男「Fラン学生の俺がなぜ金持ちの女の子の家庭教師に……」 (82)

生徒宅前

男「お、お城みたいな家だな」ポカーン

男「紹介で家庭教師のバイトに誘われたはいいがなんか裏がありそうだぜ」

男「でなきゃ馬鹿大の俺がこんな大きな家の娘を教えるはずねーよな普通」

執事「お待ちしておりました」

男「おわ」

執事「男様ですね? お嬢様がお待ちです。どうぞこちらへ」

男「は、はい……」

男(すげーリアルじぃやじゃねーか。ドラマの世界かよ……)


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――

リビング

男「……」ソワソワ

男(やっぱ場違いだよなー)

執事「お待たせいたしました。男様、こちらがお嬢様です」

女「初めまして女です。今年で12歳になる小学六年生です」ニコニコ

男「お、おお。俺は男だ。よろしく」

男(すげーいい子そうじゃねーか。これは教えるのがはかどりそうだな!)

女(へーこれが男、ね。見るからに馬鹿そうだわ)

女(さーて、何日でやめさせてやろうかしら)ニヤニヤ

――

勉強部屋

執事「ではなにかありましたらなんなりとお呼び下さい」スタスタ

ガチャ

男「勉強部屋なんてものもあるのかよ……」

女「……ねぇ、勉強を始めない?」

男「ん? ああ。そうだな」

男(いきなり雰囲気変わりやがったな)

男「えっとー、どこまでやってるんだ?」

女「数学のここのページまでよ」

男「どれどれ……って数学!? 算数じゃねーのか?」

女「ええ、算数はもう卒業しているのよ」

男「そ、そうか……」

男(しくったな。しかも中三レベルかよ……予習なしで上手く教えられる自信ねーぞ)

男「えっとだな。ここの方程式は――」

……数分後……

男「それで――」

女「教え方ひどすぎ」

男「へ?」

女「ねぇ、あんた本当に大学生? 教え方が下手くそすぎるのよ。私のほうがもっとましな教え方ができるわよ?」

女「大体なにその髪型と服装。髪はぼさぼさ服にはシワ。家庭教師といえどもうちょっとしっかりしてもらいたいんだけど」

女(こういう馬鹿なやつって無駄に自尊心が強いから下の人間にちょっと馬鹿にされるとすぐに切れたりするのよね)

女(上手く行って声を張って私に切れればすぐに執事を呼んで怒鳴られたあげくに手を挙げられたとでも言おっと)

女(それをお父様に言ってもらえば即刻こいつはクビのはずよ)

女(もし今回はそうならなくともこれを繰り返していけば怒鳴ったりもしくは自分から辞めてったりするでしょ)

男「……」

女(ふふ、怒ってる怒ってる。さぁ私にキレる? それとも大人らしく我慢するのかしら?)

男「いやーやっぱりそう? 俺って馬鹿だから正直予習なしで上手く教えられる自信なかったんだわ」アハハ!

男「服装はまぁ……我慢してくれ!」

女「……は? 怒ってないの?」

男「ん? なにに対してだ」

女「い、今あんた馬鹿に……! いえ、なんでもないわ」

男「そうか。まぁ、次からはしっかり予習してくるから今日は我慢してくれ。服装と髪型も明日までになんとかするからさ」

女「……面白くない」

男「?」

女(どうやら真性の馬鹿みたいね。自分が馬鹿にされていることすら気付かないなんて……)

女(まぁ、焦ることはないわ。まだまだやめさせるチャンスはいっぱいあるもの)

――次の日――

女(昨日の怒らせる方法ではなく違う方向性で行くわ)

女(そう、色仕掛けよ!)

女(スタイルはあれだけど……顔には自信があるからいけるはずよ)

女(あいつをベッドに誘い込んで押し倒された瞬間に大声で執事を呼んでやるわ!)

女(そうすれば家庭教師を辞める所か大学を辞めてしまうかもしれないわね)ニヤニヤ

男「なにニヤニヤしてるんだ」

女「なんでもないわ。ごほん……」

女「ねぇ、私疲れちゃった」

男「おお、そうか。じゃあ休憩にすっか」

女「寝たいんだけどさ…………一緒に、どう?」ウワメヅカイ

女「後体が火照っちゃってるからその……」チラチラ

女(ふふ、あんたみたいなバカは猿みたいな性欲に勝てないでしょうね)

男「一緒に? はっはー。お前結構子供っぽいんだな。一人で寝るのが怖いのか?」

ブチ

女「も、もういいわ一人で寝る!」

男「お、おい。どうしたんだよ」

女(なんで今ので通じないのよ)

女(色気!? 色気が足りなかったの!? 確かに身長も胸も周りよりかは足りてないけど……)ペタペタ

女(ああ、もう、むかつく!)

――次の週――

女(ふふ、今日は嫌がらせをしてやるわ)

男「わりぃ、今からトイレ行ってくるわ」

男「トイレにいっといれー。なんて古いか」ガハハ

女(チッむかつく男ね)

女(ふふ、でもそんなアンタの顔も真っ青になるでしょうね)ガラガラ

カエル「……」ハロー

女(この私が庭で捕まえてきたウシカエルによってね)ニタ

女(さぁ、ウシカエルさん男の鞄の中に入るのよ)

カエル「……」マカセロー

ガチャ

男「すっきりした」スタスタ

女「……!」ス

男「なんだ?」

女「い、いや……やる教科を変えましょう! そろそろ飽きてきたわ」

男「じゃあ、歴史にでも変えるか。えっと……」ゴソゴソ

男「ん?」ピタ

女(どうやら気づいたみたいね。さぁ、今すぐ鞄の中身を確認してびっくりなさい!)

男「なんだこれ?」ス

カエル「……ゲコ」ホラ、ビックリシロヨ

女「う、ウワー、カエルジャナイドウシタノソレー」

男「……」ジー

カエル「……」ナニミテンダヨ

女「?」

男「……」ニヤ

カエル「……ゲコ! ゲコ!」

男「ちょっとだけこの問題集解いてもらってていいか?」

女「は? あ、ちょっとどこに行くのよ!」

――数十分後――

男「おっす。ただいま」

女「……なによその皿に乗ってる唐揚げ」

男「カエルの唐揚げ」

カエル「……」チーン

女「あ、あいつを唐揚げにしたの!?」

男「おう。結構美味いんだぜ。食うか?」モグモグ

女「いらないわよ!」

男「いやー、食費が浮いて助かるぜー」

女(あーもう今回も駄目だった……!)

――次の日――



男「じゃ、今日はここまでってとこだな」

女「……ふん」

男(おっかしいなー。最初はいい子でやり易いかもって思ってたけど……)

男(俺こいつに嫌われるようなことしたっけな)

俺「俺はもう帰るからちゃんと勉強しておくんだぞ」スタスタ

女(この時を待ってたわ!)

女(今からあいつの後について行って自宅を特定してやる!)

女(それで何日間か尾行して弱みを握る!)

女(ふふ、前々回の家庭教師は面白かったわ)

女(まさか浮気現場に遭遇するなんてね)

女「さ、早く変装して後を追いかけなくっちゃ!」

……

道路

女「……完璧に見失ったわ」

女「もうどこに行ったのよ!」

男「ほっほっほ」

女「あ……」

女(見つけたはいいけどなにあの姿?)

女(ここは工事現場よね)

女(もしかして家庭教師のバイトが終わった後にまたバイトをしているの!?)

交通誘導員「君、ここでなにしてるの?」

女「え?」

交通誘導員「お嬢ちゃん、ここは危ないしもうこんな時間だ。早く家に帰りなさい」

女「はい……あの一ついいですか? そこの土を運んでるお兄さんのことが知りたいんですけど……」

交通誘導員「ん? あの子か。いやー、最近の子にしては珍しく元気ではきはきと喋るいい子だよ?」

交通誘導員「一服のときに喋ったんだけどさ。なんでも一人暮らしして学費も自分で払っててお金が必要で頑張ってるみたいなんだ」

交通誘導員「大学行きながらよくやるよねー」

女「……へー、そうなんですか」

女(なんだ貧乏人なのね)

女(だったらお金関係で辞めさせる方法を考えられそうね!)

女「ありがとうございました。父が向こうで待っているので私はもう行きますね」

交通誘導員「ん。またね嬢ちゃん」

――

女 自室

女「いいネタが手にはいったわね」

女「ふわぁ……ふー」

女「もう眠いから寝ましょうか」

コンコン

女「は、はい。誰ですか?」

執事「旦那様がお帰りになりました」

女「本当!? あ……本当ですか? すぐに行きますね」

……

父「おお。久しぶりだな」

女「はい! お久しぶりです!」パァ

父「二週間ぶりだな」

女「正確には二週間と二日ですよ」

父「はは、そうだったか」

女「今お戻りになったんですか?」

父「そうだ」

女「今回はどのくらいここに残られるんですか?」

父「いや、一時的に立ち寄っただけだ。この後商談が東京で行われるんだ」

父「その後アメリカに戻る予定だ」

女「……今度はどれくらいになりそうですか?」

父「一応二ヶ月を予定している」

女「そうですか」シュン

父「悪いな。そうだ! 仕事先の土産を買ってきてあるんだ!」

父「給仕に運ばせて置いたから後で見るといい」

父「それじゃ、私は行くからまたね」スタスタ

女「……はい」ニコ

――

女 自室

バタン

女「……」チラ

ドッサリ

女「お父様買いすぎですよ」ニコ

女「どれどれ……」

女「あ……」

ぬいぐるみ

女「あははやったやった!」

女「あはははは!」

女「あーあ……」

女「私、ぬいぐるみはもう卒業したってお父様に話をしてたのになー」

――

○○大学 テラス

友人「なぁ……お前まだあのバイト続いてるの?」

男「あのって家庭教師の?」

友人「そうだよ。なんか嫌がらせとかにあってないのか?」

男「はっはっは。確かに生徒には嫌われてるけど嫌がらせはないぜ!」

男「なぜかバイト先で鞄の中にカエルが入ってたりしたけど!」

友人「ばりばり受けてるじゃねーか!」

男「そーなのか!?」

友人「はぁ……お前がどうしても割のいいバイトを紹介してくれって言うから紹介しちまったけどよ」

男「まぁまぁ、別に俺自身嫌がらせだと思ってねーからいいんじゃねーのか?」

友人「いや、そうかもしんねーけどよ。あの子さ。すげー問題児らしいんだよ」

友人「何人も何人も辞めさせられてるらしくてさ。もう手が付けられない状態らしいんだ」

友人「だから、誰もやりたがらなくてFランでもいいから心の強い人間を雇いたいって話になってたんだ」

男「両親にそのことは話してあるの?」

友人「話したらしいんだけど「うちの子に限ってそんな!」ってお決まりのパターンだよ」

友人「家庭教師以外には完璧な外面してるみたいで、ほんと質が悪いっちゃありゃしない」

男「仕方がねーんじゃねーの?」

友人「は? なにがだ?」

男「ストレスが溜まってるんだよ。きっと」

友人「ストレスって?」

男「いろいろ」

友人「色々って……大体ストレスが原因でそこまでするか?」

男「子供の頃って結構繊細なもんだぜ」

友人「そういうもん?」

男「そういうもんだ」

――

小学校

生徒A「ごきげんよう」

生徒B「ごきげんよう」

女「……」ス

女「……」スタスタ

……

女「……」イライラ

女「……来週になったら絶対男を辞めさせるわ」チラ

コンビニ

女(コンビニだわ……)

女(入ったことがないけど色々な物が販売されているお店よね)

女「……」チラチラ

女(入ってみたいけど学校の規則では下校中にそういうお店には入っちゃいけないってなってたけど)

女(好奇心は猫を殺す。でも、私は今日ここに入るわ!)

ピロロー

イラッシャイマセー

女(へー、中は狭いのね)

女(けど……食料品を初めて文房具なんかもおいてあるのね)

女(漫画本に小説……イヤホンや衣料品まで置いてるの!?)

女(こんな狭いお店に色々と入っているのね)

女(ん? このお菓子十円なの!?)

女(どんな味がするのかしら……)

女(買ってみましょう)

女「えっと、どこに持ってけば……」

客「21番ください」

カシコマリマシター

女(あそこのレジに持っていけばいいのね!)スタスタ

女(ふふ、楽しみだわ)ワクワク

オマタセシマシター

女「これくださいな」

ジュウエンニナリ……

男「あれ、女じゃん」

女「え?」

男「よ」

女「……」

女「双子の妹です」

男「いや無理があんだろ」

――

公園

女「警察呼ぶわよ」

男「一緒にいるくらいいいだろ」

男「ほれ、お茶」

女「あ、ありがとう。でもアンタ、バイトサボってなにしてんのよ」

男「休憩時間だ」

女「惨めね。たかが数百円の時給でせっせと……」ギュ

女「せっせと……」ギュ

男「……開けてやろうか?」

女「自分で出来るわよ!」

女「ふ……ん!」ギュ

女「……ど、どうしてもというならやらせてあげるけど?」チラチラ

男「へーへー」

男「ほらよ」

女「……それで私になんのよう」

男「いや、お前がうまい棒を食べるところをみようかと」

女「見ないで変態」

男「冗談だよ。お前が制服で買い食いしてるから学校的にそれはいいのかなって思ったからだよ」

女「う……なによ。私に説教するつもり?」

男「いや、なんだ。お前も大変だなって」

女「は?」

男「お前、俺の前任の家庭教師何人もやめさせて来ただろ」

女「……それがどうしたの。お父様に言いつけても無駄よ」

男「言いつけたりはしねーよ。ただな」

女「なによ」

男「今日俺に付き合ってみねーか?」

――



女「……」ネタフリチュウ

コンコン

女「……」ムク

ガチャ

男「よ」

女「窓から小学六年生の部屋に迎えに来る変態の図」

男「うっせ行くぞ」

――

女宅 ガレージ

ガサガサ

男「ふんふーん♪」

女「ガレージに来てなにやってんのよ」

男「なにって車を貸してもらうんだよ」ガチャ

女「ちょっと!? なんで鍵が空いてるのよ!」

男「予め開けておいた」

女「開けておいたって鍵は?」

男「そらもう……企業秘密ですよ」

男「いいから乗った乗った」

女「しかもこれって立派な犯罪じゃない」

男「こんなにたくさんあるんだし一台くらい貸してもらってもバチは当たらないだろ」

男「えっとエンジンの掛け方は……」ガチャガチャ

ブオオン

男「お、久しぶりだけど出来た出来た」

女「か、鍵なしで今どうやってエンジンをかけたのよ!?」

男「ガキには内緒だぜ」ニコ

男「さて、深夜のドライブに出かけますか」

――

車内

男「いやー、いい車はエンジン音から違いますなー」

男「実家の車とは大違いだ」

女「……アンタなにやってるのかわかってるの?」

男「え?」

女「窃盗に女児誘拐、例え無事に私を家に届けたとしても私がお父様にあなたのことを言いつければ」

女「家庭教師は愚か大学、いや、刑務所に入ることだってあるのよ?」

男「言いつければ言いつければいいさ」

女「は?」

男「でも、それは今日が終わってからにしてくれよな」

女「アンタ怖くないの?」

男「さぁな」

女「下手な躱し方ね」

ウオーン

ソコノクルマーミギニヨセテクダサイ

女「ん?」

男「あちゃー、警察に止められたか」

男「速度超過ってところか?」

女「あらあらアンタもこれで終わりね。警察に止められて盗難車であることがバレついでに女児誘拐もばれてしまうと」

女「ふふ、どうするの?」

男「そうはならないから安心せい」

女「え? ちょっとアンタなにするつもり?」

男「ブッチ切る」

ブオオオオンン

女「ま、ま、待ちなさい!」

女「アンタ百キロ余裕で出してるじゃない!」

男「馬力が違うぜひゃっほう!」

マエノクルマトマレー!

男「この感じ懐かしいなー」

女「もしかして逃げ切るつもりじゃないわよね!?」

女「大体逃げ来ってナンバー抑えられるでしょうし……」

男「大丈夫。ナンバーはプレートで隠してあるから」

女「なに罪の上乗せしてんのよ!」

女「とりあえずいますぐこの車を止めなさい!」

男「そらそら曲がるぞお姫様」

キキキキキー

女「キャ!」

男「うん。腕は鈍ってないな」

男「さ、これから目的地までノンストップでいくぞー」

女「私の話を聞きなさい!」

――

女 自室前

執事「お嬢様」

コンコン

執事「変ですね……」

ガチャ

執事「これは……!」

ピロロ

執事「はい執事です」

情報員『お疲れ様です。前々からうちの周りを嗅ぎまわってた黒いバンが何者なのか掴めました』

情報員『有名な誘拐グループの一味だと断定されました」

執事「本当ですか!?」

情報員『はい。今その黒のバンの足取りを追っている最中です』

執事「急いでください。ただいまお嬢様はどこにもいらっしゃいません。もしかしたら……」

情報員『最悪な事態もあり得るということですね。至急捜索します」

執事「頼みましたよ」

ピ

執事「……お嬢様」

――

一時間後

大道路

ウーーン ウーーン ウーーン

マエノクルマトマリヤガレー!

男「うお! 今までにないほど引き連れてんなー!」

女「ひーふーみー……ああ、もうどんだけいんのよ!」

女「あ、男! 右と前から来てるわよ!」

男「わかってるって!」

キキキキー

女「あはは凄い凄い! 警察てんてこ舞いじゃない!」

男「あたぼうよ! ポリ公に俺の走りを超えることは出来ねー!」

女「バイロンはいい事を言ったわ! 事実は小説よりも奇なりっていうのは本当だったのね!」

男「いや、ここで楽しんでもらうつもりはなかったんだけどよ……」

男「ま、お前にはまだ見せたいものがあるから警察になんて捕まってる暇はないんだよ!」

男「さぁ、まだまだ頑張るぜーい!」

――

山中

女「あんなスリリングな体験初めてだわ!」

男「上手く巻けて本当によかったけどな」

女「アンタってつまらない人間だと思ってたけど思いのほかやる人間だったのね! 見直したわ!」

男「そりゃどうも」

男(あんだけ俺のこと嫌ってたのに子供ってのはわかんねーもんだよな。ほんと)

女「昔は暴走族かなにかだったの?」

男「んー、まぁそうなるのかな」

女「あはは! おかしいわね。アンタ全然そんな風には見えないわ」

男「余計なお世話だ」

男「さ、目的地に着いたぞ」

女「ここって……開けてるだけでなにもないじゃない」

男「上を見てみろって」

女「上って……あ」

男「綺麗だろ?」

女「うん……とっても」

男「よく嫌ーなことがあると、バイクでよくここに来たもんだ」

女「どうして?」

男「この大きな星空見てると自分のモヤモヤしたもんなんてちっぽけなんだなって思うんだよ」

男「口うるさいクソオヤジにクソオフクロにむかついたとき。生理的に無理なセンコーやむかつく人間と喧嘩したとき。女に振られたとき。ここに来るといつだってスーって星空にモヤモヤが消えていく感じがするんだ」

女「……なんだかちょっとだけわかるような気がするわ」

男「お前が家庭教師を辞めさせる遊びをしてた理由。親父が関係あるんだろ」

女「どうしてそう思うのかしら」

男「構って欲しかったんだ」

女「ち、違うわよ!」

男「違わねーよ。俺もそうだった」

女「え?」

男「うちには姉貴がいてな。すっげー優しくて可愛くておっぱいがデカかったんだよ」

女「おっぱいは関係ないと思うんだけど……」

男「まぁ、小五くらいのときかな? いきなり姉貴が俺に構ってくれなくなったんだよ」

男「当たり前だよな。もう手のかかるような年頃じゃねーし。でも、俺は寂しかったんだよ」

男「そこで俺は構ってもらいたくてお前みたいな行動を取った」

女「なにしたの?」

男「高校生の男に勝負を挑んだ」

女「は!? 無理に決まってるじゃない!」

男「そう無理だったんだよ。ボッコボコにされて血だらけにされてよ」

女「大丈夫だったの?」

男「大丈夫じゃねーよ。何針縫ったか覚えてねーや」

男「でも、挑んだ男がよかったんだか悪かったんだか。そのまま俺には見込みがあるってことで不良グループみたいのに入れさせられたんだ」

男「そっからは喧嘩とか色々してもうやんちゃってレベルじゃなかったな」

男「けどよ、いつしか淋しいとか構って欲しいとかって気持ちはどっかにいっちまったんだ」

女「……どうしてなの?」

男「寂しいて気持ちを忘れるくらい馬鹿やって楽しいことをいっぱいやってたからだよ」

男「……あれは悪い例だ。お前にはああなってほしくないんだよ。出なきゃ将来必ずしっぺ返しが来るからな」

男「正しい楽しみ方ってものをしないと将来色々大変なんだ」

女「じゃあ、私には無理ね。楽しいこと出来ないもの」

男「なんでだ?」

女「私には友達がいないのよ。アンタにはその不良グループってやつで楽しいことが出来る友達がいたんでしょーけどね」

男「なら大丈夫だ」

女「え?」

男「楽しいことが出来るダチなら目の前にいるだろ?」

女「え? え? ええ?」

男「ダチに年齢は関係なし。そらまずは手始めに楽しいことするぞ」

女「アンタ、大きなものを背負ってると思ったら……」

男「天体観測だ」

……

女「はぁ……天体観測なんて本当に楽しいの?」

男「まぁ……見れば、わかるって。おお、ほら覗いてみろ」

女「……わ」

男「どだ。凄いだろ?」

女「凄い! 教科書や遠くから見るよりずっと凄いわ!」

男「そうだろう。じゃ、次はあの星を見てみようぜ」

女「うん!」

……数十分後……

男「ふー、すげー楽しんじまったな」

女「そうね。私としたことがはしたなく今日ははしゃいでしまったわ」

男「それでいいんだよ。これからいっぱいそれを見せてこうぜ」

女「……アンタの言ってるとおり今は寂しい気持ちなんてどっかいっちゃってるわ」

男「だろ?」

男「な、だから俺とダチになろうぜ」

女「いやよ」

男「は!?」

女「そうね……下僕なら、考えてあげないこともないわ」ニコ

男「……じゃあ、そいつでいいよ」

男「これからもよろしくなご主人」

女「ええ、こちらこそ『下僕』」ニシシ

男(素直じゃねーんだな。こいつ)

男「そんじゃ、俺はちょっとお花を摘みに行ってくるわ」スタスタ

女「男の台詞じゃないわね」

女「……」

女「ホント、馬鹿な男よね。生意気な子供にここまでしてくるなんて」

ガサガサ

女「下僕、随分早いおかえり……じゃなさそうね」ピ

誘拐犯A「察しがいい子で助かったぜ」

誘拐犯B「おとなしく捕まって頂こうかな?」

女「お断り、よ!」

誘拐犯A「はい、ごめんねー」プシュー

女(催涙ガス!?)

女(だんだん……意識が……)

誘拐犯B「まさかこんな展開で捕まえることが出来るなんてな」

誘拐犯A「ああ、これで身代金たっぷりだぜ」

――

車内

女「ん……」

A「お? 目ぇ覚ましたか?」

B「目覚めはどうだいお嬢ちゃん」

女「いいに決まってるでしょ」

A「……誘拐されてるわりには冷静じゃねーか」

女「私は慣れてるのよ。おじさん」

A「おじさんじゃねー!」

女「こっちを向かないで私の美しい眼球に汚物のようなアナタの顔を入れたくないの」

A「てめー!」

B「よせよ。大事な商品だぞ」

B「それにどうせすぐに泣き喚くことになるんだしよ」

女「それはないわだって私はすぐに助けられるから」

A「どういう意味だよ」

女「さっき出来た私の下僕が助けに来るからよ。あいつ思いのほかやる人間なのよ?」

B「下僕ってあのロリコン家庭教師のことかい?」

A「いやーあいつがこいつを連れ出したおかげでらくに誘拐出来たのによく言うぜ」

女「ぷ、あはははは!」

B「……ネジでも飛んだか」

女「いやいや、今から顔色が変わるあんた達の未来が容易に想像できておかしくなっちゃったのよ」

A「駄目だこりゃ。恐怖でおかしくなっちまってるな。さて、山中もとっくに抜けてるしさっさと……」

A「おいB? お前なんだか顔色が悪くないか?」

B「な、なんでだよ……」

A「は?」

B「なんであんなにパトカーがこっちに向かって走ってきてるんだよ!」

A「な、なんだよあの数は!?」

女「あんたって面白い人ね。下僕!」

男『おいおい、こっちだってこの状況は結構やばいんだからな』

A「お前まさか!」

女「あんた達が現れたタイミングで下僕に電話を掛けておいたのよ」

女「でも、攫われたことだけ警察に言えばいいのに……まさか追跡してくるなんてね! それもパトカーを引き連れて」

男(パトカー関しては完全偶然だけどな)

女「アンタたちもしかして私が眠っている間に居場所がわかるようなこと呟いたんじゃないでしょうね」

B「く! 全速で逃げるぞ!」

ブオオン

女「無駄よ無駄!」

A「駄目だ! あのスポーツカーだけもう追いつかれそうだ!」

B「くそ! もう真横にきやがった!」

男「……」

ウィーン

男「ハロー」

ウィーン

B「てめぇか! よくも俺たちの計画を邪魔してくれたな!」

A「そうだそうだ!」

男「そいつは悪いことをしちまったな。その代わりでなんだけどこれやるよ。そら」

ベチャ

A「……」

B「……」

男「採れたてホヤホヤ。俺の糞のビニール詰めだ」

男「投げた瞬間物が飛び出ちまったけどそれは俺からのサービスってことで」

女「あはははは! アンタって本当に馬鹿ね!」

A・B「う、うわぁぁぁぁぁーーー!」


キキキー!

男「そんじゃ、俺は地獄のカーチェイスしてくるわ」

A「お、おいどうすんだよこれ!」

B「どうするもなにも……うわくせ!」

A「あ……てか馬鹿!なにブレーキ踏んでるんだよ!」

B「わ、悪い咄嗟だったんだ! 今アクセルを!」

コンコン

A・B「へ?」

警察官「大丈夫ですか!? お怪我はありませんか!?」

女「助けてくださいお巡りさん!」

A・B(あ、終わった)

――

二週間後



キャスター『女児誘拐事件の容疑で逮捕されたA容疑者B容疑者――』

女「ま、アンタ達のおかげでなかなか面白いものが見れたから一応感謝しておくわ」ボソ

男「おー、今来たぞ」

女「遅い! 一分の遅刻よ!」

男「一分くらい多めに見てくれよ」

女「ダメよ。朝は私を送ってく約束でしょ」

男「車で執事さんに送ってもらえよ……」

女「いやよ。私は徒歩で行く派なのよ」

男「なんだよそれ……おっと、そろそろ行くぞ」

女「わかってるわよ。ほら、手」

男「へーへー」

女「苦しゅうない」

男(あの後はまぁ、それなりに大変だった)

男(警察から逃げ切ったり、女にお父様の車をお釈迦にしたことをチクるぞと揺すられ色々させられたり)

男(まぁ、でも。今は落ち着いて楽しい生活を送っている)

男(なにより女に作り笑いじゃない笑顔が増えた)

男(それは俺自身とても嬉しいことだ。ただ……)

警察官「君、ちょっといいかな」

男「え? 俺?」

警察官「この子とはどういう関係かな?」チラ

男「あ、いや俺はこの子の家庭教師で……」

警察官「……そうなの?」

女「え? ううん。このおじちゃんにね、凄いいっぱいお菓子あげるから家まで来てくれるか?って聞かれたの!」

女「だから、うん、って答えてね! 今からおじちゃんの家に連れてってもらうの!」

男「ちょ!? ご主人なにをいってらっしゃいますの!?」

警察官「き、きみぃちょっと署までご同行願おうか」ピキピキ

男「こ、これは違うんです!」

ヒソヒソヒソ

イヤーネ ロリコンヨー ツイッターニシャシンアゲトコ

男「ひ!」

警察官「言い訳は署で聞こうか!」

男「これは逃げるが勝ち!」

警察官「こら、待ちなさい!」

女「あははは!」

男(女が大抵笑顔のときは俺が困っている時が多いのは気のせいですかね)

終了

需要があれば続きも書く

おやすみ

>>37 訂正

女「さっきみたいなの?」

男「……あれは悪い例だ。お前にはああなってほしくないんだよ。出なきゃ将来必ずしっぺ返しが来るからな」

男「正しい楽しみ方ってものをしないと将来色々大変なんだ」


――二ヶ月後――

大学

友人「おう男! 今日合コンしないか? 人数足りなくて困ってるんだよ……」

男「合コンか……いいな!」

友人「だろ! ふっふっふ。しかも今回はなんとあの○○大学の女の子たちです!」

男「うおおお! 超金持ち大学じゃんねーか! よくそんなところの女子と合コンが開けるな!」

友人「そりゃモチ俺の人脈のおかげよー」

男「絶対! 絶対行くから――」

ピロロロ

男「あ、わりぃ。ちと、電話……」

ピ

男「もしもし」

女『今すぐ来て。以上』

ブチ ツーツー

男「……友人、行けなくなった」

友人「は!? なんでだよ!」

男「女子からのお呼び出し」

友人「お、お前彼女でも出来たのか……?」

男「人使いの荒いこんな彼女御免だよ……」


――

女 自室

女「遅い!」

男「結構早くについてと思うんだけどなー」

女「私が遅いと言ったらそれは遅いのよ」

男「へーへー。それで今日はなにがしたいんだ?」

女「一緒に映画を見ましょう!」

男「映画ねぇ……それだけのことで合コンが潰されてしまったのか」

女「は? 合コン」

男「おう。誘われてたんだよ」

女「だ、駄目よアンタがそんなのに行っちゃ!」

男「なんでだよ。俺だって花の大学生なんだ。それくらいいいだろ」

女「それはその……なんでもなのよ!」

女「ほら、いいから映画みるわよ」

男「へーへー」

……

女「ぷ、あはははは!」

男「なに笑ってるんだよ。こんなサバンナのシーン笑うとこじゃないだろ」

女「ご、ごめんなさい、あはは! この前アナタをサバンナに放り出したときのことを思い出してしまって!」

男「……あれ、俺本当に死を覚悟したんだからな。ライオンに追い掛け回されるとか初めての体験だったぞ」

女「今思い出してもあのときのアンタの必死な顔は面白かったわ!」

男「いきなり大学の講義中から攫われて、気が付けばサバンナでライオンに追いかけられたなんて笑えねーよ」

女「仕方ないじゃない。無性にサバンナに行きたくなっちゃったんだから」

男「それがすぐに実行できる辺り金持ちってやっぱすげーよな」

女「ふふ、貴重な体験が出来てよかったじゃない。次はどこに行こうかしら」

男「頼むからどこでもいいけど安全な場所にしてくれよ」

女「そうねどこでもいいわね。アンタといるとどこでだって退屈はしないもの」ニコニコ

女「ねぇねぇ次はいつ空いてるの?」

男「んー。今週はもう予定が入ってるから無理だな」

女「……またバイトってやつ?」

男「まぁな」

女「なによそれ……つまんないの」

男「まぁ、そろそろ同年代の楽しいことできるダチ見つけるのもいいーんじゃねーか?」

女「私はアンタがいれば十分なのよ」

女「大体周りの奴らってみんな子供っぽいし……友達になれるわけないわ」

男「そう思ってるうちはダチなんて出来ねーな」

女「なによ馬鹿にしてるの?」

男「結構な。じゃ、俺はもう帰るわ」

女「え……もう帰っちゃうの?」



男「このあとバイトが入ってるんだよ」

女「バイトバイトって……アンタも飽きずによくやるわね」

男「生活するためだ。仕方ねーだろ」

女「ふーん……あ、そうだ! いい事思いついたわ! なんでこんな簡単なことに気付かなかったのかしら!」

男「どうかしたか?」

女「アンタを私が給仕として雇ってやればいいのよ! そうすれば毎日でも遊ぶことが出来るわ!」

女「ねぇ、月に生活費っていくらくらいかかってるの?」

男「アホ。お前みたいなガキが俺の生活費分の額払えるわけねーだろ」

女「いいから言ってみなさいな」

男「……学費やら家賃やら色々こみこみで20万くらいだな」

女「……え? そんなものなの? 40万とか50万じゃなくて?」

男「馬鹿! そんなにあったら余裕で二ヶ月暮らせるわ!」

女「そうそうなの! じゃあ安心だわ! 私貯金が2000万くらいあるから問題なく雇えるわ!」

男「に、にせん!? ……やっぱお前金持ちだわ」

女「そうと決まったら早速契約しましょう!」

男「……いや、いい話だとは思うけど断るぜ」

女「な、なんでよ」

男「そのお金はてめぇで稼いで金じゃねーだろ。そんなお金で雇われたって嬉しくねーよ」

女「そんなのどうでもいいじゃない。ほらほら早く契約書を作るわよ」ス

男「だからやらねーって。俺はバイトがあるからもういくぞー」スタスタ

女「あ、ちょっと! 待ちなさいよ馬鹿男!」

男「ほんじゃーな」

ガチャ バタン

シーン

女「……その態度はなんなのよ。下僕失格ね! 馬鹿、アホ、ノロマ! ドウテイ!」 

女「もう金輪際一緒に遊んで上げないんだからね!」

女「……はぁ」

男(ったく。お前も十分子供じゃねーかよ」)

――次の日――

東京 某所

オフィス

ガチャ

男「おはようございます」

部長「おお男くんよく来てくれたね!」

男「お久しぶりです」

部長「いやいや相変わらず元気そうだね。家庭教師のバイト結構忙しいんだってね。なのにわざわざ急に呼び出してすまない」

男「いえいえ、結構、国内のハンドキャリーの仕事好きなんで大丈夫ですよ」

部長「そう言ってくれると助かるよ。それで本題に入らせてもらいたいんだけどね。どうしても君にしかお願い出来ない一件があるんだよ」

男「なるほど……どんなものを運べばいいんですか?」

部長「その……生ものというかなんというか。とても繊細なものなんだけどね……」

男「はぁ……?」

部長「子供を運んでもらいたいんだ」

男「え?」

今日はここまで

男「子供って……いくら経営難だからそこまでしなくても……」ドンビキ

部長「違う違うよ! 古い友人の突然の頼みなんだ」

部長「忙しくて自分じゃそこに連れてってあげられないからって」

男「わざわざ俺たちに頼むようなことですかね」

男「もっと身近な友人が直接そこに連れてってあげればいいじゃないですか」

部長「いや……かなり特殊な子でね」

部長「たぶん、というか絶対キミじゃなきゃ無理なんだよ」

男「特殊な子? どっかの大企業の子供かなにかですか?」

部長「金持ちには違いないんだけど……そんなことよりもっと厄介なことがあるんだ」

男「なんか今日の部長さんは煮え切らないですね」

部長「はは、そうかな。ま、とにかく頼んだよ。なるべく早く極力早くでお願いね」

男「了解です。どんなものであろうときっちり運びますよ」

部長「それから……死なないでね」

男「え?」

男「今のはどういう意味ですか?」

部長「さ、さぁ! じゃあ紹介するね。おーい、少女ちゃーん」

シーン

男「誰も来ないですよ?」

部長「……少々人見知りなところがあるんだ。私も全然会話が出来てないんだよ」

部長「向こうの部屋にいるから会ってきてくれるかな?」

男「別にいいですけど部長はどうします?」

部長「い、いや! 私は今から仕事があるから後は頼んだよ。行き先は後でメールで送るからそれじゃ!」スタスタ

男「……」

男「なんであんな怯えた感じなんだ?」

男「まぁ、いいか。さてさてどんな子かな……」スタスタ

男「お」

少女「……!」ビク

男(色白で目が大きいな。女の健康的な感じとは違ってちょっと儚げな可愛さだ)

男「あー、っと。部長から話聞いてる?」

少女「あの……」ビクビク

男(なんで震えてんだよ。身長高いのが怖いのか? じゃあ、ちょっくらしゃがんで)ス

少女「ひ……!」ス

男「おいおい。逃げんなよ。さすがに傷ついたぜ」

少女「ご、ごめんなさい……」

男「なんだ人見知りか?」

少女「ひ……人見知り、ですかね?」

男「いや、もろそうだろ」

男(こんなに避けられてたら仕事にならんな。というか経験上こんな状況で外に出たらポリ公とか色々面倒だし……)

男「あ、そうだ。お嬢ちゃんこれなーんだ」

少女「……?」

男「スポンジで出来たボールです。これを見とけよー」

男「そら」ス

少女「ふ、増えた?」

男「もういっちょ」

少女「凄い……どうやったんですか……!?」

男「お? ちょっと俺に興味持ってくれた?」

少女「あ……いえ……」

男「いえ、ってひどいな」

少女「そ、そういう意味で言ったんじゃ、ないんです……!」アセアセ

男「冗談だ。じゃあ、次はこのステッキが……薔薇になっちゃいます!」

少女「……わぁ!」キラキラ

少女「も……もしかしてあなたは魔法使いさん……ですか!」キラキラ

男「え? あーうん。そんなとこ」

男(女が突然面白いことをやれっていう無茶ぶりように道具を持っておいて良かったぜ)

男(それにしてもこの子手品知らないのかよ)

少女「私にも……できますか?」

男「修行が必要だからすぐには無理」

少女「えぇ!? ……そんな」シュン

男「はっはっは。大人になったらいつか出来るようになるぜ」

少女「大人って……どれくらいですか?」

男「んー高校生くらいかな」

少女「じゃあ……後四年経てば出来るようになるんだ……!」ワクワク


時間があれば明日書きます

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年04月29日 (金) 10:26:06   ID: vaKdphcR

続きはよ(ノシ 'ω')ノシ バンバン(ノシ 'ω')ノシ バンバン(ノシ 'ω')ノシ バンバン(ノシ#^ω^)ノシ☆バンバン

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