前だけだ!」

咲「そんな……京ちゃんが相手なんて……私できないよ……」

??「そんなことを言っとる場合か!!」バキィッ!!

咲「がふっ……!?」

和「どうしました咲さん?」

咲「今のは!? ……いや、気のせいか。疲れてるのかな」

和「咲さん。須賀くんの心を開く言葉を教えてあげます。それは……『好きだ』って、一言」

和「じゃないと私……咲さん以外の人、好きになれません」

咲「和ちゃん……」

みんな「行け! 宮永咲!!」

咲「みんな……わかった。待っていろ京ちゃん。今俺がぁぁ……ゆくっ!!」

久「……」



咲「京ちゃんのところに辿り着いたぞ!」

咲「京ちゃん……聞こえるか」

咲「なあ、俺たちはこの一年間、一体何をしてきたんだ?」

咲「覚えてるか? あの時、学食でレディースランチのためだけに付き合わされ、そうかと思ったら無理矢理麻雀ファイトを押し付けられて、何もわからないまま、部室というリングに放り出された」

咲「でも、そんな事はもういいんだ。それとも、その事で俺がお前を責めるって、思ってるのか?」

咲「俺は、麻雀しかできない不器用な女だ。だから、こんな風にしかいえない」

咲「俺は……お前が……」

京太郎「……」

咲「お前が……」

京太郎「……」

咲「お前が好きだ!! お前が欲しいぃぃぃぃぃぃ!!! 京ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」

クパァァッッ!!

京太郎「咲ぃぃぃぃぃぃ!!!」

京太郎「ごめんなさい! でも、私もう離れない!」

咲「離しはしない!」

咲「ずーっと、ずーっと一緒だ!」
京「ずーっと、ずーっと一緒よ!」

咲「さあ、最後の仕上げだ!」

京太郎「ええ!」

咲・京太郎「二人のこの手が真っ赤に燃える!!」

咲「幸せ掴めと!」

京太郎「轟き叫ぶ!」

咲・京太郎「ばぁぁぁく熱っ!! 嶺上、開花ぉぉぉ……!!」

咲「咲!!」

京太郎「破ァ!!」

咲・京太郎「ラァァァァブラブゥゥ……天京カァァァァァァァァン!!!!!」



久「やめろぉぉぉぉ!!!」

咲・京太郎「!!?」

久「うわぁぁっ!!」←あまりの風圧で近づけない


ズドガァァァァァァァァンンン!!!!!!

みなさんおまちかねー!

ついにデビル麻雀を倒した咲!

ですが、怒りに燃える竹井久は、地球と人類の未来を懸け、最大最後の麻雀ファイトを、咲に挑みます!

麻雀武闘伝Gサキ!

「さらば部長! 竹井久、暁に死す」に、レディ・ゴーッ!!

久「私の……私のデビル麻雀が……」

久「許さん……許さんぞ……咲ぃぃぃ!!!」

咲「えっ? えっ?」

久「あなたは……あなたは自分がなにをしたのか、わかっているの!?」

揺杏「黙れぇ! マスター・清澄!!」

咲「!?」

久「なぁにぃ!!」

揺杏「デビル麻雀を使って、世界を我が物とせんと企む悪党がぁ!!」

久「たわけが!! 私がいつ、そんなものを欲しいと言った!」

揺杏「いっくんと手を組みながら、まだしらを切るつもりか!」

久「私は奴の力を利用しただけよ。その力でデビル麻雀が復活できれば、それでよし!」

揺杏「なら! なぜデビル麻雀が必要だ!」

久「ふふふ……知りたい? ならば“麻雀”の二文字を持って、教えてくれるわ!」

揺杏「望むところだ! 宮永咲、いけ!」

咲「おう! 麻雀ファイトォォォ!!」

久「レディィィィ!!」

咲「ゴォォォォォォ!!!!!」

優希「咲ちゃん……咲ちゃんが戦ってる!」

京太郎「ねぇ、早く助けないと――」

和「引っ込んでろ!!」

和「この戦い、恐らく麻雀ファイト史上に残る、最大の戦いになるでしょう。――見ろ」

和「かつての部長と部員が、死力を尽くして、雌雄を決しようとしているんです」

和「これはもう、私たちの入れる麻雀(せかい)じゃない」



咲「うおおおお!」シュバババババ!!

咲「長野不敗マスター・清澄!! 覚悟ぉ!!!」

久「付け上がるなぁ!! 秘技・十二王方牌大車輪!!!」

咲「ぐわぁぁぁっ!! 『大車併』じゃないのか!?」

久「麻雀的には『大車輪』でいいのよ!」

咲「そんなローカルルールは認めん!!」

久「帰山笑紅塵!!」ギュオオオオン!!

咲「ぬおおお!? 三倍満分の点棒を持っていかれた!」

久「どうだ! これほど痛め付けてもまだ貴様には分からんのか!! この馬鹿部員があああ!!」

咲「なにおぅ!!」

久「貴様は読んでおらんのか。麻雀界の裏の姿を……」

久「全国がインターハイとうつつを抜かしておる間にも、天やアカギ、むこうぶち、竜、凍牌、哲也……他にも麻雀により破滅の一歩を辿っておる人間たちがおるのを忘れたかぁ!!」

久「咲よ、貴様は敗者の断末魔の光景を前に、何も学ばなんだのか! ならば、麻雀界をこんな目にあわせているのは誰かという事も気づくまい!」

久「私はね……それに気づいた時、こんな麻雀界の姿を傍観していられないようになった。そこで、ある誓いを立てた。何があろうと、この麻雀界を自然の溢れる元の姿に戻して見せるとなぁ!!」

一太「会長! 竹井会長!」

久「ん?」

一太「麻雀界再生とはご立派なお志し」

久「このロリコンめが! 今さらぬけぬけと、今度は何を企んだ!」

一太「これはまた手厳しいお言葉ですな。いや、お叱りはごもっとも。ですが、会長に是非とも麻雀ファイトで優勝してもらいたいという気持ちに嘘偽りはありません! デビル麻雀を幼女と地球に優しい麻雀に蘇らせれば……」

久「笑わせるな! 貴様、『優しい』という言葉を勘違いしておるのではないか? この変態め!」

一太「ふぇぇ……」

久「いい? 私の目的はね、この地球人類の抹殺なのよ!」

一太「ふぇぇ……」

咲「き、貴様ぁ! デビル麻雀をそんな事のために!」

久「わからぬか? 麻雀界を汚す人類そのものが居なくなれば、麻雀界はおのずと蘇る! ふっ、はっはっは……そうだそれがいいそれが一番だ。その為なら、人類など滅びてしまえ!! はーっははははははは!!!」

一太「く、狂ってる……狂ってるぞ……!」

まこ「ほんまに狂っとるやん」

咲「部長、あんたは間違っている!!」

咲「なぜなら、あんたが抹殺しようとする人類が居なければ、誰が麻雀をするんだ!」

久「!?」

咲「いわば人類は麻雀界の一部! それを忘れて、何が麻雀の……麻雀界の再生だ! そう、共に生き続ける人類を抹殺しての理想郷など、愚の骨頂!!!」

久「――ふん! ならば私が正しいかお前が正しいか、決着をつけてくれるわぁぁぁ!!」

咲「おおうっ! 清澄高校麻雀部大将の名に懸けて!!」

咲「はぁぁぁぁぁぁぁ……たああああっ!!」

久「ふあぁぁぁぁぁぁぁ……ぬああああっ!!」

咲「はぁぁぁぁぁ……流派!!」

久「清澄高校がぁぁぁ!!」

咲「最終ぅぅぅぅ!!」

久「奥義ぃぃぃぃ!!」


ゴゴゴゴゴゴゴ


和「来るぞぉぉぉ!!」

咲「石!!」

久「破!!」

咲・久「天驚カァァァァァンン!!!!!!」

久「どぅあっはっは! どぅあっはっは! そこまでか! 貴様の力など、そこまでのものに過ぎんのか! それでも清澄高校麻雀部大将かぁっ! 足をふんばり、靴下を脱がんか! そんな事では、悪党のワシ一人倒せんぞぉ! この馬鹿部員がぁぁっ!!」

咲「ああっ、忘れてましたぁ!」靴下ヌギッ

久「ぬぉぉぉ!!?」

和「行けぇぇぇぇ!!」

まこ「咲ぃぃぃぃ!!」

優希「とどめをぉぉぉぉ!!」

京太郎「撃てぇぇぇぇ!!」

咲「おおうっ! 石破天驚ぉぉぉ!! 嶺上んんん!!! 開花おおおおおおおおおおおお!!!!!!」

咲「ヒィィィィィィトオオ!!! エェェェェェェェェェェェェェェンド!!!!!」

ドガァァァァァァァァァァン!!!!!!!

咲「ぶ……部長おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!」

ズァアアアアアアアアアアアアン!!!!!!

久「ねえ咲、あなたには教えられたわ。人類もまた麻雀の一部。それを抹殺するなど麻雀を破壊するも同じ。私はまた、同じ過ちを繰り返すところだった……」

咲「ぁ……! 部長……!」

久「私をまだ、部長と呼んでくれるの?」

咲「私は今の今になって、初めて部長のキチっぷりを知った。だから私は、あんたと張り合うことだけを考えていた! 話を聞こうともしなかった! なのにあんたは最後まで、私のことを……」

久「何を言うの。所詮ワシは大罪人よ。だけど、見て……」ガバッ…ポロリ

久「私の身体は一片たりとも、デビル麻雀細胞に犯されてはないわ」

咲「わかっていた! わかっていたのにぃ!!」

久「あぁ咲……あなたと清澄で出会わなければ……あなたが麻雀ファイターになどならなければ。こんな……こんな事にはならなかったのに……」

久「美しいわね……」

咲「はい! とても美しいです!!」

久「ならば……」

咲・久「雀派、清澄高校は!!!」

咲「王者の風よぉっ!!!」

久「全新!!!」

咲「系裂っ!!!」

咲・久「天パ狂乱!!!!!!」

まこ「うわあああああ!!!」ヘ(゜ο°;)ノ

咲・久「見よ!! 長野は赤く燃えているぅぅぅぅ!!!!!!!!」

久「ぁぁ……!!」

咲「はぁっ……部長……? 部長……うっ……部長ぉぉぉぉぉ!!! ぶぅちょぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」



カン!!!!!!!!

終わりです
依頼出してきます

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