もしもミカサが輪廻眼を開眼したら (79)

それは突然のことだった。

いつものように寝て、いつものように起きる。ただそれだけのはずだった。

だが今日は少しだけ違った。

ミカサはいつもと違っていた。



ミカサ「・・・」zzz

クリスタ「ミカサ、朝だよ、起きて。」

ミカサ「・・・んん・・・。」

クリスタ「ほら早く。」

ミカサ「わかった・・・、んん・・・。」

クリスタ「あれ・・・?ミカサ・・・、その目・・・。」

ミカサ「どうしたの?」

クリスタ「その目・・・、何?」

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ユミル「おい!何だよそれ!」

ミカサ「何が?」

ユミル「何がじゃねえ!その目何だ!コンタクトか!?」

ミカサ「私はコンタクトはしていない。目も悪くない。」

クリスタ「ならその目は一体何なの!」

ミカサ「目・・・?」

サシャ「どうぞ、鏡です。」

ミカサ「ありがとう、・・・これは・・・。」

ユミル「ほら、早く説明してくれ。」

ミカサ「私にも分からない。」

ユミル「はあ?じゃあなんでこうなったんだよ。」

ミカサ「分からない。」

ユミル「あのなあ・・・。」

クリスタ「ねえ、それもしかしたらそれ病気なんじゃない?」

ミカサ「病気?」

クリスタ「うん、だから一度診てもらおうよ。」

ユミル「そうだな、そうしろ。」

ミカサ「しかし、私は何も違和感が無い。」

クリスタ「こういうのは痛いよりも、痛くないの方が危ないんだよ!」

ミカサ「そうなの?」

ミカサ「わかった。診てもらう。」

クリスタ「そうそう、それがいいよ。」

ミカサ「では早速行ってくる。」

サシャ「あれ、朝ごはんいらないんですか?」

ミカサ「こんな目をエレンに見せるわけにはいかない。」

サシャ「それもそうですね。じゃあミカサの分は私がもらっておきますね!」

クリスタ「ダメだよサシャ。後で持ってくんだから。」

ミカサ「ありがとう、クリスタ。後エレンにはくれぐれも知られないようにしてほしい。」

クリスタ「わかった。みんなもいいね?」

ミカサ「では行ってくる。」

クリスタ「うん。エレンには上手く言っておくからね。」

ユミル「上手く言うって、何て言うんだよ。まさかミカサが風邪ひいたとか言うのか?」

サシャ「ありえませんね、ミカサが風邪って。」

クリスタ「いや十分あり得るでしょ。」

ミーナ「そんなことよりさ、いい手があるよ。」

クリスタ「何?」

ミーナ「あのね・・・。」

~食堂~

エレン「あれ、ミカサは?」

アルミン「本当だ、まだ来てないね。どうしたんだろう?」

ミーナ「あ、ミカサは今日ね、体調が悪いの。」

エレン「え、そうなのか?あいつが?」

ミーナ「うん。」

エレン「でもなんで急に・・・。昨日は何とも無かったし。」

アルミン「そうだよね。」

エレン「なあミーナ、俺にはミカサが風邪ひくとかは考えられないんだが。」

ミーナ「エレン、そんなに詮索しちゃダメだよ。」

エレン「え、何でだよ。」

ミーナ「もう、アルミンは分かるよね?」

アルミン「え?ああ、なるほどね。」

エレン「何だよ?」

アルミン「エレン、ミカサはあの日なんだよ。」

ミーナ「アルミン!」

アルミン「あ、ごめん。」

エレン「何だ、生理かよ。」

ミーナ「ちょっとエレン!」

エレン「わかったよ。言いふらしたりしねえって。」

アルミン「そうだよ。さあ、ご飯を食べよう。」

~医務室~

医者「う~む、これは・・・。」

ミカサ「どうなんですか?」

医者「さっぱり分からん。専門家に診てもらわんとな。」

ミカサ「そうですか・・・。」

医者「しかし初めて見るな、こんな目は。どんな医学書にも載ってないぞ。」

ミカサ「そんなことが・・・。」

医者「とりあえず各兵団の方で調べてもらうよ。誰か知っている人がいるかもしれないしな。」

ミカサ「お願いします。」

医者「うむ、じゃあもう戻りなさい。体に異常が無いのなら、訓練は休めないからね。」

ミカサ「はい。」

~格闘訓練~

クリスタ「あ、ミカサだ!」

ユミル「戻ってきたのか。」

ミカサ「教官、今日は今朝から具合が悪いので、医務室に行っていました。」

キース「事情は聞いている。もう訓練に参加しても大丈夫なのか?」

ミカサ「はい、問題ありません。」

キース「そうか。ところでアッカーマン。」

ミカサ「はい。」

キース「なぜゴーグルを装着している?」

ミカサ「教官、私がどのようなものを身につけていようと、訓練に支障が出なければ問題無いのでは?」

キース「いや・・・、まあ・・・、そうだな。」

ミカサ「そうでしょう。」

キース「だが視野を狭めてしまい、事故が発生する恐れがある。」

ミカサ「敢えて視野を狭くすることで、訓練の効果が向上します。」

キース「・・・そうだな。では訓練に入れ。」

ミカサ「はい。」

エレン「どうしたんだミカサ、今日は体調が悪いんじゃないのか?」

ミカサ「もう大丈夫。安心して。」

アルミン「そんな簡単に収まるものなの?」

ミカサ「アルミンは心配しすぎ。」

エレン「そうだぞ、ミカサが大丈夫だって言ってんだから大丈夫だろ。」

アルミン「そうかな?」

エレン「でもゴーグルは変だな。」

ミカサ「そう?」

エレン「ああ、変だ。」

アルミン「ゴーグルにマフラーって、どこかで見たことあるような格好だよね。」

ミカサ「そんなことはない。これは最新ファッション。」

エレン「お前流行とか気にするタイプだっけか?」

アルミン「エレン、失礼だよ。」

エレン「ああ、悪い。じゃあ俺アニと組んでるから、じゃあな。」

ミカサ「エレンは今日もアニと組んでる。」

アルミン「まあ、エレンもアニから教わりたいものがあるからね。」

ミカサ「私も教えられる。」

アルミン「いや、どうかな、アニの技は結構難しいよ。技術が必要だね。」

ミカサ「私には技術が無いと?」

アルミン「そうは言ってないよ。」

ミカサ「ならいい。さあアルミン、私たちも始めよう。」

アルミン「・・・うん。」

アルミン「ミカサ、そのゴーグルはやっぱり外した方がいいんじゃない?」

ミカサ「なぜ?」

アルミン「だってよく見えないでしょ?」

ミカサ「アルミン、これは敢えて視野を狭くすることで見るべきものが何なのかを把握できるようにしているの。」

アルミン「見るべきものは分かりきってるでしょ。」

ミカサ「それでもいい。」

ミカサ「さあ、どこからでもかかってきて。」

アルミン「うん。・・・・・・えい!」

ミカサ「動作が大きい。それでは容易に見切ることができる。」

アルミン「ははは、ミカサはすごいね。」

ミカサ「もっと手応えのある相手と勝負したい。例えばアニとか。」

アルミン「アニなら今はエレンと組んでるじゃないか。」

ミカサ「なら中断させる必要がある。」

アルミン「待てばいいじゃん。」

ミカサ「待てない。今すぐ勝負したい。」

ライナー「よおミカサ、暇なら俺とやらないか?」

ミカサ「ライナー、こんなところで何を・・・、恥を知って。」

ライナー「お前何か勘違いしてないか?」

ミカサ「私の相手はエレン以外あり得ない。」

ライナー「でもエレンは今アニとやってるぞ。」

ミカサ「アニはエレンと組み手をしているのであって、やってはいない。」

ライナー「何を言っているんだ、ミカサ。ゴーグル着けてるし、おかしくなったのか?」

ミカサ「もういい。このやり取りは不毛。落ちて、ライナー。」

ライナー「?落ちるって・・・、どういうこった。」

ミカサ「あなたは堕ちた。だから落ちて。それ以外理解しなくていい。」

ライナー「さっきから何一つ理解できないんだが。」

エレン「それ!おりゃ!」

アニ「甘いね。」

エレン「うわ!」

アニ「まだまだダメ。全然なってない。」

エレン「くう~、やっぱアニはすげえな。もう一度頼む!」

アニ「はいはい。・・・!?」

エレン「・・・あれは!?」

ライナー「どわあああ~~!」

エレン「どういうことだ?ライナーが空から落ちてきたぞ!」

アニ「一体何で・・・。」

ミカサ「ねえ、アニ・・・。」

アニ「・・・何?」

ミカサ「さっきの技、私にも教えて。」

アニ「いいの?私の技を受けるのに、ゴーグルなんかしてて。」

ミカサ「問題無い。」

エレン「ミカサ、それは無理だって。」

ミカサ「さあ、始めよう。」

アニ「ああ。」

エレン「おいおい。」

ライナー「まあまあエレン、俺たちはそこで見学してようぜ。」

エレン「え、ああ。」

ライナー「どっちが勝つんだろうな。なあ、どっちだと思う?」

エレン「アニだろ。いくらミカサでもゴーグルが邪魔になるだろうし。」

ミカサ「はあ!」

アニ「そらよ!」

ミカサ「ふん!」

アニ(くそ、何で?攻撃が全部受けられてる!?)

ミカサ(どうしたのだろう、アニの攻撃が全て読める・・・。)

アニ「うわあ!」

エレン「おお!ミカサが押してる!」

ライナー「すげえな、あいつ。」

アニ(くそ、私も負けたくないんだよ!)

ミカサ「・・・!?」

アニ(死角からの攻撃ならどうだ!)

エレン「上手い!」

ライナー「体勢を崩してからあの攻撃とは・・・、やるな。」

ミカサ「ああ!」

アニ(よし!・・・はっ!)

エレン「あ!ミカサのゴーグルがっ!」

ミカサ「しまった!」

クリスタ「ユミル!見て!ミカサが!」

ユミル「面白そうなことになりそうだな!」

クリスタ「ユミル!」

ユミル「冗談だよ、怒るなクリスタ。」

キース(・・・何かまずいことでもあるのか?)

ミカサ「ああ・・・、どうしよう。」

エレン「どうしたんだよ、ゴーグルとればいいじゃないか。」

ミカサ「でも、それだと・・・。」

エレン「?」

アニ「ほらよ、ミカサ。悪かったね。」

ミカサ「アニ、ありがとう。」

エレン「なんだよ、どうしてゴーグル着けるとこを隠すんだ?」

キース「アッカーマン、貴様、目に何か異常でもあるのか?」

ミカサ「!?・・・いえ、何も。」

キース「今の様子からして、やはり何かあるようだな。見せてみろ。」

ミカサ「・・・・・・。」

アルミン「見せてよ、ミカサ。」

エレン「そうだぞ、俺たちの間で隠し事は無しだろ。」

ミカサ「・・・わかった。」

キース「・・・・・・!?」

エレン「何だそれ!?」

アルミン「!?」

キース(薄い紫色の波紋模様・・・、これは以前リヴァイから聞いた・・・。)

ミカサ「ううう・・・、見ないでエレン・・・。」

エレン「・・・・・・。」

ミカサ「私は異常だけど、私のことを嫌いにならないで・・・。」

エレン「・・・・・・。」

ミカサ「お願い・・・。」

エレン「・・・嫌いにならねえよ。」

ミカサ「え?」

エレン「そんなことで嫌いになるわけないだろ。そりゃ驚いたけどさ、たいしたことじゃねえよ。」

ミカサ「本当に?」

エレン「ああ!」

ミカサ「よかった・・・。あっ、何でだろう、体に力が入らない。」

アルミン「ははは、それぐらい緊張してたのかな?」

クリスタ「よかったねミカサ!」

サシャ「よかったですね!」

ミカサ「ありがとう。みんな。」

ミカサ「エレン、私の体は動かない。ので、医務室までおぶっていってほしい。」

エレン「はあ?なんで俺なんだよ。ライナーの方が力あるだろ。」

ライナー「いいや、俺じゃあダメだろ。なあミカサ?」

エレン「どういうことだ?」

ライナー「俺にされるより、エレンにされる方がいいんだろ?」

ミカサ「・・・そう、そういうこと。」

エレン「意味わからねえ・・・。」

アルミン「まあまあ、いいからいいから。」

エレン「なんだよ、アルミンまで。」

キース「早くしろ、イェーガー。」

エレン「教官まで・・・。」

キース「私も医務室に同行する。少し話があるんでな。」

エレン「話?」

キース「貴様ら!訓練を続けろ!」

~医務室~

エレン「結局俺一人で運んできちまった。」

キース「さて、話をしようか。」

医者「まさかこの目のことを知っているのか?」

キース「ああ。調査兵団にいたころ、リヴァイから聞いたことがある。」

医者「リヴァイ兵士長が?」

キース「詳しくは覚えていないから、本人に教えてもらうとしよう。」

エレン「リヴァイ兵士長・・・。」

キース「アッカーマンはこの様だ。リヴァイの方から来てもらうとしよう。」

エレン「リヴァイ兵士長がここに来るんですか!」

キース「そうだ。明日にでもきてもらおう。それまで、アッカーマンの世話は貴様がしろ、イェーガー。」

エレン「ええええ!!」

~その後~

エレン「リヴァイ兵士長と会えるんだ・・・。楽しみだな・・・。」

ミカサ「エレンは昔から調査兵団に憧れていたから・・・。」

エレン「まあな、どんな人なんだろうな~。」

ミカサ「やっぱり兵士長だから、強いのだろう。」

エレン「だな、それと、上の指示には従わねえ!みたいなタイプなんだろうな。」

ミカサ「ありそう。」

エレン「はははははは!」

ジャン「・・・・・・。」

ジャン(ちくしょう、なにイチャついてやがる。これじゃ入りづらいだろうが!)

コニー「何やってんだ、ジャン。」

ジャン「うわああああ!」

コニー「どうしたんだよ、そんなに驚いて。」

エレン「お、コニーにジャン!」

ジャン「!・・・おう、ミカサ、お見舞いに来たぞ!」

ミカサ「・・・ジャン、ありがとう。」

ジャン「おいおい・・・、そんな目で見るなよ、気持ち悪いな・・・。」

エレン「おい、ミカサはこの目のこと気にしてんだぞ!そんな言い方ねえだろうが!」

ジャン「そんなつもりで言ってねえよ!この死に急ぎ野郎!」

エレン「何だと!馬面!」

コニー「落ち着けよお前ら。それはそうとミカサ、お見舞いに来たのは俺たちだけじゃないぜ。」

ミカサ「え?」

クリスタ「やっほー!」

ユミル「来てやったぞ。」

マルコ「ミカサがこれほどのことになるなんて、珍しいね。」

サシャ「ミカサの晩御飯持ってきましたよ!私が食べていいですか?」

ジャン「いいわけねえだろうが!」

医者「こらこら、ここではあまり騒いじゃいけないよ。」

クリスタ「あっ、ごめんなさい・・・。」

医者「いやまあ、少しぐらいならいいんだけどね。」

クリスタ「ありがとうございます!」

ユミル(さすが天使。)

ミカサ「みんな、来てくれてありがとう。」

クリスタ「本当は他にも来たい人がいたんだけど、大勢で行くと迷惑だろうから、私たちだけで来たの。」

ユミル「それで、体調はどうなんだ?」

ミカサ「もう大丈夫。今夜は大事をとってここにいる。エレンも一緒。」

エレン「いや、俺は戻るぞ。」

ジャン「そうだ、お前は早く戻れ。」

サシャ「ミカサ、食べないなら貰っていいですか?」

ジャン「食うなっつってんだろうが!」

エレン「そういえば、アルミンはどうした?」

コニー「アルミンなら、何か調べ物があるってよ。」

エレン「ふ~ん。」

サシャ「ねえミカサ・・・、パンだけでも・・・。」

ジャン「おいユミル、このバカを連れて戻ってくれ。」

ユミル「あいよ。じゃあクリスタ、そろそろ戻ろうか。」

クリスタ「そうだね、邪魔しちゃ悪いし。」

エレン「別に邪魔だとは思ってねえぞ?」

サシャ「エレンはバカですね。」

エレン「なっ、お前には言われたくねえよ!」

コニー「いや、エレンはバカだな。」

エレン「はあ?」

サシャ「や~い、バ~カバ~カ。」

コニー「バ~カ。」

エレン「こいつら・・・。」

マルコ「ははは、じゃあコニー、僕らも戻ろうか。」

コニー「おう。ジャンも行こうぜ。」

ジャン「・・・ああ。」

エレン「なんだよ、もういくのか?」

サシャ「まったくエレンは・・・。」

ジャン「くそが・・・。」

エレン「?」

ジャン「この後、また誰かがくるからだ。」

エレン「ああ、そういうことか。」

ジャン「じゃあな。ちゃんと戻って来いよ。」

エレン「分かってるよ。犬じゃねえんだから。」

コニー(結局エレンは何でバカなんだ?)

~その後~

ライナー「よお。」

エレン「おう、ライナー。」

ライナー「お前らも入れよ。」

ベルトルト「やあ。」

エレン「おう、ベルトルト。」

アニ「・・・・・・。」

ミカサ「アニ・・・。」

アニ「私が来たのは意外?」

ミカサ「いや・・・、うん、そう思ってたかも。」

アニ「まあ普段はこんなことしないからね。」

ミカサ「うん。」

アニ「あのさ・・・、今日は悪かったね。」

ミカサ「何が?」

アニ「その目隠してたのに、あんなことしちゃったからさ。」

ミカサ「結果的には隠す必要は無いとわかったのだから、アニは悪くない。」

アニ「そう言ってくれると助かるよ。」

ライナー「こいつ一人じゃ謝りに行けないからって、一緒に行ってくれって頼んできたんだぜ。」

アニ「おい、ライナー!」

ミカサ「ほう・・・。」

エレン「あのアニが・・・。」

アニ「うるさい!」

ライナー「いてて!蹴るなよ!」

アニ「じゃあ、それだけだから。」

ミカサ「うん。また明日。」

アニ「また明日。」

ライナー「俺たちも戻るよ。」

ベルトルト「じゃあね。」

エレン「ああ、ありがとう。」

エレン「じゃあ俺もそろそろ戻るよ。」

ミカサ「ダメ、行かないで。」

エレン「そうはいかないだろ。」

ミカサ「ダメ。」

エレン「何わがまま言っ・・・て・・・、あれ・・・、意識が・・・。」

ミカサ「エレン?」

エレン「・・・・・・。」

ミカサ「急に眠たくなったのね。じゃあ私のベッドで一緒に寝よう。」

エレン「・・・・・・。」

ミカサ「このベッドは一人用だから、くっついて寝ないと。」

エレン「・・・・・・。」

ミカサ「おやすみ、エレン。」

写輪眼と輪廻眼は能力が違うぞ 只の輪廻眼では先読みは出来ない
サスケと同じ輪廻の輪に巴があるなら話は別だが
それよりミカサの目の大きさで輪廻眼はさすがにキモすぎるな

>>54
御指摘ありがとうございます
原作との相違点については大目に見ていただけると助かります

~翌朝~

ハンジ「・・・ねえねえ、起きて・・・。」

エレン(・・・あれ、俺・・・、寝ちまったのか?)

ハンジ「早く起きてよ。」

エレン(誰だろう・・・この声・・・。)

ハンジ「・・・・・・。」

エレン「・・・うわああ!!」

ハンジ「やっと起きた・・・。」

エレン(誰だこの人・・・。)

ハンジ「君がミカサだね。」

エレン「え?」

ハンジ「う~ん、見たところ普通の目と変わらないみたいだけどな~。」

エレン「いや、あの、俺は・・・。」

ハンジ「聞いていたのと違うな~。」

エレン「だから、俺は・・・。」

ハンジ「もしかしてもう消えちゃったのかな~?うわ~見たかったな~。」

エレン「ちょっと、俺の話を聞いてくださいよ!」

ハンジ「え、ああ~、ごめんごめん。それで何?」

エレン「俺はミカサじゃありません!」

ハンジ「あれ、そうなの?でもここにいるって聞いたんだけど。」

エレン「そっ、それは・・・。」

ハンジ「ん?」

ミカサ「・・・・・・」zzz

ハンジ「あれ、何でこんなところに女の子が?」

エレン「こいつです!こいつがミカサです!」

ハンジ「なんだこの子がミカサか~!」

エレン「やっとわかってくれた・・・。」

ハンジ「じゃあ何で君はここにいるの?」

エレン「あの・・・、え~と・・・。」

ハンジ「・・・ああ、そういうことね。」

エレン「ちょっと、勘違いしないでくださいよ!」

ハンジ「勘違いって?」

エレン「だから、俺とミカサはそんな関係じゃないですから・・・。」

ハンジ「違うの?」

エレン「違いますよ!」

ハンジ「一緒に寝てたのに?」

エレン「それは・・・、俺にもよくわからないけど・・・、気づいたらこうなってたんです!」

ハンジ「・・・まあ、まだ若いからね・・・、劣情に身を任せてしまって・・・、ついやっちゃうこともあるだろう。」

エレン「違いますって!」

リヴァイ「おい、いつまでやってる。」

エレン「だからやってませんって!・・・あれ?」

リヴァイ「ハンジ、ミカサは確か女だろ。こいつはどう見ても男だ。」

ハンジ「ああ、そういえばそうだったね!」

リヴァイ「そこで寝てるのがミカサか。」

エレン「あ、はい。」

リヴァイ「よし、起こせ。今すぐだ。」

エレン「わかりました。おいミカサ、起きろ。」

ミカサ「・・・う~ん。」

ハンジ「さあ、見せてもらうよ~。」

ミカサ「エレン・・・、おはよう・・・。」

エレン「おはよう。ミカサ、こっち向け。」

ミカサ「何?」

ハンジ「うわあ!すっげえ!本物だあ!」

ミカサ「何、この人たち・・・?」

エレン「調査兵団の人たちだ。ほら、リヴァイ兵士長がいるだろ?」

ミカサ「本当だ。それで、この人は?」

エレン「え~と、そういえばまだ名前聞いてませんでしたね。」

ハンジ「そうだね、私はハンジ・ゾエ。調査兵団の分隊長だ。」

エレン「うわ、そんなすごい人だったんですか!」

リヴァイ「そんなことはどうでもいい。早く本題に入るぞ。」

リヴァイ「おいミカサ、その目をよく見せろ。」

ミカサ「・・・・・・。」

エレン「どうしたミカサ?」

ミカサ「いや、なんでもない。どうぞ。」

リヴァイ「・・・これは・・・、間違いない、俺の知ってるものだ。」

エレン「本当ですか!」

リヴァイ「ああ、では早速こいつの説明をしてやろう。」

ハンジ「今から?朝食の後でもいいじゃない。」

リヴァイ「何のために朝早くからここにいると思ってる?」

ハンジ「はあ、わかったよ。」

リヴァイ「俺もさっさと帰りたいんだ。」

エレン「忙しいところ、すみません。」

リヴァイ「構わん。」

アルミン「エレン!ミカサ!」

エレン「アルミン!どうした?」

リヴァイ「ちっ・・・。」

アルミン「君たちに見せたいものが・・・、って、ええ!リヴァイ兵士長!?」

リヴァイ「おいお前、お前の用事はそんなに重要なことなのか?」

アルミン「あ、はい・・・。すごく・・・重大です・・・。」

リヴァイ「いいだろう、話せ。手短にな。」

アルミン「はい。エレン、ミカサ、これを見てくれ。」

エレン「これは・・・、古いお伽噺の本じゃないか。」

アルミン「そう、そしてこの本に、ミカサの目についての手がかりが載っているんだ。」

ミカサ「お伽噺に?」

アルミン「うん。ほら、これだ。」

エレン「これは確か・・・、邪悪な眼を持つ悪者が人々を夢の世界に閉じ込めるって話だろ?」

アルミン「うん、そしてこの挿絵を見てくれ。」

ミカサ「・・・これは!?」

エレン「そっくりだ・・・。」

アルミン「何でかわからないけど・・・、この話が実際の出来事を基にして書かれたものならば、その目のことも少しわかるかもしれない。」

エレン「そうか、じゃあもっと詳しく聞かせてくれ。」

アルミン「うん、まずはね、その目の名前は・・・、輪廻眼って言うんだ。」

ミカサ「輪廻眼・・・。」

アルミン「ある一族の者だけがその目に宿す、究極の力・・・。敵を惑わし、仙人の如き力を得る・・・。」

エレン「なんてことだ。でもそれはお伽噺だから、実際は全然違うんだよな?」

リヴァイ「いや、大体合ってる。」

エレン「えっ!?」

リヴァイ「俺もその目を持っていた時期がある。だからその目についてはある程度知っている。」

エレン「リヴァイ兵士長が!?」

ハンジ「うん、以前私たちに話したことがあるんだよ。」

アルミン「そうなのか・・・、じゃあミカサはとんでもない力を手に入れてしまったことになるな・・・。」

ミカサ「・・・・・・。」

リヴァイ「話は済んだな?じゃあ今度は俺の番だ。」

ハンジ「ああ~、リヴァイ、そろそろ朝ごはんの時間だから、食べながら話そうよ。」

リヴァイ「・・・そうだな。いいか?エレン?ミカサ?」

エレン「はい、もちろんです!」

ミカサ「私も、体は大丈夫だし・・・。」

アルミン(この2人と食事って・・・、緊張するなあ。)

ハンジ「さあ、食堂に行こうか。」

エレン「はい!」

アルミン「そういえばエレン。」

エレン「なんだ?」

アルミン「夜はミカサと一緒だったの?」

エレン「え?」

ミカサ「そう、私たちは一緒のベッドで寝た。」

エレン「おい!」

アルミン「あのベッドに2人で!?」

ミカサ「そう、だから抱き合って寝た。」

アルミン「エレンがよくそうさせたね。」

エレン「それは・・・。」

アルミン「わかってるよ。相手がミカサだもんね。」

エレン(なんかよく覚えてないんだよなあ。)

~食堂~

ジャン「おい・・・、なんだあそこのテーブルは・・・。」

マルコ「あそこだけ異様な雰囲気だよね。」

コニー「・・・え~と、どこか空いてる席はねえかな・・・。」

サシャ「コニー、あそこが空いてますよ。」

コニー「バカヤロー!あの人の隣なんて座れるか!」

ライナー「なんで人類最強の兵士がここにいるんだ?」

ベルトルト「さあ・・・。」

ユミル「なあクリスタ、やっぱりミカサのことだよな。」

クリスタ「うん、それしかないよね。」

エレン「・・・・・・。」

アルミン「・・・・・・。」

ミカサ「・・・・・・。」

リヴァイ「・・・おい、お前らは食事中何も会話がないのか?」

エレン「あ、いえ、そういうわけでは・・・。」

ハンジ「緊張しちゃってるのかな、大丈夫だよ。」

アルミン「ははは・・・。」

ミカサ「・・・・・・。」

リヴァイ「おい、そこのチビ坊主。」

コニー「え、俺?」

リヴァイ「そうだお前だ、席が空いてないならここに座ればいいだろ。」

コニー「いや、でも・・・。」

リヴァイ「俺は気にしない。」

コニー「・・・はい。」

ライナー(どんまい、コニー。)

ジャン(人類最強の隣だぞ、よかったな。)

リヴァイ「さて、その輪廻眼とやらのことだが・・・。」

ミカサ「はい。」

リヴァイ「俺もその目を持っていた時があった。ほんの1週間程だったがな。」

アルミン「案外短いんですね・・・。」

リヴァイ「俺の育ての親も同じことがあったらしくてな。そいつに聞いたんだが・・・。どうやら思春期特有のものらしい。」

エレン「は?」

ハンジ「何それ?中二病みたいなやつ?あはは!」

リヴァイ「優れた力を発揮することができるが、その分身体への負担が大きい。」

ミカサ「そういえば、昨日は身体が動かなくなった。」

リヴァイ「力ってのは色々あってな、敵の動きを完璧に読めるようになったり、人の意識を瞬時に支配できる。」

ミカサ「昨日、アニにしたことだ。」

エレン「あれはミカサのせいだったのかもな。」

リヴァイ「他にも色々あるが・・・、どうせすぐ無くなる力だ、知っても無駄だろう。」

エレン「そうか、残念だな。その力があれば、調査兵団に入ったときに役立つのに・・・。」

ハンジ「なに、君たち調査兵団に入りたいの?」

エレン「はい!いつか巨人を駆逐して、世界を旅するのが夢なんです!なっ、アルミン!」

アルミン「うん!」

リヴァイ「そうか、だがその力を持っていてはかえって足手まといだ。」

エレン「何故ですか?」

リヴァイ「言っただろう、身体への負担が大きいと。壁外遠征の途中で倒れられるわけにはいかない。」

エレン「そうか・・・。」

ハンジ「そうそう、今日の授業さあ、私たちが特別に受け持つことになったから。」

リヴァイ「何だと?」

エレン「それって、調査兵団のこととか教えてくれるんですか?」

ハンジ「ちょっとだけならね。」

エレン「やった!」

リヴァイ「おい、聞いてないぞ。」

ハンジ「さっき決めた。後で頼んでくるよ。」

リヴァイ「面倒くせえな。」

コニー(なんだ?何の話してんだ?全然わかんねえ。)

~午前~

教官「え~本日の授業は、調査兵団分隊長のハンジさんに担当してもらうことになった。」

ハンジ「よろしく!」

ジャン(今日は楽できそうだな。)

エレン(どんな話が聞けるんだろう・・・。)

ハンジ「まず私が巨人に興味を持ったきっかけはね・・・。」

・・・・・・

ハンジ「ということだったんだよ。」

アルミン(へえ~。)

エレン「ハンジさん、もうちょっと巨人のことを詳しく教えてください!」

ハンジ「そう?じゃあもっと話してあげようか!」

・・・・・・

ハンジ「巨人っていうのはね・・・。」

・・・・・・

ハンジ「そこでリヴァイが見せたのが!」

・・・・・・

ハンジ「それでミケがね・・・。」

・・・・・・

ハンジ「この前飲みに行ったときのことなんだけどさ・・・。」

・・・・・・

ハンジ「ということなんだけど、君たちはもう知ってるね?」

エレン(長い・・・。)

アルミン(途中無駄な話がありすぎるだろ・・・。)

ライナー(夜中じゃなくてよかったぜ。)

ジャン(くそ~、エレン、お前のせいだぞ・・・。)

ハンジ「じゃあこれまでの話を踏まえて、私の仮説も含めてもう一度話すと・・・。」

エレン(はあ!?)

アルミン(今のをもう一度だって!?)

ライナー(冗談だろ?)

ジャン(もう寝るか。)

教官「あの、ハンジさん。」

ハンジ「何?」

教官「そろそろ昼休みです。」

ハンジ「嘘!もうそんな時間!?」

エレン(やった~、終わった!)

サシャ「ご飯の時間です!」

ハンジ「そうか~残念だな~、じゃあ続きが聞きたい人は調査兵団に来てね!」

エレン「え?」

ジャン「よかったなエレン、続きが聞けて。」

エレン「うるさい!」

アルミン(次はリヴァイ兵士長か・・・。)

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