広島ヤクザ風「安保法制考察」 (18)
やたらとかまびすしい安保法案。「=戦争法案・徴兵危険」と言った短絡的なトンデモ論ばかり
が何故か飛び交っているようなので、ちょっと違う視点で書きたくなった。
国際政治とは、ヤクザ組織の勢力争い・在り方とそっくりだと、大学時代に有名国際政治
学者であった教授から聞かされた記憶がある。
アメリカも又特亜とは違う意味で鬱陶しいし、信用は出来ない。が、同じヤクザでも公的に
交わした約束は一応守るインテリヤクザであり、経済・軍事力で最も大きな影響力を持つ
ヤクザな訳だ。それでいて武闘派組織。仁義もへったくれも無さそうな周辺のヤクザよりは、
同じ盃を交わすのならこちらの方が賢明だし、まだ安心出来るような気もする。
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以下、仁義なき戦い風に。
日之本組というヤクザ組織があった。ここは組内に厳しいご法度を設けていた。簡単に言うと、
シマが公に荒らされたり、身内が余程傷つけられでもしない限り、出入りはしない。
組員にも道具を持たせない、というご法度。
しかし周辺には大小様々な武闘派のチンピラヤクザ組織があり、ちょこちょこちょっかいをかけて
きている。そうは言っても何らかの手を打たないと、組員も守れないし組の存続も立ちゆかない。
そこで日之本組は、巨大組織のアメリカ組と杯を交わした。色々と面倒臭いしがらみや多額の
上納金などはあるが、それでもアメリカ組と交わした杯の持つ効果は無視出来ず、以降関係を
続けている。
ある日組員たちが言った。
「おやっさん、今度の安保新法案っちゅうの、本当に決めるおつもりですか?あれじゃと、ワシら、
アメリカ組の出入りにも担ぎ出されませんかいのう?」
「そもそもワシら、いざその時になっても、ご法度のせいで自由に道具使ってケンカ出来ゃせんじゃ
ないですか!?」
組長が言う。
「・・・今周りの連中がどんどん押してきとるのは知っとるじゃろうが。このままやとワシら、にっちも
さっちもいかんようになるど?アメリカ組も、“なんぼなんでもこのまま何もせんとず~っとワシらが
守ってくれるなんて思うとる訳やないやろな?“などとプレッシャーかけてきよるしな。仕方のない
ところじゃ」
組員「でも、ワシら自分の組の為ならともかく、関係ない組の出入りで危険な目に合うのはゴメンだっせ!」
「この法案で、ワシらどんどん関係のない喧嘩にかり出されますがな!わしゃ死にとうないです!」
組長がここでキレた。
「・・・なんで、そこですぐにおどれらが死ぬ事になるんじゃ、おぉう?。今の組の御法度をよう
読まんかいっ!実際に喧嘩させとうても、そんなすぐに戦争なんぞできるかい!
じゃったらどうやって組の平和守れ言うんなら?そもそも今の組内のご法度があるけん、ワシら
アメリカの言いなりになりながらも、何とか杯交わして周辺と組の安定を保つしかありゃせんので?
不意理品組の状況を知らん訳でもあるまぁが、おぉうっ!?」
組員「・・・でも、でもみんなこの法案には反対じゃあ言うとりますけん・・・」
組長「・・・ええよ、そこまで言うんなら、今回の法案はやめにしてもよ。」
組員「ほんまですか?組長」
組長「おう、ワシもいい加減アメリカ組の顔色伺い続けるのもどうかと思うとったしの。
・・・その代り、自分らの組の安全は自分らで守る。この当たり前の事を、これからは
やっていくど。」
組員「ど、どういう事ですかいの?」
組長「・・・決まっとる。組の御法度を変えるんじゃい」
「そ、それは・・・どうかと思いますがのう!」
岡田・福島・辻元・鳥越といった幹部たちが色めきたった。
組長「じゃったらどうやって組の平和を維持してくんじゃい?おお?そもそもワシらが自分で自分の身を
守れる状態じゃないけん、アメリカの言いなりになっとるんじゃろうが!あっちとの盃を返す以上、
これからは本腰入れて自衛の為に金も力も使わにゃいけん。じゃったら今の御法度を変えるしか
あるまぁが!?」
幹部の一人が言う。
「しかしですよ、おやっさん。今のご法度でも、自衛の為の手段は取れる筈ですけん・・・」
組長「散々っぱらシマ(縄張り)や組員やられてからやっとこさワシの所へ“どうしましょう、
撃ってもエエですか?エエですか?“なんて事を一々やらんと動けんようなご法度で何の自衛が
出来るんじゃ、おぉう?現に今でも既に幾つかのシマが勝手に荒らされとるんど?連中も、
ワシらが今の御法度を大事に抱え取るうちは、絶対に手を出して来よらんちゅうことが分っとるけん、
アメリカとの盃があってさえここまで好き放題されてきたんじゃろうが。これでアメリカとの盃
無くして、どうやって組守るんなら!?」
組員「・・・ワシら、別に戦争がしたい訳じゃないですけん。」
組長「当たり前じゃいっ!誰も好き好んで戦争したい事あるかいっ!金も使う、若いモンも失うで何も
エエ事など無いわい!
・・・おまえら何もわかっとらんようじゃの。ええか、戦争をせん為に組をしっかりと太うするんど?
完全に平和を維持する為に、情報も金も道具も万端にしておくんど?
丸腰でニコニコしとったら、周りはな~んもしてこんとでも思うとるんか、おぉ?
もし本気でそう思うとるんなら、今すぐヤクザやめい。とっとと足洗わんかいっ!」
・・・この後は、もう誰も、何も言えなかった。しかし、この件は結局うやむやとなり、周辺組織と裏で
繋がった一部の幹部の動きで、数年後この組が壊滅の危機に晒される事を、まだこの時は組員の誰も
想像だにし得なかった。
<了>
スレ主です。コメントありがとうございます。
ここであまり細かいやり取りをするのは本意ではありませんが、安保反対だの何だの言ってる前に、
根本的に見直さなければならない事があるだろうに・・・との思いで書いてみました。
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